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アニメキャラをThe Worldへログインさせてみる

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 13:13:15 ID:/iw+Jrmp
作品の違うキャラ達でPT組ませて、The Worldの異常に立ち向かったりしてみよう?

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 13:54:00 ID:/iw+Jrmp
――――パァン!

恥も外聞もなく、折り畳んだままさながら鈍器のように振り下ろした妖扇・碧歴による渾身の一撃を受けて、モンスターはようやっと
霧のように霧散した。
 ドカッと胡坐をかいて扇を団扇よろしく仰ぐという、少々年頃の少女らしからぬ品に欠けた所作を気にする余裕もなく、彼女は息も絶え絶えに毒づいた。


「―――ったく、こんなとこまで冗談じゃねえぞ!」

あのアホクラス絡み以外で―――よりにもよって、あの非日常の体現たるスクールライフでのストレス解消の場ともいっていい電子空間の中で
こんな悪態をつくことになるとは、彼女自身予期せぬことだったに違いない。
 しかし、毒づきたくなるのも無理からぬことだった。確かな情報筋から回ってきた、隠しエリアのアドレスを手に入れて、少々浮き足立っているのを
自覚しつつ、少々暑苦しいHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)を被ってログインしたのはつい先程のこと。

―――が、ほんのちょっと楽しむだけのつもりが、待っていたのは今までにもなく、そしてこれからもあるとは思っていなかったアクシデントの数々だった訳で。

「……つーか。何が一番勘弁してほしいって今この体型でこの衣装ってとこだよな……」

背中がパックリと切り取られ、身体にぴったりフィットしたビスチェタイプの衣装。プロポーションまで念入りに調整した彼女の選択エディットであれば
別段問題なかったのであろうが―――

「あー、やっと休めそうな場所が……っておおっ!?ここに来てやっと人とめぐり合えたーっ!?」

いやもう、これも実はまたあのクラスのゴタゴタの一端だったりしたら今度こそ本気で別クラスに移籍してやりたい。

「いやー参った参った。ちょっと様子見してみるだけのつもりがいきなりあんなワラワラ迎えてくれんだから。……見たところおねーさんも
一息ついてるクチ?」

そもそも何でストレス解消の最中までこんな苦労せにゃならんのだ。これならサイトに送られたイタメールかスパムメールをひたすら除去する方がまだマシだってのに。

「いや俺の方はある程度の事前知識はあったんだけどさー。結局怖いもの見たさが勝ってついつい足運んじゃったっつーか……」

しかも何だよあのエンカウント率。徹夜して入手したアイテムのストック殆ど使い切っちまったし。

「自分では初心者なりによく頑張った方だと思うんだけど、撃っても撃ってもロクなアイテム落ちないし―――……あのさ、いー加減そうシカトされっ放しなのも
結構キツイんですけど」

あーったく【瓦版すもも本舗】めトンだガセ情報掴ませやがって。チェーンメールでも送ってくれようか―――。

「―――あ、意外だな。衣装の割には白なのか」

―――ああ確かに。せっかく別の自分になりに来たんだからもっと派手な色でも良かったのかな紫とか――――って?

そこでようやく、彼女の意識は現実(ネット空間だが)へと回帰した。
ふと気がつけば、目の前にはいつの間にか見知らぬ男性型―――少年期ぐらいのPCが、ジーッとこちらを覗き込んでいる。
 綺麗にカットされた黒髪は頭に天使の輪を描き、そして顔の方も髪の毛の輝きに負けず劣らず入学間近の一年生並みにピッカピカ―――贔屓目を抜きにしても、
見た目は頭一つ抜けているといっていいレベルだった。

どうやら上の空だった自分に根気よく話しかけ続けていたらしい。意識の端にも掛からずガン無視通していたのを流石に申し訳なく思い、
謝罪しようとした直前―――。


最後のやり取りを思い出して、唐突に気づいた。

――――膝上5cmのミニスカ同然の衣装じゃ、胡坐かいてりゃ見えて当たり前だ。
理性がどこかでそんなツッコミをするのにも関わらず。

―――隠しエリア【彼方なる/綺羅星の/箱庭】に、小気味良い音が響き渡った。


3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 14:01:00 ID:/iw+Jrmp
「……悪かったな。話しかけられてもシカト通してたのはこっちなのに」
「あーいやいや。いくら反応がなかったっつってもセクハラに出たこっちもアレだったし」

話しかけても反応を示さなかった様子で『寝落ち』と判断しなかった辺り、どうやら彼は本当に初心者らしい。勢いよく『碧歴』に叩かれた頭を摩りつつ、
先程の粗相について流してくれるその寛容さが有難かった。


―――誰が呼んだか【アンノウン】と識別される、特殊なバグらしきものを内包したエリアの存在。【未帰還者】が出るとか大袈裟なレベルでこそなかったが、
CC社の方ですら未だ具体的な処置や対策方針も決定していないそれに対しては、形だけの注意をネット上へ呼びかけるぐらいが精々だった。

被害者(といってもいいのか)達が各々チャットなどで状況を確認しあった結果、判明した弊害は以下の通りである。

1、大幅に、とは言わないが、PCのレベルがやや減少する。

2、敵とのエンカウント率が通常の二割増しになる。

3、更に【アンノウン】認定されたエリア内に一度足を踏み入れてしまえば、ログアウトは出来てもエリアからの脱出及び移動は不可能。
中ボスレベルの敵を倒すか経験値を貯めるか、何がしかの成果を叩き出せば脱出は叶う。

―――そして。

「―――じゃあ、あんたのエディットも?」

―――エリアに着いた途端、キャラエディットが顔の造作や体格に至るまで、まるで現実のプレイヤーをトレースしたかのように
書き換えられている。
エリアの自分がありのままのリアルです、と表明出来る度胸の持ち主はいなかったようではあるのだが、
最早流布している噂からして確定事項らしかった。

「ん、まぁな。……ったく、せっかくコーディネイトした斬刀士のコスチュームでも、リアルの自分が着てるかと思うとちょっとなー……。
ホントーならこー……若かりし里見浩太郎と藤田まことを足して二で割ったっぽいシブーイエディットの筈だったんだけど」

いや、そっちはそれこそ自分と違ってそのままでもそれなりに様になっているとは思うが。
―――途方もない、とは言わないが、現実にもここまで臆面なく『美形』なんて言葉で言い切れるレベルの男子もいる所にはいるのかと思うと、
妙な部分で世の中の広さを実感してしまう。
 コラージュで所々挿げ替えた姿をネットで人目に晒すことには陶酔感すら覚えている癖に、すっぴんも同然の状態で纏っているこの格好に
正直羞恥すら覚えている自分とは違って、心なしか立ち居振る舞いも堂に入ったものだった。

(……つーか。コイツの顔ってなんか見覚えあるような?)

それも直接会った、でなく一方的に見た、という感じで。タレントという線は恐らくないと思う。仮にそうだとして、今現在認識のすり合わせをした限りでは
このエリアが【アンノウン】だと承知の上でやって来たということになる。リアルの顔でネットへ飛び込むなんて真似は出来ない筈だ。

「一応確認するけど、じゃあそっちのPCもそうだってことだよな?……ついおねーさんとか言っちゃったけど、もしかして未成年?」

興味津々といった体を隠すことなく、ジーッと上から下まで観察してくるその様子に、思わず背中のマントを翻してしまう。
顔を赤らめたその様子に何かを察したのか、少年は我に返ったように慌てて顔を引き攣らせると、

「わっ、悪い!ネットのPCだと考えたらつい……!」
「……どーせ中坊には不相応なイケイケ衣装だよ。あーそうだな、こんなことになるんだったら、ガキってわかるよーにブリブリのロリータでも
エディットすりゃ良かったよ」
「いや、ガキ=ロリータってのは少々短絡的じゃ―――って中学生!?マジ!?」

端正な顔立ちが呆気に取られたようにこちらを見やる。

「……いや、何となく学生っぽいとは思ったんだけど、贔屓目に見ても年上かと。いやー、中学生にしちゃこれは仲々……」
「さっきの反省はフリだけか!?だからジロジロ見てんじゃねえ!」
「あ、悪い悪い。……やっぱ男子校なせいかなー、目の前の挑発的な女体にはつい目移りしてしまうとゆーか」

臆面もなくハッハッハッとばかりにケロリと笑う。繊細そうな見た目に反して中身はしっかり『男』らしい。


4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 14:25:17 ID:/iw+Jrmp
「……見てくれだけは上等なんだし、街中なら女に不自由するよーには見えねーんだけど?」

ボソリと呟いたその一言に―――何故か少年はビミョーな顔を見せる。

「……残念ながらそーもいかないんだよな。せっせと友達と連れ立ってナンパ敢行したりしてても―――『同業』の方からコナかけられたり
アイドル事務所から名刺渡されるわで、やる気削がれるっつーか」
「……マジか?」
「うん、マジ。……一撃くれてやってから男だっつった途端、そいつら大抵『カマ野郎』なんてユカイな捨て台詞吐いてくれやがってさー。
いー加減慣れたけど勘弁してほしいっつの」

―――言われてみれば―――長い睫毛や、控えめに通った鼻筋など、構成するパーツはどこか女性的な優美さみたいなものが色濃く滲んでいるようにも見えなくもない。
―――まあ、中身は思春期真っ盛りの男子高校生に野郎からのアプローチなど、現実では笑い話どころか悲劇としか言いようがないだろう。
その時、フォローのつもりではなかったのだが、突拍子のない発想が口をついて出たのは、果たして幸運だったのか。

「いやでもさ。―――それだけじゃ大したダメージにならないんじゃねーの?」
「……へ?」
「むしろ勘違い利用してやってかたネタばらしすりゃ良かったと思うけど?誘いに乗ったフリして貢がせるなり奢らせるなりして、キリのいいとこでトンズラこくとか」

どっかの漫画に載ってたっけかなーこういうの、とか内心で回想しつつ、何の気なしに冗談をかましたつもりだったのだが。

「……そーか……!」
「へ?」
「そーかそーだよな!相手は染色体XYとXXの区別もつかん脳の沸いた野郎ども!良心の呵責を感じる必要もない!
如何に学校で稼いでるとはいっても、やはり遊びたい盛りの男子高校生の懐を満たすには少々物足りない!これはこれでビッグビジネスになりそうな予感が……!」

……目を血走らせて挙句拳を突き上げた、何かこー『いっちゃった』感漂う美少年の横顔を見守る自分の眼は、多分今生暖かい牛乳みたいになってるんじゃなかろうか。


5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 14:26:48 ID:/iw+Jrmp
「……あーその、何だ。……程々にしといた方がいいぞ」
「言い出しっぺが今更何を言うか。つーかお前、何気に凄いこと考えつくよな。もしや前科あるのか?」
「人聞き悪いこと言うなドアホッ!!……生憎そちらほど顔の造作に恵まれてる訳でもないし。大前提として誘われたこともないんでね」
「いやいや。それでホントにスッピンならお前だって仲々美人だと思うけどなー。お兄さんが保障してやろう」
「お兄さんって、二つ三つぐらいの差だろーがどうせ」
「ああ言えばこう言うなホント。……ま、コミュニケーションもある程度取れたとこで、そろそろ出発するか」

すっくと立ち上がって古刀・蔦蔓を腰だめに構えなおす少年に、彼女は両目を眇めつつ、

「……アテでもあんのか?」
「クラスの奴からリークしてもらったんだけど、ここから北北東にちょっとしたダンジョンがあってさ。
規模もそんなにデッカくないし、初心者+一人でも何とか攻略出来るかもって」
「ほー、そりゃご苦労さん……ってちょっと待て」

最早ジト目と表現出来るレベルにまで細められた両目でしっかと少年を捉えつつ、

「……何だよその+一人って」
「言うまでもないだろーが。お前だよお前」
「勝手に決めてんじゃねえ!大体こっちだってなけなしのアイテムが唯でさえ底尽く直前だってのに、他人に付き合ってられるほど……」
「だったら尚更、お前だってどっちにしろ手詰まりなんじゃねえの?それに妖扇士って後衛っぽい感じだし、これ以上ソロでここを切り抜けるのは
キツイと思うけど」
「………」

正直、ゲームをそれなりにやり込んで一丁前にベテランを気取れるぐらいの自負はある。しかし、他人との交流に主眼を置いて
ここへ来ている訳ではない彼女は今までロクにPTを組んだことなどない。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/26(日) 14:30:26 ID:/iw+Jrmp
「……あのな、前衛と後衛揃ってりゃ少しはマシかも知れないけど、アタシだってロクに誰かの支援なんてしたことないっての」
「……わかってないな、やっぱそこは中学生か」

気取って流し目なんぞを送る、意味ありげなその様子に彼女が眉をひそめると、

「―――問題なのは前衛後衛じゃない。男にとっちゃ独り空しくソロでいくよか、年頃の女の子と一緒に苦境を乗り切ろうとするって
シチュエーションの方がよっぽど励みになるんだよ!」

男子校生活に潤いが欲しいのは俺だって同じなんだー!とちょっと意味不明な咆哮をする少年。―――ここまで開き直れるというのも、ある意味羨ましいかも知れない。
……絆された訳でもないと思うが―――何だかもう、反論しようとする気力も失せてしまった。

「……わかった。わかったから、とりあえず出る前にアイテムのストックとステータス確認しとこう。
―――しかしまあ」
「ん?どうした」
「一定レベル以上の面でもないのにそんながっつきまくった台詞吐かれてたら一目散に逃げてたろーなと思って。美形ってそういうとこ得かもな」
「……言うじゃねえか中坊が」
「残念。ここにかけちゃアタシの方が先輩だっての」
「へーへー」

―――マントを翻して駆け出すその背中を追いかけようと、一歩踏み出して。


  ―――スカートのフリルは乱さないように。
  ―――ヘッドドレスの白いリボンは翻さないように―――


―――へ?


「―――ん?どうした」

慌ててゴシゴシと瞼を擦ってみれば、訝しげな眼差しでこちらを見やる少年の姿。

「……い、いや悪ぃ。何でもない」

―――いかん。これは少々即売会で毒されすぎたろうか。

―――会って間もないこの少年が、ゴスロリコスで着飾っているヴィジョンが頭を過ぎったなんて。



PC【藤吉郎】河野 亨  ジョブ:斬刀士(ブレイド)     【元ネタ:プリンセス・プリンセス】

PC【バーチ】長谷川 千雨 ジョブ:妖扇士(ダンスマカブル)  【元ネタ:魔法先生ネギま!】


亨に関しては裕史郎の名前を褒めちぎってた様子から、渋好みかと思ってのPC名を。
千雨の【バーチ】はイタリア語で『キス』という意味。


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