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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part29

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 21:58:40 ID:qVUvzfHD
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part28
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1186309287/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!


     _
     〃  ^ヽ
    J{  ハ从{_,     ・ここは全年齢板よ。年齢制限に関わるものは避難所に来なさい。
    ノルノー゚ノjし      ・クロスはお互いを尊重しなきゃだめ。一方的なのはモテないわよ?
   /く{ {丈} }つ     ・不要な荒れを防ぐには、sage進行もいいんじゃないかしら。
   l く/_jlム! |      ・次スレは>>950から。お願いね?テンプレはwikiの左メニューを参照よ。
   レ-ヘじフ〜l


2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 22:20:40 ID:mwDxhqTh


3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 22:22:47 ID:EA+8hPAB
test

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 22:35:24 ID:3ayZUPqB
前スレ埋まりそうだし、容量も少ないみたいだからこっちに投下した方がいいのかな。

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 22:45:31 ID:QOnDNw3Z
かむん

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 22:51:35 ID:3ayZUPqB
どう考えても重すぎて無理です。
本当にありがとうございました。
出直すわ。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:01:04 ID:mwDxhqTh
なんでだろうね。専ブラ入れてても重いんだが。
支援しようがねー

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:04:06 ID:TLOShXoQ
専ブラで快適生活

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:05:44 ID:zAvtCubQ
cgiが暴走してるからとかなんとか。
待つしかないね。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:11:13 ID:QOnDNw3Z
ギルティギアからって誰か呼ばれてたっけ?
やわらか忍者とか結構馴染みやすそうだが。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:31:10 ID:Hek98EyF
どうだろ?大統領目指してるわけだしなじもうとはしないんじゃね?

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:37:14 ID:1pJX40e5
なんだ…専ブラでも重いのおれだけじゃなかったのか

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:42:28 ID:EA+8hPAB
test

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:43:23 ID:dZ1lxVwh
重い

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:52:32 ID:OuWXmUYU
この重さじゃ、今日は投下はないだろう。
よいこの皆さんは早く寝ましょうね。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:53:27 ID:QOnDNw3Z
チップならキュルケ辺りから召喚されてゲルマニアの文化を聞いてのし上がろうと奮闘しそうではある。
でも大統領目指す目的が師匠の敵討ちだからそもそも組織がいなさそうなハルケギニアじゃ無理か
……薬草粥(小説で作ってた)を美味しそうに食べるタバサとか考えたがどうやって食うんだ。タバサが風邪でも引けばいいのか。

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:53:52 ID:EA+8hPAB
一応書き込めるのかな

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:57:06 ID:nJJSv1jZ
すっごい重いよ!

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:57:15 ID:TLOShXoQ
>>12
ごめん快適は嘘だった。俺もだよ

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 23:58:18 ID:nJJSv1jZ
すっごい重いよ!

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:00:30 ID:iBTNMWdn
すっごい重いよ!

22 :MtL:2007/08/07(火) 00:00:42 ID:PgeODwoD
それじゃこの重さにも負けずに、投下しちゃいますよー

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:02:04 ID:ijVu5H2g
回復するまで奇跡の大減速だな

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:02:58 ID:40XzIfdQ
そろそろウルトラマンを召喚しても……
流石に無理か

25 :MtL:2007/08/07(火) 00:04:03 ID:PgeODwoD
それじゃこの重さにも負けずに、投下しちゃいますよー

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:05:07 ID:40XzIfdQ
そろそろウルトラマンを召喚しても……
流石に無理か


にしても重い

27 :前スレ641:2007/08/07(火) 00:06:03 ID:PHjNCyiu
あ・・・ああ・・・うわあああああああああああああああああああああああああ!!!!!



重いね、小ネタが書きあがったら投下しようと思ってたけどちょっと様子見かな

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:06:22 ID:ndAHy1Tu
マジか
がんばれ

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:07:25 ID:1KjC1vqF
>>22
がんばれ、俺は応援しているぞ。

30 :MtL:2007/08/07(火) 00:07:39 ID:PgeODwoD
マジシャン ザ ルイズ (2)ウルザの怒り

ルイズ達がフーケを捕らえ、『禁断の剣』を取り返してから、幾日かが過ぎた。

朝。
ルイズは足元でせこせこと動き回るものに手伝われながら、着替えを済ませていた。
最近では、朝はウルザに起こされ、その後は彼が召喚したものに手伝われながら身支度を済ませるのが日課となっていた。
その間、ウルザは部屋を出ていく。次に合流するのは授業の時だ。

なお、ウルザが呼び出したこれは「さまようもの」というらしい。
ひょろひょろとした青い体、頭には傘のような帽子を被っている、よく見ると可愛い、のかもしれない。


当のウルザはというと、裏庭にその姿があった。
「ミスタ・ウルザ!遂に、遂に完成しましたぞっ!」
「見事だ…短期間に、これ程までに理論を実践に応用出来るとは…ミスタ・コルベール、君の熱心さは驚嘆に値する!」

ウルザの横にはコルベール。
朝、ルイズを起床させた後はコルベールの研究室で過ごし、そのついでに朝食を済ませるのが最近の通例であった。
そして、今は二人の前には縦横10メイルほどもあろうかという人造物が鎮座している。
ドミナリアのウィザードが見たなら気付いたであろう、それは彼らが「アーティファクト」と呼んでいるものであった。

ウルザがコルベール、そしてオスマンに正体を明かして以来、コルベールはウルザからアーティファクト創造についてのレクチャーを受けていた。
元々、メイジでありながら魔法を機械に応用することを考えていたコルベールである。
ウルザのアーティファクト製作者、『工匠』としての技能に興味を持ったコルベールが、ウルザに教えを請うたのは必然である。
加えてコルベールの魔法に拘らない柔軟な発想は、教える側のウルザからしても優秀な生徒としての条件をクリアしている。
こうして、二人は時間の許す限りアーティファクト創造に打ち込んでいるのであった。



食堂、すでに生徒達の昼食の時間は終わっており、遅い朝食をとる職員の姿が数名あるのみ。
そこで二人は、ささやかな祝杯をあげていた。
勿論、先ほどコルベールが完成させたアーティファクトに関してである。
あれはアーティファクト基礎理論を学んでいたコルベールが、始めて主導的に製作したアーティファクトなのである。
これまでの、手練として作り出したカラクタとは違う、一つの目的のために作られた機械。
それを祝っての祝杯であった。

コルベールは興奮したように矢継ぎ早にウルザに話しかける。
共にあるウルザとしても、悪い気分ではない。
彼はこれまでにも弟子を取ったことはある。しかし、自身の教授で才能が開花していくのを眼にするのはやはり良いものである。
コルベールは決して天才的ではない、しかし、それを補って余りある情熱。
これほどに教えがいのある生徒は、ジョイラ以来である。

コルベールの質問に対して、上機嫌に答えるウルザ。
普段からは考えられないほどに饒舌である。
しかし…

――――――えてして不幸な事故は、何度も起こるものである。

座っていたウルザに、頭から大量の水がかけられた。
「も、申し訳ございません!」
果たして、このときウルザがどのような顔をしていたか、それは正面に座るコルベールしか分からない。


31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:11:27 ID:1KjC1vqF
見た感じ、一度書き込むと更新されるのに時間はかかるが、きちんと書き込める状態かな?
一度書き込んで、かけなかったのであきらめたが、しばらくして更新したら書き込まれていたし。

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:12:14 ID:OHLWtUaX
10点来る!?


とりあえずウルザが楽しそうだwwww

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:12:24 ID:O+ncgIr9
支援できるかわからないが支援する

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:12:41 ID:mRjfPO6M
支援

35 :MtL:2007/08/07(火) 00:12:41 ID:PgeODwoD

「最強の系統は知っているかね?ミス・ツェルプストー」
「『虚無』じゃないんですか?」
「伝説の話をしているわけではない。現実的な答えを聞いているんだ」

教室は今、風系統の授業の時間である。
教壇に立っているのは『疾風』のギトー。
長い黒髪に、漆黒のマントを纏ったその姿は、生徒達から『悪役みたい』と評されている。
更に、本人の冷たい雰囲気が、余計に生徒達に不人気の原因でもある。

「『火』に決まっていますわ。ミスタ・ギトー」
「ほほう、どうしてそう思うね?」
「すべてを燃やしつくせるのは、炎と情熱。そうじゃございませんこと?」

キュルケの回答に、ギトーはやれやれと肩を竦める。
まるで蟷螂が威嚇をしたような印象。

「残念ながらそうではない。試しに、この私にきみの得意な『火』の魔法をぶつけてきたまえ」
流石にこの発言にはぎょっとするキュルケ。
「どうしたね?君は確か『火』系統が得意なのではなかったかな?」
「火傷じゃ、…すみませんわよ?」

しかし、その時……教室の扉がガラッと開き、陶面のように表情を消し去ったウルザが現れた。

「!、ミスタ・ギトー、あたしのような未熟者では先生に敵いませんわ。
 変わりにミスタ・ウルザにやって頂きたいのですがどうでしょう?」
キュルケのその発言に、扉の前のウルザに視線が集まる。変わらず無表情のウルザ。

(こいつが噂の使い魔メイジか。ゼロの小娘が呼んだ癖に大きな顔をしてるそうじゃないか………
 ここで力関係ってものをはっきりさせてやるのもいいか)

「よかろう、ミスタ・ウルザ。私に『火』の魔法を打ち込んでください、皆もそれでよろしいな」

無表情のウルザが無言のまま杖を振るう。
するとその眼前に1メイル以上あろうかという火球が生まれ出でる。
それを見た生徒達が、一糸の乱れも無く机の下に避難した。

轟音を轟かせた火球が、猛然とギトーへと突進していく。
唸りをあげて自分めがけて飛んでくる火の玉を避ける仕草も見せずに、ギトーは腰から杖を引き抜き、呪文を唱えた。
刹那、烈風が舞い上がる。





次の瞬間、爆炎がミスタ・ギトーへと直撃した。
打ち消すことも、軽減することも許さずに。


                    「少し、やりすぎたかな?」「…少し?」
                         ―――ウルザとルイズ


36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:12:45 ID:4yuajPy3
支援します


37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:12:58 ID:6Wy3EpgA
ウルザの激怒wwwwwwwwwwwww

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:13:51 ID:4RCRQUa1
支援
縦横10メイル……何があったかな?思い出せない
流石にいくらなんでもコロッサスはないだろうし……

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:15:08 ID:WLoFnFwp
DOD懐かしくてタンスから出してムービー見てたら



“母”召喚とか妄想して欝になった


死縁

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:15:17 ID:iBTNMWdn
うお!
書き込めて無いのかと思ったらバッチリ書き込めてた!?支援!

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:15:58 ID:XOdY5qpr
軽くなったな

42 :MtL:2007/08/07(火) 00:16:10 ID:PgeODwoD
投下終了です。
プチ激怒。

もしかして軽くなった?

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:16:52 ID:DYDqxjbu
テスト

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:17:09 ID:1KjC1vqF
GJ!!
あと、鯖の調子がよくなったっぽい。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:17:26 ID:O+ncgIr9
軽くなったー。
そして容赦なく10点叩き込まれたギトー……死んだか?
ウィザードのタフネスは大抵1〜2だから5回死んでもお釣りが来る。

>>38
アーティファクトと思わせといてウルザトロンの可能性も。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:18:28 ID:PHjNCyiu
あじゅじゅしたー
もう専ブラ以外からでも大丈夫みたいだな

47 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:19:11 ID:DK8XQajJ
番外編書いたのですがここで投下してもいいでしょうか?

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:20:49 ID:c3TYZhGY
バッチコーイ

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:20:49 ID:4RCRQUa1
軽くなった?
ともかく乙
しかし随分プチサイズだな
二回殴れば勝負が決まるダークスティールの巨像がパワー11、ウルザの激怒が10点。
手加減版は4点くらい?

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:21:11 ID:UidRBzDC
投下乙
ウルザの激怒か、これはいいカード選種w

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:21:12 ID:O+ncgIr9
>>47
良いんじゃないかね(対抗呪文をしまいつつ)

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:21:42 ID:Qf0/iaNf
今、予約がID:PHjNCyiu ルイズのおとーさん

で入ってるけど、どっちが先に行く?

53 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:22:50 ID:DK8XQajJ
では、予約の方お先にどうぞ〜

後、>>35乙です〜

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:23:46 ID:ndAHy1Tu
おじーちゃん機嫌いいときに限って食堂でなんかあるなw

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:24:12 ID:QAFGhnrK
見える
俺にもスレが見えるぞ
支援

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:28:22 ID:bxgQphBW
とてもよくある間違い
×トリスティン ○トリステイン
×偏在 ○遍在

よくある間違い
×ガンダールブ ○ガンダールヴ
×サーバント ○サーヴァント
×モンモラシー ○モンモランシー
×ハルキゲニア ○ハルケギニア

時々ある間違い
×サウスゴーダ ○サウスゴータ
×シュブルーズ ○シュヴルーズ
×ギーシェ ○ギーシュ
×シェスタ ○シエスタ


ってことで、wiki内部から上に該当するものを検索して修正しました。
演出としてわざと間違っていると思われるものはそのままにしたつもり
(「ゼロのしもべ第2部-1」での「ギーシェ」や「偏在」)ですが、
「私はわざとそう表記していたので不本意だ」という人が居たら元に戻します。

特に「トリスティン」は数十ものSSにあったので、
もしかしてこれが正しいのではないかと作業途中で心配になりました。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:29:25 ID:ndAHy1Tu
はるきげにゃーはねえなw
カンブリア大爆発だ

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:29:28 ID:4RCRQUa1
支援

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:31:13 ID:Qf0/iaNf
>>53
いけね!ID:PHjNCyiuさん予約してないじゃんorz
すんません、おとーさん投下しちゃって下さいな

60 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:32:49 ID:DK8XQajJ
はい、では投下しますね〜

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:33:06 ID:PHjNCyiu
おとーさんの方、お先にどうぞ支援

誤字・脱字が予想外に多くて修正に手間取りそうなので・・・

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:33:09 ID:K5x2V2gC
今頃になってやっと見れた
予約させてください

63 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:34:23 ID:DK8XQajJ



※ 注意、今回は番外編です。本編とはなんら関係がありません。





64 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:35:55 ID:DK8XQajJ

変な夢を見た―――



タバサが本を読んでいるとキュルケがバタバタと部屋に入ってきました。
「タバサ〜!!お日様出てるのに雨降ってるよ〜!!」
見たこと無いハイテンションでキュルケが話しかけてきました。タバサは半ばあきれ気味に読んでいた本を閉じるとこう説明しました。
「それはキツネのヨメイリと言って、こんな時はどこかでキツネが結婚式をしている。と、東方の伝承で言われている」
「ふ〜ん、キツネのヨメイリなんだ・・・」
キュルケはそう言いながら後ろからあるものを取り出しました。
「じゃぁ、これは?」
「タコのマクラ」
「じゃぁ、これは?」
「サルのコシカケ」
キュルケは何故か色々な物を取り出してタバサに見せていきます。タバサも最初の頃は冷静に答えていました。しかし・・・
「タツのオトシゴ・・」
「カツオのエボシ・・・」
「リュウグウのツカイ・・・・・・」
さすがのタバサも嫌な物を感じてきて滝のような汗をかいていました。
「・・・だから、何が言いたい・・・それは、リュウグウのオトヒメのモトユイのキリハズシ!!」
タバサが「ハッ!!」と気がつき横を見ると、おとーさん・ルイズ・キュルケ・コルベールがこんな事を言ってました。
「オニのカクラン」
「ヒンジャのイットウ」
「セイテンのヘキレキ」
「ウドンゲのハナ」

タバサはそのままひっくり返ってしまいました。


「・・・タバサ・・・タバサ?大丈夫?」
気がつくとタバサはキュルケから起こされていました。
「タバサ大丈夫?凄く魘されてたわよ?」
キュルケが心配して声をかけます。タバサはいつものように短く返事しました。
「・・大丈夫」
タバサはなんであんな変な夢を見たのかと少し考えていました。そんなタバサに一安心したキュルケはこういいました。
「よかった〜。心配したんだからね。あ、ところでタバサ・・・」
キュルケは後ろから物を出して・・・



65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:37:05 ID:4RCRQUa1
ハルケギニアにはオーク鬼はいるけど純正の鬼はいるのだろうか支援

66 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:37:10 ID:DK8XQajJ
変な夢を見た―――



(これは・・・あの地獄の雪中行軍演習じゃないか・・・)
コルベールは寒さに震えていました。
(・・・さ、寒い・・・)
コルベールはあまりの寒さに、身動きが取れなくなっていました。行軍から抜けどんどん取り残されていきます。
(・・・置いてかないでくれ・・・助け・・・)
コルベールの願いも空しく行軍はどんどん去っていきました。
その瞬間コルベールの意識がなくなりました・・・・


気がつくと自分の研究室で寝ていたコルベールはホッとしていました。
「やれやれ、春も過ぎているというのになんて夢を・・・」
ふと、頭が濡れて冷たい事にコルベールは気がつきました。危険な薬品であれば大事となりますが、命にかかわるような変化は今のところありませんでした。
「特に何ともないようだが・・何かの薬品でもこぼしたかな?」
コルベールは何の薬品か確認してみることにしました。そこには、ミス・ロングビルから頼まれて作った脱毛剤が入った薬品のビンが倒れ・・・



67 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:38:34 ID:DK8XQajJ



変な夢を見た―――



キュルケは洞窟の中を歩いていました。しかし、どうも気にかかる事があります。
「洞窟の前にいた犬どっかで見たことあるんだけど・・・」
いくら考えても思い出せません。あまり気にしないことにして先に進んでいくことにしました。
しばらく歩いていると誰かにつけられてる気配がします。洞窟の出口まで来たところでキュルケは杖を取り出し振り向きざまにこう叫びました。
「あたしの後ろを取ろうたってそうは・・・あれ?」
しかし、そこには誰も居ませんでした。気のせいかと考え何歩か歩き出したところでやはり気になって振り返りました。
そこには、ジョンの大群が居ました。
「ひぃぃぃぃぃ〜〜〜」
キュルケは声にならない悲鳴をあげながら逃げましたがあっという間に囲まれてしまいました。そうして、ジョン達がいっせいにクシャミを・・・


キュルケは「犬が・・・破裂・・・触手・・怖い・・」と魘されていました・・・・




68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:39:48 ID:cjGSblJC
コルベールがトドメさしちゃったwww支援

69 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:39:50 ID:DK8XQajJ



変な夢を見た?―――



オーク鬼にとって人間は食料でしかない・・・
一匹のオーク鬼に、メイドのシエスタは森の中で追い詰められてしまいました。しかし、シエスタは冷静に周りを見回すと静かに語り始めました。
「・・・誰も見ていない・・・相手はオーク鬼・・・曾御爺ちゃん、つかってもいいよね」
シエスタはもちろん平民の娘、魔法を使うことなど出来ませんでした。しかし、シエスタは曽祖父から代々あるものを伝えられていました。
戦時中の日本から異界の地であるハルケギニアに飛ばされた曽祖父は森に住むオーク鬼を目の当たりにし自分が納めた古武術を対怪物用に改良させました。そして、祖父・父とその技は受け継がれ研鑽を重ねついにシエスタの代で完成をみたのでした。
「・・・流合気柔術 皆伝 シエスタ 参ります!!」
シエスタは静かにオーク鬼に歩み寄りました。それを見たオーク鬼は巨大な棍棒をシエスタに振り下ろしました。しかし、振り下ろそうとした場所にシエスタはすでに居ませんでした。
棍棒が地面に到達しようとした瞬間、オーク鬼は投げられていました。木にぶつかって衝撃音とともに地面に落ち這い蹲るオーク鬼を他所にシエスタは靴を脱いでいました。
「結構危なかったのですよ。やっぱり裸足にならないと上手くいきませんね」
裸足になったシエスタはポンとその場で軽く飛ぶとオーク鬼の目前まで跳躍して来ました。
頭を振りながら起き上がったオーク鬼は目の前にいるシエスタに掴みかかろうとしました。
そんなオーク鬼に対して、シエスタはオーク鬼の指と自分の指を指きりのように絡めました。その瞬間、オーク鬼は動けなくなり悲鳴を上げていました。丸太のように太いオーク鬼の腕がピンと伸びてミシミシと音を立てていました。
「話し合いとか出来たらいいのですけどね〜。でも、やっぱり無理ですよね」
そう言うと、シエスタはオーク鬼を放しました。許したわけではなく、仕留めにかかるためでした。
シエスタはよろけたオーク鬼の足を刈ると空中で顎と頭を掴み捻りながら地面へ逆さに落としました。グキリと鈍い音がしてオーク鬼は絶命してしまいました。
「悪く思わないで下さいね。あなたより私が強かった・・・それだけの事なのですから・・・」
靴を履くと、ため息をつきながらシエスタはその場を後にしました。



「シエスタには・・・今後、酒を飲ませることは絶対に許さん・・・」
オールド・オスマンは医務室に行く前にそういい残しました・・・





70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:40:04 ID:O+ncgIr9
>キュルケは「犬が・・・破裂・・・触手・・怖い・・」と魘されていました・・・・
触手は良いものじゃあないかガール……

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:41:07 ID:U9Xj0xHC
触手なんぞ邪道

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:41:45 ID:O+ncgIr9
>>71 何だとメガトロン!?そして支援

73 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:42:25 ID:DK8XQajJ



変な夢を見た―――



オールド・オスマンとギトーは草原に立っていました。するとどこからか音が聞こえてきました。それを聞いたオールド・オスマンはこう呟きました。
「? お祭りかな 」
ギトーは音のする方をみて行列を発見しオールド・オスマンに見に行きましょうと言いました。しかし、オールド・オスマンはこう言いました。
「いーや。来るまで待つ!!」
オールド・オスマンとギトーはその場で小一時間ほど待っていました。すると、ようやく目の前に行列が来ました。オールド・オスマンは行列に歩み寄るとこの祭りについて尋ねてみる事にしました。
「これはなんのお祭りかね」
それを聞いた行列の一人が冷たく答えます。
「葬式ですよ」
驚いているオールド・オスマンに冷たく答えた一人がさらに説明を続けます。
「麒麟も老いれば駑馬にも劣る」
さらに別の人が続けます
「老醜をさらすより先に生きたまま埋葬してしまうのさ。御苦労さん・・・ってね」
オールド・オスマンは滝のような汗をかきながらさらに尋ねました。
「誰の葬式なのかね」
聞いた後に聞かなければ良かったとなぜか後悔の念が出てきました。
「・・・見てみるかい?」
棺の中には花に囲まれて呆けたように挨拶をする自分の姿が・・・・



「ハッ!!」
オールド・オスマンはため息をつきながらこう言いました
「・・・変な夢を見た・・・」
「夢かな?」
その声に辺りを見回すと教師生徒が揃ってニヤリと笑っていました・・・


「ハッ!!」


「・・・ハッ!!」



「・・・ッ!!」


「・・・」




74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:42:52 ID:PHjNCyiu
トランスフォーム、コンボイの謎!支援

75 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 00:44:56 ID:DK8XQajJ
投下終了です〜


今回のは本当に本編等に何も絡みませんので〜
ではまた〜ノシ

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:46:03 ID:K5x2V2gC
全員夢?でよかったなwwwwGJ!


77 :ゼロのぽややん:2007/08/07(火) 00:46:45 ID:NYfWVHZz
乙です。
今、予約ってどうなってる?
短いやつを投下したいんだが。

78 :56:2007/08/07(火) 00:47:23 ID:bxgQphBW
しまった、挙げ忘れてたけど
マルコリヌ
と書いてあったところも修正しました


あと、おと〜さんの人乙です

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:47:33 ID:Qf0/iaNf
おとーさんおじゅじゅじゅじゅじゅじゅj(ry酷い夢だこりゃw

  予約:ID:K5x2V2gC ゼロのぽややん

仮予約:ID:PHjNCyiu

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:48:46 ID:K5x2V2gC
>>79
つまり次は私ですか?
わかりました

81 :ゼロのぽややん:2007/08/07(火) 00:50:04 ID:NYfWVHZz
仮予約の意味がわからん。

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:51:31 ID:Qf0/iaNf
ID:PHjNCyiuさんが手直しするとか言ってたんで。無視してくれちゃっていいです

83 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:51:45 ID:K5x2V2gC
虚無の曜日、トリステイン魔法学院に帰ってきたタバサは自分の部屋で本を読んでいる。
あの後、発狂寸前のイザベラがタバサに与えられた任務の内容はオーク鬼の大群の討伐であったが、タバサは何もせずに学院に戻っていた。
今頃、タバサの指示に従いギャオス達がオーク鬼達を一匹も残さず骨ごと食い尽くしているだろう。

ギャオスが召喚されてからも、世界の流れに特に変化はなかった。
タバサに与えられる任務の数が激減したり、
平民と二股の決闘を見物していたギャオス達が真似をして学院が半壊したり、
ハルケギニア中の吸血鬼達がどこかへ逃げ出したり、
コルベール先生が実験のためと卵を勝手に持ち出し超音波メスの雨を浴びたり、
ガリアのリュティス魔法学院が謎の巨大鳥の襲撃に会い壊滅したり、
ギャオス達の食べっぷりにマルトーが歓迎したり、
近くの森から生物が消えたり、
他の生徒の使い魔達が失踪する事件が相次いだり、
オスマン氏のセクハラが過激になったり、
ギャオスの群れの総数が200匹を超えたりというようなことはあったが、タバサの日常には変化がなかったため特には問題はない。





84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:52:18 ID:Ogsm/3ui
>>78
マリコルヌは故意に間違えてる例が物凄い多いから迂闊に手を出さないほうが良いぞ

85 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:53:03 ID:K5x2V2gC
サイレントによって周囲で暴れてるギャオスの幼体達の鳴き声を意識から消し、タバサは読書を楽しんでいる。
タバサにとって、この時間は至福のときである。



―― 始祖ブリミルが、お前の名は何かとお尋ねになると、それは答えた。我が名は ――



次のページへ進もうとすると、部屋の扉がゆっくりと開かれた。
タバサは侵入者に気付いたが本から目を離さない。
見知らぬ人物が入ってきたら超音波メスで帰ってもらうように指示しているからだ。
しかし、入ってきたのはキュルケであったため、超音波メスは放たれない。
その様子に気づき、タバサはしかたなくサイレントを解く。

「タバサ。今から出かけるから早く支度してちょうだい」

キュルケは小声で話しながらタバサの手から本を取り上げる。
あまり大声で騒ぐと幼体達が暴れだすからだ。

「虚無の曜日」

タバサは短くぼそっとした声で自分の都合を友人に述べ、それで十分であると言わんばかりにキュルケから本を取り返そうと手を伸ばす。
だがキュルケは高く本を掲げる。
背の高いキュルケがそうするだけで、タバサは本に手が届かなくなる。





86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:54:49 ID:O+ncgIr9
レギオン、大勢なるがゆえに支援……というか確実にハルケギニア滅亡の序曲ががが

87 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:55:14 ID:K5x2V2gC
「わかってるわ。あなたにとって虚無の曜日がどんな曜日だか、あたしは痛いほどよく知ってるわよ」

その理由は、実際に一度超音波メスを受けているからなのだが。

「でも、今はね、そんなこと言ってられないの。恋なのよ、恋」

タバサは首を振った。
どうしてそれで自分が行かねばならぬのか、理由がわからない。

「そうね。あなたは説明しないと動かないのよね。
ああもう!あたしね、恋したの!でね?その人が今日、あのにっくいヴァリエールと出かけたの!あたしはそれを追って、二人がどこに行くのか突き止めなくちゃいけないの!わかった?」

タバサは首を横に振る。
まだ理由がよくわからない。
理由がわからない以上受けるわけにはいかない。
それは失礼というものである。

「出かけたのよ!馬に乗って!あなたの使い魔軍団なら追いつけるのよ!助けて!」

そう叫んでキュルケはタバサに泣きつき、ついでに幼体達も騒ぎだした。
ようやくタバサは頷く。
ギャオス達じゃないと追いつけないなら仕方がない。

「ありがとう!じゃ、追いかけてくれるのね!」

タバサは再び頷く。





88 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 00:55:26 ID:+AxVZzW/
じゃあその次に投下予約で支援

89 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:56:25 ID:K5x2V2gC
キュルケは大切な友人である。
友人が自分にしか解決できない頼みを持ち込むならばしかたがない。
面倒だが受けよう。
タバサは窓を開け、口笛を吹く。
それ聞き、すぐに学院のあらゆる場所からギャオス達が飛んでくる。

「……いつ見ても、あなたの使い魔軍団は凄いわね」

ギャオス達に囲まれ姿が見えなくなったタバサを眺めつつキュルケが呟く。
ふと、疑問に思ったことがある。

「そういえば、こいつらに名前あるの?」

その疑問にタバサはすぐに答える。

「この子はシルフィード」

タバサが目の前のギャオスに視線を向ける。




90 :支援:2007/08/07(火) 00:56:34 ID:pzqIP5NL
>>66
                  _______
    _                |コルベール炎上中 |
   `))               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ジ
       ( )            ∧              ジ ャ
      ( )         <⌒>     (⌒ ⌒)    ャ |
 ウーウー.( .人         /⌒\  \( ,,  ⌒)// | ン
    人/  ヽ  ______]皿皿[-∧( ⌒ ,,  ,, )  ン
   ( ( )( )  )三三三∧_/\_|,,|「|,,,! (  ,,   )   !!!
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「(    )
 /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「|ガシャーン |「| | *   +
/_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|箔c 田 |「|[[ *
|ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ ++*:
   λワー  ∧     λワー   λワー
  λワー   | |  λワー    λワー

91 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:58:26 ID:K5x2V2gC
「この子はアベル」

そのまま隣のギャオスに視線を向ける。

「あの子はコーウェン」

さらに他のギャオスに視線を向ける。

「その子はポルタン、そっちの子はツクヨミ、その下の子はピアデゲム、あの三匹はアマテラスとパルパレーパとスティンガー、その隣の子はジェイデッカー、向こうの子はメガトロン、そこの群れは右からヒルメ、ピサソール、マイトガイン、ゴルドラン、ゾヌーダ、タケハヤ」
「よ、よく見分けがつくわね……」

そんな二人を乗せ、シルフィードと呼ばれたギャオスは飛び上がった。

「馬二頭と人間二人、絶対に食べちゃだめ」

タバサは「絶対に」を強調しつつ目的を伝える。
ギャオス達はタバサに了解の意を伝えると、その翼を羽ばたかせ、巨大な群れ全員で目的の二人、ルイズと才人を探し始めた。



その後、トリステイン城下は大パニックに陥るのだが、町にいる間『イーヴァルディの勇者王』を読んでいたタバサには関係のない話である。

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:59:25 ID:2bRN5kjK
ギャオス軍団とかもう世界はタバサの手の平の上にあるも同然じゃねぇかww

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:59:38 ID:O+ncgIr9
ヤバイ名前ばっかだー!? 後、wiki慌てて修正支援

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 00:59:53 ID:bxgQphBW
>>84
うん、大半はわざと間違えているもので、それは手をつけなかった。
マリコルヌ関係で修正させてもらったのは、「サテライト60-1」での一箇所のみ。

95 :災いのタバサ:2007/08/07(火) 00:59:58 ID:K5x2V2gC
とりあえず終わりです
ではまた

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:00:27 ID:/xfIKUIO
空が黒く染まるなwギャオスで
共食いさせるっきゃない勢いだ

97 :ゼロのぽややん外伝:2007/08/07(火) 01:02:00 ID:NYfWVHZz
では、五分後投下。
あと、災いのレベル超えすぎです。

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:02:11 ID:Qf0/iaNf
ギャオスも名前、勇者シリーズかwwwおじゅですたい

予約: ゼロのぽややん エデンの林檎

99 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:02:36 ID:+AxVZzW/
GJ!
じゃあぽややん氏の次でいいのかしら?

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:02:50 ID:O+ncgIr9
あじゅじゅしたー。タバサ何読んでるんだw
しかしこのタバサは間違いなく災いのタバサ、エルフたちがシャイターンと言ってもおかしくないくらいだぜ。

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:02:53 ID:QAFGhnrK
待てぃ!
人、それを予約という

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:02:55 ID:faW+7PUO
>>94
内容吟味しつつ修正したのか。
そりゃご苦労さんでした。

褒美にマルコメの乳吸ってもいいぞ!

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:04:19 ID:K5x2V2gC
>>93
あじゅじゅしたー

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:05:14 ID:Ogsm/3ui
シャイターンがいつも一瞬シャダーンに見える
踏み切り戦士

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:05:23 ID:2bRN5kjK
>>100を見て
石畳の緋き悪魔を召喚して契約してかぼぱんニーソ化するルイズが思い浮かんだ

106 :ゼロのぽややん外伝:2007/08/07(火) 01:06:17 ID:NYfWVHZz
 マリコルヌは、靴下の臭いをかいだ。
 ガクガク首を振る。
 間髪いれずに放たれたウインドブレイクが、巨岩を粉々に砕く。
「そう、我らにとって靴下こそ、秘薬。素人には実害でしかないその臭いを、我らは力にすることができるのです」
 マリコルヌは、コルベールの言葉を聞きながら、気を失った。
「……ふむ、まだ彼には、一週間物は刺激が強すぎるようですね」
 コルベールは、マリコルヌの手から靴下を拾い上げると、鼻にあてた。
 首をがくがく震わせ、優しく微笑む。

「これでもう教える事はありません。ソックスレジェンド。これがあなたのハンターネームです」
「ソックスレジェンド」
 マリコルヌは、かみ締めるように呟いた。
「ミスタ・コル……いや、ソックスファイア。俺はこれから、どうすれば」
「決まっているでしょ。影に生きなさい、闇に生きなさい。そして……」
 コルベールはニヤリと笑った。
「靴下を狩りなさい」

 マスターよりの指令。ギーシュの靴下を手に入れよ! 

 ギーシュは、スキップしながら去っていく平民の姿を、呆然と見送っていた。
 僕は、薔薇を見つけたのかもしれない。
「やあ、災難だったねギーシュ」
 手をさしのばす人影を見て、ギーシュが首を捻る。
「えーと、君はマルコメ」
「マリコルヌ」
 反射的に出してしまったギーシュの手を、マリコルヌは右手でがっちり掴んだ。後ろに隠した左手には、一週間物の靴下が握られている。
「い、痛いよ」
 顔をしかめるギーシュにかまわず、左手を彼の顔に近づける。
「大丈夫、ギーシュ!」
「ぶはぁぁぁ!?」
 横合いからモンモランシーに突き飛ばされ、マリコルヌが吹き飛ぶ。
「ああ、モンモランシー。僕は君に、なんて礼を言えばいいんだろ。
 ありがとう、僕の女神」
「ふ、ふんだ。あなたが無様な姿をさらすのが、嫌だっただけよ」
 ギーシュの真剣な表情に、モンモランシーは顔を赤くして、そっぽを向く。
「本当に今日はなんて日だろう。女神に救われ、薔薇を見つけるなんて」
 ぎぎっと音を立てて、モンモランシーが振り向く。
「……それ、どういう事?」
「つまりこういう事さ」
 ギーシュは、薔薇を振り上げ、立ち上がる。
「あの平民がとっても気になるってね!!」
 しばしの沈黙。
「なに変な方向に悪化してんのよ! あんたは!!!」
 綺麗に回転して蹴りを決めるモンモランシー。吹っ飛ぶギーシュ。
 さらに追い撃ちに、軽くジャンプした後で、顔面めがけて握った拳を打ち下ろした。
 地面と拳で、サンドイッチになったギーシュが動かなくなる。
 息を荒くしたまま、モンモランシーは背を向けた。
 そして二度と、振り返ることは無かった。

 マリコルヌは、ギーシュの靴下を胸元におさめながら、風にマントをなびかせた。
「結果オーライ」

〜ゼロのぽややん外伝〜ソックスハンター異聞録
 
 散り逝く薔薇に靴下を 

         完 

107 :ゼロのぽややん外伝:2007/08/07(火) 01:07:40 ID:NYfWVHZz
終わり。
さて本編書くか。

108 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:08:29 ID:+AxVZzW/
GJ!靴下かぁ……
んでは投下おk?

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:09:51 ID:O+ncgIr9
>>108
桶。

110 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:11:12 ID:+AxVZzW/
六話目いくザンス〜


六話 『鍛えるのは歯茎の間違いじゃあるまいか』


 ミス・ロングビルに連れられて、五人が馬車の中にいる。馬車を引いているのはカツ丼だ。

「ミス・ヴァリエール、あのイノシシはあなたの使い魔ではありませんよね?」
「私のペットよ。かわいいでしょ?」
「かわいい? いかついってのが正解じゃない?」
「強そう」
「え〜、かわいいですよぉ」

 前のほうでカツ丼がほえる。

「ほら、カツ丼もかわいいがいいって」
「言ってるかしら?」

 フゴフゴと鼻を鳴らしながらカツ丼が馬車を引く。

「もう少し言ったところに小屋があるらしいです。その中にいるとか」
「小屋、ですの?」
「小屋、ねえ」


 森の入り口で馬車を折り、カツ丼には待機を命じる。
 おのおのが杖を、シエスタはデルフを抜き、森の奥へと分け入った。
 少し歩くと眼前にボロボロの小屋。

「あれですわ。あの中に入っていくのを見たとか」
「じゃあ誰が偵察に行く?」
「必要ないわ」
「へ?」

 ルイズは無言でシエスタに手を向ける。
 少し迷った後、シエスタはその手にデルフを乗せた。
 腰のバックに入っていた長い紐をデルフの柄に結びつける。

「じゃあちょっと見てきて頂戴」
「娘っこよう、頼むから戦いに使ってくれえ」
「これもある意味戦いでしょ?」

 そのまま肩に背負うと少し助走をつけて投擲、デルフは窓の中に飛び込んで何かに突き刺さった。
 数秒後、紐を引っ張りデルフを手繰り寄せる。一緒に刺さっていた布切れらしきものを払いのける。

「で、誰かいた?」
「いんや、人っ子一人いねえどころかおめーら以外の気配もしねーよ」
「そう。獣の大筒らしきものは?」
「犬っぽい飾りの付いた筒みたいなのはあったぜ。でもそんなに大きくはなかったな。せいぜい肩に背負うくらい」
「それであってると思いますわ。宝物庫の整理のときにそんなデザインの筒を見たことがありますから」
「じゃあ当たりね。フーケはいないみたいだしさっさともって帰りましょう。キュルケ、タバサと一緒に取りに行ってくれる? 私はカツ丼のところで帰る用意をしてくるわ」
「オッケー」

 ツカツカと歩みよりながら、それでも杖を構えたまま二人を見送ると、ルイズはロングビルに目を向けた。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:12:14 ID:O+ncgIr9
相変わらずその名前はお腹が減るよ支援

112 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:13:12 ID:+AxVZzW/
「ミス・ロングビル、ちょっと思うところがあるの。意見をいただける?」
「は、はあ、何でしょうか?」
「あそこに獣の大筒があるみたいですけど、どうしてフーケは置いていったと思われます?」
「さあ、重かった、とか?」
「ありえないわ。肩に背負うくらいらしいし金で作りでもしない限りもっていけないはずはないわ」
「そう、ですわね」
「加えて持ち出さない理由が不明なのよ。国を出たほうが早いしここにとどまる意味はない、となるとフーケは目的があってあれを置いていったということ」
「そ、それで?」

 ルイズはロングビルに一歩近づいた。

「多分使い方がわからなかったのね、だから教師を乗せようとした。違うかしら? ミス・ロングビル、いや、土くれのフーケ?」

 思わず杖を取り出すロングビル、だがそれが振るわれるよりもルイズの手が肩をつかみシエスタがデルフリンガーをその首に添える方が早かった。

「……どこで気づいたんだい?」
「疑問の一つ目は学園長の部屋ね。片道四時間かかる場所への調査にしては早すぎたってこと」
「勘がいいねぇ。思わぬミスをするもんだ」
「あんたにとって教師が全員名乗りを上げなかったのは意外だったんじゃない?」
「ああ、あたしもあそこまで腰抜けばかりとは思ってなかったよ」
「ミスタ・コルベール当たりは何か考えがあったみたいだけど」

 ククククク、と二人して笑みがこぼれる。

「もう一つはやっぱり潜伏していたってところね。普通ならそのまま国外に逃げたほうが安全だもの。体面があるから学園の国への通報は遅れるに決まってるし」
「ばればれだったのかい……」
「怪しかったからシエスタに見張ってもらったのよ。あなた誰も見てないと思って表情が出すぎよ?」
「次から気をつけるよ」

 ルイズはゆっくりと手を離し、杖をフーケに向ける。

「で、わざわざこっそりやる理由は? あたしを突き出すだけならその剣で何とかするか魔法で何とかすればいい。用があるんだろ?」
「まあね、でもその前にと、シエスタ、フーケの服を全部はいで」
「ええ?」「んな!?」
「残らずね」
「そういう趣味なのかい?」
「馬鹿いわないの」

 シエスタがフーケの服を下着まですべて脱がしている中、ルイズは脱がした服をバサバサとはたく。
 ボロボロと飛び出す各種小物の中から、いくつかのものを引っ張り出した。

「杖が七本も。流石に実戦慣れしてる人は違うわね」
「他のやつがどうしてるのさ。あたしらメイジは杖がなくなったら終わりだからね」
「確かにね」

 取り上げた杖をすべて自分のマントに差し込む。

「もういいわ、着て頂戴」
「そうかい?」

 ゆっくりと、フーケは下着を取り上げ足を通す。

「ああそうそう」

 ひざまで上がったところでルイズが声をかけた。

「フーケ、その“中”に隠してある杖、使わないほうがいいわよ?」
「……気づかれていたとはねぇ」

 ショーツを引き上げフーケは苦笑を浮かべた。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:13:43 ID:QAFGhnrK
ルーンのおかげでやたらルイズがイキイキしているw
支援

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:15:21 ID:O+ncgIr9
このフーケさんは間違いなく杖で破れてるな、何がとは言わないが支援

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:15:30 ID:K5x2V2gC
カツ丼食べつつ支援

116 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:15:57 ID:+AxVZzW/
「で、あたしへの要求はなんだい?」

 服をすべてまとい、フーケは問いかける。できるだけ自分に有利な条件を引き出すように。

「情報よ。あなたが目をつけるマジック・アイテムの情報が欲しい」
「マジック・アイテムの、かい?」
「ええ」

 ルイズの後ろでシエスタがデルフを鞘にしまう。

「珍しい、聞いたこともないようなマジックアイテムの情報が欲しいの。私が欲しい種類のものなら譲ってもらいたいわけ」
「……盗賊に加担かい? それにそれじゃあたしは一方的に大損じゃないかさぁ」
「この状況でプラスを要求? 覚悟が決まってるわねぇ。ならもう一つ、使い方のわからないものを解析してあげるわ」
「そんなことができるのかい!?」
「マジックアイテムならね」

 小屋からキュルケとタバサが筒らしきものを担いで帰ってくる。

「さあ行きましょうか“ミス・ロングビル”」
「ええ、“ミス・ヴァリエール”」


 帰り道の馬車の中、キュルケは獣の大筒の包みを解く。
 その中には真っ白な毛を植えつけられた長めの筒があった。先端は犬か狼のような装飾になっている。オマケのように小さな箱。

「コレが獣の大筒……」
「そんなに大きくないですね」
「貸して」

 その筒を受け取り意識を集中する。頭に流れ込むさまざまな内容。

「へえ〜」
「何かわかったの?」

 ルイズはその白い筒を布でくるみなおす。

「これ銃ね。それもゲルマニアの鉄鋼技術でも足りないくらい高度の技術で作られた」
「この筒がぁ?」
「正確にはコレは銃身、発射機構の部分がどっかいって筒しかないから弾を撃つのは無理ね」
「……もしかして壊れてるの?」
「そ。しかもこの筒の部分魔法生物っぽいのよ。でも反応がまるでないってことは死んでるか止まってるか……どちらにせよその技術を再現できない限りガラクタね」
「この先の部分だけじゃ意味はなし、か」

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:16:01 ID:fIZRb30P
後支援

118 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:18:05 ID:+AxVZzW/

 オールド・オスマンの前、ルイズたちは並んで報告を行っていた。

「そうか、フーケは取り逃がしたか」
「はい、残念ですが」
「いやなに、コレが帰ってきたのなら文句はないわい。よう取り戻してくれた」
「かなり珍しいものかと思われますが」
「コレはワシの命の恩人の遺品での、この筒以外の部分は壊れてしまったんじゃよ」
「そうですか……」
「おおおお、そうじゃった。君たちにはそれぞれ勲章が与えられるでな、ミス・ロングビルとシエスタ君には特別報酬が出る」
「「「ありがとうございます!」」」「わ、わたくしもですか?」「私もですかぁ」
「うむ、今後もしっかり励むと良いぞ」

 道すがら、ルイズは手の中の品を放り投げては受け取ることを繰り返している。横にはシエスタの姿。
 その品は獣の大筒と一緒に収められていた箱の中に多数残されていたもの。かつて大筒があった世界において、それは“ショットシェル”と呼ばれていた。

「もうけものだわ。やっぱり課外授業はしっかり出ておくべきね」
「あの筒から何か?」
「ええ、それはもう」

―まさかあの銃を作った場所に、悪魔の実を“物に食べさせる”技術があるなんて!―

 『獣の大筒』、それはかのワンピースの存在する世界においては“散弾銃”と呼ばれた銃。
 銃身に“イヌイヌの実・モデルレトリバー”を食わせた、とある海軍将校の愛銃であった。


「ところでルイズ、あのすごいブタちゃんの名前“カツ丼”だっけ? あれ由来は何?」
「シエスタの祖父の故郷のブタ料理の名前よ」
「……どおりでおいしそうな名前なのね」


 悪魔の木の下に五人
 三人の茶番劇のお茶会
 二人の勝利の祝杯
 ゆっくりとゆっくりと

 悪魔の木は実を結ぶ

 “食らう”という現象を“喰らって”
 悪魔の木は“喰らう”実を生らす

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:18:08 ID:QAFGhnrK
べっかんこの広告に
エロサイトなんて出てる
支援

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:18:39 ID:bxgQphBW
支援かしら

121 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:21:32 ID:+AxVZzW/
六話はここまでであります。
七話があるですけど確か感想書き込みのためにちょっと待つんでしたっけ?

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:23:18 ID:bxgQphBW
>>121
そんな決まり聞いた事ないと思う……

123 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:23:59 ID:+AxVZzW/
じゃあ続けて七話投下します。問題ないです?

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:24:27 ID:/X9ceHuj
前に時間をおいてくれって文句言ってたひとがいたね

125 :101:2007/08/07(火) 01:25:23 ID:QAFGhnrK
すまん、やっぱり朝に投下する

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:25:25 ID:bbk5uBkj
おk来い来い
どうせなら続けてやってくれた方がまだ楽支援

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:25:55 ID:O+ncgIr9
だが同じ作品の連投な訳だし、問題はないように思えるけど……?
まぁ支援準備。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:26:05 ID:Qf0/iaNf
>>125
あれ予約だったんかw支援

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:26:27 ID:K5x2V2gC
>>123
同じ人だから別に問題ないと思う
レギオンの出演考えつつ支援

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:26:31 ID:oIJMDBPb
>>122
議論スレでは何度か意見が出てる、予約が詰まってる時の礼儀と言うかなんというか。
でも同じ人だし、予約が無いなら良いんじゃない?

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:26:37 ID:bxgQphBW
>>101を予約と認識していなかった

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:27:11 ID:O+ncgIr9
>>125
剣狼氏だとは思うけど、やっぱりきっちり「予約する」と言って貰えると紛らわしくなくて良いかと。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:27:17 ID:/X9ceHuj
っと、ごめん。
私はもちろん投下支援!
続けてどうぞ

134 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:27:37 ID:+AxVZzW/
んじゃあ七話いくざます



七話 『間違えたんだからスルー進行で』


 新たに実がなった。実っているのは五つの“バクバクの実”
 シエスタにそれらを採取させながら、ルイズは小屋へ戻る。机の上には分解されたショットシェル。

「バクバクの実ですか〜どういうものなんですか?」
「錬金よ。ただし金属どころか生物無生物に関わらず、食べて作り変える能力」
「……土のメイジの方々が昏倒しそうな能力ですね」
「ギーシュ当たりが欲しがりそうな能力ではあるわね」
「何よりおなかがすかなくなるのがいいですねぇ」

 土でも石でも何でも食べてその腹を満たすことができる、それは確かに飢えから逃れるには最良の能力といえた。

「でもダイアルを見ても条件はわからないですねぇ」
「まあ五つも手に入ったしいいんだけどね」


 ルイズはじっとその実を見つめた。
 じっと見つめる。
 錬金の魔法を力技で実行するこの身の能力は、魔法を常に失敗するルイズには魅力的に映った。

 だがしかしここに不文律がある。

『悪魔の実は二つは食べられない。食べれば体が破裂する』

 実に手をかざしそのうちを覗き見る。
 流れるのはかつて二つ以上を喰らったものの末路。
 血しぶきを撒き散らしながら体の前面が裂け、胃が、腸が、肺が、心臓が、肝臓が、裂け目から外に飛び出している。
 悪魔の実という名の寄生生物が同種に感じる免疫拒絶反応。

 実から手を離し、ルイズはナイフを手に取った。


 昼食の場、ルイズはそれを己の食事に放り込む。
 ミョズニトニルンの能力を徹底活用して作り上げた希釈した悪魔の実のペースト。
 己の未来を覚悟しつつも、ルイズはそれを混ぜ込んだスープをあおった。
 いつもどおりうまい。

「ああああああがああああああ!」

 直後、ルイズは大量の血を吐き出す。
 ふくらみ血管の浮き出る腹部。

「ガボッ」

 腹が裂け、臓腑が飛び出した。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:27:43 ID:d6QFQ1U0
予約する時は作品名入れた方がいいやね。やっぱ

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:28:38 ID:ca0OpG3g
だれか魔法使いメルヴィを召喚してくれ。

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:28:56 ID:K5x2V2gC
>>125
すみませんごめんなさい申し訳ございませんご無礼をお許しください

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:29:57 ID:O+ncgIr9
マザーレギオン&レギオンvsハイパーギャオス軍団……滅亡しちゃうじゃないかマジで。そして支援

139 :剣狼の人:2007/08/07(火) 01:29:57 ID:QAFGhnrK
混乱させてすみません

最後に支援させてもらうぞエデンの林檎!


140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:30:10 ID:nLlktCzA
強引に不文律を破るのか?!支援!!!

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:30:34 ID:bxgQphBW
>>137が何を恐縮してるのかわからん 支援

142 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:30:54 ID:+AxVZzW/
何度も言いますが悪魔の実の解釈は独自です。



 結果から言えばルイズは助かった。一から十まで計画通りに。
 食堂はまさに大惨事だった。
 倒れる死に体の少女と腹から飛び出た臓物。

 実のかけらを悪魔の木の樹液から作った溶液で希釈し効果を軽減し持続時間を延長。
 あえて食堂で行うことで治療の水の魔法を得意とするメイジたちの前で爆散、治療への近道を用意する。
 加えて魔法の拘束具を使って胴体を固定、飛び散りを軽減する。

 初めからゼロだった少女にとって、すべてを失うことへの恐怖はなかった。

 誤算は唯一つ、信じがたい痛みにショック死しかけたこと。
 予想をはるかに上回る痛みは彼女にトラウマを刻み込む。“痛いのは怖い”
 この日からしばらくの間、恐怖で眠れなくなりシエスタかキュルケに添い寝を頼むようになるのだが、それはまた別の話。
 某CMのチワワっぽくてたまらないと二人がとろけた笑顔を浮かべていたが、怖いから視界から外そう。


「それで原因はわかるかね?」
「魔法の失敗だと思います」

 オールド・オスマンに取り調べられるも知らぬぞんぜぬを貫き通す。自分の爆発魔法が暴走したのだろう、と。
 魔法により修復された腹部を撫でながら、ルイズは結果に満足していた。
 実同士が起こす拒絶反応、免疫機能が起こすショックが水の魔法により整合させられている。
 魔法という現象が起こす“こじ付けのつじつま合わせ”
 それが彼女を救うだろうという、ミョズニトニルンの知識から組み立てた“絶対当たる未来予想図”
 ベッドの中で付き添いのキュルケの胸に顔をうずめながら、ルイズは一人笑みを浮かべた。

 ああ、やはりコレはいいものだ。なんて弾力があってやわらかいのか。


 研究観察用の小屋の中、ルイズはシエスタにもたれながら古びたさび釘をかじっている。
 鉄でできたそれがまるでクッキーのようにコリコリ音を立てる。
 うまい、体に毒でしかないはずの酸化鉄まみれのさび釘が無性にうまい。
 コレがバクバクの実の恩恵か、と驚きながらルイズはギーシュから決闘後に巻き上げた青銅製のバラの造花をかじりだした。

「本当に何でもだべれるんですねぇ」
「しかもおいしいのよこれが。とんでもないわ」

 バラの造花をムシャムシャ平らげた後、傍らに積み上げられた鉄くずと残骸の山に目をやる。
 その中から衛士のものだろうか、ポッキリへし折れた剣をかじりだす。
 鞘ごとごりごり食べながら、ルイズは紅茶に手を伸ばした。

 デルフリンガーは御満悦だった。
 さびだらけの己をいきなり飲み込みだしたルイズに慌てふためきはしたが、なにやら暗いところでごちゃごちゃした後出て着てみれば自分は新品のようにピカピカになっていた。
 研いでも落ちなかったさびや汚れは完全にきれいに落とされ、布を巻かれた古い柄はヴァリエール家の紋章が入った金銀の装飾つきのものに作り変えられている。
 鞘にいたっては花をイメージしたらしい華美さにあふれるデザイン、中央のヴァリエール家の紋章がアクセントだ。
 デルフリンガーは武器として使われなかった己のこれまでをきれいさっぱり忘れることにした。
 主の新しい能力の何とすばらしいことか!

 デルフの目の前でルイズは剣を一本かじり終わった。
 しばらくもごもごと口を動かした後、流し込むように紅茶を空ける。
 近くの薬ビンのふたを開けてそこに何かを吐き出した。それはどろどろに溶けた赤錆。
 赤錆をすべて吐き出した後、右手を口の中に突っ込んだ。
 シエスタとデルフが驚く中、ルイズは口から一本の剣を鞘ごと抜き出していく。
 明らかに鋼を後付された、青銅のバラをあしらった青い鞘のレイピア。
 ギーシュのバラを使ったためか、デルフには魔法の力を感じ取れた。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:31:23 ID:O+ncgIr9
>>137
素数を数えて落ち着くんだ。

そしてルイズ死んだっ!?

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:31:32 ID:K5x2V2gC
>>141
いや、謝っておいたほうがいいと思って

支援

145 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:33:43 ID:+AxVZzW/
「これギーシュは何と交換って言うかしらね?」
「杖にもなるんですよね? だとしたらかなりじゃないですか」
「……おでれーた。娘っこは世を席巻する彫金師になれるぜ」


 錬金の授業の前、いつの間にか召喚した木の実から出てきた変なブタ、ということになっていたカツ丼をフレイムの上に乗せ、ルイズは着席する。場所はギーシュの隣。

「ギーシュ、いいものがあるんだけど」
「ルイズ、藪から棒になんだい?」
「いいからみなさいって」

 布に包まれていたそれは、少なくともギーシュの人生において一二を争う美しさのレイピアであった。
 その青銅のバラをあしらったレイピアに回りは一斉に息を呑む。
 ギーシュは恐る恐るといった様子でそれを手に取った。

―精神力が通る!―

 それはつまりコレの材料が数日前に巻き上げられた自分の杖であるということ。
 そして何より杖の代わりになるということ。

「ルルルルルルルイズ! こここここれは一体!?」
「森の前に私の観察小屋があるでしょ? そこであんたのバラを使って作ってみたの。どう?」
「すすすすすばらしいよ! こんなに美しい剣を僕は見たことがない!」
「それは良かった。で、ギーシュ」

 ずいっと前に出てレイピアを取り返す。

「これの代わりに何をくれる?」
「僕のヴェルダンデに宝石や鉱石を探させよう! 好きなだけもっていってくれるといい!」
「成立ね。じゃあ上げる」

 ギーシュはレイピアをもらって、ルイズはさまざまな原石を大量にもらって御満悦だった。
 その光景に目が行き過ぎたのか、ルイズが錬金の魔法はできないのだということは忘れ去られていた。


 カツ丼はシエスタに餌をもらっていた。
 学園内でイノシシになったりブタに戻ったりしていたせいか、いつの間にかカツ丼は『ルイズの召喚した実から生まれた』だの『ルイズの召喚した実を食った』だの言われるようになり、気がつけばルイズの使い魔扱いになっていた。
 まあ一部当たっていないでもない。

 木の実よりは体面も良かろうということで木の実の変わりに使い魔登録されたカツ丼は、ブタブタと餌をほおばっていた。


 キュルケは自分の感情をもてあましていた。
 妙に可愛らしい様子を見せたかと思えばいきなり黒くなるルイズ、その寝姿は顔の形が崩れるほど愛らしい。
 そんな感想を同姓に抱く自分に驚きつつ、キュルケはルイズを探す。
 この感情をどうすればいいのか、考えながらたどり着き、ひとまず思考を変更する。

 目の前でルイズが材木をかじるのを止めるべきかどうか。


 変則的な錬金魔法、そんな明らかに間違った説明をしながら、ルイズはギーシュから受け取った宝石の原石をかじる。
 少しの間もぐもぐ租借したあと脇に吐き出すのは不純物のみ、直後卵形の純鉱石を吐き出す。

「ルイズ、これももしかしてサファイア?」
「サファイアの単結晶。土のメイジには金やプラチナにも勝る価値があるでしょうね」
「……反則じゃない?」

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:34:10 ID:bxgQphBW
おお、複数の実の能力を身につけやがった 支援

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:35:17 ID:nLlktCzA
>>140 は批判とかじゃなくて『そう来るか!!その意外性がGJ』的な(ry
おっぱい星人なルイズ萌えー支援

148 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:35:26 ID:+AxVZzW/

 授業の合間にもルイズは何かをかじっている。
 今かじっているのは貝殻。
 壊れたダイアルを食べ、修復して吐き出す。
 それを延々と繰り返していた。

「うあ、これ排撃(リジェクト)ダイアルのかけら? かけらだけ? ちえ〜」

 周りの生徒たちには偏食にしか見えなかったという。


 悪魔の木の裏手、暗い森の中、手書きの的を設置したそれにルイズは相対している。
 手の中には単発式拳銃。バクバクの実の能力で作り上げたオーバーテクノロジーの塊。
 横のテーブルにシエスタが荷物を置いていく。内容は鉛、真鍮のインゴット、硫黄などの火薬の原料。
 それらをすべて口の中に放り込み、しばし後に吐き出す。
 吐き出されたそれは最も初期の金属薬莢弾。
 各種鋳型や機材を用いなければならないそれらの製造過程を無理やりスキップして結果だけを導き出す、悪魔の実の能力。

「黒色火薬は弱いからいやなんだけどね〜」
「無煙火薬、でしたっけ? そっちは駄目なんですか?」
「材料がわからないのよ」
「材料ですか?」
「あの獣の大筒のおまけで弾丸の情報も拾えたけど、“りゅうさんん”とか“しょうさん”とか名前しかわからないの」

 作り出した弾丸を銃に込め的に向かって構える。シエスタが後ろについて固定。

 パァン、と軽いほおを張るような音、的の少し上側が粉々に吹き飛ぶ。

「思ったより反動がないわね」
「火薬が弱いって本当なんですね」

 ふうむと銃を見薬莢を口に放り込む。ゴリゴリと租借し再度銃弾を生成、装てんする。
 もう一度構えて発射、今度は的の下方が破裂した。

「微妙な出来ね。やっぱりあれをやってみるか。実は十二番のやつね」
「用意しときます」

 かさかさと小屋へ向かうシエスタを見やり、ルイズは銃をくわえて噛み砕いていく。
 小屋の中でシエスタが実と鋼を用意していた。
 机にはルイズの手記、『無機物への悪魔の実の適応方法』


「ところでルイズ、使い魔の品評会はどうするの?」
「カツ丼を出すわ」
「……あれはペットでしょ?」
「黙ってればわからないもの」

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:37:37 ID:bxgQphBW
本格的な百合になってきたね 支援

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:38:02 ID:K5x2V2gC
何という……

支援

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:38:24 ID:zR131kiP
俺Tueeeを微妙に危惧する俺も支援

152 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 01:39:13 ID:+AxVZzW/
七話は以上であります。

さすがに二個目まで食べたら限界かな、と。
ロギア系は反則だから食わせるものか!とか。

バクバクの実って現実世界でも一二を争う便利な能力だと思うんですがどうよ?
しかし仕事の合間に書くとはかどりますねぇ。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:39:51 ID:0uqrLx5C
バクバクの実って実はEATーMANみたく便利な能力だったのね支援
キワモノと思いきやバカ王ではその性能を充分に発揮できない科学者や職人むけ能力だったのか・・・

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:41:00 ID:d6QFQ1U0
ワンピースってこんな感じなのか……

155 :MtL:2007/08/07(火) 01:42:56 ID:PgeODwoD
予約無ければ、投下してよかですかねー

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:42:58 ID:K5x2V2gC
あーじゅじゅーしたー

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:43:14 ID:bxgQphBW
乙でしたー

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:43:38 ID:zR131kiP
あじゅじゅしたー。

そして>>155どぞー。

159 :MtL:2007/08/07(火) 01:45:15 ID:PgeODwoD
マジシャン ザ ルイズ (3)水のルビー

慌てたコルベールが教室に入ると、中では異常な光景が広がっていた。
焦げたミスタ・ギトーを、「治癒」の魔法が使える生徒達が囲んで治療しているのであった。

「ななな、何があったのですかな!?」
「えー、…気にしないで下さい、ミスタ・コルベール。
 それよりも……その格好はどうなされたのですか?」
応えるルイズ、しかし、その顔は困惑気味。
無理も無い。
彼は頭に大きなカツラを被り、ローブの胸にはレースの飾り、その他全てが普段と同じ格好ではない。
そんな珍妙な格好のコルベールを見た生徒は、皆一様に同じ顔つきをしているのだった。

「そうでした!皆さん、本日の授業は全て中止でありますぞ!」
そのコルベールの一言に教室は歓声に包まれる。

「皆さん!お静かに、お静かに!お知らせです、お知らせですぞ!」

手を必至にばたつかせて、歓声に負けじと声を上げるコルベール。

「アンリエッタ姫殿下が、本日ゲルマニアご訪問のお帰りに、このトリステイン魔法学校に行幸なされます!」



トリステイン魔法学院正面門。
そこで、左右に整列した生徒達が高貴なる馬車の到着を待っていた。
やがて、馬車が到着すると一斉に杖を掲げる、例外の無い忠誠の証。

「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下のおなぁぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

まず最初にマザリーニ枢機卿、そして、枢機卿に手をとられて美しい―まだ少女と呼んでも構わない年頃の―娘が馬車の中から現れた。
一斉に、湧き上がる、生徒達の歓声。
アンリエッタは生徒達の歓声に応えるように微笑むと、優雅に手を振った。
王女に微笑みかけられて、更に涌く生徒達。

ルイズは正面を向き、真面目な顔をして王女を見ている。
アンリエッタ王女、幼少のみぎり、ルイズと親しかった少女。
時間と距離が二人を引き離したが、ルイズはアンリエッタを忘れたことは無かった。
(王女様……ご立派に、ご立派になられて…)
遠い昔の話、既に王女は忘れているかもしれない。
それでも構わないと、ルイズは思う。
遠くから、遠くから王女の姿を見ているだけで、満足だと。

そして、熱心に王女を見ていたルイズであったが、視線を外したふとしたときに見事なグリフォンに跨った貴族の姿が眼に止まった。
気付く、そう…その姿は、あまりにも、あの頃の面影を残していて…ルイズは胸が切なくなるのを感じて、瞳を閉じた。



そして、その日の夜。
ウルザはいつものように机に向かい、何かを作っている。
一方、部屋の主であるルイズは、ベットに腰掛け、ほぅと息を吐いた。

「………これで十三回目だ、ミス・ルイズ。何か心配事かね」
「え、あ、ううん、そんなことじゃなくて………」
振り返らないウルザ。
背を向けたままのウルザとの会話は、既に普段の日常と化している。
「なんでもないの、…なんでも…」

無言、カチャカチャと机からウルザが何かを組み立てている音。


160 :ゼロのしもべ:2007/08/07(火) 01:46:39 ID:6/oYuhJd
ならば次はおいらがいくよ支援

161 :MtL:2007/08/07(火) 01:46:49 ID:PgeODwoD


そんな中、扉をコンコンとノックする音が部屋に響いた。
初めに長く二回、そして短く三回。
ルイズがはっとする、記憶の中の大切な思い出。
慌てて立ち上がると、ドアを開いた。
そこに立っていたのは、黒いずきんを被った小柄な人影。
ルイズはすぐさま部屋に招き入れると、後ろ手に扉を閉めた。
「あなたはっ!」
ルイズが驚きに大きな声をあげそうになると、人影は人差し指を唇に当てる。
そのまま、懐から杖を取り出すと、何事かを呟き魔法を使う。
「ディテクトマジック?」
探知の呪文。

「どこに、眼が光っているか分かりませんからね」

人影が、頭巾を取る。
現れる、忠誠を誓うべき王族、懐かしい思い出の人、アンリエッタ。
「姫殿下!?」


「ルイズ!ルイズ!ああ、懐かしいルイズ!」
感極まったように、膝をついたルイズを抱きしめるアンリエッタ。
「ああ!姫様、このような下賤の場所へ、いらっしゃるなんて…」
「ルイズ・フランソワーズ!そんな堅苦しい他人行事はやめて頂戴!
 わたくしとあなたはおともだち、おともだちではないですか!」
「勿体ないお言葉…」
「やめて、やめて頂戴、ルイズ。ここには枢機卿も母上も、欲の皮のはった宮廷貴族もいないのです
 私とあなたは、幼い頃に、一緒に宮廷の中庭で蝶を追いかけて遊んだ仲ではないですか」
「ええ……お召し物を泥で汚して、侍従様に叱られてしまいました」
「そう!そうよ!ルイズ。クリーム菓子を取り合って、つかみ合いの喧嘩になったこともあったわね!」
「ええ、あれは………」

少女達が抱き合い、思い出話に花を咲かせている間も、部屋の隅では黙々と作業をする男の背。


「ねぇ、ルイズ……ところで、そこの方を、紹介して頂けないかしら」
「はい?あ!ミスタ・ウルザ!」
「………何かね?ミス・ルイズ」
こほんと咳払い一つ、なけなしの威厳を振り絞る。
「挨拶を、挨拶をして頂戴、アンリエッタ姫殿下に」

そこで、始めてウルザが椅子を立ち上がり、ルイズ達に向かい合う。
そしてその場で深々と礼を取る。
「お初にお眼にかかります、アンリエッタ姫殿下。ウルザと申します」
「え?ウルザ、さん?え?え?」
きょろきょろと、ルイズとウルザ、二人の間を交互に移動させるアンリエッタ。
「…もう、言って下さればいいのに、ルイズ。
 それにしてもこのようにお歳が離れた方となんて………ああ、そういえばわたくしも変わりませんね。お忘れください。」
「ひ、姫殿下?あの、何か勘違いを…」
「いえ、いいのですルイズ。このように遅い時間、貴族の部屋に二人の男女。わたくしも分かっております」
「姫さま!?違います!違います!ミスタ・ウルザは私の使い魔です!」
「使い魔…?メイジにしか見えませんが」
「…メイジです、姫さま」

その後、ウルザの口も借りて、何とか誤解を解くことが出来たルイズであった。
「本当に、昔からあなたは人とは違った子でしたが…相変わらずですね」


162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:46:49 ID:zR131kiP
そういや相手の手札を丸裸にするテレパシーなんてエンチャントも有ったな支援

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:46:59 ID:AZ598NoC
ルイズすごいぞ支援

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:48:20 ID:bxgQphBW
また豪快な誤解をしたな姫様

165 :MtL:2007/08/07(火) 01:49:14 ID:PgeODwoD


「今からお話しすることは、誰にも口外してはなりません」
アンリエッタがそう切り出すと、ウルザが席を立とうとする。
「あ、いえ、メイジに取って使い魔は一心同体。席を外す必要はありません」
そして、もの悲しい調子で、アンリエッタは語り始めた。
自身がゲルマニア皇帝と結婚すること、それが望まぬ結婚であること、しかしそれが不可欠である政治情勢。
ゲルマニアに一人娘を嫁がせることで、同盟を結び、来るアルビオンとの戦いに備えるトリステイン。
トリステインとゲルマニアとの同盟締結を防ごうとするアルビオン貴族達の暗躍。
そして、それを可能とさせる、一通の手紙の存在。
手紙はアルビオン、抵抗を続ける最後の王族、ウェールズの手に。

「分かりました…このルイズ、ルイズ・フランソワーズが必ずや手紙を取り戻してまいります!」
「ああ、ルイズ、私のルイズ!この様に危険なことに巻き込んでしまう私を許してください」
「いいえ、姫さま、気になさらないで下さい。
 ………ミスタ・ウルザ…?」

勝手に危険、しかも内乱の最中であるアルビオン王国、その中に潜入しようという話を進めていることに気付き、ルイズはウルザの顔を伺う。

「私は使い魔、君が決めたことに従うだけだ。君が友達の窮地を救いたいというなら、力を貸そう」
拍子抜けするような了解、むしろ、多少の気遣いが感じられるような………
「それよりも、彼をどうするか、考えた方がいいのではないかね?」

ウルザはそう言うと、部屋の扉を開け放つ。
すると、バランスを崩して雪崩れこむように部屋に転がり込んでくるギーシュ・ド・グラモン。

「………やあ」



結局、覗いていたギーシュが一緒についていくと言い出し、秘密を知られてしまった以上同行させる他ないというアンリエッタの配慮で、ギーシュも同行することとなった。

話が纏まると、アンリエッタは一通の手紙をしたためた。
そして、その封をする直前、思いつめたように一文を書き加える。
「始祖ブリミルよ……。国を憂いても、この一文を書かざるをえない、この自分勝手なわたくしをお許しください」
改めて、手紙に封をし、それをルイズに手渡すアンリエッタ。
「ウェールズ皇太子にお会いしたら、この手紙を渡してください。すぐに……件の手紙を返してくださるでしょう」
それから、とアンリエッタは右手の薬指から指輪を引き抜くと、それをルイズに差し出した。
「母上から頂いた『水のルビー』。きっとこれがあなた達をお守りくださるでしょう。
 どうか、あなたたちに始祖ブリミルのご加護がありますように………」


誰が気付いたであろうか。
この時、『水のルビー』を見つめるウルザの瞳が、驚愕に見開かれていたことを。


                            出来ないじゃないの、やるのよ。
                            ―――虚無魔道師の見習い ルイズ

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:49:59 ID:ndAHy1Tu
>>164
結婚のこともウェールズのこともあってそれしか頭にないんだよw

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:50:08 ID:nLlktCzA
密かに老人×幼女に萌えてる支援

168 :MtL:2007/08/07(火) 01:51:33 ID:PgeODwoD
投下終了です。
やや駆け足ですが……さじ加減が難しいです。
明日はこれるか分からないので、であー

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:52:26 ID:zR131kiP
乙ー。ここらへんはやはり淡々と進むなぁ。
……そして水のルビーにウルザが眼を見開くとは。
ルビーと言いつつも実はレイモスの目だったりするのだろうか。

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:54:58 ID:HeKZqPKI
乙であります〜
MtL氏のSSは読みやすくてイイ!

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:54:59 ID:OHLWtUaX
モックスかな?

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:56:00 ID:bxgQphBW
>>160
妖怪人間ベロ口調で書き手キター

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:56:31 ID:wcsmEKuK
エデンの林檎GJ!
ロギアじゃなくてパラミシア系なのがまたツボです
火薬で悩んでる所でボムボムの能力使えば良いんじゃ?と思ったのは俺だけ?
それともボムボムだと爆発力が強すぎるか?

MtLGJ!
アンリエッタ姫殿下ちょ、それ勘違いじゃなかったら年の差がやば過ぎるwww

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:57:24 ID:zR131kiP
さて……しもべの人が来るッ(ごくり)

175 :ゼロのしもべ:2007/08/07(火) 01:58:26 ID:6/oYuhJd
MtLさんへの感想もそろそろ一段落したと判断して投下します。
まだ語り足らない方は、つづけてどうぞどうぞ

9話

 翌日。
 お日様も充分高くなって後、全員で湖に向かうと水の精霊はすでに準備万端で待ち構えていた。
 というか朝からそこにいたりした。吉田照美が裸足で逃げ出すぐらいやる気満々だ。
「遅かったな。単なるものよ。」
 遅くねーよ!、と全員が心の中で同時に突っ込む。約束の時間よりもまだ1時間も早いのだ。水の精霊の機嫌を損ねては一大事
なので誰も口に出さないだけである。
「水の精霊よ。もうあなたを襲うものはいなくなったわ。」
「ご苦労。まだなのか、我が愛しい方は?」
 襲撃者が二の次になっている水の精霊。自分の身体の一部なのにいいのだろうか?
「慌てるな。」
 バビル2世が一歩前に出た。
「もう、来ている。」
 その宣告と同時に、巨大な鉄の巨人が姿を現した。体長およそ30メイル。堂々たる体躯の、巨人であった。それが、膝までしかない
水路から姿を現した。三つのしもべの一つ、海のしもべポセイドンだ。
「おお、愛しき方よ。」
 水の精霊の声が弾み、女のものになる。表情に甘えが混じり、しぐさがいちいち色っぽくなる。
「いったいどこへ行かれていたのですか。我がなにか粗相をしでかしたというのでしょうか。」
 憂いを帯びた声。上目遣い。精一杯ポセイドンに媚を売る水の精霊。
 だがポセイドンは微動だにしない。大地を両足でしっかりと踏みしめたまま、悠然と水の精霊を見下ろしている。
「あいかわらずクールでストイックでございますね、我が愛しき方。」
 あばたもえくぼ、という言葉がある。惚れた人間のあらゆる部分を、好意的に見てしまうという意味のことわざだ。別にポセイドンは
クールでストイックなわけではない。ロボットなだけである。会話機能なく、意思疎通は目の光を点滅させた、発光サインで行うのが
普通だ。それもバビル2世や他のしもべ、バビルの塔ぐらいしか理解できるものはいない。
 そのときも、チカチカと目が明滅をした。モールス信号とは違う独自の発光サインでバビル2世にこう語りかけた。
『ご主人様、無事到着いたしました―周囲に敵影なし―』
 信号を読み取りポセイドンに以上がないことを確認したバビル2世の横で、水の精霊が歓喜の声を上げた。
「おお、我が愛しき方。また会えて嬉しいと。そのように言うて下さるとは。嬉しく思います。」
 通じていない気がするのは気のせいだろうか。
「ポセイドン。この精霊との関係を教えてくれるか?」
 ポセイドンはバビル2世の問いにすぐさま答え、目を明滅させる。
『問いに含まれる情報が不十分―バビル2世の横にいる生物は、この湖に生息する知的生命体の一種―構成成分H2O 99%―その
他元素 0.5%―周囲を遊泳しているところを何度か確認―記録情報は以上―』
「いま、愛しき方からも説明があったが。つまり我と愛しき方は、愛を誓い合った仲じゃ。」
 ぜんぜん違う気がするのは気のせいだろうか。
「ポセイドン。なら質問方法を変えよう。この精霊と、ポセイドンとの恋愛における関係状態を知りたい。」
 チカチカとさらに点滅が行われる。
『関係状態―無関係―』
「愛しい方…そのようなことをはっきりおっしゃるとは、恥ずかしゅうございます…。たしかに我は永遠の愛を誓いましたが、愛の軌跡
をそこまで赤裸々に語られては……いやん♥」
 似合わぬ言葉を吐いて身悶えする水の精霊。そんなことを言っていないような気がするのだが。

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 01:58:39 ID:AZ598NoC
ロギア系の実は食わせないって言うけど、キュルケにメラメラ、フーケにスナスナがあうと思うんだがなあ

177 :ゼロのしもべ:2007/08/07(火) 02:00:19 ID:6/oYuhJd
「水の精霊の愛しい方って、ビッグ・ファイアのしもべだったの?」
 我にかえったルイズがようやく声を上げた。
「なんで使い魔が、こんなすごい使い魔を2匹も持ってるのよっ!あのゼロのルイズの使い魔でしょ!?エルフってそういうものなの?」
 まだエルフだという噂は根強いらしい。どこにそれを信用する材料があるのだろうか。
「おお!すごいゴーレムじゃないか、これは!ぜひコルベール先生発明のえれきてるを装着させたいな!」
 驚嘆の声をあげるギーシュ。えれきてる、とは先日ギーシュがルイズに説明した発電装置というか、モーターのことである。もっと
すごい動力でポセイドンは動いているのだが。
「2人ともお熱いのね。微熱の二つ名を持つアタシが、中てられちゃいそう……」
 なまめかしい視線をバビル2世に送るキュルケ。あくまでルイズをからかうことが目的の挑発だ。
 タバサはいつものように本を読んでいる。稗田礼二郎なる人物が作者の、「花咲爺論序説」である。小脇には宗像伝奇なる人物の
「白鳥処女説話」という論文が。おまけに室井恭蘭の「妖魅本草録」まである。どこで入手したんだ!?
 セルバンテスはポセイドンと水の精霊を見比べつつ、己のあごを撫でている。
 まるでポセイドンが何を言っているのか理解しているかのように、苦笑いを浮かべている。
「さて。とにかく、あなたのいう愛しい方とは、ポセイドンでいいんですね?ならば約束どおり身体の一部をいただきましょう。」
 水の精霊はバビル2世には見向きもせず、身体の一部を水滴にして飛ばしてきた。それを慌てて持ってきていたビンで受け止める。
「これで約束は果たしたことになる。さあ、湖の水位を戻してもらおう。」
「わかった、単なるものよ。水の高さを下げておこう。」
 ものすごーくぞんざいに言う水の精霊。今話しかけるな、と言わんがばかりである。
「さて材料も手に入れたし、帰ろうか、みんな。」
 ポセイドンに合図をすると、ポセイドンがそれに従い動き出す。湖から飛び出たロプロスが、岸に腹ばいになってうずくまる。そこを
目指してぞろぞろ移動を始めるバビル2世たち。
「すこし!少し待て、単なるものよ!」
 慌てて水の精霊がバビル2世を呼び止める。
 振り返ると焦りと怒りと悲しみと困惑で顔がごちゃごちゃになった水の精霊が、あたふたとポセイドンとバビル2世立ちの間を往復
していた。
「い、愛しい方が!愛しい方がまたどこかへ行ってしまうではないか!ああ、お待ちください!単なるものよ、愛しい方に何をした!
愛しい方、我はあなたをこうまで思っているのに!単なるもの!」
 ポセイドンとバビル2世に同時に話しかけているので話がごちゃごちゃである。
 しょうがなく、ポセイドンと自分との関係を簡単に説明してやるバビル2世。ポセイドンが忠実なしもべであること。バビル2世の身を
守るため、常に周囲にいて身を潜めていること。水の精霊に好悪の感情を持っていないこと。うむうむ、と妙に素直に聞いていた水の
精霊は、話を聞き終えるとない膝をポンと叩いて、
「わかった、単なるものよ。我もついていけばよいのだな。」
 意味不明なことを言い出した。
「我が愛しき人を、単なるものは有している。我と愛しい方は一心同体の関係であるゆえ、我もついていくべきであろう。違うか?」
 絶対に違うと思う。どう考えればそうなったのか。
 どうやら水の精霊は、ポセイドンは自分を愛しているが、主従の掟ゆえ泣く泣く離れなければならないのだ、と解釈したようだ。
なんて都合のいい解釈!そんなことをバビル2世は一言もいっていない!都合の悪いことなど聞いちゃいないらしかった。
「よし!そこまで言うならば仕方がない。我を連れて行くがよい。」
「ちょ、ちょっと待って!」
 ものすごく簡単について行きそうになっている水の精霊を見て、モンモンが怒ったように口を挟んだ。
「あれだけ苦労してついてきてもらって、でもプライドを傷つけちゃって、そのおかげで貧乏になったうちの立場はどうするのよ!」
 聞けば領地の干拓のために、苦労して招いたものの、父の不用意な発言が元で水の精霊を怒らせて事業を大失敗したのだという。
 しかし水の精霊は荒木飛呂彦のように「ああそんなこともあったね」と舌を出しただけであった。
「そんなこともあったね、じゃないわよ!」
 水の精霊に掴みかからんばかりのモンモンを必死に押さえ、なだめるギーシュ。酷い話だが他人事なので笑い話である。

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:00:23 ID:bxgQphBW
一方通行の愛・・・

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:01:31 ID:zR131kiP
らき☆すた見ながら支援……思い込み激しいなぁ

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:01:43 ID:HeKZqPKI
支援〜

181 :ゼロのしもべ9(終):2007/08/07(火) 02:02:01 ID:6/oYuhJd
「こんなにホイホイついてくるなら今までのうちの苦労はなんだったのよー!」
 大泣きを始めるモンモン。酷い落ち込みようだ。慰めようもない。
「細かいことを気にするな、単なるものよ」
 さらに神経を逆なでする水の精霊。素敵過ぎる。
 そんな風にモンモンが水の精霊に噛み合わぬ口撃を受けていたところで、湖に異変が起きた。
 はるか対岸に、白い水柱が起こった。
 しかもその水柱は猛烈な勢いでこちらに近づいてくるではないか。
「ポセイドン、なんだあれは?」
 全身から音波や電波を発して、近づいてくるなにかを分析するポセイドン。やがて答えが出たのか、目が点滅する。
『1名、覆面をかぶった男が、こちらに近づいてきます―』
 水柱をあげてやってきたのは変態仮面白昼の残月ことウェールズ王子であった。
「パカランパカランパカラン。一休殿ー!」
 新衛門さんの声真似をしながら水面を走りよってくる残月。擬音まで口に出すな。というかどこで見たんだ、あのアニメを。
 水面を蹴って飛び上がると、残月は無駄に回転をしながら着地した。
「ポセイドン様をお見かけしたのでもしやと思い駆けつけると、そこにおられるのはやはり我らがビッグ・ファイア様!」
 『ポセイドン+泳ぐ』で不吉な目に遭いそうな残月がピシッとポーズを決める。口には長いキセルを咥えている。
「ショウタロウ老人の件、一件落着です。お咎めなしどころか、報奨金が出ることで決着いたしました。ふふ、記念にシエスタ嬢の名前
入りの杖を新調してしまいましたよ。見てください!とても杖とは見抜けないでしょう!」
 ぷかーと、煙をふかし、くるくるっと鉛筆のように指でキセルをまわす残月。そのキセルのせいでさらに変態仮面として熟成した気がし
てならない。
 そんな残月を手招きして呼ぶバビル2世。
「残月。少し聞きたいことがある。」
 さっと傍に駆け寄り直立不動する残月。そこまでされると、畏まられたほうが恥ずかしいから不思議だ。というか周囲が退いてしま
っているではないか。
「その、残月はいつここに来た?」
 むむ?と首を捻る残月。
「たった今ですが。コウメイ様に報告をしたところただちにラグドリアン湖に向かえと命じられましたもので。」
「ふむ。昨日の夕方、その覆面を外してこのあたりを散策したりしなかったか?」
「いえ。ですから、先ほど到着したばかりでして…。」
 心を読むバビル2世。嘘をついてはいない。つまりルイズの見たウェールズは、ウェールズではないということだ。
 では一体何者なのか。ただの空似なのか。
「いやな予感がするな。」
 超能力の一つ、予知能力がバビル2世に事件の発生を告げる。
「嫌な予感、ですか。わたしは嫌な人物に出会ってしまいましたが。」
 こそこそと目を伏せる残月。その先には、やはり怪しいおっさんであるセルバンテスがいた。
「わが国はかなりの融資をあそこにおられるかたから受けていまして…。この姿ではばれることはないといっても、やはり……。」
 セルバンテスは残月の心中を知ってか知らずか、優雅に自己紹介を行う。ギクシャクと自己紹介を行う残月。
「ところで孔明の命令といったな。なぜここに来た?」
 思い出したように残月に問うバビル2世。残月は懐から書類を取り出した。
「わたしはラグドリアン湖についたら、適当なところでこの書類を開けよ、という命令をうけておりますが。」
 書類を開く残月。そこには孔明の直筆が書かれていた。
 そこに書かれていた文章を読んで、思わず「げぇっ!」と声が上がった。
『バベル2世様へ。アンリエッタ女王に誘拐の危機。ただちにラ・ロシェールまでの街道を急ぐべし。孔明。』
 そこにはこう書かれていたのだった。
 この誘拐事件こそ、梁山泊が全力を挙げて決行するバビル2世抹殺計画、通称「ドミノ作戦」の最初の一手であった。


以上です。
今回はつなぎに近いのでご了承ください。
場合によっては、後30分以内に外伝を避難所に…っ
30分過ぎた場合はまた明日か今晩ということですけど

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:04:53 ID:nLlktCzA
水の精霊が面白すぎるwww

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:05:18 ID:cn/5BlRF
水の精霊がすっかり駄目な子支援w

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:05:50 ID:bxgQphBW
乙です。
アルビオンもセルバンテスに借金してるのかよ

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:05:59 ID:zR131kiP
今までに増してコメディ色が強いというかモンモン哀れ。
そして遂に始まる、人によっては「ビーッチ!」と叫びたくなるらしい誘拐イベント。
楽しみにして待ってるよ。

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:06:20 ID:PHjNCyiu
>>173
大丈夫、異種&年齢&性別の壁を越えた?DODがいるじゃないか

しもべGJ!何だか水の精霊も十傑衆に加わりそうな悪寒www

よし、修正完了。だが推敲は一切していない!避難所へ行くべきかな?

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:06:41 ID:HeKZqPKI
乙であります。
今のところ確実にルイズとバビルの味方なのは眩惑のセルバンテスと白昼の残月だけか。



188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:09:35 ID:bxgQphBW
しかし2chでハートマークを出すのは結構めんどくさいのに
わざわざ水の精霊の台詞のために「&hearts;」とか打ち込んだだろう書き手にグッジョブ

>>185
この場合ウェールズがアンにマジひどいことしてるので
ビッチでも許せる気がしてしまう俺ガイル

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:09:52 ID:5b0m9nmH
あんまりにも悪役っぽい味方だなぁ

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:10:04 ID:zR131kiP
>>186
汝の望むようになすが良いって誰かが言ってた。

>>187
バンテスおじさんはビッグファイアの味方であってバビル2世の味方ではない気もする。
言葉のあやだけど。後、孔明と怒鬼は味方だろう、多分。

191 :ゼロのしもべ:2007/08/07(火) 02:10:51 ID:6/oYuhJd
>>184
貴族派の台頭で追い詰められたていたときに戦費として借用した、
とでも思ってください。
完全に負けて今は返せる見込みがないので顔を合わせづらいということで。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:11:14 ID:0Q4kdJUF
セルバンテスはどの世界でも
「大富豪!」
「オイルダラー!」
「子供好き!」なんだなw

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:12:47 ID:zR131kiP
>>188
そういやそうだったな……俺も許しそうだ。

>>189
バビル2世自身、GRでは主人公の敵対組織の大ボスだからな。

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:12:59 ID:ca0OpG3g
メルヴィはマイナーなのか・・・

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:15:19 ID:PgeODwoD
リジィオも好きだよ

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:17:32 ID:HeKZqPKI
>>190
えっBF様=バビル二世じゃなかったっけ
漫画版のほうの設定知らないから違ってたらすまん

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:21:06 ID:PHjNCyiu
関係はOVAのビッグファイアがバビル2世をモデルにしているだけだったはず

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:22:56 ID:6/oYuhJd
水田麻里という漫画家が手がけたOVAジャイアントロボ漫画版では、
ビッグ・ファイア=人類に絶望した101後のバビル2世という裏設定があります。
なお、それでは九大天王のメンバーが今とかなり違っていたりします。
あとアルベルトが死なない。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:26:43 ID:PgeODwoD
設定資料集に2世=BFとか、その他色々書いてあった記憶があるよん
詳しくは忘れた

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:26:43 ID:0Q4kdJUF
戸田版だとロプロス、ポセイドン、ロデムを従えてるからBF=バビルは確定的に明らか



201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:29:19 ID:PHjNCyiu
あとは富士原氏による同人(といってもスパロボセミオフィシャル)の設定か
詳しくは
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1166799807/

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:29:23 ID:AZ598NoC
シエスタやデルフが悪魔の実を食べるのまだ〜?

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:32:15 ID:PgeODwoD
>>201
もしかしてその人、数年前に64の漫画書いて無かった?
ガチでGFメインのスパロボ本。

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:33:05 ID:zR131kiP
>>201
アレはあくまで富士原氏個人の同人設定と見るべきだろう。
確かに色々と関わってる御人ではあるが。

そしてPHjNCyiu氏は推敲してて今日はない……かな?
ならば就寝だ。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:33:54 ID:PgeODwoD
GRの間違い

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:34:58 ID:ocewtArD
オワタ

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:35:59 ID:ocewtArD
誤爆ですorz

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:38:22 ID:PHjNCyiu
>>203
ザッツライト

>>204
自分の文才じゃこれ以上推敲するのも難しいんで予約がなければ投下します

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:43:57 ID:zR131kiP
ならばアウェイクニングして支援準備

>>203
漫画版α外伝(星薙ぎの太刀初登場)とか、α外伝の前日談、サルファの真・龍王機エンド、F完や4次の同人とかも書いてる。

210 :ルイズ!:2007/08/07(火) 02:46:09 ID:PHjNCyiu
 ジャック・バルバロッサ・バンコランは現実主義者だ。
 仮にもイギリス情報局秘密情報部―――いわゆるMI6所属の人間ならそれは当然である。
いかなる悪条件・想定外の事態に遭遇しようが冷静に、速やかに対処出来なければ自らの死を招くだけなのだから。
 心霊・悪魔・魔術・超能力など論外。
 「ただの人間には興味ありません。宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」
 などと言うファンタジーは妄想の産物でしかない。そんな暇があるなら美少nではなく任務をこなす方が彼にとっ
ては重要なのだ。

 ただ、その『現実主義者』もちーとばかし無理があるんじゃないか?と彼の周囲の人間は思っている。

 その原因は彼の(文字通り遥かなる過去から遠い未来まで断ち切りたいにも関わらず断ち切れずにいる)腐れ縁の
相手である、つぶれ饅頭の、へちゃむくれの、顔面殺虫剤な一国の国王にある。
 その国王が若くして有能なのは誰もが認めるところだ。齢10歳でありながら大学を卒業し、いくつもの発明をし、
ダイアモンドで税金の徴収が必要ないほど国庫を潤わせ、世界一とも言える治安の良さ―――窃盗で死刑とか言う無
茶な法律がそれに輪をかけているんじゃないかと思わないでもないが―――を維持し、世界平和の危機には自分の命
を賭ける勇敢さも見せるのだ。これで無能なら誰が有能だというのだろうか。
 だがしかし、それでもなお、にもかかわらず、
夏休みの工作が核爆弾だったり、自国に大量の宇宙人移民が定住していたり、天使と魔王の軍勢の争いに巻き込ま
れたり、バチカンの国宝を盗んだり、タイムワープ能力があったり、便秘が解消された「反動」で宮殿が大人が溺れ
るくらい黄金色のブツで満たされたり、体のツボを押すと目玉や耳が数十cmほど伸びたり、電球を咥えると目から
映像・耳から音声の出せる映写機になったり、ゴキブリを食べるとあらゆる電波を受信出来たり、一国を挙げて悪霊
大戦争をしたり、脱皮したり、『遊星からの物体X』を逆に吸収したり、内臓が気紛れを起こして移動したり、下半身
に逃げられたり、etc……
 するとなるとその評価はマイナスどころか1080°ぐらい回転して虚数空間へ向かって11次元を目指して反物質に
変異しても足りないくらい下方修正するのが当然じゃないか?
というか捨てろ常識、さよなら普通の日々、物理法則もあったもんじゃない。つーかどう考えてもここまでいくと
非現実と現実が逆転しているだろうに。

 とまあ、そんな天外魔境・魑魅魍魎・空前絶後の化け物であるマリネラ国王パタリロ・ド・マリネール8世にとっ
ての数少ない友人(バンコラン本人は殺してでも否定したい)の癖に、現実主義者なのである。



 だからというか、

 「あんた誰?」

と、いきなり見たことの無い風景、2つの月のある空、そして目の前のコスプレをした(様に見える)桃色の髪の少
女を認識したバンコランは、

 『またパタリロが何か悪さを仕掛けてきたな』

だが妙だな、パタリロにしてはやることがあまりにも幼稚過ぎる。いや、そう思わせて何か伏兵を仕掛けているのか
もしれん。あるいは目の前の少女が実はタマネギ(マリネラのエージェント)かパタリロの変装だろうか。しかしそ
れにしては美的センスが云々……としか思わなかった。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:47:20 ID:HeKZqPKI
ちょwwwバンコランwww

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:48:05 ID:zR131kiP
パタリロかw

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:48:31 ID:bxgQphBW
これはギーシュのケツがヤバいぞ

214 :ルイズ!:2007/08/07(火) 02:49:23 ID:PHjNCyiu
「ちょっと、黙ってないで質問に答えなさいよ」
「人に名前を尋ねるのなら自分から名乗るのが筋だろう」
 「あんた、平民の分際で貴族の命令に逆らう気!?」
 「貴族だというのならそれに相応しい態度を示してから命令してもらおうか」
 
パタリロを相手にするなら平静を保つのが肝心だ、と身に染みて思い知っているが故に普段と変わらぬ調子で切り返
すバンコラン。ルイズとしては彼の心情を知るわけがないし、そんな態度は腹に据えかねるものだったが、貴族として
のプライドが人一倍高い彼女にとって「貴族らしい態度を示せ」というのは無視できない要求だ。

「……私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」
 
 平民に言い返されたという屈辱を堪え、努めて冷静に名乗るルイズ。
 一方、名乗られたバンコランは困惑―――ポーカーフェイスなので表情は変わらないが―――していた。いかにパ
タリロの変装もとい変態・擬態が文字通り変態じみたものとはいえ、目の前にいるのは(CIAの友人が涎を垂らして
飛び付きそうな)本物の少女としか思えなかった。パタリロの親戚関係にヴァリエールなどという姓はなかったはず
だし、マリネラ王国のエージェントに女性はいないからだ。
となると、パタリロがどこかの町を買収(絶対に金を払わないだろうから口約束)したか、洗脳(5円玉でエージェ
ントすら洗脳した)したか、ホログラフ(実際に作って部下を騙して遊んでいた)なのだろうか。可能性から考えれば
一番妥当なのは買収だろう。だとすればあまり辛辣に当たるのも不憫かというものだ。ここはパタリロの尻尾を掴むま
では相手に合わせるのがベスト……そうバンコランは判断した。

「名乗られたからには答えよう。私はジャック・バンコラン。階級は少佐だ」
「少佐?あんた貴族なの?」
 「? 何を言ってるんだ、何故軍属だと貴族になる?」

 それを聞いて今度は逆にルイズが困惑する。少佐ということは目の前の男は衛士?だが何故杖を持っていない?し
かも貴族でないとはどういうことだ?
 
「あなた……まさか、ゲルマニアの人間?」
「ゲルマン?違う、私はドイツ人ではなくイギリス人だ」

自分達のやりとりを聞いて同じように困惑しているギャラリーの中にキュルケを見つけて思いついた質問にも予想外
の答えが返ってきてルイズは更に混乱した。
げるまん?いぎりす?それにどいつって……私は出身を聞いただけで名前をもう一度尋ねたわけじゃないのに。
 いや、問題はそうではなく。
 
 「ミスタ・コルベール、もう一度召喚をやり直させてください!」
 「それはできません。この儀式はry」
「で、でも平民……かどうかは分かりませんけど、人間を使い魔なんて!」
 「どうでもいいが用件は手短に済ませてもらえないかな」
 「ほら、幸い彼も君の使い魔になることに異存はないようだし」

 有りまくりである。バンコランは別に同意したわけではなく単純にパタリロの用意したシナリオを見極めたいと思っ
ているだけなのだから。
はあ、と溜息をついてルイズはバンコランに向き直り、そのままでは届かないので「しゃがんで」と近寄らせる。
……よく見たらかなりの美系ね。子爵様ほど若くは無さそうなのが残念だけど、それでも「ナイスミドル!」って
感じだからこれはこれでもしかしたらラッキーだったのかも

「か、感謝しなさいよね。貴族にこんな事されるなんて、普通は一生無いんだから!」



この契約、バンコランにとってはアンラッキー以外の何物でもなかった。
……だってバンコラン菌のベクターなんだもの。



短いですが今回はここまで

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:49:34 ID:nuqVv/HL
美的センスw

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:52:40 ID:zR131kiP
ここでギーシュが召喚してたらアウトだったな。良かったねギーシュ……。

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:54:34 ID:0Q4kdJUF
ギーシュがあぶないww

218 :ルイズ!:2007/08/07(火) 02:58:45 ID:PHjNCyiu
何故だろう、本命で書きたい物があったのに
少し前のスレで「少女漫画と聞いたらパタリロ!」とレスしたら手が勝手に・・・

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 02:58:52 ID:bxgQphBW
乙です。
こんな序盤なのに既におもしろい。続きに期待。

>>214の「美系」って「美形」の間違いじゃね?と思ったけど、
調べたら「美系」って言葉もあるのな。
ttp://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A4%D3%A4%B1%A4%A4&kind=jn&row=2

220 :ルイズ!:2007/08/07(火) 03:09:16 ID:PHjNCyiu
>>219
自分としては単純に変換ミスだったんですけど・・・結果オーライ?
にはしないで「美形」に修正ですね。指摘サンクスです

後半は避難所行きかな、これはwww

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:12:04 ID:bxgQphBW
>後半は避難所行きかな

逃げてー!ギーシュ逃げてー!


222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:18:59 ID:S1mEb0nn
実はマルコメの正体がパタリロ
始祖ブリミルもパタリロ
エルフも系統魔法も先住魔法もパタリロが作ったなんか
口に出すのもはばかられる使い魔はパタリロが作った口に出すのもはばかられるなんか

であってもなんの疑問も沸かないな…

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:23:42 ID:/733urzr
ギーシュの他にウェールズやジュリオもやばいな
やっぱマルコメはパタリロに似てるんだろうか

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:32:08 ID:ai8RBs8Y
ウェールズやジュリオも危ないぞw

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:32:56 ID:bxgQphBW
マルコメは小物だからどうだろうなぁ。共通点って体型だけだし。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:37:11 ID:W5CCFMhe
パタリロっていうのがなんなのかよくわからないんだが、そんなに理不尽な存在なのか?

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:47:39 ID:3SQv3aGO
>>226
>>216にて描写されてるパタリロについての事象は全て事実だったりする。
有能であるのも間違いないから余計に性質が悪い。
両津勘吉みたいな存在だと思ってくれ。

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:48:53 ID:pzqIP5NL
>>226
己の欲望と感性のままに動く某猫型機械といえば解りやすいのではないかな。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 03:57:28 ID:3SQv3aGO
アンカー間違えたー!?
>>216じゃなくて>>210だったぜよー!
ルイズ!の人も>>216も間違えてすみません。

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 04:17:05 ID:z20EPnet
ウェールズ殿下がバンコランに襲われるwww
そしてバンコランに惚れて説得されて生き延びるんだろなw

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 04:27:19 ID:ai8RBs8Y
モンモン、ケティ、アンリエッタは振られるの確定だなw

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 04:44:35 ID:k0wE1wQe
ちなみにバンコランの息子のフィガロとパタリロはある種のライバルで、
あのパタリロがいいように振り回されているという兇悪な幼児。
なんせ天使の化身で魔法で大人になって父親をその美貌でノックダウンするぐらいだ。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 05:53:21 ID:ZDvyFfU3
>>106
>僕は、薔薇を見つけたのかもしれない。

 ぬ ふ ぅ

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 05:57:34 ID:43Pw/n7A
>>232に補足をすると、
フィガロの片親(母親?)はマライヒ。男同士に子供を授けるか否かで試験にきた大天使ミカエルが正体。
ついでにゲーマー。


あと、確かにヒューイットがルイズを見たら涎を垂らしそうだwwwwww

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:00:57 ID:hcfl03TC
魔夜峰央絵のルイズやギーシュが脳内に浮かぶw

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:05:35 ID:aKoP8NTh
コルベール先生は警察長官顔なんだろうなぁ

237 :夜明けの使い魔:2007/08/07(火) 06:08:04 ID:QIu/ob0N
人はいないような気がするが、こんな時間から投下としゃれ込むぜ
15分から投下する

238 :夜明けの使い魔1/6:2007/08/07(火) 06:15:40 ID:QIu/ob0N
 トリスティンの城下町を、信長はぶらついていた。
 強襲揚陸艇の恐るべき速度を利用して異世界探索へと乗り出していたのである。
 貴人ではあるが富嶽の侍。警護などなくても多少のことは問題無いと一人ふらふら根無し草。
 先ほどから店を冷やかすこと既に十数軒。
 変った物とてなく、半ば飽きてきたところだった。
 次で終わりにするか、と入ったのは一軒の武器屋。
 入ってみると、中にいた店主がじろりと信長を睨め付けた。
 ひらひらとした飾りのない服を見て貧乏人だろうと当たりを付けて、追い返そうと罵声を浴びせる。
「帰んな。嬢ちゃんみてぇに細っこい小娘に扱えるようなちんけなもんはおいてねぇぜ」
 そんな言葉もどこ吹く風、信長は店に並べてある剣を一々手にとって確かめる。
 どいつもこいつもナマクラだ。磨きに使った油の匂いが鼻につく。だがそれだけだ。
 腰に差してある数打ち物にも劣るぜ。
 そう考えながら、次から次へと手を伸ばす。
 ふと、一本だけ手応えの違う物があった。
 粘り強い、良く鍛えられたいわゆる名剣のたぐいだ。
 惜しむらくは錆が浮いてしまっていることだが……と、汚れるのも構わずに袖で磨こうとした途端、罵声が飛んだ。
「触るんじゃねぇよ娘ッ子! 俺ァお前さんみてぇな奴に使われる剣じゃねぇのさ」
 罵声を受けながらも、信長は顔に笑みを浮かべる。
「へぇ、物言う剣か……妖刀の類か? こいつぁ珍しい」
「何言ってやがる! 早いとこ俺を置いてとっとと帰りな!」
 やかましい、とでも言うように店主はカウンターに拳を叩きつけた。
「いい加減にしやがれデル公! ……おう、嬢ちゃん。金があるならあんたァ客だ。だが文無しならとっとと帰ってくれや」
「金なら無ぇよ」
 信長は平然と言ってのけた。
 その平静さは、店主を激昂させる。
 再びカウンターに拳をぶつけて、耳を押さえたくなるような轟音。
「ならとっとと帰ってもらおうか!」
「だが」
 威圧する店主の言葉を、その一言で押しとどめる。
 自信ありげな笑みを浮かべて、腰の佩刀を叩く。
「こいつと引き替えってのはどうだい?」
 鞘のままカウンターに放り投げる。
 店主は訝しげに信長を一瞥し、刀を手に取った。
 鞘からそろりと刀身を抜き出して、絶句。
「……嬢ちゃん、こいつをどこで手に入れた?」
「少なくともオヤジの知らないところだね」
 日本刀は店主の知識の埒外にあったが、少なくとも既存の刀剣とは違うことはすぐに知れた。
 剣とはその重量で叩ききる武器だ。
 だがこれは違う。
 鋭利な刃で切り裂く武器だ。
 1000、いや1500出しても惜しくはない。
「……750エキューだ。それ以上は出せねぇな」
 口から出任せだ。
 値をつり上げられると予測しての言葉だった、のだが。
「こいつと引き替えでどうだ」
 信長は物好きにもデルフリンガーを差し出した。
 店主は心の中で笑った。この嬢ちゃん、物の価値ってもんがわかってねぇな、と。
「おいちょっと待て! こりゃアレか? 俺が身売りされるってことかおいオヤジ!」
「黙れデル公! 良かったじゃねぇか。こんな名剣とテメェが同じ値段だぜ」
「ふざけんな俺の方が上だっつーの!」
「はいはいそうですか。嬢ちゃん、鞘も付けてやる。突っ込んどきゃ静かだぜ」
 言いながら、店主は鞘を一つ信長に投げて寄越す。
 信長は受け取った鞘にデルフリンガーを収めて、鞘を背負う。
「へえ、本当に静かになったね」
 背負ったデルフリンガーをぽんぽんと叩く。
「ありがとよ、オヤジ。良い買い物だった」
 そう言って出て行く信長の顔は、晴れがましい笑顔だった。

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:16:59 ID:uwLhejQM
保守せざるをえない!

240 :夜明けの使い魔2/5:2007/08/07(火) 06:18:46 ID:QIu/ob0N

 ルイズと合流してから、才人は再びルイズ先生の豆知識講座を受けることとなっていた。
 視界に入る物視界に入る物片っ端から説明してくれるので、いっそ楽だった。
 とは言え。
 流石に、教室に入ってからも周りの視線を無視して説明を続けているのはどうかと思うのだが。
「こうやってね、段差があるから前の生徒で先生が隠れちゃうってことが無いのよ」
 階段状の教室を、奥の方に向かいながらルイズが言う。
 なるほど、そう言えばドラマとかで良くある大学の教室はこんな感じだ。
 それは良いのだが。
 周囲の視線が痛い。
 ルイズと才人がこの教室に足を踏み入れた時からだが、生徒達が二人を見て笑ったり何か囁きあっていたりする。
 ちょっと、いや、かなり不愉快だった。
 それでもルイズは、そんな物に何の価値あらん、大事なのは豆知識だと言わんばかりに才人に知識を植え付ける。
 漏れ聞こえてくる言葉は「平民が使い魔」だの「聞いたこともない」だのそういった言葉ばかりである。
 珍しいから注目されているんだろう、きっとそうだと強引に自分を納得させて、才人はルイズの豆知識に耳を傾けなおす。
 豆知識の対象は建物から使い魔に移ったらしく、他の生徒が連れている使い魔を差して説明している。
 蛸の足を持った女性っぽい怪物はスキュラで、空中に浮いている目玉はバグベアー、六本足のトカゲことバジリスク。
 ふと、視線を巡らせているうちに見たことのあるサラマンダーが視界に入った。
 椅子の下で心地よさそうに眠っている。
 その近くにはキュルケが座っていて、こっちに向かって笑いかけていた。
 周囲に何人もの男子を侍らせているあたり、女王の風格である。
 何となく手を振って返していると。
「聞いてるの?」
 ルイズの声がぴしゃりと届いた。
 慌ててルイズに向き直り、こくこくと頷く。
「お、おう。聞いてる聞いてる」
「そう」
 少し疑わしげな視線を向けられて、才人は頭を掻いた。
 ルイズは、自分の使い魔が無知なのはダメだと言う理由ではあるが親切で色々教えてくれている。
 それを無視するのは、やはりダメだろう。
 ルイズは教室の一番後ろの席に陣取った。
「あんたは私の後ろにいなさい」
 多分食堂と同じで、座ると他の奴が何か言うんだろうな、と思いながらルイズの後ろに向かう。
 丁度一番奥だから後ろには壁がある。
 座れないとしても壁にもたれることができるから、あまり不満は無かった。
「メイジにはクラスがあってね、系統をどれだけ足せるかで表すの」
 いつのまにか講義は使い魔を超えてメイジについてに移り変わっていたらしい。
 一瞬話の流れについて行けなくなりかけながら、才人は手を挙げた。
「先生、系統って何ですか」
「良い質問ね。系統っていうのは魔法の種類のこと。
 『火』、『水』、『風』、『土』の四系統と伝説上の『虚無』っていうのがあって、全部で五系統あるの」
 ファンタジーで良くある感じか、と納得して才人は頷いた。
「で、クラスって言うのは、さっきも言ったけどそれをいくつ足せるかってことなの」
 ぴん、と指を一本立てる。
「例えば、系統を一個だけそのまま使うしか出来ないのがドット。これは、例えば『火』の魔法でちょっと物を燃やしたりできるわ」
 二本目の指を立てる。
「その次がライン。『火』と『火』とか、『水』と『風』とか、そんな風に合わせて魔法を使えるの。
 例えば『火』一つより強烈な炎だとか、『水』と『風』で雪を散らせたりとか」
 火が二つ重なって炎。随分とわかりやすいなぁ、と才人は内心で呟いた。
 三本目の指が立ち上がる。
「三つ目はトライアングル。ここのレベルになると結構少ないわね。あそこにいるタバサって子とか」
 言いながら、机に向かって本を読んでいる青色髪の少女を指差す。

241 :夜明けの使い魔3/5:2007/08/07(火) 06:21:22 ID:QIu/ob0N
 後ろからなので顔はよく分からないが、わずかに見える横顔は平静な水面のような美しさを称えている。
 美少女だ。ルイズより小柄ではあるが、幸運はまだ続いているらしい。
「癪だけど、あのキュルケとか」
 その言葉に反応してか、キュルケがルイズに向かって手を振った。
 はぁい、と陽気な笑みを浮かべている。
 それを無視して、ルイズは四本目の指を立ててそろえた。
「四番目はスクウェア。ほとんどいなくて、一国の騎士団の団長とかがこのレベルね」
「へえ、なるほどなぁ」
 あえてルイズがどのクラスなのかは聞かない。
 コルベールの言っていたことを考えると、きっとルイズは気にするだろう。
 人間には言いたくないことの一つや二つはある。
 そこはそっとしておこう。
 そんな風に考えていると、教室の扉が開き先生らしき女性が入ってきた。
 と言っても才人が知っているような教師らしい服装をしているわけではない。
 紫色のローブに三角帽子。やさしげな顔をしているがどう見ても魔女の格好だ。
 単純に、年齢が生徒ではありえなかっただけである。
「あの人は?」
「ミセスシュヴルーズよ。『土』のトライアングルなの」
 と言うことはタバサと言う青色髪の子やキュルケは先生と同レベルなのか。
 そうやって視線を向けると、教室をぐるりと見渡したシュヴルーズがにこやかに微笑みながら口を開いた。
「皆さん、春の使い魔召喚に見事成功したようですね。このシュヴルーズ、毎年どんな使い魔が召喚されたかを見るのがとても楽しみなのです」
 そう言って、シュヴルーズはルイズに視線を向けた。
「特に、ミスヴァリエールは珍しい使い魔を召喚したという話ですね」
 『粉雪』をルイズが召喚したという事実は、教師陣には既に知れ渡っているらしい。
 シュヴルーズに悪意はなく、ただ事実として珍しいと言っただけに過ぎないようだが。
 生徒達が、どっと沸いた。
 ルイズの使い魔は、紛れもなく平民である。それがからかいの対象にならないはずがなかった。
「流石ゼロのルイズだ! 平民なんて呼ぶとはね!」
 口々にルイズを馬鹿にする言葉が飛び交う。
 ここに来て、才人にもようやく分かった。
 才人がここに来て、使い魔をしていると言う事実を、他の生徒達はルイズの無能の証拠にしているのだ。
 腹が立った。
 いくら横柄な態度で言葉を口にしていても、ルイズは才人に親身になって色々と教えてくれる、いわゆる『良い奴』だ。
 それが目の前で馬鹿にされていて、黙っていられる人間はどこかおかしい。
 そうして、口を開こうとした瞬間に。
「好きに言ってればいいわ!」
 ルイズが、胸を張ってそう叫んでいた。
 凛々しく、自信を胸に堂々と。
 馬鹿にしてきた生徒達を、逆に馬鹿にしているかのような態度で。
 それを見て、才人は何となくルイズの心情を理解した。
 少なくとも、ルイズが召喚したのは才人ではない。『粉雪』だ。
 確かに、今まで見てきた使い魔を考えるとまともではない。
 だが、それは逆に規格外だと言うことだ。
 『粉雪』の乗員数百人を一度に召喚したという事実。
 それが、ルイズの自信になっているのだ。
 だが、生徒達はそれが気に入らないらしい。
 毅然としたルイズに、より一層の悪口雑言をぶつけようとする。笑いものにするものもいる。
 見かねたシュヴルーズがそれを押しとどめた。
「皆さん、貴族らしからぬ振る舞いですよ。おやめなさい」
 その一言で、渋々と生徒達は口を閉ざした。

242 :夜明けの使い魔4/5:2007/08/07(火) 06:23:42 ID:QIu/ob0N
 少しずつ喋っている生徒が減っていき、そして最後の一人が喋るのを止めた時点で、シュヴルーズは満足そうに手を打った。
「それでは授業をはじめます。良いですね?」
 そう言いながら杖を振ると、机の上に石ころが現れた。
「さて、私の二つ名は『赤土』。『赤土』のシュヴルーズです。これから一年、『土』系統の魔法について皆さんに講義します」
 その自己紹介を聞いて、才人は首を傾げた。
 二つ名とは何だろうか? やけに自信満々で名乗っているところを見ると、何か意味があるらしいのだが。
 こういうのは、やはり聞いておくべきだろうとルイズの肩をちょんちょんとつつく。
 ん、とルイズが振り返った。
「二つ名って何?」
 その言葉を聞いて、ルイズは一度前を向き直る。
 シュヴルーズがこちらを見ていないことを確認して、首を巡らせた。
「二つ名っていうのはね、その人がどういうことが出来るのかっていうので付けられたニックネームみたいなものよ」
 ちょろりと振り向き直してシュヴルーズが別の生徒に質問しているのを確認。
「たとえばあの先生は『赤土』。赤土に関係する魔法が得意なの。他には『青銅』とか。これは青銅のゴーレムを作るから付けられた名前よ」
「なるほど。それじゃルイズは?」
「私は……別に無いわよ」
 何の気なく問いかけたつもりだったのだ。
 だが、返事を聞いた瞬間自分の馬鹿さ加減に呆れた。
 何ができるか、だ。つまり何もできないルイズには付けられる理由がない。
「あ、そうか。……ごめん」
 咄嗟に謝る。ルイズは不思議そうな顔をして才人を見ている。
 何で謝るのだろう、と。
 そしてまた馬鹿なことをしたと後悔した。
「――ヴァリエール。ミスヴァリエール。私が今、何と言ったか繰り返してもらえますか?」
 叱責の声が掛かる。
 慌てて振り返ったルイズは、言葉に詰まる。
 シュヴルーズの小さな溜息。
「まずは錬金から覚えてもらいましょうと言いました。……そうですね、ミスヴァリエール。実技はあなたにお願いしましょう」
 自業自得です、と言いたげなシュヴルーズの視線に、力なく頷いてルイズは席から立ち上がった。
 ふるふると首を振って、迷い無く教卓に向かう。
 周囲の生徒達がやめるように言うが、ルイズは取り合わない。
 彼女は魔法ができない、と言ったコルベールの言葉を思い出す。
 出来れば止めた方が良いのかもしれない。
 しかし、ルイズはやる気だ。
 それを止めたくはない。
 ルイズは教卓の前に立ち、杖を上げる。
「そう、落ち着いて挑戦すれば失敗することはありませんよ」
 シュヴルーズの言葉を受けながら、ルイズは杖を振り下ろした。
 ――気付けば、生徒達は皆思い思いに身体を守る体勢だ。
 何してるんだ、と才人が思うより早く、爆発の衝撃が教室を包んだ。

243 :夜明けの使い魔5/5:2007/08/07(火) 06:25:52 ID:QIu/ob0N

 意識を失ったシュヴルーズは医務室に運ばれ、爆風で大惨事になっている教室はルイズと才人の二人で片付けなければならない状況になっていた。
 他の生徒達はもういない。
 二人は黙々と教室を片付ける。
 壊れた机をのける。
 割れたガラスをかき集める。
 そうしながら、ルイズは内心で不安を感じていた。
 才人はどう思うだろうか、と。
 目の前で大失敗を起こして、失望されてしまったんじゃないだろうか、と。
 魔法学院に来てから、いや、それ以前からルイズは自分を侮る人間達を見てきた。
 本当ならば魔法を使えて当然な公爵家に生まれながら魔法を使えないルイズは、いつだってからかいの、嘲りの対象だった。
 家では優しい姉が慰めてくれていたが、この学院に来てからは誰も自分を認めてくれたりはしなかった。
 そんな中で、才人だけ。
 才人だけが、ルイズに純粋な賞賛を向けてくれたのだ。
 いくら使い魔とは言え、いくらわずかな時間だったとは言え、それは才人に信頼を向けるには十分すぎる理由だ。
 その才人に、自分の大失敗を見られた。
 魔法が使えないことを知られてしまった。
 才人も――才人も、嘲るのだろうか。家にいた頃の使用人達のように、影でこそこそと。
 そんな逡巡の間に、机もガラスも片付けられ教室は片付いた。
 終わっても、ルイズは無言だ。
 どこか、ぼんやりと立ちつくしている。
「終わったんだろ? もう昼だから食堂に行こう」
 才人の声を聞いても、そちらに視線を向けるだけで返事もしようとはしない。
 才人はぽりぽりと頭を掻いて、あー、と口を開く。
 何を言おうとしているのだろうか。
 もしかして、影でこそこそ言うんじゃなくて今ここで何か言うんだろうか。
 こそこそ言われるよりはマシね、と自嘲しながら才人の言葉を待つ。
 ごほん、と咳払いして、決心したように才人は言う。
「まあ、頑張れよ。今回失敗しても頑張ってるうちにできるようになるさ」
 不意に、涙が溢れそうになった。
 この学院に来てから縁遠かった言葉だ。
 でも、泣くわけにはいかない。
 使い魔の、こうやって自分を支えてくれる人の前で泣くわけにはいかなかった。
 ルイズは貴族だ。貴族が脆さを見せるわけにはいかないのだ。
 そして、平然を装おうとして。
「魔法、使えないっていうのはコルベールさんから聞いてたからさ。あんまり気にするなよ」
 ショックが来た。
 才人はルイズが魔法を使えないのを知っていた。
 ルイズが魔法のことについて説明していた時も。
 純粋そうな賞賛を向けてきた時だって。
 才人は、ルイズには魔法を使えないということを知っていた。
 ふと、心にトゲが刺さったような感覚を覚えながら、ルイズは頷いた。
「……そう。別に気になんてしてないわよ。ほら、食堂に行くわよ」
 涙は流れていない。
 声は震えていない。
 大丈夫、とルイズは自分に言い聞かせた。
 一度くらい失敗したって良い。
 ただ、才人の前では貴族を止めるわけにはいかない。凜とした主人で居続けなければならない。
 二人きり、他には誰もいない廊下を食堂に向かった。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:27:09 ID:yptyKTjv
しえ☆すた

245 :夜明けの使い魔6/5:2007/08/07(火) 06:28:33 ID:QIu/ob0N
原作からの乖離が激しいものの投下終了。
本当はツンデレとか書きたいんだが、何か気付けば逆方向に来ている。

ちなみに最初の1/6は数え間違いでしたすいません。

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:42:17 ID:WWvkTe1M
>>222
いくらマリコルヌが脇役だといっても、存在そのものを抹消して完全に別キャラで置き換えるのは
ちょっと拒否反応が出ちゃうなあ

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:45:25 ID:k0wE1wQe
>>246
パタリロっつーても色々いるからなぁ。
マリコルヌもパタリロの一族の一人ってんならまだ許せる範囲かな?。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:50:02 ID:lTniGsHf
パタリロ・マリコルヌってか
本来はマリネーラだっけ

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 06:57:22 ID:k0wE1wQe
そういや らき☆すた クロスのヤツ、もう続き出ないのかねえ。
もし続かないなんて寂しい事態になるようだったら、
3次というかシュチュエーション流用で、ハルケギニア帰還後とか書いてみたいとも思うけど。

アイデア例
:ゼロ魔原作小説読んだルイズ「キュルケイイヤツじゃん」と思い、おみやげでBLモノの漫画を持ち帰りプレゼント。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:08:47 ID:yptyKTjv
>>249
キュルケに日本語を教えるか、自分でセリフ書き直すかしないと、読めないんじゃね?
まぁ、漫画ならふいんき(なぜry は伝わると思うが。

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:14:09 ID:HO4Fgftc
>>250
朗読すればいいんだよ。

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:17:12 ID:WWvkTe1M
>>247
俺は、カイジSSの美心シエスタみたいに性格はマリコルヌそのもので外見だけパタリロなら許せる。
キャラのもともとの人格が完璧に存在しなかったものとして扱われてるのは嫌だな。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:17:50 ID:AA3l8TH0
パタリロ・マルコリヌ・ド・マリネール八世とかそんなですか。元々フランス語っぽいだけあってあまり違和感ないですね
いや、本物のマルコリヌはその辺で簀巻きになって転がってるかも知れん。

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:18:14 ID:W5CCFMhe
>>249
ガイガン読んで以来、タバサが腐でも受け入れられるようになったがキュルケはどうだろ。
むしろブラみたいな実用と装飾になるもののほうが喜ぶんじゃ?

…ハルケギニアは折角のおっぱい達がブラによってその真価を発揮しないのは、とてももったいないことだと思うんだ。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:23:57 ID:aKNSD7U4
>>252
それマリコルヌにとってもバンコランにとっても災難だなw

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 07:45:52 ID:AA3l8TH0
ある日パタリロと入れ替わってるのにバンコラン以外誰も気付かないとかだとかなりマゾコリヌ萌え

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 08:38:00 ID:AZ598NoC
林檎の続きが非常に気になり始めたので期待

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:02:40 ID:k0wE1wQe
>>254
そこで炸裂するのですよ例のセリフがこなたによって

「BLの嫌いな女などおらんのですよ!」


まあ、キュルケくらい胸大きいと、いいデザインのブラがみつからないというのもあるかもな。
といいつつ、存外ルイズは自分の分は確実に確保してそうだけどね。下着類

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:19:29 ID:NLEXv93e
どうも、初めてですが投下してもよかですか?

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:21:30 ID:k0wE1wQe
かむかむ

261 :デュエルモンスターズZERO1/2:2007/08/07(火) 09:25:42 ID:NLEXv93e
「さようなら、城之内君、杏子、本田君、それに相棒」
「遊戯………ううん、さようなら『×××』」

ここに一人の王がいる。全てのゲームと名の付くものを勝利した、歴史にその名を忘れ去られた、王(ファラオ)が。

物語はこのファラオの記憶が一人の少女に召還されるところから始まる。
その物語の名は………

 デュエルモンスターズZERO

「宇宙のどこかにいる、私の使い魔よ!」

すでに何回目かになるか分からない詠唱を繰り返し、ルイズ・フランソワーズは本日10回目の爆発を起こした。

「お〜い、ルイズ。君の使い魔はまだ来ないのか〜い?」
「さすがは『ゼロのルイズ』だな」
「HAHAHA」
「フハハハハ!」

同級生達も3回目くらいまでは爆発に合わせてルイズを嘲笑していた。
が、さすがにそれも10回も続けば飽きてくる。
頬杖をつく者。あくびをする者。なかには鼻くそをほじっている生徒までいる始末だ。

爆発の後、一瞬の間をおいて煙が晴れる。
クラスメイトの全員が、『どうせまたなんにも出てこないんだろ』などとたかをくくって考えていた。


262 :デュエルモンスターズZERO1/2:2007/08/07(火) 09:26:46 ID:NLEXv93e
同級生達も3回目くらいまでは爆発に合わせてルイズを嘲笑していた。
が、さすがにそれも10回も続けば飽きてくる。
頬杖をつく者。あくびをする者。なかには鼻くそをほじっている生徒までいる始末だ。

爆発の後、一瞬の間をおいて煙が晴れる。
クラスメイトの全員が、『どうせまたなんにも出てこないんだろ』などとたかをくくって考えていた。
だが、じっと眼を凝らしていたルイズは見逃さなかった。
煙の向こうで何かが黄金に輝くのを。
煙が晴れるか晴れないかのうちに急いで駆け寄る。
そこには二つのよくわからない物体があった。

『ウジャトの眼』と呼ばれる巨大な目を一つだけ中央に備えた黄金の三角錐。もう一つは円盤と板を合体させたような不思議な物体。近くによって物体を手にとって見ると、その物体には何枚もの札が差し込まれていた。

つまりはそれが、ルイズの召喚した『物』であった。

「おい、ルイズが使い魔(候補)を召喚したぞ!(ほじほじ)」
「ホントだ!ゼロのルイズが使い魔(無機物)を召喚した!」
「フハハハ! 奇跡だな!!」

散々な言い草である。
ルイズは涙が出そうになった。
やっとの思いで召喚したのがただの無機物×2である。

「ミス・ヴァリエール。残念ですが今日はもう遅い。また召喚の議をやり直すことにして今日は休みましょう」

コルベールの言葉を聞いた生徒達が三々五々散っていく。
この時は、誰も 召喚したルイズですら気づいていなかった。

ルイズは使い魔の召喚に成功していた。
それも、およそ20体近い魔物と。

そのことを彼女が知るのはもう少し先の話である



263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:27:22 ID:W5CCFMhe
>>258
ルイズは絶対スポーツブラがいいと主張します。
それかパッド使うかどうかで偽るのは貴族として…とか悩んでほしい支援


264 :デュエルモンスターズZERO:2007/08/07(火) 09:27:47 ID:NLEXv93e
以上です。
短いですが、勘弁してくだせぇ。

続きはまたごじつにでも……

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:29:18 ID:k0wE1wQe
ごくろさん

266 :サテライト60:2007/08/07(火) 09:38:54 ID:pkhO9ggW
反省中。
予約なさそうなので、投下します

267 :サテライト60-5:2007/08/07(火) 09:40:44 ID:pkhO9ggW
「わ、私がギーシュを殺してくるわ。
 ええと、明日にでもすぐ……いえ、明日は拙いわね。今日一人なくなって直ぐだし。明後日も良くないわよね、ええと、一週間後! 一週間後よ。
 その日にはちゃんと……あれ、でも、えっと、一週間後は王室関係の行事があったかもしれない!
 そのあたりもだめだわ。ほほほほんと、こまったわね!
 だから、ええと、ええと……」
 必死に言葉を紡ぐルイズを見て、モンモランシーは破顔した。それから三回だけルイズのちらりと見える鎖骨を人差し指でつつくと、落ち着きなさい、とでも言うように彼女の髪をくるりと掬ってみせた。
「うふふ、ルイズ、私の仕事を取らないで頂戴。でも、そうだわ。
 今日、今すぐ、ギーシュに決闘を申し込んでくる。
 そうね、私は……命までは獲らない。こう言えばあなたは安心?」
 にっこりと微笑む。
「え、いいえ、全然そんなっ、私は命がどうとか。ギーシュ一人の命なんて大したこと……大したことないわよ!」
「そう、そうね。大丈夫。私もミスタ・ムーンフェイスも解っているわ。ね?」
「うん……そ、そうよね」
 両腕をルイズの背中に回し、制服をたくし上げて布越しの柔肌の感触を楽しんでからモンモランシーは、ムーンフェイスに向かって微笑んだ。
 私は命までは獲らないわ。
 ムーンフェイスは心得たとでも言うように頷いた。

 少し用意が要る。そう言って自室に戻るモンモランシーと、彼女に腕を引かれるままについてきたルイズ。
 モンモランシーは部屋の中を歩き回って脈絡もなく道具を集めると、一まとめにして大きなトランクに放り込んだ。
 そして羊皮紙を机に広げると、滅多に使わない赤インクを手元に引き寄せてから、指先でルイズを近くに呼んだ。そして唇だけで笑ってみせた。
「手袋を投げつけるだなんて、淑女のするものではなくってよ。
 ルイズ、ちょっと知恵を貸して頂戴。……書き出しは『甲斐性なしのギーシュ・ド・グラモン様へ』が良いかしら」
 ルイズはその言葉を聞いて、随分と貴族らしさを欠いた笑みを浮かべた。ぺろりと上唇を舐める仕草も忘れない。
「あ、そういうこと。そうね、それなら……」
「それより……」

268 :サテライト60-5:2007/08/07(火) 09:42:24 ID:pkhO9ggW
 甲斐性なしで節操なしのギーシュ・ド・フタマタ・グラモン閣下へ。
 私、モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシは、貴殿のような冴えない殿方と恋仲であった浅慮者ですが、器量、魅力、甲斐性を並べてみてもまさに青天の霹靂であります二股の不名誉を削ぐため、ここに決闘を申し込みます。
 つきましては本日正午、ヴェストリの広場にてお待ちしております。

 ギーシュはここまで読んでその決闘状を破り捨てた。文面はもっと続いていたが、これ以上読んでいられなかった。その面は言わずもがな、真っ赤に興奮している。
 フェミニストにも限界はあるのだ。

 時間の直前までモンモランシーの部屋で談笑して、二人は指先を絡ませながらヴェストリの広場へと向かった。
「フラスコが五つと、それからバトンの束? それって貴族用の杖じゃないわね」
 モンモランシーは、早速トランクを開いて準備を始めた。それをルイズは興味深そうに見守る。
「フラスコは最初は三つ。私は本当は、こういうメイジじゃないんだけど……ギーシュの影響でね。
 これはスライムの素。このバトンは骨格よ。面白いでしょう?」
 説明しながらも準備を止めないモンモランシーが手に取った仮面を見て、ルイズは噴き出した。
「それ、ギーシュの顔? 薔薇を銜えてるのね」
「これが命令の受信塔なの。これが落ちたら、10秒ちょっとおろおろしてからその場で蹲って頭を抱えるように作ってあるわ」
「随分間抜けね。あなたって本当にギーシュと付き合ってたの?」
「あら、そこが可愛いのよ」
 モンモランシーはころころと笑った。
 そこで、一人分の足音が近づいてきた。正午になったらしい。

「モンモランシー! 誤解だ!」
 先手はギーシュの弁解(口撃)だった。彼はどうやら、ケティの悲報を聞いて涙を流していた自分が、モンモランシーに見られていたことをどうやら知っているらしい。
 そこについての弁解と、ケティとの関係、彼女とは前の虚無の曜日に遠乗りに出掛けただけで、彼女と呼べるほど親しいのはモンモランシーだけだ。
 モンモランシーは片手を上げて遮った。
「でも、そのミス・ロッタが友人に、自分はグラモン先輩の恋人だ、と漏らしていたそうですけど」
 それを聞いて口を噤むギーシュを見て、ルイズはおや、と思った。死人に口なしと言うし、真っ向から否定してしまえば良いのだ。
 ギーシュって思ったよりも良い男だったのね、そう思ってモンモランシーを見遣ると、彼女が少しばかり得意気な顔をして自分を見返しているのに気付く。ルイズは苦笑した。
「ギーシュ、始めましょう。弁解はメイジらしく、貴族らしくお願い」
「……わかったよ。本音を言うと、その男前なスライムは傷つけたくないんだけどね」
「あら、ありがとう」

269 :サテライト60-5:2007/08/07(火) 09:44:26 ID:pkhO9ggW
 最初は一対一だった。
 次は二対一、そして三対一。四対一、五対一。
「モンモランシー、随分と、はぁ、はぁ、優秀な、はぁ、スライムだね。顔が良いから、かい?」
 今は七対一だ。
「ええ、素敵でしょう?」
 ギーシュの錬金したワルキューレの拳で、人型のスライムを支えているバトンの一本が外にはじき出された。拳大に出来た空洞は、すぐさま周囲の粘液が寄り集まって修復される。
 モンモランシーは優雅な動作で足元まで転がってきたバトンを拾い上げると、無造作にスライムへと投げ遣った。
 それをスライムは捕食するように取り込んで、一時的に軟体となっていた部分に嵌め直す。元通りだ。
「だが、はぁ、これじゃあ、決着はつかないんじゃないかい?」
「そんなことないわよ。今から見せてあげる」
 モンモランシーは一度閉じたトランクをもう一度開くと、更にバトンとフラスコを取り出した。それらを纏めてスライムに投げる。スライムはそれらも捕食すると、腕を四本生やした。
「私が水場を作ってやれば、どこまでも大きくなるの。素敵でしょう?」
 ギーシュと全く同じ体躯だったそのスライムは、いつのまにか二回りほど大きくなり、沢山の手を生やしていた。
「くっ、や、やれ! ワルキューレ」
 一斉に、唯一破壊可能と思われる面を狙うワルキューレ達。それをスライムは、肩と頭部を繋ぎ合わせてから腕を顔に巻きつけることで耐え切ってしまった。
 首がなくなったスライムは、ギーシュのマスクが残ってはいるものの、ルイズの目には醜悪に見えた。
 モンモランシーから投げ込まれるバトンによってどんどん腕が増え、または太くなっていくスライム。
「どう! 素敵なスライムでしょう。やっぱりギーシュをモデルにしたのは間違いじゃなかったわ!」
「ちょっと、モンモランシー。あなたそれ、ギーシュの面影残ってないわよ」
「あら。……言われて見れば、そうね」
 思わず声にしたルイズの言葉に、高笑いしながらバトンを送り込んでいたモンモランシーは笑みを消す。
 それから一拍の間を置いて、詰まらなそうに言った。
「確かに、うん、面影がないわ。
 ……なんだ、私、自分で思ってたほど、ギーシュのこと好きじゃなかったみたい」
 その声に釣られるように、スライムは右の手に自分を構成しているものの大半を集めだした。大きな、大きな拳。
 水って意外と重いのよね。ルイズがそう思ったとき、ギーシュのワルキューレはばらばらに散っていた。

270 :サテライト60:2007/08/07(火) 09:45:53 ID:pkhO9ggW
ここまでです。最近ムーンフェイスの影が

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:49:49 ID:QAFGhnrK
GJ!

デュエルモンスターズの方は神3体、最上級モンスター1、上級5の超重量デッキですか?
あれは戦いの神でもないかぎり扱えない素人お断りデッキw

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 09:59:05 ID:Rq9UJ+TZ
>>271
20「近く」ということは半分以上上級モンスターだったのか

273 :通常の名無しさんの3倍:2007/08/07(火) 10:01:06 ID:NLEXv93e
皆さん 返礼ありがとうデス。

一応遊戯王の原作最終話で闇遊戯の使ってたデッキです。
超重量なのはご愛嬌ってことでww

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 10:24:21 ID:gPv4XfvI
朝から投下多いなぁ……

>夜明けの人
せんせー、このルイズはデレツンだと思います!
きっと溜まりに溜まったフラストレーションがそのうち爆発してBGM3週するぐらいの問い詰めになる気が。
後、デルフは信長様経由か……名品だろう刀をぽんと出してしまう辺りなんというか。

>遊戯王の人
よく覚えてないですが、こっちも闇ルイズなんですかね。
まだ始まったばかりで何とも言えませんが頑張って下さい。

>むーんの人
相変わらずモンモランシー黒っ!?
しかもスライム(キュルケやタバサのような火炎や氷結でもなく、フーケのゴーレムのような破壊力もないとはいえ)
ワルキューレ相手に圧勝……このモンモンは本当に恐ろしい。
そしてルイズに救いがない気が益々。


後、キュルケにはブラよりもちゃんとボタン掛ける事の出来る制服だと思うのよ。
こう、ばいんばいんの乳が服によって押し込められてる辺りとか。

275 :魔法少女リリカルルイズ:2007/08/07(火) 11:12:22 ID:ndvZmd4M
この時間なので問題ないと思いますが、一応確認します。
投下、よろしいでしょうか。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:13:44 ID:NX4VrGqK
ディバインバスター支援

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:14:29 ID:s2/TCL7I
ばっちこい!

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:16:25 ID:k0wE1wQe
まってましたぁ!

279 :魔法少女リリカルルイズ:2007/08/07(火) 11:19:12 ID:ndvZmd4M
まだ、視線だけで部屋を物色するキュルケにルイズはため息をつく。
「で、キュルケ。あなた、人の部屋を探り回しに来たの?」
「そんなわけないじゃない」
キュルケはようやく元の目的を思い出す。
「召喚してすぐ使い魔が怪我してたって聞いて、これでも心配してきてあげたのよ」
二人を交互に見るフェレットのユーノを見る。
「それがあなたの使い魔なわけね」
キュルケはユーノに顔を近づけて、ユーノの目をじっと見る。
ユーノもキュルケの目を見つめた。
「名前はもう付けたの?」
「ユーノ・スクライア」
「ユーノはわかるけど、スクライアってどこから出てきたのよ」
「いーでしょ」
「良いけど・・・ふーん、ユーノね・・・」
キュルケはさらにユーノに目を近づける。
「普通ね。ゼロのルイズの使い魔だから、もっとこー、面白いのを期待したんだけど」
「どういう意味よ」
ルイズが頬をふくらます。
どことなくリスを思わせる。
「じゃあ、今度は私の使い魔を見せてあげる。来なさい、フレイム」
キュルケが開けたドアから、ルイズの部屋に入ってきたのは
「これって、サラマンダー?」
ルイズは目を丸くして真っ赤なトカゲを見下ろす。
「そう、火トカゲよ。きれいな鱗に、太くて鮮やかな尻尾。間違いなく火竜山脈のサランマンダーよ、素敵でしょ」
それを聞いたルイズは顔を上げる。
「なによ!私のユーノだってね・・・」
「ストップ」
キュルケが片手を出して、ルイズを止めた。
「あなた、汗臭いわよ」
顔をトマトのように真っ赤にしたルイズがキュルケを部屋からたたき出したのはその直後だった。

考えてみれば、汗のニオイがするのもあたりまえだった。
昨日は怪我をしたユーノを召喚してから看病のためにずっと部屋にいて、その後は慣れないことをした疲れて机に突っ伏して寝てしまった。
さらに夜中に目を冷ました後はユーノをおって学院の外に出て森の中を走り回った。
その後はジュエルシードの獣と戦って、学院に戻ってきた。
その間に、服を木の枝にさんざん引っかけたり、土にこすりつけてしまったらしい。
上質な上着やスカートはかぎ裂きや傷がついていたし、マントも埃まみれ。
とてもじゃないが貴族にふさわしい服装ではなく、みっともないこと甚だしい。
朝食の時間は近づいていたのでルイズは急いでタンスの中から下着や服にマントを取り出し、今着ているボロボロの服を脱ぐ。
「わわわっ」
ユーノがあわてて、ドアに向かって走り出す。
「る、ルイズ。僕、外で待っておくよ」
「なに言ってるの」
ルイズに止められた。
「フェレットに見られてもどうって事ないでしょ」
「あのね、ルイズ、僕はね・・・」
「いいから、机の上で待ってなさい」
「はい・・・」
ユーノは重要なことを言おうとしたが聞いてもらえない。
仕方なく、机の上でルイズに背を向けて待つことにする。

280 :魔法少女リリカルルイズ:2007/08/07(火) 11:21:31 ID:ndvZmd4M
「ユーノ」
「なに?」
「こっち向いて」
恥ずかしくてそんなことできない。
できないけど・・・今のルイズに逆らうのもできないので振り向く。
ルイズの下着姿が見えた。
目のやり場にも困るが、どうしたらいいかもわからない。
「ユーノ、右向いて」
「うん」
ルイズから目を離せるのですぐさま右を向く。
「左を見て」
「う、うん」
なるべく正面のルイズを見ないようにして今度は左を見る。
「こっち見て」
「え、えええ!?」
「はやく」
今度はルイズを見る。
ルイズがユーノを睨みつけていた。
ユーノは、もう、何が何だか考えられなくなっていた。
「おかしいわね」
「な、なにが?」
「ユーノが見てるものが私見えないのよ。コントラクト・サーヴァントはすませたのに」
「そうなの?」
ルイズは眼を細めたり、開いたり、閉じたりする。
どうやってても、ユーノが見ているものが見えない。
(これはどう?)
ユーノの声が聞こえた来た。
耳からではなく、頭の中に響くように聞こえる。
「な、な、なにこれ?」
(レイジングハートを身につけて、心で僕に話してみて)
「う・・・うん」
ルイズは、たたんだ服の上に置いていたレイジングハートを取り、握る。
(こう・・・かな?)
(そう、簡単でしょ?)
「わ・・・すごい。すごいわ。ユーノ」
ルイズは自分の顔が自然に笑っていくのを押さえられなかった。
「念話って言うんだ。僕の世界の魔導師なら誰でもできるものなんだ。遠くにいても放すことができるよ。ルイズの言っている目や耳になるっていうのはよくわからないけど、これじゃかわりにならないかな?」
(うん、十分よ。ねえ、聞こえてる?)
(聞こえてるよ)
ルイズは急いで服を着ていく。
また1つ魔法が使えるようになった。
これで、キュルケに少しは自慢できる。
少しでも早くもキュルケに自慢してやりたいと、マントも急いで着けたところでルイズは「僕の世界の魔導師なら誰でもできるものなんだ」というユーノの言葉を思い出した。
「ねえ、ユーノ。これって、私の使い魔になる前から使えてたの?」
「そうだよ。僕も魔導師だからね」
ルイズは少し考え込む。そして、決めた。
「ねえ、ユーノ。みんなにはユーノは普通のフェレットの使い魔って事にしておいて欲しいの」
「どうして?この学院の人はみんな魔法が使えるんでしょ?それに、使い魔も異論なのがいるし」
「うん。中にはユーノみたいに言葉を話せる使い魔もいると思う。
 黒猫が使い魔になったら放せるようになった、て言うのは有名だし。
 でも、使い魔になる前から言葉を話せて、魔法が使えて、人間に変身するフェレットて言うのは聞いたことがないの。
 たぶん、誰も知らないと思う」
ルイズはユーノを抱き上げる。


281 :魔法少女リリカルルイズ:2007/08/07(火) 11:23:35 ID:ndvZmd4M
「そんなのがアカデミーに知られたらユーノが連れて行かれるかも知れないの」
「アカデミーに連れて行かれたらどうなるの?」
「たぶん・・・いろいろ実験されたり、体をバラバラにされたりすると思う」
「ば、バラバラはいやだよ」
「でしょ?だから、しばらくは普通のフェレットの使い魔のふりしてて。お願い」
「わかったよ。ルイズ」
扉を叩く音がした。
「ねー、ルイズまだなの?」
キュルケが呼んでいた

部屋の前にはキュルケがいた。
わざわざ待ってくれるほど親しくはないはず・・・。
「先に行ってればよかったのに」
「そうだけど、さっきの続きを聞くのに待ってたのよ」
朝食の時間も迫っている。
二人は話しながら歩き始めた。
他の部屋の生徒はすでに部屋を出たらしく、周りは静かになっている。
「私のユーノだって、て言ってたじゃない。私のユーノはどうなの?」
「あ・・・」
考えてなかった。
ユーノの自慢できるところは思いつく。
でも、それはさっき隠しておくとユーノと相談したところだ。
「そ、そ、そ、それはね・・・えーと」
考えていく。
なにか、当たり障りのない事を考える。
思いついた。
「そう、そうよ。ユーノの方がずっとかわいいわ」
その後のキュルケの大爆笑は、大爆笑のしすぎで階段から転げ落ちるまでずっと、ずっと、ずーーーっと続いた。

*********************************

今回はここまでです。
当分ユーノはフェレットって事で

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:24:28 ID:NX4VrGqK
しええん

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:26:06 ID:k0wE1wQe
おお、ありがたやありがたや。次回も楽しみです。

以前あった ジョゼフがプレセア召還、ちいねえが闇の書の主なんて事態になったらな話だけど、
多分、ジュエルシード事件より先に闇の書事件が解決しそう。
しかもその過程でヴォルケンを味方に時空管理局と戦ったり、その後はお目付で誰か原作キャラがのこってくれそう。
さらにはジョゼフプレセアタッグはほぼ共通の目的で結託するだろうから、単独で軍団を結成したプレセアの技術力にジョゼフの手で国家レベル組織力が加わり・・・・
大事になりそうだな、少なくともワルドやクロムウェルはデバイス装備確実?

ああ、ハルケギニアに技術革新の波が(w

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:28:12 ID:zEzy6Z5B
リリカルGJです。
着替えイベントに遭遇するのも淫獣の宿命か……あれ、原作と同じ?

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:28:22 ID:+7dSwy6Z
さすが淫獣w

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:29:28 ID:NX4VrGqK
おちかれー

287 :魔法少女リリカルルイズ:2007/08/07(火) 11:34:37 ID:ndvZmd4M
そういえば、そろそろ竜の羽衣や破壊の杖のかわりも考えないといけませんね。

現在のシエスタのひいじいさん候補・・・条件は黒髪黒目ですから・・・・
クロノ:アースラを隠す・・・
ヴァイス:スロームレイダー・・・大きさとしては順当。髪は茶色だけど、黒と強弁できないこともない。

何か考えておきます

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:35:17 ID:k0wE1wQe
淫獣といえば、しゃべっている所を見られたら韻獣って事で大騒ぎになるんかな?とかふと思う。

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:37:45 ID:4oqP1z3P
人がまぁ少なめの今こそ駄文を投下するチャンス。
連載できるかも解らないが投下しちゃっていいかな?

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:38:10 ID:k0wE1wQe
別に変更無しでもいいんでない?
まあ、とにかく、生きている原作キャラを転移させるのってどうかとおもうんで、そゆのは避けてほしいとか思ったり。
となれば、 破壊の杖の持ち主はクロノの父でもいいか? 破壊の杖は標準型デバイスで。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:38:32 ID:LrJW1HmX
ハリーハリーハリーハリー!!

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:39:22 ID:k0wE1wQe
かむかむぷりーず

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:40:01 ID:L+8BCpHb
乙。やはりユーノは淫獣の運命からは逃れられないのか……。

後、娘を蘇生させようとするプレシアと母を元に戻そうとするタバサって相性良い気がしないでもない今日この頃。

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:40:52 ID:4oqP1z3P
つっこみ・修正・厨二病認定歓迎。投下させていただきます。


「……《塔》!」

アルカナに秘められた意味が、放たれ、術者の全ての力を使い、雷を放つ。
強大極まりないそれは、さながら神が下した、《塔》を砕く雷そのものといえた。

その雷は、この世界の主を飲み込み、吹き飛ばした。
落雷の余波が閃光を起こす。
その閃光を眼に映して、最強の術士は意識を手放した。

〜〜〜〜

優秀な才を持ちながらも、決して完成すること無い双子。
自らの力を磨き、力を求め、力を学び、力を奪い。

本来一つでありながら、二つに分かたれた双子。
宿命の元に対峙し、殺し合う。

天国のような、地獄に踏み入った一人の双子。
子供達を救うために、不帰を覚悟して。

力を使い果たし、還らぬ双子。
その後、彼の姿を見たものはいない……


…………いや、いた。

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:41:19 ID:k0wE1wQe
ジョゼフも弟であるタバサ父を蘇らせようとするだろね

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:42:00 ID:4oqP1z3P
〜〜トリステイン魔法学院〜〜

「何で出てこないのよー!」

春の使い魔召喚の儀式。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールは、計三十二回目となる
『サモン・サーヴァント』による爆破の後、そう叫んだ。

「いやそれ以前にゲートすら出てないし」
「まぁ所詮はゼロって事だよな」
「もう諦めろよ……」

周りで少々煤を被った少年達が呆れ気味に言う。
最初の方は囃し立てていたものも、
二十回を過ぎる頃には座り込み、仲間内で雑談を始めた。

「うるさいっ!見てなさい……!
 あなたたちの使い魔なんか及びも付かないほどの強く、美しく、気高い使い魔を召喚してみせるんだから!」

系統が違うので、疲れ切った反応/Jaded Responseではルイズの行動を止めることは出来ない。
それはともかく。
ルイズは杖を構え直し、集中するためか、目を閉じ、唱え始める。

「五つの力を司るペンタゴン、我の定めに従いし、使い魔を召喚せよ!」

結果として。
『サモン・サーヴァント』による爆破は、これで計三十三回目となった。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:43:04 ID:4oqP1z3P
彼が目を覚ましたとき、
周囲の雰囲気が変わっているのを感じた。
ここは『地獄』では無いようだ。
空は青く晴れ渡り、日差しが陽気を感じさせる。
心地よいと、素直にそう思った。

だが、それに浸る事はせず、まず起き上がった。
すると、なにやら妙な格好の子供達が騒ぎ立てている。

「また失敗した」
「な、何よ!こ、今度こそ成功するんだから!」
「いや、もう本気で諦めろって……芝生よりベッドの方が寝やすいのは確かだからさ」
「……後で吠え面かかせてやるんだから!」

その妙に騒がしい少女は、そう叫んでから此方に向き直った。
いや、偶然向いた方向が此方だったと言うことだけのようだが。

「……え?」

そして、何故か動きを止める。
さっき少女と話していた少年が此方を軽く見て、なにやら冷たく言う。

「……良かったじゃないかルイズ。成功したみたいだぞ」

少年の言葉に釣られて、周りにいた少年達が一斉に此方を向き、
少女と同じような反応をする。
もっとも、その後の反応は違ったが。

「……く」
「……ふふ」
「うふふ」
「うはww」
「見ろよ!ルイズが召喚したのは平民だぜ!?」
「さっすがはゼロのルイズだな!ようやく成功したと思ったら呼び出したのは平民!」
「ハーッハッハッハ!」

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:44:07 ID:4oqP1z3P
殆どの奴が笑い出した。
笑わなかったのは、寝転がっていたものと、本を読んでいたものと、
立っていたもの……要するに、さっきから何故か震えている少女だけだった。

「な……なんで『サモン・サーヴァント』で平民が出てくるのよ!?」
「呼び出したのはお前だろルイズ!ゼロのルイズ!」
「ゼロにはお似合いの良い使い魔じゃないか!」
「うるさいわね!」

ルイズと呼ばれた笑っている者達に叫び返し、
近くにいた禿げた男に叫ぶとは行かないまでも、強い口調で話しかける。

「ミスタ・コルベール!召喚のやり直しをお願いします!」

召喚?なんだそれは?
そう思いながらも、話しかけられた男を見やる。
まぁ、おかしいところはない。
キングダムには普通にいるような格好の男だった。

「それは駄目だ、ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか?」
「決まりだからだよ。伝統なんだ。春の使い魔召喚は神聖な儀式。
 やり直すことは認められない」
「でも!平民を使い魔にするなんて―」

なにを騒いでいるか解らない。
平民だとか、召喚だとか何を言っているのだろうか。
空を見上げてみる。なぜここにいるのだろうか。
最後に、全ての力を放った事は憶えている。
その後のことは憶えていないのだから、気を失ったのだろう。
他にも色々考えるべき事はあったが、取り敢えずそれを口に出すことにした。

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:45:15 ID:4oqP1z3P
「ここは何処だ」

それを聞いてかどうかは解らないが、
ルイズとか言う少女が此方を向き、近寄ってくる。

「……あなた、感謝しなさいよね。貴族にこんな事されるなんて、普通は一生無いんだから」
「貴族?」

問いかけるが、それを聞いているのか居ないのか、
杖を振り、聞いたこともない呪文を唱え始める。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン。このものに祝福を与え、我の使い魔となせ」

ゆっくりと顔を近づけてくる。

「おい、何を」

そして、唇が触れた。

〜〜〜〜〜〜

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:46:16 ID:4oqP1z3P
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールは苛ついていた。
『サモン・サーヴァント』を32回も失敗したこともだが、
呼び出されたのが平民の男であることと、
そしてそれと自分が契約しなければならないことであった。

(平民と契約しなきゃならないなんて……)

彼女はそう思っては居たが、
このまま何も現れずに退学となるよりは余程マシな結果だったし、
そもそも一応言ってみたものの、自分でもやり直しはきかないことは理解していたのだ。
だから、あっさり……とは行かないまでも、引き下がったのだ。

その召喚された平民を見る。
よく見るとなかなかに整った顔をしている青年だった。

「あ、……あなた、感謝しなさいよね。貴族にこんな事されるなんて、普通は一生無いんだから」

悪くないかも……と、一瞬浮かんだ考えを別の考えで阻害し、
その考えを口に出すことで打ち消す。いわゆる照れ隠しである。
と、実際は大して意味のないその発言に、目の前の平民は実にシンプルな言葉で返してきた。

「貴族?」

その言葉に、またルイズは苛ついた。

(私が貴族に見えないとでも言うのかしら……!?)

実際の所、それは目の前の少女が貴族かどうかの問いかけをしていたのではなく、
貴族という彼にとって余り聞き慣れない言葉に対しての純粋な疑問だったのだが。
しかし、少々不機嫌な状態にある彼女は、それを悪意のある類のものとして捉えた。
ともかく、彼女は目の前の青年に対して思った感想などは完全に消え、
冷静に『契約』のための呪文を唱え始める。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:47:26 ID:4oqP1z3P
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン。このものに祝福を与え、我の使い魔となせ」

それをなにやら怪訝な表情で見つめていた男も、
ルイズが顔を近づけてくると、その表情を驚きを含んだものに変え、言ってくる。

「おい、何を」

その言葉が言い切られる前に、唇で口をふさぐ……
と言うわけではなく、軽く口づけした。
だが、それでもその青年は言葉を止めた。
それを見もせず、ルイズはコルベールの方を向き、告げた。

「終わりました」
「……は?」

後ろから聞こえてくる疑問符のついて音は無視し、
前にいる先生からの言葉を待つ。
一拍おいてから、コルベールが話し出す。

「『サモン・サーヴァント』は何回も失敗しましたが、『コントラクト・サーヴァント』はきちんとできたね」
コルベールが、嬉しそうに、生徒の成功を心から喜びながら、言う。
「相手がただの平民だから契約できたんだよ!」
「ドラゴンとかだったら契約なんか出来やしないって!」
何人かの生徒は笑いながら言った。
「馬鹿にしないで!私だって成功することあるわよ!」
「つまり失敗することが多いって認めてるのね、ゼロのルイズ」
「ミスタ・コルベール!『鉱水』のモンモランシーが私を侮辱しました!」
「私は『香水』よ!……って言うか、何『鉱水』って!?『洪水』とかならまだ言われたことあるけど」
「うるさいわね!よくわからないポーション作ってはギーシュが死にかけてるじゃない!」
「な、なんで知って……じゃないよく言ってくれたわね!ゼロのルイズ!」

302 :剣狼の人:2007/08/07(火) 11:48:10 ID:QAFGhnrK
予約
そしてしえすた

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:48:30 ID:4oqP1z3P
それをいきなり口づけをされた男は、呆然としながら眺めていた。
が、突然身体に走った熱に、意識を向けさせられる。

「熱…?」

いまだ言い争いを続ける少女達とは対照的に、
いつの間にか近づいてきたコルベールとか言われていた男が、穏和に言う。

「使い魔のルーンが刻まれて居るんです。直に収まりますよ」
「ルーン?印術か?」
「印術?何ですかそれは」

熱が収まると、コルベールが此方の左手を取った。
見ると、確かにルーンが刻まれている。

「ふむ……珍しいルーンだな」

そう言うとスケッチを取り出したコルベールに、
青年は問いかけた。

「ここは何処だ?」
「ああ、失礼しました。ここはトリステイン魔法学院です」
「トリステイン?」

その疑問には返答はなく、
コルベールは周りの少年達に対し言った。

「さてと、じゃあみんな教室に戻るぞ」

そしてきびすを返すと、宙に浮いた。
驚いては居たが、それを表情には出さずに、青年はそれを見つめた。

(空術……ではないな、あり得ない)

他の生徒達も宙に浮くと、城のような石造りの建物に飛んでいった。

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:49:35 ID:4oqP1z3P
「ルイズ!お前は歩いて来いよ!」
「あいつ『フライ』はおろか、『レビテーション』さえまともに出来ないんだぜ!」
「その平民、あなたにお似合いよ!」
口々にそう言って……最後の一人は笑ってない気がしたが、笑いながら去っていった。
残されたのは。青年とルイズの二人だけになった。

ルイズがため息をついた。
それから青年の方を向いて、大声で怒鳴った。

「あんた、なんなのよ!」

青年は……最強の術士は、答えた。

「キングダムの術士、ブルーだ」

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:53:50 ID:bbk5uBkj
ブルー支援

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:55:37 ID:c3TYZhGY
ブルー来たーーー!!

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:55:41 ID:QAFGhnrK
遂にサガフロから来ましたか
一方僕はロマサガ2をやってます
支援

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:57:14 ID:L+8BCpHb
なんか規制喰らったようだが。

309 :剣狼の人:2007/08/07(火) 11:59:03 ID:QAFGhnrK
避難所行ってきたらこのまま投下終了みたいやね
5分後に投下します

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 11:59:17 ID:L+8BCpHb
避難所の書き込みによると規制喰らったようだな。
一応投下終了したようだが。

311 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:10:23 ID:QAFGhnrK
「何だったんだろうなあの光は」
「さあな、ただ今わかるのはてめぇがやかましかった事だけだ」
「しょうがねえよ。ションベンに行こうと思ったらいきなり街が光ったんだぜ」
「だからって俺を起こす必要はねぇだろ」
巨大な樹の一本枝の先に、突き刺さる様に船が停まっている
船の甲板の上では二人の船員が言い争っている
二人の前にワルド達が現れた
「な、なんでぇおめぇら!」
「船長はいるか?」
「寝てるぜ。ようがあるなら明日の朝、改めて来るんだな」
男は酒瓶をラッパ飲みしながら、酔いで濁った目で答える
ワルドは杖を引き抜いた
「僕は船長を呼べと言っている!」
「き、貴様!」
船員の一人は慌てて船長室に駆け込んで行き、しばらくするとその船長が現れた
「なんの御用ですかな?」
船長は胡散臭げにワルドを見つめた
「女王陛下の魔法衛士隊隊長、ワルド子爵だ」

第9話 燃える白の国

二つの月の下で、タバサ、キュルケ、ギーシュは遠くで出港する一隻の空飛ぶ船を見届けていた
「どうやら無事出発した見たいね」
キュルケは満足そうな顔で船の様子を眺めている
「さて、私達はどうしましょ」
「決まっているさ。このまま彼らを追いかける。姫様の任務を完了させなければ帰れないよ。僕は姫様のご期待に答えなければ」
ギーシュはスペアの薔薇の造型を取り出すと夜空に向けて掲げる
「そうね。私は姫様の任務なんてどうでもいいけどロムが心配だわ。あんな女に取られてたまるものですか」
キュルケが足下にある小石を蹴りながらつまらなさそうに答えるとタバサの顔を覗いた
「タバサ?あんたも手伝ってくれるでしょ?」
シルフィードに降りてからずっと本を読んでいたタバサは本をパタンと閉じる
その横で翼を休ませているシルフィードに耳打ちすると、キュルケの方を向いて顔を縦に動かした
「さすがタバサ、話が早くて助かるわ!じゃあ少し休んだら出発ね!」
手をパン、と叩いてキュルケが微笑む
(しかし彼、ロム兄さんは一体何者なんだろうか?今日はゴーレムになってしまった)
ギーシュが怪訝な顔をしてそんなことを考えていると、突然地面がモコモコモコと盛り上がった
「きゃあ!な、なに?」
キュルケが驚きながら身を退く
しかしギーシュはそれに近づいて言った
「もしかして・・・・」
地面から茶色い影が飛び出た

312 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:14:10 ID:QAFGhnrK
「アルビオンにはいつ着く?」
ワルドが尋ねる
「明日の昼過ぎには到着しまさあ」
と船長が答えた
ルイズとロムが舷側に乗り出し地面を見た
大樹の枝の隙間に見える街の光は遠のき、船はぐんぐんとかなりのスピードを出して飛んでいる
ルイズがロムに近づく
「ロム、傷は大丈夫?」
ルイズが心配そうな声で尋ねた
「大丈夫だ。手当てだけですぐに癒える」
「ごめんなさい。私のせいで・・・・・・・」
ルイズは自分に気を負っていた
自分が不甲斐ない性で仮面の男に捕まり、ロムは傷ついた
もしあの時捕まったのがキュルケかタバサならば自分で逃れることが出来ただろう
しかし自分は何も出来なかった
頭が混乱して杖を引き抜いて戦うということも考える事が出来なかった
メイジが杖を使わずして事を終えるなんて出来るわけが無い
自分はメイジとしても使い魔の主としても失格だ
そんな自分が危険な任務をこなせることができるのか?
「マスター、大丈夫か?」
ルイズはロムの声ではっとした顔になった
「顔色が悪い。酔ってしまったのなら床で横になって休んだ方がいい」
「大丈夫よ。大丈夫だから・・・・」
いつの間にか自分が心配される側になっている
ルイズは自分が情けなく思い、口の中を強く、噛み締めた
「大丈夫かい?ルイズ」
二人の前にワルドが寄ってきた
「船長の話では、ニューカッスル王軍は攻撃されて苦戦中のようだ」
「ウェールズ皇太子は?」ルイズが聞くとワルドは首を振った
「わからん、生きているようだが・・・・」
「港町は反乱軍に全て押さえられているんでしょ?」
「そうだね」
「どうやって連絡を取ればいいのかしら」
「陣中突破しかあるまいな。この先のスカボローからニューカッスルまでは馬で一日かかる」
ワルドが口笛を吹いて船の下にいるグリフォンを呼ぶ
グリフォンはそのまま甲板に着陸して船員を驚かせた
「さてと、そうと決まればそろそろ休むか」
ワルドがそう言うとロム達は舷側に座り込んだ
ロムは深く目を閉じた
(・・・・あの仮面の男と剣を交えた時・・・・)
ロムは大樹の階段で戦った男の事を思い出していた
自分は数多くの戦いをこなしてきた
その中でその相手が自分に与えてくる殺気、威圧の類は一戦交える事で覚える事が出来ていた
(悪意の方が上回っていたが、僅に感じる事が出来た。しかし、それが真実ならば何故こんな事を・・・・・・・・)
ルイズとワルドが相談している声は耳に入らない
いつの間にかロムは浅くも眠りについた

313 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:16:14 ID:QAFGhnrK
船員たちの声と眩しい光でロムは目を覚ました
青空が広がり、舷側から下を覗き込むと白い雲が広がっている
「アルビオンが見えたぞー!」
鐘楼の上に立った船員が大声をあげる
ロムは目下を見たが広がるのは白い雲ばかりで陸地など見えない
隣で寝ていたルイズが起き上がる
「どこにも陸地がないじゃないか」
ロムが呟くと、ルイズは「あっちよ」と指を差した
ロムは指差す方を仰いでみると雲の切れ目からなにかが見える
「・・・・巨大な岩が?水が流れている」
「驚いた?あれがアルビオンよ」
巨大な大地、いや、大陸がそこにあった
大陸ははるか視界の続く限り延びている
地表には山がそびえ、川が流れている
「浮遊大陸アルビオン。あれでトリステインより大きいのよ?」
「凄いな・・・・」
ロムはあっけにとられた声で呟く
「通称『白の国』」
「何故『白の国』なんだ?」
ルイズが指差す方向で、大河から溢れた水が空に落ちて込んでいた
その際、それが白い霧となって、下半分を包んでいた
霧は雲となり大範囲に渡ってハルケギニアに雨を降らすのだとルイズは説明した
「右舷上方より、船が接近しています!」
船員が大声を上げると、ロムとルイズは言われた方向を向いた
確かに巨大な船がこっちに向かって近づいてくる
黒く染まった船体に舷側に開いた穴からは大砲が突き出ていた
「あの船、武装しているな」
ロムがそう呟くとルイズは眉をひそめた
「嫌だわ、反乱勢・・・、貴族派かしら・・・・」


314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:18:42 ID:NX4VrGqK
しえん

315 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:20:04 ID:QAFGhnrK
後甲板でワルドと並んで指揮を取っていた船長の顔が青ざめていく
「あの船は旗を掲げてはいません!」
「してみると、く、空賊か!?」
「間違いありません!内乱の混乱に乗じて活動が活発になっていると聞きますから・・・・」
「に、逃げろ!取り舵一杯!」
船長は船を空賊から遠ざけようとするが、時すでに遅し
黒船は併走を始め、脅しの一発をロム達が乗り込んだ船の針路に打ち込んだ
黒船のマストに旗流信号が登る
「停船命令です。船長」
船長はワルドに助けを求めるように見つめる
「魔法はこの船を浮かべる為に打ち止めだ。諦めて停船した方がいい」
確かに船の燃料となる『風石』がなかったので風系統のワルドが魔力を注いでいた
船長はその事を思い出すとがっくり肩を落とし命令した
「・・・・ああ、これで破産だ。裏帆を打て。停船だ」
舷側では襲撃に備えているロムとそれに怯えながら寄り添うルイズ
ルイズは不安そうに黒船を見つめていた
「空賊だ!抵抗するなよ!」
「空賊ですって?」
黒船の舷側にそれぞれ飛び道具をもった男達が並び、こちらに狙いを定めている
鉤付きロープが放たれ舷縁に引っ掛かり、手に斧や刀など獲物を持った男達が次々とロープを伝ってやってくる
その数およそ数十人
「ロム・・・・」
ルイズが呟くとロムは首を振った
「駄目だ、あの船は水兵だけじゃない。大砲が狙いをつけているあれでは迂濶に戦う事が出来ない」
「そのとおりだ。おまけに向こうにはメイジがいる。見ろ、あれを」
いつの間にか現れたワルドが前甲板で、突然の襲撃に驚いて暴れているグリフォンに指を差す
グリフォンの頭が青い雲に覆われると、グリフォンは大人しくなって寝息を立て始めた
「眠りの雲、だ」
ワルドがそう言うとドスンと音を立てて空賊達が降りたってきた
その中で派手な格好の男が近づいてきた

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:22:56 ID:mrIziknj
なんだか一話がいろいろ投下されてるな
それもテンプレのごとくほとんど代わり映えのしない一話が
このうち続くのは一割がいいとこか

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:26:30 ID:bC/iO2rL
なんだろう
第一話のみ投下って聞くと、
昔、ナデシコSS投稿で賑わってたActi○nってサイトを思い出す

318 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:26:46 ID:QAFGhnrK
「船長はどこでい」
どうやらこの派手な男は空賊の親分のようだ
「わたしだが」
震えながらも威厳を保とうと努力しながら船長がやってくる
「船の名前と積み荷は」
「トリステインのマリー・ガラント号。積荷は硫黄だ」
「船ごと買った。料金はてめえらの命だ」
男がそう言うと船員は恐怖と屈辱で震える、それから男はルイズとワルドに気付いた
「おや、貴族の客まで乗せているのか」
ルイズに近づき顎を手で持ち上げた
「こりゃあ別嬪だ。お前俺の船で皿洗いやらねえか?」
男達が下卑た笑い声を上げるとルイズはびしゃりとはねた
「下がりなさい!下郎!」
「驚いた!下郎と来たもんだ!」
男達は笑い声をあげる
「やめろ貴様等!」
「あん?なんだおめえは?」
男達は突然声を上げたロムを睨み付け、罵声をあげる
「てめえ・・・・自分の身をわきまえているのか?おい?」
親分かと思われる男はロムに近づき、睨みをきかせる
ロムは強い眼差しで男を見る
睨みあいが続くと、親分の方は黙って一歩づつ退いていった
「・・・・てめえら。黙ってこいつらを運べ」
「親分?どうしたんですかい?」
「早くこいつ等をつれていけ。なるべく早くだ」

空賊に捕らえられたロム達は船倉に閉じ込められた
ロムはデルフリンガーを、ワルドとルイズは杖を取り上げられた
「ねぇロム?ケンリュウを呼んでどうにかできないの?」
ルイズがロムに尋ねた
「駄目だ。もっと広い所に出てからでは・・・・つっ!」
ロムが顔をしかめるとルイズは不安げな顔になった
「・・・・やっぱり怪我が痛むんじゃないの」
「・・・・大丈夫だ。この位自然に直る」
ロムはそういうがルイズには辛そうに見えた
ロムの左腕の鎧は黒く焦げている
傷は見えなかったがそれだけでも痛々しさが伝わってくる
ルイズは大声を出した、立ち上がりドアを叩いて
「誰か来て!」
看守の男はむくりと立ち上がった
「なんだ?」
「水を!水系統のメイジはいないの?怪我人がいるのよ!治して!」
「いねえよそんなもん」
「嘘言って!いるんでしょ!」
ワルドは呆気に取られて取り乱したルイズを見つめている
ロムはそんなルイズの肩を押さえた
しばらくしてルイズが落ち着く
落ち着いたルイズは唾を飲み込んで涙を溢れるのに耐えた
「なんでそうやって我慢するのよ。痛ければ痛いって言えばいいじゃない。その方が私も楽になれるのに」
「・・・・泣かないでくれマスター」
「泣いてなんかないもん。使い魔の前でなく主人なんかいないもん」
ルイズはその場に立つと壁際まで歩いて行き、そこでまたしゃがんだ


319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:27:05 ID:NX4VrGqK
しえん

320 :ルイズと剣狼伝説:2007/08/07(火) 12:31:02 ID:QAFGhnrK
扉が開くと太った男がスープが入った皿を持ってきた
「飯だ」
ロムがそれを受け取ろうとすると男は皿をひょいっと持ち上げた
「質問に答えてからだ」
目が真っ赤のルイズが立ち上がった
「いってごらんなさい」
「お前たち、何の用でアルビオンに?」
「旅行よ」
「トリステイン貴族が今時のアルビオンに旅行?何を見学するんだ」
「そんな事あんたに言う必要ないでしょ」
「泣いていた癖に随分強がるな。ほらよ」
空賊が笑うと皿と水の入ったコップをロムに渡す
すると太った空賊の後ろから痩せぎすの男が現れた
「話は聞いたぜ。お前等はもしかしてアルビオンの貴族派かい?」
ルイズはピクリと反応を見せた
「いやねぇ。俺達実は貴族派の連中と組んでいてねぇ。王党派に味方しようとする酔狂な連中がいてな。
そいつ等を捕まえる密命を帯びていてなぁ。
・・・・わかるか?答えによっちゃきちんと港まで送ってやるよ」
それを聞くとロムはホッとした、これで貴族派と答えれば事なきを得る
しかし
「誰が薄汚いアルビオンの反乱勢ですか。私達は王党派の使いよ!私達が用があるのは正統な政府、アルビオン王室なの!
私はトリステイン代表!つまり大使ね!だから、大使としての扱いを要求するわ」
・・・・ロムは額に手を当てて首を振ってワルドは呆気に取られていた
「マスターこういうのは時と場合を!」
「うるさいわね!あんたは怪我人だから静かにしてなさいよ!」
そんな様子を見て空賊達は笑った
「正直なのは良いことだ。だけどな、使い所っていうのは何処にいっても大切なんだぜ。ちょっと待っとけよ。頭に報告してくる」
空賊は去っていくとロムは剣狼を出して構えた
「・・・・こうなったら強行突破も考えなければ」
「そうよ、最後の最後まで私達は諦めないわ」
「いいぞルイズ。流石は僕の花嫁だ」
ワルドがルイズの肩を叩きながらそう言うとルイズは突如複雑な表情を浮かべた
再び、扉が開く。先程の痩せぎすの空賊だった

「頭がお呼びだ」

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:33:52 ID:QAFGhnrK
以上
ギーシュにロム兄さんと言わせて見たかった

322 :マロン名無しさん:2007/08/07(火) 12:45:06 ID:y6zeViLa
ブルーは超絶美少年じゃなかったか?


323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:48:27 ID:3Kbr9ZEU
超絶美少年だろうと魔力の塊だろうと平民呼ばわりで
武道の達人だろうと軍職だろうとあっさり唇奪われるのはゼロ魔クロスのテンプレです

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:52:03 ID:+W9m0706
そうじゃないのが、良作駄作の区別の第一歩だな

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 12:57:39 ID:+7dSwy6Z
たまには避けて鼻を抓んで吊り上げるくらいしてみろって感じだよな。

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:03:01 ID:ox0olWhL
メイジの集中砲火を喰らうじゃねえかw
コルベール先生は強いんですよ?

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:07:04 ID:97bR2gPA
どうでもいいけどコッパゲの設定って大半が後付臭いよな

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:07:14 ID:DbkZl2mC
むしろ、召喚の儀式を無視して
いきなりギーシュの対決や戦争からはじまるのもアリかと思ったり

329 :無から来た使い魔:2007/08/07(火) 13:11:02 ID:tvrWx84T
あの、続きの見直しが終わったので、投下してもよろしいでしょうか?

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:16:48 ID:4wjeuukt
予約はないですし、大丈夫でしょう。

331 :無から来た使い魔:2007/08/07(火) 13:19:04 ID:tvrWx84T
では、行きます。


「ふにゃ!」

 バッツは、奇声を上げながら目を覚ますと周りにはクルルと同じくらいか、それよりもやや年上位の少年少女達が自分を囲んでいた。
「な、なんだ?」

 バッツは、わけも分からないまま起きようとした…が、
「やっと、起きたわね!」
「へ?」
「へ?じゃないわよ!まぁいいわ、あなたは一体何者?」

 ルイズとしては、召喚したばかりのときは何処の平民か聞こうと思っていたのだが周りの彼の評価が【臆病者の傭兵】で固定されているため、
平民かどうかよりも、一体何をしていた人物か聞き、自分が【臆病者を召喚したメイジ】でないことを証明するために、このような質問に変わったのであった。
「えっといきなり何者って言われても、俺はバッツ=クラウザーただの冒険者、としか言いようがないんだけど・・・」
「ふーん、冒険者ねぇ、まぁ臆病者の傭兵じゃないだけましか・・・」

 バッツは臆病者という言葉に対して、心の中でまぁ確かに俺は臆病者であってるんだけどなーと、思ったが口に出すことはしなかった。
彼は、ムーアの村の奥になぜかいた謎の老人に自分は勇気があるなら左の箱を、臆病者であれば右の箱を開けるが良いと、
言われ、彼は迷わず臆病者の箱を開けた青年であった。
お互いややずれた納得をするとルイズは、コントラクト・サーヴァントを行うため呪文を唱えながらバッツへ顔を近づける。
「い〜い?ただの冒険者が貴族にこんな事されるのは、一生ないのだから・・・」
「へ?なんで君は呪文唱えながら顔を近づけてくるのデスカ?」
「お〜いルイズ、今度もそのきれいな盾に、キスするなよ〜」
「き、キスぅ?」
 どうすればいいか混乱しているバッツにある生徒の言った「キス」という単語でさらに混乱が増し周りにとっては喜劇ルイズにとって悲劇が起こる
スッ
ビシィ!
 バッツは侍を極めた証であるしらはどりをルイズの頭に決めそのままモンクを極めた技カウンターを手に持ったチキンナイフで決めた!
「やばい!…ってあれ?こいつ切れ味が…貰った時くらいまで落ちてる!?」
「なにするのよ!痛いじゃないの!貴族に対してこんなことしてただで済むと思ってないでしょうね!」
「え?ああ、これは条件反射というか本能というか…ってそれよりキスって何だよ!?」
「仕方ないじゃない!コントラクト・サーヴァントは呪文とキスで成立するコモンルーンなんだから!」
「いやだからなんで俺にそんなわけの解らない魔法を掛けようとするんだよ!?」
「しょうがないじゃない!サモン・サーヴァントで現れたのがあんただったから、コントラクト・サーヴァントもあんた以外には掛けられないのよ!」
「へ?サモン・サーヴァント?」
「そうよ!自分の使い魔を呼ぶ呪文なのに、あんたみたいな平民が呼び出されただけでも迷惑なのに!頭を掴まれた挙句そのなまくらで殴られるなんて最悪よ!」
「ああ、ええっとなんといったら言いか解らないけど…ごめん」

 バッツはとりあえず、回りの少年少女の冷やかす声を無視し、自分の目の前にいる少女が言ったことを、自分なりに考える。

1.自分は無に取り残されていた。
2.彼女は使い魔(多分召喚獣かなにか)を呼ぼうとしていた。
3.なぜか無にいた自分を、ここに呼び出す結果になった。
4.と、なると彼女は自分にとっては命の恩人である。
5.それなのに自分は(とっさだったとはいえ)酷いことをしてしまった。
結論
 彼女の依頼(コントラクト・サーヴァントを掛けられる)位いいんじゃないか?
まぁ「使い魔」という単語が気になるが、自分達が使ってきた召喚魔法と大して変わりないものだろうと、バッツは判断した。
実際は、元の世界に帰る直前で無理矢理攫われた挙句、奴隷とほとんど変わりない扱いになるのは、バッツが知るはずがなかった。
一方バッツそんなこと考えているとは知らないルイズは、

1.使い魔を呼び出したのにコントラクト・サーヴァントを行おうとしたらいきなり反撃を食らった。
2.しかしこっちが怒ったら簡単に謝って来る。
結論
 どうすればいいんだろうか…
「ええっと、今度はさっきみたいなことはしないから、もう一度えーっと、コントラン・サーヴァントだっけ?それを掛けてもいいよ」
「ホントに!?」

332 :無から来た使い魔:2007/08/07(火) 13:21:37 ID:tvrWx84T
「ああ、本当だ」
「それじゃ行くわよ!我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ!」

 ルイズはいきなりコントラクト・サーヴァントを掛けても良いと、言われるとは思っていなかったため、
バッツが「コントラクト・サーヴァント」を「コントラン・サーヴァント」と間違えていることに気づかず、呪文を唱え今度こそバッツと唇を合わせた。
「これで終わりか?・・・ってあちぃ!」
「静かにしなさい!ただ使い魔の証が刻まれてるだけよ!」
「いやまぁ、いきなりだったから驚いただけで…まぁこれくらいならクルルのファイアの方が熱いし…」
「やっと成功したな!ゼロのルイズ!」
「いやいやただの冒険者だから、成功したんじゃないのか?まぁそれまでに2回も失敗してるんだしな!」
「そうだな!召喚されたのが幻獣とかのたぐいだったら、絶対失敗してたぜ!」

 周りの生徒達は、コントラクト・サーヴァントに成功したルイズに対して、冷やかしていた。
そしてバッツの熱が消える頃には、彼の左手に使い魔としてのルーンが刻まれ終わる。
「おや、これはなかなか変わった形のルーンですね…」
「あ、ちょっとあんたここにる子供達の引率だろ?いくらなんでもあんなふうに悪口を言わせたままにしてもいいのか?」
「え、ええ確かに君の言う通りですね、私としたことが珍しい現象に少々混乱していのでね・・・こら!貴族たるもの、そのような中傷をすることを恥と思いなさい!」

 コルベールの一喝で周りの騒いでいた生徒達は静かになる。
「それでは春の使い魔召喚も無事成功に終わりましたので次の授業に遅れないように帰りますよ」

 コルベールのその一言でルイズとバッツ以外の生徒達は空を飛び学園へと帰って行く、
「えーっと、君の事なんて呼べばいいんだ?」
「ルイズよ学園に行くから着いてきなさい」
「へ?」
「へ?じゃないわよ使い魔が、主人の近くにいなくてどうするのよ?」
「いや使い魔っていうか召喚魔法って必要なときに呼ぶもんじゃないのか?」
「何わけの解らない事を言ってるのよ!いいから付いて来なさい!」

 そういうと、ルイズは空を飛んでいる他の生徒達を羨ましそうに見た後、ずんずんと歩いていった。
それを見たバッツはルイズは時魔法が使えないだけと思い、
「もしかしてルイズ…空を飛びたいのか?」
「なっ!?何言ってるの!私だってフライやレビテーションくらい使えるわよ!」
「いや、ルイズが空を飛んでる奴等を羨ましそうに見てたからつい…」
「そ・そんなわけないでしょ!」

 図星を突かれ動揺しながら歩いていくルイズに対し、バッツは【フライ】や【レビテーション】など知らない魔法に対してやや引っかかりを憶えたが、
仲間達とクリスタルを守る旅をするまでは、魔法に対してはまったくの無知であった、彼は自分の知らない魔法なんだろうと納得し、
目の前のやや不貞腐れたルイズを見て、意地を張った時のクルルを思い出し苦笑をルイズに見られないようにし、ルイズに付いて行くのであった。
そしてしばらく歩ていると不意にルイズが、
「…ねぇバッツ、もし私が飛びたいって言ったら、あなたはわたしを飛ばすことが出来るって言うの?」
「ん?…まぁ出来ないことはないぞ。まぁさすがに魔法では無理だけどな」
「じゃ・じゃあわたしが飛ぶことがあなたできるって言うの!?」
「あ、ああそうだけど」
「じゃ・じゃあ、しゅ主人として命令するわ!わ・私を学園まで飛ばしなさい!」
「まぁいいけどお前自分でも飛べるのになんでわざわざ俺に頼むんだ?」
「そ・それは使い魔の出来ることを確認するのも主人としての役目だからよ!」
「ん、じゃあ了解しましたルイズ様」

 バッツはそういうと自分の道具袋を取り出す。
中には本来はエクスデス達との戦いで集めた色々な武具などがあったのだが、彼が無に取り残されたときに多くの武具が無の空間に流れており、
残っているのはポーションなどの薬、薬の材料、ベル、竪琴くらいである…まぁ1本だけ剣があるのだがこれは後々彼を窮地に立たせるのだがこれはまた別話で、
彼は残ってるアイテムの中から、乙女のキッスと呼ばれる薬(?)と毒消しを調合した薬をルイズに掛ける。
「きゃあ!…わ・私飛んでるわ!」
「まぁ、そりゃ飛べる薬だし…」


333 :無から来た使い魔:2007/08/07(火) 13:23:08 ID:tvrWx84T
「薬って事は…バッツ、あなた薬士なの!?」
「うーん、冒険者をやってたら薬士の真似事必要になって一生懸命薬に関して学んだからある意味薬士でもあるかな?」

 彼はクリスタルの欠片に眠りし伝説の薬士の力をマスターしているので嘘とは言い切れないが本当でもないのであった。
最も正直に話しても正気を疑われて終わりになる可能性の方が高いのも事実であるのでこの判断は悪い物ではないだろう。
「へー、そういうものなの?」

 実際この世界では平民が薬を扱うことはかなり稀ではあるが、存在しているのだが、普通のメイジ達は知らないことが多い。しかし幸か不幸かルイズの姉の一人は、
体が弱く、色々な水のメイジや薬士などに診てもらっていたため平民の中にも薬士がいる事を知っていたので彼女はバッツの言葉も素直に信じた。
 ちなみに本来バッツのいた世界での空を飛ぶ方法は、バッツが調合した薬の他には飛竜、飛空挺、黒チョコボそして時空魔法であるレビテトくらいしかないのだが、
今現在、飛竜、飛空挺、黒チョコボはここには無く、自動的に調合した薬かレビテトの魔法しかないのだが、
彼はレビテトを扱える時魔道士になっていた期間が極端に短く、使える時魔法はスピード、スロウ、リジェネだけであった。
よって彼がルイズを飛ばす方法は薬士の力を使った調合による薬しかなかったのである。
そのような事情を知らないルイズは上機嫌に空を飛び学園へ向かいバッツもその後を追った…無論高所恐怖症の彼はマントを翻しながら走り、彼女を追うのであった。
そのようなほほえましい様子を、風竜に乗った少女が見ていたことは、彼らは知る余地も無かった。

おまけ
「ところでさっきまで気づかなかったけど、バッツあなたなんで髪の中に隠すようにリボンを付けてるの?」
「い、いやこれ、見た目は女の子用で恥ずかしいけど防具としては、結構良いものなんだよ。隠してるのは良い大人の男が、堂々とリボンを頭にしてたら普通引くだろ?」
「まぁ、それはそうだけど何もリボンの形で付けなくてもはちまきみたいに付ければ良いじゃない?」
「いやこれは、一種のマジックアイテムみたいなもんで、この形で付けないと意味ないんだよ・・・」
「そ、そうなの・・・大変なのね・・・」


334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:24:38 ID:yHAgW5f4
支援

このバッツは英雄の歌マスターしてるのかね?
してるならアルビオン軍が200で5万相手に勝てそうな気がするんだが

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:25:12 ID:zJbnqEsM
支援支援

336 :無から来た使い魔:2007/08/07(火) 13:25:21 ID:tvrWx84T
以上です、前回アドバイスをくれた皆様ありがとうございます。一応句読点に気をつけて書いたつもりです。
 一応このバッツ君はGBAのバッツのつもりです。(ただし隠しダンジョン系は無しで)
多少設定捏造しています。たとえば、チキンナイフは完全に異世界に来た為今まで逃げた回数がリセットされたことにしてます。
ジョブに関してはクリスタルの欠片がないのでジョブチェンジは出来ないが今まで覚えたアビリティとマスターしたジョブ特性は使えることにしてます。
マントはものまね士の物ではなく○○○のマントです。
そしてまだバッツ君、異世界に来たことを理解してません。
次回こそはここが異世界であることを理解させねば・・・

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:32:24 ID:FVricEdm
まぁ異世界くらいならバッツは混乱しないだろうな。
実際に異世界にいって世界すら消えかけている無の狭間にすら突っ込んだ男だw

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:33:48 ID:FZALKC8v
GBAのファリスの顔グラが許せないけど支援

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:36:22 ID:gN4ACsBZ
高らかと奏でられる英雄の歌の下
一人一人万民が英雄と化した少数のアルビオン勢が大多数のレコンキスタへと突撃し圧倒する様はさぞや壮観であろう

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:48:17 ID:z20EPnet
バハムート呼び出したりもすんのか?

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:49:22 ID:Ozt3J+FH
予約無いようだから新規投下しちゃっても良いかい?
レベルの高い作品が多い中、正直恥ずかしい出来だと自分でも思うが覚悟を決めてみた。

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:51:12 ID:z20EPnet
>>341かむひあー

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:51:32 ID:fqEzb8k6
>339
すでに300のスパルタ軍状態だな

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:51:37 ID:L31fG6Ds
レビラト作ったわけか

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:52:12 ID:gN4ACsBZ
読んでもらいたいと思ってるなら一話は重要だぞ
毒スレ見てると、作品が増えてて現実問題として全部読んでる時間がないから
一話の内容で読むかどうか決めてるって人けっこう多いみたいだから

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:52:28 ID:zJbnqEsM
「押し返せええええええ!」
といって20000の軍勢を押し返すわけだな>300

347 :ゼロの魔導書 1/9:2007/08/07(火) 13:53:04 ID:Ozt3J+FH
では行かせて貰います。
召喚元:魔法少女リリカルなのはA's リインフォース(夜天の魔導書)



「ルイズ!」
 一瞬飛んだ意識が、何処か遠くから呼びかけるような声によって引き戻さ
れた。しかしまだ頭がはっきりしない。
(わたしは一体何をしていたんだっけ?)
 ルイズは必死に頭を働かせる。使い魔の召喚に「失敗」したけどなんとか
進級は出来て、何時も通りゼロと呼ばれる毎日で、学院から破壊の杖が盗ま
れて、それから−。
 
 背中を襲う激痛、それと共に耳に届く鈍い音。
 ああそうだ、はっきり思い出した。わたしは破壊の杖の探索隊に志願して、
破壊の杖を見つけたものの。
 
 突如現れた巨大な土のゴーレム−待ち伏せでもしていただろう、フーケが
作り出したものに違いない−に殴り飛ばされたんだった。この背中の痛みは
空高く打ち上げられて、そのまま叩きつけられた所為だ。このままでは危な
い、早く逃げなくては、とルイズは考え体を持ち上げようとするが、今度は
背中のものを越える激しい痛みが全身を襲い、指先をぴくりと動かすのが
精々だった。
 
 遠くなった耳には、タバサの使い魔に乗ったキュルケが必死に逃げろと叫
んでいるのが聞こえていたが、彼女の体はさっぱり言う事を聞かず、どうす
ることも出来無かった。
 
(わたし、死ぬのかなあ)
 全身を襲う痛みの中ゆっくり自分に迫ってくるゴーレム。上空からはキュ
ルケとタバサが必死に魔法を放つも、その巨体の歩みを僅かに遅らせるので
精一杯であるようだった。そんな様子を眺めながら、自分自身でも驚くほど
冷静にルイズは思う。死期を悟った人間は穏やかな気持ちになると言うが、
成る程確かにそうだと思い知った。
 
 避けられない死を自覚しながらルイズの心には恐れも悲しみも余り無く、
まるで凪のように心穏やかであったが−そんな中一つだけ心残りがあった。

(みんなみたいに、ふつうに魔法が使ってみたかった)

 どんなに下手でも良いからただ普通に魔法を使ってみたかった。ゼロと呼
ばれずに日々を過ごしてみたかった。貴族たる誇りに恥じぬよう、立派に生
きてみたかった。
 結局自分には魔法を使う事は出来なかった−そう思った途端、忘れられな
い光景が頭に蘇る。
 
 それは彼女の人生で唯一魔法が成功したとも、それよりも余計に酷い失敗
だったとも言える人生最良で最悪の日、使い魔召喚の儀式の時の事だった。

348 :ゼロの魔導書 2/9:2007/08/07(火) 13:55:18 ID:Ozt3J+FH
「宇宙の果ての何処かに居るわたしの僕よ! 神聖で、美しく、そして強力
な使い魔よ! わたしは心より求め訴えるわ! わたしの導きに答えなさい!」
 ルイズはありったけの願いとか希望とかブリミルへの祈りとか、とにかく
お願い成功して!と切に杖を振り切った。
 何しろこのサモン・サーヴァントには進級が懸かっている。成功率がゼロ
だろうとこの時だけはなんとしても魔法を成功させなければならなかった。
 しかし−爆発。
 やっぱり失敗なの、と諦めかけたルイズの目は爆煙の中心にある「それ」
を捉えた。
「……本?」
 それは一冊の本だった。皮の表紙には金色の十字があしらわれた古ぼけた
本。これが、わたしの使い魔?
(って、そんな訳あるかー!)
「ミスタ・コルベール! これは何かの間違いです。もう一回召喚させて下
さい!」
 そうルイズに問いかけられたコルベールの顔はどうしたものか、と思案顔
で唸っている。
 
 正直な所、彼は目の前で起きたこの出来事をどうするか決めかねていた。
せめて生き物を呼んでくれたなら平民だろうがすんなり契約する事を勧めて
いただろう。しかし召喚されたのは本である。言うまでも無く無機物だ。こ
んなものが使い魔と呼べる訳が無い。しかし。
 
(これは一体なんなのだろう? 少なくとも単なる本では無い)
 コルベールは、「それ」が呼び出されてすぐ危険なものかどうか判断する
為にディテクト・マジックを使っていた。結果、判った事はただ一つ。
(なんて魔力を内包しているのだろう……こんなマジックアイテムは学院の
宝物庫ですらお目にかかった事は無い)
 自分達の常識の範疇を越えた途方も無いマジックアイテムであるという事、
ついでに少なくとも今すぐに発動して危険を及ぼすようなものではないとい
う事位だった。一体どうしたら良いものか。
 そしてもう一つ、コルベールには気になる点が有った。
 
(コントラクト・サーヴァントには意思あるものが選ばれる)
 召喚の門を潜り抜けるものは、自らの意思でそれに応え主人の眼前に姿を
現す。故に単なる無機物である本がこうして現れる事など有り得ないのだ。
 ならば−。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:55:30 ID:4VK8Sdbn
shien

350 :ゼロの魔導書 3/9:2007/08/07(火) 13:56:30 ID:Ozt3J+FH
「……ミス・ヴァリエール、例外は認められない。召喚が成功している以上、
君はこの本を使い魔としなければならない」

 その言葉に、目に見えて肩を落とすルイズ。
「……わかりました」
 ルイズはとぼとぼと本へと歩み寄ると、召喚の次なる手順−コントラク
ト・サーヴァントの呪文を唱え始めた。
 
「流石ゼロのルイズだ! 本と契約するらしいぜ」
「ゼロにはお似合いだな!」
 そんな嘲笑も彼女の耳には届いていなかった。
 こうなってしまった以上、ルイズは覚悟を決めていた。自らが行った結果
を認められずして何が貴族か。本だろうが召喚は召喚、一応成功と言って良
い。なら胸を張って契約してやろう。
 彼女はじっと本を見つめる。
(ちょっと期待外れだけど、それでもわたしにとっては初めての…成功)
 今までの人生、魔法を使えば全て失敗し爆発する事しか出来なかった彼女
が残した初めての成功、その象徴がこの本だった。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
 小さな成功ではあるが、成功は成功。きっと次はもっと上手くやれる。
「五つの力を司るペンタゴン、このものに祝福を与え、使い魔と成せ」
 そんな希望を胸に、彼女はそっと十字に口づけた。

 唇が触れた瞬間、淡い光が本を包み−。
 ルイズはとても優しい声を聞いた気がした。
 
 クラスメイト達が皆フライで教室へ向かう中、からかいの声を受けながら
も召喚した本を胸に抱きしめしっかりとした足取りで向かうルイズの姿を見
ながらコルベールは思う。
(ミス・ヴァリエール。君がこの一年間どれだけ努力してきたのか私は良く
知っている。誰よりも努力を重ねてきた姿を知っている。そんな君が呼びだ
した使い魔が、単なる本であるはずがない、そう私は信じている)

 契約を勧めたのは半分は同情であったかもしれない、なにしろ一度成功し
てしまった召喚をやりなおすとなれば留年は必死だったからだ。努力家であ
る彼女にそうさせてしまいたくなかったという気持ちも多分にあったろう。
 しかしその一方で有り得ない事を成し遂げたその可能性に賭けてみたくも
あったのだ。もしかしたら、彼女はとんでもない才能を秘めているのかもし
れない、今はただ開花してはいないだけなのだ、と。
 
 この時のコルベールの判断こそが、ルイズにとっての全ての始まりであっ
たとは当人ですら知らぬ事だった。

351 :ゼロの魔導書 4/9:2007/08/07(火) 13:57:41 ID:Ozt3J+FH
 改めて見ると、それは本当に奇妙な本だった。
 見た目からしてやたらと立派そうに見える。意外に小奇麗な皮の装丁をし
たそれは、表紙の中央にあしらわれた金色の十字は月明かりを照り返し輝い
ていて、物凄い価値のある書物のような雰囲気を醸し出している。その一方、
ぺらぺらとページをめくれば中に書いてあるのは訳の判らない言葉の羅列。
そして何より白紙のページがあったり虫食いのように文字が飛び飛びに記述
されているページがあったりしてその構成に脈絡が無く、ルイズの思考の及
ぶ範囲ではなかった。
 
「きっとこの本を書いたのはそうとうな変人ね……」
 ランプの灯りの下ぺらぺらと本をめくりながら溜息をつく。
 どこぞの好事家にでも売り飛ばせばそれなりに高値で売れそうではあるが、
流石にこれが使い魔になるとは思えない。彼女が求めているのはお金よりも
使い魔である。ギブミーサーヴァント。
 
 さっさとこの本を燃やしてしまって召喚をやり直そうか、という考えが彼
女の頭を過ぎったりもしたが、しかしどうしてもそれを実行に移す事は出来
なかった。望む結果では無かったとはいえ初の成功の証を自らの手で処分す
る事ははばかられたのもあるが、それよりなんとも不思議な事だがこの本に
対して不思議な愛着を感じるという事の方が理由としては大きかった。本を
抱きしめていると心が安らぐような気がするのだ。それはまるで彼女の大好
きな姉カトレアと居る時のような満たされた思いを感じさせてくれる。その
為なのだろうか、この本を燃やしてしまうというのはとても悪い事をするよ
うな気がして、結局その考えを忘却の彼方へと押しやった。

 それにこの本は−なんと驚く事に−学院側から正式に使い魔として認可さ
れてしまっているのだ。コルベール曰く「表紙裏にきちんと契約のルーンも
刻まれている」らしく、形式的にはまったく問題が無いらしい。そうなった
以上、気に入らないから処分してしまいました、新しい使い魔を召喚させて
下さいなんて道理が通るはずも無い。少なくとも学院に居る間、ルイズ・フ
ランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはこの本を使い魔として
過ごさなくてはいけない。
 
(きっとまた馬鹿にされるんだろうな)
 自然と溜息が漏れる。自分から見れば大きな一歩、破格の成果と言えど他
人から見れば失敗以外の何物でも無い。ゼロの呼び名もそのままにまた日々
を過ごす事になるのだろう。
 
 いけないいけない、とルイズは頭をぷるぷると振って思考を切り替えた。
(一人で考え事をすると駄目ね、もう寝ましょう)
 当ても無くぺらぺらとページをめくっていた手を止め本をぱたんと閉じる
と、それを机の中央に置いた。召喚が思ったよりも体に負担を掛けていたの
だろうか、それともやっと気が緩んだのか? 耐え難い睡魔が彼女を襲う。
着替えも適当に済ませベッドに横になると瞬く間にルイズは眠りに落ちてし
まった。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 13:58:18 ID:tvrWx84T
支援

353 :ゼロの魔導書 5/9:2007/08/07(火) 13:59:25 ID:Ozt3J+FH
 −右手に持つは杖、美しく光り輝くそれはまるで槍の如く。
 −左手に持つは流麗なる剣。
 二つの武器を手に、一人彼女は戦場の空を舞う。
 
 大空を駆けるのは一人の少女だった。白と黒の二色で構成された法衣を身
にまとい、長い銀髪をなびかせながら「フライ」の魔法で飛ぶよりも遥かに
速く、鳥のように一直線に飛んでいた。
 
 向かう先に居るのはゴーレムの大群だった。どれもこれもが鋼で構成され
ており、身の丈20メイルを越えた体躯はまるで鋼鉄の鎧そのものが動いてい
るかのようで、手には長大な戦斧を持ちその両肩には巨大な砲台が取り付け
られていた。そのような異形の巨体が、一糸乱れぬ規律を以って彼女の元へ
と進軍してくる。その数軽く数百、いや千を越えているであろう。大地を踏
みしめる度に数多の地響きを引き起こすその光景は恐怖以外の何物でもない。

 しかし彼女の顔にまったく怖れは無い。ただ真っ直ぐに前を見ていた。
 その悉くを威圧するように、意思ある瞳が巨人を貫いていた。

 少女が右手の杖を大きく掲げる。先端に白く淡い光を併せ持ったそれをゆっ
くりと、狙いをつけるように巨人の大群へと向け−。
 放たれた光が一気に数十体ものゴーレムをただの石くれへと換えた。この
一撃こそが宣戦布告の一矢であり、これをもって戦端は開かれた。
 
 ゴーレムが背中の大砲より次々と光り輝く砲弾を浴びせかける。
 まるで地上より雨が降り昇るが如きその光景の中、少女は自由に空を舞い
杖を掲げ光の槍で敵を撃つ。
 また時には激しい爆発を引き起こし敵を爆砕し、時に輝く剣にて砲弾を切
り捨てながら敵に肉薄し、その巨体を両断する。
 文字通り一騎当千の強さを少女は秘めていた。
 
 巨人達は次々と数を減らし、朽ち果てていった。ただひたすらに戦って戦っ
て戦い抜いて−遂に最後の一体を討ち果たしたその時。
 
「……はえ?」
 ルイズ・フランソワーズは目を覚ました。
 むくりと上体を引き起こし、ぼーっとした思考のまま窓の外を見る。明る
い。とても明るい。紛うことなく朝である。部屋の中央を見る。たたむのも
億劫で脱ぎ散らかした制服がそのまま床に散乱している。下を見る。何故か
本がお腹の上に乗っていた。机の上に置いて寝たはずなのに。そうしてやっ
と事の次第に気付く。つまりさっきまでの光景は−。
「夢ーっ!?」


354 :ゼロの魔導書 6/9:2007/08/07(火) 14:00:45 ID:Ozt3J+FH
 だんだん意識がはっきりしてくると共に物凄い気恥ずかしさがこみ上げて
くる。
(あああああああああんな夢をみちゃうなんて、べべべべべ、別にああいう
のに憧れていた訳じゃないんだから!)

 そう、夢の中の少女はルイズだった。髪の色こそ違うものの、その姿は彼
女そのものだった。彼女の似姿はまるで御伽噺の英雄のように夢の中を駆け
抜けていった。
 ルイズもそういう話は子供の頃に聞いた事がある。母が良く聞かせてくれ
たのだ。どんな強大な敵にも怯まず向かっていく、勇者達の物語を。小さな
頃のルイズはそんなお話が大好きだった。
 だがそれも子供の頃の話だ。妙齢の淑女となった今そんなものへの憧れを
−まったく無いとは言わないが−持ち合わせては居ない。普通乙女は素敵な
王子様を夢見る事はあっても剣を片手に戦場を駆け巡る夢は見ない。
 
(サモン・サーヴァントに成功しただけなのにすっかり舞い上がっちゃってる
のかな)
 まあ魔法を使う夢を見るのは良い。しかし空を飛びながらどっかんどっか
んゴーレムを破壊するような滅茶苦茶な夢を見るとは、もしかしてわたしっ
て自覚してる以上にストレス堪ってる?とちょっと不安になるルイズだった。

 思考が一段落してふと気付く。それは自分の膝の上にちょこんと乗ってい
る一冊の本の存在だ。言うまでも無く昨日ルイズが召喚した本である。
(確か机の上に置いておいたはずなんだけど……)
 確かそのはず、と思うものの昨日の夜はすっかり疲れ果てていて寝る間際
の記憶はあまり正確ではなかった。
(覚えてないけどベッドに持ってきちゃったのね)
 そうルイズは一人納得した。当たり前だ、本が自分でベッドまで来るなん
てことは有り得ないのだから。
 
 床に脱ぎ散らかされた制服に「やばい、皺になっちゃってる」とちょっと
ヘコみつつも手早く着替える。朝に余り強くない彼女にしては早起きした方
だが、そんなに余裕のある時間でも無い。少し急いた気持ちでドアを開けよ
うとして、それを思いとどまり踵を返す。ベッドまで戻り自分の使い魔を手
にすると今度こそ勢い良くドアを開けた。

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:02:27 ID:zJbnqEsM
支援しーえん

356 :ゼロの魔導書 7/9:2007/08/07(火) 14:02:36 ID:Ozt3J+FH
 勢い良く開けたは良いものの−。
「おはよう、ルイズ」
 いきなり一番会いたく無い相手と遭遇してしまった。
 
 キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。
ヴァリエール家とは因縁浅からぬツェルプストー家の娘であり、その因縁
そのままにルイズにとっても不倶戴天の敵−とまでは行かないまでも衝
突する事の多い相手であった。
 
「おはよう、キュルケ」
 返事をしながら嫌でも目に入るのは彼女の使い魔の姿だ。もうこの時点で
その後の展開が読めた。あまり友好的ではないとは言え、伊達に付き合いが
多い訳では無い。
 
「あら? ちゃんと持ってきてるのね、その使い魔」
 キュルケの顔がにんまりとした笑顔に彩られる。
「絶対に失敗するだろうからそこら辺の本でも適当に持ってきたのかと思っ
たのだけれど……本当に使い魔らしいわねそれ。サモン・サーヴァントで本
を喚び出しちゃうなんて前代未聞よ!流石ゼロのルイズ!」
 そう言いながら大笑いするその目には涙すら浮かんでいる。どうやら心の
底から愉快な事態だと思っているようだった。
 
「使い魔を喚ぶならやっぱりこういうのじゃなくちゃ…フレイム〜」
 キュルケの声にきゅる、と一声鳴いて応えたのは彼女に侍っていた使い魔
−見事な体格の火蜥蜴であった。
「これって、サラマンダー?」
「そうよー。見て? この鮮やかで大きな炎の尻尾は間違いなく火竜山脈の
サラマンダーよ」
 得意満面、誇らしげになるのも無理は無い。使い魔自身の風格は勿論の事、
このように強力な使い魔を喚ぶ事が出来るのはそれだけ術者の実力が高い事
の証明でもある。「メイジの実力を見るなら使い魔を見よ」と言われる位だ。
 ルイズは自分の両手で胸に抱いた本を見て、そしてキュルケの使い魔を見
る。どう贔屓目に見たって見劣りしている。というより端から勝負になって
いないとしか言い様が無い。
 
「べ…別に悔しくなんか無いわ。私の使い魔はそんな火蜥蜴なんかに負けな
い位凄いんだから!」
「……本が?」
「そうよ。なにか問題がある?」
 笑顔から一転、キュルケは真剣な表情になりルイズの肩に手を置くと−。
「ショックだったのは解かるけど……現実から逃げちゃ駄目よ」
 本当に心配そうにそう告げた。
「人を頭が可哀想な人みたいに言うなーっ!」
「だってねえ……本なのよ、それ?」
「本だって関係無いもん! ぜったいぜったい凄い使い魔なんだもん!」
 実は自分でも「それは無い、絶対」とルイズは思いながらも売り言葉に買
い言葉、言ってしまった以上引っ込みがつかなくなってしまった。
 ちなみに現在のルイズの半分はツェルプストーへの対抗心で出来ておりま
す。残り半分は虚栄心とか後悔とか妄想とかその他色々。
「とにかく! 近いうちにこれが凄い使い魔だって見せてあげるわ!」
 キュルケにそう言い放つとルイズは半ば逃げるようにその場を後にした。
これ以上変な事を口走ってしまわない内に撤退する事にしたのだ。
 どかどかと何時もより大股で歩いてゆくルイズの後姿を、キュルケは心配
そうに見つめていた。

357 :ゼロの魔導書 8/9:2007/08/07(火) 14:04:05 ID:Ozt3J+FH
 彼女、キュルケ・フォン・ツェルプストーは別にルイズの事を嫌っている
訳では無い。むしろ好きか嫌いかで言えば好きな部類に入る。彼女にしてみ
れば両家の因縁なんて大した意味は無い。ただちょっとルイズにちょっかい
を出すのに都合が良いから利用させて貰っているだけだ。「からかえばから
かう程ムキになる所が可愛らしい」というのが彼女の偽らざる本音だ。お高
くまとまっている他のトリステイン貴族子女達よりもずっと良い遊び相手で
あった。ルイズの側も邪険にする素振りは見せるものの、自分の事は嫌って
いないと肌で感じる事が出来た。傍目から見るよりも両者の関係はずっと良
好であったと言えるし、付き合いも深いものだったと言えるだろう。
 
 だからこそ、キュルケはルイズが心配だった。
(どんなにみずぼらしくても、せめてちゃんとした使い魔が喚べていればねえ)
 心の中でそっと嘆息する。先日の召喚の儀式は一体どれ程彼女を傷つけた
のだろう。せっかくの成功の喜びが束の間、喚んだのが本だったと知った時
の絶望感は如何ほどであったのか。
 
 ある意味最も付き合いの深い彼女は、どれだけルイズという少女が努力を
重ねて来たのか、良く知っている。最初に出会った時はコモン・マジックす
ら満足に出来ない無能なメイジだと思った。さらにあらゆる呪文を唱えれば
爆発を引き起こす傍迷惑さまでオマケに付いていたのだから、無能と断じて
しまうのも無理は無い事だったろう。しかしそんなキュルケの認識が一変し
たのは、ある授業の時の事だった。
 
 それは彼女の記憶の中にはっきりとした形で残っている。魔法学院に入学
して二月もした頃に行われた風の魔法の授業での事だった。
 
「今日はフライの魔法を練習してみましょう」
 フライと言えば風の系統でも初歩の魔法だ。才能に秀でた優秀なメイジの
卵ならば学院入学前に習得しているのも珍しくない、と言える程の基礎中の
基礎でしか無く、難度はかなり低い。この魔法を使用できないメイジなどま
ずお目にかかる事は無いだろう。
 
 しかし、彼女は失敗した。
 何時ものように響く爆発音、あたりに満ちる黒煙、そしてそろそろ聞き慣
れてきた彼女を罵倒する声。「ゼロ」という呼び名が付いたのもこの辺りだっ
ただろうか?
 
 キュルケも再三に渡る失敗の光景に苦笑するしかなかった。何故この娘は
こんな事も出来ないのだろう。本当にメイジなのだろうか。ヴァリエール家
と言えば代々優秀なメイジを輩出してきたトリステインの名門であったはず
なのに、と。
 
 結局ルイズはその授業で一度もフライを成功させる事は無かった。
 ゼロのルイズは成功率ゼロ。彼女は何処までも駄目なメイジでした。授業
に参加していた生徒の殆どにとってはそういう話であったはずだ。しかしキュ
ルケにとっては違っていた。

358 :ゼロの魔導書 9/9:2007/08/07(火) 14:05:29 ID:Ozt3J+FH
 その日の夜半、気紛れに散策していた彼女がその光景を目にしたのは偶然
であったのか、それともヴァリエール家とツェルプストー家の因縁が引き合っ
たのか。誰も居ない本塔の麓で、一心に杖を振り続けるルイズの姿があった。
呪文を唱え、杖を振り−爆発。煤だらけになりながらも、その目には揺ぎ無
い意思があった。
 
 キュルケはその姿を見て理解した。
(あの娘は、必ず自分は成功するって思ってるのね)
 瞳に宿る光と行動と、彼女はその二つでそれを示していた。例え幾度とな
く失敗しようとかならず成功する日は来る。だから諦めずに努力する。己の
誇りに恥じぬように、と。そこにあるのは気高さと絶え間なく燃える情熱で
あった。それがキュルケの心を振るわせた。
 
 彼女の祖国ゲルマニアではメイジだけでは無く平民も貴族となれる。平た
く言うと貴族の位を買い上げる事が出来るのである。その事をトリステイン
の貴族は「金で貴族の位をやりとりする野蛮な行為」と罵るが、見方を変え
れば自らの努力を金という客観的な尺度で図り、貴族たるに相応しいと認め
られるという風にはならないだろうか? 故にゲルマニアの民は皆努力を重
ねる。平民は何時か自分も貴族になれると夢みて、貴族は貴族たらんとする
が為に。キュルケはそういう祖国の風潮が好きだった。
 
 今眼前に行われている行為はそんな祖国の流儀に合致した実にゲルマニア
的なものだと、そうキュルケには感じられた。
 この時から、キュルケにとってルイズは「成功率ゼロの無能なメイジ」で
はなく「自分の好敵手となるに相応しい相手」となった。
(頑張りなさいな、ヴァリエール。何時かその努力が実を結んで、あたしと
並ぶ事が出来たなら……絶対、相手してあげるから)

 そうして時にからかい、時に見守りながら向かえた昨日、ようやく魔法が
成功したと思ったら出てきたのがよりによって本。これは流石にあんまりじゃ
ないかと思わず始祖ブリミルに悪態をついてしまった。
(そろそろご褒美を上げても宜しいんじゃなくて、始祖様? あんまりおあ
ずけばかりさせるのは可哀想でしてよ)
 食前の祈りではもっともっと罵ってやろう、それこそ天に居る始祖に届く
位にと密かに誓うキュルケだった。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:06:52 ID:QAFGhnrK
しえ★すた

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:08:29 ID:FlUtEI7r
GJなんだぜ

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:10:06 ID:Ozt3J+FH
以上で投下終了。

正直な所フーケ戦まできっちり書き終わってから投稿するつもりだったんだけど、
なのはの話出るたびに「出そうと思ってたネタがどんどん話題で出てるよ」な状態
だったんで勇気を持って投下する事にした。
自分でも読みづらい文章だと思ってるんで精進して行きたいと思う。

思わせぶりに始めたんで最低でもフーケ戦終了までは早いペースで投下していこうと思う。
読んでくれた皆、thx。

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:10:52 ID:z20EPnet
>>358相手してあげるわってキュルケは百合なのかw

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:14:23 ID:MocmvIxE
まずはGJ!
導入部にもってきたフーケ戦が転機になるのかな
それと魔導書の設定をどうするのかが気になる
物が物なので話の中で一応の整合性があるといい

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:15:43 ID:WWvkTe1M
マジシャンザルイズの用語解説書いてる人は作者とは別人らしいけど、悪ノリしすぎな気がする。
「離婚の原因」はとか「やっほい」とか「だから何この」とか、
用語解説でネタに走らなくていいからわかりやすく解説してほしい。
MTGについて知らない人間のための用語解説なのに「娘バカの某魔術師」とか「アレって黄土色じゃない?」みたいな、
「知ってる人しかわからないぜ」的な文章を入れられても困る。

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:16:13 ID:lK4EcQqp
>>361
同じタイトルのリィンフォースとクロスする作品知ってるんだが

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:17:49 ID:pzqIP5NL
あーもう、散々悩んだが俺も投下してやるぅ!
わしゃあ男じゃけえのう!

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:18:51 ID:Ozt3J+FH
>>365
それはやばい。
某所で「夜天の使い魔」があるのは確認したんだけど、こっちもあったとは。
誰にでも思いつく題名だからなあ……。

ちょっと題名考えるんで今の所は「ゼロの魔導書(仮)」という事にしておいて下さい。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:19:58 ID:pkhO9ggW
GJおもしろかった
フーケ戦が待ち遠しい

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:20:32 ID:bxgQphBW
別に他の場所でやってるのとかぶってたってかまわないと思うが

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:24:33 ID:KeRiDNSP
レンタルルイズ〜魔法使い、貸します!
執筆中


371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:27:07 ID:lK4EcQqp
>>367
ああ、でも今確認したら漢字が微妙に違うわ
あっちは「ゼロの魔道書」だし・・・

372 :366:2007/08/07(火) 14:27:30 ID:pzqIP5NL
……言ったはいいが、もう投下してもいいのかしらん。
他に予約入ってたっけ?

|´・ω・`)
と  )

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:29:39 ID:lK4EcQqp
>>372
無いからするんだ

374 :S”0”2-星の使い魔:2007/08/07(火) 14:31:49 ID:pzqIP5NL
『アイツは、英雄様の息子だからねぇ』
 哂い声が、聞こえる。
 人は誰も、己の持たぬものを羨望するもの。

 聞き飽きたはずの嫉妬とやっかみ。
 しかし、向けられ続ける悪意を受け流すには、少年は若すぎた。


『違う! 僕は僕だ!』
 反発する声が、聞こえる。
 人は誰も、一度は己に刻み込まれた運命を呪うもの。

 恵まれているはずの自分の出生。
 しかし、それを与えられるままに満足するには、少年は聡明すぎた。


『……あまり周りの言うことなんて気にするな』
 優しい声が、聞こえる。
 人は誰も、信じるに値する人物が世に存在するもの。

 けれど、その優しささえもが重く、苦しい。
 人の真心を素直に受け入れるには、少年は幼すぎた。


『僕は、地球連邦軍ロニキス・J・ケニー提督の息子というだけの人形じゃない!!』
 叫び声が、聞こえる。
 人は誰も、一度は思い願うこと。

 誰かの付属品としてではなく、己自身の価値を誰かに認めて欲しい。
 しかし、それを叶えるには、彼の父親はあまりに偉大すぎた。



 誰も近寄るな。
 誰か近くに居てくれ。

 相反する二つの思いを抱える少年。
 やがて夢は形を変え、影が少年の肩を抱きしめ、包み込む。

「──────ッッ!」

 言い知れぬ不快感に襲われ、少年は全身を振るって影を振り払う。


375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:33:45 ID:pzqIP5NL

 ──────・───────────・───────────・───────────・──────

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 沈黙。


 何処までも高く、青く澄み切った空から太陽の光が穏やかに降り注ぐ。
 その下で、自分が座り込んでいるのを理解するのに数秒。
 腰の痛みから、転んで軽く打ち付けでもしたのだろうか。

 鼻の奥をくすぐる芝生と土の匂い。
 彼にとっては決して馴染み深いものではなかったが、
 これらの感触が、決して今の状況が夢の続きの類ではありえないと確信させる。
 これも生き物のサガか。

(ここは……一体……!? そうだ、僕は惑星ミロキニアの調査を……ぐっ!)

 自分の行動、そして置かれた状況に思考が回りかけるも、頭痛に遮られる。
 軋む頭蓋骨の中で、次第に少年の脳細胞はシナプスを繋ぎ、記憶を再生させていく。

 父親への反発心から、まともに調査していない機械に近づいたこと。
 死んでいたと思っていた装置が突然作動し、その発動に巻き込まれたこと。
 銀色の光に包まれ遠のく意識の狭間で、父が自分の名を呼んでいたこと。

 そして、今の自分は、きわめて異常な事態におかれていること。


 目の前には桃色の髪の少女がキョトンとした表情で尻餅を付いている。
 どうやら寝惚けた勢いで突き飛ばしてしまったらしい。
 その服装は旧西暦における中世欧州をモチーフとしたもののように思われた。
 言い換えれば、典型的な未開惑星の住人の服装ということ。

 周りを見渡せば、これまた絵に描いたような服装、服装、服装。
 これはあれか、ロストテクノロジーの気紛れで、未開惑星に空間転移してしまったということか。

(……なんてこった)

 蛮勇の代償は、相当に高くついたようだ。
 しかも、これだけ現地民がいては当面通信機も使えそうにない。

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:36:09 ID:lK4EcQqp
紫煙

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:36:45 ID:pzqIP5NL
「──────ハッハハハハッハハハハハハ!」

 さて、状況は少年の思考がまとまるまでの時間を与えることは無かった。
 周囲から巻き起こる爆笑の渦。

 笑い声の中に混ざる言葉の意味は理解できないが、そこに秘められた意味は容易に理解できた。
 すなわち、剥き出しの悪意。
 自分も散々受けてきたものと同質のものだ。吐き気がする。
 もっとも、自分はここまで直接的に向けられていたわけではないけれど。
 何にせよ、どうやら人間という生き物は未開惑星人であれ文明人であれ、どこもさして変わらないらしい。

 目の前の桃色の髪の少女が顔を真っ赤にして言い返し、後ろに佇む禿頭の男に何かを申し出る。
 彼女の態度が他の人間に向けるそれと明らかに異なることから、何らかの権威ある人物なのだろうと少年は推測した。

 改めて周りを見渡せば、彼女を囃し立てる人間は誰もみな自分と同じくらいか、自分より少し年下くらいの男女ばかりだ。
 その中で禿頭の男は、壮年から中年といったところ。
 なるほど、ここは学校で彼は教師かな。

 そんなことを考えていると、件の桜色の髪の少女が溜息を一つついてこちらに向かってくる。
 そして、集中した様子で何かを口ずさみ、杖が振られる。

(まさか、紋章術の詠唱か!?)

 とっさに思い至り身構えるが、この状況で自分が攻撃されるとも思えない。
 そして何よりも、先ほど寝惚けて彼女を突き飛ばしてしまったことへの罪悪感が、彼の初動を遅らせた。


 
 で、その結果。





「は、は、初めてだったのにぃぃぃぃぃぃ〜っ……!!」
(僕も初めてだったんですケド……)


 恙無く、契約の儀は完了した。
 頭を抱える少女と少年を残して。
 そして、その数秒の後。

「─────っ、が、ああッ!?」
「ああ、大丈夫よ。使い魔のルーンが刻まれているだけ。すぐに落ち着くわ」

 焼け付くような痛みに悶絶する少年を尻目に、桜色の髪の少女はこともなげに言い放つ。
 果たして、痛みはじきに消えた。
 もっとも、事情を説明されずに焼印を押されるような感触を味わうのは精神衛生上よろしくない。
 せめて一言くらい説明してくれればいいのに。口を尖らせる少年であった。

 そして、彼の左手に残されたのは、少年の知識に無い紋章。
 紋章学にはそれなりに知識のある彼ではあったが、このような文字の配列は見たことが無かった。

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:38:42 ID:pzqIP5NL
「終りました、ミスタ・コルベール」
「ふむ、珍しいルーンですね。では皆さん、教室に戻りますよ」

 ああ、思ったとおりやっぱりこの人は教師だったんだ……などという気の抜けた考えは、
 次の瞬間に目に入ってきた光景によって根こそぎ吹き飛ぶ。
 呪文とともに、人が飛びあがる。
 何でもないことのように、まるで自転車か何かに乗るかのように!

(馬鹿な、個人レベルでの飛行能力……しかも、あの様子からして重力制御か!? 
 特別な機関を使っている様子も無い、未開惑星があれほどの技術を持っているなんて!)

 なにやら他の生徒たちがやいのやいのと囃し立てているが、さっぱり耳に入ってこない。
 目の前の光景が理解できないながらも、自分が異世界にいることを実感しつつあった。

 そして、残されたのは二人。

「……」
「……」

 顔を見合わせる。
 沈黙が重い。

「え、ええっと……」
 耐え切れなくなったのは、少年の方が先だった。

「……君は飛ばないの?」
「う、うっさいわねえ! そ、そうよ! あんたから色々と話を聞かなきゃいけないでしょ!
 どうせあんたも飛べないんでしょ、途中で色々聞かせてもらうんだから!」
「あ、ああ、なるほどね」
「そうよ! ……で、あんた、名前は?」
「あ、うん、ごめん。そうだね、僕は─────」

 そこまで言いかけたところで口篭る。
 息が詰まる
 心臓が高鳴る。
 手に汗がじっとりと浮かぶ。

 大丈夫、知っているわけがない。
 ここは未開惑星なんだから。異世界なんだから。
 でも、もしかしたら。

 9割9分9厘ありえないことだとわかっていても、恐れずにはいられない。
 それほどまでに、彼の父は大きすぎる人間なのだ。


「─────クロード・C・ケニー」

 窒息しそうになりながら、内臓が飛び出しそうになりながら、味気も飾り気も無い自己紹介を済ませる。
 その名を聞いても、彼女は一つ鼻をフン、と鳴らしただけだった。
 少なくとも、彼女が父の名を知らないのは間違いないらしい。
 安堵と開放感、そしてほんの少しの寂しさから口元が微かに緩む。

「……何笑ってるのよ、気持ち悪い」
「ああ、ごめん」

 さっきから謝ってばかりだな、僕。

「私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。ルイズで良いわ」

 彼女は胸を張って、そう名乗った。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:39:20 ID:lK4EcQqp
紫煙2

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:39:29 ID:Ozt3J+FH
しえーん

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:40:48 ID:pzqIP5NL
いじょ。投下終了。
途中でタイトルをついうっかり入れ忘れてるのはご容赦を。

実はルイズは原作は流し読み、アニメは未見なのは秘み(爆破)

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:42:04 ID:lK4EcQqp
GJ!
スターオーシャン2キター!!!
調合とか偽札とかやりたい放題だww

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:42:21 ID:RhNbLKzK
そういうこと言うと荒れっからやめぃ

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:45:24 ID:lK4EcQqp
SO2の醍醐味なんだけどな・・・・
いや、スマン

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:45:26 ID:m1wvskFg
>>381
さあ今すぐ原作をよく読んでくるんだ。
持ってない巻があるなら、本屋か古本屋に行って買ってくるんだ。


386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:46:08 ID:BqCxBTfi
祝「魁!男塾」実写映画化


387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:46:25 ID:bxgQphBW
>>384
いや>>383が言ってるのは>>382のことじゃなくて

>実はルイズは原作は流し読み、アニメは未見なのは秘み(爆破)

という発言のことだろ

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:47:48 ID:lK4EcQqp
>>387
ああ、そういうことか
新参者ゆえ勘違いしました

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:52:31 ID:RhNbLKzK
うん、さすがに17秒でレス呼んでレス返すなんて難しい。

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:57:22 ID:/HfcmgWI
そ言えば日曜日ブックオフ行ったら、最新刊でもないのにゼロ魔400円だった。
この値段なら新刊買うわな普通。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 14:59:34 ID:3qziIgeg
アニメ2期が始まって値あがったんじゃない?
アニメやって無い時は200〜300ぐらいで結構見た気もする

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:17:28 ID:OHLWtUaX
問題は、紋章術をクロードが知っているかということだな。
ロニキスは使えたが、ゲーム本編では意外と驚いていた気がするし。


破壊の杖→破壊の薬→バブルローション

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:20:42 ID:zJbnqEsM
>>392
使い方は武器に振り掛けるだけだからな……確かに危険だ

394 :Mr.0の使い魔:2007/08/07(火) 15:36:12 ID:4wjeuukt
空いてるみたいなので投下したいと思ふ。

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:38:21 ID:wjD/1yux
クロコダイル支援

396 :Mr.0の使い魔 第六話(1/5):2007/08/07(火) 15:39:56 ID:4wjeuukt
 クロコダイルが現れた事を切っ掛けに、トリステイン魔法学院の様相
に三つの大きな変化が現れた。
 一つ目は、学院に住まう貴族と平民との距離が縮まった事である。と
いっても、仲良しこよしなんてなまっちょろいものではない。今まで特
権を振りかざしてきた教師や生徒がそれを自粛し、不条理な仕打ちに対
しては使用人達が堂々と文句を言うようになったのだ。
 切っ掛けはやはり、クロコダイルの本塔破壊事件である。傷自体は丸
一日かけて塞がれたのだが、その間に現場を目にした人間の記憶まで消
す事はできない。加えて、それがクロコダイルの仕業だと自慢げに吹聴
する人物がいた事により、事件の全貌は尾ひれ胸びれをつけてあっとい
う間に広まった。しかも『魔法ではなく、後天的に得た異能で行った』
事まで詳しく解説をつけて。
 これに戦慄したのは貴族達である。魔法は貴族の特権ともいえるが、
それを超える力を手に入れた平民がいるのだ。今見下している平民達の
中に、同じような力を得る者はいないと誰が断言できようか。特に平民
をいじめた経験のある生徒、教師は、弱者が牙を剥いて反逆するかもし
れないと考えて無駄に怯えるはめになった。
 逆に平民達は、いけ好かない貴族を圧倒する大人物だとクロコダイル
を持ち上げ始めた。能力が生来のものではなく、後天的な要因で手に入
れたものである事も人気に拍車をかけた。生まれつきの魔法の才に頼っ
て大きな顔をする貴族共とはわけが違う、とこういうわけだ。
 結果として、平民の報復の可能性に萎縮する貴族と、クロコダイルの
活躍で勢い付いた平民という図式ができあがり、双方の上下関係の幅が
狭まったのである。

 そして二つ目の大きな変化。
 ルイズが『ゼロ』と呼ばれても癇癪を起こさなくなった事である。


 Mr.0の使い魔
  ―エピソード・オブ・ハルケギニア―

     第六話


 なぜルイズが自分の異名に激昂しなくなったのか?
 その理由は、クロコダイル召喚から三日目の夜にあった。

「ねぇ、クロコダイル」
「あん?」
「あんた、最初に名乗った時『Mr.0』って言ったわよね」

 ベッドの中から沈んだ声をかけるルイズ。今日も今日とて魔法の授業
で失敗し、陰鬱な気持ちで一杯だった。
 強力な使い魔こそ引き当てたものの、僕として従えるどころか平民の
増長を許す始末である。正面切って反乱を起こすような事態には至って
いないが、ルイズにとっては小さくない悩みの種であった。
 また、召喚に成功してもそれ以外はからっきしの失敗続き。持ち前の
プライドの高さから不用意に弱みを見せるような事はなかったものの、
ストレスはしっかりと積み重なっていた。
 今日が特別な日というわけではない。たまたま溜め込む限界が来ただ
け、そしてその相談相手がクロコダイルだっただけである。この男なら
他人に触れ回るような事はしまい、という信頼のようなものもルイズの
中にあった。

397 :Mr.0の使い魔 第六話(2/5):2007/08/07(火) 15:41:24 ID:4wjeuukt
 一方のクロコダイルは、召喚二日目に倉庫からガメて来たソファに寝
そべり、のんびりと葉巻を吹かしている。料理長のマルトーから貰った
品で少々風変わりな味だが、この世界の葉巻も悪くない。

「言ったな」
「あんたは……悔しく、なかったの?」
「悔しい? どうしてそう感じる必要がある」
「だって『ゼロ』だって、何もできないって、バカにされてるのよ?
 わたしは耐えられない。ずっとずっと、そうやって、見下されて……」

 か細い声でぽつぽつと内心を語るルイズ。しばらく黙って聞いていた
クロコダイルだったが、不意にくつくつと笑い出した。それがルイズの
心に火をつける。

「何よ! 主人の不幸を笑うなんて、それでも使い魔!?」
「クク……すまんな。だがミス・ヴァリエール、それは前提からして間違っているぞ」
「前提ですって?」
「おれの『ゼロ』の名は、自分から言い出したモンなんだよ」

 クロコダイルの独白に、ルイズはぽかんと口を開けた。人間、理解で
きないものを目の当たりにすると思考が止まるのはよくある話である。

「おれがここに来る前海賊だった事は話しただろう。
 その頃のおれは、海賊とは別に組織を作ってたんだ。
 そこでは基本的に、トップに近い方から順に数字のコードネームで呼び合っていた」
「じゃあ、『Mr.0』っていうのは」
「1より前の数、組織のトップだって意味さ」

 結局潰れちまったがな、と続けるクロコダイルは、ふと主の様子が妙
なのに気づいた。声をかけようとして、固まる。ルイズの目には大粒の
涙が浮かんでいた。

「何よ……結局、ダメなのはわたしだけ? そんなの、そんなのッ……」
(おいおい、勘弁してくれよ)

 泣き出したルイズを見ていると、何ともいたたまれない気持ちになる。
 罪悪感や優しさとは無縁だと思っていたクロコダイルは、自分の心境
の変化に戸惑いを隠せなかった。ひょっとすると、この世界でぬるま湯
のような生活に慣れてしまったからか。それとも、前の世界で一度野望
を粉砕された事が尾を引いているのか。
 自問しても答は出なかったが、とりあえずは目の前の少女を泣き止ま
せるべきだと思った。そうすれば、このよくわからない不快感も治まる
だろう。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:43:42 ID:m1wvskFg
支援

あのクロコダイルでもルーンの洗脳からは逃れられないか。

399 :Mr.0の使い魔 第六話(3/5):2007/08/07(火) 15:43:46 ID:4wjeuukt
「あー、ミス・ヴァリエール。何も泣く事はねェだろう」
「な、によぉ……ひぐ、泣いてなんか、うぐ……ない、わよ……えぐ」
(思いっきり涙声じゃねェか)

 はぁ、と大きく息を吐き、クロコダイルはソファから起き上がった。
ベッドの上でぐずるルイズに近づくと、右手で目尻の涙を拭う。

「たかがあだ名に、そこまで気にする必要があるか?」
「だって……だって! わたし、失敗ばっかりで……」
「いいじゃねェか、失敗でもよ。少なくとも、どんな呪文でも爆発が起こせるんだ」
「あんたまで、わたしを、馬鹿にしてッ!」
「まぁ聞け」

 キッと目尻を吊り上げて枕を振り上げるルイズ。その手を素早くつか
んだクロコダイルは、何かを企むような笑みを見せた。

「他のメイジ共が使う魔法に、あれだけの破壊力が出せるやつがあるか?」
「あのぐらいの威力なら、他にいくらでもあるわ」
「なら、もう一つ質問だ。お前が爆発を起こせる一番短い呪文。
 それと同じくらい短い呪文で、あの爆発並みの威力のある魔法は何だ?」
「そんな都合のいい魔法なんて、あるわけないじゃない。結局何が――!」

 もう一度怒鳴りかけて、ルイズは気づいた。自分が今、何と言ったか。
 笑みを深くしたクロコダイルが、その手をルイズの頭にのせる。

「つまり、お前の使う『爆発』は、その『都合のいい魔法』ってワケだ」

 ルイズは目を丸くした。爆発を起こす力を利用する、という考え方は
初めてである。これまでは失敗するたびに叱責され自己嫌悪したものの、
結果そのものに目を向ける事はまるでなかった。次は失敗するまいと気
負う以外、全く無価値な行為だったのだ。

「結果がわかってんなら、今度はそれを生かす方法を考えろ。
 おれはこの砂に変化する力を得た時、戦って勝ち上がる為に利用しようと思った。
 その為に試行錯誤を重ねて、研ぎ澄ませ、他の海賊との殺し合いで生き延びた。
 お前もその爆発を起こす能力を、何に利用できるのかよく考えてみな」

 しかし、クロコダイルは失敗する事を非難しなかった。それどころか
『都合のいい魔法』だと認めてくれた。
 言い終わったクロコダイルは、すっと身を翻す。ソファに戻るその背
に、小さいが、しかしはっきりとルイズの声が届いた。

「……その、ありがと」
「気にするな。主人を慰めるのも使い魔のつとめだ」

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:43:54 ID:+7dSwy6Z
ルーンの影響が出てるね支援

401 :Mr.0の使い魔 第六話(4/5):2007/08/07(火) 15:46:36 ID:4wjeuukt
 このやり取りがあってから、ルイズの行動はがらりと変わった。
 授業中に当てられた場合、魔法の知識を問われたのならすらすらと答
えるが、実演を求められた時にははっきり「できない」と断るのである。
系統次第で使えない魔法が存在するのは周知の事実であるから、ルイズ
の応答に対して教師達も特に文句を言わなかった。
 生徒が罵声を飛ばした時も、よほどの事がなければ無視していた。度
が過ぎれば教師に注意されて勝手に黙ってくれるので、ルイズが文句を
言う必要はない。それでもやめなかった者は、”爆発の威力”を試す実験
台にされた。【フライ】やら【錬金】やらで五人ほど医務室送りになる
頃には、面と向かってルイズを罵倒する者はいなくなった。
 また、『魔法を使うと爆発する現象』について詳しく調べるため、図
書室に眠る様々な文献をあたった。膨大な量の蔵書から該当する本を見
つけ出すのは大変だろうし、そもそもそんな本があるかどうかもわから
ないが、能力解明の為、ルイズにとってはやるべき事である。借り出し
た本にクロコダイルが興味を持ち、読みたいから文字を教えろと要求し
てきたのは少し意外だったが……考え方を転換する切っ掛けをくれた恩
人の頼みである。合間の時間をクロコダイルへの個人授業に割きながら、
ルイズの調査は今日も続いていた。

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:47:39 ID:tHsHozJ4
支援

403 :Mr.0の使い魔 第六話(5/5):2007/08/07(火) 15:48:15 ID:4wjeuukt
 なお、三つ目の変化は。

「待ってください、ミスタ・クロコダイル!」

 ギーシュが是非とも弟子になろうと、クロコダイルを追いかけ回すよ
うになった事である。先にも述べたが、傷自体は駆けつけたロングビル
ら土系統の職員の尽力で塞がれている。しかしその現場を目撃した人間
の記憶には、屋上まで達する傷の様相がしっかりと残っていた。
 中でも居合わせた、というか当事者であるギーシュなどは、破壊する
瞬間を目に焼き付けており、前日以上にクロコダイルを信奉するように
なってしまったのである。

「しつけェんだよ、てめェは! 【砂嵐】!」 
「うわぁ〜ッ!?」

 鬱陶しく感じたクロコダイルがギーシュを吹き飛ばすのも、既に日常
となっている。頻繁に起きる爆発が砂嵐に切り替わっただけで、学院は
今日も概ね平和だった。

「負けるものか! これはきっと、ミスタが僕に与えた試練なのだ!」


「ギーシュも相変わらずね」
「……観察には最適」
「何か言った、タバサ?」
「別に」


   ...TO BE CONTINUED

404 :Mr.0の使い魔 第六話:2007/08/07(火) 15:49:57 ID:4wjeuukt
支援ありがとうございます。
日常描写は難しいなぁ……鍛錬、鍛錬。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 15:52:11 ID:wjD/1yux
こっそりタバサがクロコダイルを観察してますが…
なにやら面白いことになるのかな?

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:10:06 ID:QDNr/0hJ
予約あるかな?
無ければ15分に投下したい。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:11:36 ID:fqEzb8k6
ないみたいなので投下できまする
待っております

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:11:59 ID:zJbnqEsM
他に予約がなければ>>406の次に投下しますー

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:13:41 ID:fqEzb8k6
ついに投下ラッシュの時間が来たか

410 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:15:36 ID:QDNr/0hJ
多分10レスくらいあるので、出来れば支援をお願いしたい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 トリステイン魔法学院宝物庫前では緊急の会議が開かれていた。秘宝である「破壊のカ
ード」が、学院内にゴーレムを進入させ、壁を破壊するというというとんでもない方法で盗
まれたのだ。教師達は口々に喚き、昨晩の当直だったミセス・シュヴルーズを責めたてた。
当の彼女は震え上がって泣き出す始末。流石にバツが悪くなったのか、教師達は一斉に
黙る。
 どんどんと暗くなる場の雰囲気に耐えかねたのか、目撃者として呼び出されていたルイ
ズは声を上げようとした。その時、丁度が学院長オスマン氏が姿を現した。途端に場の空
気は引き締まり、居並ぶ教師達も姿勢を正した。ただ一人、手を上げて意見しようと思って
いたルイズは、行き場のない手をぶらぶらさせて、隣のキュルケを呆れさせた。

「責任追及は後じゃ。今はフーケを追わなければいかん」

 オールド・オスマンは苛立っていた。破壊のカードは学園の秘宝ではあるが、同時にオス
マン氏の私物でもある。嵩みに嵩んだ連日の酒代を、己の私物を売る事で稼ごうと考えて
いた矢先の事である。当然、破壊のカードもその内の一つに入っていた。『恩人』の残した
物を売るのは正直気が引けたが、背に腹は変えられないと覚悟していた時にこれである。
金が作れないではないか、やっぱりこいつらの給料減らそうかな。などと考えながら、まず
は犯行を目撃したという生徒の話を聞く事にした。誰何の声に応えた者達の片方を見て、オ
スマン氏は少し驚いた。

「おや、ミス・ヴァリエール。君は謹慎を言い渡したはずじゃが? どうやって目撃した
 というのかな」
「あ、えぇっと、その……」

 オスマン氏は歯切れの悪いルイズと、心配そうに隣に立つキュルケを見て得心したように
「ああ」と掌を拳で叩いた。

「逢引かね?」
『違います』

 声を揃えて言う二人に、オスマン氏はさらに答えを確信していたが、とりあえず置いておく
事にした。事情を聞いてみても特に得られるものは何も無く、フーケの後を追うには手がか
りが不足していた。そこで彼は、いつも自分に付き従っている女性がいないことに気が付い
た。

「そういえば、ミス・ロングビルはどこにおる?」

 その言葉に、全員初めて気が付いたかのように首をかしげた。次第に騒がしくなる周囲に、
オスマン氏が顔を顰めて注意を呼びかけた直後、件のミス・ロングビルが宝物庫の前に現れ
た。興奮した調子で叱責する一部の教師の言葉を無視し、彼女はオスマン氏に報告した。調
査の結果、土くれのフーケの居場所が分かったという。
 ロングビルのもたらした情報にオスマン氏は一つ頷くと、捜索隊を編成するための有志を
募った。しかし誰も彼も顔を見合わせるだけで、杖を掲げようとはしなかった。部下達の余
りの不甲斐なさに頭の痛くなるオスマン氏だったが、さらに頭痛を助長する事態が発生した。
劣等生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエールが杖を掲げてしまったのだ。

 いくらなんでも名のある盗賊であり、トライアングル・クラスのメイジと目されるフーケを、魔
法の一つも使えないルイズにどうこうできるわけが無い。さりとて、学院を統べる自分が緊急
事態とは言え、この場を離れるわけにはいかない。王都へこそ泥を追う為に学院長自らが出
撃したなどと知れたら、それこそ学院の恥だ。目を閉じて悩む彼へとルイズの隣から声がか
かった。何とキュルケも捜索隊に志願するらしい。彼女は確かにゲルマニアの実力者だ。恐
らくロングビルもついていくだろうから、これで戦力はかなり大きくなる。一抹の不安はあった
が、オスマン氏は捜索をこのメンバーに託す事を決めた。

「では、ミス・ヴァリエール、ミス・ツェルプストー両名にフーケの捜索を命じる。馬車を用意し
 よう。それと、ミス・ロングビル」
「はい。私も付いていきますわ」
「うむ、では任せたぞ。これにて一時解散! 彼女らの報告を待つ」

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:17:20 ID:fqEzb8k6
支援

412 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:17:42 ID:QDNr/0hJ
 学院の門の前、用意された馬車の前には4人のメイジが集まっていた。ルイズ、キュルケ、
ロングビル。そしてキュルケが呼んだという助っ人、雪風のタバサである。最初は無関係の
人間を連れて行くことに懸念したルイズだったが、タバサがトライアングル・クラスの猛者だ
と聞くと、つまらなそうに黙った。当のタバサはただの一言、キュルケに向けて「貸し一つ」と
告げたのみ。当初のメンバーより一人多かったが、一同は学院を出発した。
 ロングビルが見つけたというフーケの隠れ家へ向かう道中。御者台に座るロングビルに向
かって不躾な質問を投げかけるキュルケと、それを嗜めるルイズを他所に、タバサは上空を
鋭い眼差しで見つめていた。いつも以上に静かな親友に、怪訝に思ったキュルケは問いかける。

「どうしたのよ? 空なんて見上げて」
「霧が濃い」
「霧?」

 タバサに合わせて空を見上げるキュルケ。確かに霧が濃いが、それだけである。彼女の目
には、何の異常も見て取れなかったらしい。そんなキュルケとは別に、ルイズはまた違った意
味で空の上に漂う霧を見つめていた。彼女には霧の種類に区別など付かないが、今上空に
あるそれは、確かに学院を包んでいた例の霧に見えた。

「……まさかね」

 独り言ちるルイズに不思議な顔を向けるキュルケと、不審な表情を向けたタバサ。現在上
から自分達を追っているはずの使い魔シルフィードに向けて、タバサは指令を飛ばした。

『上空、警戒』
『了解なのね、お姉さま! きゅい!』

 馬車は暫く走ると、深く暗い森の中に入っていった。鬱蒼と生い茂る植物の群れと、昼間
でも薄暗いその場所に、四人は何とも言えない不気味さを感じていた。さらに道が悪くなっ
てきたため、ロングビルの提案でここから先は徒歩で行く事となった。黙々と小道を歩く四
人の目に光が差す。どうやら道が開けたようだ。森の中にぽつんと空き地が広がり、その真
ん中には小さな廃屋がある。ここが目的地のようだ。ロングビルがそこへ向けて指を差した。

「私の聞いた話では、あの中にいるということです」

 本当にあんなあからさまな場所に? そんな雰囲気が漂う中、タバサの提案で作戦会議が
開かれた。その結果、奇襲を掛けることに決定し、最も身軽なタバサがまず先鋒を受け持っ
た。暫くすると、タバサから合図が出る。廃屋の中には誰もいないようだ。ルイズとキュル
ケはそのままタバサに続き、ロングビルは警戒のため辺りを散策するといって姿を消した。
 廃屋の中は酷く埃だらけで、とても人が過ごしていた様には見えない。しかし何もしない
わけにもいかず、三人はフーケの手がかりが無いか探し始めた。そして、キュルケがチェス
トの中から、手帳の様なものを発見した。そこに挟まれていたものが――何と破壊のカード
だった。手の平サイズのそのカードは、マジックアイテムにしては特に何の魔力も感じられ
ない。やたら派手な模様と、解読できない文字に彩られたそのカードは、民芸品としては価
値がありそうだが、『破壊』の名はどう考えても名前負けとしか思えなかった。

「何かあっけないわね」
「これが破壊のカード? ただの紙っ切れに見えるけれど」
「私、ちょっと前に宝物庫で見たことあるから間違いないわよ」

 カードは話合うルイズとキュルケに任せて、タバサは周囲を警戒していた。その時、突然
彼女の脳裏に使い魔から警告の念話が届いた。

『お姉さま! 上!』

 慌てて上を見上げると、凄まじい轟音をたてて廃屋の屋根が吹き飛んだ。吹きさらしとな
ったそこからは、空の様子が良く見えた。天井を破壊し、今も間近まで迫ってくる巨大な土
ゴーレム。まさにそれは、探していた土くれのフーケが作ったゴーレムに相違無かった。
 タバサは真っ先に反応し風の呪文で応戦する。キュルケも慌てて杖を構え、炎を放った。
しかし、巨大なゴーレムは蚊に刺されたほどの痛痒も感じていないのか、身に降りかかる魔
法をすべて無視して、その大きな手を振りかぶった。

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:18:49 ID:fqEzb8k6
支援支援

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:19:37 ID:nLlktCzA
つるぺったん支援

415 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:20:33 ID:QDNr/0hJ
「やばっ!」
「退却」

 声を掛けられる前に、三人は脱兎の如く廃屋の外へと逃げ出した。キュルケとタバサは
途中で合流し、待機させていた風竜へと乗り込んだ。瞬く間に空へと舞い上がった竜の背
中から、キュルケは辺りを見渡す。ルイズがいない。

「あの娘ったらどこに!?」
「……あそこ」

 タバサが指し示した方向には、片手に小さな杖と、破壊のカードを構えるルイズがいた。
何と彼女はそのまま魔法をゴーレムに叩きつける。戦うつもりらしい。ゴーレムの巨体に、
小さな爆発が散発するが、全く通用していない。そんなルイズに向けて、キュルケは大声
で呼びかけた。

「こんのお馬鹿、何やってるのよ! さっさと逃げなさい!」

 ルイズは応えず、涙目になって杖を振っている。爆発、爆発、爆発。息切れしてきたのか、
次第に爆発の間隔が長くなってきた。そしてとうとう彼女は膝をついた。そしてゴーレムは
ルイズへ向けて鈍い動きで迫る。危うく踏み潰されそうになる直前に、シルフィードの上か
ら、タバサとキュルケが同時に魔法を放つ。ゆっくりと振り向いたゴーレムは、攻撃対象を
変えたのかルイズから段々と離れていった。その隙を逃さず、キュルケは再び呼びかけた。

「ほら! 今のうちに逃げるのよ!」
「いやよ! こいつを倒してフーケを捕まえる! そうすればもう誰も私をゼロなんて呼ば
 ないわ!」
「馬鹿言ってるんじゃない! 魔法も使えないくせに、無理に決まってるわ!」
「魔法が使えなくたって、私は貴族だもの! 敵に後ろを見せる事は、私のプライドが許さ
 ない! 私は自分に嘘なんてつけないわ!」
「のぼせてんじゃないわよ!」

 ルイズは立ち上がる。そして杖を構えて魔法を使おうとするが、疲労のためか失敗魔法す
ら出ない。しかたなく破壊のカードを片手にもって、大きく叫んだ。

「破壊のカードよ! その力を私に示しなさい!」

 ぶんぶんとカードを振り回すルイズの滑稽な姿に呆れ、つい魔法の手を止めてしまった。
ゴーレムは注意を再びルイズに向けて、その鈍い足を進める。不味い。今度は完全に狙い
を定めたのか、ゴーレムにいくら魔法を浴びせてもこちらを振り向かない。キュルケはルイ
ズに逃げろと叫ぶが、先程と同じようなやり取りでどちらも引かず、平行線のままだった。
そしてついに、ゴーレムが足を大きく上げ、ルイズを踏み潰さんとしたその時だった。シルフ
ィードが突然悲鳴を上げてその場から離れだしたのだ。いきなり命令を無視して動き出した
使い魔に、タバサは泡を食って話しかけた。
 
「シルフィードっ!?」
「怖い! 怖いわお姉さま! 来るのね、怖い奴が来る!」
「り、竜が喋ったぁ!?」

 キュルケの前で喋ったシルフィードの頭をぽかりと叩くが、使い魔は一向に速度を緩めず
むしろどんどんと加速してその場を離れていった。空に上がったせいで段々と小さくなる森
の中に、キュルケとタバサはゴーレムに絡みつく白い霧を見た。


 ああ、もう駄目だ。ルイズは杖とカードを持ったまま、段々と近づいてくるゴーレムの足を呆
然と見ていた。既に精神力は付きかけ、破壊のカードとやらも効果を見せない。最早、彼女に
出来る事は立ち尽くすことだけだった。

 しかし、ルイズは諦めなかった。まだ出来る事があるはずだと、彼女は精神を集中させた。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:20:51 ID:wjD/1yux
酔っ払い支援

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:21:35 ID:KeRiDNSP
支援

レンタルルイズのデータ消してしまった


418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:22:45 ID:nLlktCzA
ぺったん、ぺったん ツルペったん♪ を聴きながら支援

419 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:23:22 ID:QDNr/0hJ
「宇宙の果ての、どこかにいる私の僕よ」
――すぐそこにいるでしょう?
「神聖で美しく、そして強力な使い魔よ」
――この際、美しくも強くもなくていいわ。
「私は心より求め、訴えるわ」
――これ以上無いってくらいの危機だもの。
「我が導きに、さっさと答えなさい、この馬鹿ぁ!!」
――ああっ、最後に本音が!

 ヤケクソで唱えたサモン・サーヴァントと同時に、杖を渾身の力を込めて振り下ろす。そ
して目の前には光り輝く召喚のゲートが開かれた。しかし、向こうからは何も出てこない。
やっぱり駄目かと諦めかけたルイズは、それでもやはり敵に弱みをみせる事を許さず、迫
り来るゴーレムの足裏を睨みつけた。その時、ルイズの耳に聞きなれない声が響いた。

「馬鹿は余計だけど、来てやったよ」


    Immaterial and Missing Power
           太古の幻想、虚無の使い魔(候補)
                     Fantastic World

                 Feast Day? 15:00 ハルケギニア       
                                         

 ルイズを踏み潰す直前に、『白い霧』が周囲から大量に集まり、ゴーレムの足を押し戻し
た。ゴーレムはもんどり打って倒れ、その重量によってあたりに大きな揺れをもたらす。は
っ、と霧を見ると、それは次第に収束し、小さな人影を作る――いや、『人』影では無かった。
 小さな体躯に見慣れぬ服装。鎖をあしらえた謎のアクセサリーの様なものと、大きな壺の
様なものを腰に下げたその存在。中でも最も異彩を放つのは、その頭から生えた長大な『角』
であった。

「あ、亜人……?」
「鬼だよ」

 短く応えた小さな少女は、その壺の様なものをあおり、喉を鳴らした。赤く染まった顔を
ルイズに向けて、彼女は楽しそうに口を開いた。

「ゼロのルイズ」
「!」
「無力にして無能、そんな渾名を持つ非力なお前が、強大な敵に立ち向かう姿は酷く滑稽
 だったわ」
「だったら、何よ。私はそれでも――」
「貴族だって言うんでしょう? それが一体どうしたってのよ」
「……」
「貴族かどうかはこの際関係ない。弱き者でありながら、恐ろしい敵にも屈せず、立ち向か
 う。酷く滑稽で、面白い。そういう事が出来る馬鹿って、そうはいないよ?」
「さっきから、何が言いたいのよ!」
「『ここ』に来てからずうっとお前を見てたわ。人間達の中でも特に一本気で、馬鹿正直
 で、筋が通っていた。そんな姿勢が気に入った」
「へ?」
「ほんと、今時珍しい人間だね? 貴族なんて関係無い。その性根が好ましい。鬼はそう
 いう人間が大好きだから。という訳で今回は特別に――助けてあげるよ」

 獰猛な笑顔で振り返った鬼の視線の先には、漸く立ち上がった巨大なゴーレムがいた。顔
を青くするルイズとは対照的に、鬼は酷く楽しそうな様子だった。ルイズは震えながらも杖を
構え、片手に持っていた破壊のカードをしまおうとしたが、何時の間にか無くなっている。きょ
ろきょろと顔を振ってカードを探すルイズを見て、鬼は笑いながら言った。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:24:51 ID:tVXP9Of4
支援

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:25:40 ID:wjD/1yux
西瓜は幻想郷でも最強クラスだからなー支援


422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:26:16 ID:Ozt3J+FH
俺の持ちキャラ支援

423 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:26:29 ID:QDNr/0hJ
「探しているのはこれかしら?」
「あっ」
「何でこんなもんがここにあるのかねぇ。しかも紫のカードなんて……実は今も見てる?」
「それ……破壊のカードじゃないの?」
「あっはっは! 確かにある意味破壊かもね。これはスペルカードよ」
「もしかして、使い方が分かるの!?」

 強力無比な力を発すると言われる破壊のカードを使いこなせるのなら、巨大なゴーレムを
前にしての余裕も頷ける。一抹の期待に目を輝かせたルイズに、鬼は鼻を鳴らし、ぺっ、と
カードを放った。

「こんなゲテモノスペル、紫の他に誰が使えるものか」
「何よそれーっ!」

 あっさりとカードを使えないことを暴露し、へらへらと笑う鬼に対し憤るルイズ。しかし、
鬼はそんなルイズの様子を歯牙にもかけず、懐に手を突っ込む。そして破壊のカードと同じ
くらいの大きさの、鬼が言うところの『スペルカード』を取り出した。ルイズは目を丸くし
て尋ねた。

「そそそそ、それって?!」
「私はね、紫みたいに小器用なスペルより、こういう単純明快、強力強大なのが好みなのよ。
 ――鬼符『ミッシングパワー』!!」

 鬼の『宣言』と共に、彼女の足元が光り輝く魔方陣で覆われた。そして何と驚くべき事に、鬼は
目の前の巨大なゴーレムに比肩するほど、巨大化を始めたではないか。見上げると首を痛めそ
うな程の大きさになった彼女は、ぶんぶんと腕を振り回し、ゴーレムの腹にその拳を叩き込んだ。
拳の当たった部分はひしゃげ、潰れて吹き飛んでいった。土手っ腹に風穴を空けられたゴーレム
は、それでも再生しようと地面から土を吸収し始めた。だが、鬼はそうはさせまいと、すかさず大振
りの蹴りをお見舞いする。今度こそゴーレムは木っ端微塵となり、土くれへと姿を変えた。ゴーレム
の最期を目にした鬼は、その姿を縮めて元の小さな姿に戻った。

「こんなもんかね」

 肩をとんとんと叩き、まるで食後の運動でも終えたかの様な軽い様子にルイズは口を開きっぱ
なしだった。ゴーレムが襲ってきて絶体絶命だったはずが、何故か怪獣大決戦となり、そして、え
えと……? 彼女の頭は既にオーバーヒート寸前だった。鬼は座り込んで壺をあおっている。もし
かしなくても、中身は酒なのだろうか。

 その時、森の向こうからロングビルが現れて、ルイズに近づいてきた。ロングビルに気が付いた
ルイズは声をかけたが、何故か彼女は取り合わず、鬼が捨てた『破壊のカード』を拾い上げた。

「ご苦労様」
「ええと、ミス・ロングビル。フーケは……?」
「気付いてないの? そいつがフーケだよ」
「まさかっ!?」

 自分で言うより先に正体をばらされたロングビル――フーケは不機嫌そうに鬼を睨みつけた。
ルイズは驚愕の面持ちで元秘書を見つめた。フーケはそんな彼女に嘲笑を浮かべ、破壊のカー
ドを掲げる。鬼はその様子を面白そうに見ながら立ち上がり、フーケに話しかけた。

「やっと出てきたね。卑怯者」
「何とでも仰いな。最後に勝てればそれでいいのさ」
「勝てると思ってるの? そんな紙切れ一枚持っただけで」
「使い方さえ分かればこっちのものよ! 同じ巨大化なら、亜人なんかより魔法の使える私が有
 利に決まってる!――鬼符『ミッシングパワー』!!」

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:26:54 ID:nLlktCzA
地霊‐密‐or‐疎‐を使えるからフーケには天敵かも?支援

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:27:54 ID:k0wE1wQe
やべえ「ゼロの魔導書」でまとめ登録しちゃったよ。(汗

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:28:20 ID:wjD/1yux
フーケ涙目確定支援。


427 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:29:49 ID:QDNr/0hJ
 高らかに宣言を上げるフーケの様子に、ルイズは驚いて後ろに退避した。そしてフーケの足
元に先程の様な魔方陣が――魔方陣が……出てこない?
 フーケは手応えの無さに怪訝な顔をしてカードを見つめた。くっくっと笑いを堪えていた鬼は、
とうとう我慢が出来なかったのか、大きな声で笑い始めた。

「阿呆。そのカードは私のじゃないんだ。名前も違えば効果も違う。あと亜人じゃなくて鬼だ」
「なっ! そんな馬鹿な!」
「うん、馬鹿だねお前。ちなみにそれは、『無限の超高速飛行物体』って言うんだけどね?」
「何で教えてるのよあんた!」
「ははは! ありがとうよ! ――『無限の超高速飛行物体』!!」

 ……
 ……

 また、痛い沈黙が流れた。再び何も起こらない様子に、流石のフーケも汗を垂れ流している。
鬼はもう限界とばかりに、地面をバンバンと叩いて大笑いだ。やがて呼吸困難になったのか、
ひーひーと喘いでいる。カードを掲げたままぷるぷると震えるフーケを、ルイズは少し気の毒に
思ってしまった。

「――っ! 一体何なんだこれは!」
「あーっはっはっはっは! ひー、おかしい。いい事を教えてやるよ愚かな人間。スペルカード
 自体には何の力も秘められていない。ただの宣言用さ」
「何のためのカードだい!?」
「だから『宣言』だよ。人間と妖怪が穏便に戦うためのルール。今からこういう攻撃しますよっ
 て宣言をし、弾幕を披露。それを打ち破れば相手の勝ちってね。言ってしまえば、引き起こ
 される現象は本人の力でしかないのよ」

 恐ろしい事をさらりと言った鬼に、フーケは総毛立った。ただのマジックアイテムだと思って
いたのに、そうではなかった。あんな巨大化を自前の力で操る存在になんて、敵うはずが無い。
質量攻撃を主とする土メイジの自分とは相性が悪すぎる! 身を翻して逃走を図るフーケに、
鬼は腰に巻いた鎖を素早く解いて投げつけた。フーケに絡まった鎖は、光り輝いて脈動を始め
た。そのリズムに合わせてフーケは痙攣を繰り返し、やがて泡を吹いて気を失った。

 鎖を解いた鬼は、ルイズに向かってフーケを放り投げ、つまらなそうに言った。

「私は正直者は好きだけど、嘘つきと卑怯者は大嫌いだ。この手で引き裂いてやりたいけれど、
 こいつを捕まえる任務の途中なんでしょ? あげるわ」

 目の前に落ちてきたフーケに、ルイズは目を取られた。白目を向いてひくひくと痙攣している
が、カードは持ったままのようだ。これで任務完了かと一息ついた彼女だが、気が付くと、鬼は
その場から消え去っていた。慌てたのはルイズだ。折角やってきた使い魔(?)が逃げてしまっ
た!

「ちょ、ちょっと待ちなさいよぉーっ!」

 ルイズの声に応えるものは既になく、しばらくしてからやってきたキュルケ達に彼女は回収さ
れた。こうして破壊のカード奪還と、土くれのフーケ捕縛を成し遂げたルイズ達であった。余談
ではあるが、敵前逃亡したシルフィードは一週間食事を抜かれたらしい。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:30:00 ID:nLlktCzA
最後の手段に巨大化した悪者は絶対に勝てないものだよ!!!byようぜん支援

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:32:02 ID:wjD/1yux
ゆかりん(ゆうかりんにあらず)のスペルカードはえぐいもんがおおいからなーしえん

430 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:33:20 ID:QDNr/0hJ
 学院へ帰ると教師達は口を揃えて彼女らを誉め立てたが、肝心な時に現場を離れていたキュ
ルケとタバサはもちろん、実際には何もしていないルイズらは酷く居心地が悪かった。

 ルイズとオスマン氏以外がいなくなった学院長室。ルイズはフーケと戦ったときの出来事を仔
細漏らさずオスマン氏に伝えた。彼は暫く黙考していたが、やがて大きな溜息をついて、カード
を手に入れた経緯を話し始めた。

「あれは三十年前のことじゃ。森を散策しておった私はワイバーンの群れに襲われた。精神力も
尽き、もう駄目かと思ったときじゃよ。『彼女』が突然、目の前に現れたのは」

 三十年前、森の中に現れたその少女は、ワイバーンの群れを睥睨すると懐から一枚のカード
を取り出し、一言呟いただけで、あっさりとその群れを壊滅させてしまったらしい。その絶大な威
力を秘めたマジックアイテムに興味を引かれた昔のオスマン氏は、助けられた礼を言うと、是非
そのカードを見せてほしいと少女に懇願したらしい。愉快そうに目を細めたその少女は、こんなも
のでよければどうぞ、と軽くカードを渡した。そしてカードをうんうんと唸りながら見ていたオスマン
氏がふと気付けば、いつの間にやら少女は消え去っていたそうだ。オスマン氏はそのカードを『破
壊のカード』と命名し、今まで大事に保管していたらしい。

「君の言う鬼が語った『ユカリ』とやらが、彼女のことなんじゃろうなぁ……。
 売り飛ばすのはやっぱやめじゃ。大切に持っておることにするよ」
 
 穏やかな表情で告げたオスマン氏は、さらに続けた。シュヴァリエの爵位申請とは別に、ルイズ
へとささやかな謝礼を送りたいらしい。

「話によれば、その自称『鬼』とやらは君に呼び出されたのじゃな? コントラクト・サーヴァントは
 まだでも、サモン・サーヴァント自体は成功していたわけじゃ」
「はあ……」
「春の使い魔召喚の意義は、呼び出された使い魔によって今後の属性を固定し、どの専門課程に
 進むかを決定する事。しかし──」
「しかし?」
「契約の有無は実際関係ないんじゃよ。属性さえ確認できればいいんじゃからな。その『鬼』と
 やらが使った技の属性は不明じゃが、まぁ不明のままでもいい。属性の良く分からない使い魔
 を召喚する生徒だって毎年おる。目玉の化けモンとかな?」

 どうも話が見えてこない。属性が分からないままで何がいいのだろうか? ルイズは疑問に思
ってオスマン氏へ視線でさらに続きを促した。

「不明なら不明のままでそのまま進級し、二年生の内に属性を決めてしまえばいい。召喚された
 事は私が知っているし、そんな恐ろしい力を持つ使い魔を召喚した君の潜在能力にも期待でき
 る。そんな逸材を、一年生のままにしとくのは惜しい。つまりじゃな」
「はい」
「ミス・ヴァリエール。今後、二年生のうちにコントラクト・サーヴァントを済ませる事を条件
 に、君の留年処分を取り消し、仮進級とする!」

 一瞬何を言われたか分からなかったルイズだが、段々とその言葉の意味を理解し始め、次の
瞬間には飛び上がった。歓喜の絶叫を上げる彼女に苦笑いを浮かべ、オスマン氏は破壊のカー
ドを、大事そうに机の中へしまいこんだ。既に暗くなった窓の外から、小さく笑う声が聞こえた。


 破壊のカードが取り戻され、今年も無事にフリッグの舞踏会が開催された。パーティだという
事で、再び大酒宴になってしまわないか戦々恐々としていたルイズだが、それは杞憂だったよう
だ。皆普通に踊りを楽しみ、食事を楽しみ、酒を呑みすぎてペースを崩すものはわずかだった。
ワインを片手にルイズは周りを見渡した。キュルケは相変わらず男を侍らせ、タバサは黙々と食
事を続けている。ギーシュは恋人に殴られ、オスマン氏は会場の隅っこでちびちびと酒を飲んで
いた。

 先程からルイズの胸の中では、ある予感が絶えなかった。いる。間違いなく、この会場のどこか
に『彼女』がいる。ルイズはダンスの誘いも一切無視し、暫く考え込んでいたが、ふと思い立ったよ
うにワインのボトルを一本つかみ、バルコニーへと走り出した。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:34:31 ID:Ozt3J+FH
>>425
名前被ってないらしいからそれでおk、まとめありがとう。
そして両手を挙げて可愛さアピール支援。

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:35:23 ID:wjD/1yux
酒盛り支援

433 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:37:05 ID:QDNr/0hJ
 果たして彼女はそこにいた。バルコニーの端っこに腰かけて、空に浮かぶ二つの月を肴に
酒を飲んでいたのだ。ルイズはワインボトルとグラスを両手に持って、彼女へと話しかけた。

「一杯いかがかしら? 鬼さん」
「おや、ありがとさん。今宵はいい月だね」

 ルイズは立ったままワインをグラスに注ぎ、鬼の少女へと差し出す。彼女はぐっと一気に
飲み干すと、そのグラスに腰に差した壺の様なものから酒を注ぎ、ルイズへ渡した。

「返杯だよ」
「ありがと。んっ……ぶふぉあっ! な、何これ? 強すぎるわよ!」
「あっはっは! そうかそうか。鬼の酒は、人間の小娘には刺激が強いか」

 心底愉快そうに笑う鬼に、恨めしそうな視線を向けたルイズは、ぷいと顔を背けて問いか
けた。

「やっぱり、ここ最近の酒宴はあなたの仕業?」
「そう。私が人を萃(あつ)めて、宴会を開かせた。盛大なやつをね」
「何のために?」
「私が楽しいからよ」
「何よそれ……じゃあ今夜、それをしなかったのは何故?」
「聞いてばっかりね? まぁこれから面倒な事になりそうだからさ。暫くは自粛しようかなー
 ってね」

 こちらを見透かしたような瞳で見つめてくる鬼に、ルイズは少したじろいだ。鬼の言う
面倒な事に心当たりがあったからだ。恐る恐るルイズは口を開く。

「そう……ところで、そろそろ名前を教えてほしいのだけど。ただの鬼じゃ呼びにくいわ」
「そりゃ失礼。私の名は萃香。失われた太古の力の象徴にして、誇り高き鬼の末裔。伊吹萃香よ」
「私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。古き王者の血を
 引くラ・ヴァリエール公爵家の娘よ」
「よろしく、ルイズ」
「よろしく、スイカ」

 自己紹介が終わり、ルイズは決心が付いた。彼女は嘘が嫌いだと言った。ならば正直に
話すべきだろう。私の使い魔になってくれないか、と。グラスにワインを注ぎなおし、一気に
飲み干すとルイズは萃香に向き直った。

「スイカ、話があるわ」
「お前の使い魔になれって?」
「やっぱり知ってるのね。なら話は早いわ。私と契約して」
「お断りだね」

 ルイズが考えていた通り、やはり断られた。しかしここまでは予想通り。駄目で元々。小細
工が効きそうに無い以上、真正面からぶつかるしかない。さらに言えば、彼女と契約しないと、
今度は二年生のまま進級が出来なくなるのだ。ここで諦めるわけにはいかない。ルイズは不
敵に微笑むと萃香に向かってさらに話しかける。

「そう言うと思ったわ」
「当たり前だよ。確かにお前は私達鬼にとって好ましい人間だけれど、下につくかどうかは話
 が別だ。誇り高き鬼は誰にも媚びないし、傅かない」
「じゃあ、もしもの話だけど、萃香が誰かの使い魔になるとしたら、どんな時?」
「だからならないって……まぁそうだね、少なくとも私より強くないと話にもならないよ」
「それ、乗ったわ」
「は?」

 呆気に取られる萃香に向かって、ルイズは無我夢中でまくし立てた。私が勝ったら使い魔
になれ、と。ぽかんと口を開けて沈黙していた萃香は、暫くするとふるふると肩を震わせ始め、
やがてそれは夜空へ響き渡る大笑いに変わった。


434 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:40:45 ID:QDNr/0hJ
「くっくっ……まさかそう来るとはね。面倒になるってのは、お前の要求をどう跳ね除けようか
 考えてたからなんだけど。そうか、正攻法でくるのか」
「そ、それで、返答はどうなのかしら?」
「いいだろう! その喧嘩買ったよ! はるか昔より行われてきた人と鬼との真剣勝負だ。お
 前が勝てば褒美をやろう。使い魔にでも何でもなってやる! ただし、私が勝ったその時は――」
「その時は?」
「――お前を攫って、そのはらわたを食らってくれる!」

 身も凍るような恐ろしい返答に、ルイズは口の端を引きつらせた。選択肢間違えたかしら?
 萃香は呵々大笑しながら立ち上がり、一口酒をあおるとその身をどんどん薄れさせて夜空に
 溶けていった。

「ルイズ。脆弱非力なお前が、どうやって私に勝つつもりか知らないけれど、今すぐというわけ
 にはいかないだろう。だから時間をくれてやる。ルールはそっちで決めていい。どんな道具に
 頼ってもいいし、助っ人を呼びたければ好きなだけ呼ぶといいわ」
「わ、分かったわ」
「その真っ直ぐな気質、その恐れを知らぬ蛮勇。まるで桃太郎じゃないか! ついでに髪だって
 桃色だし。……相手が桃太郎なら、ここは一つ故事に則って鬼らしい場所を用意しなきゃね?」
「モモタローって何よ……?」
「私は鬼が島で待つ。お供を引きつれ倒しに来るといい。その時こそ、太古の幻想を、失われた
 鬼の力を、萃める力をその体に刻んでやる! ははは! 面白みの無い世界かと思えば、何と
 愉快な事か!」

 萃香はそう言い残して、バルコニーから消えた。ルイズは今更ながらに、自分がとんでもない
大口を叩いてしまった事に気付いて、体を震わせた。その日をもって、トリステイン魔法学院を
襲った宴会地獄は幕を閉じた。様々な思惑を残して。


 ルイズの元から萃香が去って、早くも一ヶ月が経過した。ルイズはオスマン氏の言った通
り、二年生に無事仮進級を果たした。キュルケは喜び、ギーシュを初め一部の生徒は不満を
覚えていたが、学院長直々の命令とあっては逆らうべくも無い。

 ルイズは相変わらず失敗魔法ばかり繰り返し、いまだ進歩が見えないが、知識は学年で一
位を争うほどに深めていた。萃香が残した言葉、『鬼が島』を探すために、図書室に篭りっき
りになった副作用であった。一ヶ月たった今も、鬼が島の存在は発見できないのだが、既に
萃香を倒す事より、鬼が島を探す事自体にやりがいを覚え始めたルイズであった。

 そんなある日の夜、ルイズの部屋に珍しい客が訪れた。トリステインの王女、アンリエッタ
である。彼女は人目を忍び、ルイズの部屋に入ると、まずは幼馴染との再会を喜んだ。そして
わざわざルイズの部屋を訪れた用件を話し始た。

「アルビオンが王党派と貴族派に分かれて内乱状態になったのは知っているかしら?」
「ええ、小耳に挟んだことがあります」
「では、最近貴族派が壊滅した事は?」
「は? それは初耳ですわ。つまり、戦争は終わったのですか?」
「いいえ、まだよ。ここからが本題なのです」

 アルビオン貴族派、通称レコン・キスタが謎の第三勢力に襲われ、壊滅状態になった事。貴
族派の残党と王党派は合流し、現在もその第三勢力と戦っている事。そして、戦況は芳しくな
いという事。その第三勢力は『百万の軍』を持つと言われ、恐れをなしたトリステイン、ゲル
マニア両国は軍事同盟を築く事を決定した事。その為にアンリエッタはゲルマニア皇帝に嫁が
なければならない事。

「敵は強大だわ。私も嫁ぐのは嫌ですけれど、そんな甘い事は言っていられない」
「は、はぁ……」

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:42:49 ID:wjD/1yux
百万鬼夜行かよ支援

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:43:23 ID:zJbnqEsM
やっぱ書くときはこれくらい長くないといけないのか支援

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:44:30 ID:QIu/ob0N
書くのが早くてうらやましいな支援

438 :ハルケギニアの鬼が島:2007/08/07(火) 16:44:32 ID:QDNr/0hJ
 話が大きくなるにつれ、ルイズは段々と嫌な予感がしてきた。アンリエッタはさらに話を続けた。
ゲルマニアとの同盟を阻む原因が、アルビオン国内にあるという事。それはかつて彼女が従兄の
ウェールズ皇太子に出した恋文だという事。現在ゲリラ活動を続けている、王党派改めアルビオ
ン解放軍にコンタクトを取り、手紙を取り戻してほしい事。そこまで一気にまくし立てたアンリエッ
タは、一つ溜息をついてルイズに不甲斐ない自分を詫びた。恐れ多い行為に慌てて頭を上げる
様に懇願するルイズ。彼女の嫌な予感は、頂点に達していた。

「ところで、姫殿下。その第三勢力に……名前はありますの?」
「ええと、確か『オニガシマ』とか……」

 ルイズは堪らず、ブーっと息を吹き出した。


 次の朝早く、ルイズは校門前で人を待っていた。アンリエッタがお供につけるといった男、ル
イズの婚約者でもあるワルド子爵である。暫く待っていたルイズの前に、グリフォンが羽ばたき
ながら降りてきた。その背には、懐かしきワルド子爵が笑みを浮かべて座っている。

「久しぶりだね。ルイズ」
「お久しぶりですわ。ワルドさま」

 実際に会うのは十年ぶりだろうか。ルイズの記憶とは違い、ワルド子爵は少しやつれていた。

「顔色が優れませんわ。体調でも悪いのでしょうか?」
「いや、何でもないよ。……ただ再就職先がね」
「再就職?」
「ああ、うん。ともかく出発しようか。おいで」

 ぶつぶつと呟くワルドに訝しげな視線を送るルイズだが、華麗にスルーされた。その後、ワル
ドのグリフォンでラ・ロシェールまで一気に飛んだ。途中、どこから聞きつけたのかキュルケと
タバサとも合流し、ルイズのお供は三人に増えた。ぎゃーぎゃーと騒ぎながらも、旅は順調だっ
た。

 桟橋から船に乗り込む。向かう先は白の国アルビオン――いや、鬼が島か。敵は極めて強大だ、
今のうちに戦力の確認をしておこう。スクウェアのワルド、彼は大本命だ。若くして魔法衛士隊の隊
長でもある。トライアングルのキュルケとタバサ、この二人は予想外だったが、戦力としては申し分
無いだろう。そして自分、ゼロのルイズ。はっきり言って、一人だけ足を引っ張っているが、泣き言は
言っていられない。あの鬼っ娘に認めさせなければならないのだから。

 ルイズのツテで用意できる助っ人は、これが最上だろう。彼女にはもっと強い知り合いもいるには
いるたのだが、まさか母親に泣きつくわけにもいかない。ルイズは覚悟を決めて、舳先の向こう側に
ある浮遊大陸を睨みつけた。
 
 王女の手紙を腰に下げ、赤青白の従者を率い、桃髪少女は空を行く。

「――さあ、鬼退治にいくわよ!」
「それ任務違うでしょ!」
「勘弁して」
「はぁ……レコン・キスタ……」

 後ろから聞こえた抗議その他の声は極力無視した。
 鬼が島全体を覆う白い霧が、笑い声を上げる。


ハルケギニアの鬼が島 了

―――――――――――――――――――――――――――――――
これにて終了。脳内BGMずっと砕月。伏線投げっぱなしの超展開ですまん。

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:46:04 ID:zJbnqEsM
再就職先吹いた
ワルド頑張れワルドwwww

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:47:44 ID:wjD/1yux
再就職先潰れた方が幸せなんじゃないのかワルドw

441 :408:2007/08/07(火) 16:49:06 ID:zJbnqEsM
鬼が島に比べると全然短いけどまぁいいか。
16:50頃に投下します。

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:49:15 ID:MKrutFv2
続きが気になってしかたない俺がいる
GJ!!
おもしろかったぜ!

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:49:40 ID:8Vd7U5Ct
個人的には面白かった、GJ!
やはりスイカにちゃんと認めさせるには弾幕避けるのが一番か?
無茶だけどw

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:50:01 ID:BiOXHp4e
短いけど龍王院弘ネタの続き書いたんだが、
予約ってどんくらい入ってるの?

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:50:17 ID:nLlktCzA
ワルドが犬、タバサが雉、とするとキュルケが猿になってしまう

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:50:28 ID:FoMG6Uc1
再就職先潰れたたから残るとして、後はルイズが勝てば側に2人も幼い子が
最高じゃないかロリド

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:51:28 ID:wjD/1yux
萃香の場合、弾幕避けても肉弾攻撃が飛んでくるから凄い辛いぞw
頑張ってグレイズだ

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:51:52 ID:8Vd7U5Ct
ぎゃぁ、下げ忘れ、スマンorz

よくよく考えるとエクスプロージョンがボムって所か

449 :ダブルクロス ゼロ 1/4:2007/08/07(火) 16:52:21 ID:zJbnqEsM

「悪夢だ……」

 UGNチルドレンであり優秀な戦闘員である高崎隼人は絶望に満ちた声を上げた。
 悪夢以外の何者でもなかった。何故、自分が、何が悲しくて、女性の着替えを手伝わなければならないのか。

「……悪夢だ」

 もう一度隼人は呟いた。それを聞きとがめたのか、ルイズは杖で隼人の後頭部を叩いた。

「あらハヤト。ご飯抜きにされたい?」
「ぐ……っ」
「何かご主人様に言うことがあるんじゃないかしら? ねぇ、ねぇ?」
「…………ごめんなさい」

 負けである。一瞬戦う間もなく負けている。
 衣食住の三つを握られてる身とあっては彼女の機嫌を損ねるわけにはいかない。
 それに先日の夜決意したのだ。日常に帰ると。そのために今頼れるのはこの少女くらいのものだ。
 第一この世界の話を聞く限り、どうにも貴族というのが大きな力を持っているらしい。多少は頼れるだろうというのが隼人の想像だ。
 しかして、着替えを手伝うのを許容しろというのもなかなかに面倒くさい話ではあるのだが。
 今度は誰にも聞こえないように小さく呟く。

「………………悪夢だ」

 それ以外の何者でもない。何度でも言おう。悪夢だ。
 着替え終わったルイズは満足げに頷いて外に出た。その様子を見つめて隼人はがっくりと項垂れた。

「ちょっとハヤト! 早く来なさい!」

 ご主人様を待たせるとは、なんて言葉が続くんだろうな、と想像して隼人はげんなりとした。
 出ないわけにはいかない。はいはいとやる気のない答えを返して隼人は扉をくぐった。



   ダブルクロス ゼロ  2



 ルイズは不満だった。

 それもそうだ。サモン・サーヴァントで呼び出したのはなんと人間、しかも平民である。これでがっくり来ないほうがおかしい。

450 :ダブルクロス ゼロ 2/4:2007/08/07(火) 16:53:59 ID:zJbnqEsM
 彼女だって夢を見ていたのだ。
 ドラゴンまで、とは言わない。憧れの人と同じグリフォン、という夢も見なかったわけではない。
 それでも、それでも魔法を使えるという証になる使い魔を呼び出すのが目的だったのだ。

 ところが出てきたのは人間で平民。

 呼び出すことは呼び出せたが、結局周囲からは”流石はゼロのルイズ!”といつもと同じことを言われる。
 しかも何やらわけのわからないことを喚きまわる始末である。
 ソラリスだのツバキだの、全く理解できない。挙句、ハルケギニアの説明をしたら一瞬呆けて笑い出す始末である。

(大笑いをした後は勘弁してくれ、と呟いて泣きそうな顔をするし)

 全く持ってこちらの話をまともに聞こうとしない。
 そうこうしているうちに時間は夜になっていた。私が視線を外に向けるとハヤトも外に視線を向ける。
 その先に輝くのは二つの月。もう遅いわね、と思うルイズとは別に、ハヤトは驚愕していた。
 またブツブツと呟き始めた己が使い魔を見てルイズは嘆息した。

 面倒くさくなったので何か考え事をしているようだったが、洗濯を任せとっとと寝ることにした。
 曲がりにも魔法を成功させた代償だったのだろうか。体がやたらと睡眠を要求していた。
 指を鳴らしてランプの火を消す。その様子を見てまたハヤトはぎょっとしたようだ。

(ほんと、どこの田舎からきたのよ。こいつ)

 呆れる、怒るといった感情を通り抜けて情けなくなってきた。
 それならばそんな平民を召喚した自分は何なのか。あまつさえ契約まで。
 例によって泣きたくなったが我慢した。貴族が平民の前で涙を流すなど、恥ずかしいことは出来ないと思ったからだ。
 少しだけごろごろとした後、気づけば寝入っていた。それでその日は終わった。

(でも少しは見所あるんじゃないかしら。平民にしては)

 次の日の朝。ハヤトはちゃんとした時間にしっかりと起こしてくれた。意外である。話を聞いていなかったのに。
 多少文句をぶつくさと言う点は不満ではあるが、言ったことはしっかりとやった。現状、着替えだけだが。
 洗濯物に関して問えば「洗い場がわからんからどうしようもねーだろ」とのこと。言葉遣いは悪いがもっともである。
 行動が少々遅く面倒くさがりなのが欠点といえば欠点なのだが、それは今後躾けてあげれば問題はあるまい。

 タカサキハヤト(変な名前、といったら微妙な顔をされた)の見た目はそこまで酷くない。
 不満点はいくつもあるし、何よりも情けなかったが、兎に角ルイズは我慢することにした。


「おはよう。ルイズ」
「……ええ、おはよう。キュルケ」


 あの女。キュルケと会話するまでは。


  ・  ・


 隼人は軽く目を見張った。

451 :ダブルクロス ゼロ 3/4:2007/08/07(火) 16:55:11 ID:zJbnqEsM
 ルイズに続いて部屋を出ると、目の前には大きく胸の開いた服を着た女性が、そして何よりその横に控える巨大な蜥蜴がいたからだ。
 かなりでかい。虎か何かと同じくらいあるだろう。このサイズで蜥蜴というとまるでドラゴンか何かかとも思う。しかも色合いは真っ赤だ。
 月が二つ、というので視覚的にファンタジーは受け入れていたつもりであったが、これには流石に驚いた。
 見た感じは火蜥蜴、となると名称はサラマンダーか何かか? と、シンドロームの一つでもある能力を思い出しながら考える。

「あなたの使い魔って、それ?」
「そうよ」
「平民とは恐れ入ったわ。流石はゼロのルイズ」
「うるさいわね」

 ルイズとサラマンダー(仮称)の飼い主であろう女性――確かキュルケと呼ばれてたか――が話している。話題は自分に関してのようだ。
 サラマンダー(仮称)から目を離してそちらに目を向ける。

「さっき紹介したけどこの子が私の使い魔。フレイムよ」
「知ってるわよ、さっき言ってたじゃない。サラマンダーなんでしょ」

 どこか憮然とした様子でルイズが答える。だがルイズの様子を無視したように、キュルケは両の手を合わせて嬉しそうに笑った。

「そうよぉ。そしてこの立派な尻尾と炎! 間違いなく火竜山脈のサラマンダーね。私にぴったりだと思わない?」

 といわれても隼人にとってはどうにも理解の出来ない価値観の世界である。苦笑いを返しておいた。
 その苦笑いには「本当にサラマンダーだったのかよ」という意味も込められていたのだが、二人は勿論それに気づくことはなかった。
 隼人の苦笑いが不満だったのか視線をルイズに向けるキュルケ。それを受けて、嫌々ながらもルイズは答えた。

「そりゃそうでしょうよ。あんた、火属性だもんね」
「ええ、ええ! 私は微熱のキュルケですもの」

 隼人に向けてパチリとウィンクをしてくる。扇情的な格好と仕草に当てられて、平均的な学生とも言える隼人は少しだけ顔を赤らめ視線をフレイムに移した。

「あら、初心ね」
「ちょっと! 私の使い魔を誘惑しないで頂戴」
「誘惑だなんて人聞きが悪いわねルイズ。言ったでしょ、私は微熱のキュルケだって。
 ささやかな情熱は微熱。でも、男の子はそれでイチコロって事よ」

 そういってキュルケは胸を張った。豊満ともいえる二つの胸が揺れる。
 対抗するようにルイズも胸を張ったが、悲しいかな前の空間の空気を多少揺らす程度で終わった。
 負けん気が強いなぁ、と思う前に頭の中に電気が走った。ぽつりと呟く。

「こいのぼり……」
「何か言った!?」
「いや、別に」

 ルイズから恐ろしく剣呑な視線を受けて隼人は黙った。しかしなんで今自分はあんなことを呟いたのだろうか、少しだけ首をひねる。

「それじゃ私はお先に失礼するわ――あ、ルイズの使い魔。あなた、名前は?」

 隼人は一瞬自分が呼ばれてるのかどうか気づかなかった。
 そういえば自分は今使い魔だったな、と認識を再確認する。

「……あ? ああ、俺か。隼人、高崎隼人だ」
「タカサキハヤト? ふぅん、変な名前ね」

 余計なお世話だ、と隼人は眉を顰めた。
 というよりそんな変な名前か? 自分で考えて使ってるだけあって、少しだけ不安だった。
 そんな疑問はおいといて、キュルケはその色気を振りまきながらフレイムを伴いどこかへと立ち去って行った。
 立ち去るキュルケ、ではなくフレイムの後姿をじっと見つめる。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:56:25 ID:QIu/ob0N
ふと思ったが、隼人ってハヌマーンだからガンダールブの効果無しでも相当強くないか支援

453 :ダブルクロス ゼロ 4/4:2007/08/07(火) 16:56:49 ID:zJbnqEsM
(ジャームみたいなもんか……というと失礼か? 似たようなのは何度か戦ったことがあるが、勝てるかね)

 ジャームだと考えるならキュマイラ/サラマンダーといったところか。

(そういやUGNの方で調べてる件にロストエデンってのがあったな)

 確かそれによると、VRMMOと呼ばれるRPGのタイトルらしい。
 問題なのは潜った後に戻れなく人間がいること。そして能力が”シンドローム”を元にして作られていることである。
 UGNとFHの共同制作なのか、それとも別の勢力なのか。
 何にせよ戻れなくなった人間を保護する作戦にも参加したことがある隼人は少し考える。

(要するにロストエデンのモンスターって奴だと思えばいいのか……? いや、もしかしたらここがロストエデンって考えもあるな。
 にしては月が二つだしデータの数値かもない。第一前後が不明すぎてありえねーか)

 そのままつらつらと考えようとしていたが、(不本意だが)ご主人様であるルイズの叫びによってそれはかき消された。


  ・  ・


「くやしいいいぃぃーー! 何なのよあの女は! 自分がサラマンダーを召喚したからって、もう、もう!」

 ちらりと視線を自身の使い魔に向けると、彼は珍しいものを見た、という表情でキュルケの使い魔を見ていた。そのままぽつりと呟く。

「あれがサラマンダーか」
「だからなによ!」
「いや、成る程ねって思ったんだよ」

 ジャーム化した奴で似たようなのも見たことあるしな、と彼は小さく呟いた。
 その発言に首を傾げるも、そんなことより苛立ちが勝った。

「んもう! なんで私が召喚したのはあんたなのよ!」
「知るかよ」
「何で平民なんか……」

 苛立ちも収まらずぶつぶつと呟く。と、視線をハヤトに向けると、腕を組んで指でトントンと腕を叩いており、その表情には苛立ちがある。
 その様子を見てルイズは再びカッとなった。何なのだこいつは! ちょっとまともかと思ったら主人に向かってこんな態度をとって!

 ……決めた。まずこいつには誰が偉くて誰が下僕なのかわからせてやらねばなるまい。

 ルイズはそう決意し、ハヤトに声をかけた。

「食堂に行くわよ」
「ああ」

 やっとか、という呟きをルイズは聞き逃さなかった。




 その後の朝食時に、アルヴィース食堂からかなりの大声が響き渡ったが、それがルイズとハヤトによるものかは定かではない。
 会話の内容を拾ったところ、
「ふざけんなこんなもんで満足しろってか!?」「ご主人様の意見には従いなさい! この犬!」
「い、犬だぁ!? 犬でももっとまともな食ってるだろうが!」「そんなの知らないわよ! とっとと座りなさい。床に」
「このガキ、人が下手に出てりゃぁな!」「ガキ!? ご主人様に向かってガキですって!?」
 といった感じのものであったが、ルイズとハヤトのものであるかどうかは、あくまでも定かではない。

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:57:26 ID:wjD/1yux
ハヌマーン/モルフェウスだからな。
侵食率低くても結構強いぞ

455 :ダブルクロス ゼロ:2007/08/07(火) 16:57:51 ID:zJbnqEsM
以上です。
次の方どうぞ

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 16:58:56 ID:QIu/ob0N
ルイズ=こいのぼり=エリート部隊全滅
こういうことですか分かりません!

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:04:47 ID:BiOXHp4e
えーと、投下していいすか?

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:06:08 ID:4VK8Sdbn
go!go!go!

459 :使い魔青龍変:2007/08/07(火) 17:08:48 ID:BiOXHp4e
んじゃいきます

龍王院弘が目を覚ました時、目の前にあるのは空ではなく天井だった。
片手をついて、体を起こす。板張りの床が冷たい。
辺りを見回すと、ちょうどこちらを睨みつけている少女と眼が合った。
鮮やかな桃色の髪。確か前に眼を覚ましたとき、自分が投げ飛ばした少女だ。
そしてそのとき、一人の男が奇妙な事を言っていたのも思い出した。
『ここはハルケギニアのトリステイン魔法学院だ』
(……夢ではなかったのか)
魔法。弘からすれば随分と馬鹿馬鹿しく聞こえる言葉だが、目の前にいる少女が、
あれは夢でも幻でもない、ということを裏付けていた。
「やっと眼が覚めた?」
少女がぶっきらぼうに声をかける。弘は「ええ」と相槌を打ちながら立ち上がり、
そのときにやけに体が軽いことに気づいた。
紅丸との闘いで負った傷の痛みがかけらもない。まるで全身が一から作り直されたかのような爽快感がある。
「体は大丈夫?傷は先生達が治療してくれたはずだけど」
少女が得意そうに言う。先生とはあの禿頭の男のことだろうか。ならばここは、
先ほど言っていた魔法学院とやらの寮かなにかだろうか。
「ええ、おかげさまで。魔法とやらのおかげ、ですか」
「とやらって……魔法を知らないの?」
弘の言葉に、少女――ルイズは不思議そうに、首をかしげた。

「……つまり、あなたはハルケギニアとは全く違う世界だかどっかの出身で、
あたしは異世界からあなたを呼び出した、ってわけ?」
「ええ。ここが今まで誰も踏み込んだことの無い、外界と隔絶された秘境だかどこかだというなら話は別ですが」
「あたし達が田舎者だって言いたいわけ!?」
「さてね」
自分が怒りを露にしても涼しい顔をしている弘を見て、ルイズは自分と彼との相性は最悪だわ、と思った。
弘との契約は完了しているものの、その後彼はすぐ気絶してしまったため、お互い名前も知らない状況である。
そこでルイズはまず自己紹介から始めたのだが、弘が話したことはルイズの想像を超えたものだった。
いわく、「自分は魔法なんて存在しない世界から来た」である。
はっきり言って、ルイズには信じられなかった。確かにこの辺りでは見ない妙な服装だが、
それ以外はそこらの平民と変わらない。いや、泥と汗と垢まみれの格好からして、そこらの平民以下の、
人類の階級ピラミッドの最底辺に位置する人間にしか見えなかった。
「……まあいいわ。どこから来たとしても、あたしの使い魔には変わらないんだし」
そもそも平民を使い魔にしなくてはならないのだからよくないわけだが、
使い魔が死ぬまで変えることが出来ないのだから、召喚してしまったものはしょうがない。
そう自分に言い聞かせ、自分を納得させるルイズ。そのルイズの言葉に、弘は少し顔をしかめた。
「さっきの話の中にも出てきましたが、使い魔とはなんです?」
「トリステインの生徒は毎年進級試験として、主人の手となり足となる使い魔を召喚する試験があるの。
んで、あたしがあなたを召喚して契約したから、あなたは私の使い魔なの。契約の証のルーンも手についてるでしょ?」
ルイズの説明に、弘は左手に目をやった。確かになにか、妙な文字のようなものが刻まれている。
「なるほど」
「分かった?なんだかお互い納得するまでに色々あったけど、これからよろしくね」
「断る」

460 :使い魔青龍変:2007/08/07(火) 17:11:39 ID:BiOXHp4e
即答だった。いきなりの発言に数秒思考が止まり、やっと動き出したとき、ルイズは顔を真っ赤にして怒声を上げていた。
「な、な、なんですって!!」
「断る、と言ったんです」
ルイズと対照的に全く表情の変わらない弘。その涼しい顔にルイズはますます頭に血が上っていった。
「ふざけないでよ!断るとか断らないとかそういう問題じゃないの!」
「僕にとってはそういう問題です。手となり足となり?恵んでもらう餌目当てに働くペットが欲しいなら、
そのへんから犬でも猫でも捕まえてくるんですね」
「う、うるさいうるさい!平民が貴族に逆らうの!?」
瞬間、ルイズの視界はふさがれていた。弘が自分の顔面に蹴りを放ち、触れるか触れないかぎりぎりのところで寸止めし、
その靴の裏が視界をふさいでいる、とルイズが気づいたのは、弘が蹴り足を下ろし、
ルイズが腰が抜けてベッドに座り込んでからだった。
「この世界のことは良く知りませんが、貴族だなんだというのは僕の知ったことじゃありません。それじゃ」
そう言いながら、弘は部屋のドアへ歩き始めた。
だめ、行かせちゃだめ。
彼があのドアを開け、外に出て行けば、二度と会うことはないだろう、という確信がルイズにはあった。
彼を行かせてはいけない。なんとしても引き止めなくては、今まで以上に馬鹿にされる。
使い魔に拒否されたゼロのルイズ。使い魔に逃げられたゼロのルイズ。なにもまともに出来ないゼロのルイズ。
それは嫌だ。それだけは嫌だ。
弘がドアのノブに手をかける。
「ま、待ってよ!!」
ルイズは追いかけようとしてベッドから立ち上がり、腰が抜けて力が入らないのを思い出して床に顔面からダイブした。
痛い。痛いが今はそんなことを言っていられない。手を突いて上半身を持ち上げると、弘はドアノブに手をかけたまま、
ルイズを見つめていた。
「…まだなにか?」
冷たい目だ。思わず視線をそらしそうになるが、なんとかこらえる。
「あ、あなたはその、別の世界から来たんでしょ?行くあてとかあるの?」
「そうですね。とりあえずこの学院の教師とやらを捕まえて、元の世界に返す方法でも聞きましょうか」
「そう。でもそんなのしても無駄よ。いままで召喚した使い魔を戻したことなんてないもの。
そんな方法、誰も考えたことはないはずだし、どんな記録にも載ってないはずよ」
弘が顔をしかめる。さすがにそれは計算外だったのだろう。呼び出す方法があるなら返す方法があって当然、
普通はそう考えるものだ。
「……そうですか。なら探すだけです」
「あなた一人で?それこそ無茶よ。関係ありそうな王家の蔵書でも盗んでくる?そんなの絶対無理だし、
大体あなた別の世界から来てるんなら、文章だって読めないでしょ」
また顔をしかめる弘。それを見てルイズは心の中で小さくガッツポーズをし、
相手に考える暇を与えず、話をすすめた。
「どう?取引しない?」
「とりひき?」
「そう。あたしが、あなたを元の世界に戻す方法を探すのを手伝ってあげる。
あなた一人で探すよりは、貴族の力を借りたほうが絶対見つかりやすいし、
きっと学院長のオールド・オスマンだってあたしが説明すれば協力してくれるわ。
生活だって保証するわよ?」
弘の顔を真正面から見据えつつ、不快にさせないように言葉を選んで説明していく。
みすぼらしく、汚れた姿の平民を必死に説得する貴族など、普通はない。だが、そのときのルイズに、そんな考えは浮かばなかった。
「その代わりに、使い魔の仕事を、一時的にでいいからやって欲しいの。
使い魔って言い方が悪いなら、用心棒だとか、ボディガードだとか、そういう風に言い換えてもいいから。
さっき言ってた、餌を恵むとかそんなんじゃないわ。主人を守る、純粋なビジネスよ。どう?」
ルイズが喋り終えると、部屋を沈黙が包んだ。その時間は数秒程度だったろう。
だが、ルイズにとっては、弘が口を開くまでの間以上に長く感じた時間は、今までの人生でなかった。
「――ビジネス、ね。いいでしょう」
そのときルイズの上げた歓声に、近くの部屋の住人が「ゼロのルイズがとうとうおかしくなったのか?」
と感じたのは、また別の話である。

終わりです。短いですけど長いの書こうとしたらどんだけ時間かかるかわからないんで、
どうかひとつ。なんとかペースは上げてくつもりです。
しかしキマイラ知らない人はこれ楽しめるんだろうか

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:18:43 ID:/dEW/lUD
へひい。獏文体模写とかやってみないか?

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:29:02 ID:k3ieMurF
乙、老け顔の九十九さんは今何処に・・・

463 :モンハンで書いてみよう!の人:2007/08/07(火) 17:53:43 ID:EnDIYFcA
なんだかんだで書けてしまう事に驚く今日この頃(なに
と言う事で前回からのプチ続編にして色々ヤバそうな設定の狩人編を投下したい。
予約とかあったりしますかね?

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:54:34 ID:lK4EcQqp
ないよ

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:55:38 ID:bbk5uBkj
今のところ予約はない…はず

466 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 17:57:53 ID:EnDIYFcA
注意! この狩人編は風翔龍編を読んでないと意味不明だと思うぞ、諸君!



まだ時間的には夜。だけど私は目を覚ました。朝の前、夜の最後。
日は微かに地平線を染めるが、天には月と星が見える時間。遅くまで起きていた者は眠りにつき、朝早い者もまだ目を覚まさない。
そんな時間に私 シエスタは目を覚ました。

「あれ……まだ暗い……あっ!」

そう言えば今日は週一で『アレ』をする日だった。寝巻きを脱ぎ捨て、身につけるのはメイド服。
ここまでは何時もと変わらない。だけど一つだけ違う事を実行する。
簡素なベッドの下から引っ張り出すのは、布に巻かれた細長い物体だ。握り締めれば硬い感触が返ってくる。
安堵と興奮を自己確認の頷きと笑顔で表現し終え、ルームメイトである同僚のメイドを起こさないように私はそっと部屋を出た。


私がお仕事をしているトリスティン魔法学院はハルキゲニアでも一二を争う名門の魔法学院で、その面積も広い。
広いからこそ忘れられ、触れられない場所と言うのが存在するもの。貴族の皆さんも、同僚の使用人たちもここには余り来ない。
しかもいまは夜にしては遅すぎ、朝にしては早すぎる狭間の時間。もちろん私のとっておきの場所には人は居なかった。
それでも尚真剣に辺りを確認する。子供の頃から山や森で磨いた感覚を総動員して辺りを探った。

「誰も居ませんよね……」

この確認はいくらやりすぎてもマズイと言う事は無い。私がこれからやるのはメイドと言う存在から余りにも外れた行いだ。
見つかったら解雇どころか処刑されてしまうかもしれない。実際に大人しく処刑される稼動は別として、実家にも迷惑が掛かる。
そう解っているのに……私は週一でコッソリ行うコレは私の心と体を捉えて離さないのだ。


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 17:58:11 ID:nLlktCzA
百合とか壊れとかを期待支援

468 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 17:59:08 ID:EnDIYFcA
「女王陛下、どうかこの愚かなメイドをお許し下さい」

シエスタは手の内で祈りを組み、目を付して頭を垂れた。懺悔は終了……後はやるだけ。
何時もはベッドの下に隠しておいて決して外には出さない物。
布を剥ぎ取れば中から姿を見せるのは長剣……専門的には太刀と分類される。
鞘から抜き放たれた刀身には微妙なそり、血のように紅い刃が栄えた。刃と逆にある棟は肉食動物の刃のような鋭い突起が不規則に並ぶ。
赤と黒が縞模様で彩る柄はかなり長く、これが両手で使うものである事を物語っている。
名前を「天下無双刀」と言った。

「ふぅ……はっ!」

シエスタは柄をゆったりと掴むと息を浅く吐き出し……裂帛の声と共に太刀を振り下ろした。
再度確認するが天下無双刀は太刀。並の成人男性、兵士や傭兵すら振るだけならば未だしも、使いこなすのも難しいはず。
だが彼女はそれを持ち上げ、振り下ろすと言う動作に留まらず『使いこなしている』のだ。

「やっ! せい! はぁ!!」

重心を乗せた踏み込み斬りから、その刃を反転させて斬り上げ。
上がった太刀を振り下ろしながらのバックステップ、斬り下がり。そこから動きを途切れさせないで穿つような突きを放つ。
まさに熟練の戦士の動きであり、振るわれた刃が風を切る音が闇を揺らす。
一つ振るうたびにシエスタの顔がメイドのものから戦士のソレへと変わっていく。
彼女は伝説の使い魔でもなければ、学園に入り込んだ暗殺者でもない。彼女はどこにでもいる村生まれの奉公少女だ。
だがシエスタが見せる一連の剣さばき。平民では手が出せない値段がつきそうな太刀。
その二つはどこから手に入れたものなのか? 原因は彼女の祖父にある。


シエスタの祖父は流れ者だった。何処からかふらりとタルブの村にやってきたそうだ。
彼は剣士だった。本人曰くハンターだそうだが、狩人と言うよりも剣士。身長以上ある太刀を振り回していたから。
珍しい黒い髪と瞳は東方の血によるものらしいその青年は、ハルキゲニアやトリスティンタルブの説明に首を傾げ続けていたが、聞き終えると簡単に言った。

「スッカリ迷子になって帰れないからここに留めて欲しい」

だが物騒な見知らぬ人間の言う事。そう簡単に受け入れるわけには行かないと当時に村人は考えた。
そこで無茶な用件を出してお引取り願おうと言う事になったらしい。
内容を要約すると「森の奥で目撃されるオークの群れを倒してくれたら、村に居てくれて良い」と言うもの。
メイジですら複数のオーク鬼と退治するのは避けたいと考えるほどの強敵であり、平民の剣士なら即座に断って逃げ出すだろうと村人は思っていた。
だが剣士は容易くその依頼に頷くと森の奥へと姿を消した。

「死んでしまったのでは? 悪い事をしてしまった……」

そんな空気が村を支配する中、剣士 シエスタの祖父は帰ってきた。血塗れ泥まみれで手には五つのオークの頭をぶら下げて。

「すまない。十五匹ほど狩ったのだが、重くて持って来れなかった」

平然とそんな事を言うその剣士に村人はとても感心し、村に暮らす事を許したのだ。
もっとも彼の武勇伝はそれだけではなく、メイジを含めた盗賊団を壊滅させたり、ワイバーンを一昼夜に及ぶ激闘の果てに討ち果たしたり色々ある。


469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:00:17 ID:U1vA4+Yd
>>392
父親が使い手なのに知らないわけないだろ。
1から2の間に銀河連邦にいつの間にか普及している。
オペラの銃は紋章銃だしな。

470 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 18:00:39 ID:EnDIYFcA
そんな彼も嫁を貰ってからはめっきり大人しくなった……なんて事は特に無く、年をとってもなお強靭な体は健在であった。
彼が後年、最も気にかけて己の技術を伝えた相手、それがシエスタ。
子供よりも自分と同郷たる力や意思を見せる孫に、異国の剣士は己の全てを可能な限り伝え、最後に己の愛刀を託して逝った。

「はぁ……お爺ちゃん……」

かすかに滴る汗とは別に瞳から零れた液体を慌てて擦り、シエスタは呟く。日課になった型の練習を終え、ダランと天下無双刀を握った手が力を失う。
祖父に一連の事を教わっていた時、シエスタはまだ小さかった。世界を知らず、頑張れば何でも出来ると思っていた。
だからこそ無邪気に力を欲することができる。天下無双刀を使いこなせるようになった時は喜びに震えたものだ。
だが今は違う、世界を知っている。平民は貴族には決して頭が上がらない。お仕事をしなければご飯が食べられない。
そう……知っているのだ。世界を普通に生きていくには平穏と隷従が必要なのだ。

「これを振るの止めようと思ってるのに……」

本当は受け取る気すらなかった。祖父が病に倒れたのはシエスタがトリスティン魔法学院に奉公を決めてからだった。
死に際の祖父の言葉が脳裏を過ぎる。

「これはお前にやろう。なに……要らない? メイドに武器は不要だって? まあ持って行けよ。いつか必要になるさ」

何を言われても受け取らないことは出来たはずだ。
なのにソレを受け取ったことが信じられず、同時に祖父の言葉を肯定しているようにシエスタは感じる。
ソレを振り回す行為もまた自分が今の状況に満足していないようで……そこで考えるのをやめた。

「戻ろう……そろそろ時間が」

シエスタは呟き、鞘を拾い上げた時……風が吹いた。不自然な風だった。いままでの風向きを無視した流れ。
野山で育ち、森で遊びながら祖父に色々教えてもらっていた彼女はその違和感に立ち止まり、視線を上げる。
その先にはドラゴンがいた。全身を光沢ある黒い甲殻に覆われ、肩口から大きな翼を広げた四本足のドラゴンだ。
興味深そうにこっちを見ているそのドラゴンに、シエスタは覚えがあった。見たことがある訳ではない。聞いた事があった。


471 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 18:03:09 ID:EnDIYFcA

またもや祖父に関連する事だった。シエスタは彼がはるか遠くから来た冒険家であり、剣士と言う風に教えられている。
そんな遠くから来た祖父が良く離して聞かせてくれた『昔話』。そこには想像を絶する不思議な生物たちとの死闘が多く存在する。
姿を消す下の長い古龍、水底を統べる翡翠色の魚竜、熱線を吐く岩竜、せせこましいマネをする毒怪鳥。
一角竜の頭蓋骨を被った巨大なカ二、暴力の化身たる飛べない竜、炎を操る地獄の炎帝、雪山を統べる雪獅子の王。
電気を発する盲目の異形、山よりも巨大な老山龍、地上と空を制する雌雄対となる火竜。
そんな子供を興奮させる怪物達の一つ……『風を支配し嵐を呼ぶ鋼龍』と言うものが有った。
シエスタは思わず祖父が語っていた名前が口から零れる。

「風翔龍……クシャルダオラ……」
「なぜその名を知っている?」
「えっ!? 喋った……」

思わず帰ってきた呟きにシエスタは一歩下がる。祖父の話でも知恵は有るようだが人語を介することは無かったと聞いていたのに。

「なぜその名前を知っている? こちらに来てからは誰もその名を知らぬ。お前が、メイジとやらでもない唯の小娘が知っているのだ?」
「そっそれは……」

『お爺ちゃんに聞いたんです』と答える前に、クシャルダオラの目がシエスタの手の内を睨みつけた。
そこには祖父より伝えられた太刀 天下無双刀。ソレを確認してクシャルダオラ 今はシルフィードと言う名を持つドラゴンは声を荒げた。

「貴様……その剣を何処で手に入れた? 前の持ち主はどうした? それに……「お爺ちゃんです」……なに?」
「貴方のお話もお爺ちゃんに聞きました。この剣もお爺ちゃんに貰った物です」

何故そんな事を聞くのだろうか?とシエスタが首を傾げて見守る中、シルフィードは笑い出した。
それは捜し求めていた物が意外なところで見つかったような歓声。それに反応するように風が唸りをあげる。

「そうか! あの男……メッキリ現れないものだから死んだとばかり思っていたが、こんな異界の地にいるとは!!」
「えっ!? お爺ちゃんを知ってるんですか!?」
「知っているとも……幾度と無く命のやり取りをした怨敵だ。この片目もあの男にやられた物だ……奴は今何処にいる!!」

歓喜の声が風に乗って鳴り響く中、シエスタがつめたい現実を送る。

「亡くなりました……病気で数年前に」
「そうか……死んでも居なければ奴が孫とは言え、他人に己の愛刀を渡すとも思えんな」

風が勢いを無くし、詰まらなそうにシルフィードは声のトーンを落とす。逆に風は悲しそうな音を立てているようにすら聴こえる。


472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:04:45 ID:bbk5uBkj
支援シエスタかっこいいよ支援

473 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 18:05:31 ID:EnDIYFcA
「で? 奴の孫がメイジの学習施設でなにをしているのだ?」
「私はここでメイドとして働かせていただいているシエスタと申します」
「あの男の孫が……狩る者ではなく? 剣士でも傭兵でもなくメイド?」

心底驚いたような声色の後、ゴワリッと風が再び勢いを増した。そこには怒りが感じられる。全てを薙ぎ払う暴風に乗り怒気をはらんだ声が響く。

「ふざけるな! その程度の者に奴が己の剣を託したと言うのか!?」
「そんなこと言われても……」
「認めぬ! わが生涯の仇敵の剣がメイド如きに納まる者に振るわれるなど……断じて認めん!!」

それは恐風。シエスタは恐怖で思わずペタリと腰をついた。怖い! 怖い! 
メイジだろうと虐げる風の暴力に平民などが叶うはずが無いとシエスタは自分の肩を抱きしめるように震えていた。

「この片目の怨み、お前で晴らすのも一興か……奴の汚点を消す意味もある」
「ヒッ!」

ゆっくりと宙から降りてきた体がドスンと地面を揺らして着地する。四本の足が一歩ずつ近づくのをシエスタは震えながら見ていることしか出来ない。
『戦えば良い。そうする技術がお前にはある』
幻聴だろうか? シエスタは懐かしい祖父の声が聴こえる。

「無理です! あんなに強いドラゴンに勝てるわけがありません!」

イヤイヤと赤子がするように否定を示すシエスタに尚、祖父の言葉は続けた。その言葉が昔彼女がした質問の内容と重なる。
『どうしてそんなに怖い怪物に向かっていくの?』
老山龍に踏み潰されそうになる話を聞いた時、暴竜に追いかけられて絶壁から跳んだ話を聞いた時に質問した。
仲間が雄の火竜 空の絶対王者に飲み込まれた話に涙する度に、毒怪鳥の死んだフリに騙されて死に掛けた話のたびに聞いた。

『どうして絶対的な強さに向かっていくの?』

それは今の状況、強いて言うならば平民が貴族に立ち向かうような無謀に重なる。そんな時、祖父は何時も同じ答えをくれた。

『絶対なるモノへ向かっていく事、強大な存在への挑戦……それがハンターの本当の目的だからさ』
「良く解らない」
『そうか? なぁに、いつかきっと解るさ。そういう状況になればお前はきっと『向かっていくこと』を選ぶはずだ』
「え〜! どうして?」
『それはホレ、シエスタはワシの孫だからな』


474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:06:57 ID:m1wvskFg
支援



475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:07:30 ID:zJbnqEsM
すげぇ格好いいシエスタ支援

476 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 18:08:17 ID:EnDIYFcA

豪快に笑いながら私の頭をクシャクシャと撫でてくれた無骨な手。何度も『向かっていった手』の感触。
ドクンッ!と心臓が高鳴り、シエスタは理解した。この感覚だ……絶対的な力を前にして、挑戦を渇望する心情。
何かが出来るはずだと思考がめぐり、何か出来るはずだと体が動いた。

「はぁあぁ!!」
「むっ!?」

シエスタは跳ぶ。手にある祖父より伝えられた天下無双刀を振り上げて。
唯の小娘と侮っていたクシャルダオラは反応できない。振り下ろされる剣先が当たったのは奇しくも、シエスタの祖父が奪った左目。
確かに剣筋の通った一撃は鋼竜の肌を傷付ける。祖父のそれとは違い大きな結果とはならなかった。
だがハンターとしての最初の一撃がクシャルダオラに傷を負わせるものなら大金星だろう。
シエスタは反撃を警戒して一撃の後バックステップで距離を取るが、クシャルダオラは動かなかった。

「クックック!」
「フッフッフ……」
「「■■■■■■■■■!!」

どちらから漏れたのか解らない歓喜の笑い声は重なった。クシャルダオラが首を下げ、再び風を纏いながら言う。

「それで良い。それでこそ奴の孫、いや……奴の志を継ぐ者 ハンター・シエスタ!!」

シエスタも天下無双刀を正眼で構えなおし、僅かな微笑で答えた。そして納得する。「やっぱり自分はお爺ちゃんの孫なのだ」と。
先ほどの奇襲とは違い明確なクシャルダオラの闘志が伝わり、背中を寒くて甘い感覚が走る。
同時に体が奥底から火照ってくるような陶酔を覚え、どんな事でもできるという脳内麻薬が神経を冒す。
だが冷静な神経は明確に状況を把握し、適度に熱くなった筋肉がソレを受けて動く。
両雄が再び激突しようとした時だった。クシャルダオラのものとは違う風が吹く。

「キャッ!」

「邪魔をするな!」

予想外の方から吹いた風にシエスタは反応できず、小さな体が僅かに宙に浮いて尻から落ちる。
当然そのまま突撃するのはクシャルダオラとて本位ではなく、風の主に一喝を入れようとして振り向く。
すると背後、つまり先ほど自分が向いていた方から振り下ろされた何かが頭部に炸裂した。

「グハッ!?」
「「なにをしてるの?」」

クシャルダオラにとって頭部は急所である。無敵の龍風圧が解除され、頭の上でクルクル星が廻っている彼女を問いただすのは二つの同じ声。
風の偏在で作られた分身とその主。青紙にメガネ、小柄な身長に似合わない長さの杖を持っている。


477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:09:12 ID:8uynF/Nq
>>364
オナニーは中々止められない。

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:09:33 ID:zJbnqEsM
メイドハンターしえ☆すたってことか支援

479 :モンハンで書いてみよう 狩人編:2007/08/07(火) 18:09:41 ID:EnDIYFcA
「なんだ、タバサではないか」
「なにをしていたの?」
「実に楽しいこ…『ゴチンッ!』グワァアァ!!」

もう一度殴打してからタバサは聴く相手を変えてみる事にした。腰を抜かして放心しているメイドにだ。

「なにをしていたの?」
「何って……その……クシャルダオラが……」
「クシャルダオラ? 彼女はシルフィード、私の使い魔」
「使い魔……っ!?」

使い魔と言う言葉を引き金にしてシエスタは正気を取り戻した。いや先ほどまでも正気だったが、それはハンターとしてのもの。
自分の立場を学園のメイドに、平民に戻してみれば、今の状態は非常にマズイ。
平民のメイドが自衛では済まされない大きな武器を勝手に持ち、メイジの使い魔を傷付けてしまったのだ。

「申し訳ありません! ミス・タバサ! あの……私……」

土下座と言われる体勢をとり、必死に言葉を紡ごうとするが確かな答えが生まれない。
もっともチャンと説明できたとしても自分の運命は変わらない。きっと処刑……もしかしたら家族にまで迷惑が!!

「私の使い魔が何かした?」
「イエ! 私が悪いんです! どんな罰も受けますから! どうか家族だけは」
「どんな罰でも?」

杖を構えて近づいてきたタバサに懇願するシエスタ。だが次に彼女は聴いたことが無い罰の種類だった。

「じゃあその力を私に貸す」
「え?」
「シルフィードに一撃を入れた貴方の剣技を私の為に使うこと。それが罰」

シエスタは訳が解らないと言う風に呆然としていると、タバサは続けた。

「私は『余りにも大きな存在』に挑まなければならない。そのために力が必要」
「あの……大きな存在って?」
「国」

帰ってきた答えはハンターの血が欲する挑戦・無謀を満足させるに充分だった。



この密約から数年後、某国の王座についた青い髪の女性。その女性は身長以上ある太刀を振り回すメイドを雇っていた。
後にそのメイドは王女が約束した報酬を蹴って、辺境地域での冒険に一生を費やす事になるのだが、それはまだ先の話。


480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:11:05 ID:zJbnqEsM
やたら男らしいシエスタに惚れたGJ

481 :モンハンで書いてみよう 後書き:2007/08/07(火) 18:12:32 ID:EnDIYFcA
やってしまった自信が有る(なに
とりあえず終わりです。しかし毒怪鳥編を越える手応えが無いな〜
メイドでハンターで好き勝手w 長編が書きたいな〜思いながら終了

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:14:46 ID:nLlktCzA
誰かに惚れる事なく誰かに惚れられそうなシエスタは珍しいですね。
そこに痺れる?憧れる?かどうかは知りませんがGJ!!!

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:15:28 ID:+gM0smbC
かっこいいなシエスタ。GJ!
おっぱいでかいけど漢だシエスタ

484 :DOD&M:2007/08/07(火) 18:17:13 ID:d6QFQ1U0
乙じゅしたー。いつか俺もモンハン短編は書きたいと思う所存。GJにござりまする。
っと、相変わらず短いけど、久しぶりに一機投下させてもらってよかですか?

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:19:22 ID:LrJW1HmX
今こないならいつくるのかい?

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:20:39 ID:VT57gs5X
原作でもシエスタの腕力は相当なものという設定だしな

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:21:32 ID:k3ieMurF
メイドと剣なんて素晴らしいじゃないか!
それにしてもここのタバサは使い魔に恵まれてるな、ギャオスといいクシャルダオラといい

488 :DOD&M:2007/08/07(火) 18:25:30 ID:d6QFQ1U0
予約ないみたいなんで、行きます。

 城を包囲する兵士達がその動きを始めている。その報告を聞いた時、眠っていた者は残らず飛び起きて出立の準備を始めた。
 この一日で大陸の外へと出た船を、少なくともアンヘルとシルフィードは目にしていない。
 ルイズらの身に何かがあったのか? そう不安に思わざるを得なかった。
 慌しく準備をする一行のおかげで目が覚めたのか、何事かと寝室から寝ぼけ眼を擦ってティファニアが現れる。

「もう行っちゃうのね……」

 少し寂しげな声で、居間に集合している面々に言う。
 これから戦火に包まれるであろうニューカッスルに向かうと言うのだ。どういう事情があるにせよ、キュルケらが為そうとする事に危険が伴うであろうというのは、想像に難くない。

「何だか随分お世話になっちゃったわ。ありがとうね、テファ」
「ううん。いいの。大事な用があったんでしょう? 少しでもその役に立てたなら、良かったわ」

 差し出されたキュルケの手を取り、ティファニアは言った。
 たかだか一日足らずの滞在ではあったが、彼女らの間には間違いなく友情といった物が生まれていた。
 名残惜しそうにティファニアが見送る中、一行はアンヘルとシルフィードの背に乗り込む。

「今度来る機会があるなら、もうちょっとゆっくりしたいわね。いいかしら?」
「出来れば僕もまた来たいね」
「シチュー、美味しかった」
「うん、また来てね、みんな。待ってるから」

 思い思いの言葉をかけ、別れを告げる一行。ティファニアはそれに笑顔で答える。
 アンヘル達は徐々にその身体を高度を上げて、飛行の態勢に入った。

「ではな。ティファニア。また会う事があれば、よろしく頼む」
「きゅい!」

 最後にアンヘル達が声をかけ、そのまま一行はニューカッスルまでの空の旅路へと向かっていった。
 残されたティファニアはその胸の前で手を組み、ほんのひと時の間でも心を通わせた彼女らの旅の無事を祈った。そう遠くない内に、再び出会える。そんな予感を抱きながら。

489 :DOD&M:2007/08/07(火) 18:28:10 ID:d6QFQ1U0
 カイムはアンヘルの背から、城へと殺到する兵士達を眼下にし、背負った鉄塊に手をかけた。どうやら、一匹ばかりのドラゴン相手には目もくれていない様子だ。それも攻城戦を間近にしている為か。
 現在、キュルケらとは三手に分かれて行動していた。戦が動き始めている以上、四の五の言っている場合ではないのだ。持ち得る最大の火力でもって戦場に混乱を巻き起こし、その間に彼女らを城へと向かわせようと言う、それがアンヘルの提案である。
 タバサとシルフィードには、退路の確保を頼んでおいた。万が一の場合に備えてだ。
 無論、危険すぎるとキュルケには止められたが、当のカイムとアンヘルの決意は固かった。ならば同行すると言われたものの、彼女を連れて行く事が出来ないのには訳がある。
 他国の人間がこの戦争に参加しているのを見られては、後の不都合を招いてしまうからだ。普段のキュルケであればこのくらい頭は回るが、カイムとアンヘルを心配するあまり冷静でいられなかったようだ。
 それ以前として、キュルケを危険に巻き込みたく無いと言うのが、カイムとアンヘルの総意である。
 かくして、所属不明と言い逃れ出来るカイムとアンヘルは、戦場のただ中にいた。

「……出来ればこの手段は使いたくなかったのだがな」
「…………」
「サイトらが気にかかるのだろう? 我はおぬしに従うさ」

 その一言を最後に、アンヘルは口を閉ざした。
 そして、体内を巡る魔力を口元に集中させ、城へと殺到する兵士達の一群にそれを向けた。

 ――幾条もの炎で象られたラインが、兵達の間を駆け巡る。触れればたちまち人を灰と化すそれは、百人からなる兵士をほぼ一息の内に焼き殺した。

 戦闘の始まりだ。
 艦隊の砲撃に巻き込まれぬ様、地面スレスレを滑空しながらアンヘルは次々とブレスを撃ちこんで行く。絶叫と悲鳴が戦場に木霊した。
 突然現れた敵に周囲は混乱するばかりである。あれ程強力なブレスを吐くドラゴンなど、誰も見た事も聞いた事も無い。
 だが、敵とてただの阿呆では無かった。急遽部隊を立て直し、ドラゴンに対するメイジの小隊をいくつも編成し、ドラゴンに向けて一斉に魔法の使用を命じ、用意したバリスタの矢を次々と撃ち込んだ。ありったけの弓兵をつぎ込み、一斉射撃を敢行する。
 さしものアンヘルでも、これだけの数が相手では、その攻撃をかわし続けるのにも困難を喫する。

「ちぃ……やはり飛び道具とは相性が悪いな。カイム!」
「…………!」

490 :DOD&M:2007/08/07(火) 18:29:44 ID:d6QFQ1U0
 滑空するアンヘルの背から、カイムが飛び出した。
 落下の勢いをそのままに、振り上げた鉄塊を兵士達の頭上に叩き付ける。その衝撃により、地面には小型のクレーターが出来上がった。その真ん中では、最早人の原型を留めぬ死体の姿がある。それだけで兵の士気はぐんと下がった。
 ドラゴンだけではない。人知を超えた膂力を持った人間までがいる。
 戦場の伝令は混乱を極めた。突如現れたドラゴンと一人の男により、戦線をズタズタに破壊されているのだ。予定調和の勝利を想像していた者ばかりである為、尚更の驚きがあった。

「前線から兵を呼び戻せ! あの化け物共を何とかしろ!」

 部隊の指揮官が悲鳴の様な声を上げた。徐々に波が引いていく様に、城の方面から兵が下がってくる。

「…………!」
「がぁぁぁ!」
「げぅっ!」

 戦場の昂揚感に囚われつつも、カイムは冷静さを失ってはいなかった。
 何かを守ろうとする為に振るう剣は、こんなにも軽いものか? そんな静かな驚きを感じつつ、自身を取り囲む兵達に、鉄塊の一撃を見舞う。一振りで十人以上もの兵士がその身体を両断された。
 人の重さ程もある鉄塊を軽々と振り回し、戦場をひた走るカイム。彼が通るだけで幾人もの人間の身体が物言わぬ肉塊と化して宙を舞った。この世界に於いても、カイムの戦力は一騎当千の物に他ならなかった。
 その上空では、アンヘルが魔法の雨をかいくぐりながら、要所要所にブレスを撃ち込んでいる。爆炎は撃ち込んだ先だけでなく、着火した人間により様々な場所で二次災害を及ぼしている。
 敵側からすれば、悪夢としか言い様がなかったろう。だが、彼等とて戦場のど真ん中で戦いを続けていれば、当然無傷と言う訳にもいかない。
 魔法による火炎で焼け焦げた片腕、太ももに突き刺さった氷柱。雷撃がもたらす身体の痺れ。徐々に手傷が増え続けている。頃合か……

「カイム! もう良いだろう! 我等も行くぞ!」

 目の前を滑空して来たアンヘルに呼ばれ、カイムはすかさず飛び上がってその背に跨った。当面の目的はこれで達した筈だ。後は城に向かうだけだった。

「逃げた……のか?」

 現場の指揮官は、城の方面へと去っていったドラゴンと男を、ぽかんとした表情で見送る。
 まるで台風一過だった。追撃の手を緩める事無く行ったものの、ドラゴンのスピードは尋常の物ではなかった。ほんの数秒の内に、戦闘領域から脱している。
 仕留めきれずに悔しいと言うよりも、消えてくれて嬉しいという思いの方が大きかった。時間をかければ何とか出来たであろうが、それでもこの程度の被害ではすまなかったであろう。
 あの一頭のドラゴンとその乗り手によって被った被害は、後に千を軽く越えていたと報告されている。


相変わらず短くってサーセン。今回ここまで。あじゅじゅしたー。

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:31:13 ID:ox0olWhL
GJゥ!

やっぱいいなあ、レッドドラゴンは

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:54:30 ID:CsZMshp3
アンヘルたんのブレスはマッハ3支援
カイムの一騎当千ぶりに燃えたぜ

493 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ:2007/08/07(火) 18:58:43 ID:A+udwDVB
乙でしたー。
ドラゴンは世界共通で色々なスパイス……!

そんな訳で予約なければ投下いきますー。
序章に追いつこうと張り切ったらとんでもなく長くなってしまった。

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 18:59:01 ID:Rq9UJ+TZ
>>392
クロードは知っているだろう。
何しろ母親が紋章学の権威だし。

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:05:17 ID:4RCRQUa1
DODの人乙
影響されてDOD買ったよ
オープニングで放置してたらいきなり淡々と妙な事言い出してマジでビビった
プレイしてカイムのセリフに吹いた
「帝国のダニめ死ぬがいい!」
数少ないセリフがそれか
これはいい殺戮ゲー
セエレとかアリオーシュってひょっとして後の方で出るの?(今三章入った

496 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:05:25 ID:A+udwDVB
では投下いきます。


怒鳴られ、ルイズから追い立てられるように食堂を出たレクスだったが
怒鳴られた内容、厨房にでもどこにでも行って来い――その肝心の厨房の場所を知らなかった。
朝から洗濯と剣の修行をしていたレクスで、挙句昨日は結局夕飯を食べていないのだ。
そろそろ自己主張を始めたお腹を押さえ、レクスがとぼとぼと歩いていると――バタバタと走り回るメイドがいた。
朝にでった――そう、名前を聞いていなかった。

「やぁ」
「あ、今朝の使い魔……えぇと、そう、レクスさん!」

シエスタはレクスの事を覚えていてくれたようだ。
しかし、レクスはシエスタの名前を聞きそびれていたため

「うん、えぇっと。ごめん、名前を教えてくれるかな」

などと、間抜けな会話をする事になってしまったのだ。
しかし、シエスタはせっかく名前を教えてもらったのに、自分が教えていなかった事を赤面しつつ詫びた。
どうやら、貴族相手だから丁寧なのではなく、心根が優しいのだとレクスは思う。
尤も、メイドなど奉仕精神か高額な給与でもなければやっていけない職業ではあるのだが。

「実はちょっとマスターを怒らせちゃって……厨房にいってお情けでももらってこいってさ」

ガックリとした様子で肩を落とすレクス。
空腹は最大の大敵だ、と痛感する。

「貴族様を怒らせるだなんて……でも、確かに、貴族様の気まぐれっていうのもありますしね。
厨房、ですか……そうですね。今は食事が始まったばかりですから、余裕もありますし……
私たちのまかない食でよければ、いかがですか?」
「いいの!?」

ええ、とシエスタは微笑む。
貴族のワガママ、気まぐれというのは何時だって平民である彼女たちに降りかかるのだ。
助け合うのが筋ですよ、とシエスタがトレイで口元を隠し、笑っていた。
さて、厨房へと導かれたレクスだが、料理長のマルトーに事情を話すと

「ふん、俺ぁ貴族って奴が嫌いでな。
なぁに、その貴族様のワガママにふりまわされた奴を俺たちが助けてやらなくてどうするんだ?」

などとすぐにまかない食――肉と野菜を使ったサラダ――を出してくれた。
切れ端で作ったサラダではあったが、流石に材料そのものもよく
更にかけてあったドレッシングはさっぱりとした味と、甘みがすこし入っており
パンにはさんで食べたならば絶妙なパンの程よい塩加減も相まって、素晴らしい味わいを演出していた。

「メイジって奴は魔法が使えるってだけで威張り腐りやがって」

と、マルトーがこぼす。

「だが見ろよ、このサラダを。
野菜も肉も、そのまま切っただけじゃ単なる動物の餌だ。
だが切りそろえ、整え、ドレッシングをかけて料理としたならこんなに美味いもんになる。
これだって魔法だっておもわねぇか?」

レクスは大きく頷いた。
彼の妹――ミリティが作るケーキも大好物だったが、美味しい料理というのは人を笑顔にするのだ。

「……やっぱり、魔法って凄い力だけど、誰かのために使うものだよな……」

と、レクスが不意にこぼした。

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:10:27 ID:4RCRQUa1
支援

498 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:11:09 ID:A+udwDVB
――しかし、幸せな料理の後はまたも不機嫌なルイズの顔が待っていた。
空腹だったレクスは運動青年特有の良い食べっぷりを発揮し、それをみたマルトーが嬉しそうに笑っていた。
貴族というのは、優雅に食べるが、美味しそうには中々食べてくれないのだと良い
レクスにお代わりを用意してくれたのだ。
気付けば三皿もサラダを食べてしまったレクスは、深々とマルトーとシエスタに頭を下げ
飯を抜かれたら何時でも来い、とまで言ってもらったのだ。
しかし上機嫌で食堂に戻ってみれば、既にいるのは後始末と掃除をしているメイドだけ。
慌てて走り回り、ルイズを探せば
授業が始まる教室の入り口の前で仁王立ちをしながらレクスを睨みつけるルイズに出会った――という訳なのだ。

「……まぁいいわ。授業が始まるから中に入るわよ」

レクスは、学校というものにくるのが初めてである。
父、アースンの王ガーフィルが死ぬまでは王宮で暮らしていたのだし
亡くなってからは旅をしていた。
一度目の旅を終えても、国の復興が第一であったし――また旅に出たのだ。
そして帰ってきて、途端にこの場に召喚された。
ある程度の学問は修めてこそいるが、学校という場は初めてだったのだ。

「へー……大きな教室だなぁ」

レクスがきょろきょろと見回す。
既に生徒は大半が席についており、これから行う授業の予習をするものや
使い魔の見せ合いをするもの。
――朝に出会ったキュルケのように、異性を従えたり、愛をささやいたりするもの。様々であった。
しかし、ルイズとレクスが入ってくると、視線が一気に二人に向く。
次に起こったのは笑いであり。大声では笑わないが、クスクスとした笑いが漏れていた。

「……気分悪いね」
「フン」

本当に平民だよ、などという声が聞こえた。
成る程、とレクスは思う。
何が原因といえば、自分が原因だったのだ。
周りを見回せば、蛸人魚やら巨大な眼球やら、竜やらサラマンダーやら!
さっさとルイズが席に着いたのを見て、横に座る――ルイズは何も言わない。
恐らく、不機嫌が溜まっているのだろう。

「皆さん、春の使い魔召喚は大成功のようですね」

ふくよかな頬をした優しげな女性が、そう声を出し、グルリと教室を見渡しながら入ってきた。

「このシュヴルーズ、春の新学期に皆さんの使い魔を見るのが一年で一、二を争うほどに楽しみなのですよ。
無論、一番嬉しいのは皆さんが無事、卒業する事なのですが」

ニコリと笑う。
しかし、あら――とミセス・シュヴルーズがとぼけた声を出し

「ずいぶんと変わった使い魔なのですね……ミス・ヴァリエール」

シュヴルーズ自身は純粋に人間を呼び出すとは、と思ったのだろう。
いや、もしかしたら人型に変身している使い魔なのだろうか、と思ったのかもしれない。
しかし、その言葉は教師にしてはずいぶんと軽率であった。
何故なら――

「おい、『ゼロ』のルイズ! いくらサモン・サーヴァントが成功しないからって
そのあたりの傭兵雇ってくるなよ!」

――意地悪のチャンスというものを虎視眈々と狙うものは常にいるのだから。

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:14:02 ID:bxgQphBW
支援

500 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:14:15 ID:A+udwDVB
授業自体はきっちりとしたものであった。
魔法の属性の説明から始まり、自らの属性の紹介。
レクスは初めて、この世界では魔法とは四属性――虚無をいれれば五属性――に分けられる物だと知った。
レクスの世界――以降、シェルドラドと称すが――では、属性というものは大量にわけられている。
火、水、風、土までは同様――とはいえ、風とは言わず、大気というのだが――更に森、機械、貝、闇、光、宇宙、無属性――
更にはサブ属性、獣や魚、竜や鳥など――まだまだ、メインもサブも存在する。
しかも、召喚師にも相性が存在し、召喚師レベルによっては、一つのメイン属性しか召喚出来ない――などという事もあった。
授業は進み、このシュヴルーズが土を真鍮に変える。

「へぇ……!」

これにもレクスが驚いた。
召喚獣がその能力で何かを変換させる事はあっても、それを人間が行えるなんて――!
そんな驚きがレクスを驚かせたのだ。
しかし、そこでレクスには腑に落ちない会話が繰り広げられた。
『スクウェア』や『トライアングル』といった言葉だ。

「マスター、すこしいいかな」

こそこそとレクスがルイズに耳打ちをする。

「……何よ」
「スクウェア、やトライアングル……ってなんなんだい?」
「系統を足せる数の事よ。それでメイジのレベルが決まるの。
ドットなら一つ、ラインなら二つ、トライアングルなら三つ、スクウェアなら四つ――ってね」

成る程、と頷く。
召喚師レベルを短くしたようなものなんだな、とレクスは納得した。
違うのは、純粋に魔法力でレベルが決まる召喚師レベルと違い、扱える属性という事か、と思った。
何せ、シェルドラドの属性は多数にわかれている。
今の魔法力レベルでも、大雑把にLEVEL7までが存在するというのに(更にその上のカオスやゴッドなどとすればもう手がつけられない)
属性で分ければ更に複雑になってしまうだろう。
その点、この世界ではすっきりしてていいな、などとさえ思ってしまった。

「ミス・ヴァリエール!」
「は、はい!」
「使い魔への講釈は素晴らしい事ですが、それは授業の後に行う事です。
授業中の私語は感心しませんね。
――宜しい、講釈をするならば、実技も伴わねばなりません。錬金を行ってもらいましょう――」

その言葉に教室中がざわつく。
当然だろう。レクスもこのシュヴルーズも知らなかったが
ゼロのルイズといえば、魔法を扱えば爆発する。
同じクラスの生徒としては太陽が毎日昇るくらい当然の事として認識されているくらいなのだ。
だがシュヴルーズは異議を認めず、ルイズに錬金を促した。
レクスにしても、自分を呼び出したマスターがどれほどの力量の持ち主なのか気になるところではある。
何せ、このレクス。
少なくとも二度は世界の危機を救った火の貝の勇者なのだ。
それを呼び出すというのだから、少しは魔法を使えなければ――などというレクスの期待は、爆発という形で
まさしく木っ端微塵に崩れ去ったのだった。
レクスの、意識も諸共に。

501 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:15:40 ID:A+udwDVB
っぶ。順番間違えました。
さっきのレスの前にこれが入ります。




「――違うわ!
れっきとしたサモン・サーヴァントで呼び出したのよ!
貴方もその場にいたじゃない!」
「いーや! 成功するはずがないからってお前はあらかじめ用意しておいたんだろう!
ヴァリエール家といえば『ゼロ』のルイズには相応しくない高貴な家だからな!」
「ミセス・シュヴルーズ! 侮辱です! 風邪っぴきのマリコルヌが私を侮辱します!」
「――てめっ! 誰が風邪っぴきだ! 俺は『風上』のマリコルヌだ!」
「そのだみ声なら風邪っぴきで十分よ!」

醜い争いである。
ルイズにしてみれば、今朝から溜まったストレスを一気に吐き出すチャンスであったし
この生徒――風上のマリコルヌにしてみれば、ルイズをからかうチャンスだったのだ。
シュヴルーズにしてみれば、自分の一言で不用意な口論を始めさせてしまったことに罪悪感を抱くものの
ここでマリコルヌだけを叱責する訳にもいかなかった。

「おやめなさい。みっともない口論は。
私が原因ではありますが、口論をはじめ、授業を妨害するのはいただけません」

シュヴルーズが叱責するとともに杖を振ると、二人の体から力が抜け、ストン、と椅子に座ってしまった。
おぉ、とレクスは驚く。
レクスは確かに魔法使いではあったのだが――召喚術専門なのだ。
こういった、如何にも魔法じみた芸当は出来ない。
しかし、先ほどまでの口論に笑いを漏らすものは絶えず――
――叱責の定番として、くすくす笑いを止めなかった生徒の口に、容赦なく赤土の粘土が張り付いていく。

502 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:17:35 ID:A+udwDVB
ルイズは更に不機嫌だった。
魔法が失敗したのは、悔しいが仕方ない。
系統が合わなくて使えない、というのもあるかもしれない。
しかし、呼び出した使い魔は何なのだ。
爆発を傍で受けたミセス・シュヴルーズが倒れるのは仕方ない。
だが、砕けた破片が額にあたり、使い魔が気絶するとは何事だ。
罰の掃除を結局自分一人でする羽目になったではないか。
傭兵かな、とか思っていたのに期待はずれだ――!
それがルイズが不機嫌な理由だった。
まあ、ほかの生徒からも傭兵だと思われていたような、引き締まった肉体をしてはいたのだ。
それが爆発の余波、それも木片を額に受けて気絶したとなれば――尤も、例をあげていえばプロ野球選手の豪速球並ではあったのだが――ルイズの怒りも仕方あるまい。

さて、場所は変わって図書室である。
かの『炎蛇』のコルベールが図書室で調べ物をしていた。
無論、目的はレクスの左手に浮かんだ謎のルーンである。
右手のタトゥーのようなものにも興味はわいたが……所詮貝の模様である。
見た事がない貝であったため、一応スケッチはしておいたが――と。

「これは……!」

見つけたのは『始祖ブリミルの使い魔たち』という古臭い文献であった。
そこにあるルーンに、コルベールは目を引かれたのである。
――ガンダールヴ。
かの始祖ブリミルの使い魔にして、盾といわれるほど、守る事に特化した存在。
これは凄い発見だ――コルベールの手が震える。
もし、もしだ。
もしもあの青年――名前を聞いていなかったが――がガンダールヴなのだと、したら。
そこまで考え、コルベールはふと、本の裏に何やら封筒があるのを見つけた。
古臭い封筒だ。
少なくとも、この本か、それよりも古いかもしれない。
埃をかぶっていたのを、この本にそのまま挟んだのだろう。
何やら文字が書かれているようで、その埃を払うと、何とか読めるようになった。
そこに書かれていたのは――

「新……これは、涙、か。涙の……密書……?」

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:19:05 ID:bxgQphBW
支援かしら

504 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:19:18 ID:A+udwDVB
ルイズが片づけを終えたのは、昼休みが始まりかけた頃であった。
半分ほどはルイズがやったのだが、レクスが回復した頃から、すぐさまレクスに全てを押し付けたのだ。
額のたんこぶが痛々しいが、それでもレクスは苦笑いしながらルイズを見守り、掃除を終えた。
――レクスとて、最初から魔法が使えた訳ではないのだ。
国を治める、最高レベルのLEVEL7(ミラクルマスター)である父、アースン王ガーフィルの長男として育ったレクスだが
幼い頃から魔法は一切使えず、剣術バカと揶揄されるほど、魔法が使えなかったのである。
一部では「もらわれ王子」などと陰口を叩かれる事もあった。
だが、それ故に魔法が使えないルイズの気持ちはよくわかった。
特に、貴族全員がメイジなどというこの世界では、貴族の娘でありながら魔法が使えぬルイズの立場というのは
察するに余りある。
自分は剣という逃げ道があったが、ルイズは他に逃げ場所を作らず、堂々と魔法学院に存在するのだ。
それだけで、レクスはルイズを尊敬する気持ちになる。
だからこそ、召喚獣――使い魔に対する、非道に近い仕打ちにも耐えられようというものだ。
言うものだが――

「……二食続けて厨房の世話になれっていうのはひどいよなぁ」

ガックリと肩を落とすレクスであった。
ルイズに昼食抜きを宣告されてしまったのだ。
理由としては、せめて護衛くらい果たせといったのに、気絶するとは何事か――という、納得したくないが
納得せざるを得ない、レクスとしては情けない理由だったのだが。

「ごめんくださ〜い……」

恐る恐る厨房を開け、へこへことマルトーとシエスタに食事を貰うと、幾分か落ち込んだ気分も復活した。
マルトーは気の良い親父さんという風体で、その気風はかつて一緒に旅をした水のミラクルマスターを思い出すし
シエスタの優しい気遣いは、妹のミリティをレクスに思い出させた。

(二人とも……どうしてるかな)

シチューをぱくつきながら、レクスは考え込むのだった。
さて、食べ終えたのだが、レクスは何か出来る事はないか――と二人に持ちかけた。
朝食の時はルイズ直々に厨房に行け、といわれたが
今回は自分から頼み込んだのだ。
流石に何かしなければ、居心地が悪すぎた。
それならばデザートを運んでくれないか、と、レクスの気持ちを察したマルトーに言われたのは
レクスにとって喜ばしい事だったのだろう。
このあたり、流石に年の功というべきか。

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:20:49 ID:OHLWtUaX
>>469
しかし微妙に1と2では設定が違うッぽいんだよなぁ……
驚いていたから、未だ一般的ではないのかもしれんし。

20年前後で広まる可能性は無くは無いが、テトラで銃に応用できるほど使われているのに、ロニキスが紋章術を知らなかったという時点で一般的ではないだろうし。

>>487
つメイドさんと大きな剣

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:21:28 ID:bxgQphBW
シエンスタ

507 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:21:37 ID:A+udwDVB
「ケーキ……」

昼食のデザートにケーキ。なんて豪華なんだろう。
――余談だが、レクスの大好物はケーキである。
無論、妹のミリティが作ったものをよく食べてはいたが、ケーキそのものも好きなのだ。
しかしここは仕事だ。優先、と気持ちを切り替え、集中する。
シエスタがレクスが両手に持った銀のトレイからケーキを器用にトングで挟み、次々と貴族たちの皿へと置いていく。
メイドといえど、教育が行き届いているのだろう。
その立ち居振る舞いには一切の隙がない。
――が、しかし。
突然のアクシデントに対する対処方法というのは――しかし、経験でのみ培われるのだ。
シエスタは若かった。
恋のいろはも知らない、純真無垢な存在――ではあるのだ。
小瓶が、落ちたのだ。
貴族のポケットから。
平民であるシエスタは、それを拾い、届けなければならない。
トングをトレイの上に置き、その貴族に渡す――ただそれだけの事。
しかし、最悪な事に、落とした相手は『青銅』のギーシュ。
色恋沙汰の話に事欠かない相手であり、そしてその小瓶の中身は香水。
それも、鮮やかな紫色という、特別な香水でなかったなら。
次々に香水の送り主――モンモランシーがギーシュの恋人だ、と騒ぎ始める。
運悪く、話題がちょうど、ギーシュの恋人は誰か? というものだったらしい。
しかも、最悪な事に時間は昼食。デザート前である。
つまり、ほとんどの生徒がそろっているのだ。
――更に最悪な事に、このギーシュ。二股といっていい状態だった。
ケティという少女が現れ、ギーシュの胸を叩き、泣き崩れる。
ギーシュが懸命にフォローをするが、既に時遅し。
キッ、と顔を上げたかと思うと、ケティはギーシュの頬に、大地力をたっぷりとつけ、掌を思い切りギーシュの頬にたたきつけた。
ギーシュの内臓が大蛇のごとく暴れ狂っていたが、何とか持ち直すと、しかし、そこには氷のような表情で立つ新たな女性がいた。

「も、モンモランシー。誤解だ」
「……やっぱり、二股をかけていたのね」

モンモランシーはレクスの持っていたトレイを一個引っつかみ
次々にケーキを掴み取ると、ギーシュの顔に思い切りたたきつけたのだ。
挙句、そのクリームを目の中と鼻の穴にまで練りこみ、イチゴを更にその鼻の穴に突っ込む有様である。
更に容赦のない事に、とどめとばかりにトレイで思い切りギーシュの頭をたたきつけた。
骨に損傷があるような威力ではなかったが、それでもギーシュは目から火が出るような痛みだっただろう。

「最ッ低の嘘つき!」

この惨状に、誰もが言葉を失っていた。
レクスですら唖然として口をポカンとあけている。
況して、その原因を作ったといえるシエスタにしてみれば、顔面蒼白で震えている。
もう少し恐怖が上塗りされれば、その床に暖かい液体が撒き散らされんほどだ。

(……うっわぁ)

この場、ほとんどのものの総意だった。
ヒクヒクと動くギーシュだったが、暫くするとよろめきながら立ち上がり、鼻の穴を押さえてフン、とイチゴとクリームを出すと
ハンカチで顔を拭きながら

「……やれやれ、バラとて栄養をやりすぎれば根腐れを起こしてしまうよ。
彼女たちはバラの存在の意味というか、扱いも理解してないようだ」
(……ある意味すっげぇ!)

これまた、総意。
ここまでやられたというのに、未だ立ち直るギーシュに対し、ある種恐怖すら感じる面々だったが
誰も同情心を抱かないのは、やはり二股をかけたギーシュが悪いという一点だろう。
トリステインは、意外と慎み深い国なのだ。

508 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:23:43 ID:A+udwDVB
しかし、このギーシュはそうではなかった。

「君!」

シエスタを指差し、怒鳴る。
怒鳴られたシエスタはビクリと体を震わせ

「な、なんでしょう……」
「君が不用意にも瓶を拾った所為で、二人のレディの名誉が傷付いた。
一体どうしてくれるんだい?」

傍から見ていた人間にしてみれば、それは八つ当たり以外の何者でもないのだが
相手は曲がりなりにも貴族である。
平民であるシエスタに反論する度胸などあろうはずがない。
言われるまま、半泣きになりながらも謝罪を続けるシエスタ。

「全く。魔法も使えない平民は、これだから駄目なんだ!」

――この言葉に、レクスがカチンと来た。

「いい加減にしろよ。そもそも二股かけてたお前が悪いんじゃないか」

トレイをテーブルに置き、レクスがシエスタの前に出る。
――ただの叱責でも、もう少しで止めに入るつもりだった。
流石に言いすぎだと思っていたからだ。
しかし、その言葉はその速度を加速させた。
魔法が使えない――だからなんだというのだ。
貴族と平民であるならば、立場の問題もあるだろう。
王制であった自らの国も、確かに多少は扱いの問題がある。
しかし、これはやりすぎだ。
貴族だから――魔法が使えるからで、人を判断してはならない。
むしろ、魔法が使えるからこそ、それを悪用してはいけない。
勇者として戦ったレクスだからこそ、それは断言出来た。

「なんだい、君は――ん、ああ!
そうか、君が『ゼロ』のルイズが呼び出した使い魔か!
そうかそうか、魔法を使えないご主人様を馬鹿にされたと思って、魔法を使えない使い魔が
魔法を使えない愚図なメイドをかばうっていうのかい?」

次々に嫌味な言葉を吐いていくギーシュ。
どうやら、これが攻めどころだと思ったらしい。

「――魔法が使えないからってなんだよ。
魔法が使えたら二股かけて女の子を悲しませてもいいってのか?」

レクスが言う。
その言葉に、あたりも二股は悪い、と同意の声が聞こえた。
平民である――と思われているレクスに魔法がなんだ、というのは心外だろうが
しかし、貞操観念の問題が上回ったようだ。

「――へ、平民が。貴族を馬鹿にして――
いいだろう、決闘だ!
その思い上がった頭を冷やしてあげよう!
ヴェストリの広場に来たまえ! そこで貴族に対する礼儀というものも教えてあげよう!」

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:24:19 ID:bxgQphBW
しえんすた

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:25:34 ID:wjD/1yux
さすが勇者!
というかまあ、この時点のギーシュは非常に駄目人間だよなぁ。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:25:35 ID:wSa1M85F
ケティは不完全とはいえ、螺旋を使えるのか!? 支援

512 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:25:46 ID:A+udwDVB
ギーシュが薔薇を象った杖をレクスに向け、クリームでベトベトになったマントをベチャリと翻し、食堂から出て行った。
後に残されたレクスはため息をつき、シエスタを見る。
すると、シエスタは先ほどよりもおびえているようで――

「ど、どうしたんだい?」
「こ、殺されちゃう……き、貴族を怒らせたら、殺されちゃう……!」

それだけ呟くと、シエスタは口元を押さえながら食堂から逃げるように去っていった。
レクスはコリコリと頭を掻く。
――確かに、魔法が使える、使えないというのは大きな問題だ。
ああやって啖呵を切ったはいいが、今のレクスはろくに剣術も使えない。
しかし、まぁ。あそこで止めに入らなければ――レクスは自分を許せなかっただろう。
と、そこへルイズが走ってやってきた。

「あんた!
何勝手に決闘なんて――」
「とと、ちょ、ちょっと」
「今すぐ謝ってきなさい!
今ならまだ許してもらえるかもしれないわ」
「――それは駄目だよ」

レクスが真顔でルイズを見つめた。
それを不機嫌そうに睨み返すルイズ。

「あんたが傭兵かもしれないってのはわかるわ。
でもね、いくら剣が使えても、槍が使えても、メイジには絶対勝てないの!
怪我ですめば良いほうだわ。死ぬかもしれないのよ!」
「――だったら、尚更、さ」

レクスがルイズに背を向けて、呟く。

「自分が悪いのに、平民だからって八つ当たりをするような相手、いくらなんでも許すわけにはいかないよ」

――レクスの父、ガーフィルは、かつて国に攻め込んできたカオスマスター、バザズーという召喚師に対し
自らの身を犠牲にしても、レクスと妹ミリティ、更に国を守ろうとしたのだ。
使えば確実に死ぬとわかっている魔法を、二度も使い。
――そんな父を見たレクスだからこそ、この国の貴族の態度には、態度に出さないまでも不満が募っていた。
旅に出る前のレクスなら暴発しそうなくらい――であっても。

「ま、見ててくれよマスター。
召喚師を守るが召喚獣の定め。大丈夫、何があっても――」

――負けない、と。レクスは呟いて、食堂を出て行った。

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:27:38 ID:bxgQphBW
支援支援支援

514 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ第三話:2007/08/07(火) 19:28:19 ID:A+udwDVB
ヴェストリの広場には、人だかりが出来ていた。
貴族と平民の決闘。それを聞いて生徒が集まっていたのだ。
既にギーシュは着替えを済ませ、簡単に頭を洗っていた。
さっぱりとした薔薇の香りが嫌味ったらしい。
まあ、流石にクリームでワックスをかけられたマントと、イチゴで鼻腔拡大手術をされた鼻、
クリームでセットされた髪では決闘も格好がつかないというものだろう。
そこへやってきたレクスは、先ほどまで脱いでいたマントを身につけ、ギーシュへと向かった。

「――恐れずにやってきたのは褒めてあげよう!
だがなにかな、そのマントは。
格好だけ貴族の真似事をしたとしても、実力は一サントも近づかないよ」
「真似事じゃないさ」

レクスはカードホルダーを開き、カードを手に取る。
――だが、悲しいかな。
カードを手にとっても、魔法力は高まらず、霧散するようであった。
当然、カードから召喚獣の影すら見えず、呼び出す事が出来ない。
武器もなければ、魔法も使えない。
最初から絶望的な状況では、あったのだ。

「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句は――あるまいね?」
「いいさ。魔法使いが魔法を使うのは当然だ」
「物分りがよくてよろしい。それとも、少しでも媚びようという姿勢かな――?」

ギーシュが花びらを一枚、放り投げたかと思うと――それは青銅で作られた、女戦士の像になった。

「僕は『青銅』のギーシュ!
よって、この青銅のワルキューレがお相手する!」

――レクスにとっては不意打ちだった。
確かに、魔法を使う――とは聞いていたが、まさかこのような形で魔法を使われるとは思っても見なかったのだ。
これではまるで召喚獣ではないか。
ワルキューレの拳がレクスの体を吹き飛ばす。
二メイルは吹き飛んだだろうか。
しかし、レクスはすぐさま体勢を立て直すと、ワルキューレの次の拳を転がり、避けた。
口を切ったのだろう。口の端から血がツツ、と垂れた。

「ギーシュ!」

と、そこへルイズが叫びながら走ってきた。
マントを取ってきたレクスより遅れた、という事は、よほど止めるかどうか迷ったのだろう。

「いい加減にしてよ! 決闘は禁止されてるでしょう!」
「それは貴族同士の場合だよ、ミス・ヴァリエール。
相手は平民。体は鍛えてるし、傭兵のようではあるが――まあ平民だ」

その間にも、ワルキューレは次々とレクスに攻撃を加えようとする。
だが、それを紙一重でレクスは何とかかわしていく。
飛ばされた小石や砂で、皮膚をところどころ切って、地がにじんではいるが――たいしたダメージではない。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:29:04 ID:KeRiDNSP
支援


516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:31:30 ID:bxgQphBW
支援だっちゃわいや

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:37:40 ID:bbk5uBkj
支援だし園だ!

518 :代理:2007/08/07(火) 19:38:05 ID:bxgQphBW
151 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ:2007/08/07(火) 19:31:08 ID:04D.t/pA
規制くらいました。
ごめんなさい、こちらへ投稿します。


「逃げ足は速いようだね。ではこれならどうかな!」

ギーシュが更に一枚、高く薔薇の花びらを放り投げ――ワルキューレの攻撃を避けた直後のレクスの頭上へ、更にもう一体のワルキューレが落ちてきた。
転がって避けたために、体勢は跳ぶにせよ、走るにせよ最悪の状態だ。
ワルキューレの落下を全身で受け止める結果になったレクスは

「うわぁぁぁ!」

痛みに叫び声をあげた。
だがワルキューレはそれでも止まらない。
レクスを全力を込めたストレートで殴り飛ばし、それをもう一体のワルキューレが受け止め――地面に叩きつける。
攻撃を受けていなければ避けられる単調な攻撃。
だがしかし、だからこそパターンにはまれば抜け出すのは容易ではない。
既にその繰り返しが二桁以上にも及んでいた。
骨は、折れてはいないものの、何箇所もヒビが入り、内出血は顔面胴体を問わず、何箇所も出来ていた。
顔面は液体と血にまみれ、土に汚れている。
倒れたレクスが、ひざをつき、ドサリと倒れると――ギーシュは二体のワルキューレを自らの横に下がらせ――
花びらで、剣を一本作り出し、レクスの前に投げ出した。

519 :代理:2007/08/07(火) 19:39:42 ID:bxgQphBW
152 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ:2007/08/07(火) 19:31:46 ID:04D.t/pA
「その程度で済ませる僕の慈悲に感謝したまえ。
しかし――だが、愚劣にも、この慈悲を受け取らず、戦い続けるというのならその剣を取りたまえ。
もし、取らないというのなら――」

ギーシュはニヤリと笑い、ルイズをみてから、余韻をたっぷりと含ませ――

「――地面に額をこすりつけ、謝りたまえ。
貴族様に逆らい、申し訳ありませんでした、と。
それで手打ちにしようじゃないか」

――実際、これは寛大な処置だったのだろう。
気性の荒いメイジなら、レクスの行動は殺されても不思議ではなかった。
更に言えば、今のギーシュはそれを行えるほど優勢なのだ。

「それはいうなれば牙、だよ。平民が貴族に噛み付くための牙。
まぁ、尤も。君程度では、子犬の牙のほうが痛いだろうけどもね」

レクスが両手を地面につき、ゆっくりと立ち上がる。
そして手を剣に伸ばそうとし――

「だめ、駄目よ! それをとっちゃ絶対に駄目!
謝りなさい! 命があるだけマシだわ! それ以上やったら、死んじゃうわよ、レクス!」
「――へ、へへっ。大丈夫さ。丈夫なのが、とりえなんでね」

何を言うのだろう、この平民は。
そんなにボロボロな状況で、何を強がりをいっているのだ。

「絶望的な状況っていうのも幾つもあった。
でも――やっぱり、負けられない」

レクスが剣を手に取る。
ルイズが声にならない叫びをあげ――ギーシュがにやりと笑った。

「いくら負けそうだからって、自分たちが悪くない事を――謝る訳にはいかない。
俺だけの問題じゃない。――それに」

かつて、レクスは世界の存亡をかけて戦った。
でも――最初は、妹を助けるため。父の仇を討つため。
そして、何とかやり遂げた。

「――それに、ほら」

レクスは、傷だらけの顔でルイズを振り返り、少しだけ微笑んだ。

「召喚師に従うが、召喚獣の定め、ってね。なら、召喚師の名誉は――守らないと」

520 :代理:2007/08/07(火) 19:40:43 ID:bxgQphBW
『ゼロ』のルイズだなんて、不名誉なあだ名。
魔法が使えない事は仕方ない、だけど――それを馬鹿にする事は、許せなかった。
剣を構える、――ギーシュを見据える。
ルイズが、レクスの言葉に胸を押さえる。
――あの使い魔、メイドを守るためだけじゃなくて――
不意に、ルイズのスカートのポケットが光った。
同時に、レクスの右手の模様が輝き――次に、左手のルーンが輝く。
ゾクリ、とした感触とともに、レクスの髪が赤く染まる。

(魔法力が――戻った――?)

これなら、とレクスは剣を構えなおす。
同時に、声が聞こえる。

『汝……我らが名を呼ぶがいい』
『我が名は――』

「召喚剣――炎の太刀!」

レクスの持つ剣に炎が纏われ、カードがその剣にまとわりつく。

「レッドドラゴン、ファルス、マグラン――召喚!」

――ヴェストリの広場に、熱風が巻き起こり――青銅のワルキューレが、二体吹き飛んだ。


153 :MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ:2007/08/07(火) 19:32:31 ID:04D.t/pA
以上です。流石に多すぎたか……orz
挙句レクスがすこし変わってるような気がします。
修正しないと。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:41:18 ID:bbk5uBkj
GJ!
この後の展開が気になる


522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:42:19 ID:wjD/1yux
規制とは災難でしたね支援。
代理の方もご苦労様です。

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 19:46:49 ID:k0wE1wQe
しえ☆すた

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:04:42 ID:laNAD7uB
>>367
夜天の使い魔を読んでみたいのですが何処にあるのでしょうか?
googleやyahooで検索で出てこないのは確認しました
ゼロの魔道書の方は前から知ってますしgoogleで簡単に引っかかるのですが
もしサイト名などを公開できないようでしたらせめてどのような検索ワードで引けば出てくるかだけでも教えてください
お願いします

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:05:53 ID:+W9m0706
ダッシュの使いすぎ
間が悪くなって冗長

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:06:31 ID:iBTNMWdn
遅ればせながらモンハンの作品GJ!

ハンターを直接召喚じゃなくて、シエスタの祖父がハンターってのは捻りが効いてて面白かったぜ!


527 :ゼロの魔導書(仮)改め夜天の使い魔:2007/08/07(火) 20:11:19 ID:Ozt3J+FH
>>524
すまん、それ勘違いだった。
「ゼロの魔道書」の方が某所で公開されてる奴で、「夜天の使い魔」はまだ使われて無い。
自分が元々の候補として挙げていたのがこの二つだったんだが、勘違いで取り違えたようだ。
混乱させて申し訳ない。

そんな訳で自分の作品の題名は「ゼロの魔導書」ではなくて「夜天の使い魔」で確定。
題名自体が伏線の一部(ゼロの魔導書は題名カブった時の次善策だった)なので今後此方でお願いしたい。
まとめしてくれた人には色々混乱させてしまって本当に申し訳ないです。

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:11:59 ID:cGEUP6Pd
>>524
ここは理想郷の捜索掲示板じゃねえんだよ、そっち行け。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:22:46 ID:eiDhQwv6
GJ
召喚王の実力の片鱗発揮か

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:35:12 ID:CNVpVCMn
召喚王の漫画は微妙にエロかった記憶があるな。
というかあのころのボンボンはビストロレシピとかエロいのが多かった気がする

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:36:41 ID:8TNvyRHI
温泉ガッパドンパとかサイコーでした(*´д`*)ハァハァ

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:38:41 ID:Qf0/iaNf
がんばれゴエモンとかヤエちゃんのピンナップだけで丸々一話使ってたしなw

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:43:40 ID:S92qplSu
バーコードファイターの有栖川桜とか


あれ、およびでない?w

534 :ときめきメモリアル0:2007/08/07(火) 20:45:34 ID:CLD7Akb4
投下予約ないですよね?

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:46:15 ID:8TNvyRHI
おちんちん切除してから出直して来い!m9(・∀・)

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:46:28 ID:wjD/1yux
>>533
それはコロコロコミックだw


537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:46:43 ID:lv/nw3hM
>>530
ボンボンは昔からエロかったよ。召喚しがいがありそうなのが結構いたな。
コロコロもそうだが、分かり易い熱血・勝利・友情キャラが多い。
ジャンプまでいくと、北斗の拳とか男塾とか別スレのジョジョとか濃すぎるが。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:47:29 ID:8TNvyRHI
>>534
投下どーぞー。
>>535>>533宛てですので、悪しからず。

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:48:19 ID:wjD/1yux
投下支援開始!

540 :ときめきメモリアル0:2007/08/07(火) 20:49:34 ID:CLD7Akb4
では、投下します。

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:52:41 ID:Rq9UJ+TZ

支援

542 :ときめきメモリアル0:2007/08/07(火) 20:52:52 ID:CLD7Akb4
破壊の一面鏡に保存されていた日記帳から、これの元々の持ち主が、ぼくと同じくときめき高校の生徒であったことがわかった。
彼こそが、トリステイン学院に【伝説の木】の挿話を植え付けた張本人なんだろう。
そして、とても悲しいことだけど、すでに彼はこの世にいなかった。
享年95歳。三人の息子、十一人の孫、三十八人の曾孫、そして、それらの伴侶達、彼の友人、つまり、総勢三百人を越す人々に看取られながらの大往生である。
ご冥福をお祈り致します。

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:53:56 ID:Rq9UJ+TZ
支援

544 :ときめきメモリアル0:2007/08/07(火) 20:54:25 ID:CLD7Akb4
ギーシュと件の約束を交わした三日後。
待ち合わせ場所の馬小屋に着くと、ぼくに向かって可愛いらしく手を振る金髪の少女が目に入った。
可憐な顔立ちに良く似合う薄目の化粧をして、白色のタイトなワイシャツに、黒のパンツスーツを来ていた美しい少女は、困ったことに、やっぱり、ギーシュだった。
「な、何をしているんだよ?」
「何をって?」
ギーシュは、ぼくの口から出てきた言葉が、心底不可解といった感じで首を傾げた。可愛いらしいその仕種に、胸がとくんと一拍したが、今はそんなことに構っている場合じゃない。
「その恰好だよ」
彼女は細く長い指でこめかみをぐりぐりした。なるほど、これは、ギーシュの癖なんだ。
一つ、新たな発見をしたぼくにギーシュが言った。
「バカ?デートでしょ?」
「は?何を言ってるんだ、そんなこと一言も聞いてないぞ。観光名所に行くだけだろ?」
ギーシュが不意にぼくの腕を掴んだ。力いっぱいといった感じで、正直、痛かった。
だけど、ぼくは男だ。だから、我慢した。
「あんたは男。私は女。」
「何を言ってるんだ?」
「こういう場合は、観光名所、イコール、デートスポットってことになるでしょっ!!」
ギーシュは吠えた。
しかし、ぼくは呆れた顔をした。彼女の言葉が全く理解できなかったのだ。
「なんだ、それ?勝手に決めつけんなよ」
ぼくの腕を掴むギーシュの手を振り払うと、言葉を続けた。
「ばれたら、まずいんだよね?だったら、こんな迂闊な真似はよせよ。ギーシュらしくない」
この言葉は最低だった。今、思えば、ギーシュの『らしさ』なんてものを、この当時のぼくは何一つ知ってやいなかったのだ。
ギーシュは振り払われた自分の手を見つめると、みるみるうちに顔を歪めていった。
ちなみに、ぼくが大失態を犯したことに気付いたのは、彼女の目から流れる大量の雫を目の当たりにした後だった。
彼女の顔に施された化粧が溶けていき、ぼろぼろとしか言いようのない姿になっていく。
ぼくは慌てて、口を開いた。
「ごめん……。ぼくは馬鹿だ……。きみに課せられた掟をぼくは知っていた。もちろん、きみがたくさん我慢していることも。デート相手なんて、不本意だろうけど、ぼくしかいないもんな……。本当にごめん……。ぼくは馬鹿すぎた」
地面に崩れ落ちた彼女が首を振った。
「あなたは何も悪くないわ……。悪いのは全てグラモン家の掟……」
ぼくはギーシュの腰に手を回し、彼女を立ち上がらせた。そしと、膝を落とし慇懃に礼をする
「失礼致しました。ミス・グラモン。本日はいかなる場所にも、貴女にお付き合い致します。例え、デートスポットでもね」
「バカ……」

ギーシュが顔を赤らめのをぼくは見逃さなかった。

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:55:18 ID:Rq9UJ+TZ
支援

546 :ルイズのおとーさん ◆HrwJDuCDSA :2007/08/07(火) 20:55:34 ID:DK8XQajJ
801支援

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:56:00 ID:m5k0YgIK
多っ!? ……あ、いや、割と普通なのか……普通?

548 :ときめきメモリアル0:2007/08/07(火) 20:56:18 ID:CLD7Akb4
終了です。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:56:19 ID:NX4VrGqK
しえん

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:56:40 ID:Qf0/iaNf
>>546
予約?支援。あと801ではないwww

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 20:58:17 ID:iBTNMWdn
外反拇支援

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:00:55 ID:NX4VrGqK
sienn

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:01:24 ID:DK8XQajJ
>>550
ココココテ外し忘れただけなんだからね

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:02:03 ID:Ozt3J+FH
なんというギーシュ
間違いなくこいつはヒロイン

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:05:25 ID:Qf0/iaNf
まずい、不覚にも萌えた…

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:09:56 ID:d6QFQ1U0
原作の絵が微妙に女に見えてきたぞ? あれ?

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:12:02 ID:NX4VrGqK
>>556
ようこそ男の世界へ

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:12:34 ID:m5k0YgIK
>>554-556
もう戻れない所まで逝ってしまったか……。
けどこりゃもうギーシュルートで確定なんだろうか。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:13:18 ID:4oqP1z3P
今予約はあるのかな?

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:13:50 ID:83R+46LV
モンモンが首吊りかねんw

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:13:53 ID:6Wy3EpgA
>>558
そこでマルコメにギーシュを寝取られENDせすよ

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:14:30 ID:cGEUP6Pd
好雄ポジションはマルコリヌか?

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:16:10 ID:8TNvyRHI
>>559
多分ないかと。

>>561
マルコメスーツの中から「はわわわ!バレちゃいました」とロリッ娘が出てきて、結局小波が全部頂きのハーレムENDだ!

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:17:45 ID:4oqP1z3P
それじゃあ流れ無視して投下しても良いのかな?

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:18:24 ID:83R+46LV
>>563
実はコルベールが女性でも俺は驚かないw

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:19:22 ID:NX4VrGqK
更に主人公が女性でも俺は驚かない
それなんて百合ゲー?

>>564
伏<くるがいい

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:19:23 ID:6Wy3EpgA
>>563
いやもしくはモンモンが本当は男で
モンモンのハーレムENDかもしれないぞ

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:19:35 ID:wcsmEKuK
>>546
おとーさんはヤヲイ好き
ちい、おぼえた

569 :未定:2007/08/07(火) 21:21:58 ID:4oqP1z3P
今度は規制が来ないと良いなぁ。まぁ、とにかく投下します。


何十回もの試行の末に召喚にようやく成功したと言うことと、
召喚した男が平民だったと言う状況に於いて、
その平民が言った言葉を受けて、ルイズが返した言葉は、かなり短かった。

「はぁ?」

解りやすく言えば、「よくわかりません」と言ったところだ。

〜〜〜〜

「ここは……トリステインとか言ったか?聞いたことがないが」
「……はぁ。何処の田舎から来たか知らないけど、説明してあげる」

ルイズの言葉に対し、ブルーは沈黙すると言う方法で肯定する。
ルイズは続けた。

「ここはトリステインよ。そしてここは彼の高名なトリステイン魔法学院」
「それはコルベールとか言う男から聞いた」

沈黙。

「……そう言われても、他に説明のしようが無いわよ」
「そうか。……所でシップの発着場は何処にある?」
「シップ?」
「キングダムに帰らなくてはならない」
「キングダム?」
「知らないのか?」
「……はぁ?そんなところ聞いたこと無いわよ。どこから来たのよあなたは」 
「キングダムと言ったはずだが……」

再び沈黙。

570 :未定:2007/08/07(火) 21:23:10 ID:4oqP1z3P
「……へ、平民の言うことなんかいちいち憶えてないわよ!」

言っていることが無茶苦茶である。
まぁ、ここでの貴族の平民に対する態度などこのぐらいが普通のようだが。

「どこから来たのかとかは取り敢えず今は良いわ!帰るわよ!」

歩き出すルイズ。それを見送るブルー。
ちなみに、ルイズは自分の部屋に着いて初めてブルーが付いてきてないことに気付いた。

〜〜〜〜

「大体解った」

ブルーは今ルイズの部屋に居た。
あの後取り敢えず一番近くにある建物であったここに来たら、
さっきのルイズとか言う少女にこの部屋に無理矢理連れ込まれた。
そして、色々と話を聞いていたわけである。

「ここはハルキゲニア。
 そして、俺は『サモン・サーヴァント』によって召喚された」
「そうよ。私の使い魔としてね」
「……何で俺がお前の使い魔をやらなければならない?」
「私だって平民が使い魔なんていやよ」

ルイズはその言葉を放った後、ため息をついた。

「だけど、召喚しちゃった以上は仕方ないわ。
 私の使い魔をやってもらうわよ」
「俺が使い魔をやらない、と言ったらどうするんだ?」
「あなた、行くところあるの?」
「…………」

571 :未定:2007/08/07(火) 21:24:35 ID:4oqP1z3P
ブルーが、ルイズから説明されたことの中には、当然それもあった。
ハルキゲニアは、未開のリージョンか何かは知らないが、シップが通っていない。
そもそも、他のリージョンとの関わりがない。
当然トリニティの管理下にないわけだから、クレジットを使うことは出来ない。
つまり、ブルーはここでは拠りどころを持たないのである。

「良いだろう。ただ、帰れる方法が見つかったら帰らせてもらうぞ」
「駄目よ。あなたは私の使い魔なの。勝手に帰ったりしてもらっちゃ困るわ」
「もう一回やればいいだろう」
「無理よ」
「何でだ?」
「一回使い魔を呼び出したら、
 その使い魔が死ぬまでもう一回唱えることは出来ないの」
「死ねば良いんだな?」
「うん……って、え!?」
「なら大丈夫だ」
「いや、大丈夫じゃないでしょ?」
「お前の知らない術だ」

その言葉に、ルイズが反応する。

「術って何よ」
「お前らも使っていただろう」
「空を飛んでいたこと?あれは魔法よ」
「同じものだ」

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:25:32 ID:Rq9UJ+TZ
しえん

573 :未定:2007/08/07(火) 21:25:54 ID:4oqP1z3P
そう言うと、ルイズは驚いような表情を見せ、黙り込んだ。
いや、「えっ」と位は言ったかも知れない。
なにやら汗も浮かべている。

「……ってことは……あなたは魔法……じゃなくて術を使えるの?」
「使える」
「そ、そう……」

何故か、それきりルイズは黙り込んでしまった。
声をかけても反応しないので、
ブルーは渡された毛布にくるまり、床に寝ることにした。
色々と文句はあるが、野宿よりはマシである。

〜〜〜〜

ルイズは落ち込んでいた。
途中で数えるのを止めた程『サモン・サーヴァント』を失敗したこともだし、
成功した最後の『サモン・サーヴァント』ですら爆発が起きたこともだ。
さっきまではそれで平民を召喚したことも含まれていたが、
今では、その召喚した平民が魔法を使える事が彼女をより落ち込ませていた。

(私が使えないのに……何で平民のあいつが使えるのよ……って、
 魔法が使えるなら平民じゃないわよね……)

と、そこまで行って、ようやく調子を取り戻す。
ある考えに思い至ったからだ。

(そうよ、ブルーは魔法が使えるのよ。並の使い魔に出来る事じゃないわ。
 むしろこれは誇るべき事じゃないかしら?)

だが、ブルーが適当なことを言っている可能性がある。
確かめるべきと、後ろにいるはずの使い魔の方を向く。

574 :未定:2007/08/07(火) 21:27:31 ID:4oqP1z3P
「ねぇブルー、ちょっとあなたの術を――」

言い切る前に、言葉を止める。
聞かれない言葉に意味はない。
そして、今現在ルイズの言葉を聞いている者は居なかった。
ルイズがそれを聞かせようと思った相手は、既に寝ている。
それを見て、ルイズが思うことは一つだった。

「こ……」

要するに、この自分の思い通りの逆を行くような使い魔に、罰を下すことだった。

「この犬っ!使い魔が主人より先に寝るんじゃないのっ!」

言っていることが相変わらず滅茶苦茶である。
ともかく、その後起きたブルーとルイズの戦闘は、
ブルーの閃きによる当て身投げでルイズが昏倒するまで続いた。

〜〜〜〜

ブルーが目覚めて、初めて目にしたものは、
頭にこぶを作って目の前に転がっていたルイズであった。

殴り合いは得意ではないが、『塔』を使い、消耗していた以上、
術をほいほい使うわけにはいかなかった。
なので、『活力のルーン』をかけた後、何故か殴りかかった来たルイズを凌ぎながら、
とっさに閃いた投げ技で昏倒させたのである。

窓からは日が差し込んでいた。
陽の光を浴び、完全に目が覚めると同時にあることに気付いた。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:28:13 ID:Rq9UJ+TZ
支援

576 :未定:2007/08/07(火) 21:28:49 ID:4oqP1z3P
(術力がそれほど回復してない?)

ブルーはそれを、ちゃんとした休憩を取れてないせい、と考えた。
何しろ昨日から食事は取ってないし、
睡眠は途中で中断されたあげく、慣れない格闘戦をしたのだから。
まぁ、術力が回復しきって無くてもおかしくはない。

(使えて超風が一発……と言うところか)

まぁ十分危ないが。
考えをまとめ終えると、
取り敢えず目の前の少女を起こすことにした。
だが、ここで少し悩んだ。

(どうやって起こしたものか)

叫ぶのは何か性に合わない。
耳元で囁くのはもっとだ。
蹴ったり水をかけるのは問題外だろう。

取り敢えず、比較的術力の消費が少ない『ライトシフト』を使ってみることにした。
場を明るくするだけの空術だったが、果たして成功したようだ。

「朝だぞ」
「……ふぁい?あぁ、朝なの……って、誰よあんた!」

ルイズは寝ぼけながらも怒鳴った。

「……大丈夫か?」

ブルーはその様子を見て心の底からその言葉を言った。

「あぁ、使い魔ね。そうね、昨日召喚したんだっけ……」

ルイズは起き上がると、欠伸をした、そしてブルーに言う。

「服」
「……本当に大丈夫か?」

ルイズは服を着たままである。
それに気付くと、顔を赤くした。

「い、いつもはこの服のまま寝たりしないのよ!」

577 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 21:29:23 ID:f2Z0p76a
むう、出典がわかりませんが支援、
そして予約。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:29:51 ID:Rq9UJ+TZ
支援

579 :未定:2007/08/07(火) 21:30:06 ID:4oqP1z3P
何でこの服のまま寝てるのかとか、
何で床で寝ていたのかとか、
昨日のことが少し思い出せないんだけどとか、
その他色々なことを喚いていたルイズが落ち着いた後、
二人で部屋を出ると、似たようなドアが壁に三つ並んでいた。
そのドアの一つが開いて、中から燃えるような赤い髪の女の子が出てきた。
ルイズより背が高く、むせるような色気を放っていた。

普通の男子ならちょっと視線がそっちに行ったり、
胸元をさりげなく見たりもするのかも知れないが、
元スーパーモデルのバニーガール姿を見た感想が

(頭の悪そうな女だな)

となるブルーである。別に何の興味も抱かなかった。
彼女はこっちを見て、それからルイズの方を向き、口の端をつり上げ言った。

「おはよう、ルイズ」
それに対し、ルイズは露骨に嫌そうな顔をしながらも、
「おはよう、キュルケ」

と返す。それを聞いてからキュルケと呼ばれた少女は
ブルーの方を指さして、馬鹿にするような口調で言った。

「あなたの使い魔って、彼?」
「そうよ」
「あはは!本当に人間なのね!凄いじゃない!」

その時点でブルーのの持つキュルケへの印象は、
かつての彼女と同じく、頭の悪そうな女だな、となる事になる。

580 :未定:2007/08/07(火) 21:31:25 ID:4oqP1z3P
「『サモン・サーヴァント』で平民を呼んじゃうなんて、さすがはゼロのルイズね!」

いつもならルイズはこういう類の言葉に大して、
素直に恥と思って落ち込むか、
気にしない振りをしてどうでも良いような態度を取るか、
あるいは癇癪をおこして喚くかのどれかであるが、
今回は違った。

「ブルーは平民じゃないわよ」
「は?」
「魔法が使えるもの」

その言葉を聞いて、キュルケは考え込み、
なにやら悩み込み、時折唸り、最終的にひとつの聞くべき事を導き出し、
ルイズの肩を掴み、しっかりとルイズの目を見据え、それを言った。

「ルイズ?」

いきなり真剣になったので、
少々戸惑いつつもルイズは返した。

「なによ」
「大丈夫?」

流石にこれにはルイズも怒った。
ブルーに言われたのは、まだまっとうな理由があったから我慢できたのである。
もっともその分がたまっていて、殆ど同じ事を言ったキュルケに対して
それが噴出しただけなのかも知れないが。

「なによ!さっきから人の顔を見たら大丈夫とか私の何処がおかしいように見えるの!」
「あっはっは!良かった。いつものルイズみたいね」
「どういう意味よ〜!」

その反応を楽しんでから、キュルケは最初に言いたかったことを言うことにした。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:32:22 ID:ouKC4tnH
ルージュだったらもっとスムーズに下僕ってたのかも支援

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:32:38 ID:Rq9UJ+TZ
支援

583 :未定:2007/08/07(火) 21:32:58 ID:4oqP1z3P
「あたしも昨日、使い魔を召喚したのよ。誰かさんと違って、一回も失敗せずにね」
「あっそ」
「どうせ使い魔にするのなら、こういうのが良いわよねぇ〜?フレイム!」

キュルケは、勝ち誇った声で使い魔の名を呼んだ。
キュルケの部屋からのっそりと、真っ赤で巨大なトカゲが現れた。
周囲に熱気が広まる。

「ふむ」
「あら、余り驚かないのね?見たことあるの?」
「いや」

そのトカゲは大きさはトラほどで、しっぽが燃えさかる炎で出来ていた。
それ自体は黒竜や朱雀と対峙した事があるブルーに特に印象を残さなかったが、
口から時折漏れ出す炎が、ブルーにある竜を思い出させたりもしていた。

「サラマンダー?」

ルイズが尋ねた。

「そうよ。見てこの尻尾。
 ここまで鮮やかで大きな炎の尻尾は、間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ?
 好事家に見せたら値段なんて付けられないわね」

その自慢を聞きながらも、
ルイズは特に嫉妬の類の感情を浮かべることはなく、
素っ気なく返した。

「それはよかったわね。火のメイジのあなたにはぴったりじゃない。『微熱』のキュルケ」
「……つれないわね?」

いつもならムキになるか、興味ない振りで返すであろうルイズが、
全くもって興味を示さないので、問いかけた。

「どうでもいいもの」

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:33:11 ID:cGEUP6Pd
ブルージュじゃないのか。

585 :未定:2007/08/07(火) 21:34:23 ID:4oqP1z3P

その返答を聞いて、本気でどうでも良さそうだったので、
キュルケはその隣にいる使い魔の青年に話しかけることにした。

「……ああ、そう。所であなた、お名前は?」

ブルーを見つめながらにっこりと笑って、聞いた。
普通の男なら思わず積極的になってしまいそうな雰囲気であったが、
普通は普通。彼は彼である。
彼に積極的にさせるには、それだけで評議会の議員になれるぐらいの
人的魅力のある人物でないと無理であろう。
なので、いつも通りに返答する。

「ブルーだ」
「ブルー?……変な名前」

それに対しても何も言わない。
キュルケはなんだかつまらなくなっていたので、さっさとその場を立ち去ることにした。

「じゃあ、お先に失礼」

そう言うと、髪をかき上げ、颯爽とキュルケは去っていった。
サラマンダーも、キュルケの後を追い、去る。
それを見送ってから、ルイズはブルーに言った。

「ねぇ、ブルー?」
「何だ?」
「あなたの魔法……術だっけ。見せてもらって良い?」

その問いかけに対し、ブルーは術力が少ないことを考えてから、ルイズに返す。

「……別に良いが、それほど派手なのは使えないぞ」
「それでも良いから」

そう言うと、ブルーは空に印を刻み始めた。
どうやっているか不思議だが。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:35:15 ID:Rq9UJ+TZ
支援

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:37:36 ID:Rq9UJ+TZ
支援

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:37:51 ID:wcsmEKuK
ブルーはリージョン移動できるアレ持って無いのか? 支援

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:38:39 ID:0NFWxUei
ブルーはゲートで簡単に帰れそうな気がするが

支援

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:38:39 ID:KFfefMqk
<<航空支援を行う>>

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:40:49 ID:xvYiBZFO
オーヴァドライブ+停滞のルーンはすごかった支援

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:41:30 ID:pzqIP5NL
>>588
地獄に乗り込むときに預けちゃったんぢゃよー。

593 :代理:2007/08/07(火) 21:42:40 ID:bxgQphBW
158 :未定:2007/08/07(火) 21:36:59 ID:wa/KrYYc
やっぱり規制喰らうね。書き過ぎなんだろうか?
でもこれで終わり。誰かよろしくお願いできます?


「……ルーン文字?」
「そうだな、ルーンを用いて使う印術だ」

ブルーが印を刻み終えると、それが別れ、光を放ち、ブルーを覆い隠す。
暫く、というほどでもなく少し経って光が収まると、ブルーの姿が消えていた。

「……姿が消えるの?」
「姿を消す『保護のルーン』だ。他人に干渉するような行動をすると効果は切れる」

いつの間にか後ろに立っていたブルーが言う。
素直に驚きながら、ルイズが言う。

「……私達の使う魔法とは違うのね」
「違うのか?」
「私達の魔法は……まぁ、授業でやると思うから、その時聞けばいいわ。
 それより一つ言っておきたいことがあるんだけど」
「……まだ何かあるのか」
「あんな事言っておいて何だけど、その術とかいうのは出来るだけ使わない方が良いと思うわ」
「理由は?」
「アカデミーって言う、魔法ばっかり研究してる機関があるのよ。
 私達の知らない魔法なんて知られたら、解剖とかされるかも」
「なるほど」

そんな話をしながら、二人は食堂へと歩き始めた。

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:44:46 ID:DbkZl2mC
ルイズが意外に冷静だなぁ、支援

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:47:43 ID:bxgQphBW
現在594レスで355KB
このままのペースで行くと
830レスくらいには500KBオーバーで書き込み出来なくなるね

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:48:14 ID:ijVu5H2g
終わりか、GJだ

597 :ゼロガー:2007/08/07(火) 21:53:05 ID:Qh9jgHnM
ラングスドルフ艦長がパニクっていたころ船室でも異変が起こっていた
見張りの目の前で鉄製の扉が飴のように溶け崩れ幽鬼のように現れたピンク色の影
「するってえとなんですかい、お前さんがたはあっしをお斬りになるおつもりで?」
酒を飲みすぎたような塩辛い声と白目を剥いた表情
「座頭市物語」の勝新太郎のノリで銃を構える見張りに向かってフラフラと近づいていくルイズ
「答えは聞いて無い!」
日曜朝八時の番組みたいなセリフを叫びつつ突き出した右手の人差し指から紫色の光線が放たれる
「むう、あれはまさしく魔貫光殺砲!」
「知っているのか雷d(ry
実をいうとルイズを操っているのはミニオシリスだったりする
タバサの襲撃を受けたオシリスは全身が凍りつく前に根の一部を切り離し地中に逃れていたのだ
そして今、オシリス2号(仮称)は服の中から触手を伸ばしルイズの手足を動かして大脱走を敢行中なのである
「ス〜イス〜イス〜ダララッタスラスラスイスイス〜イ♪」
往年の無責任男を髣髴とさせる華麗なステップで艦内を練り歩くルイズ
やたらハイテンションなのはオシリス2号(仮称)に一服盛られているからである
さすがに眠ったままのルイズを動かすのは手間なので気付けに体内で生成した万能薬(パナケア)を飲ませたのだが
残念ながらオシリスの万能薬は不完全であり他の薬品と混じるとどんな作用を及ぼすか分からない
今回の場合、先に睡眠薬を飲まされていたルイズはアッパー系のドラッグをキメたような症状を見せていた
いうなればヒロポンを打って酸素マスク無しで高度六千メートルまで上昇した零戦乗りの心境である(どんな例えだ?)
酔拳かウォシャウスキー兄弟かという動きで水兵の銃弾を避けながらイカゲル星人のごとく両手から放つ光線
−実際には袖に隠れたオシリス2号(仮称)の触手から放たれているのだが−で艦内を破壊していくルイズ
しかもなまじ可愛い顔に壊れた笑みを貼り付けているのが非常にコワイ
遂に甲板に飛び出したルイズは艦首に仁王立ちすると「タイタニック」のあのポーズを決めて叫んだ
「世界を革命する力をーっ!!」
どっとはらい

投下終了

598 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 21:55:20 ID:f2Z0p76a
えーと、投下してもよろしいですかね?

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:55:24 ID:FQ2UiRdY
>服の中から触手を伸ばし

なんとエロい…

600 :ゼロの守護月天:2007/08/07(火) 21:57:17 ID:cjGSblJC
ソーサリーの次に行きますね

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 21:58:07 ID:m5k0YgIK
>>598
ごあへーっど

>>600
予約状況
ソーサリー+月天

602 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 21:59:39 ID:f2Z0p76a
二一八
 
 ルイズは君を従えて教室をあとにし、食堂へと向かう。
 君たちのあいだに会話はない。
「…笑いたきゃ笑いなさいよ」
 ルイズが低く小さな声で、沈黙を破る。
「そうよ、わたしは魔法をまともに成功させたことなんて、一度もない。
爆発以外の結果が出たのは、あんたを召喚したときだけ」
 さらにルイズの言葉は続く。
 トリステイン王家にも近しい名門貴族の令嬢である自分だが、幼いころから魔法を使えないことで嘲笑われ、家族にも責められてきた。
 この魔法学院に入学した後も、いっこうに才能は開花せず、このままでは退学を強いられるかもしれない。
 しかし、あきらめずに修練を続ければ、いつかは必ず四つの系統のいずれかを身につけ、一人前の魔法使いに
なれるはずだと言う。
 この少女はただ高慢で我儘なわけではなく、しっかりとした芯の通った性格のようだ。
 
「変ね、昨日知り合ったばかりの平民相手に、こんなこと話しちゃうなんて」
 話を終えたルイズに君は、主人の愚痴を聞くのも≪使い魔≫の仕事なのか、と答えて
「下僕が生意気言わないで」とルイズに叱られるが、彼女もいくらか鬱憤が晴れた様子だ。
「今度はちゃんと食堂に来なさい、これは命令よ!」
 いつもの高飛車な調子に戻り、振り返って君がついてくるのを確認しながら食堂に足を踏み入れる。
 教室の後片付けの次は、給仕でもやらされるのだろうか?一九六へ。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:00:25 ID:Qf0/iaNf
触手は日本文k(ry支援

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:00:47 ID:HeKZqPKI
ソーサリーいつも楽しみにしているよ支援

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:02:19 ID:f2Z0p76a
一九六
 
 今朝、トリステイン魔法学院の食堂を外から眺めた君は、まるで神殿だとの感想を抱いたものだが、
こうして内側から見てみるとむしろ王宮のようだと思う。
 金糸や銀糸で刺繍がなされたテーブルクロスが掛けられた、信じられぬほど長大なテーブルが平行に三卓並び、
数えきれぬほどの椅子が用意されている。
 テーブルごとに集まっている生徒たちのマントの色が、それぞれ違うことに君は気付く。
 マントの色には茶・黒・紫があり、どうやらこれで階梯の区別をつけているようだ。
 フレスコ画の描かれた高い天井を見上げたのち視線を下げると、中二階らしき場所に教師役の魔法使いたちの姿が見える。
 学院内のすべての魔法使い、数百人の術者が、ここに集まっているようだ。
 
 「感謝してよね、この≪アルヴィーズの食堂≫にあんたみたいな平民を連れてきてあげたんだから」
 食堂の壮大な規模と豪華絢爛ぶりに目を丸くする君に、ルイズは得意げに語りかける。
 本当は朝食のときこうして、君に貴族と平民の圧倒的な貧富の差を、見せつけるつもりだったのだろう。
 朝は君が火狐を調べることを優先させたため、彼女のあては外れたのだが。
 
 卓上にさまざまな山海の珍味が並び、ワインが注がれる。
 いくら育ち盛りの少年少女たちとはいえ、とても平らげられるとは思えない量だ。
 この文字通りの貴族趣味に、君は驚きや羨望を通り越して怒りすら覚える。
 君は、混沌の都カレーを出てからこの一週間ばかり、携行食以外を口にした覚えがない。
 狂えるバク地方には、まともな料理を出してくれる宿や、安心して口にできる動植物など存在しなかったのだから。
 
”偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ”
 
”今日もささやかな糧を我に与えたもうたことを感謝します”
 
 さらに食前の祈りの文句が君の機嫌を悪くするが(これでささやか!)、ルイズは君の険しい表情を気にした様子もなく、
椅子にすわったまま君のほうを振り向く。 
 次は給仕をさせるつもりか、それとも、平民は口にすることもできない珍味の自慢でもするつもりなのだろうか?
「あんた、朝ご飯抜いたでしょ」
 ルイズの問いかけに、君は曖昧にうなずく。
「わたしはこんなに食べきれないから、これ、外に持っていっていいわよ」と言うと、
 鴨のソテーの切れ端やリンゴのシロップ漬け、ミートパイなどが載った銀の皿を君に押し付ける。
「朝ご飯も食べないで働いて、あんたがお腹空かして倒れでもしたら、恥をかくのは、わたしなんだからね!」
 彼女も根っからの暴君というわけではないようだ。
 ここは素直に好意にあずかることにし、君はルイズにむかってやや大仰に礼を言うと、皿を片手に食堂を出ようとする。
 
 そのとき、喧騒のなかで、聞き覚えのある女の声を耳にする。
 確か、シエスタとかいう奉公人の少女の声だが、なにかに脅えているような声色だ。
 君は、シエスタになにが起きたのかを確認しにいくか(二三一へ)?
 それとも久々のまともな食事を優先するか(八五へ)?

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:02:36 ID:iBTNMWdn
Pixy<<>>590お財布握りしめて待ってろよ>>

Pixy<<降ってきたな・・・>>

Pixy<<支援する>>

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:02:38 ID:bxgQphBW
>>597
予約があるのに予約無しでいきなり投下するのは如何なものか

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:05:41 ID:Rq9UJ+TZ
支援

609 :ゼロのアトリエ:2007/08/07(火) 22:06:30 ID:k9cayPpN
最後の投下の5分後ぐらいに投下しようと思います

610 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:06:34 ID:f2Z0p76a
二三一
 
 シエスタは、背の高い少年にしきりに頭を下げて、許しを乞うている。
 その顔は青ざめ、離れたところから見ていても、がたがたと全身が震えているのがわかる。
 相手の少年は癖の強い金髪、生白い肌、高慢な目つきをした、いかにも苦労を知らぬ貴族の坊ちゃまといった風体だ。
 
 近くに居る生徒からだいたいの事情を聞くが、あきれるほどばかばかしい話だった。
 自身の放埓な女性関係がぶざまに破綻した責任を、たまたま近くにいた、立場の弱い者に押し付け、
無力な少女を死ぬほどおびえさせるとは。
 君は貴族の横暴に再び怒りを覚えるが、ここであまり目立つのも考えものだろう。
 君は、彼らのあいだに割って入り、少年に対して道理をもって諭すか(二六六へ)?
 それとも、この少年に喧嘩を売るか(七へ)?
 見知らぬ世界での厄介ごとは避け、おとなしく食堂から出るか(八五へ)?

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:07:15 ID:m5k0YgIK
3連携! ソーサリー月天アトリエ支援

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:07:16 ID:HeKZqPKI
七しかないっ

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:07:52 ID:bxgQphBW
支援

喧嘩はよくない。二六六。

614 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:08:02 ID:f2Z0p76a

 
 金髪の少年は、シエスタの必死の謝罪に溜飲を下げ、彼女を解放しようとしているが、そこに君が進み出る。
 驚くシエスタををよそに、君は少年の女性関係における失敗を嘲り、力に劣る者に責任転嫁したことを罵倒し、
人の上に立つ資格などない弱虫だと嘲笑う。
 さらに続く、汚い卑語だらけの君の挑発に、周囲の生徒たちからくすくすと笑いが漏れる。
「ギーシュ!残念だが、そいつがまったく正しい!」と野次る者まで出てくるありさまだ。
 ギーシュと呼ばれた少年は整った容貌を歪ませ、白い肌を真っ赤に染め、
「き、貴様…いや、君は確か≪ゼロのルイズ≫が召喚した平民だったな」と吐き捨てるように言う。
 貴族をここまで侮辱してただで済むと思っているのか、と唸るギーシュに君は、お前が貴族なら
自分は至高神タイタン様だと切り返す。
「き、貴様、決闘だ!今すぐ≪ヴェストリの広場≫まで来い!」と唾を飛ばして叫ぶと、ギーシュはマントを翻し
野次馬を押し退けながら、食堂を出ていく。
 
 ギーシュの姿が見えなくなると、シエスタはあいかわらず震えながら、
「ミスタ・グラモンは本気で怒っていました!殺されてしまいます!」と悲痛な声をあげる。
 君は心配するなと優しく答える。
 
 命のやりとりなら、カントパーニ門をくぐってから今日まで、嫌というほど経験してきたのだから。二八へ。

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:10:03 ID:Rq9UJ+TZ
支援

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:10:15 ID:HeKZqPKI
この淡々とした文章がいいんだよなー支援

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:10:24 ID:bxgQphBW
支援だっちゃわいや

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:11:23 ID:weE462o5
どうして、こんなことで死ななきゃならないんだ、というような選択肢を潜り抜けて支援w

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:12:09 ID:Rq9UJ+TZ
支援

620 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:13:07 ID:f2Z0p76a
二八
 
 学院の西側、本塔の日陰になった≪ヴェストリの広場≫まで来た君は、周囲を取り囲む生徒たちの数に驚く。
 決闘の噂は、電光石火の勢いで娯楽に飢えた少年たちのあいだに広まったようだ。
 人垣をかき分けて広場の中央に出ようとした君は、背後から呼び止められる。
「あ、あんた!使い魔の分際で、なに、勝手な真似してるのよ!」
 食堂からここまで走ってきたためか、怒りのためか、その両方か、息を切らせつつルイズは怒鳴る。
「ちょっとは剣も使えるみたいだけど、そんなのじゃメイジには絶対に勝てないんだから!」
 ルイズによれば、平民が貴族を侮辱し、結果として決闘を行うというのは、この世界では起こりえぬ大事件なのだ。
 平民が魔法使いである貴族を倒す方法は、背後から不意打ちをしかけるか、多数をもって一斉に襲いかかるくらいしかない。
 一対一の正々堂々とした決闘で、貴族が平民に負けることなどありえないのだという。
 
 脅し、騒ぎ、袖をひっぱるルイズを無視して、君は広場の中央に進み出る。
「逃げ出さなかったことだけは、褒めてやろう!」
 まだ、いくらか顔が紅潮したままのギーシュが、君を睨みながら言い放つ。
 君は、こっちの準備はできているから、さっさと始めろと答える。
「剣を使うようだが、そのなまくらがこの僕、≪青銅のギーシュ≫に触れることはないと思え!」
 ギーシュがその言葉と同時に、手に持った大輪の薔薇を振るうと、一枚の花びらが宙に舞う。
 花びらは瞬時に、甲冑をまとい槍を手にした女戦士の彫像に変化し、君の前に降り立つ。
「僕のワルキューレの相手になるかどうかも、怪しいところだ!」
 青銅製の女戦士像が、君に向かってくる。
 君はこの青銅ゴーレムと闘わねばならない。
 剣を使うか(二一一へ)?術を使うか(二六六へ)?

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:14:04 ID:tHsHozJ4
支援シマスタ

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:14:30 ID:Rq9UJ+TZ
支援

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:14:51 ID:GItI6iXD
二六六じゃん

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:15:06 ID:m5k0YgIK
まぁ術を使って見るのが良いんじゃなかろうか支援

625 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:15:20 ID:f2Z0p76a
二一一
 
青銅ゴーレムは見かけよりもずっと俊敏だ。
 
 青銅ゴーレム
 技術点・八
 体力点・十
 
 勝ったなら一六一へ。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:15:57 ID:UBxsLNrz
ZAP期待、支援

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:16:04 ID:wjD/1yux
戦闘ムービーをスタートボタンで省略されました支援

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:16:30 ID:Rq9UJ+TZ
支援

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:17:11 ID:X4Giya/+
淡々と支援

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:17:56 ID:bxgQphBW
負けたら移動できないのかな?

631 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:19:04 ID:f2Z0p76a
一六一
 
 青銅ゴーレムは全身の間接を砕かれ、君の足元に倒れ伏す。
 
「ほう!たいした剣技だ!」
 青銅ゴーレムを倒されたギーシュだが、うろたえる様子はない。
 整った顔には、酷薄な笑みすら浮かんでいる。
 ギーシュがふたたび薔薇を振るうと、新たに六体の青銅ゴーレムが現れる。
「だが、どんなに強い剣士でも、同時に繰り出される六本の槍はかわせないだろう?」
 六体の青銅ゴーレムは、君を包囲するようにじりじりと間合いを詰める。
 
 これはギーシュの言うとおり、剣では手に余る相手だ。
 術で身を守るか?
 GAK・三五九へ
 JIG・四○八へ
 MUD・二九六へ
 HUF・三八二へ
 KIL・三四○へ
 術を使いたくないなら一四へ。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:19:49 ID:m5k0YgIK
>>14へ行けキター!?w

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:19:51 ID:weE462o5
14が出た!!!!!支援

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:19:54 ID:wSa1M85F
一四へ支援

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:20:00 ID:bxgQphBW
術を使いたくないです

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:20:34 ID:X4Giya/+
ここで14支援

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:20:45 ID:nLlktCzA
大人気だな一四

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:20:50 ID:HeKZqPKI
一四ktkr

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:20:53 ID:ndvZmd4M
まてまて。
14へ行くという事は、最終回になるって事だぞ

640 :ソーサリー・ゼロ:2007/08/07(火) 22:22:18 ID:f2Z0p76a
今回はここまでです。
やっと戦闘シーンに突入できました。長かった…。
さて、皆様はどの術を選びますか?
…って、あんたたち、そんなに、「お盆の茄子状態」のアナランド人が見たいんですか!
ひとでなしぃ!

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:24:07 ID:POqNe0s5
そもそもどの術がどんな効果かわかんねえw

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:24:26 ID:bxgQphBW
>>641
「ソーサリー」魔法の呪文の書ガイド
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/9720/gb/sorcery/sorcery.html


643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:25:50 ID:ndvZmd4M
ここで即座にそのURLが出るのはこのスレの住人の層の厚さというべきなんだろうか

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:26:27 ID:ndAHy1Tu
MUD!MUD!

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:27:03 ID:pzqIP5NL
14と聞いて例の鮎の丼が思い浮かんでしまう俺はもう色々と駄目だと思った。

646 :夜天の使い魔:2007/08/07(火) 22:27:42 ID:Ozt3J+FH
GJ!
読む度に懐かしい気持ちになるよ、この文体。

ついでに予約の最後尾にちょこっと座らせて貰いますよ……。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:29:11 ID:6Wy3EpgA
ソーサリー月天アトリエ夜天

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:29:41 ID:m5k0YgIK
予約状況3連携
月天アトリエ夜天

649 :ゼロの守護月天:2007/08/07(火) 22:30:01 ID:cjGSblJC
ソーサリーGJ。14を選んだ俺は間違いなく破滅志願者。

そいじゃ、投下始めますね

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:31:19 ID:POqNe0s5
>>642
d
上から恐怖、躍らせる、流砂、突風、失敗か

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:31:52 ID:Rq9UJ+TZ
支援

652 :ゼロの守護月天 1/2:2007/08/07(火) 22:32:35 ID:cjGSblJC
「た、たたた、大変です!オールド・オスマン!!」
ついさっきまで図書館に篭り、調べものをしていたコルベールが慌てて学院長室に駆け込んできた。
「なんじゃね、騒々しい」
ミス・ロングビルがいないので暇をもてあそんでいたオスマンが、重々しくうるさい乱入者を迎え入れる。
 そんな態度などお構いなしに、コルベールは持ってきた本をオスマンに見せ付ける。
「これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか。こんな古い文献を持ち出して来おって。一体なんの騒ぎじゃ?ミスタ・・・なんだっけ?」
オスマンは首をかしげる。
「コルベールです!お忘れですか!!」
「そうそう、そんな名前じゃったな。それで、なにがそんなに大変なのじゃ?
まさかその本にラクガキでもされてたとかいう、くだらないことではあるまいな?」
 本にラクガキがされることが、まるで学院では当たり前のことのような茶化しを入れつつもジロリとコルベールを眺める。
「いえ、そんなことではありません。まずはこれを見てください」
コルベールはシャオの右手に刻まれたルーンのスケッチを手渡した。
それを見た瞬間、オスマンの飄々とした表情が『真剣』という文字を表したかのような表情に変わる。
「詳しく説明するんじゃ、ミスタ・コルベール」


「まず、先日の『春の使い魔召喚』でミス・ヴァリエールが月の精霊を召喚しました。」
 雰囲気を豹変させたオスマンに、多少の落ち着きを取り戻したコルベールが説明を始める。
「うむ、その話は聞いておるよ。長い歴史を持つこの学院でも精霊が召喚されたのは始めてのことじゃからな」
「次に先ほど見せたスケッチですが、あれはその月の精霊の右手に現れたルーンです。
わたしはこの見たことのないルーンが気になり、先ほどまで調べておりましたらこの本のページにたどり着きました」
まるで世紀の大発見をした学者のように、再びコルベールの呼吸が荒くさせ、スケッチと同じルーンの描かれたページを開く。

「なるほど。始祖ブリミルの使い魔『ヴィンダールブ』に行き着いた、というわけじゃな?」
オスマンはスケッチと本の二つに書かれた同じ模様のルーンをじっと見つめた。

『ヴィンダールブ』
偉大なる始祖ブリミルの使い魔で、ありとあらゆる幻獣を操る『神の右手』とも伝えられている伝説の使い魔。
それがシャオの右手に現れたルーンなのである。

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:33:10 ID:tHsHozJ4
支援する

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:33:29 ID:bxgQphBW
天変地異ゲタ支援の術

655 :ゼロの守護月天 2/2:2007/08/07(火) 22:34:43 ID:cjGSblJC
「そうです!あの少女の右手に刻まれたルーンは、伝説の使い魔『ヴィンダールブ』に刻まれていたものとまったく同じであります!」
コルベールは、汗で光るあまりにも広すぎるデコをハンカチで拭きながらまくし立てる。
オスマンはその事実をかみ締めながら、どこか苦々しい口調で言う。
「う〜む。しかし、これだけで判断するのは早計かもしれんな」
「と、言いますと?」
オスマンの感想に疑問を抱くコルベール。
「判断するには材料が少なすぎるのじゃよ。早すぎる判断は時として取り返しのつかないことになりかねん」
オスマンの回答に、コルベールはハッとした表情になる。
かつて自分が少ない情報だけで判断し、とある村で取り返しのつかないことを思い出したからだ。

 二人が黙り込んでいると、コンコンとドアをノックする音が響いた。
「失礼します」
ミス・ロングビルが入ってくる。
「ヴェストリの広場で決闘をしている生徒がいて大騒ぎになっています。
止めに入ろうとした教師もいるのですが、生徒たちに邪魔されて止められないそうなので『眠りの鐘』の使用許可を求めています」
ミス・ロングビルの通達にオスマンは呆れた様子で言う。
「まったく、ヒマをもてあました貴族ほどたちの悪いもんはいないわい。で、誰が暴れているのだね?」
「一人はギーシュ・ド・グラモンなのですが、もう一人はメイジではありません」
「なんじゃ?そうなるとグラモンとこのバカ息子は平民と決闘をしているのか?」
オスマンはさらに呆れる。
貴族が平民相手に決闘など、恥さらしにも程があるからだ。
ちなみに、ギーシュの決闘相手だが本編では平民と言えば平民なのだが、このSSではちょっと違う。
ミス・ロングビルは少し戸惑いながら言う。
「いえ、それが・・・、先日ミス・ヴァリエールの召喚した月の精霊とです」
「なんと!こうしちゃおられんの」
オスマンはそう言うと杖を振り、大鏡にヴェストリの広場を映し出す。

 大鏡に映し出された光景。
それは青銅のゴーレム『ワルキューレ』のヘッドバットを喰らうルイズの姿であった。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:36:19 ID:bxgQphBW
ヘッドバットとはまたユカイな技を食らったもんだ 支援

657 :ゼロの守護月天:2007/08/07(火) 22:36:46 ID:cjGSblJC
書き終わってから気づいた。今回シャオが一回も出てねぇ・・・orz
次はシャオ(っつーか星神か?)が活躍する予定です。

そいじゃ、バトンをアトリエの人に渡しますね。

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:36:58 ID:Rq9UJ+TZ
しえん

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:38:45 ID:weE462o5
月天の人、GJです。

14回避の為にソーサリー分かりやすくしてみた。
>>631
GAK
消費体力:1 必要アイテム:黒い仮面
黒い仮面をかぶってこの呪文を唱えると、相手に恐怖心を植えつけることができる。
その他の精神操作の呪文に比べると効果が小さい。
日本語の「驚愕」が語源ではないか、という説があるが…。

JIG
消費体力:1 必要アイテム:竹笛
この呪文を唱えてから竹笛を吹けば、相手は踊り出さずにはいられなくなる。
実に愉快な呪文で、竹笛も最初の村カントパーニで手に入るのに、使う機会は少ない。

MUD
消費体力:1 必要アイテム:砂
床に砂をまいてこの呪文を唱えれば、床が底なしの流砂と化す。
流砂からの脱出はまず不可能だが、それはあなたでも同じこと。注意されたい。

HUF
消費体力:1 必要アイテム:疾風の角笛
騒々しいトランペットのような楽器、疾風の角笛(マッターホルンに似ている)を必要とする。
この呪文を唱えれば角笛からすさまじい突風が起こり、人間大の生物なら吹き飛ばすことができる。

KIL:存在しない呪文消費する体力ポイント5

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:38:55 ID:wjD/1yux
アトリエ支援。
まだゲーム本体が届かないですよ。

661 :ゼロのアトリエ:2007/08/07(火) 22:40:06 ID:k9cayPpN
じゃあ今から

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:40:27 ID:bxgQphBW
支援だべ

663 :ゼロのアトリエ(1/4):2007/08/07(火) 22:41:15 ID:k9cayPpN
トリステインの王宮は、物々しい雰囲気に包まれていた。
隣国アルビオンを制圧した貴族派『レコン・キスタ』がトリステインに侵攻してくる、
という噂がまことしやかに流れていたからだ。
よって王宮の上空は幻獣、船を問わず飛行禁止令が出され、衛士隊の警戒は最高潮であった。
そんな時だったから、王宮の上に一体の風竜が現れた時、蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
当直のマンティコア隊衛士が一斉に飛び上がり、警告を発する。
しかし、風竜はその警告を無視して中庭に降り立ち、
さらに風竜の影から板、そしてホウキに乗ったメイジが姿を現した。
風竜に乗っているのは金髪の少年と燃えるような赤毛の女、そしてメガネをかけた小さな女の子。
ホウキに乗っていたのは桃色の髪の美少女であり、
少し気まずそうに板を小脇に抱えているのは茶色の髪をした妙齢の女性。
ラ・ロシェールから直接王宮に向かった、ヴィオラートたちご一行であった。


ゼロのアトリエ 〜ハルケギニアの錬金術師25〜

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:41:37 ID:1KjC1vqF
よし、ようやく追いついた。そしてアトリエ支援

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:41:47 ID:+gM0smbC
しぇんしぇん!

666 :ゼロのアトリエ(2/4):2007/08/07(火) 22:42:20 ID:k9cayPpN
マンティコアに跨った隊員たちが、5人を取り囲んだ。
腰からレイピアのような形状をした杖を引き抜き、一斉に掲げる。
いつでも呪文が詠唱できるような姿勢をとると、髭面の隊長が大声で怪しい侵入者達に命令した。
「杖を捨てろ!」
一瞬、侵入者達はむっとした表情を浮かべたが、青い髪の小柄な少女が首を振って言う。
「宮廷」
一向は仕方なくといった面持ちでその言葉に頷き、命令されたとおりに杖を地面に捨てる。
「今現在、王宮の上空は飛行禁止だ。ふれを知らんのか?」
その問いに、ホウキを持った桃色の髪の少女が進み出て、毅然とした声で名乗りをあげた。
「私はラ・ヴァリエール公爵が三女、ルイズ・フランソワーズです。姫殿下にお取次ぎ願いたいわ」
隊長は口ひげをひねって少女を見た。ラ・ヴァリエール公爵夫妻なら知っている。高名な貴族だ。
「ラ・ヴァリエール公爵さまの三女とな」
「いかにも」
ルイズは、胸を張って隊長の目を真っ直ぐに見据える。
「なるほど、見れば目元が母君そっくりだ。して、用件を伺おうか」
「それは言えません。密命なのです」
「では取り次ぐわけにはゆかぬ。用件もなしに取り次いではこちらの首が飛ぶ」
困った声で、隊長が言う。
ルイズも困って、思わずヴィオラートのほうに視線を泳がす。
ヴィオラートは少し考えて、良さそうな回答をひねり出した。
「ルイズちゃん、『水のルビー』があるじゃない」
「あ、そうね」
ルイズは懐を探り、預かりものの『水のルビー』を取り出す。
「姫殿下より、身の証にとお預かりした『水のルビー』です」
そう言って水のルビーを指に嵌め、輝きを見せ付けた。
沈黙して水のルビーを見つめる衛士たちに、
ようやく納得してもらえたかと一息ついたヴィオラートたちだったが、事態は予想外の展開を見せる。
「…失礼かと思いますが、我々の中にその真贋を見分けられる者がおりませぬ」
そう言った隊長の言葉に、とぼけた顔で頷きあう隊員たち。
ルイズ達は思わずあっけに取られ、ヴィオラートの笑顔が笑顔のまま、動きを止める。
「…真贋の見分けがつかないなら、とりあえず『ルイズ・フランソワーズが来た』と伝えて頂ければ…」
「そのような連絡は受けておりませんし、曖昧な用件で取り次ぐわけにはまいりません」
隊長に直接提案したヴィオラートに、衛士たちが一斉に警戒の視線を向ける。
そして隊長はヴィオラートをあえて避け、ルイズに言い放った。
「素性のわからないお連れがいらっしゃるなら、尚更です」
ヴィオラートの笑顔が、『敵意のないことを表現する』微笑へと進化を遂げた。
それを見たルイズはヴィオラート本人以上に焦り、言わなくて良い事を口に出してしまう。
「わ、ワルドの裏切りについて、至急報告しないといけないの!だから、はやく姫殿下にお取次ぎを…」
その言葉を聞いて、隊長は目を丸くした。
ワルド?ワルドというのは、あのグリフォン隊のワルド子爵のことだろうか?
そのワルドが、裏切り?どういう意味だ?
隊長は、ワルドとルイズたちを天秤にかけ…隊長なりに、結論を下す。
同じ場所で働き、知己もあったワルドと、実際に会うのは初めてのルイズ。
隊長がその決断、間違った決断を下したのも、まさに当然と言ったところであったのだろう。
「貴様ら何者だ?とにかく、殿下に取り次ぐわけにはいかぬ」
隊長は杖を構えなおし、硬い調子で言った。話がややこしくなりそうだった。
「あの、あたしたちは杖を捨てたわけですし、お姫様もそんな少しの手間を惜しむような人じゃ…」
最後まで和解の道を探ろうとするヴィオラートの言葉に、しかし隊長は目配せを交わす。
一行を取り囲んだ魔法衛士隊が、再び杖を構えた。
「連中を捕縛せよ!」

667 :ゼロのアトリエ(3/4):2007/08/07(火) 22:43:25 ID:k9cayPpN
隊長の命令で、隊員たちが一斉に呪文を唱え始める。
「ヴィ…ヴィオラート?」
「大丈夫…お城は、傷つけないから」
不安げなルイズの視線にヴィオラートが素早く答え、バッグから…青く冷たく光る何かを取り出そうとした時。
「お待ちなさい」
けして大きくはなく、しかし良く通る声が中庭を通り抜ける。
ルイズの帰りを今か今かと待ちわびる、アンリエッタその人であった。


キュルケとタバサ、そしてギーシュを謁見待合室に残し、
アンリエッタはヴィオラートとルイズを自分の部屋に入れた。
小さいながらも精巧なレリーフがかたどられた椅子に座り、アンリエッタは机にひじをつく。
ルイズは、アンリエッタに事の次第を報告した。
道中、キュルケたちが合流した事。
フーケに襲われた事。
アルビオンに向かう船に乗ったら、空賊に遭遇した事。
その空賊が、ウェールズ皇太子だった事。
ウェールズ皇太子に亡命を勧めたが、断られた事。
そして…ワルドと結婚式を挙げるために、脱出船に乗らなかった事。
結婚式の直前、ヴィオラートがワルドの裏切りを暴き、追い払った事。
しかし、無事手紙は取り返してきた。ゲルマニアとの同盟は、守られたのだ…
そこまで聞いたアンリエッタは、深い悲しみを滲ませて、思わず呟きを漏らす。
「あの子爵が…まさか、魔法衛士隊に裏切り者がいるなんて…」
姫はすっと立ち上がり、ヴィオラートの手をとって…泣いた。
「本当に…本当にありがとうございます、ヴィオラートさん。貴女は裏切り者を使者に選んだわたくしを、
 この愚かなわたくしを、ウェールズ様の殺害という罪から救ってくださいました…」
はらはらと涙を落とすアンリエッタに、ヴィオラートは首を振る。
「王子様は…元から死ぬつもりでした。もう、今頃は…」
「それでも…それでも、何回感謝してもし足りるという事がありません…」
しばし、王女のすすり泣く声だけが部屋に響く。
熱い湯が冷水になるほどの時間が経ち、ようやくアンリエッタは落ち着きを取り戻した。
「皇太子は…ウェールズ様は、何と仰っていましたか?」
ヴィオラートは一字一句違えることなく、淀みなくウェールズからの伝言を伝える。
「ウェールズは最後まで勇敢に戦って死んだと。そう伝えてくれと」
寂しそうに、アンリエッタは微笑んだ。薔薇のように綺麗な王女がそうしていると、
空気まで沈鬱に沈むようだった。ルイズは哀しくなった。
「…姫様、これ、お返しします。」
ルイズはポケットから、いったんしまった水のルビーを取り出す。
「それは貴女が持っていなさいな。せめてものお礼です」
「こんな高価な品をいただくわけにはいきませんわ」
「…ルイズ・フランソワーズ」
アンリエッタは哀しそうに、小さな声を絞り出して言葉を放つ。
「それは、ウェールズ殿下との約束の証なのです」
ルイズはもう、それ以上何も言えなかったので。
だから無言で、貰った水のルビーを、ポケットに戻した。

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:43:32 ID:weE462o5
支援

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:44:05 ID:bxgQphBW
アンリエッタって水のルビーをほいほい手放そうとするよな。
重要アイテムなのに。

670 :ゼロのアトリエ(4/4):2007/08/07(火) 22:44:39 ID:k9cayPpN
王宮から魔法学院に向かう空の上、ルイズは黙りっぱなしだった。
キュルケが何やかや話しかけてきたが、ヴィオラートも喋らない。
「なあに、教えてくれないの?あの子爵が裏切り者とか、わけわかんないじゃない?」
そう言って、ヴィオラートに気だるい視線を送る。
「でも、ヴィオラートがやっつけたのよね?」
「うん。でも、逃げられたし…」
「それでも凄いわ!ねえ、一体どんな任務だったの?」
「うーん…」
ヴィオラートはにんじんを頭に当てて考える。ルイズが黙っている以上、話すわけにはいかない。
その様子を見たキュルケは、つまらなそうに嘆息し、挑発した。
「ルイズ、ゼロのルイズ!なんであたしには教えてくれないの!ねえタバサ、バカにされてると思わない?」
キュルケは、本を読んでいるタバサを揺さぶった。タバサの首が、がくがくと揺れる。
ルイズはそれを見て、ようやく求める答えを少しキュルケたちに与えた。
「…大体予想はついてるんでしょ?」
それだけで、キュルケと…タバサは大方の事情を悟る。
「まあ予想はつくけど。じゃあやっぱりその手紙ってのは、アレね」
「うん、そのアレかな」
ヴィオラートの肯定に満足したキュルケは、「そっか」と呟いただけで、静かになった。

その静寂に取り残されたギーシュは、急に静かになった女性陣をきょろきょろ見渡した後、
今がチャンスとばかりに自らの疑問を口に出す。
「その…ミス・プラターネ?」
あらたまった口調で…とりあえず、一番話しやすそうなヴィオラートに問いかける。
「姫殿下は、その、何か僕のことを噂しなかったかね?」
ヴィオラートはちょっとギーシュがかわいそうになった。
今の暗黙の了解を一人だけ理解できていないというのもそうだが、
アンリエッタはギーシュの『ギ』の字も話題に上らせなかったからだ。
「頼もしいとか、やるではないですかとか、追って恩賞の沙汰があるとか…」
「ギーシュくんは、頑張ったよね」
それだけ答えると、ヴィオラートはいつもの笑顔に戻って、黙り込んだ。
「その、何か噂しなかったかね?」
「…」
「その、姫殿下は、ぼくのことをなんと評価してたかね?」
ヴィオラートは笑顔のままわずかに首を傾げ、答礼を返す。
「もしかして密会の約束をことづかってある、とか…」
今度は逆側に、首を傾げた。

ぽかぽかと太陽が照らす中、二人のやりとりは魔法学院にたどりつくまで続いたという。

671 :ゼロのアトリエ:2007/08/07(火) 22:45:50 ID:k9cayPpN
とうかおわり

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:45:53 ID:bxgQphBW
支援

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:46:06 ID:DK8XQajJ
乙〜


674 :MtL:2007/08/07(火) 22:47:03 ID:psmHwU4H
投下予約〜

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:47:20 ID:wjD/1yux
ギーシュふぁいとぉ
報われることはまずないけど

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:47:29 ID:4RCRQUa1
アトリエやったことないからPS2のマリー+エリー買ったけど正しかったんだろうか支援

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:48:03 ID:6Wy3EpgA
夜天TtL支援

678 :夜天の使い魔 1/7:2007/08/07(火) 22:48:17 ID:Ozt3J+FH
アトリエの人の次とか凄いプレッシャー。
しかし次の人も居る事だしさくさく投下しちまいます。


 召喚の儀式より早一週間。
 使い魔を得た二年生達の一番の楽しみは、召喚した使い魔達と戯れる事だ。
使い魔は一人前のメイジの証とも言える。小さい頃より念願だったそれを得
た少年少女達の放課後は、専ら主従の親睦を深めるのに費やされていた。あ
る者は使い魔の目を通して人では見られぬ光景を楽しみ、ある者はその背に
乗り地を駆ける。僅か七日ではまだまだ楽しみ足りないと言った様子だ。
 
 勿論、それはルイズ・フランソワーズにとっても例外では無い。ただ若干−
いやそんな控えめな表現では的確ではないだろう、かなり他の者達とは違った
形での触れ合いであったが。
 彼女の放課後は「この本がなんであるのか」を調べる為に費やされた。当初
こそ「変わった本」で済ませていたのだが、三日もすればこれが単なる本で無
い事に気付いてきた。
 
 まず最初の特徴として、この本は「ルイズの元に居ようとする」。どういう
事かと言うと、どんな場所に放置しようが何時の間にか彼女の部屋に戻ってく
るという事である。最初のきっかけは起床時の出来事だ。目を覚ませば何故か
必ず彼女の枕元にこの本がある。夜寝付けなくて本を読む事は確かにあるが、
少なくともこの訳のわからない文字しか書いていない本でそんな事をした記憶
は無い。初日は勘違いで持ってきてしまったと納得したが、何日も同じ事が続
けば流石におかしいと気付く。きっちり机の上に置いた事を就寝前に確認して
も、目が覚めればかならず隣にあるのだ。
 さらに授業を受ける為教室に行けば、何時の間にか机の上にその本があった
りした事すら数回あった。傍から見れば間違いなく呪いの本の類である。
 ならば呪いの類がルイズに働いて彼女が不利益を被っているのか?と言われ
ればそうではない。
 
 二つ目の特徴、それは彼女がこの本に最初から抱いていた愛着のようなもの、
安心感や安堵感についての事である。本を持っていれば心が落ちつく。まるで
誰かに包まれているような、護られているようなそういう感覚があった。一言
で表すなら軽い幸福感であろうか。
 その為か、クラスメイト達は彼女に対し「最近ちょっとキツイ感じが抜けた
ような」と言った感想を抱いていた。男の目からみれば実に率直に「少し可愛
げが出てきた」、女の目から見れば「少し話し易そう」と言った所である。
 これに関係あるのか、最近夜はぐっすり安眠出来るようになったのもちょっ
とした嬉しい変化だ。寝坊しがちだった朝もすっきり目が覚めるようになって
なかなかに快適な気分を満喫していた。

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:49:20 ID:bxgQphBW
生き字引の支援

680 :夜天の使い魔 2/7:2007/08/07(火) 22:49:27 ID:Ozt3J+FH
 そして三つ目、これが彼女にとって最も大きなものであった。
 その事に気付いたのは召喚翌日、最初の授業の事である。授業内容は土の
系統について、ミセス・シュヴルーズの講義だった。決して授業を疎かにし
ようとは考えて居なかったのだが、やはり色々と気になるのかぺらぺらと己
の使い魔のページをめくり何か解かり易い変わった所でもないか調べていた。
そしてその行為に集中していたのが仇となったのか、それをミセス・シュヴ
ルーズに見咎められてしまったのだ。
「ミス・ヴァリエール、その……大変に変わった使い魔ですから色々と気に
なる事があるのでしょうけど、授業はきちんと聞かなければいけませんよ」
 その言に教室の至る所から失笑が聞こえる。
「丁度良い、座学だけでは退屈だったようですから実技をやって貰いましょ
う。ミス・ヴァリエール、ここにある石ころを、貴方の望む金属に変えてご
らんなさい」
 瞬間−教室の空気が一変した。失笑がざわめきに変わり、その声色はどこ
か怯えを含んでいるようだった。
「あの、先生」
「なんですか、ミス・ツェルプストー」
「止めておいた方が良いと思いますけど……」
 そのキュルケの提言に追従するように、クラスの皆目が語っていた。その
通りだ、と。
「何故ですか?」
「危険だからです」
 今までこのクラスを受け持った事の無いミセス・シュヴルーズには、皆が
何故そこまでルイズに錬金させる事(正確には魔法を使わせる事、だが)を
怖れるのかさっぱり理解出来なかった。たかが錬金を行うのに何故そこまで?
 火の系統の授業であるなら事故が起これば大事に成り得る事もあると教師
生活の長い彼女は良く知っていたが、これはなんの危険も無い錬金である。
故に彼女がこう言葉を続けるのも無理からぬ事であっただろう。
「何が危険なものですか。さあミスヴァリエール、気にせずにやってごらん
なさい。失敗を恐れていては何も出来ませんよ?」
 クラス一同の顔色が真っ青になった。表情は断頭台に昇る囚人が如く、である。

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:49:57 ID:Rq9UJ+TZ
支援

682 :夜天の使い魔 3/7:2007/08/07(火) 22:50:34 ID:Ozt3J+FH
 ルイズは「はい」と一言応えると、つかつかと石の置いてある教卓の前へ
と歩み出た。杖を振り上げ、呪文を唱え始める。
 
 同時に他の者達も行動を起こした。ただ一人の例外も無く素早く机の下に
身を隠したのだ。物言わず迅速かつ統制の取れた一連の行動は軍もかくや、
と言える程のものであったろう。長い教師生活の中でも類を見ない珍妙な行
動にミセス・シュヴルーズは困惑するばかりだった。
 
 一方のルイズはそんな周りの行動をまったく気にしないようにただ呪文を
唱え続ける。これは何時もの事なのだ。彼女はもうすでにこんな腫れ物扱い
にも慣れっこになってしまっていた。
 
 それに今日は何時もとは違う、とルイズは感じていた。昨日の召喚が中途
半端とは言え成功したという自負が彼女に新たな自信を与えていたのだ。
(昨日だって成功した……なら今日だって成功させてみせる!)
 頭の中で石ころが銅の塊になる所を明確にイメージする。銅は錬金の難度
としては簡単と言われている。いきなり鉄とかは無理でもこれならきっと出
来る、そう思いながら呪文の最後の一小節を唱え、杖を振り下ろし−。
 
 それを聞いた皆はミセス・シュヴルーズに心からの同情の念を送っていた。
間近であの爆発を受けたなら只では済むまい。しかしその後聞こえて来たの
は彼らが想像した爆音ではなかった。
 
 ぽむん
 
 なんとも気の抜けた音がして、次いでころんころんと何かが床を転がる音。
恐る恐る机から顔を出した面々が見たのは、彼らが想像していた惨状ではな
い先程とまったく変わらないままの教室の姿と、教卓から転げ落ちただろう、
床に転がる一つの石ころだった。
「どうやら失敗してしまったようですね。しかし、誰もが失敗を重ねながら
成功に近付いて行くものです、気を落とす事はありませんよミス・ヴァリエール」
 ミセス・シュヴルーズはのんきにそう慰めた。
 一方ルイズは、
(あ〜〜〜〜〜っ、今度こそ成功したと思ったのに!)
 確かな手応えを感じていた−ような気がした−ので、本気で悔しがった。
しかしその悔しさも一瞬の事で、机に戻る彼女の心には希望が満ち溢れてい
た。
(何時もみたいに爆発しないのはきっとわたしが着実に腕を上げているとい
う証拠ね。この調子で頑張って練習して行けばきっとあと半年位すれば魔法
なんてちょちょいのちょい、よ)
 失敗しながらも前進の芽を感じ取ったルイズは僅かに増長しながら、放課
後の中庭にて意気揚々と魔法の自主練習を行い−見事に大爆発した。
「……なぜ?」
 ルイズは必死に思考を巡らす。
(さっきの授業ではこんな何時もみたいな爆発はしなかった。ちょっと大き
な音がして石ころがはじけちゃうような感じだったのに……なんで戻っちゃ
うのよ!?)
 昨日今日となんでこんなにぬか喜びが多いんだろ、とげんなりした。
(さっきと今で何が違うって言うのよ)

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:51:17 ID:bxgQphBW
支援どす

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:51:25 ID:m5k0YgIK
夜天MtL連携支援

685 :夜天の使い魔 4/7:2007/08/07(火) 22:51:45 ID:Ozt3J+FH
 先程と同じように呪文を唱え、杖を振る。しかし結果は大爆発。もしかし
て時間や場所が関係する? なら今まで一回もこのような事が起こらなかっ
たのは不自然だ。なら一体何が違うのか、と問いかけてふと気付く。
(もしかして……あの本のせい?)
 さっきは近くにあの本があった。今は、自分の部屋に置いていて手元に無
い。唯一確実に違う点はそこしか無かった。
 物は試し、と急いで部屋に戻ったルイズは本を手に再び中庭へ赴いた。そ
して呪文を唱え、杖を振ると−。
 
 ぽむん
 
 気の抜けた音とふわっとした煙が立ち上る。もう一度呪文を唱える。ぽむん。
さらにもう一度。さらにぽむん。ていていと杖を振るたびぽむんぽむんという
音が中庭に響き渡った。
 むむ、と口をへの字にしながら唸ると、全力疾走で部屋に戻り本を置いて
くる。
 ていっと気合一閃。見事な振り抜きと共に起きる大爆発。
(これは……ほぼ決まりみたいね)

 三つ目の特徴、それは彼女の魔法失敗の爆発を弱めるという事だった。一体ど
ういう原理なのか知らないが、本が近くにあればそうなるらしい。その後色々調
べてみた結果、約10メイル以下の距離に本が存在するのなら彼女の爆発は弱まる
という事が判った。
 
 以上の三つが本の持つ特異性だと判明した。しかし特徴は判明したもののルイ
ズの疑念はさらに深まるばかりだった。
(勝手に手元に戻ってきて安心する作用と爆発を弱める作用がある本って一体何?)
 仮にマジックアイテムだとしてもどういう用途で作られたのかさっぱり理解出
来ない。最初の手元に戻ってくるというのは判る。これは非常に便利だ。しかし
後の二つはまったく判らないし相互に関係のありそうな作用でも無い。安心する
事と爆発を弱める事になんらかの因果関係を見つけられるなら、それは狂人であ
る。もしかしたら隠された機能でもあるのかもしれないが、どういうものなのか
見当すら付かなかった。
 
 そんな訳で、使い魔生活8日目に突入した彼女が向かった先は図書館であった。
判らないなら調べてみようマジックアイテム、である。ルイズはその手のアイテ
ムに造詣が深い訳では無いので、もしかしたら稀少なマジックアイテムとしてこ
の本の事が載っているかもしれないと踏んだのだ。
 
 とりあえずそれっぽい本を片っ端から手に取り、近くの机に積み重ねていく。
書棚の高さは30メイルにも及ぶ為、レビテーションの使えない彼女が集められる
ものはたかが知れていたが、それでも「魔法器具大全」という如何にもな題名の
ものから「必読!俺のマジックアイテムパート2」とか言う良く判らない怪しげな
題名のものまで二桁近い冊数が集まった。積みあがった本の山を見て軽く眩暈が
した。これはちょっとやそっとでは調べ終わらないだろう。萎えかける心を必死
に奮い立たせてルイズは最初の一冊に手をかけた。

686 :夜天の使い魔 5/7:2007/08/07(火) 22:52:50 ID:Ozt3J+FH
 4日後−。
 彼女が想像するより遥かに早く、その作業は終了した。何故か? それは
実に簡単な事だった。探せど探せど、本のマジックアイテムなんて何処にも
載っていなかったのだ。数ある書物のどれを開いても乗っているのは彼女も
知っているようなものばかり。目当ての本についての記述はおろかそもそも
本のマジックアイテムというカテゴリーそのものが存在しなかった。
 
(困ったわ……今手に取れる範囲の本は調べてしまったし、マジックアイテ
ムで駄目ならとりあえず本そのものの線で攻めるべきかしら?)
 とりあえず己の出した結論に従い、本を探しに図書館を彷徨う。古い書物
について言及された本を探すとなると骨が折れた。この図書館に集められた
本は学院の生徒達が勉強に使う資料として集められた書が大半だ。あとは娯
楽用に物語があったりするが、今ルイズが探しているようにピンポイントで
マニアックな書物があるかどうかというと疑問であり、あるとしても普段人
目に付かないような書棚の遥か上の方にこっそりと鎮座している事だろう。
実際ざっと見た限りではそんな書物は存在しそうになかった。しかし諦めの
悪い性分の彼女は何回も書棚を見て回り見落としが無いか確認していった。
 
 結果、出来上がったのは机に突っ伏すたれルイズの姿。
 完全に体力を失い机に上体を投げ出して、年頃の婦女子にあるまじき実に
堕落した様相であった。
 
 これはお手上げかも、と突っ伏すルイズの脇にとん、と何かが置かれる音
がした。ほぼ体力が底を付いた体に活を入れて、のろのろと上体を起こすル
イズが目にしたのは青髪の小柄の少女の姿と、自分の脇に置かれた3冊の本。
「マジックアイテムならこの本が詳しい」
 少女が口を開く。ルイズはこの顔に見覚えがあった。確か同じ学年の生徒
で、キュルケと一緒に居る所を良く見るような−。
 
「あ、ありがとう……えっと……」
 同じ学年でありながら名前が解からない。己の交友範囲の狭さに心の中で
思わず舌打ちしてしまった。
「タバサ」
 それを察したのか、少女は自らの名前を告げた。
「ありがとう、タバサ。助かるわ」

 タバサはこくりと小さく肯くとすたすたとこの部屋の隅にある席−おそら
くそこが彼女の定位置であるのだろう−に戻り、そこに置いてあった本を手
に取ると何事も無かったかのように読書を再開した。そういえばここに来る
度にあそこで本を読んでいたっけ、今まで調べものに集中していてあまり気
にも留めなかっけれど毎日あそこで本を読んでいたような気がする。この数
日の記憶を手繰り寄せたルイズはそう一人ごちる。だとすると毎日調べもの
をする自分の姿を見て手助けをしてくれたと言う事なのだろうか?
 ちらりと横目でタバサの様子を盗み見る。一心不乱に本を読む表情は仮面
のようにまったく変わらず、いかにもとっつきにくい雰囲気を身にまとわせ
ていた。先程のやりとりから察するにあまり快活な性格とは言えないようだ。
しかしこうやって手助けをしてくれているという事は、冷たい性格では無い
のだろう。この一年間話をした事もなかった青髪のクラスメイトに、ルイズ
は僅かながらの好感を抱いた。
 
 しかしながら既に体力の尽きた身、流石に調べものをする気にはならなかっ
たので、タバサお勧めの3冊を手に取るとルイズは図書館を後にした。
(とりあえずちょっと横になってから続きをしましょ)
 だが連日の調べもので徐々に疲労が蓄積していた為か、その日は結局朝ま
で泥のように眠りこけてしまったのは余談である。

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:53:02 ID:bxgQphBW
平等院鳳凰堂極楽鳥の支援

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:53:22 ID:LrJW1HmX
どこぞの剣形態の技ですかい

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:53:22 ID:Qf0/iaNf
支援なのだわ

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:53:46 ID:6Wy3EpgA
紫煙

691 :夜天の使い魔 6/7:2007/08/07(火) 22:53:57 ID:Ozt3J+FH
 それから幾日か、タバサが勧めてくれた3冊に目を通し終わった。が、確
かに彼女が言うように自分で集めた本よりも優れたテキストであったにも関
わらず、やはり本に関する記述は無かった。
 こうなったら最終手段しか無い。
 
「解からなかったら人に聞く!」
 自分の力でどうしようも無いなら誰かの力を借りるしかない。
 ルイズが相談を持ちかけたのはミスタ・コルベールであった。彼は召喚の
儀式の監督を務めていたのだから、使い魔の事を尋ねるには適役だろうと判
断しての事だ。
 彼が受け持つ授業の後、ルイズがその旨を伝えると、
「実は私もその使い魔の事は気になっていてね。喜んで相談にのらせてもら
うよ」
 と二つ返事で引き受けてくれた。
「ちょっと君の使い魔を拝見させて貰っても良いかい? 儀式の時にはルー
ンの有無位しか見て無くてね」
 ルイズは己の使い魔をコルベールに手渡す。
「ふむ……見たことも無い文字だ。古代語の類でもなさそうだが……」
 ぶつぶつとつぶやきながら手早くページを捲っていく。
「所々に白紙のページが含まれているな。文字が抜けている所もある。ペー
ジ数は……およそ600と言った所か。しかし本を閉じるととてもそうは思え
ない位の厚さになる。むむむ、これはなんらかの魔法の力が作用してるのか
もしれませんな」

「それで……どうなんでしょう」
 不安そうにルイズが声をかけた。
「こう、見させて貰った限りではとても奇妙な本だね。中身もそうだが見事
な装丁や立派な紙質……こんな立派な本は見たことも無い。本の装丁に定評
のあるゲルマニアの職人でもここまで見事な本は作れないだろう。それに本
に籠められた強大な魔力も気になる」
「それって強力なマジックアイテムという事ですか?」
「おそらくね。私もこの本について調べてみたのだが、結果はさっぱりだっ
たよ。これだけの力を持つものなら確実に文献に残っていると思ったのだが」
「わたしも図書館で調べてみたんですけど……全然載ってなくて」
「流石だね、ミス・ヴァリエール」
 コルベールがにこりと微笑む。
「疑問を持った事を自分の手で調べるというのはとても大切な事ですよ。さ
て、結局この本については何も解からず仕舞いだったけれど、推測を立てる
事は出来る。私はね、おそらく始祖の時代に関わるような書物ではないかと
思ってるんだ。秘められた膨大な魔力、そして有り得ない程高度な装丁。そ
れこそ、話に伝わる『始祖の祈祷書』であるかもしれませんぞ」
「この本が……?」
 そんな馬鹿な、と思う反面、それ位凄いものなのかもしれない、と言う思
いがルイズの中にあった。伝説に残るような書であれば数々の珍妙な力も…
まあ納得するとまではいかないが、あってもおかしくないかな、とは思える。
「まあそこまで言うのは大袈裟かもしれないがね、大層なマジックアイテム
である事は間違いない。もしこれがミス・ヴァリエールの使い魔で無かった
としたら学院の宝物庫に厳重に保管されるか、アカデミーで研究されるか、
大変な扱いになっていただろうね」
「ミスタ・コルベールはこの本をきちんと使い魔扱いしてくれるんですね」
「勿論だとも」
「でも……本ですよ?」
 召喚の儀式の後、ルイズの進級を他の教師やオールド・オスマンに必死に
説いたのはコルベールであったと、彼女は聞いていた。

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:54:06 ID:WpTQTTdT
支援ガオレン

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:54:43 ID:bxgQphBW
タバサ思いのほか親切だな

694 :夜天の使い魔 7/7:2007/08/07(火) 22:55:09 ID:Ozt3J+FH
「何故、春の召喚の儀式が神聖なものであるか知っているかい?」
「いいえ、判りません」
「メイジにとって使い魔というのはね、生涯を共にする無二の友のようなも
のだ。そこにある絆は時に家族の物よりも確かで重いものとなる。それは何
故か? メイジが使い魔を求めるように、使い魔もまたなんらかの形で我々
を必要としてくれているからだ。そこには侵す事の出来ない確かな繋がりが
あるのだよ、ミス・ヴァリエール」
 何かがルイズの心を走り抜けた。メイジが使い魔を必要とするように、使
い魔もまた自分達を必要とする。その言葉が深く少女の心を貫いてゆく。
「きっとその本は君の事を必要としていたのだと、そう思うのだよ。もし君
がその本に何かを感じているとしたのなら……例え誰が認めなくとも、立派
な君の使い魔であると、私はそう思う」
 そう語るコルベールの口調と視線はとても優しげだった。
「……柄にも無い事を話してしまったようだ。すまないミス・ヴァリエール、
一見しただけでは大して解かる事は無いようだ。詳しく解析すれば違うのか
もしれないがね、君の大切な使い魔に実験するような真似をするのは失礼だ
からね、遠慮させて貰うとするよ。とりあえず最後にそのルーンだけ書き写
させてはくれないかい? もう何年も召喚の儀式に立ちあったが私の記憶に
ないものみたいなのでね」
「ええ勿論構いませんミスタ・コルベール」
(メイジが使い魔を必要とするように、使い魔もわたし達を必要としている、
か)

 ペンを走らせる音を聞きながら、自然と先程のコルベールの言葉が胸の内
で反芻される。
(あんたもわたしを必要としてくれてたのかな。だとしたらあんたは幸せも
のよ。こんなに良いご主人様なんて、世界中を探しても居やしないんだから)
 そう心の中で問いかけた所で、答えが返ってくるはずも無いけれど。
 十字の照り返す光が、何処か柔らかで喜びに満ちているように見えた。

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:56:14 ID:bxgQphBW
支援タイ

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:56:15 ID:6Wy3EpgA
何と言う精神安定剤紫煙

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:56:33 ID:C6VkjtmU


しかし夜天の人はどうして変な位置で改行してるの?

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:56:55 ID:4VK8Sdbn
この本はいいものだ

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:57:26 ID:m5k0YgIK
乙。なんというか和やかに過ぎ去っていくな……。
それがあの最初につながるというのだから尚更。

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:57:25 ID:GItI6iXD
はやく名前をつけてあげてくれえ!

701 :夜天の使い魔:2007/08/07(火) 22:57:33 ID:Ozt3J+FH
以上で投下終了。
アトリエの人とMtLの人に挟まれるとかそれなんて晒しプレイですかー?
ちょっと涙が出そうだったり。

>>697
文字数で揃えて改行してるからこうなってるっぽい。
次までに対策しておきます。

702 :MtL:2007/08/07(火) 22:57:48 ID:psmHwU4H
それじゃ投下しますねー

703 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 22:58:16 ID:+AxVZzW/
なんてすばらしい本支援
MtL氏の後に予約

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:58:27 ID:Dr2ktWhm
夜天の人乙
管理人格が目覚めるのは何時なのかwktk

>>676
マリーとエリーは基本にして良く纏まってるから面白いよ
ただPS2版のはおまけが幾つか削られてたかも…

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:58:35 ID:yGRHxSeL
>>697
馬鹿かお前は
それともゆとり?

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:58:59 ID:6Wy3EpgA
夜天の作者殿おみごとでござりまする・・・

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:59:28 ID:Qf0/iaNf
>>704
そいつは初耳だ。じゃあ原典を探すか…

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 22:59:48 ID:wjD/1yux
この間出た新装版マリー&エリーのことかとちょっと思った支援。
今でも同人誌で連載続けてるんだね越智先生。

709 :MtL:2007/08/07(火) 22:59:57 ID:psmHwU4H
マジシャン ザ ルイズ (4)霊的直感

「お願いだよ、ヴェルダンデも連れて行かせておくれよっ!」
「駄目ったら駄目っ!何度言ったら分かるの!」
朝もやの中、ルイズとギーシュが言い争っている。
ギーシュの足元には巨大なモグラ。このジャイアントモールの扱いについての諍いである。

ギーシュは自身の使い魔であるジャイアントモール、ヴェルダンデを連れて行くと主張している。
一方のルイズは、目的地まで馬で向かうのだから地中を掘って進むジャイアントモールを連れて行くことは出来ないと主張。
お互い、一歩も譲らない主張と主張。

「そうか!分かった!君はこの僕の美しいヴェルダンデが役立たずだと思っているんだね!」
「はぁ!?何言ってるのよ!問題はそこじゃないでしょ!」
「さあヴェルダンデ!君の力を見せてやるんだ!」
「ちょっと!こっちの話を聞きなさいよ!」

ギーシュの号令でルイズに飛び掛るヴェルダンデ。

「ちょっ!止めなさいよ!この馬鹿モグラ!」
ヴェルダンデはそのままルイズを押し倒し、その鼻で体中をまさぐる。
ブラウスから、果てはスカートの中身にまで鼻を突っ込むヴェルダンデ。
「は〜な〜れ〜な〜さ〜いっ!!」

暫くルイズを慰みものにしたヴェルダンデであったが、ルイズの右手の薬指、そこにある宝石を見つけると鼻を押し付けた。
「なな、何やっちゃってんのよ!この低脳モグラはっ!これは姫様に頂いた大切な指輪なのよっ!」
「ははは、分かっていただけたかな、僕のヴェルダンデはこの様に貴重な鉱石や宝石を見つけ出すことが出来るのさ!」
「それが何の役に立つっていうのよ!」

一陣の、風。

突然の突風が巻き起こり、ルイズを押し倒していたヴェルダンデの体が宙に巻き上げられた。
「ああっ!僕のヴェルダンデがっ!誰がこんな酷いことを!」

ギーシュが喚くと、朝もやの中から一人の長身の男が現れた。
「すまない、婚約者がモグラに襲われているのを見ていられなくてね…おっと、僕は敵じゃない。
 姫殿下より君達の同行を命じられた、魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ」
「わ、ワルドさま!?」
流石のギーシュも、押し黙る。
衛士隊の隊長に意見することは出来ない。
このトリステインにおいて、衛士隊こそ、全貴族の憧れ、その憧れに意見することなど出来ようはずが無い。

ルイズ、ギーシュ、ワルドの三人の自己紹介が済む。
三名の出発の準備は整い、後は旅立つのみである。

「ところで………君の使い魔殿はどうしたんだい?」
「ワルドさま、私の使い魔がメイジだとご存知なのですか?」
「ははは、君が土くれのフーケを捕まえた話は聞いているよ。その時に知ったんだ」
「まあ、そうでしたか。
 ミスタ・ウルザ出発する為の足を用意してくると言って、何処かに…」

「待たせたね、ミス・ルイズ」


朝もやの中から現れる長身。それもワルドと同じくらいの丈の、初老の老人の姿。
白髪白眉白髭の色眼鏡、手には杖、服装はメイジのようなローブ、背中には剣を二本背負っているようだ。
「ワルドさま、彼が私の使い魔、ミスタ・ウルザです」

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:00:26 ID:m5k0YgIK
漫画版ヴィオラートのアトリエ探したがなくて、マリーとエリーのアトリエ買って来たな。
そしてミスタ・ウルザ支援準備。

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:00:30 ID:LrJW1HmX
>>704
本来の設定通りなら400ページは収集する必要があるが
ルーンの影響を受けて別のタイミングで目覚めるかも

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:00:40 ID:1KjC1vqF
本を召喚―――宇宙完全大百科とか。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:00:52 ID:bxgQphBW
元ネタのリリカルなのはってのを全然知らないけど
それでも面白く感じるので見事だと思います

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:01:08 ID:Rq9UJ+TZ
支援

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:02:11 ID:m5k0YgIK
>>709 そういや同人のヤツ、とらにあったな。そしてフル装備だよおじさま支援

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:02:24 ID:yGRHxSeL
>>712
長編のゼロの探究と小ネタのある少女の手記がそれっぽいな

717 :MtL:2007/08/07(火) 23:02:44 ID:psmHwU4H


ワルドは一目見て、この男が自分とは相容れない存在と直感した。
直感―――この男が気に入らない―――という、本能的な嫌悪。
「初めまして、ワルド子爵です」
手を挿し伸ばす。

ウルザは一目見て、この男が自分の障害となる存在だと直感した。
直感―――この男は邪魔になる―――という、予知じみた霊感。
「ああ、初めまして、ウルザだ」
差し出された手を握り返す。

互いに己の本心は臆面も出しはしない。

これが長く因縁となるウルザとワルド、最初の出会いである。



「随分と時間がかかったのね、ミスタ・ウルザ。
 それにこんなところに馬を連れてきたなんて…素直に門まで連れてきてくだされば良かったのに」
ルイズ達はウルザに連れられて、裏庭へと向かっていた。
「持ち主の了承を取るのに時間がかかってしまってね、それに多少の準備もあった。」
「だったら最初からちゃんと説明してく、」
「今回の足は、これを使わせてもらう」

そういったウルザが指差す先、そこには何か大きなものが置かれているようであった。
風が吹き、朝もやの中から影の正体が現れる。
果たして、そこにあったのは先日コルベールが完成させた機械であった。


あえて形容するなら骨組みと羽、それに箱で構成された朽ちた飛竜。
「ミスタ・ウルザ、これは何?
 見たところ………羽のある機械のようだけど」
「これは、羽ばたき飛行機械という魔法と機械の融合したアーティファクトだ」
「飛行機械…というと、これが飛ぶっていうの?」
「ああ、飛行実験はこれからだがね」


結局、羽ばたき飛行機械にルイズを乗せることをワルドが反対したので、ウルザ・ギーシュが飛行機械、ワルド・ルイズがワルドのグリフォンに乗るという運びとなった。

「さあ、最初の目的地は港町ラ・ロシェールだ!」
ワルドが叫び、幻獣グリフォンが空へと舞い上がる。


一方の羽ばたき飛行機械。

「振り落とされないように、しっかりと捕まっていたまえギーシュ君」
「あ、ああ…」

まずは、ゆっくり飛行機械の羽が動き始める。
その姿は、骨組みだけのドラゴンが、空を舞おうと羽ばたこうとしているようであった。
羽ばたきによって強い風が巻き起こる、まるで風の精霊が降り立ったかのよう。
そうしているうちに、徐々に飛行機械が浮き始める。
一度浮き始めると、そこからは早く、力強く羽ばたく機械が先行していたグリフォンに追いつくまで、そう長い時間を必要としなかった。


718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:03:13 ID:bxgQphBW
支援

>>712
デュープリズムのブック・オブ・コスモスとか
所有者が強力な魔法を使えるようになる

でもある意味ズルだからルイズは複雑だろうけど

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:03:20 ID:m5k0YgIK
アンカー打ち間違えた、>>709ではなくて>>708だった。そして更に支援

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:04:27 ID:4VK8Sdbn
支援
カツ丼ちゃんも支援

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:04:27 ID:m5k0YgIK
0マナの親和デッキのお供がきおった……

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:04:55 ID:weE462o5
ワルドがまともにライバルとしての出番が貰えそう、支援

723 :MtL:2007/08/07(火) 23:05:14 ID:psmHwU4H

それから半日近く、ルイズ達は空を飛び続けていた。
流石は魔法衛士隊の隊長が騎乗するグリフォン、疲れ知らずのタフな幻獣である。
その間、グリフォン上の人であるルイズとワルドは思い出話に花を咲かせていた。
「僕にとっては未だに小さな女の子だよ」
「いやですわ、ワルドさまったら」
「僕は家を出る時に決めていたんだ、立派な貴族になって、必ず君を迎えに行くとね」
「ワルドさま……でも、私…」
「ルイズ…僕の小さなルイズ、君は僕が嫌いなのかい?」
「そんなことは…」
「僕を嫌いじゃなければ、信じて欲しい。僕は君を迎えに来たんだから」
   ―――私が君を導いてあげよう―――
突然フラッシュバックする、夢の一場面。
顔を赤らめて、慌てて俯くルイズ。



羽ばたき飛行機械。
そこには沈黙に押し黙るウルザとギーシュの姿。
しかし一方のギーシュは、この数時間、何か口を開きかけては閉じる、そんなことを繰り返していた。

「………ギーシュ君、何か、私に言いたいことがあるのかね?」
「………別に」
「そうかね」

再び沈黙、このまま到着まで終止無言かと思われたとき、意を決したギーシュが口を開いた。
「謝ろうと、思っていたんだ………」
「…謝る?」
「決闘の時の件だよ、あのことを、謝ろうと思っていたんだ…」
「………」
「意識が戻ってからモンモランシーに酷く叱られてね、僕がどれだけ馬鹿なことをしようとしていたか、思い知らされたよ」
「…謝るなら、私にではなくあの平民の娘とコック長にだろう」
「その二人には、もう既に謝ったよ…」
「そうか」
「だから、………あなたにも謝ろうと思って」
「私は何も怒ってはいない、君が反省しているというなら、後は君自身の問題だろう」
「……はは、まったくその通りだね、以後気をつけるよ。
 それにしても、あの時の熊は恐ろしかったよ、何せ、」
「ギーシュ君、客のようだ。話はそこまでにして、口を閉じていたまえ」


地上から、空を行くものへ矢が射掛けられたのは、その時であった。


射掛けられる大量の弓矢、回避行動を取るウルザであったが、その数本が羽ばたく羽に突き刺さる。
平行を欠き、傾ぐ羽ばたき飛行機械。

「ミスタ・ウルザ!奇襲だ!
 敵は私が引き受ける、あなた達は先に目的地へ!
 ラ・ロシェールは街道沿い、峡谷に挟まれた場所にある!」
旋回して敵を迎撃する態勢をとるワルド。
「分かったワルド子爵!
 こちらは先に向かわせてもらう。苦戦するようなら後ろの者達に強力を仰ぐといい!」
それ以上は耐えられないとばかりに、目的地に向かって徐々に高度を落としながら全力で飛行するウルザ・ギーシュ。

目的地ラ・ロシェール。
アルビオンへの玄関口は、すぐそこである。

                     これがウルザとワルド、その出会いの最初の1ページ
                            ―――ギーシュ回顧録第三篇

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:05:26 ID:bxgQphBW
雷電支援

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:07:33 ID:CFenHpAg
いつもながら読みやすいな

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:08:00 ID:m5k0YgIK
GJ。
ウルザとワルドの因縁か……ワルドにとってウルザは正にファイレクシアのような不倶戴天の敵になるんだろうか。
何せワルドが望んでいた世界は、所詮多元宇宙の一つに過ぎない訳だから。
そしてギーシュの回顧録が残る辺り、なんかギーシュも名を上げるのかね。
次回も期待して待ってみる。

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:08:31 ID:yGRHxSeL
>>725
そうかな?
―の使い方とか、文章のリズムとか微妙に読みにくかったりするところがあるが

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:08:43 ID:1KjC1vqF
>>718
その方向でいくのなら、ザンヤルマの剣士の「カオルクラ」とか面白いかもしれん。

729 :MtL:2007/08/07(火) 23:10:01 ID:psmHwU4H
投下終了です。

>>364氏の件は、見た感じ解決したようですかね?
私は一応、知らない人でも分かりやすくかけたらいいなぁと思ってます。

それはそうと、MTGの方のwikiが落ちてるので執筆ペースが落ちてます。

ダッシュの使い方は、難しいですねぇ

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:11:37 ID:+gM0smbC
最後の一文がクールだ。GJ!

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:12:07 ID:kaIQFCLB
ダッシュ同意
俺は好きなんだけど敬遠しがち……

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:12:43 ID:4RCRQUa1
つい四枚つみたくなるアーティファクトじゃないか
しかし10メイル……?
原作?でもそのぐらいなのかな
読んだことないからわからんけど

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:12:47 ID:CFenHpAg
>>727
俺の主観だからあんまり気にしないで

734 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 23:16:13 ID:+AxVZzW/
次ですかね?

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:17:16 ID:m5k0YgIK
>>729
一応修正されてますね。そしてwikiが落ちてるので久しぶりにカウンターオースでも回そうとしたら組めない……。

>>732
カードのイラストには羽ばたき飛行機械しか描かれてないんで他の物体と比較できないし。
まぁハルケギニアでのアーティファクト第一号っぽいし、大型化してるとか脳内補完。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:17:45 ID:Dr2ktWhm
>>707
マリーを買うならプラスって付いてるヤツね、SS版で追加されたイベントが入ってるから。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:17:45 ID:wSa1M85F
>>712
伊藤勢版モンコレの「真宰辞書」を…

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:17:51 ID:bxgQphBW
>>734
ですね。
支援


現在スレ容量420KB。

スレ容量が480KBを超えた場合には>>950に達していなくても、
一旦書き込みを控えて新スレを立てたほうがいいかも

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:18:10 ID:TuvThzo9
私もMtL氏の文は読みやすくテンポがいいと思う

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:18:19 ID:nLlktCzA
ボムボム+バクバク、はバクバクで作った物も何時でも爆破可能、
とかあったら強過ぎ?支援

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:18:27 ID:m5k0YgIK
>>734
予約は消化されきってるはずなんで「道が空いているではないか」ですよ。

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:18:57 ID:Qf0/iaNf
みなさん投下乙であります!
>>736
dクス。探してみるわ

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:19:17 ID:FQ2UiRdY
>>728
才能を引き出すやつだっけ? 読んだのだいぶ前だからあいまいだが。

744 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 23:19:33 ID:+AxVZzW/
今回は少し短いから大丈夫かと。
では投下を〜もう完全に趣味の領域

八話 『いやでも歯茎であってあごではなかろう』


 ルイズは魔法が使えない。正確には魔法がすべて爆発する、その事実を最近では受け入れ始めていた。
 ミョズニトニルンの能力で得られる情報は、信じられないほどにルイズの内面を変えていた。

 狭い偏った知識は人間を小さくする、それは世の真理であるかもしれない。
 シエスタに頼んで調理場で調理の様子を観察したり、料理の内容を完全に言い当ててマルトーを感心させたり。
 シエスタと町に出てさまざまな武器を購入したり、鍛冶屋や彫金・彫刻家を訪ねてその技術を記憶したり。

 かつて彼女の姉は行った、『魔法使いは塩を錬金できるが、塩を使ったおいしい料理はできない』と。
 まさに真理ではなかろうか。どれだけ優れた魔法使いでも、それを活用できないものに何の価値があろう。そう、フーケ討伐での教師たちのように。

 ルイズはキュルケにゲルマニアの話を聞くようになった。
 メイジでなくとも金で地位を買える、と野蛮な国とさげずまれるゲルマニア。
 しかしどうだろう、果たして政治に魔法の力は必要だろうか? 答えは否である。
 能力次第で高い地位を得られるという現実に即した制度、平民だからという理由で高い地位につけないこの国とは大違いだ。
 ゲルマニアの製品の技術の高さを見ながらルイズは思う、もしかしてトリステインの国力って低いんじゃないだろうか?


 キュルケはその小屋の中を見渡していた。
 もともとは机と本棚しかなかった小屋が、気がつけばりっはな錬金炉まですえつけられている。
 て言うかあれは火の秘薬じゃあないのかしら? どこから手に入れたの?
 鉱石の単結晶も増えている。あれはルビーだろうか? あの真っ黒いのは何?
 ていうか今カツ丼が取ってきてかごに放り込んでるキノコは生息地がわからない希少価値の高いやつじゃ……
 何でこんなに銃がたくさん立てかけられてるの?
 ……ルイズはどこ?

 ルイズは木にすえつけた机の上でパーツの整備を行っていた。
 手に持つのは一丁の銃。銃身を六本束ねたもの。
 この世界においても銃は存在するが、その戦略的価値はあまり高いとはいえない。
 戦闘に耐えうる魔法使いはそのほとんどは一、二個の銃創くらいその場で治せてしまうからだ。

 そう考えると学園の教師たちは属性特化した魔法しか使えないため、教職というある意味閑職についているのかもしれない。

 しかし平民にとって銃と剣は非常に有用な武器になる。
 この世界での銃はせいぜいがフリントロック式の先込め単発拳銃までだ。
 軍は元込め式の銃も作っているらしいが、それもしょせんは単発式。
 自分の能力で作り上げた銃は、その製造過程を現在の技術では再現できない。
 それゆえのこれ、その形状から“ペッパーボックスピストル”と呼ばれた銃であった。

 六本の銃身は精度の安定のため長めに作られライフリングが彫られている。引き金を引くことで銃身が回転する六連発拳銃。
 ルイズが苦労したのは弾丸だった。
 この世界には『まったく同じ規格のものを量産する技術』というものが存在しない。少なくともトリステインにはない。
 そのため魔法使いが大手を振るい、平民が縮こまることになっているのだが。
 それゆえ大量生産しやすい弾丸を作るため、ルイズはその銃の威力を犠牲にすることにした。
 剣で斬りつけるまでの足止めになればいいやと、実の影響か徐々に戦闘的になっていく自分の思考に苦笑する。

 薬莢を木屑を押し固めて作り、一端に弾丸を、一端に薄めの油紙をはめ込む。
 油紙のほうを金属板で密閉し、撃鉄の火打ち金を叩き込むことで着火、弾丸を発射するというシステム。
 かつては“早合”と呼ばれた薬莢の原型だが、それが完成したときルイズは思った。

『自分は天才じゃぁなかろうか?』

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:21:46 ID:bxgQphBW
なんかルイズ、どう見ても知能までアップしてるな。
ルーンの効果か?

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:21:53 ID:tHsHozJ4
支援・支援

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:22:04 ID:yGRHxSeL
ダッシュは別として、体言止めの多様が読みにくい原因
二三行ごとに必ずあるし、二文連続で使われるともうどうしようもない
そして過去形で終わる文章が多い

>突然フラッシュバックする、夢の一場面。
>顔を赤らめて、慌てて俯くルイズ。

>羽ばたき飛行機械。
>そこには沈黙に押し黙るウルザとギーシュの姿。

このあたりなんか特にひどい
あと、沈黙を表すのに…ばかりだから、間抜けに見える

748 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 23:22:46 ID:+AxVZzW/
バクバクの能力はあくまで食べたものを作り変えるだけという解釈
もう副題がない関係なくなった……

 後に『ゼロ式拳銃壱型』と呼ばれるようになるそれを、ルイズは嬉々とした表情でぶっ放していた。まさにトリガー・ハッピー。
 横でシエスタがルイズの作った型に煮詰めてどろどろに溶かした木屑を流し込んで薬莢を作っている。

「ルイズ、もしかしてその拳銃連発式?」
「私は天才よ! キュルケ! 魔法が何!? アカデミーが何!? 私のこれほどの価値があるの!?」
「ハイテンションねぇ。私にも撃たせて」
「オッケーオッケー」

 火薬が弱いため大した反動も起こさず、六発の弾丸は吐き出される。
 ガリガリと的を削るその威力を目にし、キュルケは思う。

『これ、もしかしなくてもすごい儲けにならない?』

 ゲルマニア出身のキュルケは父の仕事を手伝っていたためか、こういうことには目が利く自身がある。
 これは間違いなく商売になるだろうし、自分の手を借りなければ量産はできないだろうという根拠もあった。

「ルイズ、これどうするの?」
「まずは改良ね。このままだとちょっと精度が甘いのね」
「なるほど。最終的には売り出すわけ?」
「量産してみようかな、って思ってるけど?」
「なるほど。でも多分無理ね」
「何でよ!」

 自分の作品を否定され、ルイズに目つきが鋭くなる。
 その小動物が威嚇するような可愛らしさにぞくぞくする中、キュルケは銃を持ち上げる。

「トリステインにこの長さの銃身を量産する技術はないわ」
「……あ゛」
「大量生産するならゲルマニアの技術は必要よねぇ?」
「……何が欲しいわけ?」

 ルイズは銃を机に置き小屋を指差す。

「さっき見たルビーの単結晶球とこれを量産することでのマージンかしら」
「量産はまだ先のことよ? それでもいいなら。あとあの結晶は初めから上げる予定だったから問題ないわ」
「初めから?」

 ルイズは銃の整備を再開する。横でルイズがしゃべっていることをシエスタがメモしている。あ、あの子読み書きできたんだ。

「あれはルビーじゃなくて蓄炎鉱石。炎の魔法をためておける魔石よ」
「あんなサイズが見つかった事例はないわ」
「当たり前よ。加工した後のくず部分を集めて固めたんだもの」

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:23:08 ID:yGRHxSeL
投下中にごめんよ
支援

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:23:40 ID:bxgQphBW
早合ってジャムったり暴発したりしやすいんじゃないっけ

支援

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:24:19 ID:+gM0smbC
銃が進化してゆくー
支援!

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:25:33 ID:+W9m0706
>>747
毒吐きにいけ

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:26:29 ID:weE462o5
ルイズが一人産業革命だ、支援w

754 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 23:26:38 ID:+AxVZzW/
早合は先込め銃の玉と火薬をセットにしておく代物なので、これはあくまで薬莢という解釈を願います。
つかご都合主義よ万歳




 フリッグの舞踏会というパーティのようなものがある。
 貴族の子弟である生徒たちには魔法だけでなく礼儀や作法といったことも学ぶ必要があるからだ。
 男子たちが目当ての女性に声をかける中、主役とも言うべき二人が入場する。

 真っ赤な胸を強調するドレスを着たキュルケは適当に相槌を打ち、その可憐さを際立てるドレスを着たルイズは完全に無視をして誘いを跳ね除ける。

「やあ、ルイズ」

 ギーシュがモンモランシーと共にそこにいた。

「あら、そのレイピア使ってるのね」
「これは最高だよ。何が混ざっているかは知らないが、信じられないほど精神力の通りがいい」
「ヴェルダンデも役に立ってくれてるわ」

 グラスを鳴らす。

「あれから思い直してね、いろいろ研鑽を続けてるんだ」
「らしくないわね。才能の無駄遣いが得意技だったのに」
「……厳しいねぇ。まあ機会があれば疲労することもあるだろうさ」
「期待しないで待ってるわ」

 悪友と共にクククとのどから笑い声が漏れる。

「何よ、ゼロのルイズの癖に……」

 恋人が他の女と仲良くしているのが気に入らないのか、テンプレートな侮蔑をもらすモンモランシー。
 ルイズは黙ってその両肩に手を置いた。

「確かに爆発しかしないけどねモンモランシー、あなたを消し飛ばすだけなら十秒いらないわ」

 少しだけ両手に力を入れると、モンモランシーはヒッとしゃくりあげた。

「ルイズ、僕のモンモランシーを脅すのは止めてくれたまえ。僕みたいに耐性がついているわけじゃないんだから」
「くふふふ。ごめんなさい」
「まあどんなものでも使いようということなんだろうね。さあモンモランシー、すねてないで僕と踊ろう」

 足早に去っていくギーシュとモンモランシー。
 二人を見送りながらふと思う、もしかしたら自分は今、誰かと踊っていたのかもしれないと。
 そんな他愛もないことを考えながら、ワインをあける。


 今夜も月は確かに二つ輝いている。
 一つのわけがないのに、二つ輝くこの空に、ルイズは言い知れぬ違和感を感じていた。

 何かが、何かが足りない。
 あるはずの、いるはずの何かが足りない。

 月は二つ、静かに冷たく輝いている。

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:26:42 ID:kaIQFCLB
次6kb強で予約いいかな支援

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:28:35 ID:bxgQphBW
支援

>>755
予約の時はタイトルも一緒に言っておいたほうがわかりやすいかも

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:29:13 ID:Rq9UJ+TZ
何か容量を節約するいい方法は無いのだろうか支援

758 :エデンの林檎:2007/08/07(火) 23:29:27 ID:+AxVZzW/
以上です。
疲労する → 披露する  疲れてどうするんだよ……orz

一人産業革命w 一応木製薬莢も存在はするので技術レベル相応って事で勘弁してください。

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:29:42 ID:0CUxC8MF
銃革命支援

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:29:51 ID:yGRHxSeL
>>752
叩くだけじゃなく、ちゃんと根拠述べてるんだからかまわないだろ
罵ってもないし、毒でもなんでもない

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:30:05 ID:1KjC1vqF
>>755
題名をいってくれないと、予約状況の管理がしにくい。
レス番だけだと、時々混乱する。

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:30:08 ID:bbk5uBkj
あれ?シエスタは…
的支援

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:30:20 ID:psmHwU4H
>>747
参考にさせてもらうぜよ。
体言止めの多様は、ある程度自覚的にやってるんだけど、過去形の重複は明らかな改善点。
「…」は、確かになぁ、多い文章読むと頭悪い感じがする。

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:30:38 ID:bxgQphBW
支援

>>757
別に節約しなくてもいいんじゃない?

強いて言えばこうして支援を多めに入れると
レス番の進みが速くなり、500KB行く前に1000行くので間接的にスレ容量オーバーが避けられる。

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:31:18 ID:kaIQFCLB
えっと、tbs zero-man
でいいかな。タイトル。小ネタです

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:32:31 ID:MsUgUV7C
ではその次に予約したい支援
新規投下 タイトル「ゼロの双竜」

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:33:00 ID:LrJW1HmX
今のうちから支援

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:33:01 ID:bxgQphBW
>>760
「間抜けに見える」だと作者に間抜けと罵ってるようにも見えるから
「間が抜けて見える」とワンクッション置いた書き方をするといいんじゃないかな

769 :tbs zero-man:2007/08/07(火) 23:34:18 ID:kaIQFCLB
 ルイズの一世一代の召喚の儀は最高の失敗に終わった。どこの誰とも知れない平民を呼んでしまったのだ。しかも言葉は通じるのに話は通じない。
 ルイズは召喚した使い魔に主人の威厳を見せるため、城下まで来ていた。
 今日は虚無の曜日だ。

「ねぇ、タカダ。本当に武器は要らないの?」
「剣なんて振ったこともないし、俺には剣玉がある!」
 はぁ、とルイズは溜息をついた。
「あなた、武器は要らないっていうし、服はそれ以外着ないっていうし、ああもう……ご主人様の懐の広さとそして偉大さを見せつける作戦が台無しじゃない。
 ……いいわ、ご飯食べに行きましょ」
 ルイズはタカダの手を引いて、赤い色と奇妙な形の看板を出している店に入った。
「新しく出来たのかしら。前は見なかったお店だわ」
「床もテーブルもピカピカだなぁ。でも店の人がいないぞ」
「おかしいわね……あら?」
 店の奥から話し声が聞こえる。
 奥といってもそう広い店ではない。カウンター越しに厨房を覗いても、人は見えない。ルイズは声の近くまで寄ってみる。どうやら、話し声は足元から聞こえてきているようだ。
「階段だなぁ」
「地下があるのかしら」
「こっそり降りてみようか」
「辞めた方が……あれ、この声って、キュルケ? ……と、ギーシュと……マルコリ…マリコ……ええと、同じ学年の男子ね」
 二人は床に耳を当てる。

「……なら今日の夜にでも……」
「…すぐ……」
「……学院の宝物庫……」
「…………のゴーレムなら………」
「……失敗は許さ…」
「………解りました。ミス・ロングビル」

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:34:22 ID:bxgQphBW
予約状況

「tbs zero-man」→「ゼロの双竜」

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:35:21 ID:Rq9UJ+TZ
>>764
なるほど。

支援

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:35:51 ID:tHsHozJ4
支援

773 :tbs zero-man:2007/08/07(火) 23:35:56 ID:kaIQFCLB
 そこで声が途切れた。続いて聞こえる三人分の足音。ルイズとタカダは慌てて客席についた。
「すみませーん! お食事、良いかしら」
「あ、はい、今すぐ……って、あら? ルイズじゃない。こんなところで会うなんて」
 たった今まで密談していた(と思われる)キュルケの対応もなかなかだが、貴族的な腹芸はルイズも一通り叩き込まれている。スムーズに会話は進む。
 己の使い魔の顔が少々歪んでいるのが気になるが、キュルケ達とは殆ど接点がなかった筈だ。特に不審に思われることもないだろう。
「ツェルプストーが休日に何処で何をしていても文句はないけど……まともに料理できるの?」
「それはほら、今ギーシュが……」
 細目で厨房のギーシュを見遣った。まるきり信用は置けない。
「あんたあいつに厨房まかせていいわけ?」
「私は料理なんて面倒なこと、しないわ」
 ルイズとキュルケが普段通りの遣り取りを交わす間に作り終えたのだろう、ギーシュが笑みを浮かべて闖入した。
「見てくれ! 自信作なんだ!」
 二枚の皿の上には、それぞれ見事な青銅のチキンが乗っている。この意匠はどうみても自信作。ルイズとキュルケ、そしてタカダは唸った。
「帰る」
 ルイズは躊躇いなく杖を向けて、ギーシュを爆破した。すぐさまフォークを置き、音を立てて立ち上がる。
 そしてタカダの腕を引いて通りに出ようとすると、店の入り口を小太りな男が両手を広げて塞いだ。
「おっと! 悪いけどお食事代を払ってもらわないと!
 新金貨を10万枚揃えt「帰るって言ってんのよ!!!」
 マリコルヌは爆散した。
 ご主人様の威厳を見せつける作戦、失敗かぁ。ルイズは項垂れた。


 その日の夕方、タカダは一着の服を持ってルイズに迫っていた。
「ルイズ! 本当は俺もいやなんだけどこの際わがまま言ってらんないし仕方ないからこの服着てくれよ!」
「そんな頼み方で了承すると思ってんのかしらこの犬!!」
「頼むってば、夜までもう時間がないんだ!」
「嫌よそんなセンスのない黄色い服!」
「センスはあるっ。それにリバーシブルでかっこいい白になる!」
「色もそうだけど形もセンスがないのよ! スカートでもないのに上下繋がってるなんて……」
「……あ、そうだ! ルイズ、この服を着ると雷の魔法が使えるようになるよ!」
「雷の魔法!? そんなのあるわけ……あ、あるわけないでしょ!
 で、ででででも仕方ないから着てあげるわ! こんな変な服を着て魔法が使えるだなんて思ってないんだからねっ」
 ちなみにその服をルイズが着るには腕の長さと足の長さが足りなかったため、ルイズ決死の裾上げ作業があったのだが、割愛する。
「ち、ちなみに雷の魔法っていうのは、どう使うのかしら?
 私が使うんじゃなくて、知識のため! 知識のためなんだけど!」
「それはこの、しびれステッキで……」

 説明しよう!
 しびれステッキとは、トリステイン魔法学院支給の杖と同じサイズ、似通ったデザインの……スタンガンである!


774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:36:01 ID:yGRHxSeL
>>763
体言止めを多用したいなら、接続詞はできるだけ無くしたほうがいい
使わないと文章の流れが悪くなる場合もあるから、必ずしもってわけじゃないが

「体言止め」だけじゃなくて、倒置などを使って強調を利用するとベネ

>その数本が羽ばたく羽に突き刺さる。
>平行を欠き、傾ぐ羽ばたき飛行機械。

この短期間で同じ単語が指示代名詞や代名詞以外で出るのもあまりよくない

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:36:05 ID:/vUWQjnI
支援

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:36:09 ID:4oqP1z3P
書いているルイズがだんだん冷静になってきてる件について

……これ本当にルイズかなぁ……

777 :tbs zero-man:2007/08/07(火) 23:37:05 ID:kaIQFCLB
 世界を夜が埋め尽くした頃に、見上げるほど巨大なそれは姿を現し、魔法学院の塀を跨ぐ。そして一歩ずつ侵食する。
 地は捲れ上がり、空気は沈黙を保てずに震える。
 ゴーレムの背に身を任せたキュルケは、生まれて初めて感じるほどの威圧感に慄きつつも頼もしさを感じ、目的の物があるはずの宝物庫を睨めつけた。これがあれば上手くいく。大丈夫だ。両隣のギーシュとマリコルヌは戦力外だが、戦力に全く心配はない。
 一歩、また一歩。もう少し、もう少しで宝物庫だ。
 キュルケは本塔の全体を見回す。宝物庫の位置は明るいうちに当たりをつけている。
 けれども、このゴーレムの上から見ると、昼間と違って随分小さく見えるのね、そう思ったキュルケだったが、塔の上に不審な人影があることに気づいた。
「フッハッハッハッハッハ!!!!」
「だ、誰!?」
「フーッハッハッハッハッハ! ヤッターマン!!」
「や、ヤッターマン2ごうぎっ……ひたた……」
 キュルケは気づいた。あれは昼間のルイズの使い魔、タカダだ。するとあの不憫な人影はルイズだろうか。キュルケはあらんかぎりの憐憫を送った。キュルケはついでとばかりに周囲を警戒する。
 すると、塔の影でこそこそやっている女生徒が二人居るのを見つけた。二人は見つかったことに気づいたらしい。
 キュルケが顎でこの場から去るように指示を出すと、一瞬キュルケの隣に座っているギーシュに視線をやると、二人で頷き合ってからゴーレムの前に飛び出した。そして、ぺろーん、と言いながらパンチラをして、顔を覆って駆け足で去って行った。
「全国の女子高生のみなさん、あと一人、あと一人……っ! 僕は用意できなかった……っ!!」
 ギーシュは悔し涙を流した。彼の頬には沢山の紅葉がある。勇敢だった。
 それを尻目に、高笑いと共にヤッターマンが塔から飛び降りる。ルイズもそれに倣う。
「フッハッハッハッハッハッハ! おいっ、ルイズ! 召喚やってくれ召喚!」
「む、無理よ。使い魔はメイジ一人につき一匹なんだから」
「とにかく召喚たのむよ!」
「……わかったわよ」
 ルイズは一歩下がって杖を構えた。召喚の日、夜中遅くまで不手際がないよう繰り返し予習していただけあって、まだ口上を覚えている。
「宇宙の果てのどk「今週のビックリドッキリメカ!!!!!!」
 ちなみに召喚はなぜか成功した。大きな鉄の犬型ゴーレム。すぐさまタカダがその犬型ゴーレムに妙なバトンを投げ与えた。
 ダララララララ……
 犬型ゴーレムから、ドラムロールが聞こえる。
 ああ、だめだ、負ける。何か良くわからないけれど、これは絶対に負ける。キュルケは思った。けれど、これだけは、これだけは言ってやらなくては。
「おまえたち!! やぁーっておしまい!」
「「あらほらさっさ!!」」


 キュルケ、ギーシュ、マリコルヌは必死に自転車を漕いでいた。平民用の、しかもあまり普及していない移動器具であるせいか、上手く前に進まない。だが逃げなくては。
「ちょっとあんたたち! もっと上手く漕ぎなさいよ!!」
「僕に言われても!」
「あ、きゅ、キュルケ、ギーシュ、前にミス・ロングビルが」
「あなたたち、失敗しましたね……」
 アッー

 ちなみにその頃、ルイズは決めポーズのやり直しを頑張っていた。

 完

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:37:08 ID:Rq9UJ+TZ
支援

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:38:05 ID:yGRHxSeL
間が抜けてるのは俺だ…
文章考えてる間になんでこうも投下があるのか……

780 :tbs zero-man:2007/08/07(火) 23:38:35 ID:kaIQFCLB
終了ですー
ムーンフェイスばっか書いてると他のが書きたくなるんだぜ…っ

ゼロの双竜の方どぞ

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:39:10 ID:KeRiDNSP
支援

三日目にこのスレを初めて見た新参です
このスレは予約投下せいのようなので、今日の一時あたりに投下してもいいですか?

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:39:42 ID:UidRBzDC
>>760
>>705

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:39:51 ID:bbk5uBkj
ヤッターマン!?
って事は、ルイズが着ているのはアレか!アレなんだな!?

784 :夜明けの使い魔:2007/08/07(火) 23:40:02 ID:QIu/ob0N
その次に投下させてもらう、と予告しよう。

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:40:45 ID:ndAHy1Tu
>>781
予約制というか、同じ時間帯に集中しちゃうから、
かぶらないようにそういうときは予約しようって不文律になってるのよ

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:41:37 ID:bxgQphBW
>>784
どの次?

787 :夜明けの使い魔:2007/08/07(火) 23:42:04 ID:QIu/ob0N
ん、この場合は双竜かな

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:42:13 ID:psmHwU4H
>>774
了解。
今から未投下分の修正してくる。

単語の連続使用は、脳内裁判所送りです。 

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:42:47 ID:1KjC1vqF
>>781
時間性予約は今どうなのかな?
1時ぐらいは込むから、列に並ぶことになるかも。

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:43:17 ID:bxgQphBW
>>781
予約の時はタイトルも一緒に言っておいたほうがわかりやすいかも

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:43:23 ID:ndAHy1Tu
時間性はちょっと無理じゃないかなあ……ずれ込むことだってあるし、そしたらどうしても混乱しちゃう

792 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:43:24 ID:MsUgUV7C
では、投下行きます。

トリステイン魔法学園、春の使い魔召喚の儀式。
二年に進学した生徒たちが「サモン・サーヴァント」の魔法を用いて己の使い魔となる生物を召喚するという、生徒たちにとって非常に重要な儀式である。
既に一人を残して全ての生徒が思い思いの使い魔を召喚し、ある者はその結果に喜び、またある者は嘆いていた。一部、無表情を貫く者もいたが。
そして、最後の一人である桃色の髪の少女が呪文と共に杖を振り下ろした。

一瞬の閃光と共に、広場の中心に大爆発が巻き起こった。

「あーあ、また失敗だ」
「さすがゼロのルイズね。これで何度目?」
「最初のも含めてきっかり10度目さ。全く、早く帰りたいというのに!」

爆発を見た生徒たちは、皆口々に少女への文句を言っている。
少女の名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
通称ゼロのルイズ。
全ての魔法を「爆発」という形で失敗する、「魔法成功確率ゼロ」のルイズだった。



「………また、失敗なの……?」

彼女は絶望していた。
9回も連続で召喚に失敗し、今度こそはと全力を込めて行ったにもかかわらず、ひときわ大きな爆発が起きただけで、結局失敗してしまったのだ。
だが、

「ま…まて、あれは何だ!?」
「え……?」

爆発の煙で覆われる広場の中心を見ていた生徒の一人が声を上げた。
反射的にルイズが顔を上げると、確かに煙の中にいる巨大な影が目に映った。

「うそ……!」
「馬鹿な、ゼロのルイズが成功しただとッ!?」
「しかも、あんな巨大なゴーレムを!?」

時間の経過と共に、次第に煙が晴れてゆく。
そして煙が晴れきった時、そこには青と赤の体を持つ、鋼の巨人が鎮座していた。



793 :tbs zero-man:2007/08/07(火) 23:43:27 ID:kaIQFCLB
>>783
キュルケもちゃんとアレ着てるんだぜっ!!
描写忘れたけどorz

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:43:59 ID:m5k0YgIK
2連携 双竜夜明け

>>776
ブルーの人も悩みすぎずまったり行くのが良いと思う。

795 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:44:29 ID:MsUgUV7C

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ!」

ルイズは自らが召喚した巨人の姿を見て驚喜し、すぐさま契約を決意した。
後ろで儀式を見守っていた教師コルベールにレビテーションで巨人の頭部の高さまで浮かべて貰い、契約の言葉を唱えつつ、口に当たるであろう部分にそっと口を付ける。
すると、巨人の左腕の甲と両足の裏のあたりが光り出した。
それを見たコルベールの目が驚愕に染まる。

「なんと、使い魔のルーンが三箇所に刻まれているのか!?」

それに何と珍しいルーンだと言いつつ、コルベールはルーンをスケッチしている。
だが足のルーンは装甲の内側に刻まれたらしく、直接見ることは出来なかったようだ。

ルイズは巨人の肩に立ち、しきりに巨人に話しかけていた。

「ねぇ、貴方の名前は何というの?」
「―――」
「私の名前はルイズ。ヴァリエール家が三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ!ねぇ、貴方の名前は?」

だが、反応はない。
周りの生徒たちの反応も次第に冷めてきている。
それでも話しかけ続けていたルイズは、暫くしてようやく気が付いた。
反応がないのも当然。この巨人の体は朽ち果てていたのだ。



796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:45:00 ID:m5k0YgIK
シンメトリカルドッキング支援

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:45:43 ID:bxgQphBW
支援

>>789>>791
そうだね
書きあがってから、「今ある最後の予約の次」に予約を入れるのが混乱しなくていいかもね

798 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:45:44 ID:MsUgUV7C

「そ……そんな………」
「なんだ、やっぱりゼロのルイズだ!期待を裏切らない!」
「でかいだけの醜いガラクタ、貴方にお似合いよ!」

ルイズが呼び出した者の正体が分かると、生徒たちは再び悪口を言い始めた。

コルベールは困っていた。
彼の生徒ルイズが呼び出したゴーレムは一向に動く気配を見せない。
ルーンが刻まれたからには彼女の使い魔で間違いないのだろうが、このままでは不憫すぎる。
実際ルイズは今にも泣き出しそうな顔をしている。

「……ミス…ヴァリエールはその場で一端待機。他の生徒諸君は学園へ戻りなさい」
「魔法の使えないゼロのルイズは、後で歩いて帰ってこいよ!」

コルベールの号令で生徒たちは、ルイズを馬鹿にしながらフライを唱えて飛び去っていく。
だが、その場に残る生徒が二人いた。
サラマンダーを召喚したキュルケと、風竜の幼体を召喚したタバサだった。

「ミス・ツェルプストー、ミス・タバサ。貴方達は戻りなさい」
「いいえ、ミスタ・コルベール。もう少し……ここで待ちますわ」
「………」
「そうですか。……わかりました、良いでしょう。私は、とりあえず学園長の指示を仰いできます」

そう言って、コルベールはフライを唱えるために杖を軽く構えた。



799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:45:52 ID:C6VkjtmU
>>788
>>709にも単語の繰り返しあるね
主張がすげー連続してる

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:45:56 ID:1KjC1vqF
確立なんてただの目安だ、後は支援で補えばいい

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:46:15 ID:VnMQ4LoK
超竜神?

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:47:18 ID:KeRiDNSP
一時あたりは込むのですか
ご忠告感謝です
では深夜人がいない時にひっそりと投下させていただきます

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:47:41 ID:kaIQFCLB
しえすた

804 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:47:49 ID:MsUgUV7C

巨大なゴーレムの肩の上で、ルイズは涙を堪えていた。
いつもいつもゼロのルイズと馬鹿にされ続け、初めて魔法が成功したと思ったら呼び出した使い魔は巨大なガラクタだったのだ。
巨大なゴーレムを召喚したのだと有頂天になっていた自分が馬鹿らしい。
使い魔はメイジの実力を現す。つまり、自分は結局ゼロだったのだ。

「ねぇ……動いてよ」

それでも、それでもまだ僅かな可能性にすがりつく。
この使い魔はまだ眠っているだけだと、眠っているから声が届いていないだけなのだと。
そんな自分の有様に、ルイズの目の涙が溢れ出す。
それでも、すがらずにはいられなかった。

「動いてよ……起きて、動いてったら………!」

ルイズの目からこぼれ落ちた涙のしずくが、朽ちた装甲に落ちる。
その時、異変が起こった。

「……ぇ?」

涙の落ちた場所から、山吹色の凄まじい光が溢れ出したのだ。



805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:47:55 ID:Rq9UJ+TZ
支援

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:48:05 ID:Wh66HHqE
>>802
とりあえずsageようぜ?

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:48:19 ID:bxgQphBW
支援

現在スレサイズ450KBー。

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:48:30 ID:nLlktCzA
Gストーン支援

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:48:54 ID:Qf0/iaNf
>>802
いや、ここは予約した人順に投下するところみたいなんだよ
あと、メ欄sage入れ忘れてるぜ支援

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:48:55 ID:QIu/ob0N
ザ・パワー支援
スレって何KBまでだっけ?

811 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:49:04 ID:MsUgUV7C

「何よ……あれ……」
「何が起こっているのだ……?」
「………!」

その光は、下にいた三人にもはっきりと確認できた。コルベールは杖を構えた姿勢のまま、キュルケとタバサと共に見入っている。
だが、四人が驚く間にも光は溢れ続け、瞬く間にゴーレムの体を覆ってゆく。

「「「「……なッ!!?」」」」

四人の目が驚愕に染まる。
ゴーレムの光に覆われた箇所が再生しているのだ。
屑鉄と化していた装甲が、磨きたての鋼のような光沢を取り戻してゆく。

「え……えっ、?ちょっ、ぇ…きゃ、きゃああッ!!」
「ルイズッ!?」
「レビテーション……!」

突然の事態に取り乱したルイズが、足を滑らせて落下した。
タバサが瞬時にレビテーションをかけ、救出する。
レビテーションによって宙に浮いたルイズが地面に付いた時には、ゴーレムの体は全身が山吹色の謎の光に包まれ、そして完全に再生していた。

「…………、」

ゴーレムの頭部の目に当たる部分に光が灯る。
そして、ゆっくりと立ち上がると、力強い雄叫びを上げた。


「おおおおおおああああああアアアアアアァァァァァァァァァッ!!!」




812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:49:20 ID:m5k0YgIK
ザ・パワー発動か!? そしてスレは500KBまで。

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:50:18 ID:1KjC1vqF
>>810
500Kbまで。
とりあえず、480で次スレ立てるべきじゃないか、というのが避難所で出た意見。そして支援

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:50:20 ID:Rq9UJ+TZ
支援

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:51:27 ID:/2326Obd
支援&ただいま453KB

816 :ゼロの双竜:2007/08/07(火) 23:52:01 ID:MsUgUV7C
Prologue[次元を越えて]完
Next[その名は超竜神]に、シンメトリカルドッキング承認!
これが勝利の鍵だ![シエスタ]
To be continued...


投下終了です
夜明けの方どぞ。

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:52:16 ID:nLlktCzA
破壊の杖はイレイザーヘッドか?!!支援

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:53:00 ID:psmHwU4H
>>799
その辺はわりかしわざとだったりもするんだけど、読みにくいなら間抜けなだけれすね
ご意見どもー。

819 :夜明けの使い魔:2007/08/07(火) 23:53:59 ID:QIu/ob0N
ハルケギニアにまた一つオーバーテクノロジーが……
それでは容量大丈夫そうなんで投下させてもらう。
が、もし時間あけた方がいいならちょっとあけよう。

820 :夜明けの使い魔 1/5:2007/08/07(火) 23:56:24 ID:QIu/ob0N
問題なさそうなので行くぜ


 食堂は大盛況だった。
 理由は簡単。単純に人の数がいつもより多いのだ。
 混在する三色の生徒の列の中に、どう考えても合わない和装の富嶽武士達が五十名ほど紛れ込んでいる。
 視線を移せば教師のテーブルについた信長や小澤の姿もある。
 不思議なことに、富嶽の者達は一様に和気藹々と生徒達と話をしていた。
 ルイズと才人は二人、顔を見合わせる。
 ルイズに言わせてみれば、食堂に富嶽の人々がいることもおかしいが、その武士たちと貴族である生徒達が和気藹々と話をしているのはありえない。
 貴族の認識からすれば魔法の使えない人間はあくまで平民である。
 富嶽の人々が、全く使える人間がいないというわけではないが、特に魔法を使うわけでも無いということは昨日のうちに聞いている。
 だと言うのに、見れば富嶽武士をどこか憧れの目で見ている生徒すらいる。
 もしかすると、これなら才人もここで食べるのもありだろうか。
 わざわざ別の場所で、違う物を食べさせるのは少しもったいない気がする。
 それに、才人は使い魔だ。きっと、食事の時も横で守っているのが本当のはずだ。
「あんたもここで食べれるかもね」
「え、良いのか?」
「良いのよ。あれだけ生徒じゃない人がいるんだから」
 喜んでいるようすの才人を横目に、胸の内でこの状況を考える。
 なぜ、こんなことに?
 いくら考えても答が見えないので、ルイズは誰か手近の人間に聞くことにした。
 才人に近付いてきていたシエスタを捕まえて、問いただす。
「これ、一体何があったの?」
 その言葉に、シエスタは不思議そうな顔で返した。
「これ、とは何でしょうか?」
「何って、どうしてここに富嶽の人たちがいるのかってことよ!」
 ルイズが言うと、シエスタは得心がいったと言うように頷いた。
「富嶽の方も少しずつこちらで食事をとることになったんです」
「そうじゃなくて、何であんなに……その、普通に一緒に食べてるのよ」
「ああ、そのことですか。多分、親善試合のお陰ではないでしょうか?」
 初耳だった。
 親善試合など、いつあったのだろう。
 常識的に考えれば、シュヴルーズ先生を気絶させて、あの教室の片付けが終わるまでなのだが。
 そもそも、何の親善試合だろうか。
「親善試合って、何があったの?」
「模擬戦ですよ」
「模擬戦?」
 才人が口を挟んだ。
 そっちを向いて、シエスタはにこりと微笑んだ。
「はい、そうです。教師から五名、生徒から五名、富嶽の代表の方十名と勝負を。すごかったんですよ」
 随分と楽しそうな顔だ、とルイズは思った。
「ミスタギトーの風の魔術を目を開いただけで跳ね返したり、見たこともないような構えから斬りかかっていったり!
 腕に付けてる変なものを使って、たった一人なのに何匹も使い魔を呼び出して戦ってる人とか!
 ミスタバサの相手の人なんか、にゅって生えてきた怪しいのでミスタバサを捕まえてたりしたんですよ!
 もう、本当に良い勝負でした!」
 かなり興奮気味だ。
 これといった娯楽の無い生活の中で、親善試合はどうやらかなりの刺激となっていたらしかった。
 それは良いのだが。
 ほんの少し、見逃したのがもったいない気がする。
「なるほどね。ありがとう」
 確かにそれならあんな風に話をしようと言う気になってもおかしくないだろう。
 多分、コロシアムのグラディエーターに憧れるのと似たような心理だ。
 そう言えば、とルイズは才人を振り返った。
「あんたは何ができるの?」
 本来なら会ってすぐに問いかけるべき質問だった。
 ルイズにも分かるような変化は特には無いが、もしかするとシエスタの言ってる人々と同じような、特別な力を持っているかもしれない。
 なら、あのとき笑ってきた連中にちょっとした意趣返しが出来る。
 そう思っての質問だった。

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:57:38 ID:Rq9UJ+TZ
支援


822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:58:13 ID:m5k0YgIK
瞳術は強いわぁ……支援

823 :夜明けの使い魔 2/5:2007/08/07(火) 23:58:17 ID:QIu/ob0N
 才人は一瞬気まずげな目をして。
「……いや、別に」
「別に、って。……何もできないの?」
「まあ、そうなる」
 ルイズの心に落胆がのしかかった。
 もしかして凄いことができるんじゃないか、という期待が打ち砕かれたのだ。
 それも当然と言えよう。
 もしもこれが自分に刃向かってくるような使い魔ならば怒って当たり散らしただろうが、才人はそうではない。
 出来るだけ落胆を表にださないようにする。
「そう、分かったわ」
 シエスタは不思議そうな顔で二人を見ている。
 そこに、いつ気付いたのか信長が歩み寄ってきた。
「よう、今から飯かい?」
 和装に背負った剣が不似合いだが、どうやら信長は気にしていないらしい。
 その刀身がわずかに鞘からでているのはファッションか何かだろうか、と思いながらルイズは頷いて返す。
「そうか。ところで見てくれこの状況。やっぱ親善試合ってのは当たりだったな」
 示すのは生徒達に混じって食事をしている富嶽の武士達。
「第一に手の内見せて信頼を得るってのはうまくいった。あとは同じかまどの飯食ってどんだけなじめるかだな」
 腕組みをしながら信長はうんうんと頷いた。
 どうやらこの豪快な姫様にも考えはあるようだ。
「そりゃ良いが俺をはやくおろしやがれ。もっとマシな奴んところに行かせろ!」
 オリジンもこんな風にいきゃ簡単なのになぁ、と呟く信長が、唐突に怒鳴りつけられた。
 よく言ったものだ、ときょろきょろと周囲を見回すが、声を掛けた人物はどこにもいない。
 そんなルイズの様子を見て、信長は楽しげに笑った。
「こいつだよこいつ」
 言いながら、背負った剣を親指で指す。
 けっ、と言う呟きが聞こえた。
「これ、インテリジェンスソード?」
 ルイズの横では才人が興味深そうに剣を見つめている。
 おう、と頷いて信長は剣を抜き放つ。
 あぶねぇ、と才人は距離を取った。
「街をうろついてたらみつけてな。錆びちまってるが、まぁ話し相手としちゃ十分だ」
 見れば、信長の言う通り剣の刀身は赤く錆び付いてしまっている。
「うるせぇ! どうせ使われるんならお前よりもあっちの小澤ってオッサンの方がまだマシだぁ。剣のイロハも知らねぇような娘ッ子にゃ扱い切れねぇよ!」
 剣ががなり立てる。
 普段なら間違いなく文句が飛んできているだろう。
 幸運にも、誰もこちらに注意を向けていないのでそんなことは無いのだが。
「良いぞ、デルフリンガー。偏屈な爺や頭ががちがちの連中は目付役で十分だ。これくらい放言してもらわなきゃなあ」
 不思議なことに信長はデルフリンガーを気に入ってるらしい。
 信長の賞賛も聞かず、デルフリンガーは悪態を続ける。
「すげぇな」
 才人の感嘆の言葉。
 それはデルフリンガーに向けられた言葉だろうか。
 それとも信長に向けられた言葉なのだろうか。
 ほんの少し、心に引っかかるものを感じながらそろそろ信長と分かれてテーブルに向かおうとした瞬間。
「あ、おい、あれ!」
 突然に、手を握りしめられた。
 顔が、熱くなる。
 前置きも何もなしでこんな風にされたことなんて一度も無い。
 何を言えば良いのか分からない。
 何か言うべきなのか分からない。
 と。
 ぐん、と腕を引かれた。

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/07(火) 23:58:46 ID:mRjfPO6M
支援

825 :夜明けの使い魔 3/5:2007/08/08(水) 00:00:12 ID:QIu/ob0N
 大部分の生徒は富嶽の人々をおおむね好意的に迎えていたが、当然そうでない生徒もいた。
 自分なら勝てると豪語する者、メイジでも無い者がと見下す者、憧れの視線を見て嫉妬する者。
 ギーシュも、その一人だった。
 自分を好いていると思っていたケティが、タバサとやり合った男装の麗人ミステルに憧れの視線を向けるのを見てなんとか気を引こうとやっきになっているのだ。
「僕なら勝てるね! 異国だかなんだか知らないけど、魔法も使えないのが大半らしいじゃないか。ねえケティ」
 自信のほどを表すためにか、大きく身振り手振りをしながら豪語する。
 別にケティだけではないのだ、ギーシュに恋心を抱いているのは。
 ギーシュもそれはよく分かっている。
 だから、別にそう気にすることでも無いのだが。
 ケティの心を掴んでいるのは女性である。それが一つ、ギーシュが躍起になる理由だった。
 他の男に心を奪われるのならまだしも――いやまあそれも嫌だが、女だ。
 女性を惹きつける魅力で女性に負けるなんて、という矜恃だか何だかよく分からないものがギーシュを動かしていた。
「だからほら、僕の方を見てくれないか。一緒にほら、昼食を食べようじゃないか」
 それでもケティはミステルの方ばかりを見ている。
 苛立ちを抑えながら、さらに言いつのる。
「何なら決闘を申し込んでも良い。君の目の前であのうっ!?」
 その言葉が、途中で途切れた。
 どん、と背中に誰かがぶつかってきたのだ。
 苛立ちに任せて、ギーシュは立ち上がりながら振り返った。
「誰だ! ……おや?」
 誰もいない。
 ぶつかっておきながら逃げ出したのか、と更に苛立ちを感じる。
 仕方なく席に着き直そうとして。
「どこみてやがんだ。こっちだこっち。悪ぃな、前見てかったんだよ」
 ぶっきらぼうな言葉が聞こえた。
 どこからだ、と視線を巡らせて、ようやくそれが自分の目の前にある帽子から聞こえてくるものだと気付いた。
 視線を降ろせば、帽子の下には銀髪の少女がいた。
 ギーシュの見たことのない顔で、服装はどうやらメイドのそれでもない。
 杖も帯びていない、ローブも無いことからメイジでも無いらしい、とギーシュは判断した。
 それなのにここにいると言うことは。
 どうやら、彼女は今心を悩ませているあのミステルと同じ異国の者なのだ、と思考が行き着く。
 ぶつかったことの苛立ち、そして異国の人間への不愉快さがギーシュの口を開かせた。
「誰に向かって口を利いているんだ! 貴族に対する言葉使いと言うのがあるだろう」
 イリアの眉が寄せられる。
 その手には空っぽの皿が、床には焦げたアジサンドが転がっていた。
「ああ? こっちは謝ってんだからそれでいいじゃねぇか。食い物落としたって文句も付けてねぇだろ!」
 売り言葉に買い言葉、その返事を受けてギーシュはさらに激昂した。
「言葉を直せと言われて怒鳴り返すとは、流石は魔法も使えない平民だな! いや、貴族への敬意もしらないただの蛮族か!」
「誰が貴族だって? 笑わせるぜ! 生まれつき良いモン食って育ったお坊ちゃまは言うことが違うね! 喧嘩売るなら相手見やがれ!」
 周囲の友人が止めようとするが、聞くはずもない。
 ヒートアップしていく二人は互いに罵声を浴びせかけ続ける。
「醜い嫉妬はやめるんだね! どうせその服も、見かけだけは綺麗だけどゴミ箱からでも拾ったんだろう! 平民なら平民らしい服装をすると良い!」
「流石だね口先だけの貴族様よぉ! 国の連中のことさえ考えられねぇような貴族なんざ××××だぜ!」
 イリアの口からとても表記できないようなスラングが飛び出した瞬間、ギーシュの顔が朱に染まる。
 言い返す言葉より先に手が動き、イリアの頬を張り飛ばしていた。
 周囲にはいつしかかなりの人数が集まっていた。
「……良いぜ」
 クールダウンしたのか、イリアが低い声で言う。
「親善試合の第二回と行こうじゃねぇか。覚悟はできてんだろうな、おい」
 鬼気迫る、というのはこのことだろう。
 だが、それを聞きながら、ギーシュは内心で喜んでいた。
 いくら彼でもこんな少女に負けるはずがない、と踏んだのだ。
 それに彼女は異国の人間であるし、意趣返しとしては丁度良い。
 何より向こうから言い出したことだ。負かしてしまったって悪いのはイリアだ。
 こんな生意気な奴にはお灸を据えなければならない。
「ああ構わないよ。君こそ覚悟はいいのか?」
「ギーシュ様!?」
 横にいたケティが止めにかかるが、肩を叩いて押しとどめる。
 イリアは不敵な笑みを浮かべて頷いた。
「当たり前だろうが」

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:01:01 ID:oZwngN2y
これは、サンプルキャラのあかつきの使徒と影の跳梁者と剣侠皇帝あたり?

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:01:05 ID:vX+wSCI5
一体どんだけ人材連れてきたんだ粉雪
支援

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:02:04 ID:Dnuy2jq8
480KBまであと23KB支援

829 :夜明けの使い魔 4/5:2007/08/08(水) 00:02:08 ID:fWSQBZXu


「悪ぃ、こんなことになっちまった」
 悪びれるところなく、イリアは信長にそう言った。
「なっちまったもんは仕方ないな、流石に」
 信長は呆れ顔だ。
 対照的に、心配げな顔で駆け寄ってきていた才人は、叩かれた場所を見ながら大丈夫かと問いかける。
「大丈夫に決まってんだろ。さて、一発きめてくるか」
 平然と腕を伸ばして、そう応える。
 過去、傭兵までして国民を食わせていたイリアとしてはギーシュのあの言動が気に入らない。
 だから、引くわけにはいかなかった。


 イリアとギーシュを追って、食堂にいた生徒達は皆、試合の場となるヴェストリの広場に向かっていた。
 親善試合を見たばかりである。
 親善試合第二回と聞いて、集まらないはずがなかった。
 広場の中央で向かい合うイリアとギーシュを、遠巻きにした観衆達が見つめている。
 ギーシュは余裕の笑みだ。
 負けることなどありえない、と言うような。
 それを見て、イリアは心の中で吐き捨てた。
 ぴーぴー腹空かせてるヒナどもの面倒も見れないような奴はダメだ。
 イリアの生まれた国レグニツァは貧しい国だった。
 海に面しているわけでもないから漁業はうまくいかない。
 土がやせているから穀物は育たない。
 わずかに日々を飢えずに過ごせる程度の農作物しか手に入らない。
 国の名産として商えるものなど無かった。
 その中で、国の力となり他国へ商えるものはと言えば文字通りの力のみ。
 だから、レグニツァの王家はいつも傭兵として戦場に出向いていた。
 何のために?
 国のためだ。国民のためだ。
 それは国が滅んでしまった今でも変らない。
 残った国民達の為にイリアは戦場に出向き、日々の糧のための金を得ていた。
 だと言うのに、イリアが骨身を削って養う大切な『平民』をギーシュは愚弄した。
 流石に、それを許すわけにはいかなかった。
「さあ、勝負と行こうじゃないか!」
 相変わらず余裕の笑みを浮かべたギーシュが、薔薇の造花を掲げてそう宣言する。
 イリアは被ったベレー帽を少し引き下ろし、その影からギーシュに視線を向ける。
「可愛らしいお嬢さん、僕の名前はギーシュ・ド・グラモン。言っても分からないかもしれないが、土のメイジだ」
 完璧に舐めきった口調。
 勝利を自分の物と信じて疑っていない。
 つい、と造花の杖を振る。
 そこに付いていた花弁が杖を離れ、宙を舞う。
 と。
 その花弁が、姿を変える。
 一瞬の後、そこにあったのは青銅の鎧をきらめかせる女騎士の人形だった。
「そして二つ名は『青銅』。名の通りに青銅のゴーレム『ワルキューレ』を操る」
 デモンストレーションだ、と言わんばかりに杖を振ると、ワルキューレが手に持つ剣を横薙ぎに振るう。
 速い、確かに。

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:02:50 ID:369finLI
タバサの相手はミステルだったか……。
イリアて、ギーシュ、逃げてぇえええ!
支援

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:03:03 ID:cguEmayC
夜明け氏の後で、次スレ立てなきゃヤバイんじゃないか支援

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:03:09 ID:UcT3ZDQ1
sien

833 :夜明けの使い魔 5/6:2007/08/08(水) 00:04:16 ID:fWSQBZXu
 更に笑みを深めてギーシュは杖を振るう。
「更に……君にとっては不幸なことだが、僕はこのワルキューレを七体! 操ることができる」
 風に散りゆく花弁が姿を変える。
 最初の一体を中心に、更に六体。
 騎士の布陣ができあがった。
「これは親善試合だからね。全力を出さずに行くのは失礼だろう? ……もっとも、君がこれを見て降参するというのなら、それは構わないがね」
 自信ありげな笑みだ。とっとと降参しろと言っているのだろう。
 だが、イリアは逆に。
 不敵な笑みを浮かべて帽子を跳ね上げた。
「御託は終わりか? あくびが出そうだったぜ」
 その笑みを見て、ギーシュは杖を振る。
「どうなっても僕は知らないぞ!」
 ワルキューレ達が手に手に武器を持って動き出す。
 観衆達はこの先の結末を予測しながらも、息を呑んで見つめている。
 殺到したワルキューレが武器を振りかざす。
 避けることのできるはずがない、と生徒達の一部は目を背けた。
 だが。
 イリアは駆ける。
 その小柄な身体を生かして、ワルキューレの間をすり抜ける。
 幼少時から戦場で培った機敏さがワルキューレの一撃を近付けない。
 そして、腰から二挺のベレッタを引き抜いた。
「綱渡りよりゃマシだな!」
 振り返りざまに引き金を引く。
 二つの弾丸がワルキューレを狙う。
 直撃。
 甲高い音を響かせて、ワルキューレの二体を打ち抜いた。
 観衆がざわめく。
 見たこともない銃に驚いていた。
 だが、そんなものを意に介している暇はない。
 打ち抜いたワルキューレも倒れることなく立ち上がり、イリアを囲もうとしている。
 チッ、と舌打ち。
 わざわざ相手の土俵で戦う必要はねぇ、とギーシュに向き直る。
 ギーシュは笑った。
「銃を使った時はびっくりしたけど、残念だったね。何しろ彼女達はゴーレムだから、そんなもので止まりはしないのさ」
 それを見て、富嶽の乗員は哀れむような視線をギーシュに向けた。
 確かにギーシュの知識にある――ハルケギニアの人々の知識にある銃とは、単発である。
 故にイリアの持つ銃が既に無意味だと思いこんでしまった。
 だが。
 イリアの手にある二挺の銃は遙かに文明の進んだネフィリムの物。
 連射など、当然のことだった。

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:04:24 ID:UcT3ZDQ1
支援

835 :夜明けの使い魔 6/6:2007/08/08(水) 00:05:18 ID:fWSQBZXu
 銃声。
 ギーシュの顔が強ばる。
 弾は尽きたはずの銃から弾丸が飛来する。
 ギーシュの腕をかすめ、足をかすめ、後ろにあった木をえぐる。
 え、と。
 息が詰まるのを感じながら、それだけを吐きだした。
 再び観客がどよめく。
 見たこともない連発式の銃に驚きの声が上がる。
 ワルキューレ達がイリアを追う。
 だが、遅い。
 イリアは呆けるギーシュのもとに駆け寄り。
 一挺の銃口を、顎に押し当てる。
 青銅を打ち抜いた弾丸だ。
 ひい、とかすれた声がギーシュの口から漏れた。
 イリアはにやりと笑う。
「良いこと教えてやるよ」
 殺到するワルキューレはあとわずかでイリアに届く。
「戦場じゃな、口の軽い奴から死ぬんだぜ」
 本気の目だ。殺すことも辞さないという。
 死への本能的な恐怖が、ギーシュを追い詰める。
 五発目の、銃声。
 同時に、ギーシュは意識を手放した。
 ワルキューレ達が土に帰る。
 イリアの手には硝煙を吐き出す地面に向けられた一挺のベレッタ、そして足下には、地面に穿たれた一つの弾痕があった。

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:06:15 ID:UcT3ZDQ1
支援

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:07:38 ID:UcT3ZDQ1
支援

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:07:40 ID:F/5/NgqO
サイト、原作に比べて扱いがいい代わりに全く活躍できないなw
デル公も信長に取られちゃったし

839 :夜明けの使い魔 7/6:2007/08/08(水) 00:07:58 ID:fWSQBZXu
何でこうなるんだ……60行できっちりいける配分で、区切りしっかり決めて投下してたつもりだったのに二度も行数でエラーが出るなんて

やや俺TUEEEになりつつあるが、一応これも含めて原作と違う点はある目的があってやってる伏線だったりする。
て、それは前に言ったか。

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:09:33 ID:vX+wSCI5
その目的に期待してます。

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:10:09 ID:FtOujLsF
本の召喚ならやはりキテレツ大百科
召喚主はコルベールで

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:10:29 ID:OORMDHFj
残りのルーンは栂尾家の一族だったり、四番目の使い魔はデミウルゴスだったりするのかしら?

とりあえず産業革命が凄いことになりそうな予感。

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:10:36 ID:h+Bq5tl8
乙。
イリアは確かに亡国のお姫様な訳で、そりゃこのマンモーニを見ればキレるわな。
そしてサイトが目立たない、確かに……まぁフォーリナーなら今はフレアを稼ぐ時ですよ、と。

844 :デュエルモンスターズZERO:2007/08/08(水) 00:10:56 ID:2rM1YNKl
GJです!

え〜と、今から投下して大丈夫ですか?


845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:13:07 ID:hbHYWjGm
こい!
戦いの神専用超重量デッキを回せるものならな


846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:15:04 ID:369finLI
夜明けの人乙。
使い魔のルーン=デミウルゴスから引き裂いた力と思ってた俺。
>>844
ダヴァイッ!

847 :デュエルモンスターズZERO1/4:2007/08/08(水) 00:15:27 ID:2rM1YNKl


時刻は夜。


「はぁ。どうしよう」

ルイズ・フランソワーズは気落ちしていた。
自分は使い魔の儀に失敗した。
おそらく、学園の歴史上、初である。

膝を抱えて三角座りをしたまま、彼女は自分が召喚した二つの物体に眼を向けた。

札が40枚詰まった円盤のような物体。
そして……

「これ、首にかけるような紐がついてる」

コルベールがこの二つを預かろうか、と提案したときにルイズはそれを断った。何故かは分からない。
だが、ルイズにとってこの二つの物体が、自分にとって必要だと感じたのだ。
彼女はおそるおそるそれを首にかけてみる。

「アクセサリーに……見えなくも無いわね」

鏡の前で、くるっと一回り。
意外なことにルイズはその三角錐が気に入った。
どこが良いのか…といわれると分からない。
ただ、これを身につけると落ち着く感じがする。

「明日はこれをつけて授業に出ようかな…ピアスや指輪も授業中につけてて平気みたいだし」

そして、ルイズは円盤に差し込まれた札の一枚一枚を手に取った。
そこには剣を持った騎士や雄々しい獣。その他、よく分からない絵柄が印刷されている。

「……あら、いけない。もうこんな時間じゃない」

時計を見たルイズはすでに夜もふけていることに気がつき寝巻きに着替えるとベッドに潜り込む。
使い間の召喚に失敗したにもかかわらず、ルイズはなぜか気分が落ち着き、わだかまりが晴れてゆくのを感じた。



848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:16:27 ID:bmcH+WHN
ダブルクロスゼロの一話って何処にありますか?
携帯からなので見逃しただけなのかもなのですが
まとめにもないし支援

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:17:00 ID:UcT3ZDQ1
支援

850 :デュエルモンスターズZERO1/4:2007/08/08(水) 00:17:04 ID:2rM1YNKl
其の夜 ルイズは夢を見る。


遠い、こことは別の世界。


盗賊王バクラ  邪神ゾーク
   
     古代の石版 現世のカード

名も無き王 もう一人の自分

 自分と同じ、黄金の三角錐を身につけたその『王』が自分に向かって何かを叫んでいる。

「……だ……戦うんだ!!」
  「うひゃぁ!」

意味不明の叫びを上げて、ルイズは飛び起きた。
寝巻きが汗でぐしょぐしょになり気持ちが悪い。
  
鏡を見る。慣れ親しんだ自分の顔。
寝癖で額から触覚のように生えてる髪を無意識に撫でつけながらルイズは一人つぶやいた。

「なんだったのかしら? あの夢」

自分に戦いを強要する夢。
おとぎ話に出てくるような怪物、それを倒す王と神官たち……。


「気のせいかしら………? それにしても……まだ、朝日が昇ったばかりじゃない……どうすんのよ。こんな時間に起きちゃって」

元来、どちらかというと寝坊すけなルイズは、朝日とともに起きる、などということはほとんどない。

だが、ルイズの眼は完璧に覚めきっていた。
とてもではないが、今から眠ることなど出来ない。

そのときであった。

(まあ、そう文句を言うな。相棒)
「ふぇ?」

あたりをきょろきょろと見回す。
ルイズの周りには誰もいない。
だが、自分をいさめる声が聞こえたような……?

「気のせいかしら? ………とりあえず、シャワーでも浴びましょ」



851 :デュエルモンスターズZERO4/4:2007/08/08(水) 00:19:17 ID:2rM1YNKl
ゆっくりと時間をかけいつもより念入りに身支度をする。それでも朝食にはまだかなりの時間があった。

「たまには、朝の散歩でもしようかしらね」

ドアを開け、廊下に出る。
朝の空気は澄んでいて冷たい。
ルイズが廊下を抜け、外へ出ようとした時。
自分の方に洗濯かごが歩いてくるのが見えた。

いや、洗濯かごではなく、洗濯かごを前に抱えた一人のメイドだ。

「おはようございます」
「おはよう。私の洗濯物も後でやっておいてもらえるかしら?部屋に鍵はかかってないから」
「かしこまりました。ミス・ヴァリエール」

用は済んだ。とばかりに外へ出向こうとするルイズ。
だが、用事を頼んだそのメイドの手に火傷があるのをルイズは見つけた。

「アンタ……その手、どうしたの?」
「ああ、これですか? 昨日、料理を作るときにちょっと失敗してしまって」
「ふうん。 ちょっと待ってなさい」
「え? あのミス……」

来た道を引き返し、自らの洗濯物と包帯、消毒薬を持ってルイズはシエスタの前に現れた。

「傷口見せなさい。巻いてあげるから」
「いえ、そんな……」
「けが人が遠慮しないの」

少しぎこちない手つきでルイズは包帯を巻く。
一方のメイドも初めは恐縮していたが断るのも失礼と思ったらしい。おとなしくルイズの治療を受けた。

「これで……よし!」



852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:19:37 ID:QX3TtncK
容量に注意、支援

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:20:07 ID:UcT3ZDQ1
支援

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:22:07 ID:UcT3ZDQ1
支援

855 :デュエルモンスターズZERO4/4:2007/08/08(水) 00:23:05 ID:2rM1YNKl
きゅっと包帯を結び、ルイズは笑みを見せる。
そのルイズにはにかみながら礼を言うメイド。

「ありがとうございます。ミス・ヴァリエール」
「どういたしまして。えっと……」
「シエスタと申します。あの、たいしたものは出せませんがよろしければ厨房にでも……」
「お礼はいらないわ。貴族の気まぐれよ」

手を振って去ってゆこうとするルイズ。
正直、なぜシエスタの傷を治療したのか自分でも分からない。
それに、貴族の自分がこんなことをするのも少し気恥ずかしい、という思いもあった。

「そうですか。ちょうど、親方が特製のクックベリーパイを作っているのですが……」
「う」

かっこよく決まったルイズだが、その一言が決心をぐらつかせる。
畳み掛けるようにシエスタが言った。

「もしよろしければ、あとで焼きたてをお持ちいたします」
「あ、じゃあお願いするわ」

(早起きは銅貨3枚の得か……あながち間違いじゃないわね)

ルイズはささやかな幸福を手に入れた。
彼女の胸で、召喚した黄金錐が輝く。

この後、朝に一波乱巻き起こるとは誰も予想していなかった。



856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:23:36 ID:lm3kZS+h
モンハンの人の影響でモンハン小ネタを書いてみた
批判も苦情も受け付けます。

857 :デュエルモンスターズZERO4/4:2007/08/08(水) 00:24:29 ID:2rM1YNKl
以上です。今回もデッキが出せなくて申しわけない。
今回はシエスタとのフラグ立てということで…次回、次回には必ず……!!

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:25:02 ID:ej12Kxtu
>>856


859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:26:14 ID:7P3lhQC7
>>857
乙です。

480KB突破。
次スレが立つまで書き込みを控えた方がいいかも。

では、次スレ立てを試みてきます。

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:29:10 ID:h+Bq5tl8
≪ガルム>>859、幸運を祈る!≫

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:30:54 ID:7P3lhQC7
立てられませんでした。他の方よろしく。

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:34:43 ID:h+Bq5tl8
じゃあ俺が行って来ますか。

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:35:55 ID:lm3kZS+h
次スレが立ったらそっちに投下したほうがいいかな?
>モンハン小ネタ

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:36:45 ID:9c7Xehds
ごめん。もう立てた。

http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1186500893/l50

……避難所原産毒入り茶で逝って来る


865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:37:58 ID:h+Bq5tl8
こっちも立ててしまったよorz

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part30
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1186501003/l50

しばらく保守しておくべきかな?

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:38:12 ID:fWSQBZXu
>>864


>>848
ダブクロゼロの一話は前スレだ。
まだ落ちてないから見るのは可能なはず。
wikiの使い方が理解できたらまとめておく。

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:39:29 ID:7P3lhQC7
重複しちゃったね
それじゃどっちかを31スレ目として再利用ですね

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:40:28 ID:h+Bq5tl8
>>867
>>864氏の方を先に使用でお願いします。

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:41:35 ID:gAuPPYKo
>>865
乙です。ドイツ軍人はうろたえず、保守しておくべきだね

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:42:29 ID:7P3lhQC7
>>868
了解です

480KB超えたらスレを立ててねっていう一文を貼っておいたほうがいいと思います?

あと、>>58のよくある間違い表とか。

あと、wikiに収録してる水銀燈やヘルシングのスレへのリンクとか。

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:43:22 ID:lmPDzDqE
>>864
>>865
乙です


872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:43:30 ID:7P3lhQC7
>>58じゃなかった>>56

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:47:29 ID:h+Bq5tl8
>>870
よくある間違い表はともかく、他スレへのリンクはwikiに貼っておくのが良いんじゃないでしょうか。

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:49:08 ID:7P3lhQC7
>>873
それもそうっすね
ていうかこういう話題は議論スレむきか

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 00:50:52 ID:bmcH+WHN
>>866
ありがとうございます
探してみます

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:23:17 ID:xiUdYvzH
そういえばシーマ・ガラハウが召還される話があったはずだけどあれは何処のスレにあるんだっけ?

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:28:00 ID:8hFWjdie
>>876
旧シャアでトレーズで検索して見ると良い事があるかもしれない。

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:28:34 ID:WvRS20e2
>>876
トレーズ閣下の所にありますよ。

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:28:48 ID:7P3lhQC7
>>876
もしルイズが召喚したのがトレーズ様だったら
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/x3/1179833984/l50

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:40:37 ID:rE6mrKl4
ゼロの使い魔でイリアというと嫌なものを思い出してかなわん

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:44:13 ID:jwX8vUh8
>>880
そういうのを話題にするのはよさないか?何か寄ってきそうで怖い。

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:44:37 ID:rE6mrKl4
ごめんね

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:50:05 ID:FyZHDwZZ
遊戯王の人、乙ーw
アテムだっけ?まんま召喚なんか?
それとももう一人のルイズ?髪の毛逆立ったりすんのかな?

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 01:52:03 ID:np08IibO
>>883
目つきが悪くなるだけなんでねーのかな?
いや、もしくはアテムの影が重なって見えるとかそれっぽくない?

885 :エドのファン:2007/08/08(水) 01:54:19 ID:ox07RawI
エドの人はまだかな^^

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:01:24 ID:FyZHDwZZ
目つきだけだと弱い感じするな・・・
やっぱ変わる時は目立つ視覚要素はあったほうが自然か〜
とか作者じゃないのに何いってんだ俺はw
なんにせよ神を従えるときの変貌に期待するぜw

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:02:43 ID:ryn46Wxw
>>886額に目が出たりしなかった??

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:04:45 ID:UcT3ZDQ1
また記憶を失っていたりしないよね?

ところでひょっとしてハルケギニアは冥界にあるのか?

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:05:58 ID:XMuvVx+4
>>839
夜明けの人
今回の話はとても乙とは言えません。
イリアとギーシュの決闘までの流れが無理やり決闘イベントを起こした様に感じてしまいました

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:10:31 ID:FyZHDwZZ
そんな事ないと思うけど。
原作知らんから色々言えんけど普通なのでは?俺的にはGJだったぜ?


891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:18:09 ID:pcbM0iQy
まぁ感想は十人十色だろう。その感想は絶対に正しくないとか言って否定したりしなきゃ良いだけさ。
それがカオスフレアって作品の根幹だし。

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:22:32 ID:rdAkm8iS
人の感想に突っ込むからおかしくなる
さっきもそれで荒れたし

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 02:31:51 ID:FyZHDwZZ
すまん、書いてから自省した。
次から気をつけるぜ

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 05:41:31 ID:3PWtyaVx
埋めないのかい

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 05:59:10 ID:CnWctdEP
いや、埋めなんだ

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 06:08:54 ID:vX+wSCI5
.                         ,.-‐ 、         ,.- ´ ̄` ー 、
                        /   、 \.    /./ ./:.:. .:.:. ヽ
                        /    V. `ヘ、_/./:./V:./;.:.:.:.:.:.:i:.:ヽヽ
.                       /    ,ヘ    ヌ/ :i ハ:V:ハ:.:.:.:i:.:.i:.:. !: ',
                      /     i ,. \  { i .:.i Y⌒V,.i:.:.:,ム斗:./:. i
                      /,. -、   |( :.;.:.ゝ,(. | :.:.| ゝ- '`イ´ }り/リノ-―-、 埋めてやるっ
                    /i´ r-、`ー{ )ノ :.ハ v',.:.ハrェ 、._`= '/:./ハ     \
                   rVV-くV''ヽハiハ´.:.:.:.:|   ノ :.:.',`ー、二.).ノ:.(ノv-―、_  \
   ,. -、          ハ, r‐f⌒i:|  |:}  〉,.ヘ ):.:./ /´:.:.:.ノ` 、-_,ノヾ:. ';.:',   ヽ,    \
  /,r‐‐ヘ     ,. - ⌒`ヽく, `!  {::', i:{. /( y'´..⌒`´-、:./ <∧>--_,.ノ;: -"⌒ヽ,  \  ノ、,ス
.  {/./⌒ヽ,    .フ⌒::::::::::::::vノ`tノ::::ー'::`´::::´::::::::::::::::`ヾ(__ル,  /´:./       i   Yィvく r、!
  ク:/   {   /;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、;::`く 、.,!イ/ r ― 、   /      `\.、
. { ハ    `i  ,.不::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、ヾ、i,./   .|r -.,i  ,. ヘ,        \
  `ーi    i/ /::/::::::::::::::::::::::::::;ィ:::::::::::::::::::::::;::;::ト、:::::::::::::、\`丶、,r 、 ハ`_ノ /ィ   i
/⌒ヽ、 ,.<   /;イ:::::::::::::::::::::::/ |::;ィ:::::::::::::::::ハkく!ヾ::::::::::::::i\、  ): ソ   `"./   ,.ノ-、
i    i ',  \ '´i:::::::::::::::::::;:::/>.kハ:::::::::::::/⌒リヾ';:::::ハ;:::|   ./,.ノ ー -  { く` /v  ,〉ー- 、
    .|: ゝ   \'イ::::::::::::::::i:/i´  リ `|::::::;ィ;イ    ,}.∨`i∨  r-‐"  、_ _ `ー ',ノ  ,ハ    ヽ
    .|,.- \   ',i∨⌒N:::|' ,ゝ   ,!:::// ゝ、_,ノ= ゝソ  } /r、.ヽ      `,  (く.Y´ 〉    `
', /´二´    }   ',{  ソ ∨ ` `=彡|/    ==   ヽ /. Y/ ,.ノ,         ,`ー' /
 { { i    /    \ `i    にニニ


897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 06:10:07 ID:pahdk/uA
あと100レス埋めるのか辛いな

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 06:13:24 ID:vX+wSCI5
いや、ここは1スレ500KBだから現段階で後10KB分レスがついたら1000いってなくてもそこで打ち止めのはず。
すでに次スレができてるわけだから、ここはとっとと埋めた方がいいかと。

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 06:21:27 ID:08PsicFo
ルイズが触手を召喚
あだ名がエロのルイズに
ケティやモンモンを食われちゃったギーシュが決闘を挑むが自分もアーッ

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 07:01:16 ID:CnWctdEP
 円筒上の体から無数に生え、どこか硬質な印象を与える触手が、ぬら
りと光りながら青銅の乙女たちを蹂躙している。
 貫かれ、巻き砕かれ、斬り裂かれ、抉られる。まるで悪夢のようなその
光景をただ呆然と眺めるギーシュの前で、彼の従者である戦乙女たち
はどんどんと数を減らしていく。
「なん…なんだ、これは」
 黄色い体躯を大きく変形させ、最後の一体を穴だらけにした怪生物を
怖れの視線で見つめる彼の口から、小さく掠れた声が転び落ちた。
 そして、声に反応した怪生物の無数の目が、ぎょろりと蠢き彼の姿を捉
え――
「ぁ゙……?」
――いつの間にか腹を無数の触手で貫かれていたギーシュは、状況を理
解する事も出来ず、脳を抉るような激痛によってあっさりと意識を失った。

 触手っつったらガーヒーのローパーだよな。あいつに何度やられたことか(´・ω・`)

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 07:24:12 ID:J0DS84Bg
ガーヒーは対戦モードで、村人とか老人まで使えたのがすばらしかった。
 

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 07:41:58 ID:9Kyzon35
村人のスリーライン無効能力にはワラタw

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 09:20:41 ID:yGLSuNZq
オヤマ菊の介が召喚されたようです…………
おかしいな。少年誌が元ネタなのにR−18にしかならない

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 09:38:26 ID:EdKqPVc0
>>899
そのネタはご立派様が金字塔だから、よっぽどの物じゃないと書き手が死ぬぞ

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:25:33 ID:aRW6g26+
もう埋まらない?

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:26:51 ID:9So1+eY0
あと8KB
ガンバだ

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:29:57 ID:aIaYIfUl
ガンバとな

…ここでガンバ召喚の超小ネタでも上げられればよかったんだが
どう考えても纏め切れんorz

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:33:06 ID:Fh6f+xRP
しかしよく考えたら埋まるまでこっちに投下して埋まったら次スレ移動でも何の問題もなかったな
なぜか即行次スレ移動してたが

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:35:41 ID:9So1+eY0
そりゃ、時間と投下状況によっては油断してるとSS投下途中にうまっちまうからかと

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:40:03 ID:Fh6f+xRP
ああ、投下途中でも容量で埋まったら新スレで続きから投下でよくね?って事なんだ
なんか半端に前スレ残ってると気になちゃってさ

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:42:37 ID:Dnuy2jq8
それだと読み難くなるから、キリのいいところまで投下できるように
新スレに投下した方がいんじゃね

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:46:49 ID:9So1+eY0
まあ、他のスレだが半端に残すのを防ぐためにAAで速攻で500KBまで行ってしまうところもある。

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 10:53:31 ID:Dnuy2jq8
っていうか、そもそも職人全員が容量の把握できる専ブラを入れていれば
>>910の言うスレ容量のギリギリまで投下もできるんだろうけど。
金銭的にパソが無い人もいるし無理なのかな?

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 11:11:15 ID:Dnuy2jq8
パソが無いなら携帯用の専ブラ入れればいいじゃんorzアホだ俺…

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 11:36:19 ID:J//Xd7ba
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ 埋めとくわよ!
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
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               ,′ :/      !   !   レ' ´
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916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 11:37:21 ID:J//Xd7ba
         /       /    、  \   ヽ  、                        
        l /        |     \   ヽ   ヽ  ',                       
        |/     / 人      ヽ,   ',   |   !                       
        ||  !. l 、| /  ヽ l    /l   |_,  !  ヽ                       
        ヽ |l | /ヾ|、 ノイ  /! /_,|イ'l´    |   \                       
         〉!ヽ\|ー,‐≧、,ノ /_ノ≦___| /   ト、    ヽ      ゴクリ……                 
        /   |\! ゝー'゙  ̄ ´ ゝ、_ノ  7   .!  ヽ     \      つ、次はどんな使い魔が召喚されるのかしら……                 
      /    |  |             /   |ヽ、|     〉                       
      ヽ     |  l u          u./.    |:::::::メ,    /                       
       〉  r'゙/   ヽ   ー─--、   /     |::::::::::::}_  /                       
      /  {./     |>- ` ー一'_, イ      /:::::::::´::::::ヽ `ヽ                       
    /  r'7     ノ:::::∧` >< /     /:::::::::::::::::::::::ハ  ` 、                       
   /   /´/     ∧:::::::::∨ ,、 ∧     ヽ; -ー' ´::::::::::::}.    \                       
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917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/08(水) 11:39:05 ID:J//Xd7ba
           _r‐、_ノ____.ノ} .ノ}   |
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        / レ '´     ミミミミ.  >   | あの作品のキャラがルイズに召喚されましたpart30
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  (.  (   |  | `--''   `‐‐' { {   )    //   `Y´ ペチ
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 ( ミミ//  ミミ: /  ヽ/\/_\ミミミ }/\/     ん!
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