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リリカルなのはクロスSSその18

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 12:33:06 ID:rygHIIOg
ここはリリカルなのはのクロスオーバーSSスレです。
ガンダム関係のクロスオーバーは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
オリネタ、エロパロはエロパロ板の専用スレの方でお願いします。
このスレはsage進行です。
荒らし、煽り等はスルーしてください。
次スレは975を踏んだ方、もしくは475kbyteを超えたのを確認した方が立ててください。

前スレ
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1190209861/

過去スレ
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1189525591/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1188914457/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1188222989/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1187714790/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1187176581/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1186669558/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1186147008/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1185640072/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1184997868/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1184393091/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1183637309/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1182871170/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1182002145/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1180901290/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1179746193/
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1177202668/

*雑談はこちらでお願いします
リリカルなのはウロスSS雑談2
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1190729406/

まとめサイト
ttp://www38.atwiki.jp/nanohass/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 12:36:02 ID:QR8Vt2jD
乙乙乙

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 13:31:02 ID:oCWW5qIZ
なのは天皇万歳!!

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 14:19:49 ID:DS+wBLk7
「う〜〜! トイレトイレ!」
 今、トイレを求めて全力疾走している私は管理局に所属するごく普通の二等陸佐。
 強いて違うところを上げるとすれば、十九歳で部隊長ってとこかな?
 名前は、八神はやて。
 そんなわけで帰り道にある公園のトイレにきたんやけど……。

「…………?」
 ふと見ると、公園のベンチに一人の若い男が座ってたんや。
 あれ、結構ええ男やんか。
 そう思ってると、突然その男は私の見ている目の前で、つなぎの上からジャンバーやらセーターやらじんべえやら。
まるで私から姿隠そうとしてるようにもうめちゃめちゃ着込み始めてん。
その後、その人は私をゴキブリ見るような目で見て……

「 や ら な い よ 」

 私はその人のことはほっといてトイレに急ぐことにしたんや。
 そんなことがあったけど、その日はいつもと変わらないええ一日でした。
 そう言えば、後からカリムに聞いたんやけど、その日は珍しくアコース君が朝帰りしたそうや。
 カリムは『恋人でも出来たのかな?』と笑ってた。
 なんや、アコース君も結構好きものなんやな。と思いました。


「よかったのか? ホイホイついてきて。俺はノンケだってかまわないで食っちまうような人間なんだぜ」
「かまわないさ。それじゃ、僕も君のことを隅々まで査察させてもらおうか?」


『くそみそなのニック』



5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 14:41:47 ID:X+9yy6e1
スレ立て乙
そして前スレの作者皆さんGJ

終わクロクロスがついに出てきましたが、
2ndの名称概念を展開されたら悲惨であろうフェイトはどうなるか
(フェイトは「破滅の運命」の意味がありますから)

あと、川上作品では名前を「高町なのは」ではなく「高町・なのは」という様に、
名と姓を中点で区切って表記しますので、それに習ったほうがよろしいかと

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 17:26:23 ID:oM8bVGTd
テスタロッサは赤い頭だっけ?
髪が赤毛になるのかな

あとヴァイスは白か

京姐さんがナンバーズに名前を与えるイベントが見たかったがこのSSの形式じゃ無理か?

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 19:05:43 ID:Ns3ukHwl
>>5-6
あの世界の意味づけはそれだけじゃないからな。
後からつけられた定義付けも意味を持つ。

むしろフェイトの場合、計画としての意味が顕現しそうじゃね?

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 20:01:07 ID:rygHIIOg
うむうむ、リリカルスクライド//G.U.氏のために1kあけて埋めたかいがあったわけだ

9 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/09/28(金) 20:08:20 ID:OENan8JH
>>8
心遣いありがたやぁ
前から使ってみたかったAAだったので(笑)以前はクーガーで〆たことがあってね(遠い目)

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 20:10:16 ID:LuddRj9t
リリカルスクライド//G.U.氏
ナイス(*0M0)b

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/28(金) 22:32:23 ID:FXtzA1yb
ところで、今、投下中の作品って幾つあるの?
単発ネタは別として・・・・8作ぐらいか?

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:02:21 ID:lulxL/KU
|ω・) 真3の人修羅とのクロス物、続きまだかなぁ〜・・・

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:29:24 ID:uEABXI1G
>>リリカルスクライド//G.U.氏

前スレの最新作もGJでしたが、ちょっとだけ残念だったのがファイナルフージョンの時の、大河長官と命の一連のやりとりが入ってないことでした。
あの無駄に熱いやりとりに、ロングアーチのメンバーがどんな反応を示すのかも見てみたかったですしw
同様にジェネシックガオガイガー登場&参式とのスーパーバトルを目にした六課メンバーや周囲の一般人の驚く様も描写して欲しかったです。

14 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/29(土) 00:45:10 ID:9JwAcoHS
今日は殆ど職人さんきてないな〜

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 08:54:21 ID:3p62jPeL
やっぱり8月の投下量と比べたら大分減ったなぁ
最近投下が見られない職人さんってどれくらいいる?

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 09:00:39 ID:zRtH02Hc
>>14
Nice boat.してんじゃね?

17 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/09/29(土) 09:18:16 ID:Bkkfw+IM
おはようございます。
>>13
大河長官のセリフが無いのは、ジェネシックドライブはGクリスタルで済ませてあるので要らないと判断したからです。
勇者の判断に任せてファイナルフュージョンを承認させています。
今回の話では・・・はい、疲れたので長官たちの行動まで書くのを忘れたためです。
次は書こうと思います。

ロングアーチなど機動六課の反応は、次回の話の冒頭で書きます。
なのはさん達へ「すごかったですよ!」って感じにします。
ちなみに、ティアナは気絶してましたので未確認。
一般人は、オークション会場に居たので見れてません。
そして、報道規制も行われてます。
ジェネシックマシーンたちがミッドチルダの上空を通ったときに撮影された映像は、
「未確認飛行物体現る!?その姿は―」
って感じに書こうかと思ってます。

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 10:32:35 ID:NQRW2jKB
φ's正伝なんてもう1ヶ月近くはないなあ・・・本人は悩んでるって言ってたが
もう完全にやる気なくしてるんじゃないのかとさえ思うぜ

まあ事情があって未完で終わるならそれもいいとは思うけどさ

19 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/29(土) 10:54:23 ID:9JwAcoHS
>>18
おまえ、そんな言い方は無いんじゃないか?

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 11:53:06 ID:KoX7RJoj
オーフェンがミッドに来たらギャグ的にもストーリー的にも面白そうだな

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 12:03:50 ID:NY60VSTO
スバルの基本戦術がこかして踏みつけるになります

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 13:11:19 ID:cYS0Xb8j
>>18 だったらお前が書いてくれや

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 13:19:33 ID:Gr96bfwu
普通この手のSS投下は1ヶ月空きは当たり前だと思うんだが
例外もあるけど、その例外に合わせることもあるまい

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 13:21:40 ID:+ooNm9t+
アルスラーン戦記をどんだけ待ったと(ry

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 13:55:45 ID:3bqPo67K
>>21
グロ魔術士殿は「実戦で死ぬのも訓練で死ぬのも同じことだ」「どうせ訓練で死ぬような奴は実戦でもやっぱり死ぬ」という
超スパルタンな人だからなあ。というか魔術士自体がかなりシビアなんだが。
訓練でスバルのあごの骨が折られなければいいがw

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 13:56:09 ID:5mOHY2qr
俺はタイタニアをどれだ(ry

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 14:33:08 ID:EGt7hj2a
>>24
あれを引き合いに出すのは反則だろうw
>>23
でもその例外の職人さんがこのスレにはかなりいるからなあ・・・いつのまにか
そっちが当たり前みたいな感覚になっちゃってるのかもしれない

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 14:55:54 ID:2+Ldwmll
>>25
きついのは先生のほうだろう
むしろオーフェンはかなり甘いほう
結構生徒まかせみたいなこともあるし

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:04:31 ID:Va6+jV4J
対ガジェット(飛行型除く)
オーフェン「魔法無効化されるんだったら落とし穴掘っとけばいいんじゃね?」


30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:05:13 ID:Gr96bfwu
殺し合い意外ではしっかり手加減してるもんな。
訴えられないようにするためかもしれんが。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:23:54 ID:h7osifBw
しかしクロスものって戦闘の連続になるな…

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:31:38 ID:KoX7RJoj
オーフェン「百合執務官ガード!」
フェイト「きゃあぁぁぁぁあ!?」
スカ「ちょ、おまえ!それは人としてやっちゃいけないことじゃないのか!?」オーフェン「やかましい!歴史的重犯罪者に人格のことなどツッコまれたくないわ!」

こうで(ry

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 16:01:24 ID:SPuul31S
で、そのあとエリオとキャロに突っ込みを受けるオーフェン

34 :リリカル.exe:2007/09/29(土) 19:00:15 ID:qu8R8xJJ
エリオはやっぱりマジクなのか。レキとはレベルが違うがフリードがいるキャロはクリーオウ確定。
暴力姉ははやてでキレる姉はなのは。ううむ、しかしキースは誰が当てはまるんだろうか・・・・・・

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:03:07 ID:YzVn5sZg
>>28
あの人が出てきたら非殺傷設定なんて無意味なものになるな。

36 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/29(土) 19:23:06 ID:9JwAcoHS
ふむ、そろそろEDF氏のBパートが投下されても良い頃だと思うのだが・・・

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:31:40 ID:vTtYWIMb
まあ焦らず礼讃のリロードでもしてましょうや…

38 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/29(土) 19:52:17 ID:9JwAcoHS
そうそうここは焦らずに殺戮砲でも撃ちまくりましょうや。

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:59:45 ID:Jhl96MrS
何でもいいからぶっ放せー!

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:02:17 ID:Nb07xSc+
「仏締めろ!」

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:16:11 ID:Dp0+34dN
・・・盛り上がっているところだけど真祖の人です(今更)投下よろしいですか?

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:26:50 ID:QVgJoUg6
勿論どうぞ!

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:10:03 ID:Dp0+34dN
では投下します

――――某管理外世界
「レリックの確保を確認。」
硝煙と火薬の匂いが当たり一面広がり、至る所に何かの残骸が散らばっている中で男たちは赤い宝石みたいな物体を専用のケースにしまった。
「損害報告。」
隊長と思われる男の声に部下は直ちに反応する。
「負傷者7名、内重傷3名、その中の1名が肩の骨が外れました、ですが命に別状はありません。」
「いくら強化しているとはいえ12,7o(A・Mライフル)を連射するからな。」
「仕方ありませんよ、こっちが持ち込んだRPGやTOWとグレネードの数は少なかったですし、まぁカールグスタフのバックドラフトに巻き込まれなかったのが
 いなくて良かったですよ。まぁそれ自体…」
「これ(質量兵器)を使うことは定めた法を覆すからなぁ。」
自嘲気味に笑う隊長だった。
「仕方ありませんよ、AMF装備している連中に対して隊長ですらA、そして我々はBかCですよ。」
「ん?まぁな。」
何か言いかけようとする隊長であったが、何か接近していることに気づく。
「ああ、ようやく航空隊の援軍が到着したよ。」
「遅すぎる増援ですね。」
隊長と副官は空に浮かぶ小さな点を見つめた。
クロノ・ハラオウンは隊員達が無事だったことに安堵した。
「クロノ一佐、レリックの回収は成功しました、ああ例のガジェットと交戦、部下は怪我したの何名かいますが全員無事です。」
「そうか…だが…。」
クロノは隊員達が持っているものを確認し鋭い眼で睨む。
「これは質量兵器じゃないか!」
「ええ、そうですが。」
クロノの問いに彼より年上の隊長は素っ気無く答える。それがクロノを苛立たせる。
「これは管理局が定めた法に違反するのか分かっているのか!」
「ええ、分かってますよ。無論それに伴う罰も受け入れる覚悟ですが・・・。」
隊長は非難めいた視線でクロノを見つめる、丸で駄々をこねる子供を非難するような視線で。
「では支援要請して一体何分かかったのですか?普通10分と言いましたがあれから25分一体あなたは何をしていました?」
「こちらもガジェットに襲われて。」
「でしょう、ですからこちらも生きるために。」
「だからと言って法を破ることは…。」
あくまで反発するクロノに対し隊長は殺気をこめた…そう長い間死線を掻い潜ってきた者のみ持つことが許される目で見据える、それにたじろぐクロノ。
「では我々に対して死ねと?」
「そんな事は言っていない!」
「ではどうすればよかったのです?あなたはガジェット相手に大忙し、こちらはランクの低い陸戦魔道士…精々持って20分程度、我々だって生きたいし、
 何よりもロストロギアであるレリックを他者に奪われる行為は絶対に避けるべきでした、そして我々は苦渋の決断を行い法を破った、無論それに弁明はしません、
 しかし私は部下全員を生きて帰す義務があります。」
「そ、それは…」
言葉に詰まるクロノに隊長は更に言葉を続ける。

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:12:47 ID:Dp0+34dN
    リリカルなのは・ストライカーズ エピソード秘話 
          「  黄色の悪魔  」

「今貴方が言おうとしていることは我々に死ねと言っているようなものです、おおこれはこれは問題発言ミッドの新聞にこう載るでしょう、
 名将クロノ・ハラオウン形式に囚われ過ぎて部下に死ねと命令、これが本局にばれたら知られたら?ただでさえ溝が深い陸と海の中は更に悪化するでしょう。」
完全に何もいえないクロノに対し隊長は閉めの言葉を言った。
「失礼しました、少し言い過ぎたようです。ではレリックをそちらに回します。」
「う、うん…。」
そしてレリックを抱えたクロノを離脱した後、隊員達は吐き捨てる。
「頭の固い青二才が。」
「ガキンチョが」
「少し階級が高いからってふんぞり返りやがって。」
「親父とは全然違う頑固者が。」
「泥や血にまみれたこともないエリート気取りが。」
それを尻目に副長は言った。
「しかし、どうします?隊長は悪法と言えども法です。」
「まぁそん時はそん時だ。」

クロノは歯を噛み締める、質量兵器使用した報告は途中で握りつぶされたのだ。
「レジアス・ゲイズか…。」
そしてもう1人の男の顔が浮かぶ・・・。
「あいつのせいで・・・。」


―――時空管理局地上本部
入り口前に一台の豪華な車(リムジンを思い浮かべるべし)が止まり一人の男が入り口正面に足をつけた、熱気が全身を包み込み、強い日光が量目を射た。男の名前は市川守二佐、
陸戦課の制服を着込んだ彼の身体は小型であったが丸で楔のように引き締まっていた、とても40には見えない30…いや下手をすると20後半とも言ってもいいぐらいだった、
彼はある世界においてある戦争に加わり管理局が支援する軍の特殊部隊隊長として捕虜になり4年間捕虜となったものの一度たりとも身体を鍛えることを怠らなかった、
顔が青白いことや幾つかの痣、腕の部分に注射針跡も彼が4年間一度も口を割らなかった勲章でもあった、そして彼はある場所に向けて歩き始める、途中何人かの局員は「お帰りなさい二佐!」といい敬礼し、
またある者は彼の裏を知っているため目を合わせないようにした、そして彼はある一室に立つとノックし、自分の名前と階級を言う、そして部屋の主は二つ返事で入れと言う。
「市川守2等陸佐只今帰還しました。」
綺麗な形の敬礼を行う、そして主は微笑むは楽にしていいと言う、そして…。
「4年間・・・いや6年間君には苦労をかけたな。」
「いえ、これも任務ですので。」
「そうか…。」
レジアス・ゲイズ中将は最も信頼している部下に労をねぎらい、そして4年間の状況などの情報など提供した。
「例のガジェットドローンの事は知っているか?」
「ええ、強力なAMFを装備しており通常の魔法では通用していないと、さっき車の中で確認しました。」
「そういった状況下において独断で質量兵器を使用し始める例が増えてきた、まぁ主に君の下で働いてきた部下たちだが。」
自嘲じみた笑みを浮かべるゲイズに市川は淡々と応える。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:14:26 ID:Dp0+34dN
「ええ、最終的な責任があるとすれば私です、責任をとれと言ったらいくらでもとりますが?」
「いや大丈夫だ、そういったことは私の権限でもみ消しているし、君みたいな優秀な人材を
 何ゆえ責任をとらせなければならない?取るとすればそんな状況を想定してない過去のお偉いさん方だ。」
「そうですか。」
そしてゲイズは市川に説いた。
「ところで例の連中だが。」
「ああ、あのレアスキルを持つ八神はやて達の事ですか?」
「ああ、彼女が説いている機動第6課のことなんだが、君の視点からどう思う?」
「私としては賛成ですね。」
「ほう?なぜそう言いきれる?」
大まかこの答えを予想していたのだが不思議そうな顔でゲイツは問う。
「中将も知っていますが、私は過去第97管理外世界のSASに入隊し世界情勢を見てきました、あの世界はミッドチルダにくらべて
劣っている分野もありますが、緊急展開軍、特殊部隊を含む軍事、通信関連などは正直こちらの模倣となるべき点が多数存在しています。」
市川は以前、グレアムという男の伝で欧州最強の特殊部隊SAS(イギリス軍特殊部隊)に入隊、そこで過酷な訓練を重ねGSG−9(ドイツ特殊部隊)、
デルタフォース(米陸軍特殊部隊)、シールズ(米海軍特殊部隊)、スペツナズ(旧ソ連特殊部隊)ですら恐れられ、イラク戦争やアフガン内戦でも派遣され、
航空機・スカッド破壊任務、対ゲリラ掃討作戦などに参加し多くの戦果を挙げ勲章まで授与するという快挙まで成し遂げたのだ、そして彼が除隊する際も上層部が名残惜しそうに
「そのまま残ってくれたら・・・。」と嘆かせたほどもあった。
市川はそれらを纏めたレポートデータを転送して話を続ける。
「それに比べこちらは多数の手続きを行い、幾度か危険な目に合ったりひどい時は持ち去られている例も少なくはありません、ですから有事の際は瞬時に行動できる部隊が必要だと私は思いますが。」
「そうか、分かった。」
「一つ聞いても宜しいでしょうか?」
「何だ?」
「なぜこのことを私に聞くのですか?」
ゲイツはニヤリと笑うと言った。
「その八神二佐が君を引き抜きたがっている。」
「ほう?」
意外そうな顔を浮かべる市川だった。
「私としては反対なのだがな。」
「…今は考えさせてください。」
「そうだな、4年間収容所にい続けた君は酷な話だな、しばらく休むといい。」
「了解しました。」
市川は敬礼するとすぐに部屋から出て行った。
「その君のむす…出て行ったか。」
ゲイズは誰もいないことを確認すると引き出しから二枚の写真を取り出す、一枚は自分と戦友であったゼスト、市川の3人で取った写真、そして部隊の集合写真を懐かしむように眺めた。
「なぁゼスト…ひょっとしたら私もとんでもない過ちを起しているかもしれんな…ひょっとするともう1人の戦友を君の元に送るかもしれん。」
そしてゲイズはしばらく項垂れた。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:18:23 ID:Dp0+34dN

―――通路
「市川二佐」
市川は誰かに呼び止められ愛娘と会う時間がすこし延ばされたことに不満を覚えつつも声の主の方に顔を向ける。
「八神3等陸佐か。」
八神はやてとは彼女が管理局に入局した時にも色々と援護に回ったり、ある時は娘の世話をしてもらったこともあり良好な中でもあった。
「いいえ、今は2等陸佐です。」
同階級ながら八神はやては年上の市川に敬語で応えた。
「何の用だ?」
「ええと、今度うちらが作る。」 
ああ、何がいいたいのかわかった市川は言った。
「機動第6課か。」
「ええ知っていたのですか?」
「さっき、中将から話を聞いた。考えとしては悪くはない。」
「ええ、ぜひとも市川三佐には6課に入っていただきたいのですが。」
「理由は?」
「確かになのは一尉もフェイト一尉もいて戦闘部隊も充実していますが、多方面から引く抜く新人4名の教育、
 ならびに優秀な指揮官でもある貴方のバックサポートも課として必要なのですが。」
「ふむ…今すぐに返答は出せないな、それに久々に帰ってきたかしばらくはゆっくりさせてもらいのだがな。」
そうだ、まだ市川は帰って来たばっかりなのだ。
「す、すんまへん。」
慌てて関西弁丸出しで頭を下げるはやてに市川ははやての頭に手を乗せて撫でた。
「う、うちはもう子供やあらへんで!」
抗議の声をあげるはやてに市川はばつの悪そうな笑みを浮かべ別れを告げた。

「あれがはやてが言っていた市川守二佐?」
「ええ、フェイトちゃんあの人がうちが陸戦課から引き抜きたい人なんや。」
「すごい人なの?」
フェイトの疑問になのはは応えた。
「あの人のランクはAA−だけど、以前私も1VS1で戦ったけど・・・3戦中2敗したんだよぉ。」
その答えに驚くフェイト、エースオブエースと知られるなのは相手に2勝する相手なんてそうそういないのだ。
「え?本当で?」
驚く声をあげるフェイトになのはは言った。
「一敗目は建築物内部戦闘で、隠れていたことに気づかずそのまま不用意に飛び出してナイフで頚動脈切られて負け、
 二敗目は囮にまんまと引っかかって遠距離からスナイパー攻撃で頭吹き飛ばされて負け、残った一勝も相手が不調だったと言うおまけ付き」
「ああ、あいつは実質的な戦闘力ではAAAランクに匹敵するからな、何せ私相手のクロスレンジ戦でもナイフ(実際はククリナイフ)で切り結べるほど実力者だからな。」
納得したようにシグナムは頷く。
「まぁ彼は平然と無視して質量兵器使うから上層部には無茶苦茶受けが悪いやけどな。」
はやては苦い笑顔を浮かべていた。
「どうりでクロノ君は彼を嫌っているんだよねぇ。」
「あ、聞いたけどユーノも一回彼の作戦に加わってリアル死にかけたとかなんとかかんとか。」
「だけど課を完璧にするにおいては必要とする人物なんや。」


47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:22:06 ID:Dp0+34dN
―――本部前タクシー停留所
市川二佐はタクシーを捕まえようとするが、あいにくタクシーは出払っていた、
やれやれと思ったらタクシーとは違う一台の車が止まると1人の男が現れた、
管理局の職員ではないな断定した市川だが厚ぼったい印象を与える顔面、
とりわけ両目には市川が戦場でンバンドか見たことのある虚無的な陰があった、
彼はこの世の最悪な部分を戦場以外のどこかで見てきた男なのだろうと市川は思った。男はねむたげな声で尋ねた。
「市川二佐ですか?管理局義勇特殊戦隊隊長の?」
「貴公は?」
「フレイザー警部補」
男はミッドチルダ警察手帳を見せた。
「悪い知らせを持ってきました。車に乗りませんか。家まで送りますよ。」
二人が乗り込んだ車は本部の営門にむかった。
「きっと驚きますよ。」
フレイザーは言った。
「君が何を教えてくれるのかにもよる。」
市川はそっけなく応えた、町の情景を見ると市川は感じ取ったこと警察の数が多いことだ、ああこの街(クラナガン)裏は二つの勢力があるのだ。
「君はどちらなのだ?」
「何がです?」
「薬を飲む前なのか、後なのか?」
耳の後ろに汗を噴出したフレイザーは人々の尊敬あつい医師の様な表情を浮かべ応えた。
「少数派です。」
「正義は常に宝石のようなの物だからな。」
「管理局義勇特殊戦隊か。」
フレイザーはため息をつくように言った。
「大変だったのでしょうね。私も行きましたが一応は憲兵的役割のおかげで薬を飲まずに済んだのかもしれません。あなたはどうなのです?」
「ああ、小さな輸送機で敵の兵站基地に空挺落下した。そして情報収集と破壊活動を行った、そのときに薬を飲んでしまったかもしれない。
 敵の連中は我々のことをギャングかテロリストとか呼んでいたよ。」
ある管理局管轄世界で、管轄に不満をもった国々が連合して支持派の国に襲い掛かった戦争があった、支持国の必死の要請に管理局は義勇軍を派遣することになった、
そこで市川はSASで活躍したことにより(あと上層部からの受けの悪さ)特殊戦隊隊長として活躍したのだ、しかし管理局にとってそれは忘れたい名前の一つなのだ。
「確か黄色い悪魔とも呼ばれていましたね。」
「その魅力的な別称を知ったのは部下を逃がして捕虜になった後だ。いささか過大評価の気がある。我々は義勇軍であるが正規軍に組み込まれていただからこそ
 条約に遵守しつつ行動したのだ。」
「ま、二つの兵站基地と3つの工場、挙句に敵の上級指揮官クラスを4名、佐官も10名以上潰されたら過大評価もうべなうかな、でしょう。」
「ダム1つと4つの発電所も付け加えて欲しい。しかし、よろこばしいね。部下に聞かせてやりたい素晴らしい賛辞だ。彼らを褒め称えるものは少ない、
 私はあの戦争が管理局にとって防衛戦だと認識している他に方法がないから戦っていたと。先に手を出したのは連中だからね。」
「構成要件の判断はゆえに恣意的なものになりがちなんですよ、特に管理局法ではね。声が大きい奴が勝つと言ってもいいくらいに。」
「さすがだ、警察と憲兵を兼業するだけの事はある。」
「いえ、大学で受けた刑法の講義で教えられたのです。」
「今度は君が話す番だな。」
「現在クラナガン郊外である貴方の家には誰も住んではいません。」
「君が現れたときには予想していた。で、娘はどうなった?あれなりに納得して暮らしているのならば問題はない、寂しくはあるが。」
「考え方でしょうね」
「残念なことに君が何を考えている人間なのか、私はまだ知らない」
「貴方の娘さんはクラナガンでちょっとした有名人です。色々な意味で。」
「私が知らぬ間にずいぶんと性格が変わったな、おとなしい子だったが。」
「さて、そこまでは分かりませんが。彼女はリッチェンスという男の屋敷に住んでいます。大きな屋敷です、少なくともお金には困っていないでしょう。」
「ふむ、リッチェンスとはどんな男なのだ?」
「そうですね実業家です。」
「警察が興味を持つような?」
「出来れば法規の全てを忘れ去って射殺したくなるような。」
「しかし、そうは出来ない?」
「ええ、あなたの娘さんはそんな男の情婦になっています。」
車は市川の家に前に止まった。あがって茶でも飲んでいくかね市川は訪ねた、今日の所はこれで失礼しますとフレイザーは言った。
ええ、またお会いする機会もあるでしょうから。かも知れないねと市川は応えた。ハイ、恐らく、我々は共通の敵を持っていますからと
フレイザーは頷いた。例え彼が薬を飲んでいたとしても、その効力は切れかけているのだ。


48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:25:10 ID:Dp0+34dN
―――市川邸宅
荒れているだろうとの予想に反して部屋は綺麗に整頓されていて、人の温もりも感じられた。それは誰なのか市川は理解した庭に面している居間に入ると、
庭に人影があった。
「オーリスか。」
「ご帰還おめでとうございます。」
オーリスは頭を深くさげた、市川は敬礼を返した。
「勝手だったかもしれませんが、片付けさせてもらいました。」
例の戦争が起きる前に市川とオーリスを再婚させようと周囲が活動していたことも覚えていたし、ゲイズにしても。
「ああ、彼なら彼女をきっと幸せにしてくれる…互いに一緒に戦った中だあいつはいい夫になってくれる。」
とまで言い出す始末だったが、戦争が始まったことによりすべてがご破算になった所だ。風呂も沸いていますというオーリス、
市川は小さく頷いた。本来ならば数年ぶりに体感する女の存在感に圧倒されオーリスに襲い掛かるようにしてもおかしくはなかった、
オーリス自身も全身で承諾の印を示していた。かれらはそんな関係だった・・・短い沈黙があった、そして市川は立ち上がると仏壇に行き、
妻の遺影をしばらく見つめ線香に火をつけ位牌に手を合わせた。そして遺影の方を見ながら市川は言った。
「娘がどうなったのかご存じないのかね?」
「私も仕事がありまして。」
オーリスも管理局職員としての仕事があるのだ。
「私が戻っていきた時には何もかも・・・。」
「終わっていたということか。」
「ええ」
「では経過を教えてくれないか?」
そうするとオーリスは日記帳を持ってきた、内容は父への思いについて書かれていた、市川が娘の教育に失敗したことに気づくと
同時に内心突き上げる愛おしさも浮かべていた。
「それでほかには?」
詳しいことは私も分からないのですが、貴方がちょうど捕虜になった時に悪い男と出会ったことは確かです、それはもう手遅れでした。
 それに市川は事務的な口調で訪ねた。
「場所は分かるのか、あれの暮らしている場所が。」
「いきました、一度だけ。」
「勇気ある行動だ。」
「会えなかったのです・・・。」
口ごもり始めるオーリス
「真実をくちにすることを恐れてはいけない。」
「会いたくないと伝えてきたのです、彼女は・・・それに彼女は私のことを・・」
市川はオーリスの言葉をさえぎるように言った。
「会いにかなければならない、私は彼女の父親だ、その程度の責任は果たさなければならない。」
「いつ?」
「すぐに、1人で行く、貴方は私のスーツを片付けてくれたのではないのだろうか?」
オーリスは準備万全おこたりなかった。

――――道中
市川は車を持っていなかった、出征前に持っていた車は売り飛ばしていた、しかし乗り物を操ることが出来る、
SAS時代や管理局で叩き込まれた操作技術は彼の身体に今でも染み付いている、小は自転車、バイク、
大はF−35ライトニングUやストームレイダーなど、数時間前にクラナガンに帰って来た男とは思えないほどきっちりとスーツを着こなしていた、
そして暑い環境ながら彼は汗をほとんどかいていなかった、そうすれば戦場で長く生きていられるのだ。彼はすぐにタクシーを止めた、そして行き先を言うと運転手はおびえたように尋ねた。
「旦那、あんたはそんな商売人に思えないのだが。」
「別にリッチェンス氏の同業者ではない。」
「そうかい・・・こういっちゃなんだが碌な人間じゃないね、その人は。」
「そうなのか?」
「そうですよ、あいつらは表では善人面しているけど裏では・・・。」
市川は苦笑を浮かべ。
「急いでくれ、もうすぐ日が暮れる、私は夜が余り好きではない、夜はお化けが出るからな、主に私の心に。」
運転手は必要以上の料金を受け取ろうとしなかった。

――――リッチェンス邸
市川は、娘が情婦として暮らしているはずの屋敷の周囲を一巡りした。成る程、塀にはすくなくともAAAランク級の攻撃を受けても耐えられるように強化してあるし、
空には罠を張っている跡がある、ほぼ正方形の建物は一つの要塞だ…だが、市川は思う、屋敷の周辺が完全な直線の道ではなく、庭に植えられている様々な木はそこを守りにくくした、
全く、自分は何を考えているだ市川は苦笑した。管理局の影響が強いクラナガンの近郊で戦争をはじめる準備をしようとは、まぁそれが解答そのものだが。


orz一応ここまであんまなのは達が出ないクロスで何となく綺麗なレジアス出したかった

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:37:31 ID:4dSd+Gyt
GJ
続きが気になるぜ

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:46:39 ID:9DrN2XwR
GJ!!です。ミッドに質量兵器を使う作品を読めるとは・・・感動しました。
しかし、失礼ながらどの作品とのクロスか分からないのです。教えてくれませんか?

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:54:39 ID:C3Hgag28
>>48
漫画版皇国も中途半端に終わり、大輔はどこに向かうのか。
新刊読みてぇなぁ。

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:54:48 ID:Dp0+34dN
真祖の人ですがクロスネタのヒント

1、この作者の完結したのひとつしかないよ
2、ちなみに市川の名前は作中になかったので完結した作品の主人公の名前をつけた
3、あ、打ち切り!

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:56:31 ID:gnQ0GeTE
>>51
大ちゃんにはなのはさんのお話を聞いてもらう必要があるな。

54 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/09/29(土) 22:29:59 ID:ZJQfgc5h
>>43 真祖の人GJ! 
シリアスな表現いいですね。見習いたいものです。


>>51
エスコンとのクロスを書着始める前は
大協約世界とのクロスを考えていたんだけどね。
あの世界にも導術という魔法的概念があるけど、レーダーや無線の代用って感じですからね
管理局魔導師のような実力行使型の魔砲をどう落とし込むか、難しかったので断念しました。

つか、新城直衛のキャラが強烈すぎて、なのは組のキャラが埋没してしまうとwww


55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:38:15 ID:Dp0+34dN
なのコン読んでいて・・・

連合軍はなのは達の活躍もあって順調に勝ち進むがある一点の戦略地点のみ占領できない
そこでなのはたちは出撃するのだが、あおれに呼応したのかベルカ軍側の一機のイーグルが飛び立つ
「ゼロ」という名前の傭兵がなのはに挑む

まんま平野ネタだけどなぁ

56 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/29(土) 22:48:17 ID:RxwLelxe
>>43
クロス元は解らないのですがGJ!
F35って開発終るんですかね?
B型はイギリスの我侭のせいで開発が進まないとかだそうで。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:22:49 ID:cYS0Xb8j
パシスト4巻まだー? パナマ侵攻まだー?(チンチン


58 :リリカル.exe:2007/09/29(土) 23:28:04 ID:u50Vkik6
戦闘パートだけは2、3話分くらい書き溜めてるのに日常パートがぜんぜん進まないという怪奇現象が起こってます。
会話って難しい。

59 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/29(土) 23:43:04 ID:RxwLelxe
会話に関してはある程度蓄積みたいなものが必要ですからね。
自分はむしろ戦闘シーンの方が苦手です。

60 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/29(土) 23:48:28 ID:cSunsPqN
投下おk?

61 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/29(土) 23:54:17 ID:RxwLelxe
だれも投下する気配はないようですしいいんじゃないでしょうか。

62 :リリカル.exe:2007/09/29(土) 23:55:30 ID:u50Vkik6
ばっちこーい、ですよ?

63 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/29(土) 23:56:35 ID:9JwAcoHS
いいとも〜

64 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/29(土) 23:57:03 ID:cSunsPqN
第十四話「Sisters&Daughters」Aパート

【機動六課訓練シュミレーター内】

威吹鬼「はっ!」
ティアナ「やあ!」

スバル&ギンガ「うおおおおおお!!」
轟鬼「うおりゃあああああああ!!」

強鬼「はあああああああ!!」
エリオ「デヤァァァァア!!」

機動六課の新人達と、先日の任務の功績が認められて六課に出向したギンガは、今後魔化魍が現れた際に対抗するため、ミッドに残った威吹鬼、轟鬼、強鬼と模擬戦を行っていた。(キャロは鬼とは相性が悪いため外された。)

【威吹鬼対ティアナ】
同じ銃使い同士という事もあり、ティアナは威吹鬼と模擬戦を行っていた
ティアナはクロスミラージュ・ダガーモードを使い、威吹鬼の鬼闘術・旋風刃に対抗していたが、威吹鬼のキレのある技に、苦戦を強いられていた。

ティア「うっ…!(凄いキレ…まともに歯が立たないわ…)」
威吹鬼「橘さんから聞いてたけど、君、中々強いじゃない。」
ティア「え?(橘さんがあたしを…)」
威吹鬼「鬼になる気はない?君なら間違いなく一流の鬼になれるよ。」
ティア「あたしは…執務官志望です。」
威吹鬼「釣れないなぁ…!」

威吹鬼は烈風を取り出し、ティアナに攻撃を再開した。

ティア「クッ!」

ティアナは休む間もなく襲ってくる弾を回避し、反撃の手を考えた。

ティア「(どうする…どうやって戦う?威吹鬼さんは一流の鬼だ…生半可な手は通用しない…
あの手を…使ってみる!)」

ティアナは考えがまとまると、無数のシルエットを作り出した。

威吹鬼「幻か!小細工で倒せるほど、宗家の鬼は甘くないよ!」

威吹鬼は高い跳躍力でジャンプし、無数のティアナ全てに空中から弾丸を撃ち込む。
シルエットは次々に姿を煙のように消していく。
だが、その中に「本物」のティアナは居なかった。

威吹鬼「何!?」
ティア「必殺!」
威吹鬼「後ろ!?」
ティア「バアァァァァァアニング!!スマアァァァァァアッシュ!!」

威吹鬼の背後に現れたティアナは両足に炎の魔力を宿し、ドロップキックを繰り出す。
それはギャレンの必殺技・バーニングスマッシュに酷似していた。
ティアナは出張任務で地球に行った時、ギャレンの技のいくつかを覚えていた。
これはその一つである。

ティア「おおおおおおお!!」
威吹鬼「まだまだ!!ハッ!!」

威吹鬼は旋風刃(サマーソルトキック版)でティアナのバーニングスマッシュに対抗する。
二人の攻撃は激しく火花を散らし、鍔迫り合いならぬ脚迫り合いを続ける。


65 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/29(土) 23:58:16 ID:cSunsPqN
ティア「う…くぅ…うわぁ!!」
威吹鬼「ぐあ!!」

二人は同時に吹き飛ばされ、結果は引き分けとなった。

威吹鬼「はは…油断しちゃった…失敗失敗…それにしても、よくあの技を…」
ティア「はぁ…はぁ…まだ使いこなせていませんよ…炎の威力が足りません…」
威吹鬼「橘さんも睦月訓に続いて良い弟子を持ったな…」

威吹鬼はあきらと共に鍛えた日々を思い出し、懐かしんだ。

威吹鬼「ちょっと…羨ましいや…」

【轟鬼対ナカジマ姉妹】
ナカジマ姉妹は轟鬼と模擬戦を行っていた。
スバルとギンガは連携攻撃で攻めるも、轟鬼の音撃弦・烈雷、音撃真弦・烈斬を使った二刀流の攻撃に苦しめられていた。

轟鬼「どうしたんスか!?まだまだ勝負はこれからっスよ!」
スバル「うっ…あんな重そうなのを二本も振るえるなんて…」
ギンガ「凄いパワーね…真っ向勝負じゃ勝ち目がないわ…」
スバル「ギン姉!ならあの手で!」
ギンガ「ええ!」
スバル&ギンガ「ウイングロード!!」

二人はウイングロードを作り出し、空中に上った。

轟鬼「何!?」
ギンガ「はあああああああああ!!」

ギンガはブリッツキャリバーの速度を最大に加速させて急降下し、強化されたリボルバーナックルを轟鬼に叩き込む。

轟鬼「クッ!」

だが、強化された攻撃も烈雷と烈斬で防御されてしまった。

轟鬼「まだまだぁ!!」
ギンガ「いいえ、終わりです!」
轟鬼「え!?」
スバル「うおりゃあああああああ!!」
轟鬼「しまっ…」

轟鬼はギンガに気を取られ、ギンガの後ろにいたスバルに気付くことができなかった。
チャンスを掴んだスバルは隙を逃さず、轟鬼の腹部にナックルを叩き込んだ。

轟鬼「うわああああああ!?」

轟鬼は十メートルほど殴り飛ばされ、大木に衝突してやっと止まることが出来た。

ギンガ「スバル!」
スバル「うわぁ!?ご…ごめんなさい!」
轟鬼「い…いや、良いっス…自分が未熟なだけっスから…(ザンキさん…すんませんっス…)」


66 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/29(土) 23:59:59 ID:cSunsPqN
【強鬼対エリオ】
一方エリオは強鬼と模擬戦を行っていた。
強鬼の音叉剣と音撃棒を使った二刀流攻撃に、あまり小回りの効かない長槍型の武器を持つエリオは苦戦していた。

強鬼「オリャア!!」

強鬼は二本の武器を巧みに使い、エリオを攻撃する。
エリオはそんな強鬼の連続攻撃に防戦一方だった。

エリオ「うっ…!」
強鬼「どうしたチビ!まともに反撃も出来ないのか!?」
エリオ「チビじゃありません!エリオ・モンディアルです!!」
強鬼「反論できるんだったら反撃しろ!話は…それからだ!」
エリオ「うわ!!」

強鬼は武器を押す手に力を入れ、エリオを突き飛ばす。
そして間髪入れずに音撃棒から蒼い烈火弾を連続発射し、エリオを攻撃した。

エリオ「クッ!これじゃ近づけない!」
強鬼「どうしたエロオ・モンデヤル!?」
エリオ「エリオ・モンディアルです!!そんな変態みたいに呼ばないで下さい!!!」
強鬼「だから反論するなら反撃しろ!!」

強鬼は再び烈火弾を連射する。

エリオ「(なんて傲慢な人なんだ…こんな人には絶対負けたくない!!よーし…!)ストラーダ!!」
ストラーダ「Sonic Move.」

エリオは「ソニックブーム」を使い、高速で強鬼に突進した。

エリオ「うおおおおおおお!!」
強鬼「何!?」

エリオのストラーダを使った一撃は強鬼にぶち当たり、大きなダメージを与える。

強鬼「うわあ!!」
エリオ「止め!!」

エリオは再び高速移動で強鬼に攻撃を仕掛けようとした。が…

強鬼「甘い!」

強鬼は音叉剣と音撃棒を×状に組み、ストラーダの切っ先を受け止めた。

エリオ「そ…そんな…」
強鬼「いくら速くても、二度も同じ手に引っかかる俺じゃないんだよ!オリャ!!」

強鬼は受け止めていた刃を振り払い、エリオの腹部に音撃棒を使った強力な打撃を見舞った。

エリオ「わああああ!?」

エリオは吹っ飛ばされて木に激突し、そのまま地面に崩れ落ちた。

強鬼「俺の勝ちだな。」
エリオ「うぅ…悔しい…!」


67 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:02:09 ID:cSunsPqN
………
なのは「三本勝負中、一勝一敗一分けで、引き分けね。」
イブキ「惜しいなぁ…」
トドロキ「俺のせいっス…」
キョウキ「もう、トドロキさん、もっとしっかりしてくださいよ。」
トドロキ「うぅ…」
なのは「センパーイ♪」
キョウキ「ん?」
なのは「先輩は人にしっかりしろなんて言えないんじゃないですか?」
キョウキ「な…なんだよ…」
なのは「だって先輩は暗所恐怖しょ…」
キョウキ「わ、わあああああ!!言うなああああああ!!」
なのは「あはははは♪」

周囲が笑いの嵐に包まれた。
キョウキは赤面し、深く落ち込んだ…

キョウキ「うう…」
エリオ「(フフフ…ざまぁ見ろです…)」
キャロ「(!?、エリオ君の顔…恐くなってる…)」
マリー「それにしても、アギトやキックホッパーにパンチホッパーも凄かったですけど、鬼の皆さんも凄いですね…」

彼女はマリエル・アテンザ。
ギンガの出向と同じくして機動六課に加わったメカニックマイスターだ。
ちなみにレイジングハートとバルディッシュの強化、そしてシュベルトクロイツを開発した人間である。

イブキ「強くないと、魔化魍は倒せませんので。」
トドロキ「毎日鍛えるっス!」
ヴィヴィオ「ママー!」
イブキ・トドロキ・マリー「ん?」
フェイト「あ!」
なのは「ヴィヴィオ!」

向こうからヴィヴィオとザフィーラがやって来る。
レリックケースを持っていた謎の少女ヴィヴィオは、引き取り手が見つかるまで六課で預かることになった。
なのはは彼女の保護責任者、フェイトは後見人である。

イブキ「誰あの娘?」
キャロ「見てれば分かりますよ。」
トドロキ「へ?」

ヴィヴィオ「ママー!」
フェイト「危ないよー。転ばないでねー」
ヴィヴィオ「うん…わ!」

あっさり転ぶのはお約束である。

フェイト「ヴィヴィオ!?」
なのは「大丈夫。地面柔らかいし、綺麗に転んだ。怪我はしてないよ。」
フェイト「そ、それはそうだけど…」
なのは「ヴィヴィオ。大丈夫?」
ヴィヴィオ「うぁ…えっく…え…」
なのは「怪我してないよね?頑張って、自分で立ってみようか?」
ヴィヴィオ「ママぁ〜」


68 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:04:36 ID:pFGvfOaF
ヴィヴィオ「ママぁ〜」
なのは「うん、なのはママ、ここにいるから。おいで」
ヴィヴィオ「え…ぇぁ…うぇ〜」
なのは「おいで。」
フェイト「なのは、駄目だよ。ヴィヴィオまだ小さいんだから!」
なのは「あ……」

フェイトはヴィヴィオに一目散に駆け寄り、抱き起こした。

ヴィヴィオ「フェイトママ…」
フェイト「気をつけてね。ヴィヴィオが怪我なんかしたら、なのはママもフェイトママも…きっと、泣いちゃうよ?」
ヴィヴィオ「ごめんなさい…」
なのは「もう…フェイトママちょっと甘いよ。」
フェイト「なのはママは厳しすぎです。」
なのは「ヴィヴィオ。今度は頑張ろうね。」
ヴィヴィオ「うん…」

イブキ「なるほどー」
マリー「二人の…」
トドロキ「子供っスか!」

イブキ・トドロキ・マリー「………ええええええええええええええええ!?」

【ミッドチルダ西部 「シーアイランド」】
その頃、影山とシャマルは貰った休みを利用し、今ミッドで人気のテーマパーク、「シーアイランド」に来ていた。
影山にヘリを守ってもらった礼をするためである。
ここは、海に面し、水族館と遊園地が一体になったテーマパークであり、子供や若者達からの人気を集めていた。

シャマル「瞬!アレにしましょ!」
影山「「ダークファウスト」…って絶叫マシン!?シャマ姉、最初に絶叫マシンはないだろ…」
シャマル「いいじゃない!今から並べば早く乗れるし。」
影山「でもさぁ…」
シャマル「あれ?もしかして、恐い?」
影山「そうじゃなくて!ふつうここはコーヒーカップとかメリーゴーランドとか、最初はそういうのの方が良いと思うけど…」
シャマル「幼稚よそんなの。いいから行くの!」
影山「うわ!」

シャマルは強引に影山の手を引っ張り、「ダークファウスト」に連れて行った。

………
絶叫マシーンの列車は「ガタン、ガタン」と音を立て、レールを上っていく。

影山「ねぇ!ホントにやるの!?」
シャマル「今更文句言わないの!黙って乗る!」
影山「そんな…!?」

会話を続けているうちに列車は最高所に到達し、一気にレールの上から駆け下りた。

影山「うわあああああああ!!」
シャマル「きゃあああああ!!」

69 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:05:59 ID:cSunsPqN
………

影山「はぁ…はぁ…」
シャマル「次、あれよ。」
影山「「ダークメフィスト」…ってまた絶叫マシン…」

………

影山「うわあああああああ!!」
シャマル「きゃあああああ!!」

………

影山「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
シャマル「次あれよ、「ダークメフィスト・ツヴァイ」さっきのの新型だって。」
影山「頼むよもう勘弁…」

………

影山「うわああああああああああああああああああああ!!」

………

影山「………」

影山は絶叫マシーンの連続攻撃に打ちのめされ、ベンチの上で悶絶していた。

シャマル「大丈夫?」
影山「全然………大丈夫じゃない………」
シャマル「はぁ…膝枕…する?」
影山「…うん。」

影山は横になり、シャマルの腿に頭を置く。

シャマル「少しは楽?」
影山「うん…」
シャマル「苦手なら言えば良いのに…」
影山「かっこ悪いだろ…そういうの…」
シャマル「そんなことないわよ、想さんだって同じだったんだから。」
影山「え?兄貴とここに来たの?」
シャマル「六課が設立される少し前にね。想さんったら、絶叫マシーンに乗って瞬と同じようにグロッキーになっちゃったの。」
影山「へぇ…なんか以外…」
シャマル「それだけじゃないのよ、他にも…」


70 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:07:17 ID:pFGvfOaF
シャマルは笑いながら矢車が水族館のイルカショーを一緒に見て、イルカが頭で打ったボールが横に逸れて矢車の顔面に直撃したこと。
ソフトクリームを食べようとした瞬間に鼻にハエが止まり、くしゃみをしたはずみでソフトクリームを地面に落としてしまったこと。
新しいソフトクリームを買いに行こうとして財布を取り出した瞬間、バナナの皮を踏んで転んでしまい、そのはずみで財布を海の中に落としてしまったことなどを話した。

影山「そりゃ地獄の一日だ…」
シャマル「うふふ♪これだけじゃないのよ、他にも…」
影山「(やっぱり、俺なんか眼中にないか…)」

影山も四年前にシャマルと出会い、同じ心に闇を持つ者として共に戦い(これは八神家の全ての人間に対してそうだが)、そして共に笑いあって生きてきた。
自分がワームになった後も変わらず接してくれた事にも、新しい光を与えてくれたこと感謝している。
故に、シャマルが自分と一緒に居るときも矢車の話をすることに寂しさを感じずには入られなかった。

シャマル「それで…瞬?」
影山「あ!い…いや!なんでも無いよ!」
シャマル「変なの…」
影山「(でも…兄貴はシャマ姉のこと何とも思ってないんだ…大丈夫、俺さえ頑張ればきっと…)」

「うわああああああああ!!」

影山・シャマル「!?」

二人は人々の悲鳴を聞き、ベンチから立ち上がった。

シャマル「「ダークファウスト」の近くからね…」
影山「行こう!」

シャマルは騎士甲冑を纏い、影山はパンチホッパーに変身し、先ほど乗った「ダークファウスト」の付近に向かった。


71 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:09:08 ID:pFGvfOaF
投下終了です。
色々超展開で作者の遊び心爆発で申し訳ありません…
だが私は謝らry

それにしてもネクストの主題歌テラカッコヨス

72 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 00:22:05 ID:bwf4Lc9F
>>71
GJ!
しかしネクストじゃなくてネクサスでは?
ネクストはネクサスの前作のULTRAMANに登場するウルトラマンの名前ですよん。
自分はストーリー的にも怪獣やウルトラマンのビジュアル的にも
ネクサスよりもULTRAMANの方が好きですけどね。
ネクサスがヒットしてれば「レクイエム」が作られてたはずなのになあ…。

73 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/09/30(日) 00:24:49 ID:pFGvfOaF
>スクリームさん
ネクストは仮面ライダーの方っス…紛らわしくてすみません…

「レクイエム」は僕も見たかったですよ…
もしできてたなら弧門がれっきとした主役として活躍したんだろうなぁ…

74 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 00:29:40 ID:bwf4Lc9F
そうでしたか。
ウルトラマンネクサスネタがあったんでつい早とちりしてしまいましたorz

75 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/30(日) 01:02:46 ID:b+sVPgFY
水曜から三日たったような気がするのだが・・EDF氏マダー?

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 01:08:40 ID:WElixUvJ
えぇいだから焦らずにセントリーガンを錬金する作業に戻れと言うのに!

77 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/30(日) 01:29:50 ID:b+sVPgFY
そんなこと言われても、自分はジェノサイドガンを練金する作業しかできません!


78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:48:47 ID:bLcta/Qd
>>71
GJでした。
今回は本編にはない超展開で面白かったです。
特にVS威吹鬼戦でティアナがバーニングスマッシュを使うとは思いませんでした。

そういえば、今回ティアナは魔力を炎に変換してスマッシュを決めたわけですよね?
ということはティアナは魔力を炎に変換する資質を持っていないとできませんね。
この辺の能力の目覚めはいつ頃ですかね?
こういった能力は生まれつきの能力だったはずだから、
StS7話より前に目覚めていれば才能のない凡人なんて悩むことはないし、
StS8話で無茶することも無かったわけだから、それ以降ですね。
この辺の経緯も気になります。
やっぱり橘さんから特訓うけたのか?新たなフラグ発生??


何はともあれ、生まれつきのスキルがある!
やったぞティアナ、脱凡人っ!!
次はバーニングディバイド、バーニングショット習得だ!!!

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 04:51:21 ID:RYNP8bPb
>>71
ティアナが何の説明も無しにいきなり炎蹴り使うのに吹いたw
色々と無理ありませんか?wまぁ超展開って自分で言ってますけどw

あと『ギャレンの技』っていうのはどうかなぁ、と思いますが
元々剣ライダーはアイテム使うタイプですし
技といえそうな部分はせいぜい蹴り方ぐらいなんじゃ

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 09:34:04 ID:pbxKUrm8
>>79
(*0M0)つ零距離射撃

81 :リリカル龍騎 ◆l5ZL/l4pJY :2007/09/30(日) 10:20:51 ID:zXUhVr8J
>>真祖の人氏
GJです
質量兵器使った隊の言うことがあまりにも正論ですね…って、どこからそんなもの用意したんでしょう?
…で、皇国の守護者とのクロス…でいいんですよね?

>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJです
タティアナサンと暗黒エリオに吹きましたw
え、あれ、ダークメフィストって…ULTRAMANしか浮かばないのは俺だけでしょうか?

…で、まとめにクロスオーバー集作ったのはどこのどちら様でしょう?
そのうち作ろうと思っていたので手間が省けました。ありがとうございます
…さあクロスオーバー集にクロス元の公式サイトを張る作業に戻るんだ俺よ

82 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:23:24 ID:bwf4Lc9F
リリカルスクリーム39話出来たぜ。
投下おK?
リリカル鬼武者はあと二日くらい待ってくだせえorz
しかし今回に投下する分はTF分薄いなあ。
まあ嵐の前の静けさというか前兆っぽい内容の話なんでご勘弁を。

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:28:29 ID:pbxKUrm8
>>81
考えたら魔法で実弾を打ち出す武器を作ればよくね?

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:28:34 ID:voGoTLf8
勿論おk!!

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:29:36 ID:UtyaoRT0
魔法炸薬で魔法の榴弾を打ち出す魔法のパンツァーファウストか……

86 :リリカルスクリーム39話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:31:30 ID:bwf4Lc9F
アースラのブリッジ。
「放しやがれ!この僕に気安く触るんじゃない!」
「あの…本当にこの人クロノなんですよね?」
「僕を誰と間違えるって言うんだアリサ!三十九話目にして何気に初登場&初台詞だからって
話についてこれなさすぎじゃあないのか?」
「なっ…なんですってえ!むっきーーーー!」
「どうやら取り込んだスパークの影響で人格が一時的に支配されているようだ…。」
「それに加えていつも何かというと自分を抑えて生活している事も少なからず関係しているのでは?」
サウンドブラスターとシグナムが暴走するクロノを見つめながら言った。
「おい数の子ども!」
「数のっ…」
「な、何の用だっ!」
言葉を失うチンクと心なしか妹達を庇うように進み出て身構えるトーレ。
「別に。ちょっと呼んでみただけだこの愚か者どもめ。アレックス、ランディ!」
しかしそんな彼女の対応を嘲笑うようにぞんざいな言葉を投げかけると
立ち尽くす彼女を尻目に今度は
アレックスとランディにクダを巻き始めるクロノ。
「な、何ですかクロノ執務官…。」
「お前達はいろいろと苦労してるんだよなあ…僕は全部解ってるからな!」
そして二人の肩をバシバシと叩きながら今度はむせび泣きはじめたではないか。
「泣き出したわよ。」
「まるでからみ酒だな。」
シャマルとザフィーラが呆れ気味に呟く。
その間にも…。
「グレートショット!お前はミッドチルダサイバトロン公儀おんみちゅ…あれ?なんてったっけか…。
餡蜜じゃないし…まあいい。とにかく局長なんだからもっとシャキッとしろ!」
「なんだよそのミッドチルダサイバトロンてのは。聞いた事ないぞ。」
ワイルドライドが呆れ気味に言った。
「というかそういう際どいネタはやめるでござる!」
グレートショットにからむクロノ。そして彼の口から飛び出した一言に焦るグレートショット。
「クロノ君やめなよ!」
「なんだ…エイミィか。柄にも無い事を言うな。下心が見え見えだぞ?」
自分に苦言を呈したのがエイミィだと解るとニッと笑いながら不可解な台詞を吐くクロノ。
「下心…?」
「ここぞとばかりに僕に取り入ろうって言うんだろう。隠すな。本当は僕の事が好きなんだろ?」
「ク…クロノ君…?」
エイミィににじり寄るクロノと後ずさりするエイミィ。
「だ、誰か止めろ!…ええいこうなれば私が!」
「止めない方が面白い物見れるんじゃないですかぁ〜?」
見かねて止めようとするシグナムにクアットロが心底楽しそうな顔をして言った。

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:31:56 ID:pbxKUrm8
じゃあ俺は魔法のコブラツイストでいきます。

88 :リリカルスクリーム39話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:34:50 ID:bwf4Lc9F
「お前が僕を好いて無いはず無いんだ。なぜなら…」

エイミィを壁際に追い詰めるクロノ。そして彼はエイミィの顎をつかむ。

「…新執務大帝のこの僕がこんなにお前を好いてるんだからな。」

「今なんと言った?」

「肝心な所が聞き取れないなんて興ざめもいいところ…なっ!?」

情報参謀という肩書き上この手のやりとりが結構好きだったりするサウンドブラスターとツインキャストが
エイミィの耳元で呟いたクロノの言葉を聞き取れずに残念がったその時である!
ちゅっ…。
「ん…む…?」
現実を認識出来ずに一瞬固まるがたちまち茹蛸のように顔を赤く染めていくエイミィ。

「どうだエイミィ。お前はこれを待っていたんだろ?まあ僕も悪いんだ。以前までの僕は…」

「…ロノ君の…」

「んん?なんだ?」

「クロノ君の、バカぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

スパアアアアン!
凄まじいビンタがクロノの頬にヒットした。そして皮肉にもそれと同時にあまりのショックのせいで
彼を支配していたガルバトロンの人格は彼の脳から消え去ったのである。
「ハッ…?あ…あの…僕は一体…その、何を…?」

自室へと走り去っていくエイミィを床にぶっ倒れた状態で見送りつつアースラ乗組員とサイバトロンらに雪よりも
白い目で睨まれながら痛いやら訳がわからないやらで涙を浮かべて尋ねるクロノ。
そしてその頃アースラに姿の見えなかったクロノに対する唯一の抑止力であったはずのリンディは駐屯地で…。
「…何とかならないの?レティ…。」
「八方手を尽くしては見たんだけど…。戦闘機人ナンバー1からナンバー12の本部への引渡し命令がついさっき出たわ…。」
空間コンソールの向こう側から通話の相手…レティ・ロウラン提督が悲痛な表情で告げた。
その頃国守山の周辺、「さざなみ寮」
「それにしてもまあよく集まったもんだよな。」
感心する古株住人仁村真雪の眼前には「陣内美緒」「我那覇舞」「霊剣御架月」「槙原愛」「槙原耕介」
といったこの寮の現住人ないし管理人達はもとよりかつてこの寮の主だったメンバーや
ゆかりのある人々までもが勢ぞろいしていた。
まず彼女の妹の「仁村知佳」
現住人のひとり、「神咲那美」の義理の姉「神咲薫」彼女の持つ「霊剣十六夜」
そしてそのいとこ「神咲楓」同じく現住人のリスティ・槙原の妹でやはり現住人のフィリス・矢沢の
双子の姉妹「セルフィ・アルバレット」
世界中で大人気の歌手「椎名ゆうひ」バスケット選手の「岡本みなみ」

89 :リリカルスクリーム39話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:38:04 ID:bwf4Lc9F
ここまでがかつて住人だったメンバー。そして「千堂瞳」
「井上ななか」「綺堂さくら」「御剣一角」「菟弓華」「鷹城唯子」
「野々村小鳥」そして「相川真一郎」といった数奇な運命を辿ってこの寮と関わりをもった者達。
しかしそんな彼らが和気藹々と歓談している様を冷ややかに見詰めている者が居た。
「全くいい気なもんやな。少し脅かしてやりまひょか?」
「ええのお。そんじゃいっちょ…。」
「お待ち!どうせ明日からはこんな事二度と出来ないような働きづめの生活を恐らく一生送る事になる訳だし
野暮な真似は止めなさい。」
「エリアAは俺たちがさっき設置した…報告だとBからXエリアまで設置完了。
残りはYエリアとZエリアのみ…マックスラジャー。」
ダージガン、スラストール、ヘルスクリーム、マックスビー…。サイボーグビースト達だ。
彼らの意味深な台詞の真意は一体なんなのであろうか?
そのころ件のYエリア。高町家の真下を流れる下水道では。
「よーし装着完了。この町の住人は明日の正午に人生最初にして
最大のトランスフォームを目撃する事になるだろうな。
町ごとトランスフォームして要塞化し乗っ取るなどという奇抜な作戦を誰が思いつくもんかよ。
これで俺の株もますます上がる上がる。」
下水道のパイプの中にエネルギーボックスを装着しつつほくそ笑みながら呟いたのは何気に久方ぶりの登場となるプテラガイストだ。
そう、無機物をガイスターロボに変えるエネルギーボックスを町中に装着し海鳴市そのものの
要塞化することこそがデストロン軍団の目的だったのだ。
「なのはと恭也は何やってるんだろうな。偶然とはいえ晶やレンにフィアッセとアイリーン…それに
美沙斗やエリスまで来てるってのに。こんな機会はなかなか無いぞ。」
「俺も忘れてもらっちゃ困りますな。」
眼鏡と長い髪を結っている髪型が印象的な男性「陣内啓吾」が士郎に意味ありげに笑いかけた。
国際的な不動産業を営んでいる事になっていたが
彼の正体こそは非合法ギリギリの法の守護者と言われる香港特殊警防隊の
副隊長であり恭也以上の実力を誇る全盛期の士郎に「闇に潜む死神」と呼ばれたほどの人物だったりするのだ
(その割りにゲーム内での影はかなり薄いのだが)。
「まあまあ。おししょーもいろいろと忙しいんでしょうし。」
「明日までに恭也も帰ってくるだろうし…それまで待つよ。」
憤慨する士郎の横でかつて高町家に居候していた「鳳蓮飛」が士郎をなだめ同じく高町家に住んでいた事のある
世界にとどろく歌手養成学校「クリステラソングスクール」の校長「フィアッセ・クリステラ」も頷いて続けた。
「アイリーン・ノア」は若き天才と呼ばれた歌手で彼女の旧友。
「エリス・マクガーレン」は彼女と同じくフィアッセと恭也の旧友にしてフィアッセのボディガードでもある。
そして…
「まあ、突然の来客だからな。ある程度は仕方無いさ、士郎…。」
ティーカップをテーブルに置くと呟いたのは高町美由希の実の母。とある事情でテロリストにも組していたが今は
陣内啓吾の下で香港特殊警防隊の一員として働いている「御神美沙斗」である。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:38:16 ID:voGoTLf8
執務大帝w支援

91 :リリカルスクリーム39話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:40:55 ID:bwf4Lc9F
「へー。てことは勇兄ぃは寿司屋継ぐんですか?…
勇兄ぃの店で寿司食べた後師匠の店でケーキ食べるってのもなかなか乙かなあ…。」
「言っとくけど絶対まけたりしないからな。値切ろうなんて考えるなよ。」
縁側では恭也のクラスメート「赤星勇吾」と恭也と実の兄妹のように付き合い彼とも付き合いのある
「城島晶」がにこやかに会話していた。
その頃アースラでは。

「リンディ提督。言っちゃ悪いが今回の決定は人道的見地から見た判断とは思えませんな。」

「そうですよ。ディエチは悪い事するような奴じゃない。」

「あんまりデス!」

「絶対そんな事させねえからな!誰がなんて言ったってオットーに酷い事なんかさせやしねえ!」
パーセプターとバックギルド、シルバーボルト、そしてランブルが一斉に
リンディに食ってかかる。
「だからそれをこれから伝えようとする私もつらいんです…。」
ナンバーズの本局への引渡し命令をサイバトロンに伝えた結果凄まじい勢いで
噛み付かれて俯くリンディ。
機械生命体と戦闘機人という点で合い通じるものがあったのか
スクーバやバックギルドらサイバトロン、サウンドブラスターやフレンジー、ランブルといった
元デストロンという勢力を問わず彼らと一番仲良くしていたのはナンバーズだったのだ。
しかし誰一人として彼らが話している部屋の扉の向こう側に
ナンバーズほぼ全員が張り付いて耳をそばだてている
事に気付く者は無かった。
そしてなのは達も部屋に閉じこもりきりのエイミィとすっかり欝状態の
クロノの相手をするのが忙しくそれに気付きはしなかったのである。
そして日付が変わり運命の翌日の正午がやって来ようとしていた。

92 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:44:13 ID:bwf4Lc9F
ここまでです。
知らない人にはかなり酷なとらハキャラ(1〜3+エリス・マクガーレンのみOVA)総出演…。
まあなのはキャラを食ってしまうような扱いにはしない予定ですんで
なんとか付き合ってもらえれば幸いであります。

93 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 10:48:18 ID:bwf4Lc9F
なのはのSSにとらハキャラが出て来るっていうと大抵は
とらハキャラがなのは達側に介入してくるってのが殆どですけど(魔道師になったり管理局入りしたり)
自分的にはとらハキャラがそれぞれの立場を貫いたまま否応なしに事件に巻き込まれていく
ってのをやりたかったんですよね。


94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 10:59:54 ID:pbxKUrm8
武装隊員は根性が足りない、魔法が効かなくとも肉体言語で戦うべき。

95 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:06:49 ID:vX1Q4BN8
スレをご覧の皆様、こんにちは。再度やって来てみました。
えー、雑談スレ2の方ではちょっとばかり書いたんすが、自分が計画していたものが皆様の期待を裏切るんじゃないか、と怯えていました。ですが色々と考えた末、やっぱり「終わクロ側のキャラを増員した状態で当初の予定を行く」ってな方向に決めました。
つまり何が言いたいかというと、ぶっちゃけ終わクロ側主要人物八人は、佐山&新庄を除いて出てきません。他にも終わクロ側のキャラは一部がなのは側のキャラに置き換えられて当人そのものは出てこない、という事も間々あると思います。
しかし新参者とはいえ、自分も職人、作者と呼ばれた者の一人。決して詰まらぬものを提示し、皆様に見せようとは思っていません。「確かに出てこないキャラもいるけど、これはこれでありじゃね」と言う様な作品を作っていく所存でいます。
ですので皆々様、どうか暖かい目で見守ってくれたら、と思います。

と、今後の指針を書いた所で話は変わり、・・・次のお話を書いたので投下してみようかと思います。良かですか?

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 11:20:18 ID:pbxKUrm8
いくべし。

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 11:25:02 ID:JqSrJI+j
>>95
良かですよ。

あまりにも性格改変しすぎて、「これ、リリカルクロスじゃなくてもいんじゃね?」ってならないように気をつけて。
最近あったんだ。楽しみにしていた、似たような設定のクロスだったけど、片側の作品が改変しすぎて原型がなくなってしまった悲しく哀れな作品が……。
同じ道を歩まないで欲しい……。

98 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:41:10 ID:vX1Q4BN8
第一章『佐山の始まり』

己を知って制限を得る
己を知らずに無限を得る
限り無い事が怖く思えて

     ●

 眼下を無数の人影が歩いている。小柄な者が多く、中には長身もあるが大人というには細身だ。
 家に帰る寮生達だろうか、と佐山は思う。
「春休みともなれば実家に帰る者も多い、という事か。・・・私の様に帰らぬ者もいるが」
 非常階段の踊り場に立ったその少年は見る。普通校舎の2階から、この尊秋多学院という風景を。
 教員棟があり、学生寮があり、科目別の校舎があり、武道館や研究所がある。遠くには農場や工場、商店街といった都市としての建造物さえもある。
「尊秋多学院、相も変わらず巨大な学園都市だ。・・・まぁ世界の大企業、IAIが支援するのだから当然か」
 IAI、その単語に佐山はブレザーの懐に手を入れ、一枚の紙片を取り出した。
 それは招待状だった。それも、IAIからの。
「佐山・御言様。貴祖父、故佐山・薫氏より預かりました権利譲渡手続きの為、三月三十日午後六時に奥多摩IAI東京総合施設まで来られる様お願い申し上げます。・・・by永遠の貴公子 大城・一夫」
 そこまで言って佐山は、胸のポケットからボールペンを取る。先端に銀を持つ高級品は、線と追記によって文面の一部を書き換えた。“by永遠に奇行死 大城・一夫”と。
・・・これで誤植は正された・・!!
 あの老人にはこれこそが相応しい、と佐山は満足する。
 祖父が亡くなった時、真っ先に駆けつけて来た初老の男性。IAIの現局長を勤め、幼い頃から祖父と関わりがあったとかで会えばそれなりに話す仲、佐山に自分を御老体と呼ばせて楽しむような奇人だ。
「しかし・・・総会屋の祖父が、IAIにどのような権利を持っていたのか」
 そこまで言って佐山はかぶりを振る。考えても仕方の無い事だ、と。
 腕時計はアナログで午後二時半が示し、ここから奥多摩を目指すのならば、余裕も含めてそろそろ動き出しても良いような時間だ。
 佐山が校舎に入ろうかと振り返れば、そこには非常扉と壁がある。アルミ製の扉は磨かれていたが、壁には砂埃が積もっていた。ふとした好奇心で触れてみれば、砂がこぼれて跡がつく。
「・・・まぁ、だから何だというのだろうな」
 自嘲する様に佐山は笑み、指についた汚れを払って非常扉のノブを掴もうとした。
 だがそこで佐山は妙な現象を見た。
・・・はて、どうして非常扉の方からやってくるのだろう・・・?
 と、そこまで思った所で佐山の顔面に非常扉が衝突した。
 中々良い音が鳴り、やはり良い顔がぶつかると良い音がなるのだな、と佐山は仰け反りながら思う。
「・・・あれ? 今何か妙な手応えが・・・」
 扉の向こう、声がした。関西系のイントネーションを持つ女性の声、佐山はその声の主に心当たりがあった。
「こちらだよ、八神・はやて」

99 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:43:58 ID:vX1Q4BN8
     ●

「へ? 佐山君?」
 唐突に名を呼ばれて、八神・はやては戸惑いを得た。
 扉の解放によって見える様になった踊り場には誰も居ない。
「・・・?」
「ふふふ、一端踊り場に出て扉を閉めてみては如何かな?」
 姿の無い佐山の声に従い、はやては踊り場に歩を進めて扉を閉めてみる。そうしたら扉の影から一つの塊が現れた。
 ブレザー姿の長身な少年。オールバックにされた頭髪の両サイドには白髪のラインがあり、白い傷痕を残した左手の中指には女物の指輪がある。ここまで特徴的な人物をはやては一人しか知らない。
「なんや佐山君、そんな所に居ったんか」
 だが一つだけ腑に落ちない事がある。
「・・・佐山・御言は、いつからフィギュアスケートに目覚めたんや?」
 佐山は思いっきり仰け反っていた。両腕は伸びきり、爪先立ちとなってイナバウアーを体現している。それも非常階段の吹き抜けからビル二階の高さがある外へ、上半身をはみ出した状態で。
「ははは、尊秋多学院の生徒会長殿の目は節穴と見える。・・・誰がこの状況を作ったのか解らないとは」
「ははは、ややなぁ生徒会副会長殿。・・・まるで私が作ったみたいな言い方やないの」
「まるでも何もそう言っているだがね? ・・・だがそろそろこの均衡も崩れそうなのだが」
 見れば佐山の体が、つま先を中心にして痙攣し始めていた。
 慌ててとはやては佐山のブレザーを掴み、踊り場側に引き戻してやる。
 自分よりも頭一つ分は大きい佐山の身を引くのは大分苦労で、それを果たしたはやては、
「あー、ええ仕事したなぁ」
 と言ったら佐山にデコピンを叩き込まれた。
「痛ぁっ!? 何すんの命の恩人にっ!」
「ほほう、自分で命の危機に叩き落としたとしても助ければ恩人かね。知らぬ間に日本語は大分変わった様だ」
「むぅっ! 大体生徒会長に向かってその偉そうな口調は何やの!?」
「芸風だ。気にしたら負けだぞ?」
「・・・なぁ、生徒会長が春休みに生徒を張り倒したら校内暴力やと思うか?」
「バレなければ大丈夫だろう。だが誰を張り倒すのかね? 八神を怒らせるとは相当な者だな」
「鏡見や自分! ・・・まったく、三年になっても君と一緒かと思うと気が重くなるわ」
 はやては額に手を当て、
「何事も本気なんやもん」
「――本気? 私が?」
 それを聞いた佐山が小さく笑った。
・・・あれ?
 違っただろうか、とはやては思う。
「本気になった事は、無いな。どうにもなりたくなくてね」
「・・・何でや?」
 佐山の顔をはやては見据えた。一見すれば笑っているが、
・・・底んとこから笑ってへん・・・
 はやてはそう思う。笑っているが、良い笑みではない、と。
「文武共に成績優秀、学内選挙で副会長になって・・・本気と違うんか?」
 視線を動かさないはやてを佐山も見据え、だが幾許かの後に軽く肩をすくめた。
「学校の中では、そうなる前に全てが終わってしまうというだけだよ」
「じゃぁ、学校はつまらんか?」
「――いや、学校に文句は無い。確かに学内選挙も学習もテストも私を本気にはさせてくれない、狭いものだ。だが学校がつまらないという訳ではない。狭さこそあるが・・・学校には学校の面白さがあると思う」
 ただ、と佐山は区切り、
「生前その事を祖父に叱られたよ。狭い所の大将で収まるな、と」
 はやては知っている。佐山の祖父が最近亡くなった事を。そして佐山の能力と意思には、その祖父が大きく関わっているという事を。だがそれについて深くは知らず、だから問うた。
「・・・お爺さんの事、聞いて良ぃか?」

100 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:45:56 ID:vX1Q4BN8
     ●

 はやては佐山と共に普通校舎の廊下を歩く。春休みの校舎では教員さえも見かけない。
 非常階段からここまでの間、はやては佐山から彼の祖父について幾らか聞かされた。
 祖父、佐山・薫は若い頃に第二次大戦を離れて何らかの研究活動を行っていたという事や、それには当時、出雲航空技研と呼ばれていたIAIが関わっていた事を。
 IAIの関係者、という事にはやては軽く驚きを得る。ただそれを知られるのも癪なので、
「あ、ほら見てんか、佐山君。学内選挙後の集合写真やでー」
 すれ違い様に見つけた掲示板の写真を指差した。
 掲示されているのは、次年度生徒会決定、と銘打たれた学内新聞だ。そこには、はやてと佐山を中心にした数十人が寄り集まるモノクロ写真がプリントされており、
「ほら、私に佐山君、それになのはちゃんとフェイトちゃんもおるでー」
「それに加えてハラオウンの縁者であるというエリオ少年、か。学内での決め事に部外者がいてもしょうがないだろうに」
 はやての側に立つ栗色の髪をした少女と金髪の少女、そしてそれに抱き込まれている少年の姿がある。少年は周囲に比べて著しく幼い。
「まあええやんか。幾ら本気やなくても祝われれば嬉しいやろ?」
「祝う、と言うがあれは選挙終了にかこつけた宴会だっただろう。・・・どこの世界に男子生徒十数人が屋上から全裸ダイブしてくる祝賀会があるのかね」
「あの後女子生徒もやらされそうになって、なのはちゃんがキレたんよなー。私があそこで止めんかったら惨劇は続いてたよ?」
「・・・その翌日、高町が胸を隠しながら君を睨んでいたが?」
「いやー、なのはちゃんを止めるにはあれが一番なんよ? 皆嬉しい、私嬉しい、これ一番なー」
 何かを揉みしだくような手付きをするはやてに佐山は半目で、
「どこまで話したかな?」
 あ、せやった、とはやては大げさに頷く。
「えーと、IAIに関わってた、ちゅうとこかな」
「そうだったな。・・・それで祖父は戦後、その頃の発見やツテで財界に乗り出し、総会屋をやるようになった」
「あ、それやったら一度雑誌で見た事があるよ。・・・佐山の姓は悪役を任ずる、やったか?」
「そう、根っからの悪役だったよ、祖父は。――佐山の姓は悪役を任ずる。私の能力は必要悪を行う為に祖父から叩き込まれたものだ。しかし私は、手段だけを叩き込まれて祖父を失った」
「・・・だから自分の行う悪が、本当に必要なものか解らない?」
「ああ。私は死にたくない。だから本気を出す事があるかもしれない。だが・・・」
 一度区切り、
「――自分が本当に必要だと判じられぬ本気を出すのは、恐ろしい事だろうね」
 そこまで言って、佐山は胸に手を当てた。
 何か思う所があるのだろう、とはやては思い、
「佐山君は佐山君で、大変やね。・・・なぁ、ついでにな? お父さんとかの事も聞いていいか?」
 その言葉に佐山が歩みを止めた。
「何故かね?」
「・・・私の父さん母さんな、物心つく前にのぅなったんよ。育ててくれた伯父さんとか一緒に暮らしてる家族はいてくれる・・・でもやっぱ、父さん母さんとかそういうのとは違う気がするんよ」
「だから、父母の事を覚えているなら、どういう感じなのか聞かせて欲しい?」
 はやては頷く。
・・・初めはそんなつもり無かったんやけどな・・・
 家族の話を聞かされて、ついもっと聞きたくなってしまった。
「別に話しても構わないが、余り参考にはならないよ? ――私も幼い頃に父母を喪っているのだから」

101 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:54:19 ID:vX1Q4BN8
「・・・え?」
 今、佐山は何と言っただろうか。
・・・幼い頃に父母を喪った・・・?
「私の父は祖父の養子でね、だから祖父と血の繋がりがないのだが・・・。まあとにかく父は母と共にIAIに入社。そして父は九十五年末に起きた関西大震災に救助隊として派遣され、二次災害で死亡した。母は――」
「もうええっ! もうええねん!!」
 はやての声が響いた。
・・・あかん事、してもうた・・・
 人に喪われた家族の事を話させるなど、知らなかったでは済まされない事だ。
・・・あやまらな、あかん・・・
 そうだ、謝らなければいけない。それで赦されるかは別にして。
「――大事な人が待っている場所に行こう、か」
「え?」
 佐山が何かを呟き、はやては振り向いた。が、
「あれ・・・?」
 そこに佐山の姿は無い。何処に? とはやては見回し、
「――――は」
 そして、何か空気が漏れるような音を聞いた。
 見下ろせばそこに佐山がいた。胸に手を当て、うずくまる佐山が。
「・・・佐山君ッ!?」
 佐山は額に汗を滲ませ、歯を食いしばり、顔から血の気を失っている。
「ど、どないしたんや!? 胸が痛むんか!?」
 佐山は答えない。否、答えられないのか。
・・・ど、どないしたらええんや? もし病気やったら私にできる事なんて・・・
「――あ」
 しかしはやては見た。
 佐山の目が、ここにいない誰かを見ているのを。まるで焦れるかの様に。
「・・・佐山君」
 はやてはしゃがみ、佐山を下から抱きしめた。
 佐山の顎を左肩に乗せ、両腕を左右から伸ばして佐山の背に回す抱き方だ。
・・・泣き止んで・・・
 まるで子供をあやす様だ、とはやては思い、しかし今の佐山はまるで泣きそうな子供だった、とも思う。
 そうして微かに力を込めて抱き、幾許かの間を置けば変化が起きる。佐山の身に力と暖かみが、そして顔には赤みが戻り始めた。
「だ、大丈夫か、佐山君?」
「・・・大丈夫だ」
 返事が出来る位には余裕も出来た様だがまだ安心は出来ない。だからはやては、
「辛い時は深呼吸やで? ほら・・・ひっひっふー、ひっひっふー」
「大丈夫だがその対処法は間違っている」
 佐山ははやてから身を離し、立ち上がる。
「安心したまえ。・・・こういう話をすると出る、ストレス性の狭心症だそうだ」
「そんなんあるんやったら、なんで私に話を―――」
「聞きたかったのではなかったのかね? ・・・よく考えたまえ。喋ったのは私の勝手、支えてくれたのは、八神、君の勝手だ。君の方が良い事していると思うのだが、どうかね?」
 ただ一つ言っておこう、と佐山はこちらを見下ろしながら、
「母はね、私によく言っていた。いつか、何かが出来る様になれるといいね、と。だが本人はどうだったのか。そして、そう言われて育った子供は今、何が出来るか解らない有様だ。だから私は敢えて言いたい。―――どうしたものか、とね」
「・・・確かに。何が出来るか解らない、か」
 求めてるのだな、とはやては思う。願わくば、それが早く見つかる様に、とも。
 そうしてはやても立ち上がり、佐山と視線と合わせてしみじみと頷いた。
「ようやく私にも、佐山君が常時エクストリーム入ってる理由が解ったわ」
「敢えて無視せず問うが、一体誰がエクストリームなのかね」
「何や、よう聞こえんかったのか? 明言したのに。顔の横についてるのは鼻か・・・?」
 と聞き返してやったらまたデコピンを入れられた。しかもさっきと同じ場所に。

102 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 11:56:25 ID:vX1Q4BN8
     ●

 あの後も何やら言ってくるはやてを追っ払い、佐山が寮を出たのは結局四時過ぎとなった。
 はやての追走もあったが、祖父から譲り受けたスーツや録音機、印鑑等を揃えるだけでもかなりの時間が掛かった。寮の受付に外出時間を記し、外に出る。
 そうして近道となる普通校舎の裏手を横切る中、佐山は三つの音を聞いた。
 一つは裏手に立つ木の上、そこから聞こえた野鳥の鳴く声。
 二つ目は二階の音楽室から漏れるオルガンの音だ。その旋律の題名を、佐山は知っている。
「清しこの夜・・・か」
 恐らく生徒以外の誰かが弾いているのだろう、卓越とさえ言えるその旋律に佐山は足を止めた。
 だがそうしていると、三つ目の音が近付いて来た。
 オルガンのそれとは異なる音。低くて重い、旋律ではなく力強さで主張する音だ。
「単車の駆動音。――高町とハラオウンか」
 そう呟いて駐車場を抜け、辿り着いた正門の側に彼女達はいた。
 止まりながらも未だ音を吐き続ける黒い単車、その前部には金髪の少女、後部には栗色の髪の少女が乗っている。どちらも長髪、ただし栗色の髪の少女は左側でポニーテールに、金髪の少女はストレートでその毛先辺りを黒のリボンで結んでいる。
 今日はよくよく腐れ縁と会う日だ、と佐山が考えていると、二人の少女がこちらに気付いた。
「あれ?」
 栗色の髪の少女が声を出し、金髪の少女が単車を佐山の側まで進める。そして長身に見合ったその細長い足を立て、しかし堅固に単車を支えている。
「どこかにお出かけ? 万年寮住まいの佐山君が出てくるなんて珍しい」
「私はアナグマか何かか・・・? そういう君とて、一年の殆どを寮で過ごしているではないか」
「残念でした、私は家が近いからちょくちょく帰ってるもーん」
「そうか。・・・やはり野獣には帰巣本能があるのか。人間世界での偽装生活は辛いと見える」
「今何か言ったよね・・・? ボソッと何か言ったよね!?」
「気のせいだ高町。・・・しかし生徒会トップが揃ってこの会話、どうしたものだろうね」
 あはは確かにー、と栗色の髪の少女、高町は頷く。
「確か・・・佐山君はIAIに行くんだよね?」
「ああ、そうだ。・・・高町とハラオウンはどこへ?」
「うん、私達は都内に出て来たの。全連際用の新譜とか服とか、フェイトちゃんに合いそうなものを見つけにね」
「わ、私は去年ので良いって言ったのに・・・」
 そこで、ハラオウンと呼ばれた金髪の少女が入ってきた。顔を微かに赤くして呟くのは羞恥心故か、と佐山は思う。
「駄目だよーフェイトちゃん、エンターテイメントっていうのは二度ネタ厳禁なんだから。それにフェイトちゃんの場合、・・・色々と大きくなってるし」
 高町はハラオウンの身長を見て、足の長さを見て、最後に胸部を見た。最後だけは乾いた目で。
 その視線に怯えたのか、ハラオウンは高町から身を離す。
「・・成る程。つまり、生徒会三人娘は本年度も健在、という事か」
「まあ、付き合いは長いからね。もう三人がばらけると周りが気にする様になっちゃったし、寮でもお姐さん扱いが定着しちゃったし、・・・この間はすれ違っただけの下級生に突然敬礼されたし」
「後半何か別のものが混じった様な気がするのだが、気のせいかね?」
 本人も解っているのか、高町は明後日の方を見て乾いた笑い。
・・・本人無自覚の天然恐怖の大魔王体質は相変わらず、か・・・
 尊秋多学院が誇る人型大天災、影でそう呼ばれているのをこの少女は知っているのだろうか。それも陰口ではなく、畏怖と敬服の念を込めて。

103 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:00:02 ID:vX1Q4BN8
「そ、そうだ! ミコト、生徒会の今期初仕事をしようと思うんだけどどうかな? 勧誘祭とか全連際とか・・・私達だけでとりあえずやっとこうと思うんだけど」
 黄昏れて意識を手放してした高町に代わり、ハラオウンがフォローを入れる。姓ではなく名前で呼ばれる事にこそばゆさを覚えるが、もう慣れたものだ。
「今日はこれから出るので・・・私は何時になるか解らないぞ、ハラオウン」
「じゃあ明日は? 午前中は私達もまた都内に出ちゃうから・・・午後九時に衣笠書庫で」
「衣笠書庫、か・・・」
 覚えも深い施設の名を聞き、佐山は振り返る。
 背後に見える普通校舎の一階、その西側をまるまる使った巨大な図書室を。
「この学校の創立者が作った図書室で初仕事、っていうのも良いでしょ? 司書のグレアムさんには選挙の時もお世話になったし・・・このまま基地にしちゃおうって、はやてが」
「今年も会長は言う事が違うな。いや、会計と広報もか?」
「副会長さんも随分違うと思うけどね?」
 と、ハラオウンは上品に笑い、そこで意図を区切った。
「・・・どうかな? 私達は君の自尊心に釣り合うだけの先輩になれてる?」
「今の発言だけで充分釣り合えてると思うがね、自尊心の意味では。だが少なくとも君達以上の適任者はおるまい。――生徒会会計、高町・なのはと広報のフェイト・T・ハラオウン、それに向かう所敵無しの生徒会長、八神・はやて。縁もゆかりも深い問題児トリオだ」
「・・・・・・」
「幾ら何でも、世間が君達をどう見ているのかを全く知らない訳ではないだろう? それで平然としていられる君達は充分尊敬に値する」
 生真面目な君だけは別か? と続ければ、そんな事無いよ、とハラオウンは返事を一つ。
「なのはもはやても悪い子じゃないよ。ちょっとだけ、強引過ぎる所があるだけ」
「ちょっとでは無いような気もするのだが・・・まあそう言う事にしておこう」
「・・・でもそれは、ミコトだって同じなんだよ?」
 ハラオウンは佐山を見据え、
「完成してる様に見えるけど・・・ちょっと難しいよね、ミコトは」
「何がかね?」
「一緒にいる人がどんな人なのか、想像出来ない。――私にとってのなのはやはやてみたいな、ミコトを支えてくれる人が、ちょっと想像出来ない」
「居ないだろうよ、そんな人間は。・・・この私と同等に渡り合えるなど」
 そうじゃなくて、とフェイトは苦笑。
「必要なのはバランスだよ。同等じゃ秤の同じ側にしか乗らないでしょ? ――必要なのは、対等」
「その様な者は・・・私の敵か、足手まといだろう」
「じゃあなのはとはやてにとって、私は敵か足手まとい?」
 問いは笑みで放たれ、しかしその目は別の意図を含む。
「・・・それは私の知り得る所ではないよ。知っている君とでは論じ得ない」
 佐山の答えに、フェイトは今度こそ本当に笑む。
「珍しく素直なんだね」
「誤解している様だが、私は至って純粋無垢のピュアハートだよ?」
「ああ・・・だから思ってる事そのまま口にしちゃうのか」
「君が私をどう見ているのか、そこについては議論の余地があるようだ」
 あはは、とハラオウンは声に出して笑い、佐山は、まあいい、と切り上げ、
「君や高町、八神の様な関係があるのは認めるとも。・・・だが、私がそれを得られるかは別だ。そして、その相手が私の側にいてくれるのか、それも問題だろうな」
「問題?」
「佐山の姓は悪役を任ずる。――誰が好き好んで悪の隣に来るだろうか」

104 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:01:34 ID:vX1Q4BN8
 ハラオウンは答えない。ただ肩を落として嘆息を一つ。
「・・・複雑だねミコトは。ホントに」
「八神にも言われたよ、先ほど」
「皆思ってるよ? ミコトが本気になるのはどんな時だろう、ってさ」
「なった事が無いから解らないな。・・・なったとしても、未熟な私は己を恐れるだろうよ」
「・・・複雑だね」
 二度も言う必要は無い、と言おうとして、それがハラオウンの声では無い事に気付く。それがハラオウンの後ろに座る高町のものだと気付いて、
「還って来たのか高町。・・・幽体離脱してそのまま召されれば良かったのに」
「何か君からは私に対して悪意の様なものを感じるね・・・? まあいいや、用事を済ませて早く帰って来なよ。――今年のお仕事はこれから始まるんだから」
 高町はハラオウンに目をやり、ハラオウンはそれに頷きを返す。
「じゃあ私達はそろそろ行くね?」
「ああ、とっとと帰ってただれた日常に突入すると良い」
 そうするよ、とハラオウンはくだけた笑みを返し、単車を走らせた。
 駐車場へと向かう二人と一台の後ろ姿を見送り、ふと佐山は人影を見た。
 裏手を抜けた普通校舎の二階から、一人の男が階段を下りている。経年によって色褪せた銀の髪と髭を持つ英国風の老人、その名を佐山は知っている。
「衣笠書庫の司書、ギル・グレアムか」
 本の坩堝とも言えるあの空間に棲む老人。あそこから出てくるとは珍しいと佐山は思い、
「・・・む」
 唐突に風が吹いた。
 風は微かに砂を巻き、木々を揺らし、そして再び空へと帰っていく。
 そうして改めて見れば、そこにあるのは春の盛りも近い学校の風景だ。
「・・・静かなものだな」

105 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:03:21 ID:vX1Q4BN8
     ●

 ご、とも、が、ともつかない激突音が夕暮れの森に響いた。
 一人の男が、その背を木に打ちつけられたのだ。
「は・・・っ」
 意図せず肺から空気が出る。幾許かの血液と共に。
 男の姿は白と黒の兵服に似たものだ。しかしその殆どは泥と血に汚れ、額から流れた血の線は閉じられた右目を横断している。男は通信機を取り出し、
「こちら通臨第一、現在位置は奥多摩・白丸間ポイント3付近山中。・・・敵の逃走阻止と自弦振動の解析に成功、送付した。現状は―――全滅だ」
 その言葉に通信機からノイズ混じりの声が応える。それは女性の声で、
『――Tes.、そちらに向かうべく特課が準備中、救護も送られます。・・・死にはしません』
「Tes.、と言いたい所だがそりゃ無理だ。治療器具も術式も一緒に砕かれちまったし、・・・救護が来るで持ちゃしねぇよ」
 男は自らの体を見る。そこにあるのは、左肩から右脇にかけての大きな裂傷だ。三本を並列させて刻まれた傷は深く、明らかに骨を割って臓腑を傷付けている事が伺える。
「来るべきは救護じゃねぇ。・・・その特課さ」
 男の荒い呼吸に呼応し、胸の裂傷から血が流れる。
「敵は1st-Gの一派、そう、王城派の人狼だ。和平派との交渉に来たんだろうさ。・・・野郎、1st-G系の賢石でも持ってたのか、通常空間で獣化しやがった」
『喋らないで下さい。五分後には概念空間を展開して駆けつけます、だから―――』
「はは、銀の弾丸が効く様にしておけよ? 後な姉ちゃん、いや、お嬢ちゃんか? ・・・アンタ、俺達に対して済まないとか思ってないだろうな?」
『・・・』
 返るのは無言と言う、発言より明確な返事。
「いいか、そんな事考えんな。・・・俺達通常課には任務に対する拒否権がある。これは俺の判断の行きついた先さ」
 やはり返事は無く、しかし男は、
「お嬢ちゃんは何処の部隊だ? 特課の中でも女がいる部隊は少ない筈だ。だが最近組まれたっていうのがあったな。・・・上層部子飼いの変人奇人美人が入った部隊が」
 そこまで言って男は言葉を止める。
 草と木を揺らす音、それと共に巨大な影が現れたからだ。
「・・・ぐ」
 漏れるのは唸り、込められたのは殺意、影はその両手の先に備えられた長大な爪を構える。
 あ、と通信機から声が漏れる。しかし男は、へ、と笑い、
「なあお嬢ちゃん、帰ったら花を持って出迎えてくれ。今は何が盛りだ?」
『――Tes.、今は雪割草などが』
「はは、違ぇよ。・・・そこで言うもんだ、私が、って」
 影が躍りかかった。到達は一瞬、その爪が男の胸を貫いた。
 通信機は男の手を離れ、草の上に落ちる。そして影が足を上げ、それを踏みつぶす前に一つの声を放った。それは通信の切断を行わぬまま喋った為に届いた、通信機の向こうにいる人間の声。
『概念空間の展開を急いで下さい。――全竜交渉部隊が向かいます!』

106 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:05:09 ID:vX1Q4BN8
     ●

「・・・む」
 急な振動を感じ、佐山は目を覚ました。
 座るのは奥多摩へと通じる山中電車の座席、うたた寝の原因は背より感じる西日のせい、そして目を覚ましたのは、
「――電車が停止を」
 佐山は車内を見渡す。乗客の姿は殆ど無く、自分を除けば離れた所に座る二人だけだ。
 一人はサングラスをかけた黒のスーツに白髪の男、もう一人はその隣に座る、やはり黒服に白髪の少女だ。ただし少女の服は侍女服だったが。
・・・男の方の趣味だろうか・・・
 佐山は思う。世の中、様々な趣味の人間がいるものだ、と。自分は関係ないが。
 黒服に白髪の二人は一様に向かいの窓を見ている。そこから見える情景は、夕暮れで朱と影に彩られた山々だ。
「白丸あたり、二つ目のトンネルの間か」
 佐山は現在位置に目当てをつけ、あと一駅で奥多摩に着けたものを、と呟く。
 しかし自分には土地勘はある。幼い頃にこのあたりの山に放り出された事があるからだ。
「ははは。――あの山など、ナカジマ先生に無理矢理走らされた山にそっくりだ」
 土地を覚えねば春先に発見される所だった。おそらく凍死体で。
 頷きと共に佐山は左手を見た。白い傷の残る手の甲、そこから伸びる中指の根元にあるのは女物の指輪だ。
「あの時、母に連れられて来たのもこのあたりだっただろうか・・・」
 呟いて感じるのは胸の軋み。しかしそれを抑えて腕時計を見れば、今が午後の五時半頃だと解る。
「IAIへの招集は午後六時・・・、電車が動き出すのを待つ訳にはいかないな」
「そうかな?」
 そこで唐突に、声をかけられた。
 見れば先ほどの男がこちらを見ていた。顔を向けられ、佐山は彼が思った以上に若い事に気付く。一見は初老に見えたが、よく見れば中年の入り際と言った所。そして隣の少女が、歩行補助用の鉄杖を持っていた事にも気付く。
「ひょっとしたらすぐに動き出すかもしれないが? 後悔先に立たずと言うぞ?」
「貴方が誰は知らないが言っておこう。――後悔と同様に、喜悦も先に立たぬものだ」
 白髪の男は忠告し、しかし佐山は止まらずに座席の上に立つ。そして窓を開けて身を乗り出し、
「気遣いはありがたいが、私はこの土地に慣れている。大体、危険がこの世にあるかね?」
 窓を出口として車外に出た。線路が乗る小石の群を踏み進めば直ぐに道路へと出る。
 そして佐山は聞いた。電車を出る直前、男が呟いた言葉を。
「確かに。・・・ああ、確かにこの世に危険は無いな」

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 12:06:38 ID:voGoTLf8
遅ればせながら支援

108 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:07:19 ID:vX1Q4BN8
     ●

 白髪の男は、一人の少年が飛び出していった窓を見ていた。窓は開け放たれ、微かに風が入ってくる。
「おいSf、見たか今のガキを。――随分と思い上がった馬鹿だろう」
「Tes.、確認しています。至様もそれに同意していましたが」
 白髪の男は隣に座る少女、Sfに話しかけた。そしてSfもまた男の名と共に返事をする。
「・・・お前には言葉のあやというものが解らんのか?」
「Sfは至様を至上とし、その言葉を全肯定します。・・・つまり至様以外の言葉はSfにとって無価値であり、至様の言葉のみが意味を持ちます」
 故に、とSfは続け、
「至様が馬鹿と仰った事は馬鹿であり、それに同意した至様は馬鹿だという事になります」
「お前は主人の事を馬鹿呼ばわりか・・・?」 
「Sfは優秀です。・・・主の言動を非とする様な粗相はいたしません」
「ああそうだな本当に優秀だなお前は。嬉しすぎて涙が出るよ」
 それは何よりです、と礼をするSfを至は無視、電車の先頭車両側を見る。
「おい、そろそろこの電車を動かさせろ。・・・ギンガに連絡をつける」
「でしたらどうぞSfをお使いください」
 何? と振り返った至にSfは胸を張り、
「本局謹製のSfは万能無欠、至様がお望みなら通話機能を起動させます」
「ほほう、それは初めて知った。では万能無欠のSf殿は、俺が電話を携帯するのが嫌いだと知らないのか?」
「勿論存じております。ですので今までお話ししませんでした」
「ああそうかい。・・・とっとと通話機能とやらを起動させろ」
「Tes.」
 Sfは頷き、そして頭部と表情を停止させた。幾許かの間が空き、Sfの口が微かに開き、
『こちらギンガ。監督、お呼びでしょうか?』
 半開きで固定された口からSf以外の声が放たれた。それも、
「・・・口の開閉無しに喋られると気色悪いな」
『え、えぇ? 何か失敗しましたか、私』
 Sfの口から放たれる声が動揺する。至は、気にするな、と一言。
「実は今面白い馬鹿を見つけてな。Sfがその馬鹿の自弦振動を記録した。データを送付させるから概念空間にそれを付加しろ」
『・・・監督、その馬鹿とやらは誰ですか? 無関係な方なら・・・』
「はん、気にする事は無い。無知でこの世を安全と決めつけたガキに思い知らせてやるだけだ。この世界の真実には全てが存在し、故に全てが否定されるのだという事を。――肯定と否定は繰り返される、それこそこの世界が満足するまでな」
 データを送付しろ、と至は眼前のSfに命令、それは即座に果たした。

109 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:09:41 ID:vX1Q4BN8
     ●

 下の道路に出た佐山は首を傾げていた。手にした携帯電話が起動しないのだ。
「バッテリーは寮を出る前に確認したが・・・」
 電波の関係かと思って移動し、バッテリーの交換もしてみたが反応はない。
「一体どういう事だ・・・?」
 そこまで呟き、そして佐山は聞いた。
 それは聞き覚えのある声だった。一体誰のだろうか、と佐山は思い、すぐに答えが出た。
・・・私の声・・・?
 佐山のそれに似た声が響いた。

・―――貴金属は力を持つ。






―CHARACTER―

NEME:佐山・御言
CLASS:生徒会副会長
FEITH:悪役希望

110 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:20:05 ID:vX1Q4BN8
という感じで
・フェイトさん、カードライバーからバイクドライバーにジョブチェンジ
・なのはさん、自分が与り知らぬ所でずいぶんな言われよう
・っていうか周囲を女性だらけにすると佐山ってフラグ立てまくり?
・話の最後に毎回一人、登場人物の概要を載せてみる事にしました
の四本でお送りしました(違)。
ぶっちゃけ序章だけだと締まらないので頑張って書いたものであり、この投下ペースが続くとは思わないで下さい。過労死します、マジで。
次回は戦闘パート。でも終わクロ側のキャラだけで話が進みそうだから短くなるかも(それだとクロスの意味が無いんで)。っつーか文章長くてすいません。

>>97
如何でしょうか。自分としてはなのは、フェイト、はやての性格を崩していないつもりなのですが・・・。多少はクロス元の方にずれ込みましたが、根本的な所は動かしていないつもりです。

111 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/09/30(日) 12:20:35 ID:+QziEY+4
>>92
今更だが、この作品出てない代表的なTFをまとめて見た、名前の出てキャラ除く

初代 スペリオン、ガーディアン、ブルーティカス、オメガ・スプリーム

2010 スカイリンクス、プレダキング、メトロプレックス、ダイナザウラー、コンピューティコン

HM クロームドーム、ライデン、ウィアードウルフ

マスターフォース ライトフット、ゴーシューター、メタルホーク、グランドマキシマス、ダークウィングス 、ブラックザラック

V ロードシーザー、ランドクロス、ギャラクシーシャトル

リターン・オブ・コンボイ スターコンボイ、スーパーメガトロン

ビーストウォーズU ライオコンボイ、ゴッドネプチューン、トリプルダクス

ネオ ビッグコンボイ、マグマトロン

カーロボット ブレイブマキシマス、ゴッドファイヤーコンボイ、JRX、究極破壊神デビルギガトロン

しかし・・・これだけのメンバーを全て出すのは無理ですよね・・・・


112 :なのは×終わクロ:2007/09/30(日) 12:26:54 ID:vX1Q4BN8
あ、そうだ言い忘れてました。クロス元を知らない人の為によみがなの説明を。
・Tes.=「テスタメント」と読む。略して「テス」とも。文字的にはどちらも変わらないので、どちらでもお好きな方でお読みください
・姓=「かばね」と読む。名字、ファミリーネームの事。何か古い言い方っぽい感じ

113 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 12:47:25 ID:bwf4Lc9F
>>111
プレダキングとブルーティカスは出しますよ。
コンバットロンに付いてはブロウルが既に31話に出てますし。
ダイナザウラーはギガストームともろに被ってるんでパスです。
ブラックザラックとかマグマトロンとか破壊大帝一派は死んじゃってるか行方不明(誰が
死んでいて誰が生きているかは原作での展開に順ずる。)って設定なんで。
サイバトロンの合体戦士や総司令官その他もろもろのメンバーは
原作で死んでしまったキャラ以外全員健在ですがデストロンとの戦いに勝利して気が緩んでいたところを
私利私欲に走り台頭しサイバトロン軍内部を掌握したセイバートロンの政治家TFに
よって地位を奪われているという設定(終盤になったら出番あるかも)。


114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 12:50:30 ID:lMr7Efq9
>>112
GJ!
なのはキャラがそれぞれらしくてなおかつ、終わクロ色に染まってるなぁ。

115 :なのはVSボウケン:2007/09/30(日) 13:21:19 ID:voGoTLf8
>>1
遅ればせながらスレ立てGJ!
>>48
GJ!元ネタは分かりませんが、こういった台詞回しは好きです。
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJ!相変わらず筆が早くて羨ましいです。ティアナ……いつの間にそんな技を……。
それにしても影山×矢車×シャマル好きですね。
>>リリカルスクリーム氏
GJ!ちょwwクロノww爆笑してしまいました。ナンバーズ同士の絆とか本編で物足りなかった部分もいい。
>>なのは×終わクロ氏
GJ!原作は未読ですが、面白そうです。こういう、未見の人に興味を持たせるような文章が書きたいなぁ。
>>前スレ魔装機神氏
GJ!自分もリングの『精』が出たら面白そうだなぁと思いました。ウルなら戦力的にも心強いだろうなぁ。
>>前スレリリカル龍騎氏
GJ!今回のインテグラとアーカードみたいな会話は大好きです。あとセインw
>> 前スレリリカルスクライド//G.U.氏
GJ!ジェネシックも参式もかっこいい!かなり燃えました、戦闘描写が上手いです。



自分は戦闘描写が大の苦手です。む〜ん、何ができて何ができないのか把握してないせいかもしれません。
描写が単調になってしまう。
今更ながらエドに関しては大きく改変したと思いますが、アルとの再会にのみ焦点を当てれば20世紀ドイツでなくともいいかな、と。
今は『鋼の魔導師』ですが、途中から『鋼の錬金術師』に戻ると思います。
なのは×錬金 第4話。今回でプロローグも終わり。今回も無駄に長いので2回に分けようと思います。
1回目13時30分くらいから。2回目14時45くらいから投下してもいいでしょうか?


116 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:34:10 ID:voGoTLf8
彼女はいつだって光だった。
幼いながらも厳しい戦いに身を投じ、その小さな手は人々を守る為に広げられ、いつも他の誰かに差し伸べられた。
誰より強く輝く桜色の光は弱者を暖かく包み込み、それを傷つける者を討つ為にあった。
空を飛ぶことが大好きで、光る翼でいつも高くから笑顔を振り撒いていた。
きっと今日だって彼女は誰かを助けて、いつもの能天気な笑顔で帰ってくる。
そう、思っていた。

この日、桜色の光が陰る。ミッドチルダを闇が覆い始める。
それは錬金術という名の闇。途轍も無く永い時間を掛けて醸成された闇には彼女でさえも絡め取られ翼を?がれるしかなかった。
そして闇を照らすべき太陽は――山吹色〔サンライト・イエロー〕の陽光はまだ、差さない。

なのは×錬金 第4話
『光』

〈ぜひ……ぜひ……〉
とある街の裏路地では、薄汚れた服装の少年が喉を押さえて転げまわっている。目からは涙が、口端からは涎が零れ出していた。
ミッドチルダ、廃棄都市区画の1つの住人である。
整備区画として幾つか点在する廃墟はいつの時代、どの世界でも"吹き溜まり"として活用される。
それはミッドチルダでも例外ではなく、彼もその一人だった。
市民として登録されていない彼らは、十分な保証も受けられず碌に医者にも掛かれない。
全身を襲う痛みと呼吸困難で、失神することもできずに悶えるこの奇病の発端は、何故かこういった場所からだった。
病に掛かったのが彼らでなければ、或いはもっとこの病が知られていたのかもしれない。


聖王教会の本部。いつものように八神はやては騎士カリムを訪ねていた。
清潔で簡素、しかしどこか気品を漂わせ、落ち着いた暖かさを感じさせる部屋はカリムという人をよく表している。
彼女の部屋には既にクロノとカリムが揃っていた。これもよくある光景。テーブルにはティーセットが並べられている。
「久し振りやね、クロノ君」
「最近忙しくてな。ここで少し話したらまた任務だよ」
「海も最近は物騒になってるらしいですね……」
こうしてここで近況の報告や私的な会話をすることがたまにある。ここでは友人同士ということもあり、正直な気持ちを打ち明けることができるのをはやては嬉しく思っていた。
「それは陸も同じや。ガジェットだけやなく戦闘機人まで出てくるし……」
「それと廃棄都市区画で流行ってる奇病ね……。もっと多くの症例を調べることができると良いのだけど……」
彼女やシャッハは騎士でもあるがシスターでもある。廃棄都市区画の住人達に関しては随分気に掛けているらしい。


117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:35:06 ID:genak4OP
7つもある廃棄都市区画キター!支援

118 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:35:23 ID:voGoTLf8
「さしたる成果は上がっていないそうだな」
「ええ、患者を聖王医療院で受け入れたいのですが、教会内で反対する声も多くて……」
彼らの暮らす環境は清潔とは言い難いし、病が広がるのも無理はないのだが、今回のそれはどうやら違うとのことだ。
会話を遮って部屋のドアがノックされた。
「どうぞ」
「失礼します。あら、八神部隊長に……提督もいらしていたのですか」
扉を開けて入ってきたのは、優しげな金髪の女性。歳はおよそ三十代くらいか。
彼女とも一度面識があった。確か聖王教会のロストロギア研究を取り仕切っている人物。
「エッカルト騎士長……」
デートリンゲ・エッカルト――騎士達を取り纏める騎士長。カリムの上司である。
「騎士カリム。前にも話しましたが、私はこれから本局でハウスホーファー少将とお会いしてきます。ですから留守をお願いしますね」
「ええ、お任せください。確かお帰りは二日後と仰っていましたね?」
「ええ、それでは。お二方もどうぞごゆっくり」
にこやかに微笑んで彼女は会釈して去っていった。
「腰が低いのに随分堂々として見える人だな」
それがクロノのエッカルトの印象らしい。なるほど、自分も大体同じことを思った。
優しげなのにどこか威厳を感じる居振る舞いは、流石は騎士を纏めるだけのことはある。
「優しそうな人やね。……ってどないしたん?カリム」
カリムはエッカルトの去ったドアを見つめて溜息を吐いた。
「いえ……先程の話ですが、あの方は何も言って下さらないのです。普段は意見が対立した際もよく纏めて下さるのですが、今回に限って中立を決め込んでいるのです」
「その理由は?」
「解りません……。ただ最近はハウスホーファー少将とばかり頻繁にお会いしてらっしゃるようですし、後はレリックの研究ばかり」
カリムは不安げに顔を曇らせた。彼女の中で尊敬と疑念が入り混じっているのだろう。
「その病、他に解っていることはないのか?」
「症状に関しては、激痛を伴う呼吸困難の発作……としか。あと、これは噂に過ぎないのですが、錬金術によって生み出された病だと……」
「錬金術……」
何やらクロノは錬金術と聞いて考え込んでいる。
「クロノ君、何か知っとるん?」
「いや、何も。その噂の出所は?」
カリムは黙って首を振った。
「おそらく原因が不明であることから、誰かが冗談混じりに嘯いたことだとは思うのですが……」
「なあ、はやて。六課に隊員を一人出向させたいんだが、どうかな?」
突然のクロノの提案にはやては目を瞬かせる。カリムも同様だ。
だが、クロノはお構いなしに続けた。
「まだ新人だが俺の隊のエースだ。研究にも手を出していて、知識も豊富にある。スタンドプレーが目立つが使える奴には違いない」
「なんや、クロノ君。えらくいきなりやなぁ」
まぁ、あのクロノがそこまで褒める隊員なら間違いないだろうし、戦力は多いほうがいいのだが。
「どうしたのですか?クロノ提督」
カリムにも答えず、再び彼は顎に手を当てて考えだした。はやてとカリムが見守る中、ようやく彼は口を開いた。
「もしかしたらその奇病、その男が役に立つかもしれない」


119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:36:25 ID:genak4OP
格差社会支援

120 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:36:32 ID:voGoTLf8

「スバル!立ち止まらない!」
「うわぁ!」
スターズ・ライトニングの新人達はその廃棄都市区画で模擬戦を行っていた。勿論、これはシミュレーターだが。
追いかけてくる魔力弾を振り切るように走り、周囲を見回したスバルの背中を魔力弾が直撃する。
「くぅっ……」
「立ち止まっちゃいい的だよ!周囲の状況は動きながら把握!」
衝撃に数秒間蹲るスバルに、なのはは注意しながらも次の弾を放つ。
「はい!」
答えてまたスバルは走り出す。
どうすれば掻い潜って一撃を当てられる?一人ではどうやっても返り討ちだ。
そう、自分一人では。

廃墟をシミュレートした模擬戦。追跡する魔力弾を回避しながら、なのはに一撃を加えるのが今回の課題である。
ハンデがあるとはいえ、今日はいつもよりも随分厳しい。それはなのはがこれを訓練の一つの区切りと考えているからだ。
こちらは動きながらなのはの位置を掴むだけでも難しいというのに、アクセルシューターはしつこく追跡、分断してくる。このままでは当てるまえに走らされて体力が尽きるだろう。
「ティア、何やってるの!ティアは戦場全体を見渡して有利なポジションを確保!全員の指揮を執る!」
ティアナも正直、自分の回避だけで精一杯。とはいえ、それが役割ならば。
(やらない訳にはいかないか……)
ティアナは宙に浮かぶなのはを睨み、策を練り始める。

「(でも……そんなことできるんですか?)」
ティアナからの念話にエリオはそう返す。いくらなんでも、そこまで上手くいくだろうか?
「(できなきゃやられるだけよ。二度目はないから全力全開で行くのよ、いい?)」
「(……わかりました!)」
こうなれば腹を括るしかない。
まずは位置取りだ。それぞれが上手く位置を確保できるかどうか。そしてそれを維持できるかどうかが最初の難関。
早速エリオは走り出す。時が来るまでひたすら走り続けるのみ――。
立ち止まることは許されなかった。




121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:37:40 ID:genak4OP
魔力至上主義社会支援。

122 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:37:49 ID:voGoTLf8

「(キャロ、あんたはどう?)」
キャロは押し黙ったままだ。やることは単純だが、タイミングを逃すことは絶対にできない。そして確保した位置を動くことも。
なのはの追尾弾を防ぎながらそれができるだろうか?
「(ごめんね、私にはこれぐらいしか思いつかない。難しいし、痛いかもしれない、それでも聞くわ。できる?キャロ)」
走りながら思案する。あまり時間に余裕はない。
もう一度だけ自身に問い掛けてみる。
(私に……できるの?)
不安は勿論ある。一方、胸の奥で疼くものもあった。それは確かに"自信"。厳しい訓練を潜り抜けてきたという自負に違いなかった。
難しいが不可能ではない。それは自分が一番解っているのだ。
「キュオオーー!」
隣でフリードが嘶いた。「大丈夫、きっとできる」そう言っている。
「(ずるいですよ、ティアナさん……。仲間に「できる?」なんて聞かれたら「できない」なんて答えられないじゃないですか)」
「(頼りにしてる。よろしくね、私の目)」
まずは場所を確保することが先決だ。ターゲットを確認できる高所へ――。
エリオとスバルがなのはの目を盗んでくれている隙に、キャロは目的のビルへと駆け上がった。

「(ねえねえ、ティア。私には無いの?)」
「(あんたに今更言うことも無いわよ。とにかく喰らいついて、タイミングが来たと思ったら思いきりやりなさい)」
「(それだけ……?)」
「(それだけよ)」
何だか当てにされてるんだか、されてないんだか。でもその方が単純明快で解りやすい。
ティアナは自分には確認をしようとしなかった。それは聞くまでもないからだ。
自分は彼女の作戦を信頼してるし、彼女もきっとできると信じてくれているから。
ひたすら殴り、殴り、打ち抜く。あらゆる障害を突破していく突進力は自分自身を信じることで始めて力になるはず。
マッハキャリバーで地を駆け、火花を散らし、スバルはなのはの前に躍り出た。

この作戦はなのはが動かないこと。誘導弾のみで攻撃してくること。
廃棄都市区画とはいえ一応区画整備はしてある為、碁盤の目に近い形で建造物が並んでいること……etc。
様々なハンディキャップの元に成り立っている。実戦で使える筈もない。
(でも、今はそれを利用させてもらう……!)
勝つ為に、生き残る為に自らの特性を生かして役割を果たす。使えるものは何でも使う。
これがなのはから受けた教えの、自分なりの実践だ。
それぞれが位置に着いたことを確認し、ティアナはクロスミラージュに意識を集中。チャージを始める。
緊張で高鳴る鼓動を抑えることができず、ティアナは祈るようにクロスミラージュを額に当てた。
それが治まると、銃口を無人の方向へ向けて放つ。
「クロスファイアー……シュート!」


123 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:39:00 ID:voGoTLf8
十字路の中心に浮かぶなのは。周囲には4つのスフィアが浮遊している。
どこから仕掛けられても即座に対応して出端を挫く為だ。
「うぉぉぉぉぉ!!」
雄叫びを上げてスバルは向かっていく。真正面から。拳を振り上げて。
4つのスフィアは複雑な軌道を描きスバルに向かった。一つは落とすことができたが、左右と下から吹き飛ばされて、スバルは大きく地面を滑る。
「スバル!正面から突撃するだけじゃあ駄目だって――」

スバルへの説教をなのはは途中で打ち切った。いや、打ち切らざるを得なかった。
「たぁぁ!」
側面に回りこんできたエリオがストラーダを振り下ろすが――。
「エリオ!バリアを貫ける威力でなきゃ隙を作るだけ!」
斬撃は強固なバリアによって弾かれる。
それでもエリオはすぐに空中で体勢を立て直し、なのはの周囲を走りだす。もとより深く打ち込むつもりはなかったからこそ、可能な芸当だ。
放たれた魔力弾はエリオを狙って地面を抉る。よく避けているが、離れることもせずに必死に周囲を回るのは明らかに不自然。
これは陽動。本命は別にいる。
なのはは、バリアを破られないよう迎撃するスフィアの制御や、バリアにも意識を向けつつ手を右後ろに高々と上げた。

エリオは再度機会を狙っているが、背後までも堅く守ったなのはには迂闊な攻撃は通用しそうにない。全力で走らなければ、立ち止まれば直撃を受けるのは確実。
立ち上がったスバルは逆に、シールドで防ぎながら果敢に攻撃を仕掛ける。その度に弾かれて転げまわるが、受身も完璧だ。まだまだやれると言わんばかりに立ち上がる。
キャロはその戦いを屋上からずっと見ていた。なのはの意識は完全に二人に向いているように見えた。
「今ならやれる……――!?」
見下ろすなのはの右腕がこちらに向いた。尾を引いて伸びる桜色の光は、口を開くフリードごとキャロを下から突き上げた。
「きゃああああ!」
突然で対処が間に合わなかった。訓練用なのに直撃のショックで頭が揺れる。
「(キャロ!行ったわよ、指示よろしく!)」
まだ倒れることはできない。キャロは手を着いて立ち上がる。
六課に来てもうすぐ三ヶ月、もう三ヶ月だ。なのはは日々自分達を試している。訓練の内容も段々ときつくなってきた。
フェイトの期待に応える為にも、そして一緒に戦えるようになる為にも、早くなのはに認められたいから。
「(ティアナさん、今!)」


124 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:40:14 ID:voGoTLf8
なのはを中心にして外側――キャロのビルの左側をオレンジ色の光が見える。
合図に呼応して、それは右へとほぼ直角に折れ曲がり、地表擦れ擦れを這うように飛ぶ。
「(右に傾き過ぎです。左に5度修正!)」
微妙に角度を修正する魔力弾。多くの魔法を同時に発動、制御しているティアナをサポートすることもキャロの役割だった。力を合わせてなのはを攻略する上で、四人の内一人でも役割を果たせなければ作戦は瓦解してしまう。
(絶対にあの弾を見逃す訳にはいかない……!)
弾の軌道を追う余りに、なのはへの注意が逸れたキャロの背後に次の魔力弾が迫る。気付いた時にはもう遅かった。
回避も防御も間に合わない。これを受ければ指示を出すのは遅れて作戦は失敗――。
「キャウウウ!!」
キャロの目の前、射線にフリードが割り込む。フリードの吐いた火球と相殺して弾が掻き消された。
「フリード……」
「キャウ!」
フリードが胸を張って短く鳴く。一人で防げるかどうか不安だったが――頼りになるパートナーがすぐ傍にいてくれたではないか。
キャロはフリードに感謝の代わりに微笑んだ。
そうしている内に眼下をティアナの魔力弾が通り過ぎる。
「(ティアナさん!右折です!)」
なんとか指示が間に合った。一直線に、且つ蛇のように静かに、弾が目指す先は高町なのはの背後。

エリオとスバルに陽動をさせ、キャロを囮にして背後から強力な一撃。だがこれだけでは足りない。
相手は百戦錬磨のエース。これくらいは見抜いているかもしれない。いや、多分見抜いている。
一つでも、一発でも多く罠を、弾を増やす必要がある。それもなのはを脅かすくらいのものを。
「(エリオ!スバル!行ったわよ!)」
スバルとエリオに指示を出す。
ここからでは彼らの行動はキャロの念話でしか解らない。当の二人は念話もままならない程切迫しているのか、状況確認などできそうにない。
自分から見えない弾を操作するのは非常に難しい。その上、複数制御となれば今の自分では到底扱えないだろう。その為のキャロだ。
今は集中の為、移動も攻撃も難しい状況だ。ここを攻撃されたら全てが終わりだ。
(隠れてはいるけど……魔力を追尾するアクセルシューターはきっとここにも来る……)
一発ならなんとかなる。だが、なのはが司令塔たる自分を見逃すだろうか?
(賭けにでるしかないか……)
後少し、せめてあと少しすれば動くこともできるのだが――。
(考えるな……。今は制御に集中しないと……)
少なくとも今のティアナには祈ることしかできそうにない。


125 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/30(日) 13:40:29 ID:b+sVPgFY
支援!

126 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:41:33 ID:voGoTLf8

スバルとエリオは相変わらずアクセルシューターを防ぎながら、かわしながら隙を窺っている。どうやらキャロも持ち堪えているようだ。
だが、どちらも長くは持たないだろう。
(これだけやっててもティアナは出てこない……)
間違いない、本命は彼女だ。そう、なのはは確信した。
周囲にエリオとスバル。自分の後方にはキャロ。ならば彼女が出てくるのは――。
(横!)
その時、側面からの気配を感じた。なのはの右側面、やや離れた位置に彼女はいた。
膝を着き、両手でしっかりとクロスミラージュを握り、一直線にこちらに狙いをつけている。
「撃って!ティア!」
スバルの声より速くなのはは4発の魔力弾をティアナへと飛ばした。念を入れ、四発とも別の軌道を取り前後と側面から囲むように。
それでも彼女は動かない。微動だにせず照準を定めている。
(やっぱり……)
魔力弾はティアナへと肉迫し――彼女の身体をすり抜けた。
(幻術!)
予想はしていた。頭の働くティアナが"この程度"で自分の隙を突けると思うはずがない。
しかし、あれが本物であれ幻像であれ、なのはは撃っただろう。万が一本物だったならば、まともに狙撃を受けることになる。
(問題ない。スバルとエリオに対する弾は残してあるし、キャロへの警戒も怠ってない……)
新たなスフィアを生み出そうと意識を集中させた途端、なのはは背中に強い衝撃を感じた。

「やった!」
ここまでは作戦通り。なのはの背中でオレンジの光が爆ぜた。ティアナの迂回させたクロスファイアーシュートは見事になのはの背中を突いたのだ。
「ストラーダ!!」
自らのデバイスの名を叫んで突進。今度は振り下ろしではなく、槍の最も強力な攻撃、すなわち突き。
この絶好のチャンスにエリオは今出来る全力の突きを放ったつもりだった。だが、またしてもバリアに阻まれる。
「くぅぅぅぅぅ!」
なんとか突破を試みるが、強固なバリアはあくまでエリオを拒絶する。
甘かった――。ティアナの不意打ちに加えてストラーダでも貫けない。今のエリオはなのはに突き刺しているストラーダ以外は宙に浮いている状態だ。貫けないのに、このままでは体勢を立て直すこともできない。


127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:41:47 ID:nQ7BTM2A
乙です!
随所から溢れるカワカミン、堪能させてもらいました

最初から飛ばしてるな、全部長
原作じゃこの頃はまだまともだった筈なのに・・・

これはリリカルな遺伝詞の影響か

128 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/30(日) 13:42:52 ID:b+sVPgFY
支援します!

129 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 13:43:55 ID:voGoTLf8
なのはがこちらを向いた。その冷ややかな眼に寒気が走る。
次の瞬間、全てのスフィアがエリオの身体を打った。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
激痛に意識が飛びそうになるが堪えることができた。でも、大きく後ろに吹き飛ばされるのは止められない。
「まだ!」
これこそが好機だった。なのはは自分を撃墜したと思っている。
(そうでなくとも、地面に身体を打ちつければすぐには反撃できない、そう考える……!)
「錬鉄召喚!!」
キャロの声が聞こえた。同時に、飛ばされるエリオの身体に地面から四本の鎖が伸びて四肢を繋ぎとめた。
鎖がギリギリと引き絞られ更に痛みは増す。だが、おかげで飛ばされずに済んだ。
着地したエリオは再び地を蹴ってなのはに向かって跳ぶ。

錬鉄召喚――鎖を召喚する、本来は拘束に使う魔法。こんな魔法でなくとも、衝撃を殺すならもっとましな方法がある。
しかしそれでは足りない。そうティアナは自分に言った。
これくらい無茶でなければなのはを驚かすことはできない、と。
たった一人に対して四人で不意討ち、騙し討ち。それでも勝てないのが高町なのはだ、とも。キャロ自身もそれは身に染みて解っていた。
(全てはなのはさんのペースを崩す為に。私にできるのはもうこれくらいしかないけど……!)
キャロは手を翳して気休めの補助魔法を掛ける。対象は勿論エリオと本命の彼女。
「ブーストアップ……ストライクパワー!」

「まさか錬鉄召喚で勢いを殺すとはね。ちょっと驚いたよ」
しかし左手一本でエリオを御するなのはの顔は涼しいものだ。これでもまだ突き抜けることができない。
複数の魔力弾の直撃――たとえ訓練用でも、あれを二度喰らって立っている体力はエリオにはない。
背中から何かが迫っている気配がする。これもティアナの仕掛けだ。
これを当てる為に必死に掻き回してきた。もうこれに賭けるしかない。
早くても遅くても駄目だ。しかもキャロから見辛い位置だからタイミングは自分で計るしかないだろう。
背中から風を切る音が聞こえる。



※この辺で一度切ろうと思います。

130 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/30(日) 13:46:06 ID:b+sVPgFY
しえーん!

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:53:08 ID:nQ7BTM2A
すいません
リロードせずに書き込んでしまいましたorz

<<ちょっくら古都圏総長に頼んで頭を冷やしてきます>>

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 13:59:09 ID:444EmoK4
なのは×錬金氏
山吹色〔サンライト・イエロー〕というのはおそらくカズキのことですね。
でも山吹色〔サンライト・イエロー〕の陽光はまだ、差さないとありますので、カズキが登場するのはまだ先ですか。
カズキが好きなので、登場するのを楽しみに待っています

133 :なのはVSボウケン:2007/09/30(日) 14:37:03 ID:voGoTLf8
メインキャラを全員予告に詰め込もうとしたら、やたら長くなってしまいました。
>>132 カズキは予告で少し出ますのでお許しください。
14時45くらいから続きを投下したいと思います。

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 14:47:49 ID:eRMrm4ne
>>133
どうぞどうぞww
って、もう過ぎてるじゃないすかwww
はやくはやく!

135 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:49:12 ID:voGoTLf8
(まだだ……)
音は徐々に大きくなり、熱を感じるようになってきた。
(まだ……)
ストラーダに更に力を込めて、噴出する光で背後の光を覆い隠す。なのはを前にしてエリオは全感覚を背中に集中していた。
「ソニックムーブ!」
『Sonic Move』
エリオの姿がなのはの前から消えた。突然、追尾目標が高速移動した為に軌道修正の利かないオレンジ色の魔力弾は勢いのままになのはのバリアに着弾。ぶつかり合う光が辺りを眩く照らす。
※二回に分けましたが、まとめの際は一つにお願いします。

光が弾ける瞬間にスバルはウィングロードを伸ばす。
もう策はない。後はひたすら進むのみ。目標に向かって一直線に駆け抜けるのみ。
なのはがエリオに集中した分、こっちに多く弾が回ってくる。だが、そんなことはどうでもいい。スバルの目は道の先――高町なのはだけを睨んでいる。
「はぁぁぁぁぁああああ!!」
気勢を発してスバルは走り出す。飛来する十近い魔力弾の幾つかを拳で粉砕。幾つかをシールドで防ぐ。それでも3発が身体を打った。
「くっ……!ディバイィィィィィン――」
キャロの補助は攻撃に回してもらったので一度体勢を崩しそうになる。スバルは足を強く踏み込んでそれに耐えた。最早痛みも気にならない。
拳を振りかぶって魔力を溜める。左手に淡い水色の光が集まる。
「バスタァァァァァ!!」
バリアへと光を叩きつけ、それを右の拳で打ち抜く。膨れ上がって光が弾けた。
周囲一帯に濛々と煙が立ち込める。衝撃が瓦礫を吹き飛ばす。
「っはぁ!はぁ……はぁ……」
崩れ落ちるように跪いて荒い息を吐くスバル。もう一片の体力すら残っていない。
「よく頑張ったね……スバル」
降ってきたのは、なのはの声。訓練中とは全く違った優しい響き。
煙が晴れるとなのはの姿が見えてきた。レイジングハートを持った両手をクロスさせスバルの拳を受け止めている。BJは傷だらけだ。
「いい拳だったよ、合格。それに皆も自分のポジションと特性を良く活かしてた」
その顔は笑っていた。とても優しげで暖かい笑顔。
認められた――。そう解ると更に力が抜けて涙が滲んでくる。
なのはの背後にはダガーモードのクロスミラージュを持ったティアナ。横にはストラーダを腰溜めに構えたエリオ。頭上にはフリードが飛んでいた。キャロもビルを下りて駆け寄ってくる。
「皆もう少しで一人前かな。ううん、力を合わせればもうそれ以上かも。これからも協力していくようにね」
「はい!」
皆どこにそんな元気が残っていたのか。スバルも気付けば大きな声で答えていた。
空はいつの間にか赤く染まり陽が落ちようとしている。
「それじゃあ帰ろうか。明日からは更にハイレベルな訓練もやっていくから、今日はしっかり休むんだよ?」
明日――。明日になればもっとなのはに教えてもらえる。もっと皆と強くなれる。
ほんの少しの不安、そして大きな期待と意欲を胸に五人は帰路に就いた。
明日もきっといつもと同じ大事な一日だと、そう思っていた。


夜が訪れ、六課の隊舎もそろそろ休む者も多くなってきた。それは高町なのはらフォワード陣も同様だった。
特に新人四名はたっぷり夕食を摂った後、まさに眠ろうとしていたのだが、それは隊舎内に響き渡るアラートによって遮られる。



136 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:51:12 ID:voGoTLf8
※の場所を間違えました。まとめの際は消しておいてください。お願いします。


「第七廃棄都市区画にガジェットドローンU型及びV型が出現。機体数はおよそ20機」
「区画内を旋回飛行、或いは徘徊しています。出現時から変化なし」
シャーリーとルキノの報告になのはが頷く。
「数はそれほど多くないね。私とフェイト隊長、スターズ、ライトニングの新人達で行こうと思うんだけどどうかな?」
フェイトは無言で頷く。はやても特に異論はないようだった。
「ただ、廃棄都市区画には未登録でも住民もおる。建物への被害は極力避けて、避難と救助を優先するように徹底させてな?」
「うん、解ってる。それじゃ行ってくるね」

6人の降り立ったのは夜の廃棄都市区画。とはいえ、夜なのに明かりの一つも見えない全くの暗闇だ。
「ねえ、なのは。何かおかしくない?」
「うん、ガジェットが出たのに悲鳴どころか人の気配も感じない……」
皆が隠れているなら説明もつくのだが。なのはは何か言い知れない危険を感じた。
しかし何の根拠もないのに皆に話す訳にもいかない。今は自分の胸に仕舞っておこう。
「とりあえず私が空のU型を叩く。皆は下の敵を。フェイト隊長はそっちの指揮をお願い」
「解った。それで行こう」
「了解!」
それぞれが散開するのを見届けてから、なのはは空に上がった。早速下では戦闘開始したらしく爆音が響いてくる。
空には10機のガジェットU型がこちらへ向かっている。こちらから仕掛けるのが得策か。
夜の廃墟で戦う新人達のフォローに早く向かったほうがいい。
「行くよ、レイジングハート!アクセルシューター!」
『Yes,Master. Accel Shooter.』
レイジングハートから10を超える魔力弾が放射状に放たれる。
一つ一つが複雑な動きでガジェットに向かい、まずは半分のガジェットが貫かれて爆散した。
残りの5機はアクセルシューターを回避しながら熱線砲を発射。なのははこれを避けもせずに正面から受け止めた。それもシールドを張ることすらせず。
「もう一回……アクセルシューター!」
更に5発の魔力弾。但し今度は誘導ではなく直射。
ガジェットはこれを苦も無く回避。高機動型なだけはある。だが、なのはの狙いはそこにあった。
ガジェットを通り過ぎた魔力弾を反転させて追尾。そして最初に放った弾で生き残っているものを再び操作。
5機のガジェットは上下左右を塞がれ、敢えなく貫かれた。
「ふうっ、空はこんなところかな……」
新人達のフォローに向かう前に周囲をぐるりと見回す。夜の空は不気味なくらい静かなものへと戻っている。ただ一点、廃棄都市区画内の一画に奇妙なものを見つけた。
それは夜の闇の中でもそれと解る銀の煙。それがどうにもなのはの直感を刺激した。


137 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:52:40 ID:voGoTLf8
「これは……」
銀の煙が闇を照らしている。その様は美しく幻想的ですらあった。
しかし逆に自分の足は動かない。これまでの戦いで培われた勘が警鐘を鳴らしている。
それでも見過ごせなかった。煙の中心には気絶しているのだろうか、男性が倒れているのだ。
有毒ガスの類かもしれない。身体は中に飛び込むことを拒否している。だが、目の前で倒れている人を見過ごすことは絶対に出来なかった。
「レイジングハート、この煙の成分が何か解る?」
暫しの沈黙の後に答えが返る。『該当するデータはありません』と。
幸い煙は深くない。バリアを張りつつ煙に入る前まで近づいて、バインドしてこちらに引き寄せることも可能だ。
少々不安だがそれしかないだろう。
なのははチェーンバインドで男性を引き寄せる。そして彼を抱くと煙から離れた。
「大丈夫ですか!?」
「あ、ああ……大丈夫だ……」
対象は30代か40代程の男性。ここの住民らしく服はボロボロだ。
呼びかけると微弱だが返事が返る。外傷も無く、顔色も悪くないし、意識もはっきりしてきた。
「あの……機械の襲撃に巻き込まれて避難してる最中に……頭を打ったんだ」
どうやら単なる失神のようだが、一応病院に搬送してもらう必要がある。このまま待機しているヘリに連れて行くか。

ガジェットに備え男性ごとバリアを展開。
そして飛び立った瞬間――ずぶりと胸に何かが突き刺さった。
「っ!?」
遅れて激痛が走る。身体から何かが抜けていく感覚も伴って。
「うめええええ!人間の……女の血だ!」

有り得ない程に大きく開かれた口から露出した注射器が、BJを貫いて血を吸っている。
注射器の中は真赤な液体で満たされ、男はそれをごくごく飲み干す。
「ああああああ……」
状況の認識が追いつかず、奇妙な感覚に力が抜けて意識が遠のく。
『Barrier Burst.』
バリアが爆発して二人とも衝撃にバランスを崩して墜落。本来はバリアの外からの攻撃に対する防御手段だが、内側への衝撃だけでも男を引き剥がすには十分だった。
男はすぐさま起き上がりなのはへと飛びかかるが、瞬時に桜色の光の輪に拘束された。
「ありがとう……レイジングハート……」


138 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:54:15 ID:voGoTLf8
『All right.』
レイジングハートのおかげでなんとか助かったが、目が霞み意識がはっきりしない。
足はふらつき、出血は止まったがBJの胸部は赤く染まっている。
「ちぃぃぃ!もう少しだったのによぉぉ!」
男はバインドを引き千切り、注射器を口から出したまま悔しがる。
この男は何なのだろう。未だに状況が掴めないが、人間ではないこと、危険な存在であることは確かだ。
(まずは飛んで距離を取る……!)
と、視界から男が消える。そして右腕に強い衝撃が走った。
「くっ!!」
男はいつの間にかなのはの右側面に回りこんでいる。
まさか目にも留まらぬ程のスピードで動いたのか?しかもBJ越しでこの衝撃。やはり人間ではない。
「あなたは……何者なの!?」
男は答える代わりに、再びなのはの背後に回り拳を繰り出すが――。
光の障壁に阻まれ仰け反った。
思ったとおり、見えない程速くてもバリアを突破出来る力は無い。そしてその瞬間は動きが止まる。
(そこを捕らえる――!)
レストリクトロックで男を拘束。どれだけもがこうと、念入りに強固に設定したバインドを力任せに解くことなどできはしない。できはしないはずなのに。
「畜生!解きやがれえええええ!!」
男が暴れることでバインドが千切られていく。
「暴れないで!身体が壊れるよ!」
拘束を強化するとバインドは腕に食い込み、その腕から皮膚が剥がれ機械部分が完全に露出する。
(これは……ロボット!?)
そうしている内にもバインドが緩まり、男が脱出しそうになる。迷っている時間はない。
不意を疲れて血を流し過ぎた。これを解かれれば次はやられるだろう。
(やるしかない……!)
捕まえて情報を聞く必要もあったし、何より人でないとはいえ意思の疎通が可能な存在を壊すのは抵抗もあった。
それでも撃たなければ自分が殺されることになる。
「ディバイン……」
その時、彼女は選択を迫られ、そして選んだ。
「バスターー!!」
レイジングハートから放たれた光が男を包み、消し飛ばした。


139 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:55:28 ID:voGoTLf8
後に残されたのは男の残骸である幾らかの部品のみ。これでは分析も難しいだろう。
緊張が解けると急激に疲労と眠気が襲ってきた。頭を振ってそれを振り払おうとする。まだだ、まだ倒れることはできない。
「(フェイトちゃん、そっちの状況は?)」

「大丈夫?なのは。肩貸そうか?」
なのはの顔をフェイトが心配そうに覗き込む。フェイトになのはは笑って見せた。
「大丈夫だよ、フェイトちゃん。まだ歩ける」
「そう?でもすぐに病院で治療を受けるんだよ?」
「解ってる」
自分で思っているよりも自分の身体は丈夫に出来ているようだ。少し息苦しい気もするが問題ない。
地上のガジェットの方はフェイトのフォローも特に必要無く、新人達だけで破壊できたらしい。ティアナを中心に見事に連携してみせたそうだ。
あの煙に関しても、フェイトがはやてに防疫装備の部隊の出動を頼んでくれたらしい。
「さあ帰りましょう、なのはさん。早く病院に行かなきゃ」
「スバル、急かさないの。なのはさん怪我してるんだから」
ヘリの方ではスバルをティアナが諌めている。
彼女達はいいコンビだ。性格も戦闘スタイルも互いを補い合っている。
このまま行けばもっともっと強くなれる。
少し苦しくなってバランスを崩しそうになるのを咄嗟にエリオが支えてくれた。横ではキャロがずっとヒーリングを掛けてくれている。
「大丈夫です、なのはさん。僕が支えてますから」
「傷はちょっと深いですが、少しは楽になると思います」
二人もまだ幼いのに、しっかりとした目標を持って頑張っている。きっと優秀な魔導師になるだろう。
「ありがとう。エリオ、キャロ」
でもまだまだ四人とも未熟だ。教えることは山程ある。その為にも早く傷を治さなければ。
でも今はとにかく休みたい。やはり血を出し過ぎたのか段々と息苦しくなってきた。


140 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:56:51 ID:voGoTLf8

数歩進んだ時、唐突になのはの足が止まった。
「どうしたんですか?なのはさん……」
最初に異変に気付いたのはキャロ。
「なのはさん、辛くなったなら皆で――」
覗き込んだエリオがそれを確信する。
彼女の顔は蒼白で、全身が小刻みに震えていた。
「なのはさん!!」
その声に全員が振り向く。
崩れるようになのはは膝を着いた。エリオが支えなければ横に倒れていただろう。
「なのはさん!?」
ティアナとスバルも駆け寄ってくる。
いつも誰かに差し伸べられた彼女の手は当てどなく彷徨った後、自らの首を押さえた。
「なのは……?」
全身の震えは更に激しくなった。目は驚きによるものか見開かれ、瞳は地面の一点だけを見つめている。
口は固く食い縛ったり、或いは金魚のようにぱくぱく開いたりを繰り返す。
そして、ようやく彼女の口から出たのは――言葉ですらなかった。




〈ぜひ〉



141 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:58:38 ID:voGoTLf8


予告?

・ミッドチルダ 機動六課隊舎 『高町なのは×フェイト・T・ハラオウン』
あの日から二日――たった二日間で全てが変わってしまった。
なのはは、部屋でできる事務だけをこなしている。このままでは教導官の仕事にも支障が出てくるだろう。
泣かせるといけないから、とフェイトやヴィヴィオとも別の部屋へと移った。そして毎日不定期に襲ってくる発作に苦しむようになった。
〈ぜひ!ぜひ!〉
「なのは!」
喉を押さえて悶えるなのはをフェイトはただ抱き締めることしかできない。
「大丈夫……〈ぜひ〉……大丈夫だから……」
そう言って彼女は気丈にも笑ってみせる。本当は自分が笑ってあげないといけないのに。その言葉は自分が掛けるべき言葉のはずなのに。
どれだけ口の端を持ち上げようとしてみても、涙が溢れるばかりで笑うことができなかった。

・ミッドチルダ 機動六課隊長室 『フェイト・T・ハラオウン×八神はやて』
「フェイトちゃん……。なのはちゃんには治療法が解らないことは……」
「話したよ……。なのはがそれで絶望するはずないもの……」
「海鳴のことは……」
「話せるはずないじゃない……!」
なのはは自分のことは耐えてしまう。でも他人の痛みには特に敏感なのだ。
もしかしたら彼女の心が挫けてしまうかもしれない。
なのはには海鳴で静養することも考えた。だが彼女の帰る場所は、今はもうここしかない。
「ねえ、はやて。私を地球に行かせて。海鳴のこと、あの病気のことを調べてくるから!」
「それはあかん……。なのはちゃんが戦えへんのにフェイトちゃんまでミッドを離れたら……。カリムも動いてくれてる。病気はそっちに任せよ?」
「海鳴のことは……?」
病気のことはミッドのことでもある。だが海鳴は違う。管理局は動いてはくれない。
「ともかく……今フェイトちゃんが隊を離れるのは許可できへん」
「はやてはいいよ……。シグナムもヴィータもシャマルもザフィーラも。はやての家族は皆ここで元気なんだもの……」
こんなことを言いたい訳ではないのに、一度堰を切ったらもう止まらない。
「はやてにとって海鳴はもうどうでも――!」
パァン!乾いた音が部屋に響いた。
頬を叩かれたと気付くのに数秒を要した。見えていたはずなのに、避けることができなかった。
それは彼女の目にも大粒の涙が滲んでいたから。


142 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 14:59:59 ID:voGoTLf8
・フランス カルナック 『加藤鳴海×エリオ・モンディアル』
傷だらけになりながらも、その背中は雄雄しく逞しかった。自分には無いが、父や兄の背中というものは、きっとこういうものなのだろう。
「僕も……鳴海さんみたいに強くなれますか?」
彼は頭から血を流しながら力強く笑った。
「ああ、なれるぜ。俺よか強くよ!」

・日本 仲町サーカス 『才賀勝×キャロ・ル・ルシエ』
「坊ちゃま……今、何と仰いましたか?」
「だからさ、僕としろがねとリーゼさんで。ううん、仲町サーカスのみんなの芸でキャロちゃんを笑顔にしてあげようよ!」
「キャウ!」
勝の耳元で白竜が鳴いた。当の飼い主は少し離れた場所に暗い顔で俯いている。
「ごめんごめん。勿論フリードも一緒だよ」
フリードは一鳴きして勝の頭に止まる。
「僕達芸人がしょぼくれた顔してちゃ、絶対にお客さんは笑ってくれないよ。ゾナハ病でもそうじゃなくても――笑うって楽しいことでしょ?」

・日本 パピヨンパーク 『アリサ・バニングス×パピヨン×月村すずか』
彼女はまだ制御に慣れていないのか、ぎこちない動きでくるくる回りながら下りてくる。
「アリサちゃん……」
舞い散る純白の羽根に黒死の蝶が寄り添った。手を貸すわけでもなく面白そうに眺めている。
「どうだい、気分は?」
蝶人パピヨンがアリサに問う。
「鳥サイコー……なんて言う訳ないでしょ」
「なんだ、言わないのか」
パピヨンはわざとらしく残念がってみせた。

・ミッドチルダ 機動六課隊舎屋上 『エドワード・エルリック×スバル・ナカジマ』
「ねえ、エドはやっぱり元の世界に帰りたいの?」
「ああ、待ってる奴もいるしな」
待ってる奴――その言葉に何故か胸が疼いた。
「少なくとも、俺の知ってる方法じゃ行き来は難しいし、しちゃいけない。だから……帰りたいんだ」
エドは機械の右腕を撫でた。彼が想っているのは失くした本来の右腕なのか、それとも――。
大切な人と離れ離れになって会えなくなる辛さ。それを今、初めて実感を持って想像できた気がする。そして彼がたまに見せる寂しげな表情の意味も。

・同上 『アルフォンス・エルリック×ティアナ・ランスター』
物陰から大きな影が一つ、語らう二人を覗いている。
「ティアナさん。あの二人ってもしかして……」
「どうかしら?あの子はその手のことに鈍いから……」
「兄さんもそっち関係はとことん疎いからなぁ……。ところで……何でティアナさんは僕の中に入ってるんですか?」
「……隠れる場所が一つしかなかったからよ」
「そんなに覗きたかったんだ……」



143 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 15:01:23 ID:voGoTLf8

・日本 海鳴市 『武藤カズキ×津村斗貴子』
ホムンクルスが徘徊する街をカズキと斗貴子は駆け抜ける。面倒だが、一軒ずつ失敬してホムンクルスとゾナハ病の罹患者を確かめる。その内の一軒で彼はそれを見た。
ゾナハ病に罹り倒れている母親と、扉の向こうで泣いている双子の子供。
扉を開くと、まだ1歳か2歳程度の双子が這いながら母親に寄り縋って泣き出す。
「この子達はゾナハ病じゃないのか……?」
「そうみたいだ。この人は子供を守ってたんだ……。でもどうやって?」
化け物が徘徊する街で、自分のことも顧みず、たった一人で子供を守る。それがどれほど恐ろしいことか想像するまでもない。
暫く俯いていたカズキが顔を上げて、双子の頭に手を置いた。泣き喚く双子をあやすようにそっと撫でる。
「オレにはお母さんを助けてあげることはできないけど……。でも、絶対にこれ以上傷つけさせないから。
こんな病気をばら撒くのを止めさせてみせるから……」
「カズキ……」
「大丈夫!何を隠そう、オレは『正義の味方』の達人だ!」
彼は子供達の為に笑って見せた。その妙な日本語も彼が言うと何故か説得力がある。
ただ、斗貴子には子供達に見せたその笑顔は今にも泣きそうな顔に見えた。

背後――玄関の辺りでガラスの割れる音が聞こえた。ゾナハ病の人間を喰わないよう作られたホムンクルスが食物を漁りに来たのだろう。
「斗貴子さん……三人を頼む」
双子は不安げにカズキを見上げ、斗貴子は双子の前に回りこんでそれを遮った。
この子達が今のカズキの顔を、怒りの形相を見る必要はない。この子達が見るのは、ただ山吹色〔サンライトイエロー〕のキレイな光だけでいい。
「大丈夫だから……。君達はお母さんに付いて笑っていてあげなさい。きっとそれが一番嬉しいだろうから」
斗貴子は優しく頬を撫で、カズキの分も微笑む。双子は気持ちよさそうに目を細めた。
玄関には案の定、醜悪な蝶整体の姿。カズキはきつく、握りつぶさんばかりに強く左胸を掴んだ。いつになく昂っていることが自分でも解る。
「武装錬金!」
闘志に呼応して形を変える突撃槍〔ランス〕の武装錬金『サンライトハート』は、現在そのほとんどをエネルギーで形成し、身の丈以上に巨大化している。
カズキはゆっくりとサンライトハートを構え、山吹色の光を噴出させた。
「貫け!オレの武装錬金!!」
瞬間、そこに爆発的な速度が生まれる。蝶整体の動きよりも速く、巨大な光の槍はそれを粉砕した。
貫いた勢いのまま外へと飛び出すと、外には既に無数のホムンクルスが集まっていた。
カズキは怒りの眼で睨みつけると、再びサンライトハートを構える。槍は彼の心を表して、更に強くエネルギーを迸らせる。
「エネルギー全開!サンライトスラッシャァァァァァ!!」


144 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 15:02:42 ID:voGoTLf8

・ミッドチルダ 上空 『高町なのは』
無数の機影を前に彼女はたった一人だった。左手で喉を押さえ、荒い息を吐いている。
「(なのはさん!無理です、戻ってください!)」
通信の声になのはは首を振る。空間モニター越しの彼女の顔は泣いていた。
「(駄目だよ、シャーリー。陸の局員のほとんどがゾナハ病で動けないんだから……。〈ぜひ〉私がやらなきゃ……)」
「(でも……なのはさんだって!!)」
「(フェイトちゃんもはやてちゃんもいないんだもん……。〈ぜひ〉私しかいないから)」
言葉に出すことで改めて実感する。共に戦ってくれる、支えてくれる仲間がいないことを。それでも泣いている彼女に向かってなのはは力無く笑った。
「(皆の帰ってくる場所はここなんだから……。〈ぜひ〉だからもう少しだけ守らせて、ね?)」
「(はい……)」
彼女は一言だけ答えて通信を終了させた。きっと向こうでまた泣いてるだろう。
「行くよ……!レイジングハート!」
『All right.』
この病気が広がってから、皆が笑うことが少なくなってしまった。それもそう、大事な人が苦しんでるのに笑うことなんてできるはずない。
「スターライトォ――」
だから、せめて病気の私が笑ってあげたい。大丈夫だ、って。
今は近くに笑ってくれる人はいないけど、こうやって戦っていればきっと――。
「ブレイカァァァァァ!!」
私にじゃなくても、いつか誰かが笑ってくれるから。



145 :なのは×錬金:2007/09/30(日) 15:04:49 ID:voGoTLf8
静まり返った舞台。道化が舞台の袖より中央へと歩み出る。恭しく右手を差し出して一礼。
「病に倒れた高町なのは。今は翻弄させるばかりの加藤鳴海。ミッドに鍵を求めるエドワード・エルリック。そして未だ姿を見せぬ才賀勝と武藤カズキ。
果たして彼らの運命はどのように交錯してゆくのか、どのような形で相見えるのか……。
これは高町なのはの復活の物語」
そこで道化は一旦言葉を切って咳払い、懐を探り出す。
「さて、ここに於いて皆様のお目を"これ"に転じていただきたい」
道化が握っているのは小型の通信機のような物。片側には小さなタービンが付いている。
「そう、アクセルラーで御座います。覚えておいででしょうか?それはもう一つの物語。
果て無き夢を追い求める冒険者、その意味に思い悩む烈火の将と鉄槌の騎士の物語。
未だ答えを見出せず苦悩する二人は、続きを綴られるのを今かと待ち望んでおります。次回よりはその続きを追っていただくとしましょう。
彼女らの冒険を望むゴールへと導く為に。そしてこの物語をより昇華させる為に、どうか暫しのお時間を。
この続きはその後に語ると致しましょう。
どうぞ今後とも鷹揚の御見物を御願い申し上げます」
左右から緞帳が迫り、やがて舞台を覆い隠さんとする。


「では、『なのは×錬金』はこれよりほんの暫くの間――『一時閉幕』と相成りまする」


閉まりきる直前に道化は火花を散らしてタービンを分厚い緞帳に走らせ、同時に完全に幕を閉め切る。
幕の隙間から垣間見えたのは、真赤なアクセルスーツを纏った冒険者――。

⇒『なのは×錬金』





※以上投下終了です。いろいろ間違ってしまい申し訳ありませんでした。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 15:24:15 ID:Qbh5eUx2
145
お疲れ様でした。
カズキがこれからどのように管理局に関わっていくのか楽しみにしています

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 15:28:28 ID:JZHGXqjV
>>なのはvsボウケン氏
GJ!生で貴方の作品が見られたことに幸運を!
錬金も、からくりも、ハガレンも、そしてボウケンも皆自分の好きな作品ばかり
なので、これからが本当に楽しみです。


148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 15:34:36 ID:Qbh5eUx2
>>なのはvsボウケン氏
エリオは鳴海と関わるんですか。
てっきりカズキと関わるのかと思っていました。

アリサも武装錬金を使うようになるみたいですね。

149 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/09/30(日) 15:36:31 ID:bwf4Lc9F
>>なのはvsボウケン氏
GJ!
しかし自分のすぐ後にすげえ勢いで秀作が投下されていくとあれですなあ。
自分なんかまだまだだってのがひしひしと解りますな。
…正直少し凹む。



150 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/09/30(日) 15:39:30 ID:+QziEY+4
>>113
補足として、ブラックザラックはメガザラックがデビルZに洗脳された姿

無理やりダイナザウラーだすには装甲ギアを使うしかないかな

恐怖、破壊大帝復活見たいに話をやって欲しい、破壊大帝ガルバトロン、デスザラス、2代目ビーストガルバトロン、破壊大使オーバーロード(ギガ&メガ完全復活版)、デビルギガトロン、ダイノガイストの復活エピソードを出来ればやってくださいね

今更きずいたが、ユニクロン出せないかな

20話前後でクィントが出てるけど、メガーヌ(ルー子ママ)とゼストも出した上で、書き直して欲し言うのは、鬼だろうか、上手くやれば、ゼスト隊と、過去の総司令ジンライとの競演も出来る気がするのだが・・・・

エクスカイザーとファイバードも出れない?

そろそろ、メナゾール、オボミナス、ダイノキング、ライオカイザーを出して欲しい、ライオカイザーの合体の時は原作のナレーションを出来れば入れて欲しい



151 :リリカル龍騎 ◆l5ZL/l4pJY :2007/09/30(日) 15:43:49 ID:zXUhVr8J
>>リリカルスクリーム氏
GJです
ちょちょちょちょちょ、新執務大帝なにやってんですかw
…しかしプテラガイストも無茶苦茶な作戦考えますね…まさか海鳴市をトランスフォームさせようとは…

>>なのは×終わクロ氏
GJです
なのはさんが人型大天災なんて呼ばれてるって知ったら…尊秋多学院破壊されかねませんね…
交渉に来たのに獣化して大暴れ…原作未読のせいで終わクロ世界の交渉の概念がよく分からないorz

>>なのはVSボウケン氏
GJです
なのはさんまでもがゾナハ病に感染…これはなのはさんしろがね化フラグですかね?
予告のアリサの「鳥サイコー」に思いっきり吹きましたw言ってるじゃないですかw

…どうしよう、今回のなのはVSボウケン氏の作品が1ページごとの容量オーバーしてる…
やっぱり2回に分けていいですか?そうしないと容量の都合上載せられないので…orz

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 15:45:08 ID:46ML7LVW
GJ!
冒頭の文でどこの近未来SFだろう?と思ってしまったw
やっぱ近未来型都市には市民権のない住人や見捨てられた街は必要っすね!

153 :なのはVSボウケン:2007/09/30(日) 15:49:07 ID:voGoTLf8
皆さん感想ありがとうございます。
「鋼」の思想的部分を取り入れるなら、廃棄都市区画は多分出てくると思います。
>>リリカル龍騎氏
容量のことまで気が回りませんでした。申し訳ありません。
136前後あたりで分けていただけたら有難いです。

154 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:42:13 ID:XhQ93C20
誰もいないと思いますが、確認します。
投下してよろしいでしょうか。

で、先に言わせてください。
私にグィードは無理だった

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 17:44:39 ID:46ML7LVW
>>154
おk
しょうがないな、ガンズ&ローゼスで勘弁してあげるよ。

156 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/30(日) 17:51:21 ID:XhQ93C20
アンゼロット城:ティアナ・ランスター
アンゼロット城の庭に着陸した内火艇はヴァイスによって修理が終わっていた。
コスモ柊カノン(略称)の設置も終わり微調整をしているところだ。
その横で灯はティアナが支えているエンジェルシードに超ロングレンジライフルを固定しようとしていた。
1人でできない作業でもないが、長大な二つの物体扱う作業は誰かが手伝ってくれた方がずっと早く済む。
実際、普段の半分以下の早さで固定が終わった。
「これで終わり?」
「……後は調整」
ティアナが手を離すと灯はエンジェルシードを近くの木に向けて構えた。
出力を最小まで絞り、トリガーを軽く引く。
超ロングレンジライフルの銃口から糸のように細い魔力光が一瞬だけ見えた後、すぐに消えた。
エンジェルシードを向けた木にはなんの変化もない。
灯は工具を持ち、あるネジを締め、別のネジをゆるめる。
そしてまたトリガーを引く。
今度は枝が少し焦げた。
それでもまだ納得ができないの灯は銃身を少し動かし、またネジを止める。
その作業は十数回続いた。
灯の表情は相変わらず動かないが、たまに取り落とた工具の音が焦りを示している。
「落ち着いて」
ティアナが拾った工具を受け取り灯はうなずいた。
「難しいの?」
「……試作箒だから」
それを聞いてティアナは納得する。
試作品は得てして使いにくいものだ。
残り時間も少ない今、灯が焦るのも無理はない。
エンジェルシードを照らしていた光が影に遮られた。
ティアナは少し驚いて顔を上げる。
「ヴァイス陸曹」
「よ!」
片手を挙げたヴァイスが出撃前なのに笑みすら浮かべて立っていた。緊張している様子が全く見えない。
──そういえば
ティアナはさっきまで目がくらみそうになるほど感じていた緊張いつの間にか無くなっているのに気づいた。
なら、あのバカみたいな大騒ぎも無駄ではなかったのかも知れない。
「俺にやらしちゃくれないか?」
灯は何も言わず、ヴァイスにエンジェルシードを渡す。
「こういうのはな。端から見てたほうがわかることもあるんだぜ」
一度エンジェルシードを構えたヴァイスは、いくつかのネジを軽く回していく。
初めて扱う機械なのに、ヴァイスの指は踊るようにエンジェルシードの上を動いていた。
「こんなもんでどうだ?」
今度はヴァイスから受け取った灯が再度エンジェルシードを構える。
トリガーに指をかけ、少し力を入れただけで今日何度か目の細い光が銃口から伸びる。
小さい弾ける音がティアナの耳にも届いた。
灯が狙いをつけていた木の枝の先には、少し他の葉からぽつんと離れて葉が一枚だけ生えている。
その離れている葉の真ん中に、穴が1つ開いていた。
灯の目が少しだけ動いた。
「……ありがとう」
「うまくいったみたいだな」
ヴァイスが満足げに何度もうなずいた。
「みんなー、できたよー」
なのはの声が聞こえた。
大きなコンテナの端をスバルと2人で持って来ている。
「ふう、やっと詰め込めたよ。で、どうするの?」
腕力なら自信のあるスバルもこのコンテナとその中身の重さには少し堪えたようだ。
地面にコンテナを下ろして両手をしきりに握ったり開いたりしている。
「……これに」
今度の作業は五人だ。
コンテナをエンジェルシード後部に据え付け、下に潜り込んだヴァイスがボルトを締め付けていく。
「で、灯。これで準備は終わり?」
灯は首を横に振って否定を示する。
月衣から0-Phon取り出しティアナに渡した。

157 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:52:24 ID:XhQ93C20
ぐわ。
ごめん。
上の名前また間違えた。

158 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:54:30 ID:XhQ93C20
「……これとあなたたちの念話で通信ができるようにして。データも」
「そりゃ、できるけど」
この世界のインターネットとの接続のために使ったプログラムもある。
それとは違うところもあるかも知れないが同じ世界の通信方法だ。
デバイスの機能を使えばそんなに難しい事ではない。
「どうするの?」
ティアナは灯の意図が読み切れずにいた。
強力な武器を用意する、単にそれだけではないようだ。
それなら意図がわからなければ十分に対応はできない。
「……それは」

灯の語る内容はティアナでは答えることができないものだった。
灯がしようとしていることは理解ができるが、それを了承するにはティアナの判断ではどうにもならない。
助けを求めティアナはなのはを見た。
なのはもやはり少し考える。
「待ってる時間はないよね」
灯は肯定する。
「いいよ。ティアナとスバルはすぐに作業に入って。はやてちゃんには私が言っておく」
灯は足を振り上げ、コンテナが据え付けられたエンジェルシードに跨った。
「……お願い」
灯が手をわずかに動かすとエンジェルシードは低く呻りをあげ、それはやがて甲高い連続音になる。
少し機種を下に向けるとエンジェルシードは空高く舞い上がった。
「こっちは任せて」
ティアナは大声を出したが、この距離ではもう聞こえないだろう。
すぐにエンジェルシードはティアナの視界から姿を消してしまった。


アンゼロット城:フェイト・T・ハラオウン
内火艇の横のに置かれた砲弾と呼ばれるカプセルに入った柊蓮司を覗き込んでフェイトは少し後悔した。
柊蓮司が柊力というレアスキルを持っているが故に賛成はしたが人間を射出するというのは……。
「無茶かな」
思わず不安を口にしてしまった。
「経緯はアレでも引き受けたからな。それに前よりはずっとましだ」
「前は違ったの?」
「ああ、前は体1つで撃ち出された」
それもまたすさまじい話である。
フェイトもいろんな経験を積んできたつもりではいたが、こういう経験はあまり……というか全くない。
「今回はこれがあるだけましだな」
アンゼロットの説明によると、この砲弾には科学、魔法を併用したショックアブゾーバーが8重に取り付けられており、内部に及ぶ衝撃のほとんどを緩和するという。
しかし、この見るからに砲弾です、といった形と名前が柊蓮司ごと爆発するんじゃないかという不安を覚えさせる。
「やっぱり止めるようにみんなに頼もうか」
「いまさら止めたってしょうがいないだろ。後から来てくれればそれでいいさ」
こう言ってくれる柊蓮司の強さみたいなものにフェイトは感謝する。
あとは自分たちがそれに答えなければならない。
「うん。絶対助けに行くから。待ってて」
「助けは必要ないぜ。俺だってウィザードだからな。追いついてくる前に魔王と戦ってるかも知れないぜ」
「そうだね」
「それより、エリオとキャロ、それからスバルとティアナだな。あいつらは俺が守ってやるよ」
フェイトが「うん」と答えようとした時にエリオとキャロが飛び込んで来た。
「柊さん酷いです!」
キャロが抗議の声を上げる。
「僕たちも機動六課のフォワードです。守られなくても一緒に戦えます!」
エリオも少し怒っているようだ。
「そうだね。私の自慢の子達だもんね。ちゃんとできるよね」
「はい」
「はい」

159 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:55:34 ID:XhQ93C20
エリオとキャロを見た柊は自分の頭をぽんぽん叩く。
「そりゃ、そうだな」
照れ隠しにも見える。
「みんな、準備はええ?時間や」
内火艇のスピーカーからはやての声が聞こえる。
「じゃあ、みんな。行くぜ」
柊蓮司は開いた手を砲弾の外に着きだした。
「うん」
フェイトの手がそれを撃つ。
「はい」
続いて、エリオも柊蓮司の手を叩く。
「はい」
最後にキャロの手が音を立てた。
「おう」
柊蓮司はその手で砲弾のふたを閉じた。


アンゼロット城:八神はやて
内火艇の最終チェックが終わる。
この世界に来てからかなり荒っぽい使い方をしたが異常はない。
内火艇のエンジンもアイドリング状態でリズムを刻んでいる。
すでに内火艇には機動六課のメンバーが揃って出撃を待っていた。
はやては全員を見回し、大きく息を吸った。
「みんな準備はええな」
全員がうなずく。
「この任務は今までの訓練どおりやればええっていうものや無い。でも、この任務を達成できるだけの訓練を今までみんなやってきとる」
ここで弱気は見せられない。
みんなの決意を1つにしていく。
「できる準備は全部やった。せやから……後はあたしらが全部の力を出し切って世界を救うよ」
「はい」「はい」「はい」
「はい」「はい」「はい」
「はい」
みんなが一斉に答える。
「発進や!」
「了解」
エンジンの音が高まり、内火艇がふわりと持ち上がる。
その大きさに不釣り合いなほどの出力で内火艇はアンゼロット城を飛び立った。


???:???
ここにおいて世界の命運は機動六課と2人のウィザードに委ねられることとなった。
だが、世界の命運はわずか10人で背負えるようなものなのだろうか。
否、である。
彼女らが背負いきれないものを背負い、世界を守ろうとする者達は、世界中に存在している。
世界結界の弱体化により力を増し、復活したエミュレイター、魔王。
彼らはそれと戦っていた。


衛星軌道上:???
虚空より訪れるそれは確実に世界を滅ぼす力を持っていた。
それはいかなる魔力を使わなくともただ地球に降り立つだけで世界を滅ぼすことができる。
その名は、魔王ティングレイ。
直径10キロクラスの小惑星である。
それはすでに一度は滅ぼされていたが、世界結界の弱体化が復活を可能としていた。

160 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:56:45 ID:XhQ93C20
衛星軌道上よりティングレイに接近する戦艦があった。
そのデザインは地球のいかなる船とも共通点はなく、またミッドチルダのものとも違う。
「今回は柊はいないのよね」
戦艦のシートに座った巫女姿の赤羽くれはは少しつまらなそうにコンソールに肘をついた。
「向こうは、あんなだし……仕方ないけど」
別のシートには1人の少年が眠ってた。
彼は魔王ティングレイを倒すべき世界が作りだした星の勇者と呼ばれる存在である。
すでに一度ティングレイを倒し、役目を終えた彼ではあるが再び襲来したティングレイと対すべく、アンゼロットが呼び寄せたのである。
どのような呼び出し方をしたかは聞かないでいただきたい。
「HAHAHAHAHAHA!ゴ主人様ノカワリハマカセテクダーイ」
「あなた、ほんとーに、柊の知り合いなの?」
「モチノロンデース」
作り物のように秀麗な女性が非常に怪しげな話し方をする。
「ソレヨリ、ワタシモキキタイコトガアリマース。ナンデアナタガキャプテンシートニ座ッテイルンデスカ?」
「私がキャプテンだからよ!」
くれははこの時のために持ってきていたマントを月衣取り出し、翻しながら纏う。
「こういうの一回やってみたかったのよね」
腰に手を当て、微妙な角度をつけて立ち上がる。
「ティングレイの現在位置は?」
突如女性は甲高い機械音を発する。
「あと、わずかで本艦射程圏内に入ります」
彼女の名はヴィオレット。
古代戦艦レーヴァティンの艦載機にして管制システムのヴァルキリーと呼ばれるアンドロイドである。
彼女の口調の変化はレーヴァティンがその力をふるうべく、システムを起動し始めたことを示す。
「いいわ。全砲門開け!射程に入り次第、一斉発射ね」
「了解。全砲門発射します」
異世界の古代において作られた戦艦が今、世界を滅ぼそうとする奈落を封じるために作られた無数の兵器を放った。


イギリスストーンヘンジ:???
そこは世界中でマナを集めるのに最も適した土地。
それ故にその地は多くのエミュレイターに狙われ、魔王に利用されてきた。
いまもまた、その内より理性のない凶悪な意志を伴った魔力が恐るべき量で噴出され続けていた。
「どりぃーむ」
マントを風になびかせながらその男はつぶやいた。
「滅ぼされたとはいえ、さすがは魔王と言ったところか。残滓のみでここまでとはな」
吹き出す魔力は徐々に形をとろうとする。
かつての自らの姿。魔王アスモデートの姿へと。
理性無き魔力は、完全なものとはならない。
だが、世界を滅ぼすにはその暴走する力だけで十分なのだ。
「でも、大丈夫なんですか?ヒルコの主も柱の巫女もここにはいないんですよ?あ、おにぎり食べます?」
眼鏡をかけ、魔道書を持った魔術師の少女がおにぎりを食べながら話す。
アスモデートはかつて、ヒルコの主と柱の巫女と呼ばれる2人に倒された。
だが、無限を生きる魔王の魔力は滅びてなお留まる。
通常はただ放っておけば、やがて拡散し、消滅する。
ただし今のように世界に異常があれば別だ。
「なに。必要なかろう。ガール。残りカスにそんな大げさなものなど必要はない。」
カソックの男がおにぎりを片手に笑う。
「この際、根こそぎ滅ぼしてくれるわ。くっくっくっくっくっくっく」

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 17:56:52 ID:46ML7LVW
デス様はー?支援

162 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:58:43 ID:XhQ93C20
海鳴市:???
10年前のことである。
海鳴市において事件があった。
21個の願いを叶える宝石、古代の魔道兵器、そしてそれらを使い世界を滅ぼそうしたエミュレイターがいた。
その事件において、ウィザードとして覚醒し世界を救った4人の少女達は今また同じエミュレイターと融合した魔道兵器が蘇る様を見ていた。
「ほんと、前と同じやな。またあんなもんが出てくるとはなぁ」
「仕方ないよ。世界結界がよわくなってるんだから」
海上にはかつて少女だった彼女達が10年前に倒した魔道兵器が徐々にその姿を現そうとしていた。
「前と同じようにすればいいの?」
「うん、同じ。全力全開で攻撃すればいいの!あれ、どうしたの?」
「うう、あのエミュレーターこんな時に出て来たりして!明日の講義、どうしてくれるのよ!」
「でも、エミュレイターはこっちの都合なんか考えてくれんしなぁ」
「少しは考えて欲しいわよ!私はあんた達2人みたいな専業ウィザードじゃないのよ!夜遅くまで起きてたら明日辛いのよ!」
「それは私も同じだし……」
「あなたは、種族的な夜型人間でしょうが!まあ、それはいいわ。早く倒してしまうわよ。それから二次会やりましょう」
「え?一次会は?」
「もちろん、今からよ」
世界で一番危険な同窓会が始まった。

************************************************

今回はここまでです。
最後のシーンはお遊びですのであんまり気にしないで下さい。

次回からはやっとダイブというかクライマックス。
陰険なダンジョンもよかったんですが、このつながりだとクライマックスじみた方がいいかなぁ、と思いました。

163 :白き異界の魔王:2007/09/30(日) 17:59:48 ID:XhQ93C20
>161
ごめん。そこまで手が回らなかった

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 18:00:26 ID:46ML7LVW
GJ!
レーヴァンテインキター!

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 18:21:52 ID:lY6s8L0M
GJ!

やっぱりいたか海鳴市のウィザード。

セカンドエディション買いましたか? かなり箒がお手ごろ価格の物が出てました。
20万viの「ただ飛べるだけ」のイージィブルーム
40万viの「中古品のガンブル」のオールドブルーム
195万viのシスターシャッハが狂喜乱舞しそうな「トンファー型」のドラゴンブルーム弐式
などが追加されてました。

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 18:32:24 ID:lY6s8L0M
>>165
viじゃなくてv.だったorz
デバイス機構を箒オプションにしたらミッドチルダでヒット商品になると思う。
販売はオクタヘドロンミッドチルダ支店かレーヴァテインで輸入かな。

167 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/09/30(日) 19:02:34 ID:+QziEY+4
>>151
実にデストロン秘密兵器ダイナザウラーだな、製作者はビルドロンチームだろうな

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 19:25:47 ID:4jvcuGpg
GJ!

さて、>>162だが、おそらくWTGによる情報補完だな
関西弁が魔術師、全力とか言ってるのが強化人間、あと人造人間も居そうだな……
……もしかして、最後の一人は吸血鬼ですか?ともあれ、ニヤリとさせてもらいました

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 19:41:48 ID:lY6s8L0M
>>168
人造人間は居ないんじゃないかな。彼女は10年前に登場するとしたらエミュレーター扱いでウィザードに目覚めたという表現は使わないと思うし。
代わりに幽霊→人間の『転生者』の気が。
関西弁は侵魔召喚師か使徒、全力は魔物使いの可能性も。


170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 20:09:54 ID:N90jWbej
特撮モノとのクロスは、相変わらずどれもこれも最悪だな

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 21:01:16 ID:kUXqvsFh
何で?

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 21:14:32 ID:lMr7Efq9
>>162
GJ!
最後ににやっとしてしまった。彼女達のストーリーも読みたいかも。

>>171
荒らしは放置。

173 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 22:40:51 ID:IyVJ+mLm
 出来上がったんだけど投下していいかな?

174 : ◆sP9nVRi1sI :2007/09/30(日) 22:51:22 ID:ev8f6kcM
Go!

175 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 22:53:06 ID:IyVJ+mLm

 激痛に意識が遠のいたかと思えば、更なる激痛に意識を繋ぎ止められる。それの繰り返しだった。
 全身に激痛が走る度、道化師は哂う。恍惚と嘲りを込めて。
 現在のティアナの命はまさに吹けば飛ぶほどに軽量であり、また血液が零れ落ちるたび更に軽くなってゆく。
 腹から突き出ている汚穢なる触手をどうにかしなければならない。だが、もうどうにもならないだろう。
 如何に未熟で即席の魔術師が招喚した鬼械神であったとしても、人間には図り知ることが出来ぬほどに
その神力(ちから)は超絶なのだ。
 その一撃を受け、焼滅してもすぐさま復活を遂げる道化師は余りにも理不尽だった。

 だんだんティアナの体から力が抜けてゆく。四肢と頭部が力なく垂れ下がる。
 もう駄目なのか。そんな諦念。
 薄れゆく視界に映ったのは、エリオとキャロ、そしてスバル。
 スバルは泣きそうになりながら道化師を殴り続けていた。エリオとキャロも涙を流しながら懸命に戦っている。
 其処にあるのは理不尽に対するささやかすぎる抵抗。諦めの―――拒絶。


 第六話 はんげきのお時間


 ―――そうだ、諦めてどうする。あの子達だって諦めてないのに……あたし一人がこんな所で諦められる訳、
ないじゃないっ!

 力の篭らぬ筈の腕に渾身の力と魔力を篭める。それと同時に複数の術式を検索、構築。
 それらは使ったことのある術式もあれば、無い術式もあった。その上複数の術式を並列展開。出来る保障はもとよ
り無い。しかしやるより他には無いし、やってみる価値はあった。
「力を……与えよ!」
 右手に鍛造されたのはバルザイの偃月刀。
 それを振るい、道化師の腸を切断する。あれほどの硬度と強度誇った腸は、殆ど抵抗を感じる事無くまるで豆腐を
切るように切断されていった。
 空中に躍り出たティアナの左手には相棒、クロスミラージュ。
 非殺傷設定は最初から解除済み。渾身の魔力を込めて道化師の頭部を撃つ、撃つ、撃つ。
 仮面が砕け、半ば白骨化した頭部が剥き出しになる。
 更に連射。頭部が砕け散っても尚連射。
 その連射の最中、右手に持った偃月刀を投げつけ道化師の体を縦に二分割する。
 だがまだ止まらない。もう一挺のクロスミラージュでカートリッジを二発ロード。
「クロスファイアシュート!」
 八つの魔力スフィアが同時に着弾し、爆発と爆煙が上がった。
 肩で大きく息をしながら着地。がくりと片膝を付く。
 これが最後のチャンスだった。掛かってくれなければ、もうティアナに後は―――無い。


176 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 22:54:45 ID:IyVJ+mLm
 ※〜〜・〜〜◎〜〜・〜〜※


「づぅぁああっ!」
 這い蹲ったティアナが苦悶の声と共に突き刺さった腸を引き抜いたその時、爆煙の中から何かが飛び出した。
 それは喩えるならば独楽。超高速で回転する巨大な鉤爪の付いた、剣呑極まる独楽。
 そしてその独楽は、未だに立ち上がることの出来ないティアナの華奢な体を、防御に回したマギウスウィングごと
真っ二つに叩き潰した。

 くる、くる、くる、くる。
 ティアナの上半身と下半身が、臓腑と骨と血液を撒き散らしながら舞う。
 三人はそれを呆然としながら見ていた。
 何かが、どちゃっ、と言う形容しがたい音と共に落下する。スバルたちの目前に。
 それの頭部に張り付いているのは、苦悶の表情を浮かべた紛れも無いティアナのものだった。
「ひぃ――ッ」
 キャロが息を飲み、そしてまたしても気を失った。エリオも同様に。
 スバルは目の前の光景を信じたくなかった。
 しかし如何に信じたくなくともそれは非情な現実であり、また決して変えられぬ事実である。
「殺す気なんてぜ〜んぜん無かったんだけどぉ、めっちゃウザイからつい殺しちゃったのよぉ。
 ごめんなさいね☆」
 そう言いながら道化師はティアナだったものの頭部へ足を乗せ、ゆっくりと力を込めてゆく。
 外部からの圧力に耐えられなくなった頭部が、音を立てながら少しずつ形状を変化させそして、弾けた。
「あ……」
 何かが飛び出した。ピンク色をした器官。意思を内包した器官。脳。
 スバルはそれをぼんやりと眺める。
 感情が凍りつく。
 理解が及ばない。
 目の前で起こった事が信じられなかった。
 奴は何をした? 誰を殺した?
 殺した。ティアを。
 現状を理解すると同時に、スバルがこれまで感じたことの無い何かが込み上げて来る。
 それはどす黒い感情のうねりとでも表現するべきだろうか? 心より誰かを殺したいと言う殺意。こいつだけは
許せないと言う怒り。大切な人を喪う悲しみ。それらが綯い交ぜになって、スバルの心を埋め尽くしていった。

 ―――絶対に赦さない。こいつは、こいつだけは私の手で、この手で引導を渡してやるっ!

「赦さない」
 スバルはやおら立ち上がり道化師を睨み付ける。
「お前だけは絶対に赦さないっ!」
 彼女の中で何かのスイッチが入る。ソレは今までスバルがティアナにも隠し通していた、戦闘機人としての彼女を
表出させた。
 涙に濡れる緑の瞳が金色へと変化し、放出される魔力も増大する。そしてロードされるカートリッジ。
「あん? なぁにマジに怒ってん……」
 道化師が言葉を吐き尽すより前に、スバルのリボルバーナックルが道化師の胸部へとめり込む。
 更に追撃の左ストレートが顎を捉え、堪らず道化師は吹き飛ばされた。
「ぶぎゃらばっ!」
 全速で殴り飛ばした道化師を追いかける。マッハキャリバーはスバルの意思に呼応し、自身の許容限界を超える
速度を出す。駆動部分から火花が散った。
 追いついたスバルは道化師を殴る。殴る。殴る。
 拳が腐った皮膚を裂き、骨を砕き、内臓を破壊する。
「『Divine』 バスタァァァァッ!!」
 そして、止めとばかりにカートリッジを三発使用したディバインバスターが炸裂した。

177 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 22:56:30 ID:IyVJ+mLm

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
 荒々しい息のまま、肉塊としか表現しようの無い姿になった道化師を睨み付ける。
 流石にここまでやれば、と言う考えがスバルの脳裏を過ぎるが、現実とは常に非情である。
 スバルの拳打も全力を賭したディバインバスターも殆ど意味を為していなかった。意味が有ったとすれば、道化師
を怒らせたことくらいだろうか。
「まったく、オイタが過ぎるったらありゃしないわ。
 良かったわね、アタシに制約(ギアス)が掛かってて。でなきゃスバルちゃん、アンタ確実にアレのお仲間よん☆」
 道化師が指で示した先にあるのは、無残な姿へと変えられてしまったティアナの残骸。
「……ああ、そうそう、この手があったわぁ!
 ティアナちゃんを蘇らせて、スバルちゃんを殺してもらいましょ! アタシってば天才ねッ!!」
 道化師が取り出したのは魔導書と、その陰に隠した小さな壜。
 させじと、再び殴り掛かろうとするスバルだったが、体がある一点に達すると動かなくなった。
 まるで体中に焼き鏝を押し当てられたかのような耐え難い熱さがスバルを襲う。
 スバルの足元では小壜が割れている。中から溢れている赤黒い液体。
「あ、が、がぁ……」
 満足な呼吸も出来ないのか、その喉は呻きを漏らすだけで怨嗟の言葉を紡ぐことも無く、ついにスバルは地面へと
倒れ込んだ。
「アタシ特製のバッドトリップワインのお味はいかが? お気に召したかしら?」
 ケタケタ、ケタケタと道化師が哂う。無様に倒れ臥したスバルを見ながら。

 どうしようもないほどの悔しさだった。
 バッドトリップワインが視覚を侵し始めたのか、視界が闇に覆われてゆく。指一本動かすことが出来ない。呼吸すら
侭ならない。そんな自分自身が情けなかった。
 何より、ティアナの仇を討つことが出来ないのが悔しくて堪らなかった。
 自然と涙が溢れてくる。
 ごめん、ごめんと、スバルは心の中でティアナに何度も謝っていた。
 
 そして妖蛆の秘密を手に詠唱を始めたその時、スバルの名を呼ぶ声と同時に道化師の頭部が爆ぜた。


 ※〜〜・〜〜◎〜〜・〜〜※


「はっ、はっ、はっ……っぐぅっ……」
 彼女は虫の息だった。
 腹には大穴が開き、其処から容赦なく空気が入ってくる。激痛と共に。
 蹂躙された内臓が腹圧により傷口から溢れ出そうとしている。思わず手で押さえると更に痛みが走った。
 余りの激痛に涙が溢れて止まらない。
 大声を上げて泣きたかった。痛い痛いと叫びたかった。何でこんな目にと嘆きたかった。このまま目を閉じて永い
眠りに就きたかった。
 だが、それをやるのは終わってからだ。あの道化師を倒してからだ。
 それには先ず傷の修復をしなければならない。
 実に幸いな事に、道化師はニトクリスの鏡により作り出されたニセモノに見事引っ掛かり、それにご執心だ。
 今ならば恐らくではあるが、感付かれる事もないだろう。チャンスはこの時しか無かった。
「―――ド・マリニーの時計よ」
 喚び出されたのは棺のような形をした時計。捩れた四本の針が無秩序に時を刻む奇妙極まる時計。ド・マリニーの時計。
 ティアナはその時計の針を逆しまに回す。
 その瞬間、何かを視た気がした。

 それは人類の、否。正常な生物には理解不可能な異常極まる空間と次元に属する諸力の結合点に位置すると言
われるハリ湖の湖水。その中でぶくぶく、ぶくぶくと泡が幾筋か立ち上る。泡の根源には何かが居る。
 それは、それは―――

178 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 22:59:34 ID:IyVJ+mLm
 ティアナが気付いた時、彼女の時間が『戻っていた』。
 大穴の開いていた腹は元通り術衣に覆われており、傷一つ無い。
 しかし、戻せた時間はほんの数分だった。アイオーンの機動に因る内臓、骨格に対するダメージも、アルハザード
のランプにくべた生命も戻ることは無い。
 その上時計を使った際の反動か、凄まじい倦怠感が体を襲ってくる。指一本動かすのにも途轍もない労力を要する。
 でも、それで十分すぎた。先程までの半死人状態と比すれば格段に良いと言えるだろう。
 木の幹に体を預けながらゆっくりと立ち上がる。

 膝が震える。
 目も霞んでいる。
 体を襲う倦怠感は如何ともし難い。

 再びずるずると体が沈んでゆく。抗いがたい睡魔がこの上ない甘美な何かと共に襲い掛かり、何度も瞼が落ちそう
になる。
 塞がり掛けた瞳に映るのは、単独で戦うスバルの姿。その姿を見ていたら、ほんの少しだけ力が湧いた。

 再び両脚に力を篭める。今度は震えない。
 ぼやけていた視界も次第にはっきりしてゆく。
 倦怠感は酷いが、もう耐えられないほどではない。

 彼女が立ち上がるのと、スバルが倒れるのはほぼ同時だった。
「スバルッ!」
 すぐさまマギウスウィングを展開し飛翔、同時にクロスミラージュを引き抜き、道化師の頭部へとポインティング。
そして容赦の無い銃撃を見舞う。

 激しい銃撃は止まる気配を見せず、頭部を失った道化師を更に更に更に削り落とし屑肉へと変えてゆく。

 だが、足りない。
 足りない。
 足りない。
 この道化師を葬るには全くといっていいほどに足りなかった。

 ティアナはスバルの隣へと着地し、彼女を肩に担ぎ再び飛翔する。その間も銃撃がとまることは無かった。


「ちょっと待ってて。すぐに解呪(ディスペル)するから」
 スバルの体を何かが包み込んでゆく。ソレは暖かくも冷たくもあり有機質で無機質で数式のようであり文章のよう
であり苦痛のようであり快楽のようであった。
 しかしその混沌の如き感覚は長く続かず、ものの数秒で終焉を迎えた。
「あ、う、動く……ってティアっ!? し、死んだ筈じゃ?」
「バカスバル、勝手にあたしを殺すな! ……でも良かった、成功みたいね」
 確かにスバルは復活したが、事態は全く好転していない。ティアナの魔力は既に底を尽く寸前で、スバルの体力も
同じく限界に近い。
 その上道化師は再生を終え、こちらに迫ってきている。
 だが、それがどうしたと言うのだ。三年間共に頑張ってきた親友が居る。それだけで二人はこの時確かに、最弱で
ありながらも無敵となった。
「さぁ行くわよ、スバル! ここからがあたし達の……反撃の時間よ!」
「うん!」


 ※〜〜・〜〜◎〜〜・〜〜※


179 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 23:02:44 ID:IyVJ+mLm
 スバルが地を駆け道化師を翻弄し、ティアナの銃弾が天より降り注ぐ。
 だが、決定打には至らない。
 道化師を幾度も屑肉へと変えたのだが、その都度復活してくるのである。
 ―――キリが無い。
 そう考えるのも無理は無かった。このままではジリ貧なのだ。
 だからと言ってアイオーンの焼滅呪法で今一度焼き尽くしても結果は同じだろう。しかも今のティアナの状態では
招喚そのものが不可能と来ている。
 何か手は無いものか? 記憶の中を検索する。この理不尽極まる存在を倒しきれる何かを。

“―――この弾丸は……そう、言うなれば一種のお守りさ。ただし一回きり、一発きりのね。
 どうしようもない敵に、どうしても倒さなければならない敵に出会った時、きっと君は使う筈さ。こいつをね―――”

 あの女の言葉が脳裏を過ぎった。
 あの予言じみた言葉。
 あの■■の言葉。

 やってやろうなじゃい、そんな感情がティアナに芽生えた。

 ―――記述検索……発見―――
「『ねぇスバル。あいつの周りにあの図形をウイングロード描くとしたらどれくらい時間が要る?
 一辺あたり十メートルくらいで』」
 それは余りに唐突な質問だった。
 あの図形、といわれてもスバルにはさっぱりだった。何しろ思い当たるものが無いのである。
 それを察したのか、ティアナが補足する。
「『お守りの図形よ』」
 少々疲れたようなティアナの声。
「『えーっとね、三十秒……ううん、二十秒でいけると思う』」
「『オーケー、二十秒ね。
 ……スバル、これはかなり分の悪い賭けなの。降りるなら今よ?』」
「『やーだよ。今まで一緒にやってきたんだから、こんなところで降りられないよ』」
 その返答にティアナは苦笑するより他は無かったが、同時にこの上なく頼もしい言葉だった。
 ならば、もう迷うまい。
 右手にバルザイの偃月刀を鍛造し、一直線に道化師へと突撃を掛ける。
 迎撃の為に飛び出してくる腸を、身体を僅かに捻るだけで回避し、更に接近。そして零距離。
 偃月刀を思考に追いつけとばかりに振るう。
 疾く。疾く。更に疾く。
 道化師はまるでミキサーにでも掛けられたかのように、瞬く間に挽肉へと変換されてゆく。
 だが、斬る最中であっても道化師は再生するのだ。その再生に負けじと更に振るう速度を上げてゆく。
「このバラ餓鬼がっ!」
 道化師の怒りの声と共に振るわれた鉤爪がティアナを捉え吹き飛ばす。
 今度は偃月刀で防御したため、胴体を引き千切られることは無かったがそれでも今のティアナにとって大きな
ダメージであるのは確かなことだった。
 しかし、道化師の注意が完全にティアナに向いたのはまさに好機といえた。スバルが完全にフリーになっていたのである。
 
 スバルの術式が完成し、道化師を中心としてウイングロードが五芒星を描く。
 斜めに走り折れ曲がること四回、スバルの元にウイングロードが戻り旧き印が完成した。

 ティアナは五芒星完成直前に、アトラック・ナチャを置き土産とし離脱。
 すぐさまクロスミラージュへと持ち替え、カートリッジをロードすること実に四発。まだ終わらない。リロードし、
更二カートリッジをロードした。計八発。
 圧縮された魔力が開放される。本来ならば、此れを攻撃用魔法の魔力とするのだが今回は違う。此れは供物であり
制御用の魔力なのだ。
 ティアナとスバルの、全く違う二種類の呪文が唱えられる。
「第四の結印は」「ふんぐるい・むぐるうなふ」
「エルダーサイン」「くとぅぐあ」

 呪文と共にクロスミラージュに異変が起こる。
 高密度の術式に対応するために自己の能力を退化、先鋭化させているのだ。
 制御に不必要な機能を次々に封印しリソースを稼ぐ。
 元々二挺の拳銃であるクロスミラージュが一挺の拳銃へと退化する。それは―――

180 :なのはStS×デモベ:2007/09/30(日) 23:05:08 ID:IyVJ+mLm
 重厚なる黒。苛烈なる赤。装飾を施されながらも無骨。何より凶暴。
 前面下方に設置された弾倉に闘志を装填する破壊の象徴。自動拳銃(オートマチック)『クトゥグァ』

「あらゆる邪と脅威を」「ふぉまるはうと・んがあぐあ・なふるたぐん」
「祓うものなり!!」「いあ・くとぅぐあ!!」

 地上に恒星が産まれた。
 それはスバルが構成した旧き印の内側に留まり、道化師を焼き滅ぼし、蒸発させてゆく。
 たとえ再生しようとも、再生したそばから焼滅させられる。

 スバルがその恒星を見続けていたとき、何かの倒れる音が聞こえた。ティアナだ。周りには本の頁が舞っている。
 それら一枚一枚が空中渦を巻き、重なる。

 後に残されたのはマギウススタイルの解けたティアナと一冊の本、ネクロノミコン。
 慌ててティアナに駆け寄るスバルだが、近寄って始めて気付いたことがある。
 顔色が悪い。その顔色は蒼白いを通り越し、最早死人のようだった。
 スバルの直感が警鐘を鳴らす。危険、危険と。
 

 つづく。
 

 取り敢えず、今回はここまで……ヴィータとシグナム出せなかったorz
 そしてティアナのオリキャラ化激しすぎるorz

 今回も酷い内容だぜ……。

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:24:16 ID:ivOmSges
おお、細かい事は抜きにしてナイスコンビプレイ GJ!
しかしいきなりアイオーン召喚に続けてクトゥグアとはティアナさんの体はボドボドだ!

182 : ◆sP9nVRi1sI :2007/09/30(日) 23:50:10 ID:UtyaoRT0
GJ!
なーいすこんびねーしょん、流石スバティア。
しかしティアナはアズラッド並に死に掛けてるなあ。「魔術師は自分の命と正気を削って力に変える」か……
……あれ? 『恒星』消えたら何事も無かったかのようにティベリウス復活?
しかしド・マリニーはマジ反則。充分な出力さえあれば、消滅させられても復活できたり、敵の攻撃をそのまま叩き返したりとやりたい放題……

ところで、ドクターウェストwithエルザin破壊ロボ二十八号はまだで(ry

183 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/01(月) 00:07:53 ID:zBFgoPxW
>>180
GJ!
ティアナ鬼ですな。
それにしても「ふんぐるい・むぐるうなふ」という文字列を見ると
反射的に∩(・∀・)∩いあ!すとらま!すとらま!
とやりたくなってしまう俺はいろんな意味で重症。
>>167
町ごとトランスフォームっていうのはダイナザウラーに対するオマージュですけど
ダイナザウラーにするかどうかは未定。ダイナザウラーとギガストームはリデコキャラで
姿かたちが全く同じなんで出しにくいわけです。

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:19:22 ID:XKNzYp9H
永遠のアセリアとのクロスを書いてみる。 完成したら投下してみようとか考えてみる。

185 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/01(月) 00:30:01 ID:GndTm8rO
経過報告。
続きを書き進むうちに、設定面で重大な問題が発生したため、今それをどうするか検討中です。
明日明後日には答えを出してBパートを投下したいと思っています。

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:45:09 ID:4pm82+Kh
我々はストーム1の指揮下に入る!
期待してお待ちしてます

187 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:52:48 ID:YELy1cVq
3話、書けたので投下いたします。

第3話「決意の変身」



「……」

結界に覆われ、力を持たぬ者を拒む死都と化した海鳴市。
その一角に、漆黒の帽子とコートにその身を包む、一人の男がいた。
男はビルの一室より、全てを見つめていた。
なのはとヴィータの戦闘を、フェイトやユーノ達の介入を。
そして……この世界の住人に在らざる、光の一族の姿を。

「……ヒビノミライ。
いや……ウルトラマンメビウス……」





「民間人への魔法攻撃……軽犯罪ではすまない罪だ……!!」

バルディッシュの矛先をヴィータへと向け、フェイトは彼女に問う。
何が目的で、こんな真似をしでかしたのか。
どうして、なのはが狙われなくてはならないのか。
様々な思いが、彼女の中で交錯していたが……断言できる事は一つ。
なのはは、深い闇の中から自分を救い出してくれた……彼女がなければ、今の自分はない。
だから……今度は自分の番。
絶対に、なのはをこの手で守ってみせる。

「あんだ、テメェ等は……管理局の魔道師か?」
「時空管理局嘱託魔道師……フェイト=テスタロッサ……!!」

フェイトが構えを取る。
いつでもヴィータに斬りかかれる様に、完全な攻撃態勢。
それに合わせ、ミライもメビウスブレスに右手を添える。
二人とも、ヴィータが下手な動きを見せたならば、即座に攻撃を加えるつもりであった。
瞬時に攻撃を放てる状態を保ち、フェイトはヴィータに交渉を持ちかける。

「抵抗しなければ、弁護の機会が君にはある。
同意するなら、武装を解除して……」
「誰がするかよ!!」

ヴィータは強く床を蹴り、勢いよくビルの外へと飛び出していった。
交渉に応じる気は、彼女には全くない。
そんな強い意思表示をするかの如き行動であった。
こういう反応が返ってくるのは、フェイト達には十分読めてはいた。
ならば、こちらもそれ相応の行動を取らせてもらうまでである。

「ユーノ、なのはをお願い……!!」
「うん、分かった。」
「フェイトちゃん、僕も行くよ。」
「お願いします、ミライさん。」

188 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:54:47 ID:YELy1cVq
フェイトはユーノになのはを託し、ヴィータを追った。
ミライも彼女を援護すべく、階段へと走りビルの屋上に駆け上る。
ここでようやく、なのははミライの方へと目を向けた。
フェイトやユーノと違い、見知らぬ始めて出会う人。
あの人は一体、誰なんだろうか。
まだぼんやりとしている意識の中で、なのははその背中を見つめていた。
そんな彼女へと、ユーノはすぐに回復呪文を発動させる。

「ユーノ君……」
「うん……フェイトの裁判が終わって、皆でなのはに連絡しようとしたんだ。
そうしたら、通信は繋がらないし、確認してみたら広域結界が出来てるし……
だから、慌てて僕達が来たんだよ。」
「そっか……ごめんね……ありがとう。」
「あれは誰?
なんでなのはを……」
「分からない……急に襲ってきたから……」
「そう……でも、もう大丈夫。
フェイトもアルフもいるし、それにミライさんだって……」
「ミライさん……ミライさんって、さっきの人……?」
「うん、僕達もさっき知り合ったばかりだけど……僕達の味方だよ。」





「バルディッシュ!!」
『Arc Saber』

海鳴市上空。
外へと出たフェイトは、ヴィータ目掛けてバルディッシュを大きく振り下ろした。
それに伴い光り輝く刃が放たれ、ヴィータに襲い掛かる。
だが、ヴィータもそれに合わせて攻撃を仕掛けてきた。

「グラーフアイゼン!!」
『Schwalbefliegen』

四つの小さな鉄球を出現させ、グラーフアイゼンで打ち放つ。
鉄球と刃が交差し、互いの敵目掛けて迫る。
ヴィータはとっさに障壁を発動させることにより、アークセイバーを防ぐ。
一方のフェイトは、持ち前のスピードで鉄球を交わそうとする。
しかし……鉄球は、フェイトの後ろからピッタリと着けてきていた。
何とかホーミングから逃れようと、フェイトは更にスピードを上げる。
すると、その時……突如として数発の光弾が飛来し、鉄球を全て打ち落とした。
ビルの屋上から、ミライが援護を仕掛けてきたのだ。
それを見て、ヴィータは軽く舌打ちをするが……この直後。
凄まじい勢いで、下から何かが迫ってきている事に、彼女は気づいた。

189 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:55:47 ID:YELy1cVq
「バリアァァァ……ブレイクゥゥゥゥッ!!」
「!?」

下から迫ってきた、犬の耳と尻尾を持つ女性――アルフの拳が、ヴィータの防壁に叩きつけられる。
防壁が、音を立てて崩れ落ちる。
すぐさまヴィータは、アルフへと反撃に移った。
すかさず防壁を展開した彼女へと、グラーフアイゼンを勢いよく振り下ろす。
防壁越しにも伝わってくる、強烈な衝撃。
アルフは踏ん張りきれず、地上へと落下していった。

「きゃああぁぁっ!!?」
「……っ!!」
『Pferde』

アルフに鉄槌を下して間も無く、ヴィータはすぐに術を発動させる。
彼女の両足に光が集い、その機動性を増加させる。
フェイトが、既にかなりの至近距離まで迫ってきていたのだ。
間一髪、ヴィータは素早い動きでフェイトの一撃を回避する。
だが……それで終わりではなかった。

「今だ!!」
「何!?」

ヴィータ目掛けて、一発の光弾が放たれた。
ミライが先を読み、仕掛けてきたのだ。
ヴィータの肩に、まともに光弾が直撃する。
威力は然程ではないが、それでも耐え切るには少々無理のある一撃であった。
体勢を崩し、よろけるヴィータ。
すぐに体勢を立て直そうとするも……それよりも早く、アルフのバインドが発動した。
ヴィータは空中で拘束され、身動きを取れなくなってしまう。

「しまった……!!」
「終わりだね……名前と出身世界。
目的を教えてもらうよ。」
「くぅっ……!!」

バルディッシュの矛先を向け、フェイトはヴィータに問う。
アルフのバインドは、そう簡単に打ち消せる代物ではない。
後は、ヴィータが素直に話してくれれはそれで良し。
話してくれなくとも、その時は管理局まで連行するだけの話である。
勝利はほぼ確定したようなものであった。
しかし……アルフがここで、異変に気づいた。
直感的に、強い力がこの場に近づきつつあると、そう感じたのだ。

「っ!!
何か……やばいよ、フェイト!!」
「危ない!!」
「!?」

190 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:56:51 ID:YELy1cVq
ミライが二人に向かい叫んだのと、ほぼ同時だった。
フェイトとアルフの前に、長剣を携えた一人の女性が現れた。
騎士をイメージさせるバリアジャケットに身を包む、ピンク色の髪の女性――シグナムは、いきなり仕掛けてきた。
その手の長剣――レヴァンティンを、フェイトへと向けて振り下ろしてきたのだ。
とっさにフェイトは、バルディッシュでその一撃を受け止めるが……相手の力の方が強かった。

「くぅっ!?」

押し負け、フェイトは数メートル後方に下がらせられる。
アルフはとっさに彼女を助けようとするが、その瞬間であった。
大柄な、アルフ同様の耳と尻尾を持つ男――ザフィーラが、アルフへと飛び蹴りを叩き込んできた。
アルフはその一撃を、とっさにガードするも……力が半端ではなく強い。
彼女もまたフェイト同様に、大きく吹っ飛ばされるハメになってしまった。

「フェイトちゃん、アルフさん!!」
「シグナム、ザフィーラ……」
「レヴァンティン、カートリッジロード……!!」
『Explosion』

レヴァンティンの刀身がスライドされ、薬莢が排出される。
それと同時に、レヴァンティン全体を爆発的な魔力が包み込んだ。
繰り出されるは、シグナムの奥義。
敵対する全てのものを切り裂く、必殺の剣撃……!!

「紫電……一閃っ!!」

剣は、フェイトへと真っ直ぐに振り下ろされた。
とっさにフェイトは、バルディッシュで防御をしようとする……が。
その威力は、あまりに強すぎた。
バルディッシュが……真っ二つに切り裂かれたのだ。
そしてシグナムは、二撃目に移る。
再びレヴァンティンを振り上げ……そして、振り下ろした。

『Defensor』

とっさにバルディッシュが、防壁を展開させた。
だが……それでも、その威力は絶大。
フェイトは凄まじい勢いで落下し、地上のビルへと叩きつけられた。
そのまま、床を突き破り下の階にまで到達する。

「フェイトォッ!!」

アルフはすぐにフェイトを助けに行こうとする。
だが、対するザフィーラがそれを許さない。
彼女の前に立ち塞がり、行く手を遮る。
何とかして、助け出さなければならない。
アルフが動けない今、それが出来るのはただ一人……ミライだけであった。
傷ついているなのはは勿論、その治療に当たっているユーノにも、彼女の救出は難しい。
すぐにミライは、フェイトが落下したビルに向かおうとする。

「アルフさん、僕が行きます!!」
「ミライ……ごめん、フェイトの事お願い!!」


191 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:57:54 ID:YELy1cVq
「どうした、ヴィータ……油断でもしたか?」
「うっせーよ、こっから逆転するところだったんだ。」
「そうか……それはすまん。」

シグナムは、拘束されたヴィータの救出を行っていた。
ヴィータ一人の力ではバインドを解けないとみるや、己の術で解除にかかる。
結果、バインドはあっけなく消滅した。
拘束が解かれ、ヴィータが自由の身となる。

「だが、あまり無茶はするな。
お前が傷つけば、我等が主が心配する。」
「わかってるよ……もう。」
「それから……落し物だ。」
「あ……」
「破損は、直しておいたぞ。」

ヴィータの頭に、赤色の帽子をかぶせた。
先程、なのはとの戦いで彼女が落としたものであった。
シグナムが破損を修復した御蔭で、傷一つなく新品同然。
ヴィータは素直に感謝の意を、彼女に伝える。

「ありがと……シグナム。」
「ふっ……状況は四対三。
数の上では此方が劣ってはいるが……」
「一人は、大した戦闘能力はねぇ。
実質三対三だ……そいつは、あたしが引き受ける。
色々と邪魔してくれやがったからな……!!」
「分かった、そいつは任せよう。
一対一なら、我々ベルカの騎士に……!!」
「負けはねぇ!!」

ヴィータとシグナムが、勢いよく飛び出す。
シグナムは、フェイトが落ちたビルへと。
そしてヴィータは、フェイトの救出に向かおうとしていたミライの元へと。
なのはと共に様子を見ていたユーノは、それにいち早く気づいた。
このままじゃ、皆が危ない。
ミライがヴィータに抑えられるであろう今、フェイトを助けにいけるのは自分だけである。
彼は傍らに立つなのはへと、術を発動させた。
彼女の身が、エメラルド色に輝く結界に包まれる。

「これは……」
「回復と、防御の結界魔法。
なのはは絶対に、ここから出ないでね……!!」

ユーノは飛び立ち、フェイトが落ちたビルへと向かう。
なのははそんな彼の姿を、ただ見ているしかなかった……



192 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 00:59:01 ID:YELy1cVq
「ぶっ潰れろぉぉっ!!」
「っ!?」

ヴィータは大きく振り被り、グラーフアイゼンを振り下ろしてきた。
ミライはとっさに反応し、両手を前に突き出す。
∞の形をした、防護壁――メビウスディフェンサークルが展開される。
グラーフアイゼンの一撃は、それによって受け止められた。
しかし、ヴィータにとってこの程度は予想の範囲内だった。

「防壁は流石に使えるか……けど!!」

ならばと、ヴィータは空へと飛び上がる。
ここまで様子を見てきて、分かった事が一つある。
それは、ミライの戦闘力がこの中で最も低いであろうという事だった。
彼はここまで、光弾以外の攻撃を一度も使っていない。
そしてその光弾の威力は、弱くはないが高くもない。
ここから推測できるのは、ミライには必殺の一撃が無いという事。
攻撃を受けても、そう怖くはない相手であるということだった。
更に……攻撃面以外にも、もう一つミライには致命的な欠点が見つかった。
彼は自分達とは違い……空を飛べない。
こうして空から仕掛けていけば、圧倒的有利である。
ヴィータは無数の鉄球を出現させ、その全てを一斉に撃ちはなった。

『Schwalbefliegen』
「こいつで……蜂の巣にしてやる!!」

空から降り注いでくる、魔力弾の嵐。
ミライはすぐさま防壁を展開するも、防ぎきれるレベルの攻撃じゃない。
数発程受け止めた後……防壁に、亀裂が走った。

「駄目だ……このままじゃ……!!」
「うおおおおぉぉぉっ!!」

追い討ちを仕掛けるべく、ヴィータが再び迫った。
グラーフアイゼンを大きく振り上げ、全力で打ち下ろしにかかる。
このままじゃ、確実にやられる。
ミライは、己が敗北するかもしれないと薄々感じ取っていた。
少なくとも……今のまま戦っていたのでは、彼女には絶対に勝てないと。

(やるしかないか……!!)

193 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 01:00:11 ID:YELy1cVq
この状況を打開するには、打つ手は一つしかなかった。
人間としての――ヒビノミライとしての姿から、ウルトラマンの姿に変身することである。
しかしそれをすれば、自分の正体を皆に知られてしまう。
メビウスブレスに関しては、時空管理局がウルトラマンメビウスの事を知らないから使う事が出来た。
自分の武器であると、辛うじて隠し通す事が出来るからだ。
だが……変身してしまえば、そうもいかなくなるだろう。
自分がウルトラマンである事を知られたくないのには、ある大きな理由があった。
それは、皆を危険な目に合わせたくないから。
これまで自分の兄達がそうだったように、ウルトラマンは侵略者から狙われやすい立場にある。
そうなると、周囲のものにも危険が及んでしまう。
それ故に、全てのウルトラマン達は己の正体を隠して戦い続けてきた。
そしてその正体がばれた時には、地球を去っていったのだが……
唯一、メビウスだけは例外だった。
彼は己の正体を明かした上で、尚も地上にとどまった唯一のウルトラマン。
地上に留まる事が出来たのは、自分を信じてくれる大切な仲間がいたから。
彼等と一緒に戦い続ける事を望み、そして彼等もそれを望んでくれたからだった。
しかし、この世界には来たばかり。
正体を明かして、果たして良いものか……そう、考えてしまった。
だが……すぐにミライは、一番大切なことに気づく。

(ここでやらなきゃ……皆が危険な目に合うんだ!!
僕の事を助けてくれた人達を……今度は、僕が助けるんだ!!)

己の使命は、人々を守り抜くこと。
それこそがウルトラマンの役目。
自分を救ってくれた者達を、見捨てる事なんか出来ない。
ミライは意を決し……メビウスブレスのクリスタルに、右手を添えた。

「っ!?」

ヴィータは、直感的に動きを止めた。
何かは分からないが……嫌な予感がする。
ミライの一連の動作から、そう感じ取る事が出来た。
そして、その予感は見事に的中する。
ミライは右手を勢いよくクリスタルから離し、メビウスブレスの力を解放する。
そのまま、左手を大きく天空へと突き上げ……雄叫びを上げた。

「メビウゥゥゥゥスッ!!」

ミライの身が、眩い光に包まれる。
ヴィータはその眩しさから逃れようと、とっさに顔を背ける。
そして、光が晴れた時……そこにミライの姿は無かった。
その代わり……そこには、銀と赤のカラーをした一人の戦士が立っていた。
変身を遂げたミライ――ウルトラマンメビウスが。
その大きさは本来のそれとは違い、ヴィータに合わせた人間サイズだった。
流石に、本来の大きさで挑んではヴィータを殺しかねないと判断した結果である。

「ミライさん……!?
バリアジャケットを装着した……いや、これは何かが違う……!!」
「ザフィーラみたいに、別の姿に変身したってのか?
けど、守護獣とは感じが全然違うし……何者なんだよ、お前は!?」
「……ウルトラマン。
ウルトラマンメビウスだ!!」


194 :ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは:2007/10/01(月) 01:02:29 ID:YELy1cVq
以上、3話投下終わりました。
流石に巨体で挑んで一撃KOというのは味気ないので、あえてメビウスは人間サイズです。
そして4話は……皆さん予想通り、ヴィータ受難編は確実でしょう(ぉ


195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 01:16:24 ID:QOCfQg2X
乙!

>バリアジャケットを装着した……いや、これは何かが違う……!!
頭が違うわー!w
……マスク被ってるとでも思ったんだろうか?w

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 01:43:06 ID:xnKhtKxr
>>ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは氏

なるほど、とりあえずは地球人サイズでの変身ですか。そういえばセブンなんかは地球人サイズで戦うことも多かったですね。
劇中の心理描写からすると、このSSのミライ=メビウスは、TVシリーズより後の設定なのでしょうか?
そうするとメビュームバーストやメビュームダイナマイトも使えることになるんですよね……守護騎士たちも仮面の男も、速攻でフルボッコされそうです。
次回以降、冒頭に登場したヤプールと思しき人物は、どのように闇の書事件に介入してくるのでしょうか? とりあえすはヴィータが無事に生き延びれる事を祈りますw 

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 02:40:02 ID:8xRdPXen
GJ。
しかし、ウルトラマンの技って真っ二つに斬れたり体に穴空いたり爆発したり…などなど。
ヴィータがその内再生ヴィータか改造ヴィータ、もしくは二代目ヴィータになってしまいそうですw


198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 04:52:58 ID:T+vVs7Ne
ヴィータ「フォフォフォ」

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 05:30:43 ID:KZhOO0M3
ヴィルタン星人ワロタ

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 09:21:16 ID:sBphVSCT
>>197
造形が悪くなったりするわけだな?

201 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/01(月) 10:47:43 ID:zBFgoPxW
>>200
ヴィータ二世になっておかめ納豆のイラストに出て来るみたいなお面被ったはやての命令で
なのはの夢のなかに出現。しかしグラーフアイゼンのトゲをもがれてあまつさえそれを喉に刺されて絶命。
改造ヴィータ二世になって改造シャマル二世と改造シグナムを援護するために
送り込まれるもミサイルの一斉射撃で足止め喰らった挙句また喉にレーザー喰らって死亡。
とか?

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 13:13:43 ID:7aQ0Ll0c
加減しなさいよ。ミライ
ウルトラマンは惑星破壊できるんだから

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 14:01:13 ID:PWKUqHL8
グレンラガン見たけどネタでしか無理かもしれないwww
むちゃくちゃすぎるwww

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 14:03:55 ID:T4U+CSYw
下手にクロスさせるとヴィータがものすごいでかさになりそうです

205 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/01(月) 15:10:17 ID:/vr5O1n8
>>202
タロウが助っ人にきて、ヴィ−タが死亡した場合リブライ光線?だったかなで、復活させれば良い

206 :リリカル.exe:2007/10/01(月) 16:17:24 ID:fkZq7ngW
>>203
ラスボスもこっちも大きすぎる。ゲッターエンペラーもこんな感じに動くんだろうなー、と思うと何故か涙が出てきた。
しっかし確立変動弾といい、人類に対する精神干渉といい、どう考えても勝てそうに無いですよね。

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 16:22:37 ID:P9KXJkwX
なのは「ねぇ…このものものしい物は何?」
なのはは言いながらオーフェンが作り上げたグローブのような物を指指す。
オーフェン「白い悪魔殴り器スバル君2号」
なのは「…じゃあこれは?」
次になのはが指指したのはドリルである。
オーフェン「白い悪魔エグり器ギンガ君1号」
なのは「……」
なのはは段々知り合いの名前が出るのは聞こうかと思った…が
なのは「…今作ってるそれは?」
今オーフェンが作り上げている筒に疑問を持ち聞いてしまった。
オーフェン「よくぞ聞いてくれた!この俺の最高傑作!なのはさん12号だぜ!」
なのは「ちょっと何、人の名前つけてるの!?」
オーフェン「やかましいわ!!毎度毎度、事件で魔砲に巻き込みやがって!普通なら慰謝料ふんだりまくるところを拷問で済ましてやるんだぞ!!」
なのは「ちょっとだからって拷問なんて嫌だよ!」
オーフェン「ええいごちゃごちゃ言わずになのはさん12号の試し打ちをッ!!」
『ビ〜!緊急事態!緊急事態!』
なのは「あっ!緊急事態だって急がなくっちゃ!」
オーフェン「あっ!待て!」


オーフェン小ネタを書いてみた…微妙だなぁ


208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 16:24:14 ID:qriWB2ck
>>206
本局戦力でも間違いなく瞬殺されるww

209 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 16:48:12 ID:cXfATnVC
>>205
ウルトラの星の技術にかかればはやてとヴォルケンを闇の書から解放して
リィンTを助ける事だって簡単なんですよね…

210 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/01(月) 17:21:05 ID:/vr5O1n8
>>209
ウルトラの母が来れば全て終わる気がする

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 17:21:44 ID:I11KyWNz
>>203

アークグレンラガンだけでもゆりかご殲滅できそうだよな。
超銀河以降とか、無敵すぎるwww

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 17:24:08 ID:jckA+hsd
作品違うけどダークバルタン呼ぼうぜw

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:09:45 ID:A026ECWA
あんなもん出てきたら誰も勝てんぞ

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:13:15 ID:AE358559
じゃあ虚空牙でも呼ぼうぜ

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:15:07 ID:Ph+kZris
>>209
メビウスブレスはウルトラホーンに匹敵するエネルギーを秘めてるからなあ。
ウルフェスじゃウルトラ兄弟を蘇らせてたし。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:17:39 ID:jwRy8pRa
ここは完全生命体イフ登場。

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:27:34 ID:pYvbSW1m
>>214
あんな超々光速+銀河破壊クラスの攻撃がデフォな奴出されてもww

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 18:35:23 ID:AE358559
>>217
スカリエッティ博士は虚空牙から送り込まれた端末だったんだ!! というのがふと浮かんだ


最終話で光になって天に還る博士

219 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:05:44 ID:cXfATnVC
投下おk?

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 19:08:31 ID:gJQXwJ1l
うはwwwおkwwww

221 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:12:25 ID:cXfATnVC
第十四話「Brothers&Daughters」Bパート
【シーアイランド】
スノーマン「ゥオオオオオオオ!!」

絶叫マシーンの付近では、怪人スノーマンが強力を振るい、人々を襲っていた。
スノーマンはライダー1号も苦戦した、恐るべき改造人間である。

入園客「た…助け…く…苦しい…」
スノーマン「死ねぇ!」
入園客「ぐ…あ…か…母さ…」

スノーマンは捕まえた入園客の首を絞め、生命を奪った。

スノーマン「脆いものどもめ…」
パンチホッパー「待て!」
スノーマン「ん?」

猛威を振るうスノーマンの前に、パンチホッパーとシャマルが現れた。

スノーマン「仮面ライダーか?」
パンチホッパー「お前か…邪魔しやがって…!」
スノーマン「邪魔?なんのだ?」
パンチホッパー「こっちの話だよ。シャマ姉、こいつは俺に任せてよ。」
シャマル「大丈夫なの?」
パンチホッパー「こんな奴、一人でも倒せるさ。(シャマ姉に見せるんだ…俺もやれば出来るって…そしたらきっと…!)」

【機動六課隊舎食堂】
機動六課隊者の食堂。
訓練を終え、空腹のフォワード陣は、翔一が作った料理で腹を満たしていた。

スバル「美味しい!津上さん!このお味噌汁の大根凄く美味しいです!」
翔一「でしょ!ハバタキさんが送ってきてくれたんだよ、その大根。」
スバル「ハ…ハバタキ…さん?」
イブキ「九州で活動している鬼だよ。」
はやて「鬼の中で一番の愛妻家って言われてるんよ。私もそんな夫が欲しいわぁ…」
キョウキ「夢見てんじゃねぇよ馬鹿。」

目を輝かせて妄想しているはやてにキョウキがツッコむ。


222 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:14:14 ID:cXfATnVC
はやて「うぅ…先輩のアホぉ…」
イブキ「ハバタキさんは、音叉剣を使える数少ない鬼の一人なんだ。」
エリオ「音叉剣って、音叉で変身する鬼なら誰でも使えるんじゃないんですか?」
キョウキ「音叉剣は音叉を剣に変えるっていう単純な武器ではあるけど、昔からの秘儀の一つで、今使えるのは俺みたいに優秀なごく一部の鬼だけなんだよ。」
イブキ「音叉剣が使えるのは、今だとヒビキさんとキョウキ君、ハバタキさんの他に、今全国を旅しているカブキと、関西所属のニシキ、中部所属のキラメキ…」
トドロキ「それと、北海道所属のトウキさんっス!トウキさんは、ザンキさんの親戚なんスよ!」
キョウキ「分かったかエロオ?」
エリオ「エリオです!!」

ギンガ「仮面ライダーにも色々いるのね…」
スバル「そうだよ。津上さんと木野先生は「アギトの力」って言うので変身するんだって。」
ティア「私の技と戦闘技術の先生である仮面ライダーギャレン・橘朔也さんと、兄弟子の仮面ライダーレンゲル・上城睦月さんは、不死生物の力を使うそうです。」
キャロ「他にも沢山いるんですよ。出張任務でいろんな人に会いました。」
ギンガ「へぇ…そう言えばスバル。」
スバル「ん?」
ギンガ「スバルを助けたって人は、何処にいるの?」
スバル「ああ…」

スバルは少し寂しそうな表情をする。

ギンガ「どうしたの?」
スバル「あたしを助けてくれた人…五代雄介さんって言う人らしいんだけど…」
ギンガ「どうしたのよ?」
スバル「その人…ミッド中を旅してて何処にいるか分からないんだって…」
ギンガ「そう…」
なのは「すぐ会えるよ。」

別の席でヴィヴィオ、フェイトと共に食事をしていたなのはがスバルに話しかけろ。

スバル「え?」
なのは「五代さんのことだもん、きっと突然帰ってくるわよ。」
翔一「あの人、戦いは嫌いだけど、ホントにやばい時はいつでも来てくれたもんね。」
なのは「うん。まぁ…帰ってくるのが決まってやばい時だから、帰ってきた時またやばいことになってないか心配だけど…」
木野「それじゃまるであいつは疫病神だな。」
なのは「え!?そ、そんなことないですよ!!」
翔一「はっはっはっは!」
なのは「うー…とにかく、五代さんにはきっといつか会えるから、その時にお礼を言えばいいと思うよ。」
スバル「でも、あたしのこと覚えてるかな?」
なのは「忘れてても私が思い出させてあげるから、大丈夫だよ。」
スバル「…はい。」
シグナム「所で主はやて、矢車は?」
はやて「ああ、いつもの場所にいっとるよ。多分廃ビルの屋上で風にでも当たっとるんとちゃうかな?」
シグナム「風か…はぁ…」

シグナムは溜息をつき、うなだれた。

はやて「シグナム。」
シグナム「は、はい!」
はやて「嫁にならいつ行ってもええよ♪」
シグナム「なっ!?」


223 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:15:49 ID:cXfATnVC
【廃棄都市】
矢車「…ハックシュン!」

はやての予想通り、矢車は廃棄都市のビルの屋上で風に当たっていた。

矢車「………はぁ」

【矢車の回想】
ユウ「矢車さん、影山さん、上手い酒が手に入ったんスけど、飲みませんか?」
影山「い…いいよ、皆酒なんて飲むの久しぶりだろ?」
矢車「俺達は倒れるまで飲んでるから、お前らだけで飲めばいい。」
ホームレス1「別に良いって!」
ホームレス2「二人にゃ、世話になりっぱなしだからねぇ。」
ホームレス3「たまには俺達にも、酒ぐらい注がせてくださいや。」
影山「…じゃあ、一杯貰うよ。」
矢車「…」

次の日二人が二日酔いで苦しんだことは言うまでもない。

………

矢車「………皆、いなくなっちまったな。」

腕で枕を作り、矢車は楽しかった日々を思いながら目を閉じ、眠った。

【シーアイランド】
一方シーアイランドでは、パンチホッパーとスノーマンの戦闘が続いていた。
状況は、怪力を持つスノーマンが優勢である。

スノーマン「どうしたライダー?話にならんぞ。」
パンチホッパー「クソ…」
シャマル「瞬!避難は済んだわ!撤退しましょう!」
パンチホッパー「誰が逃げるもんか…」
シャマル「え?」
パンチホッパー「俺だって出来るんだ…俺だって…!」

パンチホッパーは再びスノーマンに立ち向かい、ボディにパンチのラッシュを浴びせる。

パンチホッパー「うおおおおおおおおお!!」
スノーマン「フン!無駄なことを…」

だがスノーマンのボディは硬く、パンチホッパーの攻撃をものともしなかった。
スノーマンの体はライダーキックを弾く程の防御力が備えられているため、生半可な攻撃は効果がないのである。

パンチホッパー「この!この!」
スノーマン「下らん茶番は終わりだ…ゥオオオオオオオオ!!」

スノーマンは強烈なパンチをパンチホッパーの体に叩き込み、殴り飛ばした。


224 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:17:37 ID:cXfATnVC
パンチホッパー「がっ…は…!」

パンチホッパーはベンチに衝突し、そのまま地面に沈む。

パンチホッパー「く…チクショオ…!」
シャマル「瞬!」
スノーマン「次はお前の番だ!」
シャマル「!?」

………
矢車「…!」

眠っていた矢車は突如目を覚まし、立ち上がった。

矢車「シャマル…相棒…!」

………

シャマル「…!」

シャマルはバインドを使い、スノーマンの体を拘束する。

スノーマン「甘いわ!」

だがスノーマンの力にバインドは簡単に引きちぎられ、シャマルも反動で跳ね飛ばされてしまう。

シャマル「きゃ!?」
パンチホッパー「シャマ姉!」
スノーマン「小細工は終わりだ…死ね…」

スノーマンはゆっくりとシャマルに近づいていく。
そしてシャマルの近くに来ると大きな拳を振り上げた。

シャマル「…!(はやてちゃん…ごめんなさい!)」
パンチホッパー「止めろおおおおおおおおお!!」
スノーマン「ん?」
パンチホッパー「デヤアアアアアアアアア!!」

パンチホッパーは死力を尽くして立ち上がり、ライダーパンチをスノーマンに放った。
パンチホッパー渾身の必殺技はスノーマンの腹部に直撃する。
だが、ボディに亀裂を作っただけであり、止めには至らなかった…

パンチホッパー「何!?」
スノーマン「褒めてやる。」

スノーマンは再び拳を振り上げる。そして…

スノーマン「だが、もう終わりだ。」

パンチホッパーの顔面を殴り、左のクロウアイを破壊した。

パンチホッパー「ぐっ…あ…!」

パンチホッパーは影山の姿に戻り、地面に倒れ、意識を失った…

シャマル「瞬!!」
スノーマン「女の方から殺そうと思ったが、まぁ良い…貴様から殺し…」
キックホッパー「相棒おおおおおおお!!」
スノーマン「ム!?」


225 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:18:57 ID:cXfATnVC
影山絶体絶命のピンチに、ゼクトロンに乗ったキックホッパーが駆けつける。
キックホッパーはゼクトロンでスノーマンに激突し、スノーマンを後方へ吹っ飛ばす。

スノーマン「オオオオオオ!?」

スノーマンはそのまま外灯に激突し、倒れた。

キックホッパー「相棒、大丈夫か?」
影山「あ…兄貴…」

キックホッパーは影山を抱き起こす。

キックホッパー「無茶しやがって…」
影山「だって…兄貴がいなくても一人で出来るって…証明したかったから…
でも、俺みたいなろくでなしが光を求めても、やっぱしっぺ返ししか帰ってこないや…」
キックホッパー「…」
シャマル「瞬!!」

シャマルは一目散に影山の傍に駆け寄り、治癒魔法を使った。

影山「ごめんシャマ姉…俺、やっぱ頼りになんないや…」
シャマル「馬鹿!」
影山「え?」
シャマル「どうして撤退しようって言った時に言うこと聞かなかったのよ!?危うく死ぬところだったのよ!?」

シャマルの瞳から涙が零れ落ちる。

影山「シャ…シャマ姉?」
シャマル「瞬が死んだら…想さんも剣君も、皆が悲しむのよ!分かってるの!?」
影山「…うん、ごめん。」
シャマル「もう…でもありがと、助けてくれて。」
影山「でも、やられちゃったから…かっこ悪いよホントに…」
シャマル「良いのよ、かっこ悪くても私はそんな瞬が好きなんだから…」
影山「…へ!?」
シャマル「そ…そういう意味じゃないわよ!」
影山「だ…だよねぇ!アッハッハッハ!!」
シャマル「あははははは!」
キックホッパー「…」
スノーマン「ゥオオオオオオオオ!」

スノーマンは立ち上がり、地団太を踏んで怒りを露にした。

スノーマン「貴様ら!!焼き殺してくれる!!ゥオオオオオオ!!」

スノーマンは地面からマグマを噴射させ、三人を攻撃する。

キックホッパー「チッ!」
影山「うお!?」
シャマル「きゃ!」

三人は何とか回避に成功し、事なきを得る。

影山「マ…マグマ!?」
シャマル「こんなものを操れるなんて…」
キックホッパー「俺がやる…」
影山「無理だよ!奴の体は凄く頑丈なんだ!」
キックホッパー「まぁ見てろ…」

キックホッパーは影山をシャマルに任せ、ゆっくりとスノーマンに接近していった。

226 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:21:07 ID:cXfATnVC
スノーマン「貴様ぁ…」
キックホッパー「俺の相棒を可愛がってくれた礼をしてやる…」
スノーマン「やってみろ!」

スノーマンは再び地面からマグマを噴射させ、キックホッパーを攻撃する。
対するキックホッパーはマグマを紙一重で回避し、ギリギリまで近づくとスノーマンの亀裂の入ったボディにキックを決めた。

スノーマン「うお!?馬鹿な!?」
キックホッパー「…ッハ!…ッセヤ!」

キックホッパーは怯んだスノーマンに次々にキックを叩き込んでいく。
スノーマンはキックホッパーの猛攻に対抗し、自分も怪力を振るうが、その攻撃も全てキックホッパーに防御され、カウンターキックを喰らうだけであった。

スノーマン「だ…ダメージさえなければ…こんな…」
キックホッパー「ッデヤァ!」
スノーマン「うお!」

スノーマンはバックキックを受け、後方に吹き飛ばされる。
スノーマンが満身創痍となったことを確認したキックホッパーはとどめの一撃を見舞うため、ゼクターレバーを操作する。

「Rider jump!」

キックホッパーはライダージャンプで空高く飛び、再びゼクターレバーを操作する。

キックホッパー「ライダーキック!」
「Rider kick!」

そして空から急降下し、ライダーキックをスノーマンの亀裂の入ったボディに叩き込んだ。

スノーマン「ゥオオオオオ!!こんな筈では…俺に…再び…力を…」

スノーマンはそう言い遺し、大爆発を起こした。

影山「やった!」
キックホッパー「…ぐ!」

キックホッパーは膝を着き、変身を解除した。

影山「兄貴!?」
シャマル「想さん!?」
矢車「大丈夫だ。あいつの攻撃を防御した時に少し…」
シャマル「…!」
矢車「うっ…!」

シャマルは矢車のズボンの右足の裾を捲り上げる。
裾の下から現れた矢車の右足は、真っ赤に腫れ上がっていた。

シャマル「全然大丈夫じゃないじゃない!」
矢車「いい、歩ける。」

矢車は右足をしまい、立ち上がった。

シャマル「そういう問題じゃないの!治療するから見せる!」
矢車「うるせえクソババア。」
シャマル「なっ!、この馬鹿男!!」
矢車「ぐおおお!!」

シャマルは矢車の右脚に肘鉄を決め、再び膝を着かせた。
そして治癒魔法を使い、右足の治療を開始する。


227 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:22:41 ID:cXfATnVC
シャマル「もう…」
矢車「ったく余計なことしやがって…」
影山「…」

そんな二人のやり取りを、影山は羨ましそうな目で見つめていた。

シャマル「そういえば想さん、なんでここに来たの?」
矢車「…夢だ。」
影山「夢?」
矢車「夢で見たんだよ、お前らが化物に襲われてるところを。」
シャマル「なんてご都合主義な…」
矢車「なんでもいい、飲みに行くぞ。」
影山「う…うん!」
シャマル「言い出したって事は、想さんの奢りでしょ?」
矢車「…何?」
シャマル「嬉しいわぁ♪瞬、行きましょ!」
影山「ああ!」

二人は矢車の背中を押し、飲み屋に向かった。

矢車「はぁ…」

矢車は「ピンチに駆けつけるという慣れないことはするものではない」とこの後待っている散財と二日酔いで思い知るのだった。

【地上部隊本部司令室】
オーリス「機動六課からは、材料はでませんでした。」
レジアス「そうか…公開陳述会まで間もない。より有利な交渉材料を押さえておかねば」
オーリス「引き続き、こちらの査察部を動かします。それよりも、本局査察部や一部の部隊が、こちらを調べて回っているようです。」
レジアス「いつものことだ。いつものようにこなせ」
オーリス「本局査察官に一人、やっかいな希少技能保有者がいます。本腰を入れられたら、深いところまで探られる可能性もありますが」
レジアス「チッ…。いまいましい。全ては必要あってのことだ。連中に理解させるには、まだ時間と実績がいる。」
オーリス「最高評議会からの支援は、いただけないのでしょうか?」
レジアス「わしが問い合わせる。アインヘリアルのほうはどうだ?」
オーリス「三号機の最終確認が遅れていますが…順調です。」
レジアス「遅らせるな。陳述会前には終わらせておけ。」
オーリス「これから視察に行く予定です。」

………
オーリスは副官を連れ、アインヘリアルの視察に向かった。

オーリス「アインヘリアルか…君はどう思う?」
副官「は!地上世界の希望だと思います!あれがあれば、本局の次元航行部隊や、希少技能保有者に頼らなくても、地上の平和を守れます!」
オーリス「そうか…(例のプランといい、アインヘリアルといい、過ぎた力と思わなくもないが…)あの方の…選んだ道だからな。」
副官「は!」

………
レジアス「教会のみならず、本局のご老人方も、何事か動かれているようですが…」
評議員「三提督か?気にせずともよかろう。」
書記「その通り。」
評議長「彼らにはもう、人も世界も動かせはせんよ。陳述会はおまえに任せる。これまで通りでよい。」
レジアス「はっ!」
評議長「そう。これまで通りでよい。何にも、問題は、ない。」


228 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:24:00 ID:cXfATnVC
【ミッドチルダ東部 ミランダ】
本郷「公開陳述会?」
結城「そうです。予言の再解釈をした結果、狙われるのはおそらくこの陳述会の可能性が高い。」
本郷「なるほど…」
結城「本当なら、護衛に行きたいところですが…」

結城はヘルメットを取り出し、悲しげにそれを見つめる。

結城「初めてですよ…これほど力が恋しいと思ったのは…」
本郷「言うな…俺も…いや、俺達も同じだ…」

本郷も自分の腹部に触れ、失った力を思った。

本郷「信じよう。リンディ達が創った、機動六課を…」
結城「…はい。」

【???】
クアットロ「あぁん♪ウーノ姉様ぁ、素敵ですぅ♪」
ディエチ「新しい身体、どう?」
ウーノ「良いに決まってるわ。あなたたちの動作データが生きてるもの」
クアットロ「妹たちも皆順調です〜。ナンバーZセッテ。ナンバー[オットー。ナンバーXUディードも基本ベースとIS動作までは完成です。」
ディエチ「\番ノーヴェと]T番ウェンディの固有武装も、無事完成。」
ウーノ「U番ドゥーエ。X番チンクは既に任務中。良いペースね。」

【ガジェット格納庫】
セイン「この鉄屑連中も、予定生産量はクリアだってさ。これ、ガジェットドローンって名前なんだっけ?」
トーレ「管理局の連中が勝手に名付けたものだ。以来ドクターもウーノも、そう呼ぶようになった。」
セイン「うわぁ、いい加減…」
トーレ「名称などどうでも良い。我々の名前も単なる数字だ。」
セイン「ふーん…あたしは好きだけどなぁ、自分の名前とか能力名とか。」
トーレ「下らん…」

………
スカリエッティ「祭りの日は近いな。君たちも楽しみだろう」
ウェンディ「あー。武装も完成したし、ドカーンと一発、暴れてみたいっすね〜」
スカリエッティ「君たちは最前栄耀の能力だ。存分に暴れられるとも。」
ウェンディ「だって。楽しみだねぇ〜ノーヴェ。」
ノーヴェ「別に。あたしは、確かめたいことがあるだけだし。あたしたちの王様がどんな奴か。そいつは本当に、あたしたちの上に立つのにふさわしいやつなのかどうか…」
ウェンディ「まぁ、よくわかんないけど。それ、すぐ分かるんっすよね?」
スカリエッティ「そうとも。準備は整いつつある。一つ大きな花火を、打ち上げようじゃないか!ははは、あははっはははっは!間違いなく、素晴らしく楽しいひと時になる!あはははは、はははっははは!」

スカリエッティの前には、大量のレリックとガジェットW型…そして、異形の怪人達が入った培養カプセルがあった…


229 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 19:25:41 ID:cXfATnVC
【機動六課隊舎部隊長オフィス】
はやては、勢地朗と通信を行っていた。
イブキ達を残してくれたお礼を言うためである。

勢地朗「そうか…イブキ達はよくやっているかぁ…」
はやて「すみません…今凄く忙しいのに…」
勢地朗「構わないよ、そっちの世界の人々が、魔化魍に襲われでもしたら大変だからね。」
はやて「ヒビキさんやサバキさん達に、迷惑かけてしまいます…」
勢地朗「大丈夫だよ。ヒビキもサバキも、君達を応援している。」
はやて「なら…ええんですけど…」
勢地朗「…おっと、そろそろ切るよ。たまには、こっちにも遊びに来てよ。」
はやて「はい。」

勢地朗はそう言って通信を切った。

なのは「勢地朗さん、相変わらず優しいね。」
はやて「迷惑掛けてばっかりやわ…」
フェイト「改めてお礼するためにも、今度、皆でたちばなに行こうね。」
はやて「うん!」
なのは「ところではやてちゃん、話って何?」
はやて「…」

はやては表情を切り替え、話を始めた。

はやて「今日、教会の方から最新の予言解釈が来た。やっぱり、公開意見陳述会が狙われる可能性が高いようや…」
フェイト「うん…」
はやて「もちろん、警備はいつもよりうんと厳重になる。機動六課も、各員でそれぞれ警備にあたってもらう。ほんまは、前線まるごとで警備させてもらえたらええんやけど、建物の中に入れるんは、私たち三人だけになりそうや。」
フェイト「まぁ、三人揃ってれば、大抵のことは何とかなるよ。」
なのは「前線メンバーも大丈夫。しっかり鍛えてきてる。副隊長たちも今までにないくらい万全だし、津上さん達だっている。」
フェイト「皆のデバイスリミッターも、明日からはサードまで上げていくしね。」
はやて「ここを押さえれば、この事件は、一気に好転していくと思う。」
なの&フェイト「うん。」

なのは「きっと……大丈夫…」

時空管理局地上本部公開意見陳述会まで…あと七日…


投下終了。
ええ、いきなりのタイトル変更すみません。
ギン姉も全然目立ってませんね…すみません。
次回頑張るっス…

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 20:16:44 ID:E0TC8sMJ
>>229
リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏ご苦労様でした。

今更ですが、影山がワームだということは、6課のメンバーは全員知っている
のですか。

あと本編とは関係ありませんが、リリカルなのはStrikerS+仮面ライダーさんはどのライダーが好きですか。


231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 20:22:37 ID:dH1jqd88
>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJ!
景山とシャマルのイベントがいい!
これはかなりグっときました!

ほかのライダークロスの皆さんにも期待してます!
といっても、最近は正伝氏もマスカレード氏も見かけないので少し不安ですが・・・

232 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 20:42:21 ID:cXfATnVC
>>230
新キャラ達はまだ知りません。
巧と剣の正体も知りません。
二部あたりからバラそうかなとは思っていますが…

好きなライダーって皆好きですよ。
一番上げるならブレイド、キッパー、X、V3の四人ですかね。
この四人から一人絞れといわれても僕には無理です(笑)

233 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/01(月) 20:56:08 ID:zBFgoPxW
>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJです。
影山とシャマルはフラグ立ったと見てよろしいので?
それにしてもライダーとのクロスは4作あるんですよね。
それに比べトランスフォーマーとのクロスは実写版とのクロスを書きたいと言っている人が
執筆開始すれば3作ですからクロス元としてはこれも結構人気あるんですかね?
しかしトランスフォーマーとなのはのクロスというジャンルにはここの作品じゃないすけど
Galaxy Moonという大作がありますからね〜。
ぶっちゃけ自分の作品も書き始めの頃は上手く差別化できてるか心配でした。

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:03:04 ID:968a2a9I
ぶっちゃけた話、ライダークロスはStrikerS+ライダー氏のしか読んで無かったりするんだ
4作もあるなら他のも読んでみようかと思うんだけど、順位をつけるならどれが一番面白いかな?
順位とかつけ辛いのはわかるけど、どうか皆のオススメ作品を聞かせて欲しい

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:05:43 ID:pYvbSW1m
せめて、何か好きな作品(SS、ラノベ、映画、アニメetc)教えてもらえれば、そっちの好みが分かるからオススメできるんだが……
個人的な好みを言うなら、正伝氏のかなあ。

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:16:10 ID:968a2a9I
>>235
やっぱり仮面ライダーが好きですね。特にカブトが
俺はStrikerS+ライダー氏のは難しい表現とかが無くて読みやすいから読んでたんだけど…
他の皆さんのも面白そうなんだけど、どうにも長く続いてる作品は1話から読む気にならなくて…
皆の意見を聞いて、面白そうなのから読んでみたいんです

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:21:23 ID:dH1jqd88
>>236
現在連載中のSSで一番カブトが活躍してるのはマスカレード氏かな?
特にハイパークロックアップ(フェイト助ける時の)回でのカブトのカッコよさは異常

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:27:13 ID:NrycIII6
232
リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏はブレイド、キッパー、X、V3が好きなんですか。
なら、これからブレイド、キッパー、X、V3を活躍させるんですか。

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:27:27 ID:lYwk8cPP
>>229
GJ!!
地獄兄弟&シャマル先生のイベントは面白いですね。
毎度楽しみにしてる組み合わせです。

しかし、StS本編でもまったく浮いた話のなかった
フェイトさん、はやてさんにはフラグが一向に立ちませんね?
果たしてどうなるのでしょうか?
ここも気になっています。

そういえば、今回フォワードの皆の話を聞くと、出張編でかなりの数の
ライダーと知り合ったり、弟子入りしたようですが、その際の様子が気になります。
特にティアナは橘さんに戦闘技術を学んでいるわけですから、
結構重要なエピソードだったように思います。
いつか番外編で書いてくれると嬉しいです。
あと前回も話にでていたティアの魔力変換資質の説明もほしいです。
出張中に能力に目覚めていると、その後戦闘で無茶することが無くいなるし。
それともあの地獄編とも言われる第8話のイベントは発生していなかったのですか?

次回も楽しみにしています。



240 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/01(月) 21:35:38 ID:/vr5O1n8
>>229
今更だが、仮面ライダーを見てきずいたんだが、石ノ森先生の他の作品仮面ライダー以外の作品、マシンマン、大鉄人17、キカイダー&01、イナズマンで何か作れない?

>>233
早く続きを書いて、小説にもうすぐでるデストロン要塞基地?だけど適当に名前を考えて見た

恐竜型なら、ギガノタイラントザウラー

要塞(メトロプレックス型)なら ギガロクラッシャープレックと適当に考えて見た、ネタ程度に見てください

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:53:29 ID:QOCfQg2X
>>229
前々から気になってたんですが、龍騎系、剣系、カブト系以外の平成ライダーが
『仮面ライダー』って呼ばれてるのは何でですか?

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:57:34 ID:x7rTib3i
>>241
仮面ライダーと言うブランドに存在しているから。
むしろ、俺としては龍騎が仮面ライダーなことが釈然とせんが。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:00:30 ID:dH1jqd88
>>241
あの世界ではライダー系の外見してる戦士はみんなライダーなんじゃない?
名前にガンダムが入っていなくてもガンダムと呼ばれる機体がいるのと同じようなものかと

以前、はやてかなのはあたりに「仮面ライダー」と呼ばれて、巧が「何だそりゃ?」みたいに返す描写
のあるSSも見たことがありますし、多分本人が気づいていなくても管理局側から見れば仮面ライダーなんだろうね

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:04:16 ID:jckA+hsd
>>241
クウガは立派なライダーだろ

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:08:14 ID:dH1jqd88
>>244
>>241が質問したいのはそういうことでは無いと思う

要するに、龍騎やブレイドは劇中でも仮面ライダーと呼ばれていたから管理局からも
仮面ライダーと呼ばれるのは分かるけど、劇中で仮面ライダーという単語が登場しなかった
クウガや555が何故管理局からライダーと呼ばれているか。ということでは?


246 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/01(月) 22:10:47 ID:zBFgoPxW
>>241
555系のライダーも「ライダーズギア」ってコードネームで開発されたものですよ。
文句無しにライダーでは?

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:13:15 ID:mTgB+luV
>>180
GJ!
タティアナサンは死へのレールを一直線に進んでますね。
しかしこのあとどう説明するのか楽しみですよ。
まさか「頭冷やそっか…」はないと思いますがw

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:16:47 ID:T+vVs7Ne
何もしてなかった人が叱ってボコるのかw
でも今のティアナがパンツめくるとなのはさん灰燼に帰すぞw

249 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/01(月) 22:22:45 ID:/vr5O1n8
>>246
一番釈然としないのは響だな

250 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2007/10/01(月) 22:26:32 ID:cXfATnVC
>>238
V3とXは二部まで無理ですね…
ブレイドも簡単に活躍させるわけには行きません…
キッパーは…活躍できてるかなぁ?

>>239
炎については今度説明します。
ただ…あの炎にはダディが関係してますよw

八話のイベントはあったということ前提でお願いします。

>>242
リンディさんは36年前からライダーと知り合いだったからです。(ちょっと適当な説明かも)
雄介達はリンディさんから伝説の後継者として「仮面ライダー」の称号を貰ったんですよ。

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:32:09 ID:eYjcOW1V
>>71,229
ティアナバーニングスマッシュww強鬼って強いんだな。シャマル+地獄兄弟もいい。

>>92
とらハキャラまで出てくるとは豪華な。続きが気になる。

>>110
終わクロGJ!!なのはキャラなのにらしさが出てるのがいい。

>>145
長いな……でもGJ。やっと3話の意味が解る。 でも何で双子なんだ?>>カズキ予告

>>162
そろそろクライマックスなのか。そういえば原作途中までしか読んでないなぁ。でも面白い。

>>180
ヤバイ……ティアナとスバルがカッコイイ!こっちも気になる。

>>194
メビウス未見だがGJ!人間サイズにもなれるのか。その内巨大戦も見られるのかな?



252 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/01(月) 22:35:54 ID:/vr5O1n8
>>250
アギトのシャイニングフォーム、クウガのライジング、アメイジング、アルティメットはお預けか

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:40:32 ID:QOCfQg2X
>>250
なるほど

ただ、響鬼たちは自分が『鬼』であることに誇りを持ってるんだと思うんですよ
その上から『仮面ライダー』って呼ぶのはどうよ?という気はします

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:44:02 ID:dH1jqd88
もう鬼達はライダーとは別物として考えた方がいいんじゃない?

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 22:45:50 ID:mTgB+luV
>>248
数合わせのティアナに活躍されてなのはさんが黙ってるわけないだろw
アイオーンは危険→魔導書も危険→ティアナも危険→頭冷やそっか…
間違いない!

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:02:17 ID:y5lHO82V
>>255
とりあえずお前が潜在的になのはヘイトだということは理解した。

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:07:07 ID:mTgB+luV
>>256
ヘイト…?それってウマいのか?

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:22:35 ID:cf2+QHHG
>>256
食えねーよ!

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:43:59 ID:mTgB+luV
まあ、「頭冷やそうか…」はStSなのはさんの唯一と言っていい持ちネタなんだから許してくれい。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:44:41 ID:A026ECWA
壁抜きも持ちネタに入れてあげてください

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:49:31 ID:xvry+ZiM
ビットも!

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:51:08 ID:y5lHO82V
>>259
いやそれも分かるんだけど……まぁ、俺がそのネタを少し不快に思ってるだけだから気にしないでくれ。
あと、過剰反応してすまん。頭冷やされてくるわ……。

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:52:45 ID:XKNzYp9H
もし良かったらだけど、稚拙なアセリアとのクロスを投下してみてもいいですかね?

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:54:23 ID:q2BbmkjZ
いいんじゃあないか

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:54:42 ID:mTgB+luV
しかし「頭冷やそっか…」が知名度ダントツ!

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:54:52 ID:jckA+hsd
来い来い

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:07:24 ID:M7Y7FZrv
では投下したいと思います。 下手くそで期待外れだったら御免なさい。

268 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2007/10/02(火) 00:14:05 ID:M7Y7FZrv
「くそったれ! 一体、どうなってやがるんだ!」

 男は炎が建物を走る中、そう毒づくしかなかった。 

 ミットチルダの片田舎。 そこにある時空管理局所属のロストロギア研究施設。 男が所属している部隊はそこの警備任務についていた。

 大した事はない任務だ。 確かに警備対象がロストロギアの研究施設という事が不安に残るが、ここはミッドチルダ。 時空管理局のお元である。 ここに喧嘩を売るのは相当の大馬鹿者としかいいようがない。

 しかもここは片田舎。 大都市などの有名な施設ならともかく、有名でもなくこんな小さい研究施設を襲うとは思えなかった。

 だが、そんなものはほんの数分前の戯言になってしまった。

 既に研究施設は戦場へと移り変わっているのだ。 そう、襲撃者が現れたのだ。

 本当に突然の奇襲だった。 日付が変わるとほぼ同時に奇襲が仕掛けられたのだ。 大出力の炎属性の魔力砲撃。 この一撃で、研究施設の壁や塀などに施されていた魔力障壁は崩壊してしまった。

 ここは小さい研究施設だった為、それ程大きい防御設備がある訳ではない。 あの魔力障壁が破壊されてしまった以上、残りの防御設備もあまり役に立たないだろうと男はそうそうに見切りをつけていた。

「隊長!」

「おう! 状況は!?」

 休憩室から飛び出してやってきた男を迎えたのは、部下の一人であった。 中年と言っていい男と違い若い男だが、中々の技量と判断力を兼ね備えた部下の一人だと認識している。

 案の定、部下から簡潔に尚且つ今の状況をすぐに伝えてくれた。

 襲撃者は5人程らしく、この研究施設の保管庫に向かっていると言う事。

「ちっ、やっぱりか。 チェロキー隊は!?」

「現在、急行中です! ただリムス隊は初撃の奇襲でほぼ壊滅状態みたいです」

「ああ!? ようするに残ってるのはチェロキー隊と俺達――セカナ隊だけか!?」

 現在、この研究施設には警護部隊として3部隊が駐留していた。 その中でも、リムス隊は一番数が多く、もっとも強力な魔道師の数も多い部隊なのだ。

 それがまさか奇襲を受けたとはいえ、5人程度の魔道師達に敗北するとは!?

「本当に敵は5人なのか!? 別働隊とかは確認出来ないのか!?」

 バリアジャケットを装備し、全力でロストロギアの保管施設へと走っていく。

 それに合わせて、各場所を警備していた部下達も集まってくる。

「索敵班から連絡! 別働隊、確認出来ません!」

「近隣の部隊に救援要請を頼みましたが、到着まで最低15分かかります!」

「だあ! ちくしょう!」

 こんな片田舎に研究施設を置いたのは、それなりに理由がある。

 あまり目立たない事や、小さいので犯罪者達の目が行きにくいなどの利点があるのだが、現状の状況はそれがかえって不利な状況にしか働いている。 片田舎付近にいる部隊だって少ないだろう。

「とにかくチェロキー隊の援護に行くぞ!」

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:16:10 ID:fkvOUQTM
軍隊モノかとオモタ支援

270 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2007/10/02(火) 00:21:27 ID:M7Y7FZrv
「しかし、あいつ等無事なんすかね隊長!?」

「知るか!」

 そんな問答を部下と繰り広げるが、男は内心チェロキー隊では長く保たない事は分かっていた。

 チェロキー隊はエリート部隊に分類される。 ようするにお坊ちゃんやお譲ちゃん達が多い部隊なのだ。 しかも新卒が多いときたもんだ。

 戦力としては考えないほうがいいだろう、と彼等を初めて見た時の感想である。

 そんな部隊が、もっとも強かったリムス隊を壊滅させたのだ。 地の利がある――しかし防衛設備の一部が吹き飛ばされた状態――とは言え、そう長く持つとは思えない。

 男は時計で時間を確認。 襲撃が起こってから大体、3分足らず。 しかし長い3分だ。

「隊長!」

「応!」

 そんな事を考えているうちに格納庫に到着したようだ。

 そして中に入ると男の目には予想通り――いや、それ以上の状態が広がっていた。

 既にチェロキー隊は壊滅していた。 全員が大なり小なりの傷を受けて、倒れ伏している。 無事な者など1人としていなかった。

 そして保管庫の扉はこじ開けられていた。 まるで超高熱の砲撃に晒されたように、熱で溶けている。 その近くでは剣と槍を構えた青と緑色の髪を持った少女達――魔道師達がいる。

 現状を見ると彼女達が回りの警戒をしているのだろう。 2人しかいないと見ると残り3人は中でロストロギアの奪取を行っているのだろう。

「隊長……!」

「作戦変更、セカナ5から9は負傷兵の回収に当たれ。 残りは俺と一緒に奴等の足止めだ」

「ロストロギアはほっといていいんすか?」

 部下の一人が問いかけてくるが、迷わず頷く。

「上の連中はぎゃーぎゃー煩いだろうが、負傷した同僚をほっとく訳にはいかないだろう」

 上層部はきっと無能などと責任追求が発生するだろうが、人の命には代えられない。 ここで彼等をほっておけ確実に命はない。

 この惨状を見ると、奴等はこちらが使っている『非殺傷設定』など使っている筈もない。

「バックアップの連中にも手伝うように言え。 分かったなら行くぞ!」

「了解!」

 男が敵少女2人に向かって突撃していく。 それにあわせて部下達も己の役目を真っ当すべくそれについてく。

 それから数秒後、再び爆音と衝撃が保管庫付近から噴出した。




271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:23:28 ID:fkvOUQTM
コンバット支援

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:29:08 ID:0/GQu4qU
リリカルなのはとゴジラのクロスオーバー小説もおもしろいかも。
仮タイトルは「ゴジラVSリリカルなのは 魔法少女絶体絶命」で
誰かゴジラとリリカルなのはをクロスできないかな?

273 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2007/10/02(火) 00:31:21 ID:M7Y7FZrv
 ○―――○



「……首尾は?」

 何もない暗闇。 いや通常とは違う空間に一人佇む白い服を纏った少女。 それは何か幻想的なものを感じさせながら、何処か違和感を感じる場所であった。

 そして後ろに、見上げるような大男が突如、白い少女しかいないこの空間に現れた。 しかし少女はそれを気にする事はない。 当然だ。 この大男は自分の片腕である存在なのだから。

「問題ありません。 あの研究施設にあったロストロギアは全て奪取に成功。 現在、マナへと変換中です」

 彼等にロストロギアなどに興味はない。 興味があるのはあくまで中に込められている強大なマナだけだ。

 その為、奪取に成功したロストロギアは彼等の技術によりマナへと変換されているのだ。

「あちらには?」

「あの男が要望の品は渡しておきました。 しかしよろしいのですか? あまり要望に答えていると、あちらがつけあがる可能性がありますが」

「構いませんわ。 あの男は良い意味でも悪い意味で研究者にすぎない。 あれは己の研究さえ出来れば構わないんですもの」

 そう。 この時間樹の片隅にある空域で行動しているあの男は、研究さえ出来ればそれで構わないと言った感じだ。

 制御するのは面倒だが、あの男が興味を引かれるような情報を渡し、うまくこちらの思惑通りに踊ってくれればそれで構わない。

「ミトセマール達は?」

「ミトセマール、メダリオ、ントゥシラは既に。 残りの者達も数日中には到着予定です」

「そう……。 だいぶ戦力が集まってきたわね」

「当然ですテムリオン様。 前回の二の舞などにはさせるつもりなどありません」

 白の少女――テムリオンに男は深く頭を下げる。

 そう。 彼女に忠誠を誓う者として、これ以上の敗北は許されるものではない。

「ありがとうタキオス。 貴方には本当に感謝しているわ」

 珍しい事にテムリオンもまた、よく働いてくれている部下であるタキオスに感謝をした。

 当然だ。 あの敗北から500年。 今度こそ油断をして敗北をするつもりはない。 その為にこの男はよく働いてくれている。

 前回の侵攻作戦――有限世界での遅れを取り戻さなければならない。


274 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2007/10/02(火) 00:41:50 ID:M7Y7FZrv
「それで、カオス・エターナルの動きは?」

「やはり察知したようですが、こちらに来るまで時間がかかるようです」

「あの坊やと時深は?」

「動向は不明ですが、我々の戦力規模を考えれば間違いなくやってくるでしょう」

 そういうタキオスの口調には僅かではあるが嬉しさが混じっている。

 この男は前回の戦いから、あの坊や――聖賢者ユウトをライバルのように見ている為である。

「そう……。 あれから大規模な戦いはありませんでしたが、今度こそこの作戦を成功させなくてわね」

 前回の戦いで敵対しているカオス・エターナルに大敗してしまったのだ。

 今回こそ勝たねばならない。 2度の敗北など許せる筈もないのだから……。



 リリカル×アセリア SCENE00 動き出す秩序の永遠者 END
                          →
                           NEXT SCENE01 動き出す混沌の永遠者

275 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2007/10/02(火) 00:47:26 ID:M7Y7FZrv
短いですが、今回はここまでです。 期待外れだったら御免なさい。
次回はもう少し長く……なればいいなぁ。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:52:21 ID:s5Xu+vvh
GJ

まずはアセリアキャラ顔見せってとこか
あと関係ないけどアセリアのラストマップ無意味に長すぎウゼエェー、あれだけは文句をつけずにはいられない。

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:29:02 ID:2PouWdPU
>>リリカルアセリア氏
GJ
時深は戦闘に参加したらやばそうだな・・・時間操れるし。
アイスバニッシャーやサイレントフィールドによるマナの凍結
がかなり魔法相手だと凶悪な気がする。
>>276
PS2でプレイしたのか?
たしかに面倒だった・・・しかしハーレムENDみるまではとがんばった。
エクスパッションは同じフィールドだけど戦闘は楽だからそうでもなかった。



278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:36:08 ID:BNdmGuFw
>>272
そういえばどっかのアホがゴジラをなのは達がフルボッコにするクソMADがあったな、あれは、むかついた。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:38:01 ID:QUtGoCsV
ゴジラか…
魔力とか吸収してとんでもない事になりかねん。

280 :278:2007/10/02(火) 01:39:09 ID:BNdmGuFw
ごめんミス、ついでに追加
そういえばどっかのアホが作ったゴジラをなのは達がフルボッコにするクソMADがニコニコにあったな、あれは、むかついた
コメントがさらにむかついた。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:45:18 ID:iUcokdzL
>>280
ああ、あれはムカついた…
思わず貫き手で画面を突き破りそうになった

282 :通常の名無しさんの3倍:2007/10/02(火) 01:55:25 ID:Z302zUny
>>280
マジかよ?!そいつはムカつくな・・ちょっと見てみたい気もするが。

283 :282:2007/10/02(火) 02:22:03 ID:Z302zUny
たった今見てきたよ・・・・
で思った感想は・・・ふざけんなーーー!!!ゴジラをなめんのも大概にしろや!!

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:35:30 ID:8TIdKFjX
なのはVSシリーズでタグ検索したら頭痛くなった

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 03:54:52 ID:CvtYmwEH
いいからお前ら落ち着こう。気持ちはよく分かるけど……

……ところでストーム1のBパートはまだですか?
いい所で引きだったから、ずっとwktkしているんですが。

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 06:26:20 ID:DgZtHunT
あのMADはアンチか愉快犯が作ったと信じたいが……
コメント見るとそれで喜んでるのもいるんだよなあ
悪魔とか魔王ってネタも一人歩きしてる感じだし

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 07:09:38 ID:mELQS48q
>>286
初期のネタのされ方もそれほど好きじゃなかったけど、最近の状況みてると正直不愉快な気持ちになる。


288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 07:27:58 ID:uxesWncF
>>275リリカルアセリア氏
GJです。
ロストロギアの魔力をマナ変換…。
マナ≒魔力ってすると、永遠神剣持ちに対しては非殺傷設定の魔法が非殺傷になりえないような。
たしか、体内におけるマナの含有量?が常人より遥かに多いから変動による影響を受けやすいとかなんとか。
なのはたちには珍しい、紛れの無い命の取り合いが見られるのでしょうかー。
世界のマナ量で戦力が大きく上下するという点からのパワーバランスもどうなるか気になります。



289 :節制の14 ◆6EgzPvYAOI :2007/10/02(火) 11:53:46 ID:rzmlVtGS
えー、店頭で『ビューティフル塊魂』の体験版遊んだら浮かんできた妄想。

『リリカルマジカル塊魂』

「アジトの前に落ちていた塊拾ったのが運のツキっす」
「それでこんなになった、ちゅーわけか」
「しかしまぁ、こうやって塊になってしまうと、意外といい気分だねぇ」
「ごめんなさい、主犯が従兄弟で(*)」
「ちなみに、エターナルモードで転がしてるそうなの」

(*)PSP版には『スバル』というイトコが登場する。

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 12:43:00 ID:RnnhnmuW
>>288
あまり関係ないと思うけど
世界に出現するエターナルってほとんどが本来の自分の数十分の一の力しか持ってない分身だし
分身が死んでも本体には問題なし、このへんがエターナルが不老不死って言われる所以だな
瞬ですら生きてる設定だし
ほかにも、運命操作、歴史改竄、果ては次元そのものの創造破壊をやってる規格外の連中だからね

それに、聖なるかなだと下位神剣でも、世界そのものの破壊ができるようだからな
光をもたらすものが実際やってるような設定みたいだし

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 17:31:34 ID:fX9Z3Zp+
アセリアか……
俺が一般人の道を踏み外した記念すべき作品www
カオス陣営がどうなってるか楽しみにしつつ今後期待してます
















なるかな?何それ食えんの?

292 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 18:22:09 ID:tTIfLIvT
どうも、お久しぶりです。リリカルなのはBsts第9話Aパートができました。


タランス「皆さん準備は良いっスか〜?この後はいないいないば−−」
ウィンディ「ΣリリカルなのはBstsっす、皆、準備は良いっすか♪」


293 :リリカル龍騎@携帯 ◆l5ZL/l4pJY :2007/10/02(火) 18:50:08 ID:Kn9TnhK5
HURRY!HU(ry

294 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 18:58:47 ID:tTIfLIvT
ラットル「よ、みんな元気か?オイラはネズミのラットルだ♪
画面を見る時は部屋を明るくして離れて見ろよ♪んじゃ、魔法少女リリカルなのはBeastStrikerSの始まるぜ。くしくし、ヘケ♪」

第9話「闇の台頭」

ノーヴェ「そういえば花子さんが流行った時さ、やみ子さんってのも流行ったよなι」
メガトロン「太郎くんとかもいたなぁ」

なのは「前回の魔法少女は−−」

スタスク「ふははは、メガトロンも終わりだ♪」
メガトロン「おいアイスクリーム、ハーゲ○ダッツ買ってこい」
ウーノ「アイスクリーム、そこの家計簿取って下さい」
インフェルノ「アイスクリーム。ティッシュ取ってこいごっつんこ!」

スタスク「…………いーよ、どうせ俺はアイスクリームだよ。」

そんな、いじけるスタースクリームに手をおくウィンディとセイン(人質中)。

ウィン「大丈夫っす、私達は名前覚えてるから♪」
スタスク「本当か!?」
セイン「うん♪せーの」
セ&ウ「バス○リン」

スタスク「Σ( ̄Д ̄;)くっはぁ!」

タランス「負けちゃ駄目っスよー。」



295 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:01:38 ID:tTIfLIvT

「あんた達……いったい何なのよ!」

「デストロン軍破壊諜報官、ジャガーにゃ」

「そうゆう事聞いてんじゃないわよ!」

月の光が照らす海鳴市のバニングス邸。
その庭にはアリサ、すずかがバインドによって手足の自由を拘束され座り込む形でいる。

アリサの怒りをやれやれと肩を浮かせるトランスフォーマーが彼女らの前に立っていた。
だが、彼女にとってトランスフォーマーの仕種はただ苛立つばかり……

「だから、言ったはずにゃ。君達には我らデストロンの切り札になってもらうと。」

彼の『デストロン』という名称を私達は知っている、昨日まで傍に居た家族から聞かされていたから……。

「だからその切り札ってどういう事よ!サイ○ーグ・クロちゃん、ミーくんは居ないの!?」

食ってかかるアリサに普段は抑え役のすずかも今ばかりは強く彼を睨む。

「私はサイボーグじゃにゃい。トランスフォーマーのジャガーにゃ。簡単な話にゃ、二人にはランページの枷になってもらうにゃ」
「ランページの枷って−−!」

駄目、もう我慢出来ないわ……あんた達が、あんた達がランページを苦しませてたんじゃない!

「いい加減にしてください!!」
しかし、ジャガーに吠えたのはアリサではなかった。
って、すずか? 怒ってる……。
すずかが怒ってるとこなんて……小学生以来。

「貴方達が……貴方達はランページの傷が解らないんですか!?」

すずかの眼には怒りが渦巻き、涙が滲み出ている。それは、家族を苦しめようとする彼らデストロンに対する怒り。

「傷にゃぁ……何故怒るにゃ? 彼は闘う為だけに造られた存在にゃ。我がデストロンが時空管理局よりも有効利用してやる。ただそれだけにゃ」

「家族だからに決まってんでしょ!! ……あんた達、許さない、絶対に!! Σがっ−−」

反論しようとしたがアリサはバインドによって軽い電撃を流され、だらりと倒れ込む。
「アリサ……ちゃん、いやぁ−−」

彼女の姿を見たすずかはショックの余り、気を失い。倒れてしまう。彼女達の姿にジャガーはほくそ笑んでいた。
「時間がにゃかったから悪く思わにゃいでほしいにゃ。 さて、後はドゥーエとメガトロンの仕事にゃ。」

そう告げ、ジャガーとアリサ達は光と共にその場から姿を消す。




296 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:03:15 ID:tTIfLIvT

部屋全体に薄暗い闇が広がる。そこに燈るのは中央にぽっかりと口を開けている熔鉱炉。
ぽこぽこと熔岩の熱さがわかるほどに酸素が焼かれていく。その上には浮遊している椅子が影を造っている。

椅子ではメガトロンが右のひじ掛けに設置されたコンピューターのキーを叩いていた。彼の眼の前にはモニターが起動しており、古い文字が羅列している。

今そこに映っているのは彼が所持していたゴールデンディスク。そこに記されているのは普通なら彼らビースト戦士達が居るはずだった古代ミッドチルダの重要な場所。

しかし、彼らが今居るのは遥か未来。メガトロンのスパークに宿る先祖からすれば昔の時代である。

メガトロンは古代と今のミッドチルダのデータを見比べながら場所を確認していた。

−どういう事だ?何故我々の先祖が発見出来て近くに戦艦が無いのだ……。
ドゥーエやトランスフォーマー・クロちゃんに局内で調べさせてもまだ『ヴィヴィオ』とか言う人造生命体の情報が入っていないだと……えぇい、そいつが見つからなければ。戦艦が見つかったとしても意味を成さん。

左手で拳を握ると忌ま忌ましそうにひじ掛けを殴り付ける。
彼にとって今はワスピータが死に、スタースクリームがナンバーズを支配下に置き。タランスらと手を組んでいる事はどうでも良かった。大事なのは早く、戦艦を見つけだして自身の心に渦巻く野望を達成する事。

−この世界の情報や記録しか乗っていないゴールデンディスクではやはり此処までが限界か……待てよ、もう一枚あったなディスクが。
いや、だがエイリアンディスクはあの裏切り者が壊しやがったからな……先生に言いつけてやんだからなぁ、もう!


モニターを閉じ、ゴールデンディスクを取り出して背中のショルダーにしまうとメガトロンは椅子を近くの転送装置に寄せて降り立つ。
−さて、そろそろカニ○楽に行くとするか。あのバカに教えてやらんとな……相応しい居場所を。誰がご主人様かをきっちりメイド喫茶で仕込んでやる。

転送先を設定しようとナビ子ちゃんに呼びかけようとした時、彼の眼の前にクアットロとインフェルノがあらわれる。

「メガトロン様、お供して良いですか?」

「黄門様!俺も行くごっつんこ」

その言葉に口の端を吊り上げて笑みを浮かべてからメガトロンは自分よりも背の低い二人を見据える。



297 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:08:48 ID:tTIfLIvT

「眼鏡っ娘のクアットロか……ふん。良いだろう萌えキャラも必要だろうからな。
ナ〜ビ子ちゃん、転送先はバカガニがいる訓練校!ドゥーエに例のものを連れてくるように伝えて千代田区は東京都。インフェルノ、お前はドゥーエの所に行って指示を仰げ!更にガジェットを偵察に各次元世界送り込め、バカが二人ロストロギアを浄化しているようだ」

『アイアイサー♪連絡しまーす♪それではいってらっしゃい、アナタ♪』
「行ってきまーす♪」

転送先設定が完了し、3人はラボから姿を消す。
モニター越しに光景をスタースクリームは嬉々として見ていた。その傍には他のナンバーズが揃っている。

「くく、メガトロンめ。今更何をするつもりだ。タランス、奴が会おうとしているのはいったい何者だ?」

彼の手元に小さなモニターが現れ、そこにはクイックストライクと共に映るタランスが何やらキーを打ちながら大きなカプセルの前に立っていた。
タランスの姿にナンバーズはざわつく、そんな反応にタランスは笑い声を上げる。

「まさか、お前はタランスとも組んでいたのかスタースクリーム!」

トーレの尋ねにスタースクリームは笑みを浮かべながら「様をつけろ」と彼女に腕部に固定されたライフルを突き付ける。

『当たり前じゃないっスか〜♪このア・ン・ポ・ン・タランス。それと恐らくメガトロンのおバカはランページってトランスフォーマーに会いに行くんだと思うっス』

「ランページ……知らないな。データは持っているのかタランス。」
『生憎、カニ○楽には興味無いっスからねぇ〜。』

「無いなら入手しろ、命令だ。」
『相合い傘ーっス♪(あーもう、うるさいっスね。これだからハーゲ○ダッツは……早く消したいっス』


転送される中、クアットロは疑問に感じていた、メガトロンが言った『ドゥーエに例のものを連れてくるよう。』が。

−いったい何を考えているのかしら……。メガトロン様は。私にとって他人の思考なら簡単に読み取れる……はずなのに。彼だけは読み取れない。
スタースクリームよりも遥かに手強い、はたして勝てるかどうか……。

疑問を直接彼に尋ねず、クアットロはインフェルノに視線を向ける。だが、インフェルノは首を横に振る。長く仕えている彼でも読み取れないようだ。

「我が球団に引き抜きする為のサプライズプレゼントを用意しているだけだ。」
振り向かずに頭の中に浮かんでいた疑問に答えるメガトロンにクアットロは目を見開く。
だが、それと共に彼女の胸には小さな痛みがうまれる。

−!?
何故胸が痛くなるの?それに……以前にもこんな場面を見た事がある。

「ヌくんですか!?」
「Σそこだけカタカタ駄目! そうざます。 ところでクアちゃんさ〜、気になってたんだが」

「はぁ、なんでしょ?」

「アイ○スの眼鏡キャラの娘となんだか似てないか?」
「あぁ、言われてみれば。」



298 :282:2007/10/02(火) 19:09:07 ID:Z302zUny
支援!

299 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:14:39 ID:tTIfLIvT

0070年09月03日 19時00分
ミッドチルダ 首都・クラナガン南区でなのは達が集まっていた頃、ダイノボットは聖王教会の自室にて自分のコンピューターにエイリアンディスクを読み込ませていた。
だが、モニターを見入っている彼の眼は驚愕の色を見せている。

−どうなってんだ……。項目が変わってやがる。
ダァーッ、『0070の年、月は9。家族を祝う場にて闘姫と弓者は互いを知る。』

おいおい……0072年に出会うんじゃなかったのかよ。ダァーッ やっぱり、俺達がこの時代の奴らと出会った事で歴史が変わりはじめている−−だが、待てよ。果たしてそれは悪い歴史に繋がってやがんのか?
メガトロンが築く世界に……。いや、それは俺がさせやしねぇ!許さねぇ! ダァーッけど……もう、ここまで来たら。俺一人じゃこいつの解析は出来ねぇ。カリムかライノックスに渡さねぇと。

さらにこの時には就任の挨拶に訪れていたコンボイと、彼を自分の事務室で迎えていたカリムが対談していた。

−そういや、コンボイが着てたんだっけか……。
気付けば脚が自然と事務室に向かってやがる。 
廊下を歩いていると眼の前に見知ったシスターが歩いている。その姿に俺は声をかける。

「おい、シャッハ」
声に気付いたシャッハは脚を止めてふっと俺の方を振り返る。よく見るとお盆を抱えてやがる……来客来てるみたいだな。

「? 戦士ダイノボット。どうされたのですか?」
「今、カリムって来客と話をしているんだろ?」

「へ、あ、ああ。はぁ。来客か。と」

ダイノボットの尋ねにシスターは複雑そうな表情を浮かべて曖昧な返事を返す。

「正直、来客と言われれば来客なのでしょうがはたしてゴリラさんを来客と言えるのでしょうか?いや、言えないのだけども言えるんです。かね?」

返事にダイノボットは頷く。間違いない、コンボイだ。と

「そうか、悪いな。来客なんだと思うぜ」

シャッハに礼を言ってからダイノボットはビーストモードに姿を変え、尾を揺らしながら事務室へと向かう。

「……戦士ダイノボットもだいぶ解れてきましたね。」
−でも恐竜にゴリラってビーストウォーズみたいですよね。
−Σいや、ビーストウォーズだろ。ダァーッ。じゃなきゃ何だろ?
−キン○・コングロマリット?

−Σ何だそれ!?

300 :282:2007/10/02(火) 19:16:57 ID:Z302zUny
支援します!

301 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:21:20 ID:tTIfLIvT

「初めてまして、コンボイ執務官。私が聖王教会で騎士を務めていますカリム・グラシアです。」

「ああ、よろしく頼むよカリム。」

カリムに手で勧められ、高級さが漂うソファーにロボットモードに変身してから腰掛けるコンボイをカリムはくすくすと笑みを零しながら、彼に相対するようにもう一つのソファーに座る。

「どうかしたかな?」

「あ、失礼しました。先程、ビーストモードのコンボイさんを見たシャッハが不思議そうな顔をしていたので。ふふ あ、お茶どうぞ。あと私、本は買いましたよ」
「遠慮なく頂くよ。 確かに、驚かない方が無理も無いな。  だが、ただ挨拶しに来ただけだから。私もあと言っておくが私はガッツさんじゃないからな。」

「いえ、あなたは最強ガッツ伝−−」
「ははは、ぶっ飛ばすよ?」
「暴力反対、暴力反対((( ̄Д ̄;)))」

カリムは笑顔?で顔を横に勢いよく振って否定する、私には何か彼女が言いたい事があるんだと、彼女を見て考えてしまう。
私の視線に気付いたカリムは表情を引き締めて私を見据える。
「彼には黙っているように言われていた事があるんです。」

「彼?」
「はい。 今、ダイノボットは聖王教会所属の戦士として……居ます。」

『ダイノボット』その名が彼女から聞かされるとは……。懐かしさ、驚き、今の私は様々な感情が入り混じってしまっているだろう。
だが、直ぐに私は入り組んだ思考回路の迷路を抜ける事が出来た。
「そうだったのか……ダイノボットは元気でやっているかな?」

「はい、とても元気にやっています。最初の頃よりも私達に話かけてくれるようになりましたし。」

そう答えてからカリムはティーカップに砂糖を入れてスプーンで紅茶を掻き交ぜる。
どうやらこちらでもダイノボットは変わっていないみたいだな。

「良かった……。彼はいつ頃こちらに?」

私がそう尋ねるとカリムはスプーンの動きを止めて手を膝の上に置くと表情を引き締めて語り始める。

「あれは5ヶ月前になります、私が理事官の仕事をこの部屋で終えた午後に中庭を休憩を取っていたらビーストモードのダイノボットさんが傷ついて倒れていたんです。
そこから彼に聞きました、コンボイさん達が戦っていた古代ミッドチルダでの話を。
そして知りました……伝説の『ビーストウォーズ』と一致している事を。 多分、ここのくだりってCMが入りますよね?」

「入るなぁ。 深夜だとアニメDVD発売中!の宣伝に挟んでお○スタの山ちゃんの声で宣伝してる医薬品とか。 コラ、話の最中だろ?ってか私達は何を話していたっけ……う〜ん。」

「え〜とレイ○ンドは元気にしているか……だったような」
「あぁ〜。元気にしてんじゃない?『おっはー』の考案者だし。」



302 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:25:59 ID:tTIfLIvT
コンコン

そんな矢先、私達が居る事務室の扉がノックされる。私はカリムに手で構わないと告げてから紅茶を飲む。
うーん、マ○ダム−−Σ違う、美味い。だ。

「カリム・グラシアはただいま留守にしています、御用の方はピーと言う発信音の後にメッセージをアフレコして下さい。」
「なんかいろいろ違うだろ!ムシ○ーダのCMに出てくる動物キャラがハッピーツ○ーフレンズみたいだろ! ダァーッ、俺だカリム。コンボイ……来てんだろ?」

私はその声を聞いた事がある。古代ミッドチルダに辿り着いた頃に私に決闘を挑んできた勇敢なデストロン戦士だった男。
そっと私はティーカップを受け皿に下ろす。

カリムは扉を開け、一頭の恐竜を事務室に入れる。縞模様のヴェロキラプトル……ダイノボットは私を見てから「変身!」と言い、ロボットモードの姿に変わる。

「ダイノボット……久しぶりだな。……。無事で良かった。ダイノボット」
「ああ、コンボイもな……ダァーッ。実はよ、それより大事な話が二人にあるんだ。」
−やっぱり、こればっかりは言わなきゃならねえ。
エイリアンディスクを取り出し、俺はコンボイやカリムの前にある机に置く。
こちらの時代に着く前にディスクの存在を知っていたコンボイは驚いてやがる。

だが、俺はコンボイ以上に驚く事になった。何故って。そりゃ、予想外の奴がコイツの事知ってたからな。

「これは……エイリアンディスク!?」
机に置いたソレを見た瞬間、カリムは驚きを隠せずにディスクを手に取る。

−……まさか、伝説に載っていたディスクを持っていたトランスフォーマーはダイノボット!?

カリムは記憶の片隅にある伝説『ビーストウォーズ』の中の文章を思い出す。
『エイリアンディスクをデストロンから奪ったトランスフォーマーはミッドチルダに住む祖先達に闘う事と武器をつくる事を教え。創造者となる。』

そう、彼こそが闘う力の創造者なのだ。遠くなるが武器を作る技術が発達し、今の……騎士や魔導師達の相棒となるデバイスにまで進歩した事になる。
……だから。ダイノボットは希少技能保有者として選ばれたんだ。
頷ける理由がやっと見つかった。


ジャガー『私はサイボーグでも、クロちゃんでもにゃい。ニャか森明ニャにゃ!』
チータス『誰だお前。誰、どぁ。お前』

303 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/02(火) 19:26:24 ID:Z302zUny
色んなネタがあり過ぎてついてけねー!支援!

304 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:27:13 ID:tTIfLIvT
Aパート終了です。
いやぁ、職人の皆様GJ。
感想が追い付かないι


305 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/02(火) 19:40:11 ID:y2BwxaSC
とりあえず

ウィンディ――×

ウェンディ――○

ですよ。
それにしてもジャガーに『にゃ』は似合わない……

私の作品は深夜辺りに投下したいと思います。
投下出来たら良いな。

306 :リリカルなのはBsts:2007/10/02(火) 19:48:40 ID:tTIfLIvT
>>305

ありがとうございます。
うわ、また間違えてるorzι
ウィンディの所ウェンディに訂正しといて下さいι

307 :魔装機神:2007/10/02(火) 20:54:43 ID:bbZ8EQeD
久しぶりに魔装機神を投下したのですがよろしいですか?

308 :魔装機神:2007/10/02(火) 20:57:58 ID:bbZ8EQeD
ミス。
したのですがじゃなくて死体のですが、です。
すでに投下してどうするよ

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 21:06:43 ID:mELQS48q
>>魔装機神氏
落ち着け、「したい」が「死体」になってるwww

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 21:07:02 ID:RQstOlq1
当然OK!しかしまた誤字になってますよw

311 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/02(火) 21:07:23 ID:wqOY3jGb
どうぞ〜322◆tRpcQgyEvUさんは、深夜投下らしいので〜
私は、書くに連れて行数が増えていき投下出来そうに無い(汗)

312 :魔装機神:2007/10/02(火) 21:23:14 ID:bbZ8EQeD
スーパーリリカル大戦(!?)外伝 魔装機神 THE BELKA OF MAZIKAL 12話 「シュウと戦闘機人」

「なのはちゃん、本当に大丈夫なの?」
ここはなのはの家。
ここはなのはの部屋で、そこにはフェイトとはやてを除く、元祖いつものメンバーが集まっていた。
「うん、まだちょっとふらつくけど、もうちょっとしたら杖無しでも歩けるようになるって」
そういって、なのはは松葉杖を使って起き上がる。
それを支える美由希。
「なのは、あんまり無理しちゃだめだよ」
姉の言葉に、うんと返事をするなのは。
けど、と美由希はなのはを見る。
数日前まではまるで死人見たいだったが、今ではもうもう少ししたら歩けるようになるまで回復している。
(本当にすごいな、あの薬……)
話によれば、この後彼が来て彼が住む世界の事を話してくれるらしい。
読書好きな美由希にとっても、そういうファンタジー系も好きな部類だから、子供達と一緒に話を聞こうかと思った。
「それにしてもラ・ギアス……地下世界かあ。いろんな次元があると思えば今度は地下世界。どんどん話が大げさになっていくわね」
そうだね、とアリサの言葉にすずかは苦笑する。
自分達が知らないうちにだんだんと話が大きくなっていくことに、正直頭がついていかない部分もある。
アニメの世界じゃあるまいし、と思っていたが、残念ながらこれは事実である。
「お邪魔しま〜〜す」
話をしていると、はやてたちもなのはに家にやってきた。
「あ、いらっしゃーい」
美由紀は先にみんなを迎えに行って、みんなをなのはの部屋へ迎える。
ちなみに、兄は忍と一緒に翠屋を手伝っている最中である。
そして美由希は今なのはについている。
「あ、みんな、いらっしゃーい」
なのはもみんなを迎え入れ、なのはの部屋はいっそうにぎやかとなった。
「なのは、足のほうは順調そうだね」
フェイトの言葉に、うんとなのはは頷く。
ただ……
「おれ、かなり場違いだよな……」
マサキは今いる面子を見て不意につぶやく。
周りは女ばかりで、その中ただ一人男がいるのは、どうにも違和感がある。
「おいらもいるから気にする事ニャいニャ」
とマサキの背中をぽんと叩くシロ。
そうやって男二人(一人と一匹)がたそがれていると、不意に目の前にすずかがいた。
「あの…いきなり呼んですみません。あなたの話が聞きたいって言い出したのは私なんです」
すずかはそういうが、別に気にするなとマサキは言う。
「ラ・ギアスの話が聞きたいんだよな。わかったよ、はなしてやるよ」
ただし、と付け加える。
「絶対に他のやつには言うなよ。いっても信じてくれねえとは思うけど」
マサキの言葉に一同は頷く。
そういって、マサキとクロ、そしてシロはラ・ギアスの世界について話す。

313 :魔装機神:2007/10/02(火) 21:24:36 ID:bbZ8EQeD
ところ変わって話は昨日にさかのぼる。
フェイトの生まれ故郷でもあるミッドチルダの世界のとある研究施設。
「ここに……スバルとギンガの……」
そこに一人の女性管理局員がいた。
その研究施設は既に無人だが、何者かに荒らされた後があり、あらかたの資料が押収された後みたいであった。
さらに仲の研究者は既に殺されていた。
だが、数少ない起動している機材があったので、その局員、クイント・ナカジマは機材を動かしているうちにあるものにたどり着く。
「こ、これは……」
それは厳重なプロテクトが施され、つかわれている文字もこの世界では使われないものばかりであった。
いかにも怪しく、クイントは何かの参考になるだろうと思いそのデータをコピーして持ち帰ろうとしたときだった。
「こんなところでこそこそと、何をしているのですか?」
不意に、後ろから声が聞こえたのでクイントは振り向き、デバイスを起動させる。
「……だれ?」
クイントは構えながら目の前にいる男性を煮すえる。
年は自分よりも若い。20歳かもう少し上くらいあたりだろう。
その男はクイントの向こう側にある機材を見る。
「あれを見たのですか……」
やれやれ、と少しため息をつく男。
「あなた、何者なの?」
クイントは今にも男に攻撃を仕掛けそうに舞えながらも男は誰なのか尋ねる。
「ああ、すみません。私の名前はシュウ・シラカワと申します。
今あなたが調べようとしている。戦闘機人のプロトタイプ、ファーストとセカンドの開発者です」
男、シュウの発言にクイントは驚きを隠せないでいた。
彼があの二人、ギンガとスバルを……
「私は別の世界にいたのですが、閉鎖したはずのこの研究所が何者かに襲われたと聞いたもので…
さらには数年前に実験物や資料も誰かに持ち帰られる始末…処理しようと思ったのですがね」
やはり消しておくべきでしたね、とシュウは微笑を浮かべる。
だが、彼の言葉でクイントは怒りを覚えた。
処理?実験物?……スバルとギンガが?
「あなた、何故戦闘機人を…いえ、ギンガとスバルを作ったの?」
今度はシュウがクイントの言葉に少々驚いた顔を見せた。
「なるほど、あなたがあの2体を回収したのですか…さらには名前までつけてあなたの所有物扱いですか?」
シュウの言葉にキッと睨みつけるクイント。
「ええ、あの二人は私が保護したわ。あの二人は人として私たちが育てます」
彼女の言葉に、シュウはふっと微笑する。
そんなシュウを見てクイントはキッと睨む。
「いや、すいません。まあ、何おいおうが人それぞれなのですか、戦闘機人を育てるというものですから…
まあ、もうどうでもいいんですけど」
ですが、と今度はシュウがクイントを睨む。
先ほどまでとは違う表情にクイントは違和感を感じる。
その瞬間、彼が紫色の光に包まれ、光が止むとそこにはシュウではなく青いロボットがいた。

314 :魔装機神:2007/10/02(火) 21:25:57 ID:bbZ8EQeD
「何なの…あれ……」
クイントは唖然としながらそれ、グランゾンを見る。
バリアジャケットでも騎士甲冑でもない、正真正銘のロボット。
管理局にも、教会のもそんな技術はない。
「もう死んでしまうあなたには関係ありません」
そういって、シュウはグランワームソードを構え、突撃する。
それを見たクイントは横っ飛びで回避する。
しかし、気にせずシュウはそのまま剣を振り下ろし、機材を叩ききる。
「これで、すべての機材を破壊しましたね。後はあなただけです。
ああ、他にも邪魔な管理教員がいたので、消させていただきましたよ」
そういって、シュウは剣を構える。
まさか、ゼスト達も倒されたんだろうか……
あの人がそう簡単に倒されるとは思えない。
だが、彼の言う事が正しければ、今ここにいるのは自分と彼の二人。
そして、管理局からの援軍の望めないことはないが、時間がかかるだろう。
「私がやるしかないか……」
そういって、クイントは二つのリボルバーナックルを構える。
「はぁぁぁーーーー!!」
そして足に装着されているローラーで急加速し、グランゾンに迫る。
「リボルヴァー…シューート!」
そして懇親の一撃を放つ。
「あまいですよ」
シュウはそれをひらりと回避する。
避けられた瞬間、クイントはグランゾンへ迫り、今度はとび蹴りを浴びせる。
しかし……
「え?」
シュウはクイントの髪を掴み、思いっきり壁に叩きつける。
行く重の壁をぶち抜きながら、クイントは吹き飛ばされる。
「うう……」
クイントはプロテクションをはってその衝撃を防ぐ。
やっと止まり、クイントは立ち上がる。
「はあ…はあ…」
プロテクションを張り、バリアジャケットがるにもかかわらずもかなりの衝撃が残る。
このシュウと言う男、かなり強い。
「なかなか防御力があるみたいですね、ですか……」
ふとどこからかシュウの声が聞こえる。
その時だった。
突然、何か衝撃が彼女を襲う。
その衝撃で、自分がのけぞっているのはわかった。
「……え?」
しかし、最初は何かさっぱりわからなかった。
彼女は、ゆっくり、ゆっくりと視線を下げる。
そこには、シュウの持つグランワームソードが深く刺さっていたのだ。
クイントの血を浴びて赤く染まっているグランワームソード。
いつの間にかいたクイントの後ろにいたシュウ。
「あ…ああ……」
クイントはほとんど混乱状態になり、どうしていいのかさっぱりわからない。
そして、ゆっくりとワームソードを引き抜く。
「あ…があ……あ」
ズズッ、と少しずつ引き抜いていくごとに起こる激しい痛みと血しぶき。
クイントの口からも血が滴り落ちている。

315 :リリカル湾岸:2007/10/02(火) 21:26:25 ID:VXGXOgKs
お久しぶりです。
湾岸の続き、投下してよろしいですか?



316 :リリカル湾岸:2007/10/02(火) 21:28:59 ID:VXGXOgKs
>魔装機神氏
空気読まずにすみません、時間を変えてまた来ます…

317 :魔装機神:2007/10/02(火) 21:29:23 ID:bbZ8EQeD
完全に剣を抜ききると、がはっと血を吐き、ブシュウっと傷口から大量の血が噴出し、そのままどさりと倒れこむクイント。
体はぴくぴくと痙攣しているだけで動かない。
「残念ですが、急所を貫かせていただきました。もう助かりませんよ」
そういった後、さて、とクイントから視線をそらす。
「どうやら資料はあなたとは別の人物が取ったみたいですね。まあいいでしょう、大体の見当はついてます。
その方にもいずれは報いを受けていただきますから」
そういって、シュウはクイントを見下ろす。
その中、まだ意識がわずかにあるクイントはうつろながら涙を流す。
(ごめんなさい…あなた…ギンガ…スバル……)
かすかにある意識の中、思い出すのは自分の夫、ゲンマ・ナカジマ。
そして娘として迎え入れ、何故か自分によく似ている戦闘機人、ギンガとスバル。
優しい夫。そしてまだ小さいスバルとギンガ。
最後に思い出す記憶は、ギンガにシューティングアーツを教えていて、それを楽しそうに見ているゲンマとスバル。
そしてそのまま意識を失い、彼女はもう二度とその目を開けることはなかった。
それを確認したシュウは、クイントが装備している両手のナックルを取った。
「さて、これでどうなるか…試す価値はありますね」
そういって、この場を後にした。

さて、そんな事が起こっている事も知らないマサキは、なのはの部屋でラ・ギアスの事を話していた。
マサキ、そしてシロ、クロノ話を真面目に聞くなのは達。
まるで、おばあさんが子供達に御伽噺を聞かせるかのように……
「誰がばあさんだ!!」
いやすみません、先ほどまであまりにもダークだったので。
「それにしても…未だに王様が治めている国があるなんてね」
アリサは、マサキの話の中で、ラ・ギアスでは様々な国があるが、そのほとんどに王様がいる事を話した。
そして自分たち魔装機髪操者はその息子、王子の部下だという事も。
「けど、なんか本当に御伽話のような話ね」
大体の話を聞いて、アリサはゲームなどでよく使われるファンタジーな世界を思い浮かべる。
お城に王様に王子様。未だにそんな世界があるということに驚きを隠せない。
それに、科学と言うものはなく、その代わりに魔術と錬金学があるという。
少し考えて、アリサはなのはのほうを見る。
「なんか、私からしてみればなのはの魔法よりも魔法使いがいる世界っぽいわよね?」
アリサの言葉に、そうだねとなのはは苦笑する。
確かに、あの世界はどちらかと言うとSFッぽいとなのはも感じた。
「けど、ロボットに変身するのかあ。ちょっと見てみたいかも」
このメンバーの中で、唯一サイバスターを見ていない美由希は、ちょっと見てみたいと思った。
「ほな、ちょっと見せてあげたら?」
はやての言葉に、しょうがねえなあと思いつつ、マサキはサイバスターに返信する。
「うわあ………」
美由希はあっけに取られながらサイバスターを見る。
目の前でみると本当にすごい。
「それに、かなり大きくなってるよね」
サイバスターになったマサキの今の身長は2mほどにまで大きくなっている。
羽のようなものを含めるとさらに大きい。
「けど、おねえちゃんだけにはこれ見せないほうがいいよ、いろいろと話を聞かされそうだから」

318 :魔装機神:2007/10/02(火) 21:31:41 ID:bbZ8EQeD
すずかの言葉に、そうだね、と今は恭也と店を手伝っている機械大好きな忍を思い出す。
話を聞くと、あの状態は完全に機械になるらしい。
そんな事を忍に話すと、何をしでかすかわかったものではない。
しかし……
「みんな、桃子さんからお菓子もらってきた……よ………」
なんと、運悪くお菓子の差し入れにお菓子をなのはの部屋にまで運んできた忍。
(恭ちゃん、空気呼んで…)
と、このときばかりは翠屋で働いている兄を少し恨む美由希。
そして、なのはの部屋に奇妙なロボットがいることに驚く忍。
ゆっくりとケーキを机に置き、ゆっくりとすずかのところに近づく。
「すずか……聞きたいことあるけどいい?」
な、何?と汗を核ながら俯いている忍を見る。
忍を顔を上げ、満面の笑みで尋ねる忍。
そして……今まで貯めていたすべてのパワーを開放する。
「あのロボットってなんなの!?」
先ほど前とは違い、ものすごい勢いでマサキを指差しながら尋ねる忍。
先ほど前の静けさはなんだろうか。
「お姉ちゃん。あれ、マサキさんだから……」
すずかの言葉にへ?と重いながらもう一度サイバスターを見る。
すると、サイバスターが光り、そこにはマサキが現れる。
いきなりの事でぽかんとする忍。
その後、マサキ達は忍から質問攻めに会い、なかなか家に帰してもらえなかったという。

投下完了。
投下が遅れてすみません。
党カイショウと持ったら親から「さっさと風呂に入れ」といわれてそれで投下が遅れました。
特別ゲストとしてクイントさん登場なんですが…それにしてもちょっとえぐかったかな?

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 21:38:54 ID:mELQS48q
GJ!
そしてどう考えてもスカに回避不可能な死亡フラグが立った件。
こりゃぁ、ナンバーズやゆりかごもろとも縮退砲決定か?

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 21:39:51 ID:UbwX4SZF
GJ!
これはもしかしてシュウ様によるスカさん御仕置きフラグですか!それとも三脳もろとも本局崩壊フラグ!?
グランワームソードの演出からこのグランゾンの戦闘エフェクトはOGs基準と見ましたが。
ちなみに自分はEXと第4次のワームスマッシャーが好きです、彼らにも出番が( ゚д゚)ホスイ…

321 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/02(火) 21:43:11 ID:DXBsDTNz
GJ!
クイントさんの描き方というか心理描写が上手いっすね。
自分の作品にも一応クイントさんが出て来るけど物凄いチンケに見えてくる…。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 21:57:53 ID:/VjYeNC+
>>魔装機神氏

今回もGJであります! クイントさんの描き方が非常に上手いと思います。
この世界ではスカ博士一味のみならず、管理局本部まで壊滅させられてしまいそうな雰囲気ですね。
そもそもスカ博士とシュウでは悪役としての格が違いすぎると思いますしw
この流れだとStSの時代の管理局は、本編より良い状態になっているかもしれませんw
後一つ誤字報告。ナカジマ三佐の名前はゲンマじゃなくてゲンヤですね。

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:06:06 ID:UbwX4SZF
ところでネオグランビームとグランドフレイムとスプリットミサイルの幻のヒロ戦武装は出ないんすかwww
ネオグランゾンのビッグバンウェーブが復活するかどうか気になる…

324 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/02(火) 22:22:54 ID:wqOY3jGb
>>魔装機神氏
クイントさぁぁぁん(涙)
シュウの容赦の無さは、相変わらずですね。
リボルバーナックル盗んでいきましたが、スバルたちへはどうやって渡されるのやら気に成ります。

>>リリカルなのはBsts氏
相変わらずのギャグの多さは尊敬に値します。
コンボイとダイノボットの再会で、事態はどう動くのか!


325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:27:50 ID:XgEU5uNZ
そういえばラ・ギアスの場合だと細かく言うと科学が無いというよりも
元々科学も魔術も発展していたのが
一度洒落にならない化学兵器がしこたま出来てしまい、
世界が滅亡の危機に陥ったので科学と魔術のどちらかが
暴走してももう一方が抑止力になるような形で錬金学に吸収されたとか。

スパロボEXでも言われている空気中に減衰剤みたいなのが
混ぜられているので核兵器が使えないというのも
ヤバイほど核が造られていた時代の名残らしい。

326 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/02(火) 22:31:26 ID:wqOY3jGb
322◆tRpcQgyEvU氏とリリカル湾岸氏が投下するようなので、
私のは、明日にでも投下します。
ヒロイック・エイジって、見てない人多そうだな(汗)
きちんとしたSFなので、見る価値ありますよ!

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:43:57 ID:UbwX4SZF
>>325
ま、神聖ラングラン王国の歴史は5万年ですからw
減衰剤というか核分裂の発生を抑える魔術、いわゆる結界だな、
この中では核爆弾だけでなく通常の爆弾とかも全部無効化されて駄目になるらしい。
だから魔装機を使う必要が出てくる。
なのはもこの設定使えばよかったのに。

328 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/02(火) 23:06:58 ID:Z302zUny
そろそろEDF氏が来る頃かな?

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:13:26 ID:UbwX4SZF
ミッドチルダ廃墟支援

330 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/02(火) 23:22:34 ID:F/vuPJse
>>326
楽しみにしています

331 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/02(火) 23:44:33 ID:DXBsDTNz
リリカルスクリームがやっと前から書きたかった展開にこぎつける事が出来たためか
リリカル鬼武者の執筆がなかなか進みませんorz
うーん…どうしたらいいもんでしょうか?

332 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 00:30:55 ID:MwAuBxom
>>331
私もリリカルスクライド//G.U.止まってますが、何かの切っ掛けがあれば書ける様になりますよ。
私は今現在グレンラガンとヒロイック・エイジに当てられてガオガイガーちょい休止中(;・ω・)
さて、投下したかったんだが投下予告あったので止めたら誰も投下しないZE(涙)

333 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:43:59 ID:cp+o3qb5
予定より大幅に遅れたけどやっとBパートが完成しました。
投下したいのですがよろしいですか。
今回はいつもよりも長くなったので、規制対策に途中で小休止を入れたいと思います。

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 00:48:49 ID:avqTaUnu
待ってました!

335 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:50:27 ID:cp+o3qb5
ではBパートいきます

――
 ウェンディは生きていた。
 地面に倒れ、右腕が奇妙な形にねじくれ、両足が膝の所から折れ曲がり、右脇腹がごっそりと削ぎ取られていても、
ウェンディは死なずに、ぼんやりと天井を眺めていた。
 全身が痺れて動かない。スーツは血まみれ、地面も血まみれ。止まらない出血が赤い水溜りを広げていく。
 先程まで彼女を取り囲んで嬲りものにしていた蟻は、後退してまったく近寄ろうとしない。
きっと自分が生き絶えるのを待っているんだ。ウェンディはそう思っていた。
 
(私……ここでもう終わるんッスか?……このまま蟻のご飯になっちゃうんッスか?……)

 ウェンディの脳裏に姉妹の姿が走馬灯のように浮かんでは消えていく。
ウーノ、トーレ、クアットロ、チンク、セイン、セッテ、オットー、ディード、ディエチ……そして、ここに一緒に来た姉、ノーヴェ。
ノーヴェは私を助けに来てくれるだろうか? 
でも、彼女も酷い怪我だ。もうやられてるかもしれない。
誰もいない。ウェンディと蟻しかいない。真っ暗な地の底。
誰にも助けられずに、誰にも看取られずに、このまま、独りぼっちで私は……死ぬ?

(やだ……そんなの……そんなのやだっス……誰か助けて……私を……助けて……)
 
 ウェンディの目から、大粒の涙がポロポロ溢れ出た。
 死ぬのは嫌に決まってるし、実際、顎で手足をへし折られた時や、
お腹をえぐられたときには、とてつもない激痛が走った。
常人ならそれだけでショック死できるほどの激痛だったが、戦闘機人ゆえか、即死はしなかった。
しかし、そんなのは苦しみが長引くだけでなんの救いもなかった。
今は、恐ろしい痛みも徐々に消えていき、代わりに、眠気のような虚脱感が彼女を侵食し始めている。
白く染まっていく視界。痺れすら無くなっていく体。
悲しみと恐怖に染められた心に光は無く、今のウェンディに出来ることは、死の恐怖に怯えながら、
起こるはずの無い奇跡を願い続けることだけだった。

 死ぬのは怖い。死にたくない。死にたくない。こんなところで独りで死ぬなんて――絶対嫌だ!

 もう何も見えない。何も聞こえない。体が冷たい。瞼が勝手に下っていく。
 
 いやだ……しにたく……な……い……だれ……か……たす……け……の……ヴぇ……し……に……た……く……



336 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:52:04 ID:cp+o3qb5
>>335

突然、ふわっと浮き上がる感覚を得た。
魂が天に昇っていくようなものじゃなく、誰かに力強く持ち上げられたような感じ。
体がゆらゆら揺れる。自分を包む、温かい感触。
その感触が、闇に溶けかかっていた彼女の意識をほんの少しだけ甦みがえらせた。

(誰かが……助けに……? ノーヴェっスか……?)

 ウェンディは重りの取れない瞼を開いた。
 そこにいたのはノーヴェではなかった。
ヘルメットに隠れた顔、割れたバイザーから見える鋭い目。
旧暦時代の陸軍兵士のような格好をした男が、自分を抱きかかえていた。
いきなり兵士が、すっと体を捻った。
その刹那、黒い影がウェンディの側をかすめて、頬に小さな痛みが走った。
黒い影は蟻の顎だった。
その痛みによって、ウェンディは正常な感覚を取り戻した。
そこで確認したことは、自分が無数の飢えた巨大蟻に取り囲まれていること。そして、自分はまだ助かってはいないこと。
獲物を取られ、怒り狂った化け物達が、二人に向かって自慢の顎を振り回す。
顎が何度も何度も体をかすめ、蟻の吐息さえも感じられる。
もしも兵士がやられたら、今度こそ彼女は食える部分を全て蟻に食いつくされるだろう。
当惑の表情が、あっという間に恐怖に染まってゆく。

「…………ぁ」
 本当に怖いとき、人は悲鳴すら出せないものなのか。
 ウェンディは、兵士の体にしっかりと抱きつき、涙と涎と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を押しつけていった。
そうしてぎゅっと目を閉じ、恐怖も不安も絶望も全部捨ててしまって、目の前の現実から逃れようとした。
けど、ダメだ。
目を閉じてしまうと、蟻の気配が、血の匂いが、かき乱される空気のうねりが敏感に感じ取れてしまう。
強化骨格をも捻じ曲げる強力な顎が、自分を噛み砕こうと伸びてくる。
そう思うと、もうダメだった。
頬が濡れ、眼孔が湿り、怯えきった心臓が恐ろしい早さで鼓動を刻む。
ウェンディは自分を抱く腕の中で、体をガタガタと振るわせる。


337 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:53:06 ID:cp+o3qb5
>>336


「……怖いのか?」
 兵士は蟻の攻撃を避けながら、ウェンディに向かって訊いた。
「こわい」
 ウェンディは歯を鳴らしながら答えた。
「こわい……いや……いたい……ちが……いや……たすけて……おねがい……わたしを……たすけて……」
 ウェンディが、嗚咽を漏らしながら顔を上げた。
兵士はしばらくウェンディの顔を覗き込んでいたが、すぐに目前方に戻した。
それから、無表情のまま涙を流し続ける彼女の体をキュッと軽く抱きしめた。
突然のことに彼女は少し戸惑ったが、そのまま彼に身を任せていた。

それは、

『お前は死なない』『必ず助ける』

と勇気づけてくれているようで、体の中を暖かい何かが流れて通っていくのを感じた。
この暖かさが、ほんの少しの抱擁が、体の震えを抑えていき、そして、消し去っていく。

「信じて……いいんっスか?」
 兵士は答えず、腰から何かを落としながら蟻の中を駆けていく。
 落とされないように、ウェンディは兵士の体にしがみつき、大きく息を吸った。
 彼の体に染みついた血と硝煙の匂いが鼻腔に届く。
 嫌な感じはしない。彼女はこの体を絶対に離すまいと強く掴み、空気を何度も何度も吸い込んだ。
 
 すぐに蟻の奇声が、顎が空気を切る音が戻ってきた。
兵士の洗い息遣いも、自分の心臓の鼓動も、重い銃声も。
絶望は続いている。確実に続いている。
それでも、不思議とウェンディの中の死への不安は軽いものだった。
自分を大事に庇ってくれる名も知らぬ兵士。彼が誰なのかはわからない。
でも、彼がいれば大丈夫。必ず助かる。なぜかはわからないが、ウェンディはそう確信できた。


338 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:54:08 ID:cp+o3qb5
>>337

―――

「くっそぉ……大丈夫かよあいつ……」
 壁の穴に隠れて、撃ち尽くしたライサンダーZをリロードしていたノーヴェが苛立たしげに呟いた。
 行き際に彼が渡していった予備弾を、見よう見真似でリロードする。
 この銃は一発一発手動でリロードしないといけない上に、今のノーヴェは片腕が使えないので時間が余計にかかってしまう。
「あーもう! なんでこんなに面倒くせぇんだよ! 早くしないとあいつが……!」
 ストーム1が蟻の中に消えてからしばらくたつ。
実際には十〜二十秒くらいだろうが、今の彼女にはそれが一時間や十時間くらいはたったように思えた。

もう、ストーム1はやられてしまったのか?

もう、ウェンディは死んでしまったのか?

もう、自分は助からないのか?

悪い考えが次から次へと浮かんでしまう。
早くしないと……早く、早く! 
ノーヴェは不自由な体に鞭打ちライサンダ―Zの弾を急いで詰めた。

「よしッ!」
 詰め終わった。レバーを動かし次弾を薬室に送り込む。
ノーヴェは穴から外の様子を伺った。
蟻達はストーム1に注意を向けているようで、ノーヴェを完全に無視している。

「アタシはいつでも殺せるからってか? ふざけやがって!」
 ノーヴェは一応用心しながら、ライフルを抱えて穴から這って出た。
そして適当な大きさの岩に背を預けると、右腕だけでライサンダ―Zを構える。
左膝に銃身を乗っけて狙いを定め、左目をスコープに合わせる。
見えるは黒い死神ども。ノーヴェは、ぎりっと歯を食いしばった。




339 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:57:01 ID:cp+o3qb5
>>338

「これでも、食らえ!」
 ライサンダ―Zが火を吹いた。
 同時に、巨人に殴られたような衝撃がノーヴェの体を岩に押しつけた。
体中に激痛が跳ねる。一瞬息が止まり、無意識に銃から手が離れかける。

「こんな銃をバカすか撃ってたのかよ。あいつは……」
 弾は岩壁に当たり、土煙を上げている。
レバーを口で引いて次を装填する。歯が痛んだが気にしない。
ノーヴェはとにかく馬鹿みたいに撃ちまくった。

 撃つ。外れる。次を装填。撃つ。

 今度は当たった。蟻が浮き足立つ。また次を装填。

 蟻が向かってきた。撃つ。蟻が吹っ飛ぶ。また装填。撃つ。装填。撃つ。装填。撃つ――

 七発目を撃ち終えたとき、群れの中から人影が見えた。ストーム1だ。
そして、彼が抱えているのは……ウェンディだ!
蟻を振りきり、死骸を飛び越え、全力で走るストーム1。
ストーム1を追って蟻が迫る。
彼に追ってきた蟻にノーヴェは狙いをつける。
ドンっという銃声。蟻が粉微塵になって吹っ飛んだ。
ノーヴェは、役目を終えたライサンダ―Zをそっと地面に置いた。
これで終わりだ。
ライサンダ―Zの弾数は八発。もう予備弾はない。弾を詰めかえる手段は無い。

 ノーヴェは懐からスイッチを取り出した。ストーム1が自分に託した最後の武器。
自分もストーム1も傷つき、ウェンディは生死不明。
たとえストーム1にライサンダーZを渡しても、弾を詰める時間もないだろう。
これが唯一の希望。後は、あいつの合図を待つのみだ。
スイッチに指を乗せて、ストーム1の合図を待つノーヴェ。
もう彼は目の前だ。そして……。


340 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 00:59:38 ID:cp+o3qb5
>>339
「今だ!」
 ストーム1が叫んだ。
 合図が来た。同時にストーム1が彼女を押し倒し、庇うように覆い被さった。
 ノーヴェはスイッチを落とさぬようにしっかり握しめ、それを、押した。

 カッ、と白い光が闇を満たした。
少し遅れて周りの空気がぐっと膨らみ、轟音と共に激しい爆風と熱波が洞窟内を縦横無尽に暴れまわる。
伏せた体を熱風が炙り、何かの破片がパラパラと降り注ぐ。
熱で焼かれた手に、足に、とんでもない激痛が走る。
ノーヴェはストーム1の下でぎゅっと目と口を閉じ、痛みに耐えて、
炎の嵐が吹き止むのをじっと待った。

 どのくらい時間が経っただろう。
いつのまにか、炎は止み、静寂が再び洞窟を満たしていた。
ノーヴェは体を覆い尽くしていた何かの破片の中から身を起こした。
そこには、何もなかった。
そう、生きているものは何もなかった。

 ストーム1が蟻達に渡した土産とは『C70』と呼ばれるリモコン爆弾である。
ストーム1の世界で製造されたこの爆弾は、たった一発で半径四十メートル以内の全ての物体を爆散させるほどの威力を持つ。
それが巨大生物でも、巨大ロボットでも、みんな平等に吹き飛ばす。
そんなものが複数個同時に爆発したのだ。
いかに巨大生物の大群と言えど無事に済むはずが無い。
もくもくと吹きあがる煙と僅かに残る炎の中、あれだけいた蟻の大群が一匹もいなかった。
ほとんどが細かい破片となって周りに飛び散り、中には頭や胴体だけが残った蟻もいたが、
全ての蟻が骸となってノーヴェに無様な姿をさらしていた。

「大事無いか?」
 声がした。真横からだ。
 視線を向けると、無愛想な視線が彼女を出迎えた。
「おう。お前も死にぞこなったみたいじゃねぇか」
 ノーヴェは冷やかすようにストーム1に呼びかけた。
それから、今一番聞きたいことを彼に尋ねた。
「ウェンディは? ウェンディはどうしたんだ? まさか……!?」
 最悪の想像にノーヴェの顔が青ざめる。
ライサンダ―Zと一緒に岩壁に持たれかかっていたストーム1は、すっとノーヴェの隣を指差した。
そこに、ウェンディは横たえられていた。


341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:04:48 ID:/E/f+gvB
支援射撃

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:10:52 ID:EGmRA2IV
誰かが…誰かが投下を続けている! 誰かは分からない…
俺は見たぞ……『ストーム1』だ! 支援w

343 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 01:16:13 ID:cp+o3qb5

 手足が捻れた、死体と見間違えるほど無残な有様。
肌は紙のように白く、結っていた髪は乱れ、ボディスーツは血だらけで、ナンバーズ特製のボディスーツも破れている。
まるで、壊れたマリオネットを見ているようだった。

「ウソ……だろ……そんなことって……」
 ノーヴェはそっとウェンディの頬を撫でた。
傷だらけで横たわる彼女は、まだ暖かい。
固く閉ざされたその目は開く事なく、ノーヴェは無言で張りついた髪を指で払い、乱れた髪をそっと整えた。
そんな馬鹿な。こいつが死ぬわけない。そうだ、殺したって死ぬもんか。
ああ、そうか。きっとこれは夢だ。でかい蟻に襲われて、こいつが死ぬなんてのは、夢以外ありえねぇよ。
ほら、もうすぐ夢から覚めるぞ。そしたら、いの一番にこいつを小突いてやろう。
それで、セイン姉やチンク姉と一緒に任務にいって、それで……それで……

「ノー……ヴェ……」

 現実から逃げ出しそうになったノーヴェの耳にウェンディのか細い声が届いた。

「ウェンディッ!」
 ウェンディの目が薄く開いてノーヴェを見詰めている。
まだ生きてる。まだこいつは生きてる!
「なんッスか……ノーヴェ……わたし……たすかったんッスか……」
「ああそうだ。こいつが……ストーム1が助けてくれたんだ。あとで礼言っとけよ」
「ストーム、1?」
 ウェンディがストーム1へ虚ろな目を向けた。
「そうッすか……あなたは、ストーム1っていうんッすか……ありがとう……たすけて……くれて……」
 礼を言われたストーム1が初めて口元をほころばせた。 

「ところで、このひとだれなんッスか? ノーヴェの……しりあい……?」 
「いや、違う。いきなり現われてアタシ達を助けてくれたんだ。こいつが誰なのかはアタシもわからねぇ」
 ノーヴェの頭に再び疑問が渦巻いた。
 はたしてこいつが何者なのか。蟻のいなくなった今の内に聞いておいたほうがいいだろう。
増援が来たらまた訊けなくなってしまう。それに、恩人のことを何も知らないなんてなんだか気持ちが悪い。
意を決したノーヴェは、地面を見たまま動かないストーム1に声をかけた。


344 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 01:18:01 ID:cp+o3qb5
「なあ、あんたは一体なんなんだ?」
 ストーム1は答えない。
「おい、人が聞いてんだから返事くらいしろよ」
 それでもストーム1は答えない。
「……チッ。無視しやがって、何様のつもりだ」
 ノーヴェは這ってストーム1に近付いた。
「てめぇ、ちょっとは人の話を……」
 ストーム1の肩に手をかけた揺さぶったとき……彼の体が、ぐらりと傾き、そのまま地面に倒れこんだ。 
「な、お、おい! どうしたんだよ!」
 ノーヴェは彼の体に右腕をからませて抱き起こそうとした。
彼の体は力を失って、鉛のように重い。
そのとき、初めてノーヴェはストーム1のアーマーがべっとりと湿っているの気がついた。
血だ。少なくない量の血が、彼の体から滲み出ていた。
ノーヴェは忘れていた。
ストーム1が、自分と同じか、それ以上の重傷者だということを。

「ああ……すまない……つい、気が緩んでしまった」
 真っ赤な血を苦しそうにこぼしながら、しかしそれでもストーム1は唇を歪ませる。
「少し眠い……休ませてくれないか」
「だめだだめだだめだ!」
 ノーヴェはとっさに叫んだ。
「今寝たら死んじまうぞ! そんなに血ぃ吐いて! お前、アタシよりも酷い怪我じゃねぇのか!?
 それに、また蟻が来たらどうすんだ!? アタシらはあんたを守れねぇぞ! ほら、立てよ!
 アタシは這っていくから。ウェンディもなんとかするから、早く逃げないとまたあいつ等が」
「もう、奴等は来ない」
 あっさりとストーム1は断言した。
気休めだろうとノーヴェは思った。ノーヴェの気を楽にする為の簡単なウソだと。
ストーム1はヘルメットを脱ぐと、黙ってノーヴェにかぶせた。

「レーダーに映っている青い点が俺、白いのがウェンディだ。わかるか?」
「え、ああ。わかる。大丈夫。こういうの慣れてるから。円の中心がアタシか?」
「そうだ。そのレーダーに赤い点は写っているか?」
「いや、写ってねえ」
「だろう。だったら大丈夫だ」
 それからストーム1は弱々しい声で、しかしはっきりと語り始めた。

「そのレーダーはこの洞窟一帯をカバーしている。赤い点、つまりは敵が写っていれば気を抜けんが、
 それが無いならもう平気だ。さっき倒した奴で、全部だったということだ」
 言い終わったストーム1は、すっと息を吸い込み、目を閉じた。
「大丈夫だ……こんなところで、俺は死なん。少し休んだら、ここから出るぞ。そして、あいつが、どうなったか……」
 それっきり、ストーム1は何も言わなかった。
「お、おい。どうしたんだよ? 返事しろよ!」
 いくら揺さぶってもストーム1は返事をしない。
 ひゅー、ひゅー、と聞こえる細い息が、徐々に小さくなっていくように思えた。
 脈もだんだん弱くなっている気がする。



345 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 01:19:14 ID:cp+o3qb5
「ストームさん。死んじゃったんッスか」
 今度はノーヴェが黙り込む番だった。
 こいつが死んだらアタシはどうやって出ればいいんだ。
もう蟻はいなくても、歩けない体で、出口までまだかなりあるのに、ウェンディも動けないのに、どうやって。
一難去ってまた一難。どうやら死神は、まだ彼女等を解放する気は無いようだ。

と、そのとき、地面が青白く輝き始めた。
人一人が入れそうな円を描いていく光。ノーヴェは、いや、ウェンディもこれを知っている。
円の中から現われた人差し指が様子を伺うように左右に動く。
指は沈み、次に二本の腕が姿を見せる。地面に手をつき腕の主が姿を現わす。それはまさしく……

「ふぅ〜やっと見つけたよ〜」
 ナンバーズ六番 セイン。
 無機物潜行能力『ディープダイバー』を所有する二人の姉だった。
「セイン、姉。どうしてここに?」
 ノーヴェが姉の名を呼んだ。セインはボディスーツの埃を払い、言った。
「もう、大変だったよ。いきなり二人の反応消えちゃったから探しにきたんだけど、通信は繋がらないからなかなか見つけらんなくて、
 こっちで爆発起こらなかったら見つけられなかったかも……って二人ともどうしたの? 凄い怪我じゃない!」、
「セ……イン……ねぇ……うぅぅ……うぇぇぇん……!」
 心配そうに駆け寄ってきたセインにノーヴェが涙を流して抱きついた。
「ちょ、ちょっとぉ! なによ、なんんなのよぉ!?」
「セインねぇ……セインねぇ……うぇぇぇ……」
「ちょっと、泣いてるだけじゃ分からないでしょ?ほら、お姉ちゃん怒らないから。何があったか言ってみて?」
 セインがちょっと困った顔をしてノーヴェの背中を撫でてくれた。
 それがとても嬉しくて、ノーヴェは嗚咽の止まらぬ口で、なんとかここであったことを伝えようとした。

「ひっく……おっきいありがぁ……いっばい……おこっ……うぐっ……おそって……で………アタシ……
 けが……で……っく……うぇんでぃ……もっ……けが……って……でも……ストーっぅ……ストーム1が
 ……たすけてくれて……でも……こい……も……たお……で……こわかった……すごい……こわかったよぉ
 ……うああああぁぁぁああん!」
 動かないストーム1を指差し、泣きながらセインに言い続ける。
セインはノーヴェを抱きしめながらストーム1の顔をじっと見た。


346 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 01:21:10 ID:cp+o3qb5

「そう。んん、えーっと。つまり、大きな蟻が二人をこんな目に合わせて、それをこの人が助けてくれたのね」
 ノーヴェはセインの胸に顔を埋めたまま頷いた。
「セイン姉。助けて。アタシも、ウェンディも、こいつも。みんな怪我して動けないから。セイン姉だけがたよりだから」
「大丈夫だよ。もうすぐガジェットと他の皆も来てくれるから。この人も助けてくれるように頼んでみる。
 なんてったって大事な妹を助けてくれた恩人さんだからね」
「ほんとに?」
 ノーヴェが上目使いでセインに訊いた。
セインはにっこりと微笑んだ。
「ええ、ほんと。このセインお姉ちゃんにまかせなさい」
 ノーヴェは泣いた。セインに抱かれて。
まるで幼子のようにひたすら泣き続けた。
そして泣きつ続ける妹の体を優しく抱きしめるセイン。
セインはノーヴェが泣きつかれるまで、そうしてくれた。

「ちょっと。私は無視ッスか」
「あ、ゴメンゴメン。忘れてたわけじゃないのよ?」

 他の助けが来たのは、それから五分後のことだった。

 時に、新暦七十五年二月九日

 この小さな出会いと小さな戦いが、全てのはじまりであることを、この時点では誰も知る由は無かった。


To be Continued. "mission4『ファースト・コンタクト』"


347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:22:38 ID:avqTaUnu
乙!
この先どうなっていくのか楽しみです

348 :322 ◆tRpcQgyEvU :2007/10/03(水) 01:22:50 ID:cp+o3qb5
投下終了。
以前、設定面で問題を見つけたという件ですが、それはナンバーズの製造年月日のことです。
ナンバーズがいつ作られたのか調べたのですがよくわからず、今の予定(SSの始まりが本編の1話以前)
では設定面に間違いがでる恐れが出てきたのです。
かといって、全員確実に揃っている『その日機動六課』以降では、今後のプロットを大きく書きなおす必要が出てきたため、
悩んだ末に今の予定のまま行くことにしました。
本編ではこのときまだ全員揃ってないかもしれませんが、このSS中では全員揃っていたということでよろしくお願いします。

余談ですが、今はノーヴェさんとうーさんのどっちをメインヒロインにするか、
それともヒロインなしで進めるかで悩んでたりします。
続きは来週の今ごろくらいに投下する予定です。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:30:18 ID:/E/f+gvB
GJっス!!

しかし、このノーヴェとウェンディ、回復したら身体的にも精神的にも強くなってそうだぜ

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:51:59 ID:noUKeO6U
いっその事ダブルヒロインでw
ストーム1は期待を裏切らない!!ウェンディさんを抱えるシーンは燃えた燃えた。
いやーお見事です、次回も楽しみにさせて頂ます!

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 01:57:44 ID:EGmRA2IV
やった! 人類は勝ったんだー!
でも初戦の蟻でこれだけの大混乱だったんだから、マジ『これからが本当の地獄だ…』って感じですな(汗
とりあえず戦略級の攻撃力が必要ですね。
ジェノサイド砲くらいの火力と射程のある……あれ? 誰か一人身近にいねえ?

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 02:08:00 ID:ECXW71N6
ストーム1、EDF!もといGJ!

ダブルヒロインという手があるじゃまいか
むしろストーム1の勇姿をみて惚れない女子はいまい

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 02:12:37 ID:cki2CtRm
とりあえずノーヴェとウェンディにはフラグ立ったな

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 02:15:58 ID:+bUNiH/B
しかし、前にも書かれていたように、今回のは極小規模な戦闘だ…
今後が怖いぜ

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 02:21:38 ID:CP9yGIIY
なんかミッドの純粋な科学力は地球より劣るっぽいから
ストーム1の装備がスカリエッティに解析されたらガジェットの質量装備が非常にやばくねw
C70とか明らかに電子励起爆の威力だしhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E5%8A%B1%E8%B5%B7%E7%88%86%E8%96%AC

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 03:01:16 ID:G+XofKno
高層ビルも一撃で破壊できる初期ロケットランチャーのスティングレイM1の威力を1とすると

ライサンZは55 C70は120

火力がトチ狂ってるなwwww

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 03:02:59 ID:+bUNiH/B
>>356
むしろそのくらいしないと倒せない侵略者達が恐ろしいな
ミッドの技術じゃ確実に倒せねぇ

358 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 04:51:14 ID:PBI32EgT
みなさんお久しぶりです!
そしてGJJJの連発です!

それにしてもリリカルBstsのメガトロン様は実に千葉トロン様でサイコー!
しかも要所要所にちりばめられたネタがwwwwwwwww

まさに【悪の余裕】を感じさせる。
こりゃクアットロも惚れる罠w


>322 ◆tRpcQgyEvU
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ディエチかわいいよディエチ

この勢いならマスター・チーフとマーカス・フェニックスが「待たせたな!」をしても全然おかしくないぜッッ!!


あ〜〜〜明日つうか今日早いのに目が覚めちゃったじゃないですか!!
恨みを込めてリリ犬前半投下!



359 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 04:52:31 ID:PBI32EgT
     理解を求めず
     同情を求めず
     ただ戦場に捨てられ朽ち果てる折れた剣のように……



・ACT2 『猟犬 -ヤクトハウンド-』

 

 快晴のミッドチルダ首都の空を飛ぶ小型単座ヘリが一機。
 ヘリの胴体に描かれるのは一課のシンボル『ケルベロス』の刻印。
 操縦するのはハチロウ・キシュウ。年齢29歳。
 時空管理局機動一課航空小隊パイロット第三世界南アレフガルドの出身だ。
 彼が覗き込む足元の高速道路では、平時なら滅多に起きない渋滞が起きている。
 原因はその先だ。
 渋滞が向かう遥か先には煙が上がっていた。
 さすがに道路管制能力が優れた魔法世界といえども、突発的な事件事故には対応できない。
 それをやるには予知能力が必要になるが、ミッドチルダ式の魔法にそんな便利なものはない。
 ハチロウは音声のみの無線で地上の部隊に状況を送る。

「<ホイシュレッケ01>より各車へ。現場は臨海21号斜路より東へ約300の立体交差橋。現在なお炎上中。燃料触媒工場からの車輌が各所で渋滞中〜。
 二次災害の危険性大。至急現場一帯の初動警備を要す」

 数秒経っても返事が無いので、ハチロウはやや砕けた口調で聞き返す。

「……オイ聞こえてんのかよ!路上に奴等がヨダレ垂らしそうな子羊ちゃん(テロの二次攻撃目標)がウヨウヨ……」
《うるせえッ!》
 
 男の怒鳴り声がハチロウの付けているヘッドホンに響いた。
 罵声と一緒に、その男の周りのクラクション音も拾っていたから、男を取り巻く状況がよくわかった。

《こっちは手前っちと違って地面を転がしてんだ!ひとっ飛びって訳にゃいかねんだよ!とっとと行きやがれ!》

 空を飛ぶハチロウに怒鳴り返した男は、渋滞に巻き込まれた輸送車輌の車窓から身を乗り出して手を振り上げる。
 輸送車輌のボンネットと車体側面にあるのは、当然地獄の三頭犬の刻印。
 同じ渋滞に巻き込まれ、機動一課輸送中隊第二輸送小隊の装甲車輌と装甲版が装備された大型トラックの近くに偶々居合わせてしまった、一般のかたの軽自動車や乗用車が、詰った車道のなかで、僅かにでも離れようとした。
 みんな怖いのだ。
 黒塗りの装甲車に乗っている、赤い眼をした人たちが。
 普通乗用車に乗っていた家族連れの男の子が、ミッドチルダでは珍しい、純真な"質量兵器"である装輪装甲車と、その天蓋なしの開け放たれたところで身を乗り出して周囲を監視するプロテクトギアに興味をもって見つめた。
 
 機動一課第2中隊第7小隊前衛要員のチュウイチ・コシロマル三尉(少尉)は、小隊長に周辺警戒を買って出た。
 息が詰るような狭い車内から背筋を伸ばせば、見渡す限りの車の列。
 本来なら、事件発生と同時に一般車輌の全面禁止処置が取られ、現場までの移動はスムーズに出来るはずだった。
 これは優秀な道路管制システムと直結した車載ナビのおかげである。
 しかし今回の出動で盲点だったのは、どっかの誰かが緊急車輌が通る災害用車線にまで車輌を詰めていたことだ。
 その御蔭で、こちらが現場まであと数百メートルというところで完全に進めなくなってしまった。
 もっと悪いことは、高速道路のど真ん中ということで迂回路が取れないということだ。
 これで初動到着は不可能となった。


360 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 04:54:25 ID:PBI32EgT
 コシロマルは、現場上空で一課航空隊のジガバチがなにかやっているようだが、大して気にしない。
 こちらと無関係であったからだ。
 コシロマルはプロテクトギアのマスクの中でも表情を一切崩さずに思った。
 そのかわり、こういうところで一課の輸送部隊足止めを食うことは、襲撃してくださいと言っているようなものだ。
 まだ、ミッドチルダの反管理局武装勢力『セクト』は民間人を"大量に"巻き込んでの自爆テロは起こしていない。
 しかし、現状がこのままいけば、いつか必ずやりかねん"頭の良い莫迦"がセクト内部から現れるのは時間の問題であった。
 要するに、管理局地上本部側が最も恐れている事態が、同時多発無差別テロである。
 コシロマルは昨日、第97管理外世界「地球」から都市型テロ対策のアドザイバーとして特別に来歴していただいた専門家の講話を思い出した。

「スッゲ〜〜〜!!」
 
 少年はすぐ隣の装輪装甲車量を眺めていった。
 ミッド世界にはマズ直接おめにかかれない、その"質量兵器"の塊がいま目の前に!
 やたらデッカイとしか表現できない、太くて大きくてやたら硬そうなタイヤが片側4個も付いている装輪式装甲車は、男として生まれたからには見とれないなんてことは少年には無理だった。
 足回りもゴツくて、そのメカニズムが荒事をするためにとにかく頑丈に作られている印象を見るものに与える。
 そして、少年は見上げると、装甲車の上に上半身を乗り出しているプロテクトギアの『赤い眼鏡』。
 目と目が合ってしまった!そう思った少年は、すぐに車内に身を縮めてウィンドーを急いで閉め、それ以降見ようとしなかった。
 あの赤く鈍く光る眼を見てしまうと、まるで問答無用に捕まるんじゃないかと思って恐怖してしまったのだ。

 コシロマルの脳裏にあったのは、子供の乗っている自動車が一番危険と、どこかもの哀しそうに話す女性講師だった。
 ――警備をかいくぐり一人でも多くを巻き添えにするためには、自爆する車へ一緒に子供を乗せて、警備側に家族連れと思わせて油断を誘うのが基本になっている。
 ――それどころか、むしろ子供の身体に高性能爆薬を巻きつけ、さらに発見されるのを防ぐ方法もある。
 ――そのため、警備側は"全てを疑って"検査をしなければならない。
 ――家族の子供役にさせる子供はストリートチルドレンがほとんどであり、明日の食を得るために、何も知らずに車に乗せられている例がほとんどである……。
 コシロマルは彼女の助言に従い、全てを疑った。
 しかし、よく考えれば、これは機動一課の通常業務であることに気付いた。
 でも別にそんなことは特に気にしない。
 講師として来てくださった美しい女性が、香港警防隊の主要幹部で、しかもあのエース・オブ・エースの親戚だということもコシロマルにとってはどうでも良いことだ。
 ただ油断無く、コレまでどおりに物事をやるだけなのだ。

 子供達からも恐れられる。
 これこそが次元犯罪者を震え上がらせる機動一課なのだ。
 
 輸送部隊指揮官の罵声が止んだ。
 さっさと現場上空に行けといわんばかりに。
 迂回路の無い直線道路のど真ん中で、本来の出動内容とは関わりのないタンクローリー横転火災事故(恐らく)で渋滞に嵌ってしまったのだ。
 これにイラつかないヤツは滅多に居ないだろうと、涼しい顔をしながらハチロウは思った。
 燃えているタンクローリーに積んでいるのは、少量でただの水を燃料に換える媒体物質である。これが空気にさらすと良く燃えるのだ。
 時間が経ては自然分解されるクリーンな物質と言うが、モクモクと上がる黒煙を見るからに、にわかに信じられない。
 しかしソレはそうなんだろうとハチロウは機体を急旋回させながら考える。
 彼は魔力素質が全く無いので、魔法から作り出された『自然に優しい錬金化合物質』にいまいち懐疑的だった。
 もっともそうすると彼が今乗っている愛機たる傑作小型ヘリコプター『Fa-330』愛称"ジガバチ"のエンジンを動かしている燃料も、水にその化合物質を少量加えて造っているという点では同じなのだが……それに関してはキッパリ気にしないことにしている。
 やっぱ空を飛べるってのっていいなァ〜〜。


361 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 04:55:31 ID:PBI32EgT
「あ〜あ。また普警と警備隊の連中に先を越されちまいやがってからに……」
 
 ハチロウが"現場"上空に到着したときには、自治警のパトカーとその周りの警察官に混じっている管理局陸上警備部隊の茶色の陸士制服を確認できたからだ。
 なお普警というのは魔法に関わらない普通の警察略して"普警"当然非公認の造語であるし、なにより失礼だ!
 管理局は、魔法能力保有者と非保有者の差別化につながる言動は断固として"自制"しております!!
 ハチロウは地上をさらに眼を凝らせば、陸士の2人とも女性だということがわかった。それもかなり若い!しかも美人!!
 青紫のロングヘアをストレートになびかせながら警官に指示を出しているのと、その隣の女性もこれまた腰よりも下の太腿まで伸ばしたブラウンの長髪を首の後ろで黄色のリボンで縛っている。
 どちらもとんでもない美少女であるのがハチロウにも良くわかる。
 でも彼女たちどっかでみたような?
 そう思った瞬間無線が入った。

『よォ一課の哥兄ちゃん!景気はどうだい』

 無線の相手は後方から来た自治警のヘリ部隊だ。
 二機の縦列複座(タンデム)式最新型ヘリコプター『Fi-282』は、その空気抵抗を考慮に入れた流線的外見と警察らしい純白が映える機体色から「白鳥」とも喩えられる気品さを見るものに与える。
 しかしながら、その力強い機動性から公式通称は"ハヤブサ"。
 数が少ない飛行魔導師に代わる航空機動警邏の主力である。
 当然、ハチロウの操縦する単座ヘリ"ジガバチ"とは性能面で雲泥の差だ。これは"ジガバチ"の設計製造のほうが古いから当然といえば当然。
 そのハヤブサを操る隊長らしき男から続いて無線が入る。

『お手数だけど、ちいと場所あけてくれや』

 それを聞いて思わずカチンとするハチロウ君29歳。

『そんな骨董品でこの辺ブイブイやられちゃ迷惑なんだよ。ここはオレ達が仕切るからよ。いい子だから尻尾巻いてさっさと帰えンな!』

 「骨董品」と聞いたハチロウはあることを思いつく。
 ニヤと笑って操縦パネルを操作する。
 いくつかの燃料関係の調節をしてからエンジン出力を急激に上げると……。

 ―――ギュイイーイン………ボンッ
 
 機関内に擦れる音がした直後にバスケットボールが破裂したような音をさせ、エンジンの排気口から白煙を盛大に噴出す。
 ハチロウが操縦桿を引き上げると、信じられない速度で急速上昇する。
 ピッチアップ!機体を真上に向けての垂直上昇!
 そして無線を送ってきた隊長機のハヤブサとの相対高度が200メートルになったとき、180度垂直状態のままもう一度操縦桿を引く。
 転地が逆転。ハチロウの視界に2機のハヤブサを視認すると、操縦桿にある"安全装置"を外す。
 直後ひっくりかえった状態でさらに機種を上げ、逆落としの急降下を敢行する!
 ハヤブサのパイロットは、煙を吹いてエンジントラブルを起こした中古ヘリが、急上昇後キリモミ状態で墜落するように見えた。
 しかもこちらに一直線に!
 ハチロウは目の前に出現させた"照準用"空間モニター一杯に警察ヘリを捉え、操縦桿の引き金を引く。
 頭の中で、ヘリの胴体に装着させた二連装機関銃が火を噴いた。

「ちゅどどどどどどどどどどどどど!」


362 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 05:18:46 ID:PBI32EgT
 子供がオモチャの鉄砲を撃つように、銃声を口ずさむ。
 コックピット内で驚いているパイロットの顔が見える距離まで近づく。
 相手は衝突するとしか思っていないだろう。
 回避機動をする暇を与えない戦闘機動だ。
 2機のヘリの間を凄まじい速度で急降下で抜ける。
 そのまま大地に接触する寸前でジガバチは機体を持ち直す。
 ハチロウの"真横"に慌てふためく警官と陸士の姿があった。
 数瞬地面から数十センチのところをホバリングし、チューニングで出力規定値を大幅に変えられたエンジンが回転数を一気に上げて飛び上がった。
 ジガバチが放出した白煙が、空から地面へ、そしてまた空ヘと急角度のヘアピンカーブを描く。
 無線機のスイッチを切った状態でハチロウは口元をほころばせながら戦果を報告した。

「戦果。FI−282ハヤブサ、二機撃墜。パトカー3大破。警官12と魔法少女2、即死♪」

 だれも聞いていないが誰かに向って。
 つまるところ、ハチロウの完全なお遊びであった。
 それをやられた側はたまったものじゃない。
 最初に"撃墜"された警察ヘリのリーダー機コパイロットが呆れたように言った。

「何て野郎だ。あれでも管理局員か?」
「だが、……いい腕してやがる」

 後部座席の文句に機長が応えたとき、すでに旧式機は出力を全力全開で彼方に走り去っていた。
 地上では、我に返った警察官の現場責任者が無線で一課ヘリの文句を言いまくる。
 捜査協力で出動していた魔法少女こと、2人の戦闘機人はというと………。

「ナカジマ先輩ちょっとどいて!アイツ撃ち落せない!!」
「ディエチ、止めなさい!もう居ないわよ!」

 あまりの突然の出来事でバリア・ジャケットやシールドを展開させる間も無くの妄想射殺である。
 砲撃特化型デバイス『ヘヴィバレル』起動させて、無礼なヘリをIS能力「イノーメスカノン」で"爆砕"しようとする数ヶ月前に配属された後輩、ディエチ・スカリエッティをかなり必死に取り押さえているギンガ・ナカジマであった。
 ちなみにディエチのIS能力は質量兵器ではなく魔法に相当する、と"彼女たち"の後見人の公安二課の主ブンメイ・ムロトがそう言ったので、そうなっている。
 管理局上層部誰も彼も、彼女達戦闘機人の身柄が古代遺物管理部公安二課に押さえられていることに恐怖を感じていたのだ。
 人間誰しも「痛くない腹を探られたくない」からだった。
 
 八年前、首都防衛隊最強の武装隊、通称"ゼスト隊"は公安二課と共同作戦を行った。
 目的は山中の地下にある違法研究所の強制査察。
 別名スカリエッティ・ラボの制圧は、何の連絡も無しで行われた機動一課の襲撃で幕が開けた。
 詳細は後日記すが、この事件で紆余曲折を20回ほどグルグル回って公安二課は、戦闘機人とドクターを入手……もとい『保護』することに成功。
 以後、古代遺物管理部とその公安二課の、管理局にける発言力が急速に高まった。
 特筆すべきは、戦闘機人事件を“餌”に、最高評議会とレジアス・ゲイズ中将に協力体制を敷くことに成功したことだろう……。
 
 古代遺物管理部 部長イサオ・アニヤ。
 古代遺物管理部公安二課 課長ブンメイ・ムロト。
 古代遺物管理部機動一課 課長シロウ・タツミ。
 かつて、互いに眼となり耳となり、三位一体を誓い合った。
 ロストロギアが関わるテロ事件を解決し、かの『伝説の三提督』の再来とまで期待されていたが、今から八年前の戦闘機人事件を切っ掛けに、決定的に訣れてゆくことになる
 

 機動一課の乱入で大混乱になった事件現場。
 普段冷静というか物静かな後輩が、声を荒げて激怒するその訳を、管理局陸上警備隊・陸士108部隊所属のギンガ・ナカジマ陸曹は知っていた。
 やはり地獄の番犬ケルベロスは、戦闘機人にとって仇敵いがいの何者でもないのだということを……。


  【 後編へ続く 】


363 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 06:23:45 ID:PBI32EgT
なにかイロイロと原作がネジまがってきてしまいました。

(そりゃ魔法少女モノに60年代安保闘なをクロスすれば何かがおかしくなるってもんさ……)

今後もっとドス黒くなる可能性が……
それこそ脳ミソが裸足で逃げ出したくなるぐらいの権力闘争とか陰謀とかを目指したいです!

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 06:51:37 ID:CP9yGIIY
>>361
慣性も無しにヘリは垂直上昇なんて出来ませんよ。
パイアセッキやシコルスキーのX2みたいに後ろにプロペラが付いてるなら別ですが

365 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 06:52:53 ID:81wBZIqy
皆様おはよーございます。ここで唐突ですが、ちょっと今後の予告を。
前回のあとがき(?)で、「戦闘パートだけど短めかも」とか言ったんですけど、ぶっちゃけ無理でした。なのは分も薄めで謎も増え過ぎたので、ここは一つ、その次の謎解きパートと共に連続投下を試みたいかと。
まぁ終わクロ分多めでバトル有りの前編、新なのはキャラ登場な謎解き有りの後編、って風に思って下さい。
既に謎解きパートは一通り書き終わって現在は微調整中、多分明日か明後日には投下出来るっぽい感じなので、出来次第で朝と夜に分けて投下してみたいかとー。

そして前スレで言われた事、「京とナンバーズ」について。
ふふふ、良い目の付け所ですね? 自分と同じ事を考えましたよ貴方は。
そう、先の事を言うと鬼が笑うと言いますが、ここは敢えて、声を大にして言わせて下さい。
「ナンバーズ・レディース化計画進行中」とッ!!!
解る人は笑い、解らぬ人は呆れて下さい。そうですとも、考えておりましたよ自分だって。ええやって見せますとも、ナンバーズに「押忍!」って言わせて見せますとも!!良い感じに都合合わせてみせますとも!!!

っつー感じなので、皆様出来れば長いお付き合いをお願いしたく存じます。ていうか見捨てないで、マジで(涙目)。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 07:58:01 ID:KGjer0pB
前スレに書いていた俺だが、これもカワカミンのなせる業か
でも展開予想は作者が書きづらくなるだろうから以後自粛します

幻実都市IZUMOから応援してます

367 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 08:55:54 ID:MwAuBxom
病院に行く前に投下して行きます。
>>322 ◆tRpcQgyEvU氏&リリカル犬狼伝説氏
お二人とも投下乙であります。


368 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 08:57:29 ID:MwAuBxom
 ヒロイック.エイジ×リリカルなのはStrikerS
 短編 その1

 鉄の種族と呼ばれる人類と、銀の種族と呼ばれる人類に似た姿をした者達との戦争は、英雄の種族を宿した者たちと鉄の種族の王女によって、
黄金の種族が旅立った別次元宇宙への扉が開かれ、戦いは終結した。
 その際に扉を開く鍵と成った、英雄の種族を右目に宿した鉄の種族の少年エイジは光と成って消えた。
 それから4年。銀の種族から託された力と自らが持つ星再生のプラントで南半球が破壊されていた惑星オロンを修復した人類。
 自然豊かと成った惑星オロンで、浜辺で砂ダコと呼ばれる種族を見つめる女性ディアネイラ・イ・ライシャ・アルトリア・オル・ユーノス 。
 銀の種族の力を受け継ぎし鉄の種族を導く王女は、自分の進むべき道を歩んできた。
「エイジ…」
 惑星オロンを再生させ、フートの家族から果物を貰い物思いに耽っていたディアネイラだったが、突然出現した別宇宙への扉から現れた思い人を目にする。
 居ても立っても居られず、海の上に立っているエイジの元へ行く。
 その時のディアネイラの顔は、満面の笑顔と喜びから出る涙で濡れていた。
 黄金の後光を受け輝いているエイジが差し出した手に手を伸ばすディアネイラ。
 銀の種族から受け継いだヘドロンの盾を使わず、己の足で海を掻き分ける。
 そして、彼と彼女の手が重なった瞬間、世界が光に包まれた。

「―イラ。ねぇ、ディアネイラ。起きて」
 懐かしくて、それで居て温かみのある声と、力強い手で肩を揺さぶられ目覚める。
「…エイジ?あっ、エイジ!」
 今まで会いたかった人が、目の前でいる。
 その影響なのか、彼に抱きつくディアネイラ。
「会いたかった。4年間ずっとあなたの事を思い続けていました」
「うん。僕も、君と出会えることを望んでたよ」
「エイジ…」
 心がいっぱいになる言葉を貰い、涙を流すディアネイラ。
 そんな彼らに話しかける一人の男性。
「お取り込み中すまないが、君たちの身元を知りたいのだけど」
 彼らに話しかけてきたのは、左手に銀色の杖を持ち黒い服を着た男性だった。

 第一幕〜別世界〜

「なるほど、君たちの話をまとめると、惑星オロンと言う星で君たちが出会ったあとに光に包まれ、私たちに保護された。で、良いかね?」
 今居る場所は、ある部屋の一室だ。ディアネイラはベッドに腰を下ろし、エイジもその横で座り、目の前で話を進める男性と向き合う。
「うん。ディアネイラが目を覚まさないから心配だった。その時、この船が近づいて来た」
 エイジの話によれば、光に包まれた後、どこか分からない空間に放り出されたらしい。
 そこは、管理局の次元間航行艦船が使う次元航路であったため、宙に浮く銀色の六角形の障壁で守られたディアネイラと彼女に寄り添うエイジを、
航行中だったクラウディアが助け出したのだ。


369 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:00:36 ID:MwAuBxom
「自己紹介をしておくよ。僕の名前は、クロノ.ハラオウン。この船クラウディアの艦長をしています」
「僕の名前は、エイジ」
「私(わたくし)の名前は、ディアネイラ・イ・ライシャ・アルトリア・オル・ユーノス 。と、申します」
 自分の身分を言わなかったディアネイラ。
 その理由は、普通なら大々的に兄たちが彼女の顔を使って自分たちを宣伝していたことで顔が知れ渡っているはずなのだ。
 それが、この目の前に居る男性は彼女の顔を見ても取り分け凄い反応をする事も無いのだ。
 これらの情報から、黄金の種族が旅立った別宇宙へ移動してしまった可能性などを考慮し無用な気遣いを欠けないようとした結果だ。
「あはは。エイジ君と、ディアネイラ・イ・ライッ…すまない。ディアネイラさんですね。これからのあなた達の処遇をご説明します」
 異常に長い苗字に舌を噛んでしまったクロノは、顔を赤くしながら彼女たちの処遇について説明し始めた。
「君たちの居た次元世界への道は、現在別艦が探索中だ。帰る道が見つかるまで、時空管理局の方で君たちを保護する事になった」
 クロノの話から彼が所属している『時空管理局』とは、多数の次元世界を管理している人類が築いた組織だと把握するディアネイラ。
 そして、自分たちの身柄は彼らの監視下に置くということを認識する。
「そう、硬くならないでくれ。取って食うつもりは無い。ただ、君たちの力が悪用されるのを防ぎたいだけなんだ」
「私たちは、他の方々を傷つける真似は致しません。この力も、人類が新たに得た守りの力なのです」
 ディアネイラの差し出した手に出現するヘドロンの盾。
「強い意志を持った方に余計な事を言ってしまい失礼しました。ただ、私たちにも次元世界の安定を守る使命があります」
「はい。先程の話であなた方時空管理局の考えを知りました。あなたの申し出を受けましょう」
 右手を差し出すディアネイラに、クロノも右手を差し出し握手を交わす。その2人の手に両手を被せるエイジ。
「僕も!」
 彼のにこやかな笑顔に、満面な笑みで返すディアネイラと苦笑いで返すクロノであった。

 ディアネイラたちを部屋へ残し、艦橋へ戻ったクロノは通信士に機動六課へ通信を繋げるように指示した。
『こんな時間に何の用や?クロノ提督』
 現在の時刻は午後8時過ぎだ。そろそろ帰宅しようとしていた八神はやては、突然のクロノからの連絡を受ける。
「突然の連絡ですまない。そっちに、空きの部屋は在ったか知りたかったんだ」
『空き部屋?なんや、家に帰れなく成るようなことでもしよったんかい?クロノくん』
「断じて違う。それよりも」
『空き部屋かぁ〜ちょっとまってな』
 少し時間が経った後、通信に戻ってきたはやて。
『空き部屋なら、何個かあるよ。それにしても、何でそないな事を聞いてきたんや?』
「ある特殊な能力を持った次元遭難者を救助したんだ。そこで、その者たちを少しの間、そっちで預かってくれないか?」
『はぁ?何でや』
 担当の部署ならたくさんあるのに、何故機動六課へ預けたいのかと問うはやて。
「その2人は、次元空間を生身で漂流していたんだ。この意味が分るか?」
 驚愕な顔をするはやて。それもその筈、通常次元空間を通るにも次元航行艦船などが無ければ無理なのだ。
 それを、生身で滞在していたなど通常ありえないのだ。
「それで、彼らの力が別の部署に知れ渡った場合を考えた結果…機動六課が適任だと判断したんだ。あの少女も預かっているんだろう」
『うん。今は、なのはちゃんとフェイトちゃんが親代わりしてる。受け入れはOKやけど、その2人って男?女?』
「野性味のある青年と、金髪のお嬢様」
『おお!何や、その取り合わせは!直ぐにコッチへ送ってや!!』
 何故か興奮する彼女に、汗をたらすクロノ。
「分った分った。時間が決まったら直ぐに連絡を入れるよ」
『ほんなら、期待して待ってるよ。はぁ〜揉み応えのある胸やったら良いなぁ〜にひひ』
 通信を切る際のはやての表情は、まるでセクハラするおっさんだった。


370 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:02:43 ID:MwAuBxom
 時空管理局本部へ帰還したグラウディアから降りたクロノは、エイジとディアネイラをトランスポーター.ハイに乗せミッドチルダ首都クラナガンへ転移させる。
 転送ポートへ出た2人は、その光景を見て驚く。
「うわぁ〜先の所と様子が違うよ。ディアネイラ」
「えぇ。部分的に私たちの世界の技術に近いものが取り入れられている見たいですね」
 時空管理局本部は、自分たちの世界に在った衛星基地に似ていたが、この場所は一昔前の人類の施設に似ている。
「歴史で習いました物と、良く似ていますわ」
 係員の方に呼ばれ、慌ててその後を追う2人。
 付いて行った先には、ゴールドロングヘアーの女性とピンク色のポニーテールをした女性が2人待っていた。
「初めまして。あなた方がエイジさんとディアネイラさんですね?」
「エ・イ・ジ!」
 彼の突然の反応に目を丸くするフェイト。
「何故、私たちの名前を知っておられるのですか?」
 エイジを嗜めて自分たちの事を知る目の前の女性に問う。
「失礼しました。私は、機動六課ライトニング部隊隊長フェイト・T・ハラオウン。あなた方を救出したクロノ提督の義妹です」
「そして、私の名はシグナム。機動六課ライトニング部隊の副隊長だ」
「あなた方が、私たちを機動六課と言う場所へ連れて行ってくださる方々なのですね。よろしくお願いしたします」
 頭を下げるディアネイラを見て、エイジも頭を下げる。
「よろしく!」
 元気な挨拶も忘れない彼だった。

 フェイトの黒いスポーツカータイプの自家用車に乗り、機動六課へと移動する4人。
 運転席にはフェイト、助手席にはシグナム、後部座席にはエイジとディアネイラが座る。
「わ〜すごいよ。ティターロスと似た物がいっぱい」
 後部座席の窓から外を見続けるエイジ。彼の純粋な行動にニッコリと笑うディアネイラ。
「そうですね。文明レベルは、私たちの世界と似ている」
 一般市民レベルだと、エイジたちの世界の方が発展している事が見て取れる。
「御二人の生まれ故郷は、どんな所だったんですか?」
 運転をしながら、バックミラーで2人を見るフェイト。
「エイジは、自然がいっぱいで、フートたちが楽しく暮らしているオロンから来た」
 両手を広げ、身体全体で大きさを表現するエイジ。
「私の生まれ故郷デューイは、星の大半が海で占められている。美しい星です」
「御二人の故郷って、とっても良い所なんですね。一度あの子達と一緒に行ってみたいな」
「レリック事件が終わった後でも休暇を取って、遊びに行けば良いと思うが?テスタロッサ」
「そんなシグナム。なのはだっていっぱい仕事しているのに、私だけ休む訳には」
「ふっ、それぐらいの余裕を持てと言っているだけだぞ」
 意地悪です。と、顔を膨らませて言うフェイト。
 そんなやり取りを微笑ましく見ていたディアネイラだったが、遠くから感じる黒い悪意と何かを狙う強い意志を感じ取る。
「遠く、いえ。この付近で黒い悪意を感じます」
 突然警告を鳴らすディアネイラに、何が起こったのと顔に浮かべる二人。


371 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:04:50 ID:MwAuBxom
 その時、前のトラックの上空に出現した召喚魔法陣から現れた多数のガジェット。
 アームケーブルを使いトラックの荷台に取り付いていく。
「ガジェット!」
「何故、出現を察知できた?」
 ディアネイラへ問うシグナムの眼は鋭いものに成っていた。
 フェイトは、車を横に着けて停車させる。懐から三角形の何かを取り出していた。
「私には、人の強い思いを感じ取る力があります。この付近から少し離れた所から今でも悪意を感じられます」
 彼女が指差した先を見たエイジは、車のドアを開け外に出る。
「ディアネイラは、ここでまってて」
 エイジは、そう言い残して凄まじい跳躍で反対車線の端に飛び移ると続けて先のビルへと飛び移っていく。
「エイジ!」
 彼が再びどこかへ行ってしまうのかと思うディアネイラ。
 一方、車から出たフェイトとシグナムは、その身体能力に目を疑う。
「あの子、魔力も無しであんな跳躍を」
「主の話通り、特殊な能力を持っていると言う事か。レヴァンティン!」
 右手に持っていた剣の形をしたキーホルダーを構えると、
『Jawohl』
 機械的な声が聞こえた後、シグナムを薄めの紫色の光に包まれ、その光が消えた後には鎧を着て剣を構えていた。
「その姿は」
「魔力で形成した鎧だ。フェイト、私は奴の後を追う。ここは任せた」
 そう言うと、エイジが移動した方向へ飛び立っていく。
「ディアネイラさんは、ここで待っていてください。バルディッシュ」
『Set up』
 金色の光に包まれ、その光が晴れた先には右手に黒いハルバートを持ち、白いコートを纏い黒い服を着たツインテール姿のフェイトが立っていた。
「ロングアーチへ、これよりガジェットの掃討とレリックの回収へ向かいます」
『了解しました。周辺の交通規制を近くの陸士部隊に通達します』
 立体モニターを使用した通信をしたフェイトは、前方で暴走するトラックの元へ移動する。
「バルディッシュ」
『Sonic Move』
 金色の光に包まれたかと思うと、瞬時にトラックの前方へと回りこむフェイト。
「はぁぁぁ!」
 バルディッシュからハーケンスラッシュという光の鎌を発生させ、群がるガジェットへと向かっていく。
 みんなが飛び出して行ってしまった後、ディアネイラは意を決してフェイトが向かった所へ向かう。

 あるビルの屋上で、召喚魔法を発動している紫色の長髪をした少女とメガネをかけ青色と灰色などの配色のウエットスーツを着た女性が話をしていた。
「うふふ。ルーテシアお嬢様、じゃんじゃん転送していって下さいね。あなたの捜し求めていた物が、あそこにあるんですから」
「うん。必ず手に入れる」
 更に力を増す召喚士ことルーテシア.アルビーノ。
 ルーテシアは、召喚した召喚虫をガジェットへ取り付かせガジェットの動きを良くしている。
 その強化型ガジェットを目標へ送り続ける彼女の息は少々上がってきている。
 ルーテシアの立つビルの上でガジェットの動きや、周囲の状況などのチェックを行っているメガネをかけた女性クアットロ。
 スカリエッティが作り上げた戦闘機人の4番目のナンバーを持ち、後方指揮官としての能力を持つ。


372 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:07:01 ID:MwAuBxom
「あら、人造魔導師がガジェットを襲ってますわ。思っていたよりも対応が早い。それに何か近づいている?ディエチちゃん、何か見える?」
 彼女たちの後方で狙撃砲を構えた女性ディエチは、眼に仕込まれた観測装置で遠くから近づいてくる者を発見する。
「ん、少年が1人近づいて来てる。魔力反応無し、機械的な改造は外見からは特に無し。それでいて、私たち並の跳躍力」
「要するに、普通じゃないってことね…良いわ。ディエチちゃん、狙撃しちゃって。近づかれて妨害されても困るわ」
「了解…」
 余り乗り気じゃないディエチだったが、クアットロの命令を無視する訳にもいかずイノーメスカノンを少年へ向ける。
「IS発動…ヘヴィバレル」
 ディエチの先天固有技能が発動し、接近する少年へ向けSクラスのエネルギー弾を向ける。
 徐々に近づいてくる少年へ向け、トリガーを引く。
 狙撃砲から放たれたエネルギー弾が、一直線に接近してくる少年へ向かい直撃する。
「直撃…なっ!?」
 直撃し爆発も起きたのに、少年は無傷で接近している。
「ディエチちゃん。手加減でもしたの?」
「いいや、ちゃんと撃った。直撃も確認した筈なのに」
 そう、少年は確実にエネルギー弾の直撃を受けたのだ。
 だが、その身体には傷一つ無いのだ。
 もう一度チャージしエネルギー弾を撃つディエチだったが、爆発によって発生した煙の中から現れる少年の姿を見て驚愕する。
「化け物か!?」
 ビルとビルの間を跳躍し、等々クアットロたちの目の前に到着する。
「みーつけた!」
 彼女たちを指差し喜ぶエイジ。
「何故、こちらの位置が分かったのかしら?センサーは狂わせているのに」
「そんな事どうでも良い。今分かるのは、彼が私たちを止めに来た事だけ」
「澄ましてますわね。ディエチちゃん」
 軽くため息をつくクワットロは、周囲に待機させていたガジェット2型10機を呼び寄せる。
「どなたかは存じませんが、消えていただきますわ」
 右手を前に振り突撃の号令をするクワットロ。
 その命令に従いエイジへ向けビームを放つガジェットたち。
 エイジは持ち前の運動能力で、それらの攻撃を回避していく。
 頭に当たりそうになったビームをブリッジで避け、すぐに態勢を戻し勢いをつけずに上空にいるガジェットへ飛び移ると右拳を叩き付ける。
 宇宙船の外装を引っぺがした程の腕力を持つエイジにとって、ガジェットの装甲など紙切れに等しい。
 簡単にボディを貫通されたガジェット2型は、エイジが飛び去った後爆発する。
「わ〜い!」
 次々にガジェットの上に降り立ち拳を振るうエイジ。
 その行為に唖然とする戦闘機人2人の目の前に着地するエイジ。
「人を傷つけちゃだめだよ」
 そう言って微笑むエイジを見て逆に冷や汗をかく2人。
「くっ」
 狙撃砲を至近距離から相手に向け、ISを発動しエネルギーをチャージする。
 上空へ避難するクワットロと、召喚魔法一旦停止し横につけていたガリュウに連れられ隣のビルの屋上へ避難させられるルーテシア。
「悪いけど、ここで捕まる訳には行かない!」
 狙撃砲のエネルギーをエイジへと発射する。
 凄まじいエネルギーが彼を丸ごと巻き込んでいく。
 エネルギー弾の発射跡には刳り貫かれた地面が残る。
「これで……馬鹿な」
 崩れた外壁からニョキっと飛び出してくるエイジの姿を見て驚愕するディエチ。
 笑顔のまま彼女に近づいたエイジは、狙撃砲の砲身を掴むと握力で握りつぶしてしまう。
「これでお終い!」
 砲身を握りつぶした狙撃砲を床に落とすと、次に上空で何かを操作しているメガネをかけた女性の方を向くエイジ。


373 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:09:20 ID:MwAuBxom
「もう、戦うのは止めよう。みんな悲しむよ」
「そんな胡散臭い台詞をよく言えますわね。私は、ドクターの夢を叶えさせるだけです。ルーテシアお嬢様!時間稼ぎをお願いします。姉を呼びますので」
「分かった。ガリュー、お願いできる?」
 ルーテシアの願いに首を縦に振る人型の姿をした召喚虫ガリュー。
 両腕の爪を伸ばし、背中に紫色に発光する羽を出現させエイジへ突進する。
 エイジは避けずに、相手の鋭い爪による攻撃を両手で受け止める。
「君は、何で戦うの?あの子と契約したからなのかな」
 エイジの質問に答えず、右足で彼を蹴り飛ばす。
 ガリューの蹴りで吹き飛ばされたエイジだったが、空中で回転し勢いを殺し着地する。
 話を聞いてもらえそうに無いことを悟ると、床を蹴り一気にガリューの懐へ入ると右アッパーを繰り出す。
 その攻撃を避けきれずアゴに入ったアッパーによって、宙を舞うガリューは、そのまま床に落下する。
 並外れた身体能力から繰り出された攻撃は、如何に召喚虫であろうと相当なダメージだ。
「ガリュー……私の友達を傷つけないで!」
 大切な友人であるガリューが傷つけられ激動に駆られたルーテシアは、召喚魔法で地雷王を召喚する。
「地雷王…あの子を倒して、お願い!」
 巨大な甲虫である地雷王は、全身を震わせビルを揺らしながら額の二又の角から雷を発生させ撃ち出す。
「うわぁ」
 雷撃がエイジの側を通り床に着弾する。その攻撃が着弾した箇所は、砕け黒焦げている。
「人に当たったら危ないよ」
 エイジは地雷王へ話しかけるも、意思が無いのか攻撃を続ける。
「答えてくれないのなら、少し大人しくしてて」
 そう言うと、素早く地雷王の真横に着くと巨体を持ち上げ投げ飛ばす。
 凄い墜落音と共に、床に叩きつけられた地雷王は身動きが取れなくなる。
 相手が動けなくなったのを見たエイジは、少女の方を向く。
「僕は、エイジ。君の名前は?」
「え…」
 彼の突然の質問に唖然としたルーテシアだったが、エイジの朗らかな笑顔に何故か答えてしまう。
「ルーテシア」
「ルーテシア。何でこんな事するの?みんなに迷惑が掛かるよ」
 その質問に顔を伏せるルーテシア。
「…お母さんを蘇らせたら、私に心が生まれる。そう聞かされたから」
「お母さん?お父さんみたいなもの?」
「お父さんは知らないから答えられないけど、多分そう…大切な人」
「エイジにもあるよ、大切な人。ディアネイラでしょう。イオラオスや、アネーシャや、テイルとメイル!それにメヒタカたちも!」
 元気良く答えるエイジを見ていたルーテシアは、彼はゼストやアギトと似た良い人だと思ってくる。
「それで、刻印ナンバーXIのレリックを探し出してお母さんを蘇らせたいの。だから、邪魔をしないで」
 真剣な顔でエイジを見つめるルーテシアに対して、エイジは真剣に答えた。


374 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:12:13 ID:MwAuBxom
「それは駄目。人を傷つけて得られる幸せは、長続きしない。お父さんたちが言ってた。手を取り合えば、互いに理解できるって」
 手をルーテシアへ差し伸べるエイジ。
 その純粋な目で見つめられたルーテシアは、その手を掴みたい衝動に駆られる。
「ルールーから離れろぉぉぉ!」
 2人の間に割って入る小さな妖精に似た少女アギト。
「ルールーに手をだそぉたって、この烈火の剣精のアギト様が許さねぇぞ!」
「アギト、ゼストと一緒だったんじゃ?」
「旦那が、ルールーの側に居てやれって強引に言うから来てみたんだ。案の定、来て正解だったよ!」
 右手に火の玉を生成し、エイジを威嚇する。
 しかし、アギトの威嚇もエイジには無駄だった。
「えっと、アキト?」
「アギトだぁ!」
「わかった!アギト。僕はルーテシアと友達に成りたいだけだよ?」
「友達だぁ?……友達って、本気で言ってるのか?」
「うん!」
 笑顔で答えるエイジに、戦う気が失せてしまったアギトは火の玉を消しルーテシアの横に寄り添う。
「変な奴だな、こいつ」
「変わってるけど、良い人」
 そんな彼女たちの会話を他所に、エイジは右手を差し伸べていた。

 エイジがルーテシアたちと話をしている時、ディアネイラが指差した方角へ移動していたシグナムだったが未確認の戦闘機人と会い戦闘を開始していた。
 相手の胸のプレートに刻まれた数字はIII。
 戦闘機人のトーレは、ISライドインパルスで高速機動を実現しシグナムをその場に押さえつけていた。
 シグナムも、反撃に出るが魔力を抑えられているため思うように相手を退かせずに居る。
 レヴァンティンの刃と、インパルスブレードのエネルギー刃がぶつかり合い火花が周囲に散る。
 中々決着がつけられずにいた2人だったが、トーレに連絡が入ったことで終幕を迎えた。
「決着は何れ」
 そう言い残したトーレは、シグナムが向かっていた方角へ凄まじい速度で飛んでいく。
「くっ、逃がすか!」
 シグナムも追うが、どんどん距離が開いていく。
 
「トーレお姉さま〜遅いですわ〜」
「ベルカの騎士と戦っていた。それよりも、その強い相手とは」
 周囲を見渡し、クアットロの報告にあった相手を探す。
 すると、ビルの上でルーテシアと握手をしている青年を見つける。
「あの青年か」
「そうですわ。見た目と違ってディエチちゃんの砲撃を受けても傷一つ付かない、化け物ですわ」
 クアットロの嫌味を聞き流し、撤退を考えるトーレ。
「退却するぞ。ディエチの砲撃が効かないと成ると、今の戦力では倒す事は出来ない」
「まぁ、そうですわね。それじゃあ、お先に失礼しますわ。ディエチちゃんの回収は、トーレお姉さまお願いします〜」
 そう言い残すと、シルバーカーテンで姿を消すクアットロに不満顔に成るトーレだったが腰を抜かした妹の回収へ向かう。
「これで友達だね」
「…うん。よろしくね、エイジ」
「なんだか訳わかんなぇけど、ルールーが良いなら、あたいは口出ししないよ」
 そんな3人の下にディエチを抱えたトーレが舞い降りる。


375 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:14:18 ID:MwAuBxom
「お嬢様。撤退命令が出ました。レリックは残念ですが、あとでいくらでも取り戻す手段はあります。お急ぎ、帰還を」
 その言葉に、少し悲しい顔になるルーテシア。
「もう、帰っちゃうの?」
 突然現れた人の話で、ルーテシアが帰ってしまうことを知るエイジ。
「うん。エイジとのお話、もっとしたかった」
「また会ったら、色々話をしよう」
「うん」
「そんじゃ、またなッ。エイジ!」
「またね。エイジ」
「うん。またね。ルーテシア、アギト」
 別れの挨拶を交わした後、傷ついて腰を下ろしているガリューと地雷王を帰還させたルーテシアは、転送魔法を使用しトーレ達と自分達を転移させた。
 転移が済んだ後に遅れてやってくるシグナム。
「敵は?」
「みんな帰っちゃった」
「そうか…」
 レヴァンティンを鞘へ戻し回りを見渡したシグナムは、至るところにあるガジェットの残骸を見てエイジに問いかける。
「あの残骸の山は、お前がやったのか?エイジ」
「うん」
 その一言で、シグナムは目の前に居る青年の評価を改めさせられた。

「これで!」
 バルディッシュの刃でガジェットを切り裂いたフェイト。
 中々素早い敵だったが、ブリッツアクションを使い戦闘スピードを上げたフェイトのスピードには適わなかった。
「よし、レリックを回収して―」
『後方に敵機』
 バルディッシュの報告に咄嗟に、その場から離れるフェイト。
 ガジェット3型のビームが先程まで居た場所を通過した。
「あぶなかった。ありがとうバルディッシュ」
 デバイスにお礼を言い、敵へと向かうフェイトだったが突如逃走する大型ガジェット。
「待ちなさい!」
 転がりながら高速で移動するガジェット。
 そんなガジェットを追っていたフェイトだったが交通規制が敷かれている場所まで追い続けてしまった。
「まずい」
 ソニックムーブを発動し、一気にガジェットの進路方向へ回り込んだフェイトはカートリッジを3発消費しバルディッシュをザンバーへ変形させる。
「はぁぁぁっ!」
 振り上げられた光の斬艦刀が縦一閃。ガジェット3型を一刀両断にする。
 しかし、凄まじい速度で転がっていた事で一刀両断された分かれた二つの残骸が交通規制で止められ、来た道を戻ろうとしていた乗用車の近くで爆発してしまう。
 その衝撃で、乗用車が地上15メートルの高さに作られていた道路から飛び出してしまう。
「あっ!」
 突然の事で、フェイトの魔法が間に合わず墜落していく乗用車。
「わ、わたしの責任だ…私の所為で」
「(大丈夫です)」
 突然心に響く声を聞き、周りを見渡すフェイト。


376 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:17:04 ID:MwAuBxom
 すると、乗用車が落ちたところから銀色の輝きを放つ六角形の障壁を4枚周囲に浮かばせているディアネイラと銀色に輝くアンカーで吊るされている車が上がってくる。
 彼女が使用している力の名は【ヘドロンの盾】。黄金の種族と呼ばれる最初期に宇宙へ上がった種族から銀の種族へ提供された力の1つだ。
 ディアネイラはそっと、車を着地させる。すると、中から小さな男の子を抱えた女性が出てくる。
「あ、ありがとうございます。あなたは命の恩人です」
「いいえ、人として当然の事をしただけです。さぁ、額の傷に触ります。病院へ」
 急いでやってきた救急隊に連れられ病院へ向かう男の子を抱いた女性は、ディアネイラの姿が見えなくなるまでお礼を言い続けていた。
「ありがとうございます。私のミスで危うく人を死なせる事に…本当にありがとうございます」
「いいえ。頭の中に浮かび上がったイメージで、車が落ちるのが見えたので動いただけです」
「未来が見えるんですか?」
 ディアネイラの話から、彼女が未来予知に似た力を持っていると感じ取るフェイト。
「こんなに、明確に浮かび上がったのは今回が初めてなんです」
“私は、徐々に黄金の種族の力を受け継いできているのかしら”
 そう考えていると、遠くからシグナムに抱えられ飛んでくるエイジの姿が見えた。
「ディアネイラ〜フェイト〜ただいまー」
 元気良く手を振るエイジを見て、顔を見合い笑うディアネイラとフェイトであった。

 地元の陸士部隊に引継ぎを行ったフェイトたちは、午後の6時ごろに成ってやっと機動六課へと到着した。
 車から降り、目の前にある大きな建物を見上げる2人。
「私たちがお世話になる施設なのですね」
「うわ〜どんな人達が居るんだろうね。ディアネイラ」
 ニッコリと笑みを浮かべるエイジに、微笑むディアネイラ。
 そんな2人の姿は、まさにベストカップルと言っても過言ではないと思うフェイトとシグナムであった。


 次章〜出会い〜


 番外編
『俺を誰だと思っている!』
「おお!おれをだれだとおもっているぅ!」
 TV画面に噛り付くヴィヴィオ。
 それを横で見守るザフィーラ。
「(主よ。本当にこの映像をヴィヴィオに見せても良かったのでしょうか?)」
「(いいんや、いいんや。この天元突破グレンラガンは、私とシャーリーとエリオとアームドデバイスたちが選別したアニメや!最高の出来やでぇ!)」
「(ただ、中の人が出ているという共通点と言う訳では)」
「(中の人などおらん!あとは頼んだで、ザフィーラ)」
 念話を切られ、ヴィヴィオから背を向けるザフィーラ。
『ギガァァァドリルゥゥゥブレクゥゥゥッ!!』
「ぎがぁどりるぅ〜ぶれいくぅ!」
 ザフィーラはその時、何かが近づく音がし首を曲げるとそこには玩具のドリルを持ったヴィヴィオが迫っていた。
「ちょ、まっ……アッー!」
 そうしてザフィーラは、シャマルのいる医務室へと向かったのであった。
「ううう、盾の守護獣がこんなザマでは…うっ。尻が…」

 おしまい


377 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 09:18:53 ID:MwAuBxom
投下完了。
皮膚の痒みが(汗)
それでは(´−`)ノシ

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 09:19:09 ID:BufQUJcj
>>364
魔法と科学の産物ですから。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 10:28:12 ID:CP9yGIIY
>>378
じゃあピッチを変える必要性はないよ。

380 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/03(水) 12:44:25 ID:CEPr+CLj
一言ストーム1最強!!!!!!
彼なら、きちんとした銃さえあれば、生身でスパロボ軍団でさえ倒せるでしょう。
ダブルヒロイン大いに結構!! 3という数字色々区切りがいいのでむしろそうするべきかと。
両手に花がベストかと。

381 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/03(水) 12:52:43 ID:CEPr+CLj
3という数は、色々な分野で基準となる数字らしく、その観点からすると
むしろ二人やペアというのは不自然です。やはり3●でしょう!!

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 13:56:25 ID:6iGfjDzY
お前さん、sageような

383 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:04:43 ID:O3xNZPIo
こんにちは。
誰もいないようなので、昨日投下しようとした。
湾岸SSを投下します。

384 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:06:29 ID:O3xNZPIo
運命(フェイト)B

「誰だお前は?」
突然オヤジっぽい声の男がガレージに入ってきた。
さらにこちらの存在に気が付いているようだ。
突然の声にフェイトはビクッと震える。
「そんな!?さっきまでは……」
確かにここには人の気配が無かったのに……
魔法が使えない今は観念したのか、ボンネットを閉め、声のした方角へ向く。
「オイオイ、人をユーレィみたいに言うんじゃねえヨ……」
男はフェイトの反応が面白かったのか、軽く微笑する。
コツコツ……
足音がフェイトに向かって近付き、少々身の危険を感じたのかフェイトは後ろにバックする、男の体が移動したことにより鮮明に見えてきた。
工場でよく見かける、ツナギ姿で職人気質な顔立ちの中年くらいの男、左目にある肉眼でもくっきり見える切傷が生々しい。
いかにもそれだけで普通の人と違うオーラを放っている。
「誰かは知らねえが、そんなにこのZが気になるのか?」
謎の男がZの前に立つと、静かに手を置く。
「……別に、そういうわけじゃありませんが」
「そうか?だったらわざわざこんな油臭い所へテメーのような上品なお嬢様が来る訳無いだろ」
見た目で判別されるのは仕方がない。
今自分は、長いモダンなスカート(パンスト着用)に長袖に白のカーディガンで落ち着いてどっちかと言うと地味な人間の着るような服だ。


385 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:10:15 ID:O3xNZPIo
「それで前置きはさておき、誰だ?お前は」
「あっ、私は、こういう者ですが…」
そう言うと、バッグから名刺らしき顔写真入りの小さい長方形の紙を男に渡す。
「ほう、××大学情報管理科、『フェイト・T・ハラウオン』か。……いい名前だ」
「本当ですか?ありがとうございます」
フェイトの名刺を見て男はふうんと頷く。
周知の通り、本当は時空管理局『機動6課』の魔道師だということは隠してある。
勿論名刺もウソで、出発前にはやてから「とりあえず、なにかあったらこれで身元を欺きや」と言われ渡されたものであった。
これで身元を欺けるかは完全ではない。
しかし身分はウソなのに、意外とそこではなく名前で褒められるとは、我ながら少し嬉しい。
「オレは『北見淳』。見ての通りあの店の店長だ」
『北見サイクル』だから自転車屋さんだろう。
ふと「自転車屋さんなのに車も作っているんですね」と聞きたくなったが、失礼なのでよしておいた。
「北見さんですね。そうだ。すみませんが、これについて何か知りませんか?どんな些細なことでもいいです」
フェイトはバッグから写真を北見いう男に見せる。
「…………」
北見と言う男は写真を見つめると、淡々とフェイトに言った。
「……知らないな」
「そうですか……」
やはりいつもの思った通りの答えが返ってきた。


386 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:22:24 ID:O3xNZPIo
「なにやってんだろ……私」
北見という男に出会ったその夜、フェイトはフェラーリで首都高を走り込んだ。
誰からも言われたわけでもない。
ロストロギアについては質問できたものの、本命のあのZについては何も聞き出せなかった……

そう思ってると、急に車で走りたくなる
ただ、あの車に逢いたくて。
昼みたいに佇んでるだけじゃイヤ。あの機械なのに生きているように走っている姿が見たい。
Zの内部を見たが、どこも変わったところは無いスポーツカー仕様(本当はいけないが)。
それがどうしてあんなスピードの出る車になるのか、理解できなかった。
このフェラーリも290キロまでいけるのに、それでも足りない感じがする。
「おかしいな…確かこの時間だといるはずなのに」
首都高に乗って丸一時間。一向にその『悪魔のZ』という青い車が姿を現さない。
自然とアクセルを踏む足に力がこもり、どんどん車のスピードを速くしていく。
ミッドチルダでは緊急時以外はこんなにスピードは出さないのに、この車も自分と同じ負けず嫌いなのか、本来は移動手段として命を吹き込まれた車が、スポーツカーのようにぐいぐいとそのスピードを上げていく……。

すると、
ピピピピピ……
機械と空気の音が飛び交う空間を裂く高い電子音。 

「通信……誰?」
フェイトはフェラーリの中央のボタンに触れる。



387 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:24:11 ID:O3xNZPIo
ピッ
<いやあー。元気やったかあ?フェイトちゃん!>
「はやて!?」
フェイトが見てるフロントガラスの左側に出たモニタにショートヘアーのフェイトと同い年の女の子が映る。
「どうしたの?」
<それがな……>


午前12時 有明ランプ前
月が天高くいる時間、奴は出番を待ち望む主役のように誰もいない駐車場に佇んでいた。

「あっ、れいなだ」
アキオの前に停まる白い車、よく見るとバックに「GT−R」というエンブレムのある車である。
昼にアキオが働いていたガソリンスタンドに来た客と車だ。
「ゴメーン。待ったあ?」
ウインドウが開き、れいなという綺麗なロングストレート髪の女性が顔を出した。
「イヤ、オレも今来たトコ。北見サンのところでちょっとしたチューニングしてたんだ。ここんトコ、こいつ調子わるくてさ」
その証拠にアキオは愛車のフェアレディZに乗り、エンジンをかける。
いつもより歯切れの悪いエンジン音……
「ホントだ。やっぱり違う」
いつもとは違うエンジン音。マフラーからの排気量も違う。
「怪しいトコを調整してもらって、試しに走ってきてくれってサ」
「なにソレー?でもあのオヤジらしいわ」
北見は二人と面識があり、それぞれ自分達の車をチューニングした人物である。
少し古臭いオヤジではあるが、機械のチューニング以外にも様々なことを教えてくれる(本当にそうなのかは不明だが)イイ人の一面もある。
「じゃあ、行く?」
「OK。」
アキオは『悪魔』と呼ばれるフェアレディZ、れいなはGT−Rに乗り込み、エンジンを鳴らしてPAを出ると、ランプを抜けて、直線と分岐点から成る最高速の回廊へと車を進めた。

そして、今夜も奴は踊る。
自分よりも速い奴を求めて……


388 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 16:25:18 ID:O3xNZPIo
「はあ……そんなに大変だったのね?」
<うん。では本題に戻るとして・・調査は順調?>
「聞き込みをしたけど何も進展なし。先が思いやられるわ…」
<まあ、時間も十分にあるから。急がず焦らず、ゆっくりぼちぼちね>
「ありがとう。はやて…」
<それにしても、今何してるん?車のエンジン音がやけにやかましいんやけど……>
実際、はやてのいる管理局の一室には通信機のスピーカー越しから少しうるさいエンジン音が聞こえていた。
「えっと……これは……」

グオオオアアアアア!

<それに今、尋常やないエンジンの音が遥か遠くにいる私にも聞こえ……>
<なあんですかあああ〜!!>
まるで獣。いや、悪魔の咆哮のような恐ろしい5速のエンジン音。
それは6課の課長室中に響き渡り、ランドセルの小さな部屋の中で仕事に疲れきって眠っていたリィンフォースUがびっくりして飛び起きた。

「まさか!?……」
だがフェイトは知っていた。
この咆哮の正体を……

そしてくるおしく、身をよじらせるように走る、あの車を

来た…

来た!

奴が来るッ!


389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 16:48:08 ID:Wp7k7vv+
支援

390 :リリカル湾岸:2007/10/03(水) 17:39:31 ID:O3xNZPIo
とりあえず前半終了。
今回は2パート分け。
何回か読み返しても自分でもわからない話の展開になってしまった……反省。
次回は湾岸の醍醐味、初めての首都高最高速バトルです。

というわけで今回は予告なし。

391 :リリカル犬狼伝説:2007/10/03(水) 18:08:39 ID:T31/xdty
皆さんGJです!

>なのは×終わクロ
楽しみにしています。

>リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
ちょっくらヒロイックエイジ捜してきます!

>リリカル湾岸
赤城峠攻め編を期待しています!!(マテ


>>364
ウアアアorz
そういやそうだ。
ハリアーじゃなんいだよ。推進システムなんかないからな
二重反転……ムリダ

>>378>>379
魔法科学でどうにか……いや、ターボファンの……
あの場面は周回機動で速度をそれなりに出していて、その速度をりようして
ああ、垂直って書いてしまったorz

やはり地球では想像できない未知なる魔法科学が。

しかし捜してみるとこういう変態的なのも存在するんですね(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
tp://www.nicovideo.jp/watch/sm900821

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 18:16:07 ID:+Xw2XXes
リリカル湾岸GJ
黒い怪鳥が出るのが楽しみだね。


393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 19:19:07 ID:CP9yGIIY
>>391
こちらがシコルスキーのX2
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/x2.html
パイアセッキです
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/x49a.html
これを見ると、現実の方が余程アニメ的な気がしてきますw

394 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/03(水) 19:27:54 ID:MwAuBxom
>>376
ミス発見しました。
×『ギガァァァドリルゥゥゥブレクァァァッ!!』
○『ギガァァァドリルゥゥゥブレイクァァァッ!!』

>>390
乙であります。

395 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/03(水) 19:41:24 ID:1EeH8zI8
>>390
GJです!
>>393
ヘリといえば自分は本格的な配備はまだの機体なんですけどAH1Zが好きですね。
リリカルスクリームにも変形後のモチーフメカとして出してますし。
個人的には自衛隊にもAH64Dじゃなくてこっちを採用してほしかったです。
AH64Dのミリ波レーダーは日本の地形には合わないって話もありますしね。
まあ採用当時の五年前には基本設計の古さとか採用実績とか海兵隊が開発したAH1Zは採用しにくかったとか
いろいろ問題あったしアパッチも嫌いじゃないんですけどね。


396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 20:44:30 ID:CP9yGIIY
>>395
AH-1Zは選定当時、資料自体が非常に乏しくて問題外な感じだったようです。
アパッチは調達中止になりました。
運用してみたら運用経費が高い、見通し外の地上とデータリンクとできない、とか散々だったらしいです。
次期AHはOH-1改が良いような気がします。(見通し外の地上とリンクできますし)
以前は機関砲と96MPMSを8発搭載する計画が研究されてたらしいですし。
何よりも国産なら改造し放題ですからw

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 20:46:49 ID:6iGfjDzY
魔改造せよと……

398 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/03(水) 20:50:50 ID:TUFMh5GD
>>397
魔改造?は日本のお家芸かな

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 20:59:51 ID:cyVRt4fb
日本人のメカ魂が魔改造せよと囁くのだろうか?
所で、日本に戦闘ヘリってそんないっぱい必要か?市外戦や密林戦、補給以外で使うのか?島国なんだから敵に上陸される前に
空母や戦闘機、各種ミサイルなどを使うだろうし、これらを取り揃えたほうがいいんじゃないか?

400 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/03(水) 21:13:35 ID:1EeH8zI8
>>399
島嶼とかで上陸してきた敵を水際でせん滅するのに対戦車ヘリコプターほど
強力な兵器は無いらしいです。
>>396
個人的願望がちょい入って居ますがF4ほどでないにせよ
AH1Sも結構へたってきますし時間がかかる国産よりはAH1Zの方が手っ取り早いのでは?
スレ違いなんでこの辺で。
まあ防衛大臣はゲル長官だし何はじめるか解らんからなあ…。
新型戦車配備へのちゃちゃ入れだけは勘弁。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:18:17 ID:oH2C+9r1
というか、次元世界で一番進んでる文明のはずなのに何故ヘリコプターなんだろう…
しかもアレならエアーウルフの方が強い。安いからか?

402 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:24:21 ID:81wBZIqy
ちょっくらごめんなすって。ちょいと事情が変わりまして、今から第二章の投下を試みたいのですが、良いですか? ぶっちゃけなのは分ちょっと少なめ、謎と伏線だらけでの戦闘パートとなっていますが。
ちなみに第三章は明日の朝あたりに投下の予定。

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:25:41 ID:6iGfjDzY
戦闘自体は魔導師が行うので攻撃力は求められんのだろう
となると、スピード、積載量、滑走距離のバランスあたりが決め手だったのかも知れない

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:29:55 ID:oH2C+9r1
反重力推進装置ぐらいつけろよ、そもそも地球の兵器よりスペック下に見えるぞ。

405 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/03(水) 21:30:59 ID:1EeH8zI8
>>404
下に見えるというかアビオニクス以外は下なのでは?

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:31:58 ID:jO31EgLd
効率の問題じゃないかな?
ヘリはそんなに長距離を飛べないけど移動手段としては十分完成してるモノだし。

ところで今週末になのは×アーマードコア「リリカルこあ」の続きを投下したいと思うんですが二ヶ月ぶりになりますがよろしいでしょうか?

社会人暇なしなんです…。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:34:34 ID:6iGfjDzY
>402
OKですよ
投下ドウゾ

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:35:59 ID:oH2C+9r1
輸送するなら輸送に特化すべきなんだぜ。

409 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:38:38 ID:81wBZIqy
第二章『二人の出会い』

出会って嘆いてぶつかる叫び
泣いて悔やんで拒絶が響き
なら何故二人は出会うのか

     ●

・―――貴金属は力を得る。

 自らの声に似たそれが響き、佐山は一つの変化を知覚した。
・・・停まった・・・?
 具体的に何が変わった訳ではない。自分が立つ道路も、暗くなりつつある空も、眼下に広がる木々の斜面やその最底辺を流れる川も、何一つ変わってはいない。
 しかし気配というものが無くなっていた。
 木の上に住む野鳥、草むらに潜む虫、そよぐ風と揺れる木々。山中とはそういった目視出来ぬもの達の気配に溢れる場所だ。だがそれらは今、全てが失われていた。
「一体何が・・・」
 佐山は呟きながら辺りを見回し、そして気付いた。背後から近付くそれに。
「車!?」
 背後から一台の車が走り込んでくる。
・・・違和感のあまり、道路の中央で棒立ちを・・・!
 車はこちらへと高速で接近、避ける間もなく佐山に迫り、
「すり抜け、た?」
 迫った車は自分と重なり、しかし佐山の身を跳ね飛ばす事も無く突っ切った。
 そして佐山は見た。自分を透過したその車が、青みのある薄い影となって走り去るのを。
・・・どういう事だ・・・
 佐山は車の走り込んで来た方を向く。そして目前にあるものは、
「――壁、か?」
 一定以上先の風景を僅かに霞ませ、それより先に佐山を進ませない何かだ。まるでこちら側とあちら側の空間がズレた様だ、と思い、
「まさか・・・さっきの車は私が見えなかったのか?」
 それならば説明がつく。向こう側の車がこちら側の佐山に干渉出来なかった様に、向こう側からはこちらが見えなかったのではないか、と。
「――どういう事だ」
 解りはしない、謎ばかりでヒントすらもない。立ち尽くして思考に沈み、そしてふと佐山は音を聞いた。
 物音でもなく自然の出す音でもない。それは声だった。ただし、本能のままに捻り出された声、それは悲鳴と呼ばれる。
「―――――」
 耳は響く悲鳴を聞き、佐山は変化を得る。全身に力が込められ、そして過去を思い返すという変化だ。
 かつて、母に連れられてこの辺りまで来た記憶。山中に連れられ、大事な人に会おうと言われ、
「しかしその約束は果たされず・・・か」
 胸は軋むが、呼吸と意思を持ってそれを抑える。
「――よし」
 悲鳴は山彦の様な音で佐山に届いた。つまり悲鳴の主がいるのは、
・・・この斜面の下だ!
 佐山はネクタイを緩め、スーツの上着を脱いでシャツを露にする。両方が果たされた時にはもう足が道路脇のガードレールに駆け寄り、そして飛び越えた。草のたわむ音と共に着地、即座に疾走する。
 腰と共に重心を下げ、滑る様にして斜面を下る。夕闇も近い。日没ともなればさぞや暗いだろう。
 急げ、その一念が佐山を駆けさせる。
 そうして風を切り、木々の間を抜ければ見えてくるものが三つある。
 一つは石や岩に囲まれた川。道路から見えたものだ。
 もう一つは人間だった。それも仰け反った姿勢で宙を飛んだ、手に白い杖の様な物を持つ少女。
・・・いかん!
 少女の体が落下を始めた。地面は石と岩に埋められた川沿い、背から落ちればただでは済まない。佐山は上着を捨てて跳躍、慣性を持って少女へ近付き、
「・・・っ!」
 抱えた。弧を描いて落下し、が、という硬い音と、じゃ、という湿った音を鳴らして佐山は着地する。少女を抱えた事で勢いが弱まったのも功を成した。
「――しかし世界とは不思議なものだ」
 少女の危機回避に成功した所で佐山はそれを見た。この川に辿り着いた時に見えた、最後の一つを。
 やれやだ、と佐山は思う。今日一日で随分な体験をしたものだ、と。
・・・訳の解らない空間に閉じ込められ、悲鳴を聞いて山中を下り、少女を助け・・・
 そして極めつけは、
「人狼、とでも言うのかね? ・・・まさか伝説上の異形に会えるとは思わなかった」
 この少女を宙に送った相手なのだろう、佐山は人型の獣と対峙していた。

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:39:12 ID:oH2C+9r1
>>406
進んでる文明だということをこういうところで表現しなくてどうすんですか。

411 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/03(水) 21:39:15 ID:TUFMh5GD
>>404
スカイライダーの重力低減装置かよ

412 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:39:49 ID:81wBZIqy
     ●

 佐山の視線の先、それは確かにいた。
 鈍色の剛毛、強靭な巨躯、指先には長い爪、そして頭部は狼のものだ。その右足には裂傷がある。深くは無いが血が流れ、それが今の自分達を襲わない理由、そして血走った目でこちらを睨む理由だろう。
・・・敵意、否、殺意は万端という事か・・・
 少女の落下は避ける事が出来たが、根本的な危機はまだ免れていない様だ。
「・・・え?」
 そこまで考え、佐山は腕の中の少女が声を漏らすのを聞いた。
「――無事かね」
「き、君は・・・」
 目を丸くして少女は佐山を見て、ふいに自分の姿を見た。佐山に抱きかかえられたその体は、
「・・・きゃぁ!?」
 服が引き裂け、右脇から左腰までが露出していた。
・・・しかし奇怪な服だ・・・
 それは装甲服なのだろうか。白地に黒で彩られた装甲がボディスーツに付け足された様なデザインだ。そして何よりも、
・・・あの異形の爪に引き裂かれた様だが・・・何故体に傷がついていない?
 破れたボディスーツの下、色白の腹部には傷一つついていない。緊張故か汗に濡れ、小さく上下している。
「な、何見てるんだよ!」
 紅潮した少女の拳が佐山の腹に突き刺さった。両腕は少女を抱えていたので対応出来ず、打撃はクリーンヒット。
「―――」
 佐山は悲鳴すらなく倒れた。少女もそれに巻き込まれ、わ、と声を出して川沿いに落ちる。
・・・い、いかん。今は先に確認しておくべき事があった!
 内臓に響く痛みを堪えて佐山は上体を起こし、同じく身を起こす少女を見た。
「あの異形を退ける方法は?」
「え? あ、ていうか、君は何? 覗き魔?」
「覗き魔ではないし哲学的な問答をここでする気もない。問いは一つ、答えも一つだ。――あの敵を倒す方法は?」
 少女は息を飲み、しかし人狼が動き始めたのを見て口を開いた。
「貴金属。――それに関するものじゃないと効果的な力を得られないんだ」
 信じよう、と思う。今この状況が解り、協力してくれるのは彼女だけだ。
「――君の名は?」
「・・・新庄」
「そうか。では新庄君は下がっていたまえ。彼の相手は私がする」
 その理由は、彼女が戦えるのか、という疑問故だ。彼女が宙を舞いながらも放さなかった白い杖、それこそが人狼の足に裂傷を与えた武器だろう。それを持ちながら人狼に勝る事が出来なかったのは、
・・・彼女の意思、か・・・
 佐山に抱えられて初めて見せた、涙の薄く滲んだ新庄の瞳を佐山は思う。
・・・彼女は甘い人間だ、攻撃力にはなれない・・・
 だから佐山は走った。
「ちょ、ちょっと待って! ボクの仲間が来るのを待ってよ!」
・・・そんな間は無い!
 彼女の仲間がどのようなものかは知らないが、不確定要素に警戒した人狼の攻撃よりも先に現れるとは思えない。そして構えて攻められた時、不利なのはこちらだ。
 人狼の巨躯に佐山は迫る。

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:40:24 ID:6iGfjDzY
支援だ

414 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:40:50 ID:81wBZIqy
     ●

 転ぶ事無く佐山は石の上を疾走、左手でシャツの胸ポケットから二本と形容出来る小物を引き出した。
「スイス製のボールペン。・・・先端は銀、貴金属だ」
 二本のボールペンを指に挟み、
「――これで痛い目を見せよう」
 投じた。
 2メートルもない至近距離での速度は高速、残像を引いて人狼に迫る。
 しかし人狼は反応、右手でボールペンを鷲掴みにした。瞬間、ボールペンを内包する右手が青白い炎を吹き出した。
「――が」
 人狼の雄叫びは怒りによって上げられたもの。すぐさま右腕を振ってボールペンを払い捨てる。そして佐山はそれによって空いた右脇へと飛び込む。
 だがそこで佐山は衝撃を受けた。何が、と確認すれば、
「・・・尾か!」
 人狼の腰下から伸びる長い尾、人間では有り得ない第三の攻撃手段が佐山を打った。威力こそないが一瞬動きを止めるには充分。そして人狼の口、黄味を帯びた鋭い牙が迫り、
「・・・っ!!」
 佐山の左腕を貫いた。巨大な口内、そこが佐山の二の腕の中程から先を完全に含んだ。
 目前に迫る人狼の頭、そこに備わる目が笑みで佐山を見る。痛い目を見たのはお前だったな、と。
「―――あ」
 後方、新庄が悲鳴を上げた。
 そのまま人狼は首を振って佐山の腕を引きちぎろうとし、
「ッ!?」
 その頭部が青白い炎に包まれた。
「―――――――――っ!!」
 人狼が叫びを上げる。口が大きく開かれ、佐山はその隙に左腕を抜き出す。そして口の最奥には光る物が突き刺さっていた。
 それは、佐山が投げた筈のボールペンだった。
「二本とも投げたと思ったかね? ・・・投げたのは一本だけだよ。もう一本は指に挟み、こうして手元に残っていた」
 至近で投げられたので解らなかっただろう、と佐山は続ける。鷲掴みにした時も、燃え上がった痛みで正確な本数が解らなかっただろう、とも。
 人狼は燃え上がる頭部を押さえて悶える。佐山は二の腕に空いた穴から血を零すが、一言を告げる。
「――痛い目を、見ているかね?」

415 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:42:21 ID:81wBZIqy
     ●

「嘘・・・。あの敵を・・・」
 新庄は見た。突然現れた、恐らく一般人であろう少年が人狼を倒したのを。
・・・ボクじゃ、勝てなかったのに・・・
 敵を倒す、そう出来る様に訓練された自分がそれを果たせず、無関係な筈の少年はそれを果たした。その事に思いを得る。
「・・・駄目だよ」
 その言葉には二つの対象がある。一つは勝つべきだった自分が負けた事、もう一つは勝たなくて良かった人間の勝利を羨む事だ。無意識に力が込められた手、それに掴まれた杖を新庄は見る。
 Exーst、柄の部分にそう銘打たれた杖は新庄専用のストレージデバイス。意思を持たないそれに対し、新庄が望んだ機能は一つだけだ。
・・・ボクが望む以上の威力を出さない事・・・
 新庄の意思に呼応して出力が設定される、そう説明してくれたのは開発課のマリーさんだっただろうか。実際この機能は正常に働いている。使う様になって随分長いが、未だ暴発とは無縁だ。
 しかしそれ故に、今は新庄の思いを裏付ける結果となる。
「ボクの意思に出力は呼応し・・・でもボクの目的を果たせなくて」
 ならば自分の意思は目的に相応しくなかったのか、と新庄は思う。
「――駄目」
 思うな、と。今は沈んでいて良い時ではない、と思う。新庄はかぶりを振り、自分を助けた少年に声をかけようとした。一緒に仲間の所へ行こう、今度はボクが助けてあげる、そう言おうとして。
 しかし新庄が見たものは、
「・・・え?」
 未だに頭部を炎に包み、しかし倒れぬ人狼だ。ふらつきながらも人狼は目前の佐山に向き直る。
「だ、だめ」
 新庄はExーstを構える。先端基部のアンカーを引けば内蔵された水銀の光が放たれ、貴金属に関するものに力を与えるこの空間では、それこそレーザーとも言える切断力となる。
 新庄はアンカーに指をかけ、
「―――あ」
 見た。否、見てしまった。
 抗議、諦め、嘆き、怒り、そして悲しみ。全てを含み、しかしどれでもない、そんな表情をする人狼の顔を。
「・・・撃たなきゃ」
 アンカーを引かねばならない。そうしなければ少年が失われる。
「・・・撃たなきゃいけないのに」
 迷ってしまう。無関係な少年とあんな表情をする人狼を、どちらも失わなくて済む方法は無いか、と。
「・・・や、やだぁ」
 先ほどもそうだ。少年が来る前、人狼と交戦し、Exーstで足を裂き、
・・・その事にボクは竦んで・・・
 震えた所に攻撃を受け、吹っ飛んだ自分を支えたのが少年だ。その少年に人狼が迫る。最早迷っている暇はない。新庄は腕に力を込めてアンカーを、
「―――動かな、い?」
 否、動いてはいる。新庄の指は小刻みに震えていた。まるで怯える様に。
「――だ」
 眼前、人狼が少年へと腕を振り上げる。
「駄目ぇっ!!」

416 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:43:23 ID:81wBZIqy
     ●

 佐山の眼前、再起した人狼が腕を振り上げている。
・・・まだ動くか!
 その思いが恐怖や驚きではなく、感嘆によって紡がれた事に苦笑する。
・・・いける、まだいける・・・
 何が? という疑問の答えは既に佐山の中にある。
「本気になるという事を・・・」
 目の前の敵をぶちのめして最後まで立っていれば良い。いかなる手段をとっても構わない。本気で潰せ、それが悪役として祖父から叩き込まれた事だ。
 炎に包まれた人狼の口は未だに開きっぱなしだ。そこに拳でも叩き込んで喉奥のボールペンをより深く貫かせれば良いだろう。実際、そうしようと思った。
 しかし、
「・・・・っ」
 人狼の顔を佐山は見た。歪む表情、込められた感情の密度が佐山の身を硬直させる。
・・・この感情を打ちのめす事が、本当に必要なのか?
 思う。自分の悪が正しいのか、と。
 しかし人狼は止まらない。腕が上がりきり、長い爪が微かに光る。
・・・未熟だ。私は、本当に・・・!
 だが、佐山は動く。重傷の左腕に代わり、右腕を構えて打ち出そうとした。
 その直後、佐山は見た。
 目前の人狼が、桜色の閃光によって貫かれたのを。
 人狼の胴体、それを閃光は右側から左側へと斜めに貫く。佐山は周囲を見渡すが、人影はない。
「・・・狙撃?」
 それもこちらからでは何処にいるか解らない、遠距離からの、だ。
 撃ち抜かれた人狼は硬直、ややあってから身を仰け反らせ、
「―――――――ッ」
 それは叫びだった。抗議する様で、しかし感情の発露といえる叫び。
 叫びの最中、人狼が動く。両腕を大きく振り上げ、右手の爪を己の喉の左側に、左手の爪を右側に当てる。そして、勢い良く引き抜いた。
 果たされるのは、切開という名の自傷。
 繊維質の何かが裂ける様な音がして、人狼は背後へと倒れた。

417 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:45:29 ID:81wBZIqy
     ●

 人狼が倒れて事態は集結した。
 佐山は新庄と共に、曲線を描いた岩の上に座っている。滑らかながらも段差のあるそれは、腰を下ろして一息つくには十分な場所だ。
「さっきの一撃は、ボクの仲間の狙撃だと思う。・・・多分、すぐに救助が来るよ」
 その一言以来、新庄は項垂れている。俯く彼女に対し、何か言うべきだろうか、とも思うが佐山にはそれより先にやるべき事がある。
 シャツの左袖を肩口で裂き切り、包帯代わりにして手早く左腕を止血する。牙による傷は大きく、この程度では応急処置程度だがやらないよりかはマシだろう。
 と、そこまでやって佐山は、新庄が一連の動作に見入っている事に気付いた。
「・・・珍しいかね?」
「あ、いや、手慣れてるな、って」
「昔ナカジマ道場という、ここより少し上に行った所にある道場に通っていた事があってね。・・・そこで、実戦という形で習った」
 傷の手当はまず傷を負う所から、とか言ってあの道場主は包丁片手に躍りかかって来たものだが、今も健在だろうか。
「いかん。山猿の事など考えていては意識が遠のく・・・!」
「あぁ! 顔色が真っ青を通り越して土色にっ!?」
 失血と痛みに佐山は倒れた。そして頭部は、丁度正座に近い形となっていた新庄の両股の上に落ちた。ひゃ、と新庄は顔を赤くするが、佐山は至って蒼白。
「すまないが一時の間貸してくれ。・・・流石に疲れた」
 下から見る佐山に、新庄は恥ずかし気に頷きを一つ。お互いに身を動かして体勢を整える。
 それから幾許かの時が流れた。
 仰向けになって見えてくる空は完全に漆黒、夜中と言っても良い時間になっていた。
 結局IAIには行けずじまいだったな、と佐山は思う。
「―――御免」
 唐突に、新庄が呟いた。
「撃つべきだったよね」
・・・人狼が再び襲いかかった時の事を言っているのだろうか・・・?
「君はそう思っているのかね?」
 佐山が問い返せば、新庄は眉尻を下げた顔を向けてくる。
「・・・君はああいう時、やっぱり撃つ事を選ぶの?」
「仮定ではあるが、確かにそれを選ぶだろうね。・・・君は何故撃たなかったのかね?」
「撃たなかったんじゃないよ。――撃てなかったんだ」
 新庄は答える。
「君は最終的に動いたよね。・・・でもボクは敵の表情を見て、何も解らなくなったんだよ。何か他に、良い解決があるんじゃないか、って」
「私とは違う選択をしようとしたのか」
 それが思い至らず、結局時間は経過してしまった。その末に敵は狙撃され、自害した。
・・・甘い話だ。だから最悪の結果を得る・・・
 だが、と思う。悪役の自分には出来ない判断だな、と。
「実際は、やはり私が間違っていて、君の方が正しかったのだろうな」
「ボクが正しい? でもボクは、ひょっとしたら君を危険に・・・」
「良いかね。君は、私と敵の命を天秤に乗せられなかった。それは正しい事だよ。――人の命を判断出来るのは間違った人間だけだ」
 佐山は苦笑する。
「君は正しい事をした。謝るのは止めたまえ、代償を要求する事になる」

418 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:46:47 ID:81wBZIqy
「で、でもボクは気にするよ」
 そう言って佐山を見る新庄の表情は、
「・・・どうして君は、そう不安そうな顔ばかりするのかね? 確かに君の様な人間が生き残っていくのは困難だろうが、生き残った今は自分の正しさに自信を持って良いだろう」
 その言葉に新庄は口を開く。きっと言おうとしているのは、佐山の言葉の否定だろう。だから佐山はそれを遮り、
「では代償として、子守唄でも頼もうかな。・・・少し眠りたい」
「・・・そのまま死んじゃったりしないよね?」
「そんなのは映画の中だけだ」
 互いに笑みを交わし、視線をそらした後に新庄は、えーと、と前置きを一つ。
 紡がれるのは佐山も知っている歌、清しこの夜だ。

Silent night Holy night/静かな夜よ 清し夜よ
All's asleep, one sole light,/全てが澄み 安らかなる中
Just the faithful and holy pair,/誠実なる二人の聖者が
Lovely boy-child with curly hair,/巻き髪を頂く美しき男の子を見守る
Sleep in heavenly peace/眠り給う ゆめ安く
Sleep in heavenly peace/眠り給う ゆめ安く―――

 静かなリズムは眠気を誘い、その中で佐山は、
・・・君は正しい事をした・・・
 もう一度言おうと、そう思った。自分と彼女の声と鼓動が失われずに済んだ様に、新庄は、敵のそれも失わせたくなかったのだから。
 しかし発声するだけの体力も尽き、佐山の意識は微睡みの中に沈んだ。

     ●

 少年が目を伏せた時、新庄は焦りを得た。
 しかし少年の腹部が上下する事、自分が身を震わせた事で少年の眉が僅かに歪んだ事に気付く。
「・・・寝てるだけ、だよね」
 物騒な事を考えたな、と新庄は反省、腹部を隠していた手で少年の髪を梳く。そうして変化した少年の表情が安堵に見えて、
「自惚れ、かなぁ・・・」
 そして少年の額を撫で、そこに感じた冷たさに怖さを得る。しかし今度は、大丈夫、と自分に言い聞かせて新庄は彼の左腕を見た。止血が効いているのか、傷の割に流血は収まりつつある。
 だが二の腕から先は赤く染まっており、何かの傷痕を残した左手にまでそれは及ぶ。
「・・・え?」
 そこで新庄はある物に目をとめる。それは佐山の中指に嵌った女物の指輪だ。
 疑問と共に新庄は自分の右手を見た。グラブを外して素手になれば、その中指にある物は男物の指輪だ。
・・・まるであつらえたみたいに・・・?
 偶然の一致という事もありえる。しかし、真逆の選択をした自分と彼の共通点に何か意味がある様な気がして、
「君は―――」
 そこでだった。背後に何かが降り立った音を聞いたのは。
「・・・!?」
 あわてて顔だけ振り向けば、そこに立つのは二つの人影だった。
 一人は長柄の斧を持った黒服、その後ろには、先端が弧を描く杖を持った白服の二人が浮遊している。斧の方は黄、杖の方は赤の宝玉を、どちらも先端部に備えている。
「・・・負傷者を」
 背後に立った黒服の表情は哀しさを含んだもの、白服はまるで自責するかような暗い表情だ。
 新庄は見た。浮遊する白服、その足首から伸びる桜色の光翼を。
 人狼を狙撃したのはあの人だ、と思い至り、そしてもう一つの思いが湧く。
・・・ボクはこの人に、敵を殺めさせたの・・・?
 厳密には違う。最終的には自害だったのだから。しかしそれに追い込んだのはまぎれもなく白服で、
「・・・ごめんなさい」
 謝罪を紡ぐ新庄。その言葉に黒服は辛さを深め、そして白服は首を横に振った。
「――負傷者を連れて早く行こう?」
 白服は言った。暗い感情を紛らわす様な声で、
「死んでなければどうにかなるんだから。――この世界では」

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 21:47:54 ID:81wBZIqy
     ●

 その一部始終を見るものがあった。
 全身を夜空と同色とする金の両眼を持った小動物、黒猫だ。その喉には青い結晶を備えた首輪がある。
「―――――」
 青い結晶が僅かに光を放ち、次の瞬間、猫の姿が変じた。
 それは風だった。黒い風へと身を変じた猫は空を流れる。ある場所を目指して。





―CHARACTER―

NEME:新庄・???
CLASS:特課員
FEITH:???

420 :なのは×終わクロ:2007/10/03(水) 21:52:39 ID:81wBZIqy
っつー感じで第二章をお届けしました。イメージ的には
・謎が謎を呼びまくってよく分んねぇ
・ずっと佐山のターン!!
・ヴァイオレンス&ハード
・ついにやってしまった白の魔王?
って感じです。ぶっちゃけリリカル分が少なくなってしまったのでお気に召さない方もいるやも、って感じですが、次は新なのは側キャラも登場なので勘弁して下さい。あ、あと白服の狙撃手については後々掘り下げる予定なのでちょいとお待ちを。
次回は謎解きパート。探偵ものなら「犯人はお前だ!」とか「このトリックの仕掛けは・・・」とか言う所。クロス元未読の方には待望のお話となるでせう。

追伸 最後だけ書き込みが妙な感じになってるのは何でだろ? 名前もsageも外れてる? 何で?

421 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/03(水) 22:37:29 ID:1EeH8zI8
GJです!
死んでなければどうにかなるって…いやまあそうかと言えばそうかも知れませんが…。

422 :なのはVSボウケン:2007/10/03(水) 23:30:46 ID:JlocHTjN
皆さんGJ!昨日、今日だけですが感想を。

>>リリカル×アセリア氏
GJ!アセリアは未プレイですが、興味はあったので楽しみです。
>>リリカルBsts氏
GJ!ギャグと小ネタの冴えは変わらずクオリティが高いですw。よく思いつくなぁ。
>>魔装機神氏
GJ!シュウの強さと非情さは流石というか……。クイントさん……。
>>322
GJ!ストーム1のかっこよさも流石です。それとノーヴェに萌えたw
>>リリカル犬狼伝説氏
GJ!元ネタは知りませんが、描写が細かくてイメージしやすいのは凄いです。
>>リリカルスクライド//G.U氏
GJ!!遂にエイジが……。最終回は色んな解釈ができそうですが、門の向こうだとすれば
銀の種族や他のノドスも出るのでしょうか?あと姫様は4年経っても揉み応えがあるとはとても(ry
エイジはもっと評価されていいアニメだと思う。
>>リリカル湾岸氏
GJ!こういうバトルもいいんじゃないでしょうか。次回に期待。
>>なのは×終わクロ氏
GJ!何だか佐山ってカッコイイ奴だ。知らなくても面白いです。

自分も最終話に当てられて作ってしまいました。予告みたいなものですが、本編もいずれは。
タイトルは『LYRIAL THAN BLACK 黒の契約者』とでも。



423 :LYRIAL THAN BLACK:2007/10/03(水) 23:32:37 ID:JlocHTjN
高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやて、共に19歳。アリサ・バニングス、月村すずか、と同様に私立聖祥大学の1回生である。
夜空を見上げる度になのはは思う。この空が偽りでさえなければ或いは、と。

昼は変わらなくとも、青みの少ない夜空は飛んでいてもどこか濁っている様な気がして閉塞感を感じさせる。
輝く星達は不規則に瞬き、流れていく。透き通る様に青い本当の空と美しい星は彼女の前から、いや世界から失われた。
何故そう思うのかは解らなくとも、確かに薄紫に曇った今の空は昔の空とは違う。
誰もが理由は知らねども原因は知っている。それは10年前に地球を貫く光と共に突如開いた巨大な穴、東京の地獄門〔ヘルズ・ゲート〕、ブラジルの天国門〔ヘヴンズ・ゲート〕。
この二つの門が世界から本物の空と宇宙への道を奪った。空は人類を拒絶し、人が行けるのは成層圏まで、人工衛星は使い物にならなくなってしまった。
政府はヘルズ・ゲートのその最奥にあるものを隠すかの如く、壁を築いた。直径にして10kmの範囲が500mを越す巨大な壁で覆われ、更に外側2kmも立ち入ることはできない。
故にその最奥に何があるのか、誰も知らない。

門の出現によって奪われたものは空だけではなかった。おそらく、知っているのはなのは達だけだろう。
惑星を覆う天蓋は別世界への道をも閉ざした。
偽りの空はなのは、フェイト、はやて、その家族、そしてなのはを訪ねたユーノ・スクライアごと人々をこの世界へと閉じ込めてしまった。全ての通信手段も転移魔法も通用しない。
10年の時が流れても管理局が動いた気配はない。動いていても解るはずもない。
もしも空がこうでなければ、今頃ミッドチルダで本格的に管理局の仕事に就いていたかもしれない。そう思うと少し胸が疼く。
今でも錆び付かない程度に魔法の訓練は怠っていないし、人を助ける為にこの力を使うこともあった。だが仕事と呼ぶには程遠くほとんど趣味に近い。
考えて答えの出ることは無いが、この空が自分の未来を変えてしまったのかもしれない――そう思えてならない。

だが、人はどんな状況にも慣れてしまう。空が変わっても、人々の営みに起きた波紋はやがて収束し、日常を適応させていった。それはなのはも例外ではない。
唯一『天国戦争』と呼ばれたヘヴンズ・ゲートを巡っての戦争を除いては。
5年前に起きた激しい戦争は謎の発光現象、それにより門から半径1500kmが世界から分断された不可侵領域へと変じた『天国門消滅事件』によって勝者のいないまま終結した。
その夜のことは今でも鮮明に覚えている。記憶にあるのは空を埋め尽くす流星群。
あの夜、なのはも無数に流れる幾千万の星を一晩中眺めていた。一つ一つ消えていく星の輝きはまるで消えゆく命のように哀しげで儚げだった気がする。


424 :LYRIAL THAN BLACK:2007/10/03(水) 23:33:42 ID:JlocHTjN
10年前、不可解な事件や犯罪が急増した。常人には到底不可能なはずの事象が世界中で起こり出したのだ。
なのはもそれを目の当たりにしたのはつい最近だったが。
ひょんなことから、ある事件を独自に追った際、黒衣に身を包んだ仮面の男と出会う。仮面の男は腕から青白い電気を発生させ、なのはの追っていた犯罪者を殺害。
男は息絶える寸前に仮面の男を指し『黒の死神』と言い残した。
仮面の男も犯罪者も、『契約者』と呼ばれる存在だと知ったのはずっと先の事だ。

次の日、翠屋に新しいアルバイトの青年が雇われた。名前は李舜生〔リ・シェンシュン〕。
留学生らしい彼は大人しく、且つドジで放っておけないような、そんな好青年。
彼が現れた日から、彼女と彼の頭上にはある星が瞬き出す。昏い輝きを放つ星は見上げる度、何故かなのはの気を引いて止まない。
その星の名〔メシエ・コード〕――『BK201』と共に。


425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 23:36:39 ID:CP9yGIIY
>>400
そうですね。板違いですね
では最後に一つ
ゲル大臣、引き継ぎもまだなのにタイガーの導入を検討させてるとか

426 :なのはVSボウケン:2007/10/03(水) 23:37:13 ID:JlocHTjN
以上です。まだ構想段階ですが、StSを黒歴史に葬るような内容なので有りか無しかを判じて頂ければ、と思いました。
StSはちょっとアレでしたが、19歳のなのはは好きだったので。


登場予定キャラ  A'sまでの登場人物(容姿はStrikerS)、黒〔ヘイ〕、銀〔イン〕、猫〔マオ〕、黄〔ホアン〕、
水咲、ノーベンバー11、エイプリル、ジュライ、舞、魏〔ウェイ〕、アンバー

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 23:48:21 ID:CP9yGIIY
>>>426
なのはVSボウケン氏申し訳ないです。

管理局と関係ない「なのは」個人的には有りだと思いますよ。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 23:53:37 ID:ZQdExmtd
>リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
ヒロイックエイジ大好きなので続きを希望します!
ってそうかカルキノスやエイジを見るにノドスは別にそのままでも超人
なんだ。
これなら別に英雄の種族を出さなくてもOKか。
てか出したらそれこそどんだけ手加減してもミッドチルダ終了です(笑

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 00:13:41 ID:lFJk4g8Z
>>なのは×終わクロ氏
GJです

なのはは処女を捨ててしまったのか?!(板垣的な意味で)

そしてぬこー!お前の主人は一体誰なんだー!!

430 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/04(木) 00:17:03 ID:BU+B+mNn
>>なのはVSボウケン氏
GJ!なのは達が管理局と離れ離れとは良い設定ですね。
無理にストライカーズに組み込まずに、己が道を突き進んでください。
原作のアニメの方は、入院中に見たぐらいなので明日にでも視聴してみます!
私が見たシーンは、たしか死んだ筈の女性と主人公が能力者から逃げてたトコだったかな。
そして、感想ありがとうございます。
はやての胸揉みが成功するかは、相手次第(笑)

>>なのは×終わクロ氏
小説自体は、本屋で見かけるぐらいなので呼んでないのですが、結構ハードな世界ですね。
なのは達もハードな世界観で精神的にはstsより大人びてるのかな?
ともかくGJ!

>>428
感想ありがとうございます。
エイジ好きが居てくれてよかった(つー;)
今回のお話は、カルキノスたちや銀の種族たちが向かった宇宙では無く、
何かの手違いで、なのはたちの宇宙へ飛んでしまったという事です。
エイジは英雄の種族を右目に宿してるので、ベルクロスと同じ能力が使えるはず。
『存在』がベルクロスの能力なので、エイジがディエチの砲撃を受けても、存在する力でダメージを受けないという訳です。
海の上に立ったり、宇宙空間で息したり(これは全ノドス共通か)、カルキノスの毒ガス受けても痺れるだけでしたので。
流石に、なのはさんのブラスターモードだと痛がるかもですが。


431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 00:38:02 ID:Q273I0Oj
>>430
>>ブラスターモードは痛がるかも
痛がる「だけ」なんだろうな・・・
ベルクロスと同じ能力が使えるってのもその通りですねえ。
レクティ、カルキ、メヒタカ共に英雄化しなくても力使ってたし。(飛んだり
癒したり光出したり)
つか手違いでなのは宇宙でも全ては黄金の種族の手の平の上・・・。

432 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 02:15:16 ID:j/kPOdId
>>426
GJありがとうございます。・・・そしてGJさせてくださいっ!!
大好きですよ「黒の契約者」! 見てましたよ基本的に全部っ!!
応援ですよ!? 断然「有り」ですとも!! ええ―――大・応援ですとも!!!


433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 03:22:57 ID:ILutUFvd
>>なのは×終わクロ氏
GJです!個人的には概念核の存在が気になる所。
レイジングハート=10th
バルディッシュ=6th
となるのかな?まあ、なのはさんがG−SP2とか使った日には、即効で第3形態まで持っていって阿鼻叫喚の地獄絵図になるのでしょうが。
販促ではないですが、未読の方は読んでおいたほうが良いかも。設定も内容もとてつもなく濃いのでSS内で完全にフォローするのはきついでしょうし。
しかし、全竜「交渉」部隊‥‥なのはさんにこれほど似合う職場も他にあるまい‥‥‥。

434 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:15:03 ID:j/kPOdId
自分的モーニングタイムがやってまいりました。
説明パートの第三章、投下しようかと思うんすがどうですかよ?

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 08:40:47 ID:5oFUFiYH
どぞどぞ

436 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:49:07 ID:j/kPOdId
第三章『彼方の行方』

我等はこれより道を行く
奴等は後ろから見てるだけ
全てを知るから我等に託し

     ●

 不意に戻った感覚が、佐山に身を包む暖かさを知らせる。
・・・ベッド、か?
 横倒しの身、背面にはシーツの硬さ、前面には掛け布団の軽さがある。
 瞼を開けて見えるのは白い天井と灯る蛍光灯、身を起こせば同色の部屋や配置物も確認出来る。瓶の並ぶ戸棚、モニター付きの机、壁には午後八時半を示す時計がある。それらが佐山に現在位置を予測させた。
「医務室、か」
・・・む?
 そこで佐山は違和感を得た。言葉が覚えの無い声で紡がれたからだ。
「――女性の声?」
 今も出るのは女性のもの、思えば妙に身も軽い。そこで佐山は部屋の角に鏡を発見、ベッドから移動する。
「今度は一体何だ?」
 最早楽しみですらある異常事態、鏡の前に着けば自身の姿が見れた。
「・・・誰だ君は」
 女性が映っていた。赤い瞳と銀色の長髪、体つきも如実に現すタイトな黒服。体格も顔の造形も、その他全てが佐山本来のものと異なる。だが一つだけ、本来の姿と共通するものがあった。
「腕の傷痕。・・・私が異形から与えられたものか?」
 川沿いで人狼の牙を受けた位置、そこには白く膨らんだ円形の皮膚がある。それを見て思うのは、あれは夢ではなかった、という確認と、あの深い傷がもう治るのか? という第二の疑問だ。
・・・だが当面の問題は、この姿だ・・・
 どーしたものか、と佐山は考えていると、かつて見ていた特撮“帰って来たトラウマン”を思い出す。
 あれは全裸巨人に変身して都心で戦うというトラウマを抱えた主人公が、しかし秘密組織によって連れ戻されて戦わされるという人格矯正をテーマとする作品だ。それに寄ると変身する原因は、
「体内にスガタカワリンが溜まる為・・・!!」
 そこで気付いた。女性の異常に膨らんだ胸部に。
・・・ここにスガタカワリンが溜まっているな!?
 佐山は確信、即座に掴んで絞る。出ろ諸悪の根源め、と思いを込めて。そうすれば、
『・・・何をしている、お前は』
 突然、脳内に声が響いた。

437 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:51:10 ID:j/kPOdId
・・・出たな、スガタカワリンの精め・・・!!
『・・・何だそれは』
 佐山は声を無視、より一層の力を込めて絞る。
『――もう少しユニゾンした方が良いのだが。・・・解った、出るからもうやめろ』
 脳内音声の屈服と共に変化が起きる。佐山の体から人影が出て来るという変化が。それは、先ほど鏡に映ったのと同じ姿の女性だった。横目に鏡を見れば、簡素な寝間着を着る佐山本来の姿がある。
「・・・よもやシャマル達以外に手を出す者がいるとは」
 銀髪の女性は佐山を見て溜め息。誰だ、と佐山は問おうとし、
「何やってるんだよ君は!」
 顔面にスリッパを叩き付けられた。聞き覚えのある声と共に。
「・・・新庄君」
 医務室のドアを背景に立つのは、茶色のスーツにスカート姿の新庄だ。
「見舞いに来れば君って人は! 覗き魔じゃなく変態だったんだね?」
「誤解だ新庄君。私はこのスガタカワリンの精を体から搾り出すべく・・・」
「何だよスガタカワリンって! 君の脳内物質!?」
「まあまあ、そのぐらいにしときましょ?」
 新庄の後ろ、ドアを閉めて新しい人影が入ってくる。新庄と同じ茶色のスーツ、その上に白衣を着た金髪の女性だ。
「でも佐山君だっけ、貴方良い目をしてるわね? ・・・リインの胸に目を付けるなんて」
「先生っ!」
 うふふ、と黒い笑いを浮かべる女性に新庄が注意する。
「・・・誰だ貴女は。それにここは一体・・・?」
「ここは時空管理局っていう組織の医務室よ。私は医療関係の長でシャマル、こっちは補佐を兼任してくれてる、リインフォースよ」
「先生、何言ってるんだよ! それは機密事項で・・・」
「隠す必要は無い」
 それをリインフォースと呼ばれた銀髪の女性が遮る。
「どのみち彼はこの時空管理局へ来る事になっていた。・・・そうだろう? 佐山・御言」
「・・・私が呼ばれたのはIAIだが?」
「そのIAIの裏の顔だ、この時空管理局・地上本部は。・・・IAIの最奥地下に隠された主要施設、IAI社員達でも知らない特殊区画だ」
「・・・本当はね、問われても答えちゃいけないんだよ?」
 囁いてきた新庄に、そうか、と頷きを返し、
「――ではリインフォース君とやら、君は何故私にそんな事を話す。・・・君にその権限が?」
「権限があるのは私ではない、お前だ」
 話そう、とリインフォースは続け、シャマルは可笑しそうに喉を鳴らして笑う。
「お前は見てきたな? 山中で空間の異変や人狼を。――あれらはかつて滅んだ十の異世界、その残滓だ」

438 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:53:21 ID:j/kPOdId
     ●

「・・・で? そんなトンチキ話を私に信じろと?」
 リインフォースの眼前、佐山が茶色のスーツを着込みつつ言った。着替えとして渡した地上本部の制服で、手首には自弦時計も付けさせた。着替え終えた佐山の右手には耳まで赤くした新庄の後ろ姿と、
「何考えてるの佐山君、女の子三人の前で生着替えなんてっ!! ・・・眼福だわぁ」
「前後の台詞が一致していないのだが? 大体貴女が女の子という歳かね」
 薄ら笑いを浮かべたシャマルを一刀両断、リインフォースに佐山が向き直り、
「で、リインフォース君。・・・嘘ならもっとマシな事を言ってみては?」
「嘘ではない。まずは結論に至る説明を聞いてくれないか」
 抗議に喚くシャマルを背景にリインフォースは答える。佐山はしばし間を空け、
「いいだろう。ここで頭から否定しても仕方が無い、話してみたまえ。・・・十の異世界があって、何故それが滅びた?」
 ああ、とリインフォースは頷き、
「十の異世界はこの世界を中心とし、一定周期で交差して影響を与え合っていた。しかしある時、全ての交差周期が重なる事が判明した。そうなった場合、最も強い世界だけが生き残り・・・他は全て滅びる事も」
「それはいつの事かね? まさか明日とでも?」
「予測での衝突時刻は・・・この世界で言う一九九五年とされていた」
「・・・そんな事は起きなかったが?」
「当然だ、全ての異世界はそれ以前に滅ぼされたのだから。・・・お前の祖父達によって」
 何? と佐山は返し、新庄も初耳だったのか目を丸くする。
「リインさん、どういう事? 佐山君、だっけ。まさか彼、八大竜王の孫って事・・・?」
「――八大竜王?」
 十の異世界を滅ぼした者達の総称だ、リインは短く答え、
「そうだ、新庄。・・・この少年の祖父の名は佐山・薫、二つの異世界を滅ぼした男だ。そして我々は世界の存亡を賭けたその争いを―――概念戦争と呼んでいる」
 そこまで聞き、佐山は顎に手を当てる。ここまでの説明を吟味する様に。
・・・認めるか? 佐山の孫・・・
 リインフォースは佐山の答えを待ち、そして出された佐山の答えは、
「条件次第では信じても良い」
 というものだった。その言葉にシャマルが軽く驚き、
「あら、随分早く納得するのね」
「言っただろう、条件次第で、と。・・・それに私の中には君達を肯定する記憶がある」
「・・・山中での記憶、か?」
 あぁ、と佐山は頷く。
「閉じられた空間、脳裏に響いた声、有り得ない異形、炎を吹く貴金属、さっきリインフォース君が私の体から出てきた事も含めてもいい。・・・そして極めつけは新庄君の感情だ」
「ボク・・・の?」
 新庄が佐山の顔を見た。佐山は深々と頷き、
「あの時、君の表情は本物だった。真性の恐怖と緊張、腹に浮いたあの冷たい汗は演技で出せるものではない。・・・そう、腹に! 露にされた君の腹に浮いた汗は! 真なる君の感情!!」
「腹腹連呼しないで! ・・・ていうか誤解されるからやめてよ!?」
 新庄が佐山のネクタイを牽引、喉を封鎖して言葉を止めさせた。
・・・随分仲が良いのだな・・・
 慌てる新庄と痙攣する佐山、それを診るシャマルを眺めながらリインフォースは思う。
「――で」
 顔を青ざめつつ佐山が復帰。リインフォースに向き直り、
「確かに異常事態はあった、しかしあれらが異世界の証明とはなりえない。世界は存在するからこそ証明されるのだからね。・・・十の異世界の存在証明は出来るのかね?」
「厳密な意味では出来ない、もう滅びているのだから」
 しかし、と続け、
「解るだろう? どんな現象もある一定以上はトリックと考えない方が自然となる。異世界も同じだ、ある一線を超えた時から世界は別世界となる。・・・シャマル」
「はぁい。―――クラールヴィント」
 佐山の隣、シャマルが腕を伸ばした。その人差し指と薬指には金の指輪がある。
『お呼びですか、ロード』
 シャマルの指輪から女性の声が響いた。
「・・・人語を解する指輪とは。呪われていたりするのかね?」
「違いますぅっ! この子は私の大事なデバイスなんだから!! ・・・クラールヴィント、この失礼な子に見せてあげて? ・・・概念という、異世界の力を」
『Tes.。――近辺の概念をトレース、合一展開します』
 金の指輪が小さく光り、

・―――地に足がついている。

 世界が一変した。

439 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:56:28 ID:j/kPOdId
     ●

 佐山の脳裏に響くのは自分のものに似た声、山中で聞いたものと同種だ。だが今回は別の異変もある。
「――腕時計が」
 先ほどスーツと共に渡された黒い腕時計、それが振動していた。文字盤に一瞬赤い字が走る。
・・・仕掛け時計か・・・?
 見れば時計はその針を止めていない。山中ではあらゆる機械がその動きを止めていたのに。
「それは自弦時計という、概念空間に入る為のストレージデバイスだ」
 リインフォースが腕時計を指して言う。
「デバイスとは?」
「概念を扱う機械達の事だ。多くは自我を持たないストレージデバイスという機種で、それはその一つだ。・・・シャマルが持つクラールヴィントの様に、意思を持つものもあるが」
「概念空間に概念? ・・・何だそれは」
「――説明しよう」
 リインフォースは机へ移動してモニターを操作する。映されるのは、十の球体が一つの巨大な球体を囲んで並ぶ映像だ。
「十一の世界は歯車に見立てられ、Gと呼ばれていた。それぞれ1stーG、2ndーG、3rdーGという風に呼び分けられ・・・それぞれ個性を持っていた」
 十の球体に1stから10thまでの数字が割り振られる。
「各Gの常識は全く異なっていた。あるGでは文字が能力となり、別のGでは金属が命を宿した。理屈も何もない・・・“それはそういうものだから”としか良い様の無い根本原因、それを概念と呼ぶ」
 そこで映像は、“概念”と書かれた一つの球体が浮かぶものに切り替わる。
「概念を含んだ区域を概念空間、入った際に聞こえる声は概念条文と呼ばれる。概念条文は含まれた概念の象徴で・・・一定以上の強さを持って初めて声に聞こえる」 
 球体は大きな半球型となり、載せる字も“概念空間”と“概念条文”へと変わる。
 そして急接近して内部に侵入、今度は波形が表示された。
「私達は概念を、変化する一定周期の震動波・・・つまり自弦振動だと考えている」
「ならば十のGとは――各々で自弦振動の周期が異なった世界という事か」
 その通り、とリインフォースは応じ、それと同時に波形が三本に増えた。
「自弦振動は三種存在する。一つは世界そのものの自弦振動で、他の二つは世界に存在する全てのものが持つ自弦振動だ。所属Gを示す母体自弦振動と、個性を示す個体自弦振動という」
「ふむ。・・・三種の自弦振動、か」
「難しい事は無い。世界の自弦振動は地方別の風土、母体自弦振動は姓、個体自弦振動は名前の様なもの、そう思えば良い」
・・・成る程・・・
「名前が違えば別の人、姓が違えば別の家系とされるのと同じか。ならば山中で私が閉じ込められた空間は姓、・・・母体自弦振動のズレた空間か」
「少し違う、母体自弦振動が完全にズレればその空間は掻き消える。あれは母体自弦振動を一部ズラしたものだ。そうすればズレたものは二分化する。通常空間側と異世界側の両方、同時に重なって」
「あの山中は・・・通常空間側と異世界側に二重化したのだな? 振動差で異世界側にあるものはそこから出られず、通常空間側からの影響も受けない」
 要するに、と佐山は区切り、
「世界の一部を間借りして異世界を再現する、・・・それが概念空間か」

440 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:57:35 ID:j/kPOdId
「そう。そして概念空間を出入りするには母体自弦振動を合わせる必要がある。その変調を起こすものは“門”と呼ばれ、それを発動するのがその自弦時計だ」
 リインフォースの指摘に佐山は黒の腕時計を見やる。機能の割に随分小さな機械だ、と思い、
「・・・ではこの時計を持っていなかった私が概念空間に入れたのは?」
「お前の個体自弦振動を密かに読み取り、入れるよう概念空間に登録させた者がいると聞く。・・・大方、大城の孫だろう」
 聞き覚えのある姓に佐山は気付くが、しかし今は最後の確認を、との判断で後回しにする。
「・・・で、ここがその概念空間という証拠は?」
「それについては自分で確認した方が早いわ」
 シャマルの声に佐山がそちらを見やれば、
「――壁に、立つだと?」
 シャマルはドアのある壁、そこに垂直に立っていた。佐山から見てシャマルの体は真横に見える。
「今この部屋に展開されている概念条文は“地に足が着く”。つまり足裏側が下となり、引力の方向は個人で異なるの。・・・5thーGの概念を変化複製させたものなのよ?」
「真横の顔に話されるのも妙な感覚だが・・・変化させた複製? 新しくは作れないのか」
「概念は世界の根本、洒落て言うなら神の創造物よ? 人の身で作るのは矛盾するわね。・・・研究はされたそうだけど成功例は聞かないわ。今は劣化版、せいぜい亜種を作るのが精一杯」
「・・・これで解ってくれたかな、佐山君?」
 新庄は窺う様に言う。その声色に浮かぶのは、やっとかな? という期待だ。しかし佐山は、
「あと一歩、かな。もう少し現実離れして欲しいのだが」
「・・・注文の多い人だね」
 新庄は溜め息をつく。その様子にシャマルは笑みつつドアまで移動し、
「だったらこんなのはどうかしら?」
 シャマルはしゃがんでドアを開く。そこに見えるのは通路ではない。
「・・・何だこれは」
 見えたのは巨大なフロアだった。そこには作業着姿の人間達や異形達があり、それに稼働練習なのか巨大な人型ロボットがタンゴを踊る姿もある。シャマルと同じく、壁も天井も床として。
「あっちは元々地上本部で展開されていた概念空間ね。今私達がいる概念空間は、クラールヴィントがそれを読み取って展開したものなの。・・・同種だから連結させる事も出来たって訳」
「どうだ? これで私達の話を信じてもらえただろうか」
 佐山は軽く頭を抱え、
「――ああ良いだろう。認めようじゃないか、その異世界とやらを。否、こんなトチ狂った事実がこの世界の現象と言えるものか」
 新庄とシャマルは、やったぁ、とハイタッチ。リインフォースは薄く笑っていた。

441 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 08:59:12 ID:j/kPOdId
     ●

 フロアの人々に挨拶して扉を閉め、佐山達は話を再開した。
「つまり概念戦争とは、概念の所持量を巡る争いだった訳か」
「そうだ。世界そのものと言える超密度の概念、それを概念核というのだが・・・それを五割以上を失うとGは滅びる。そして現在、十種の概念核は全てこの世界にある。管理局が全て持つかは別にして」
「時空管理局は、そういった時も空間も異なる異邦人達に対応、管理する為に設立した組織って事ね」
「最初は本局っていう所だけだったんだけど、概念戦争に出る為にこの地上本部が作られたんだって」
「そして佐山・薫は初期の地上本部に所属、その一員として十のGと戦い、概念核を奪い滅ぼす事で戦いを終わらせた。――この世界の勝利でな」
 ふむ、と佐山は応じ、
「それについていいが・・・しかし解せない。何故今になってそれを話す? 祖父が亡くなったから、という訳ではないだろう?」
 あ、と新庄は口を開ける。
「そ、そう言えば何で?」
「新庄ちゃん・・・何も知らずに説明してたの?」
 だって、と涙目の新庄にシャマルは苦笑し、
「それはね? この世界、LowーGが・・・再び滅亡の危機に瀕しているからよ」
「何?」
 その答えに佐山は身を乗り出す。それはどういう事だ、と。
「それに抗う為に管理局は一つの計画を起こした。全竜交渉という計画を」
「交渉・・・? 一体誰と交渉するのかね。いや、それよりも世界の滅びに抗う手段が?」
 ある、とリインフォースは答え、それは、と続けようとした。その時、
「それ以上言ったら困っちゃうでなーッ!?」
 突然医務室のドアが開き、一つの物体が飛び込んだ。
 それは老人だった。眼鏡をかけた初老の男、それがCの字の体勢で飛来したのだ。
「・・・ッ!?」
 佐山は反応、右の拳を初老の腹に叩き込む。そうすれば今度は>の字になり、ドアの向こうへ飛び戻る。
・・・今の顔と声に覚えが・・・
 しかし佐山はかぶりを振る。あんな珍動物を知る筈が無い、そう思うからだ。だが、
「・・・ふ、ふふふ。葬式以来だな、御言君。――覚えておるかな? この大城・一夫を」
 吹っ飛んだ老人が戻ってきた。今度は這いつくばった姿勢で、トカゲの様に。その顔に佐山は、あぁ、と頷き、
「そう言えば私は貴方に呼ばれたのだったな、御老体。・・・どうした、そんな這いつくばって。客を呼んだのなら茶の一つも出したまえ」
「うわ久しぶりに腹が立つナイス反応じゃな!?」

442 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 09:00:53 ID:j/kPOdId
 見下ろす佐山に大城は立てた親指を下に突き出す。それから佐山はリインフォースに今一度問うた。
「一つ聞き忘れたのだが・・・概念空間内で破壊があった場合、どうなる?」
「ああ、概念空間には元々存在したものの自弦振動が一部使われている。一度壊れた位ならば問題無いが・・・幾度も使用すれば何らかの形で本体にも被害が及ぶだろう」
「リ、リインちゃん!? そんな不吉な事言っちゃ大城泣いちゃうでなー!?」
「大城全部長! その穢れた口でうちのリインを呼ばないで下さい!」
「何っ? わしの発言って全否定ー!?」
 シャマルは大城に詰め寄り、しかしリインフォースはどちらも無視して、
「しかしこれに生物は含まれない。少量の自弦振動では生命力に乏しく、未来への可変性も無い。動くだけですぐに砕けてしまう」
「山中の概念空間に動物がいなかったのはその為か。・・・つまりここにいる御老体は生100%か、実に汚らわしい」
「あ、汚らわしいになった! 穢らわしいから汚らわしいになったよ!?」
「・・・何を言っているのかね、どちらも同じ言葉ではないか」
「何か違うのっ! こう、含まれたグレードというか意味合い的なものがー!!」
 うわぁん、と大城は泣き真似。佐山達は、痛いものを見た、という顔でそれを見下す。
「あ、あの皆!」
 そこに新庄の声がかかった。
「大城さんが何しに来たか聞くべきだと思うんだ! 地上本部全部長が来るからには何か訳がある筈だよ!」
「だそうだが御老体、何か弁明はあるかね?」
「いきなり問い詰め系!? ・・・だってリインちゃんに全竜交渉の事まで言われたら、わし、出番無くなっちゃう」
「よーし諸君、今からこの痛い老人を拷問にかけようと思うのだが?」
「さんせー」
「異議はない」
「し、新庄君! 今わし酷い目に遭いそうなのだが助けてくれんかね!?」
「・・・」
「そっぽを向いちゃいやぁーッ!?」
 それから数刻、包帯で簀巻きにされた大城に佐山は、
「で? 止めたからにはしっかり説明して貰おうか。全竜交渉とは何だ?」
「老人虐待の若人には教えないもんっ。・・・あぁうそうそ、だからその座薬はしまってお願いだから」
 ふう、と大城は溜め息を一つ。
「この世界がマイナス概念で滅びそうなのは聞いたでな? それを知った管理局は全概念核を解放、このLowーGを強化してそれに対抗する事を決定した。その為に各Gの生き残り達と交渉し、概念核の使用許可を得ねばならん」
 ふむ、と応じた佐山に大城は言った。
「それが全竜交渉。・・・そして我等が八大竜王、佐山・薫はその交渉役を君に譲ると言ったのだよ」

443 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 09:04:50 ID:j/kPOdId
     ●

「―――これが1st-G勢力の現状となります、至様」
 Sfが書類を机に置いた。至はそれに反応もせず、書類の一枚を取って紙飛行機を作る。それを飛ばせばSfの額に当たり、
「・・・何か反応したらどうだ、Sf」
「では・・・至様、その折り方では空気抵抗が増えて飛び難いかと」
「そこじゃないだろ言うべきは!? ・・・全くつまらん奴だなお前は」
「Tes.、それが至様のご要求ですので」
 そう答えたSfに至は、はん、と鼻を鳴らて残った書類を見やる。
「管理局に恭順した和平派、奴等を引き込もうと交渉に来た王城派の人狼は死んだ、か。それを発見した通常課にも死者数名、Sf、お前これをどう思う?」
「後の1stーGとの全竜交渉で、交渉材料になるかと」
「彼等の犠牲は無駄にしない、と言うんだ馬鹿。・・・覚えておけ、とりあえず表向きはそう言う、と」
「Tes.、ですが意訳として解り難いかと」
 解り難いからこそ良いんだよ、と至は呟き、しかし、と続ける。
「親父も大変だな、王城派みたいな雑魚に振り回されて。1stーGの概念核、その半分を持つのは奴等ではなく市街派だというのにな」
「それ故に市街派は高い戦闘力を有します。迂闊に手を出せば被害は甚大かと」
「だから佐山・御言を交渉役にする、か? あんなガキに随分入れ込むな、親父も。・・・随分甘くなった」
「かつての一夫様は今と違ったのですか?」
「ああ、昔はそれこそ俺達を死地で鼓舞したものだ。・・・今は影も形も無いが」
「・・・全竜交渉とは如何様にして行われるものなのでしょうか」
「知りたいか」
「いえ別に」
「では教えてやる」
 至は再び書類を一枚取り、手元で折っていく。
「十のGはそれぞれ独自の概念で作られていた。それらを総じてプラス概念というが、・・・逆にこのLowーGは何の力も無い、むしろ害を有するマイナス概念で作られていた」
「Tes.、それ故にLowーGは最底辺の世界とされ、真っ先に見捨てられたと」
「ああ、マイナス概念などあっても仕方ないからな。十のGは己の世界が滅びるのを厭い、LowーGを戦闘の場所に選ぶ事も多かった」
「各Gの生き残り達がLowーGに向ける遺恨はそれですか? 最底辺の世界が生き残った、と」
「理由の一つに過ぎんさ。・・・だが結果的に十のGは滅び概念核はLowーGに持ち込まれ、多くは管理局によって封印された。これが解放されればLowーGの常識が崩れるからな」
 言葉の合間に紙を折り、擦る音が響く。
「だが十年前、ある事件を期に概念核が活性化した。放置すればLowーGが今よりも、それこそ自壊する程マイナスへ傾く事が解ってな、最早世界が変わるのを覚悟しての事だった」
 しかし、という区切りが入り、
「分割された概念核は恭順しない生き残りが持つものも多く、その使用許可を得る為の・・・交渉が必要となった」
 今さら勝者気取りで好き勝手は出来んしな、と至は笑う。
「マイナス概念の活性化に対抗してですか? ぶっちゃけ真実とは思えませんが」
「その証拠はお前自身だ、Sf。お前の体を造る技術元、3rdーGの戦闘機人達が何時目覚めたのか言ってみろ」
「・・・一九九五年、十二月二十五日です」
「そして聖者誕生と浮かれる日本で、その日何が起きた?」
「Tes.―――関西大震災が」
「そうとも。大阪を中心にして関西広域に広がった大災害。あれを期に概念核が活性化、LowーGにも僅かだが概念が漏れ出し、彼女達もギリギリで動ける様になった」
「・・・」
「マイナス概念の活性化は今も進行中、臨界点は活性化より十年後と予測されている。・・・つまり」
「二〇〇五年、今年の十二月二十五日ですか」
 Sfの確認にも応えず、至は折り紙と化した一枚を書類の上に置く。その形を見たSfは、
「船、ですか?」
「馬鹿め、塔だ。・・・こう見るんだよ」
 そう言って至は折り紙の置き方を変えた。そうすれば、確かに突き立つ塔に見える。
「これが、全ての始まりだ」

444 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 09:06:09 ID:j/kPOdId
     ●

 黒い風は深夜の空を流れる。
 漆黒に重ねられた漆黒は見る者にそれを判別させず、文字通り疾風となってある場所に入り込む。
 そこで一つの偶然があった。疾風となったそれが、その場所である少女にぶつかったのだ。
 その身の体現と同じ名を持つ少女に。
「ひぇっ!? ・・・か、風か? 驚かさんといて」
 八神・はやて。黒の風は尊秋多学院校舎で、彼女の髪をそよいだ。





―CHARACTER―

NEME:大城・一夫
CLASS:地上本部全部長
FEITH:史上最高の変態

445 :なのは×終わクロ:2007/10/04(木) 09:11:04 ID:j/kPOdId
つー訳で第三章を投下してみました。
・佐山・御言・・・ユニゾン・イン!
・リインとシャマル先生のドキドキ☆概念講座
・スゥゥゥゥパァァァァ・・・大城タァイムッ!!
・先に向けての伏線
でお送りしました。思う事は一つ、リインフォースが動かし辛いっ!
だってあの人出番少ないし、敵か家族か恩人にしか喋ってないから普段の喋り方が解り辛いんすよ。もしもイメージと違うって人がいたら御免なさい。
ぶっちゃけ今回までは「こんな話がなのはにプラスされました」っていう説明の話、起承転結で言えば起の当たり。次回からは承に突入、あんななのはキャラがこんな終わクロキャラと絡んだり、アイツがコイツに大変身! ってのを計画してますのでよろしければお楽しみを。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 09:44:16 ID:lFJk4g8Z
Gjです

祝福の風とシャマルゥキタァァァー!
こうなってくるとあいつらの事が気になってくるでゲルゲ

御老体……すっかり酸素欠乏症になって……
この頃は女性に返事を返してもらえる位にはまともだったのに……

しかし何という執筆速度
まさか作者はDTから書き込んでいるのでは?

447 :白き異界の魔王:2007/10/04(木) 18:41:38 ID:5oFUFiYH
誰もいない可かもしれませんが一応。

残暑も和らいだ今日この頃
投下してよろしいでしょうか

いつもならここまでですが、今回はもう一言。

はいかyesかJawohlで答えてください

答えなくても投下って事で

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 18:44:31 ID:iwNF8FZ7
yes

449 :白き異界の魔王:2007/10/04(木) 18:47:07 ID:5oFUFiYH
答えてくれる人がいるとは思わなかった……
土下座してお礼申し上げます。
ありがとうございます。

では、投下開始します。

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 18:47:10 ID:BrmtTS1+
ちょwww拒否権ナシwwwww

451 :白き異界の魔王:2007/10/04(木) 18:49:23 ID:5oFUFiYH
内火艇:八神はやて
内火艇は満天の星空の下を軽快なエンジン音を鳴らし飛んでいた。
眼下の原生林は彼方まで続き、この世界が森に覆われているような錯覚すら覚える。
空と地の永遠を経てもまだ変わらぬであろうその光景にこの先にある魔王の結界の存在を忘れてしまいそうに思えた。
突如、空間がぬめる感覚が襲ってきた。
「わあっ」
フェイトから突入時に襲ってくる感覚のことも含めてアニエス・バートンの結界の事はすでに聞いていた。
だが、その突然の感覚は想像以上に不快なものだった。
「もうこんな所まで広がってたんか」
アニエス・バートンの結界は考えていた以上に速く成長している。
それに伴い予想よりもアニエスは強力に成長している可能性がある。
はやては素早く新たなデータを元に敵の戦力予想を行う。
「よし、まだ予想範囲内や」
森は生命を育む姿から、その身をむさぼられ悲鳴すら上げそうなものへと姿を変えている。
映像を拡大すれば場所を選ぶまでもなくアニエスの眷属たる大小の蝗が木や草と言った森の構成要素ではなく森そのものを食べているのがわかった。
おそらくは世界結界も……。
「そういうことなんか」
はやてはようやくこの月匣の意義を理解したような気がした。
この結界はミッドチルダ式、ベルカ式の魔法で作られる結界のように内と外を隔絶するものではない。
この結界の中はアニエスとその眷属が世界を食べるための異世界、もっと言えばアニエスの口の中とも言える場所なのだ。
そう考えれば侵入が自由なのも当然だ。
口の中に入ってくるものは全て獲物。追い払う理由はない。
なら外に逃げるのはどうだろう。事実フェイト達はこの結界から一度は外に出ている。
おそらくそれも自由なのだろう。
月匣はいずれ世界を覆い尽くす。そうなれば逃げた獲物もまたアニエスの口の中だ。
遅いか早いかの違いでしかない。
「八神隊長、着きましたよ」
ヴァイスの声と共にモニターで前方を確認する。
黒いドーム。フェイトの報告どおりだ。
そして、その周りをドームが霞むほどに取り巻き、飛翔する蝗の群れ。
あそこの蝗だけは食欲を満たすことを止め、ドームを守ろうとしているようだ。
その予想はすぐに裏付けられる。
確認してからいくらも立たないうちに、蝗の群れが1つの塊になって内火艇に突進を始めたからだ。
「みんな、行くよ」
内火艇のハッチが静かに開いていく。
吹き込む風がはやての頬を打った。

452 :白き異界の魔王:2007/10/04(木) 18:50:25 ID:5oFUFiYH
空:八神はやて
内火艇のハッチから落ちた光が砕け散る。
後にはバリアジャケット装着したはやてがシュベルトクロイツを握っていた。
内火艇からはさらに6つの光が飛び立つ。
スターズとライトニングだ。
その頃には蝗の群れが、さらに接近していた。
さっきまでは塊として見えた群れも今は壁のように見える。
未だ蝗の形が見えないほどの距離ではあるが無数の羽音が耳障りな呻りとなって響いている。
「まず、わたしやな」
圧倒的な蝗の量は直接魔法を交えなくとも心理的圧迫となってはやてに襲いかかる。
これからはやてはそれと向かい合わなくてはならない。
未だ魔法を使っていないにもかかわらず、遙か下の地面に向けて汗が落ちていった。
濡れる手のひらをぬぐい、シュベルトクロイツを握り直して掲げる。
「響け終焉の笛!」
現れる魔法陣は二つ。
足下のミッドチルダ式魔法陣。
眼前のベルカ式魔法陣。
ゆっくりと回転する魔法陣が強い魔力光を放つ。
「くうっ」
この魔法は本来1人で使うものではない。
リィンフォースUとの融合により最大の威力を発揮するものだ。
そのため、リィンフォースUのいないはやての体には大きな負担が苦痛となってのしかかる。
それでもはやては集中を止めない。
この一撃が作成戦功のための条件の1つなのだ。
「ラグナロク!」
ベルカ式魔法陣の3つ頂点から生まれた光がふくれあがる。
爆音と共に解放された魔力光が蝗の壁に穴をうがち、黒いドームとぶつかり合った。


空:高町なのは
蝗の壁に開いた穴をライトニングとスターズが突き進む。
なのはの赤いアクセルフィンが光る。
フェイトのソニックセイルが空を切る。
フリードがキャロ、エリオそれにティアナを乗せて翼を振る。
ウィングロードを滑るマッハキャリバーがスバルを風にした。
(以降、あたしからの指揮は出来んようになる。スターズ、ライトニングは独自に行動や)
「了解」「了解」
念話の所々がかすれてはやて体にかかる負担を教えてくれる。
それを気遣うのは今ではない。
今ははやての行動に答えるときだ。
「フェイトちゃん。行くよ」
「うん、なのは」
振り上げるレイジングハートはエクセリオンモードへ姿を変え、バルディッシュはザンバーフォームとなってフェイトにかつがれる。
「スターライト!」
「プラズマザンバー!」
なのはとフェイト、2人のインテリジェンスデバイスに光る魔力が集まっていく。
2人が使う魔法は収束魔法。周囲の魔力を集めて力とするものだ。
周囲の魔力が多ければ多いほど威力を増す。このためにはやてが魔法を使っていたのだ。
「ブレイカーッ!」
「ブレイカーッ!」
赤と金、二つの光が奔流となって黒いドームとなっている結界の下部に突き刺さる。
二つの光はいささかの力を弱めることもなく、結界に二つの穴を開ける。
結界は空中で消える破片をまき散らし、ひびをその身に浮かばせた。
「えぇええええええええええええええい!」
「はぁああああああああああああああっ!」
なのはとフェイトは止まらない。
砲撃と斬撃を続け球状結界の中央で交差する。
さらに、そのまま反対側に抜ける。
四分割された結界にはさらに無数のひびができる。
そのひびが互いに互いを繋ぎ結界の全てを覆ったとき、ガラスの砕ける音と共に結界は跡形もなく消えた。

453 :白き異界の魔王:2007/10/04(木) 18:52:40 ID:5oFUFiYH
内火艇:ヴァイス・グランセニック
黒いドームの形を成した結界の下から姿を現したのは緑の苔に覆われ歪んだ城だった。
いや、よく観ると違う。
覆っているのは無数の緑の鱗。しかもその城はわずかに脈動している。
計器に目を通すと、魔力計がとっくに振り切れていた。
「へへ。こいつは……すげぇな」
言いながら座席の横に無理矢理据え付けた柊カノンのコントローラーに手を伸ばす。
少し動かす。急造のわりには素直に動いてくれる。
「柊蓮司、だったよな」
砲弾の中にあるスピーカーのスイッチを入れる。
柊蓮司にはヴァイスの声が聞こえているはずだ。
「なんだ?」
「カウントは無しだ。外の様子が酷くてな、そんな暇はねえ」
「おお、いつでもやってくれ」
ヴァイスはもう一度全ての計器に目を通す。
風向、風力、そして外部の魔力状況。全ては絶好ではないがやるしかない。
幸い蝗の襲撃は無い。はやてのラグナロクが効いているのだ。
コントローラーをわずかに倒す。
狙うは城の中央。全てのセンサーがそこに強い力があることを示していた。
「発射!」
炸薬の爆音が壁を通してヴァイスの耳と体をふるわせ、内火艇そのものを揺さぶる。
反動で傾く機体をわずかな操作で御したヴァイスは城の壁面に開いた大穴を見て、指を鳴らした。


空:フェイト・T・ハラオウン
柊を乗せた砲弾が緑色の城に突入した直後、フェイトは何かが自分の体を通り抜けていった感覚を覚えた。
同時に新しい領域の存在を感じる。
広域結界でもなく、月匣でもない新しい領域。これがアンゼロットの行っていた柊力なのだろう。
フェイトは穴の奥に目を懲らす。奥で何かがうごめいていた。
すぐにその正体はわかる。
蝗だ。今まで外にいた蝗と同じではない。より大きく、細身で、色が黒い。
鳴り響く羽音の強さがそれまで見てきた蝗より、さらに強い力と凶暴性を備えていることを教えてくれる。
「みんな、避けて!」
なのはの声が耳を打つ。
黒い蝗が穴からあふれかえったのは、フェイトがその前から身をひいた直後だった。
黒い蝗を吐き出し終わった穴は静かになる。
フェイトは穴を見る。奥には砲弾と共に撃ち込まれた彼がいるはずだ。
「柊さん……」
次いで空を見る。黒い蝗がはやての広域魔法をかいくぐっている。
「はやて……」
体が二つあればと思う。だが、そんなものはないしだからこそそれぞれの役割を決めたはず。
それは他の誰かにに任すことができないものだ。
「みんな、行くよ」
反対するものは誰もいない。フェイト達は穴の奥にその身を舞わせた。

***************************************
今回はここまでです。

なのはさん達最初から全力です
どのくらい全力かというと、いきなりトリプルブレイカーです。

ナイトウィザードのアニメも始まりました。
こっちの柊も負けずに下げられたらいいなと思っています。


454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 19:51:25 ID:wQBHTR/k
>453
乙。

……いかん、アドニス人間体がザビーネ・リングフィールド(クレオパトラの美と英国紳士のダンディズムとブルース・リーの強さと志茂田景樹のセンスを兼ね備えた芸能プロデューサー)に見えた。

455 :19:2007/10/04(木) 20:56:12 ID:ci3CQfbI
職人の皆様GJです!!

続きできたんで投下しようと思いますがいいですか?

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 20:56:41 ID:V78hjf6p
無論拒否権など存在しない

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 20:59:05 ID:5oFUFiYH
どんどんいってください

458 :19:2007/10/04(木) 21:00:34 ID:ci3CQfbI
では、投下します



「じゃあ、まず砲撃の準備をしてくれ。」
「「うん。カードリッジ・ロード!!」」
二人のデバイスから空になったカードリッジが排出される
「これで、いつでもいけるよ。」
「よし、今度は俺の番だな。」
そう言った後、俺は闇の書に回り込むように接近する
闇の書は俺に向けて様々な攻撃を放ってくる
「やはり、さっき動きが鈍いと感じたのは気のせいじゃなかったみたいだな。」
奴の攻撃は殆ど…いや全部が切れが無いし直線的すぎる
俺は全てを回避しながら接近して行く
そして奴の目の前で高速移動をし、一旦奴の視界から外れる
そのまま背後に現れ膝蹴りを当て、正面に回り込み胴体に肘打ちを当てる
蹲ってる隙に腕を掴み放り投げる
「今だ!!撃て!!」
「スターライト・ブレイカー!!!!」
「プラズマ・スマッシャー!!!!」
なのはとフェイトの攻撃
桜色の閃光と黄色い閃光は闇の書に直撃した
これで…
「ん?…なんだ?あれは…。」
闇の書からなにか黒い物体が吹っ飛んでいった
「!!え、嘘!?」
「どうした!?」
「闇の書の反応が消えてないって!!」
「何!?」
「後、あれには近づいちゃダメだって!!」
あれ…というのは黒い物体か…
どうなった
はやては…
「ん?この気は…。」
「…おいで、私の騎士達…。」

459 :19:2007/10/04(木) 21:02:29 ID:ci3CQfbI
「はやて!!」
「我等、夜天の主の下に集いし騎士。」
「主在る限り、我等の魂、尽きる事無し。」
「この身に命在る限り、我等は御身の許に在り。」
「我等が主。夜天の王、八神はやての名の下に。」
「シグナムさん、シャマルさん、ザフィーラさん、ヴィータ!!」
この気…間違いないみんなのものだ
よかった、無事だったんだ
「夜天の光よ、我が手に集え!!祝福の風リインフォース…セットアップ!!」
はやてがバリアジャケット…いや、この場合騎士甲冑か
それを装着する
その後、色々話してたみたいだけどうまくまとまったみたいだ
「みんな!!」
そう言って近づいていった
「あ、悟…飯?」
あれ、言いよどんだな?
みんなも、ん?って顔してる
「どうした?」
「いや、いつも髪と目の色が違うもんやから…。後、髪形も…。」
「…ああ、そういえばみんなに超サイヤ人になったとこ見せたことなかったっけか。」
「超サイヤ人?…えっと、ようわからんけど悟飯なんよね?」
「そうだよ。それと、みんな無事でよかった。お帰り。」
「…悟飯!!」
っと、ヴィータが抱きついてきた
「おまえもがんばったよな。」
そう言って頭を撫でる
少しそうしていると
「はやてちゃん。」
「はやて。」
なのはとフェイトも近くに来ていた
「なのはちゃん、フェイトちゃん、ごめんな。うちの子達が
いろいろ迷惑かけてしもたみたいで…。」
「ううん、気になしで。」
「全然平気だから。」
「そっか、ありがとな。」

460 :19:2007/10/04(木) 21:04:28 ID:ci3CQfbI
こっちもこっちでうまくまとまったみたいだな
「ん?」
「どうした?孫。」
「いえ、近くにユーノとアルフの気が。それと一度感じたことがある気が…。」
「すごいな。よくわかったな。」
そう言って一人の男とユーノとアルフが現れた
…たしかみんなが結界に閉じ込められた時に現れた奴か
「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。和んでるところ悪いが、
時間が無いのでこちらの話を聞いてほしい。」
「時間がない?」
「ああ、あそこの黒い物体…闇の書の防衛プログラムが、後数分で暴走を始める。
僕等はそれを何らかの方法で止めなければならない。停止させる方法は、現在二つある。」
二つ…か
「その方法は?」
「まず一つ目。極めて強力な氷結魔法で停止させる。ようするに氷付けにする。
そして二つ目。軌道上で待機している戦艦アースラの魔導砲…アルカンシェルで消滅させる。
でだ、これ以外に他にいい手は無いか? 闇の書の主とその守護騎士の皆に訊きたい。」
みな一様に渋い顔をしている
「えっと…最初の氷付けにするのは多分難しいと思います。主のない防衛プログラムは
魔力の塊みたいなものですから。それに凍結させても、コアが在る限り再生機能は止まりません。」
「アルカンシェルも絶対ダメだ!!こんなところでアルカンシェル撃ったら
はやての家まで吹き飛んじゃうじゃんか!!」
「そ、そんなに凄いの?」
「えっとね、発動地点を中心に百数十キロ範囲の空間を歪曲させながら
反応消滅を起こさせる魔導砲…つまり、当たり一帯を吹き飛ばしちゃうんだ。」
「あ、あの、私はそれ反対です!!」
「同じく!!」
「…僕もかあ…艦長も使いたくないよ。でも、あれの暴走が本格的に始まったら、
被害はそれよりずっと大きくなる。」
「暴走が始まると、触れた物を侵蝕して無限に広がっていくから…。」
さて、どうしたもんか…

461 :19:2007/10/04(木) 21:06:30 ID:ci3CQfbI
突然みんなの顔色が変わる
「どうした?」
「あ、あのね、もう時間が十五分くらいしかないって…。」
「まずいな…。」
「何か無いか?」
何かって言われてもなぁ
「あ、そうだ!!」
「何かわかったのか!?ヴィータ!?」
「おう!!悟飯、おまえなら何とかできるんじゃないか!?」
「え?俺?」
「ほら、おまえの技のかめはめ波なら!!」
「たしかにあれを塵一つ残さず消滅させることなら可能だ。」
「じゃあ!!」
「だが、今あれに向けて全力でかめはめ波なんて撃ったら地球が跡形も無く吹っ飛ぶぞ。」
「「「「「「「「「「へ?」」」」」」」」」」
…みんな随分間抜けそうな顔してるな
「あ、あの悟飯君。それ冗談とかじゃ…。」
「こんな時に冗談なんて言いませんよ。威力を絞って撃ってもあの大きさだ。
大津波がおきてクレーターができますよ。」
「そ…そう。」
「ちなみに、エネルギー波系じゃなく、エネルギー弾系の威力を一点に絞った技でも
世界規模の大津波が起きますよ。下手すると地球が削れますよ。」
「…って結局振り出しに戻ったじゃん!!」
その後も色々と話合いをしたが全然ダメだった
「あー、もう!!なんかゴチャゴチャと鬱陶しいなぁ!!
なんか、こう…ズバ!!っとぶっ飛ばしちゃうわけにはいかないの!?」
「ア、アルフ、いくらなんでも…。」
何か…
「ズバ!!っと、ぶっ飛ばす…。」
「地上で撃ったら被害が大きいから撃てへんし、悟飯にしては地球が無くなる…。」
「でも、ここじゃなければ…。」
「「「…あ!!」」」

462 :19:2007/10/04(木) 21:08:32 ID:ci3CQfbI
なのは、はやて、フェイトの三人が何かに気付いたようだ
「クロノ君!!アルカンシェルって、どこでも撃てるの!?」
「どこでもって…例えば?」
「今、アースラのいる場所!!」
「つまり、宇宙空間で!!」
宇宙…たしかにあそこなら被害はないな
「悟飯君は!?」
「へ?何が?」
「宇宙まで行ける!?」
「どうなんや!?」
三人が俺に詰め寄って来た
「いや、成層圏とかオゾン層ぐらいまでなら平気だけどさすがに宇宙空間に生身ででると死ぬよ。」
そう言ったら、それもそうかって顔をされた
「そ、そうだよね…。」
「冷静になって考えたら無理だよね。」
「てっきり悟飯ならーって思ったんやけど…。ご…ごめんな。」
「いや、生身でそこまで行けるだけでも十分凄いが…。」

作戦はあれのコアって言うものを露出させ、宇宙まで転移させるというものだ
だが、あれの再生力は凄いらしいので俺はエネルギー弾を絶え間無く撃ち込んでいる
要するに再生する暇をまったく与えなくして作戦をスムーズに運んでいくというものだ
「どうだ、状況は!?」
「君が奴の再生力を抑えてくれているおかげで順調だ。」
「そうか。」
奴は確実に弱って来ている
あと少しだ

「よし、最後の仕上げだ。」
そうクロノが言ったので俺はエネルギー弾を撃つのをやめた
「悠久なる凍土、厚き棺の内にて、永遠の眠りを与えよ!!」
その瞬間海一面が完全に凍り奴の再生力と動きを完全に封じた
やっぱ魔法ってすごいな

463 :19:2007/10/04(木) 21:10:29 ID:ci3CQfbI
俺は念には念をってことで三人と…
はやて、なのは、フェイトと一緒に攻撃を仕掛けることになっている
俺は三人の所に移動した
「それじゃいくぞ、三人とも。」
「「「うん!!」」」
もう準備はいいみたいだな
「かぁぁぁぁ…めぇぇぇぇ…はぁぁぁぁ…めぇぇぇぇ…。」
勿論俺のかめはめ波は威力と大きさを抑えている
「全力全開!!スターライト!!」
「雷光一閃!!プラズマザンバー!!」
「ごめんな…おやすみ…。響け終焉の笛!!ラグナロク!!」
「波ああああああああ!!!!」
「「「ブレイカアアアアア!!!!」」」
………どうやら成功のようだ
俺達の攻撃が直撃した後奴は消えた
…少し時間が経った
みんなの顔が笑顔になる
「どうだ?成功か?」
「うん!!成功だって!!」
ふぅ、よかった
ん、三人が手を掲げてる
何か待ってるような…
ああ、ハイタッチか
俺も手を掲げてハイタッチをした
その後、俺は超サイヤ人を解いてノーマル状態に戻った
三人が俺の方を見ている
「ん?どうしたの?」
「けっこう簡単に戻れるんだなって…。」
「不思議だなぁ…と思って。」
「うん、黒髪黒目…いつもの悟飯や。」
その後少し談笑してたが
突然はやてが意識を失った
「はやて!!」
俺は落下しているはやてを受け止めて抱きかかえる
…気が減っているな
俺の気を分けとくか…

464 :19:2007/10/04(木) 21:12:45 ID:ci3CQfbI
「悟飯!!はやては!?」
「大丈夫だ。疲れて眠ってるだけだ。」
「そっか…。」
みんな安心した顔になったな
「あー、すまないが色々と話したいことがあるのでア−スラーに来てくれないか?」

今俺はアースラーという戦艦の一室ではやての様子を見ている
はやてが運びこまれた時みんなが心配して来たが
大丈夫だとわかったら凄く安心した顔をしていた
その後色々と雑談をしていた
…少し眠くなってきたな
少し寝るか…

誰かに背中を揺すられる
「悟飯。悟飯。」
「はや…て。もう大丈夫なのか?」
「うん。もう平気や。」
元気そうな顔をしている
気もいつもと同じ大きさだ
大丈夫だな
「よかった。」
「ところでみんなは?」
「えっと…。」
集中して気を探ってみる
「………少し離れた所にいるみたいだ。」
「………。」
「はやて?」
「そこに連れてって!!」
「え?」
「何かとてもやな予感がするんや!!お願い!!」
「…わかったよ。」
そう言ってはやてを抱き上げる
「わ、わ、こ、これってお姫様抱っこっていうやつ………。」

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 21:13:34 ID:xGswo2gp
支援

466 :19:2007/10/04(木) 21:14:51 ID:ci3CQfbI
「少し飛ばすからしっかり掴まってろよ。」
「う、うん。」

少しの間飛んでると開けた場所出た
みんなが…シャマルさん、ヴィータ、シグナムさん、ザフィーラさん、なのは、フェイト
それにリインフォースが居た
「何…しとるん…?」
そう、はやてが言った後
みんなが何とも言えない表情をしていた
「主はやて、申し訳ありませんが私は消えなくてはなりません。」
そうリインフォースが言った
「何でや!?」
「基礎構造が歪められたままなのです。このままでは、また新たな防御プログラムを
組み直してしまいます。その際、高確率で主はやてはまた侵蝕されてしまいます。」
だから死を選ぶ…と
「だめや!!防御プログラムなら私がなんとかする!!だから!!」
「お聞き訳を…。」
「ダメだ。そんなの認める訳にはいかない。」
「だが、そうしなければ主はやてが…。」
「なら、おまえははやてに俺と同じ想いをさせる気か!?」
「同じ…想い…だと?」
みんなが俺の方に注目していた
…言いたくはないんだが
「俺は……仲間…全員の命と引き換えに…生き残ったんだ…。」
「「「「「「「「…え?」」」」」」」」
「だいたい…三年くらい前……俺が九歳の時、俺の居た世界でDr.ゲロという科学者が造り上げた
二人の人造人間が現れた…。」
あの時のことは今でも鮮明に思い出せる
「奴等は生みの親であるDr.ゲロを殺し、その後破壊の限り楽しみ、
次から次へと罪の無い者を殺していった。奴等は誰かが苦痛に歪む顔を何よりも
楽しみにしている。奴等を倒すため仲間とともに俺は戦いにいった…。」
あの光景は…忘れられない

467 :19:2007/10/04(木) 21:16:51 ID:ci3CQfbI
「だが、奴等の強さは次元を超えていた…。俺の師匠であるピッコロさんも…
俺と同じように超サイヤ人になれるベジータさんも…奴等にはまったく歯が立たなかった…。
戦いが終わりごろになると、ピッコロさんも、ベジータさんも、立っていられるのもやっとの
状態だった。クリリンさんもヤムチャさんも天津飯さんも餃子さんもヤジロべーさんも、
そして俺も同じような状態だった。人造人間は殆ど無傷だった。
その後俺は奴等の攻撃をもらい殆ど動けない状態になった。
そしてしばらくした後、俺達に止めを刺そうと奴等はエネルギー波の発射体勢に入った。
…俺のことなんて放っておいて逃げればよかったのに…そうすれば死なずに
すんだかもしれないのに…。だけど、みんなはそれをしなかった…。死に掛けの…
俺を庇って…みんな…死んで…いっ…た………。」





『おいおい、どうした?もう終わりか?』
『だらしがないねぇ。』
『この俺が…このベジータが手も足も出んだと…!!』
なんて…強さだ…フリーザよりも遥かに上だ
『しょうがないな、少しはやる気がでるようにサービスしてやるよ。』
そう言って僕の前に一瞬で現れた
『そら!!』
『ゴハァ!!』
血を…吐いた
『そらそらそらそら!!』
『ガハァ!!アガ!!うわ!!ぐあ!!』
『悟飯を放せ!!』
だ…めだ…ク…リリンさん…に……げ
『ほら!!』
『ぐわあ!!』
『何だ、蹴りの一発でもう終わりか?』
『う…か…は…なせ…!!』

468 :19:2007/10/04(木) 21:18:43 ID:ci3CQfbI
『何だ、まだ喋れる元気があったのか。ほら!!』
『うわあ!!』
『おいおい、どうした?早く助けないとこのガキ死んじゃうぞ。』
僕…のこと…はいいか…ら
『いくぞ!!ヤムチャ!!』
『おう!!』
ぼ…くのことは…いいから…にげ…
『どうした?二人で来てもそんなもんか?そら!!』
『がは!!』
『ほら!!』
『うぐ!!餃子!!ヤジロベー!!』
『お見通しだ。』
『うわあ!!』
『あぎゃあ!!』
『はははは弱いなぁ、おまうわあ!!』
1…7号を殴…り飛ばし…たのは
『く…無事か?悟飯。』
『ピッ…コ……ロ…さ……ん…。』
僕は…ピッコ…ロさんに抱き…かかえられて…いた
『アッハッハッハ、なにやってんだい17号。油断してるからだよ。』
『うるさい!!』
『アタシもう飽きてきたよ。こんな奴等さっさと殺してもっとでっかい町に行こうよ。
そこでどっちが多く殺せるか勝負しようよ。』
『それもそうだな。』
や…つらは…上空に上がっていった
『奴等、ここら一帯を吹き飛ばすつもりか!?』
『俺は…サイヤ人の王子ベジータだ!!貴様等ガラクタ人形なんぞにやられてたまるかぁ!!!!』
『よせ!!ベジータ!!突っ込むな!!』
『ま、中々楽しかったぜ。』
『ばいば〜い。』
雨の…ような…エ…ネルギー波…の量だ…
『み…んな…にげ……て…。』
『悟飯を守れえええええ!!!!』






僕の意識は一旦ここで無くなった







469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 21:25:55 ID:OfHuhfzB
支援

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 22:00:04 ID:V78hjf6p
まさかの規制か?

471 :19:2007/10/04(木) 22:05:15 ID:ci3CQfbI
ん、頬に何か当たった
水滴…
雨…かな
『!!そうだ、みんなは!?あづ!!』
体中痛むがなんとか動かせる
体に少し重みを感じた
目も見えてきたのでそちらを見ると
僕の体の上にピッコロさんが乗っかっていた
『ピッコロさん。』
…反応がない
『ピッコロ…さん?…ピッコロさん!!』
嘘だ
『ねえ!!起きてくださいよ!!ピッコロさん!!ピッコロさん!!』
何度も大きく揺さぶっても反応がない
すぐ近くにベジータさんが倒れていた
そちらにいってベジータさんの体を揺する
『ベジータさん!!超サイヤ人は全宇宙最強の戦士なんでしょ!!ねぇ!!
起きてくださいよ!!ベジータさん!!ベジータさん!!』
どんなに揺すってもベジータさんも起きてくれない
嘘だ
周りにみんなが倒れてる
だけど、どんなに揺すっても、どんなに声を掛けても反応がない
嘘だ
『嘘だ!!嘘だ嘘だ!!みんな僕を騙してるんでしょ!?そうだと言ってくださいよ!!
ピッコロさん!!ベジータさん!!クリリンさん!!ヤムチャさん!!天津飯さん!!餃子さん!!
ヤジロべーさん!!』
雨の音しか聞こえない
雷が鳴った音しか聞こえない
すぐ周りにいるみんなからの反応はない
僕の冷静な部分が言ってる
みんなの気はどんなに探っても感じない…死んだって
みんな僕を庇って死んだんだって
『嘘だ…嘘だ!!』
涙が溢れて来た
『う…そ…う…うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
あああああああああああ!!!!!!ああああ!!!!ああああああああ!!!!!!!
うわあああああああああああああああ!!!!!!!ああああああああああ!!!!!!
あああああああああああ!!!!!!あああああああああああああああ!!!!!!!!
ああああああああ!!ああああ!!!!ああああああああ!!!!!あああああ!!!!
うわああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』



                僕の中の何かが切れた



突如体中から凄まじい量の気が溢れ出てきた
何事かと思い辺りを見回してると水溜りが見えた
そこには逆立った金髪、エメラルドグリーンの瞳の色をした僕がいた
超サイヤ人だ
『なんで…もっと……早くになれなかったんだ…。なれてたら…こんな……こんな
ことには…なら…なかった…かも…しれないのに…。う…く…うう…くううう……
うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!』
僕は…雨が止むまで……泣き叫ぶことしか…できなかった




472 :19:2007/10/04(木) 22:08:30 ID:ci3CQfbI
「あの時程、自分の無力さを、非力さを、力の無さを恨んだことはない…。」
「悟飯…。」
はやての手が目元に当たる
はやてが溢れ出てきてる涙を拭ってくれていた
いつ流れたんだ…
「つらいんだよ。苦しいんだよ。誰かが…特に、自分にとって大切な人が自分のために
命を投げ出すのは…死んでいくのは…自分が傷つくより、死ぬより…ずっと…ずっと…。」
涙が…止まらない
「おまえは…はやてにそんな想いをさせたいのか?」
「………。」
「何で一番簡単な方法取る?聞いたところ、
無限書庫っていう所に手がかりがあるかもしれないのだろう?」
「だが、見つかる可能性は…。」
「やってみなきゃわからない。」
お父さんがよく言ってた言葉
やらなければ0だけど、やってみれば1以上になるかもしれない
「また、プログラムが再生したら…。」
「その時はまた倒せばいい。」
「………。」
「俺は…人造人間に戦いを挑み続けて…何度もボロボロにされても、殺されかけても、
力の差を見せつけられても、諦めずに戦い続けている。なのにおまえは簡単に諦めるのか?」
「………。」
「…おまえが…どうしても…死ぬことを選ぶんなら…。」
俺は気を開放し爆発させ超サイヤ人になった
俺を中心に突風が吹く
流れでる涙は次から次へと空に上がって散っていったいった
「わ!!」
「キャ!!」
「俺を倒してからにしろ。」
…少し時間が流れた
「はやて。」
「え、あ、何?」
「リインフォースに言いたいことを言ってやれ。」
「…あんな、リインフォース。」
「はい。」
「一緒に生きていこう。死ななくてもいい方法一緒に探していこ。」
「主…。」
「せやから…死ぬなんて…悲しいこと言わんといて…。」
「主……。」
「お願い………。」
「………わかりました、主はやて。」

473 :19:2007/10/04(木) 22:13:45 ID:ci3CQfbI
投下完了です

ちなみに規制に掛かってました
ご迷惑をお掛けしたようで申し訳ございません

リインフォース生存の方にはあまり突っ込まない方向で…
次はからは漫画編とか日常編を書こうかなって思ってたりします

支援どうもでした!!

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 22:20:39 ID:HmqFVgpV
19氏ご苦労様でした。
次はからは漫画編とか日常編だそうですが、悟飯が自分の世界に戻るときは一人ですかね。
それとも、はやて達も一緒になっていくんですかね。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 23:45:34 ID:rypdcATP
>>19

GJです! 死を選ぼうとするリインフォースを説得するシーンが泣けました。二次創作なんですからリイン生存もありですよね。……しかしそうするとこの世界では、リインUが生まれて来ないことに?

もし悟飯がStSの時代までなのは世界に残っていたら……スカ一味瞬殺ですねw 聖王のゆりかごだって、かめはめ波一発で跡形もなく消滅でしょうしw 悟飯がスバルやエリオを鍛える展開は見てみたいですが。

476 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/04(木) 23:56:57 ID:B2ii8TkP
>>19
GJです!

リリカルスクリームの続き出来たんで投下してもよろしいでしょうか?
それにしてもこれでリリカルスクリームもこれで四十話か…。

477 :リリカルスクリーム40話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/05(金) 00:05:43 ID:AR3ffMdw
「いよいよだな。よし、システム起動!トランスフォーム開始だ!
これで歴史が変わるぞ。」
ノイズメイズによって運命のスイッチが入れられた。
海鳴市中心部では
「な、なんだ地震か!」
「おい、あぶねーって!」
「ああっ!俺のラーメン!」
突然襲ってきた揺れにメインストリートはパニック状態。あちこちから悲鳴が聞こえだす。」
「じじじじ…地震だあ!童貞のまま死ぬのは嫌だーーー!」
そんな中茶髪で眼鏡のひ弱そうでかつニンジンが好きでは無さそうな少年が情けない声をあげた。
「落ち着いて下さいフカヒレ先輩。ていうか…黙っててもらえます?あ…わあ!」
「おっと…こんなときにガン飛ばしてる場合か。じっとしてろなごみ。な…?」
「あ…その…すみません。せ…先輩。そんなに抱きしめられたら困ります…。」
その青年に一応は敬語だが心底冷たい声で龍の刺繍が入った上着を羽織った
長髪の少女が吐き捨てるように言った。
と、揺れに足を取られて少女がよろけかけたところを脇で見ていた青年が抱きとめる。
するとさきほどの殺気はどこへやら。
なごみと呼ばれたその少女はたちまち赤面して伏し目がちになってしまった。
「へッ。早速デレモードかよココナッツ!」
「カニ!お前もじっとしてな。しっかし坊主。やるようになったじゃねえか。」
背の低い見かけ金髪の中学生くらいの少女が長い髪を結った青年に支えられつつ
なごみという名前らしい上着の少女(彼女はココナッツというあだ名で呼んでいるようだが)
と少女を抱きとめた青年を冷やかす。
「こんなときに茶化すなよスバル。」
「くそこんなときにまでレオばかりいい思いしやがって。俺だってゲームの中じゃあなあ…。」
さらにフカヒレと呼ばれた先ほどの茶髪の少年がよろけそうになりつつ
ブーブーとレオというあだ名らしい青年に文句を言っていたその頃。
「みんな、動いちゃ危ない!ガラスとか倒れそうなものから離れろ!」
さざなみ寮では箪笥を支えつつ槙原耕介が叫んでいた。
「早く逃げようぜ。こんなとこに居たらバラバラにされるぞ!」
「だが逃げると行ってもどこへ?それに私達を逃がして良いのか…?。」
「そうだよ。僕達は自分達だけでも何とかできる。ランブルに迷惑をかけたりできないよ。」
オットー達をせかしてアースラの格納庫から抜け出そうとするランブルとフレンジー。既に逃亡を決めていた
トーレとオットーが感謝しつつやんわりと辞退しようとしたが元デストロンでしかもたたき上げ
のベテラン兵だったにも関わらず
どこか子供っぽい頑固さと純真さを持つこのカセットコンビは全く気にしていない様子だ。

478 :リリカルスクリーム40話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/05(金) 00:09:07 ID:AR3ffMdw
やばいあげてしまった…orz


「お前達何処へ行くつもりでござるか?」
「フレンジー、ランブル。勝手な真似をするな。」
しかしそんな彼らの行く手を阻む者達が現れた。
シックスショット、シックスナイト、ウルトラマグナス、ワイルドライド、スクーバ、スプラング、
バックギルド、ゲルシャーク、サウンドブラスター、エクシゲイザー…トランスフォーマー達の中でも
特にナンバーズと心安くなっていた者を中心とした一団である。
「皆と相談したが一度トーレ殿達の処遇はリンディ殿達にまかせて見るのがよかろう。」
「で、ディード達がバラバラにされるのを黙ってみてろって言うのか?」
シックスショットの言葉にイラ付いた口調でフレンジーが答えた。
「その時はたとえリンディさん達と決別することとなっても助けるという事に決まったんだ。
という訳でドゥーエさんご安心下さい!」
「ウルトラマグナスさん…頼りにしてますよ。くす♪」
「トーレも大船に乗ったつもりでいるがいい。」
「む…うむ。しかしいざと言う時は私よりも妹達を優先して欲しいな。」
「し、司令官?なぜ彼女達にだけ強調するんです?」
思わず突っ込むワイルドライド。
「ドゥーエ姉ぇ。今の台詞本気っスか?本気でマグナスのおいちゃんを当てにしてるんで?」
「…まさか。あんなゴーグルトレーラーロボなんかに私が惚れる訳無いでしょ。」
ウェンディの質問に突然真顔に戻ると彼女と彼女に影響されて育ったクアットロのみが見せる
含みのある笑みを浮かべてそっけなく告げるドゥーエ。
「うわ…えげつな…。ん…?」
「ドゥーエさん。前が見えないのですが…。」
「別にいいじゃない…。」
素早い身のこなしでマグナスの額の部分に飛び乗るとそのままそこに
腰掛けるドゥーエ。彼女の悪戯っぽいいかにもまんざらでもなさげなその表情からは
演技など感じられない。
「なんとなくだから確証は無いがあれは全部が全部演技って訳では無い気がする。
あの性格だから表には出さんがあいつはあいつなりに惹かれてるのかもな。」
「そんなもんスかねえ…?いや…かも知れないッスねえ…。」
チンクの言葉に頬を掻きながら呟くウェンディ。
「自分をアピールしようとしている時では無いでしょう。全くキャラボイス速水奨コンビはこれだから…。うっ…?」
シックスナイトとウルトラマグナスがトーレやドゥーエといちゃついている様を見て腕組みしながら呟いたところで
不安げな目つきをしているウーノと目が合って見る間に顔を赤くするゲルシャーク。
そのまましばし見詰め合ったまま両者ともに動けず。
さらに彼の横で「ディエチ!安心しなよ。必ず迎えに行くからさ。」

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 00:10:07 ID:qyrv6xqs
ドジっ子支援

480 :リリカルスクリーム40話 ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/05(金) 00:14:27 ID:AR3ffMdw
「頼りにしてるよ。」
「セイン…大丈夫だ。その…何処へでも駆けつけてやるから安心しろ…ゲソ。」
「うん…待ってる。」
頬を掻くと赤い顔をさらに赤くして呟くスクーバにこれまた顔が赤いセイン。
「チンク!」
「お、おい。妹達が見てる。小恥ずかしい台詞ならよしてくれ…。」
「フッ…解ってるともさ。」
ニヒルに微笑むスプラングと照れくさそうな顔のチンク。
「……もしかして私にもこういう恥ずかしい台詞ぶつけようとしてる?
だとすればドン引きなんですけどぉ〜。」
「心理分析によると本心ではそれを望んでいると出ているぞクアットロ。」
「なっ…!」
「というのは嘘だ。なんでそんな顔をする?まるで本当に心を読まれたような顔だが。」
「な!…あんたってほーんと…その…食えない奴よね。」
「お互いにな。」
サウンドブラスターとクアットロも何気に良い感じになっていた。
「チッ…何だかなあ…。」
「寂しいんなら俺が相手になってやろうか?」
「何ほざいてんだてめえ?……まあ話くらいなら付き合ってもいいけどよ。」
エクシゲイザーを睨みつけるものの結局彼の申し出に乗った形になるノーヴェ。
「ワイルドライドだったっけ?あなたも兄弟居るんスよね?」
「ん?ああ、マッハアラートは頭が固いしスピードブレイカーは走る事しか考えてない。困った奴らさ。」
「でもそういうのってなんだか素敵っスよ。自分はナンバー的に言うと
妹はディードだけだしあんまし話した事無いけど
お姉はいっぱい居るし今の立場も結構気に入ってるっスよ。」
ウェンディとワイルドライドもほとんど始めての会話にも関わらず何気に打ち解けはじめていた。
「セッテ殿と言ったか?別にひとりだけフリーで寂しそうだから
相手をしてやろうかなどと申し出るつもりは無いでござる。」
「申し出ているでござるでござろうが!」
「………。」
鋭い突っ込みを入れるセッテと無言のシックスショット。
「一応渾身のギャグのつもりだったのだがダメだったか?」
「(いかん。あまりの可愛さに一瞬グラリと来てしまったでござる)いやいやそんな事は無いでござるよ。」
「大変大変大変デ〜ス!」
その時シルバーボルトが格納庫に駆け込んできた。
「どうしたソーゾーしい。」
「いいからこれ見るデス!」
「何だこれは…?」
シルバーボルトに導かれるままモニターを見た一同が目にしたのは某ラピュタのごとく浮上を始めた
総面積60平方キロメートルを誇る要塞と化した海鳴市という冗談のような光景であった。


481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 00:14:51 ID:qyrv6xqs
支援

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 00:17:03 ID:95PPy1Tz
ロマンチストなゲルシャークに支援

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 00:21:43 ID:v/wJmtHW
>>1-482は神奈川在住のちんこ花火厨
URL;http://jbbs.livedoor.jp/computer/32949/

484 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/05(金) 00:22:49 ID:51WHPn6c
ちょっ・・どんだけ〜。

485 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/05(金) 00:25:13 ID:AR3ffMdw
ここまで。
むお、コピペミスったあ!
さらに彼の横で
「ディエチ!安心しなよ。必ず迎えに行くからさ。」
この文章の後に
「ほんと?」
「当たり前だろ!これが済んでデストロンもやっつけたらドライブにでも行こうぜ。」
「ドライブか…期待して…いいのかな?」
照れくさそうな顔をするディエチに力強く答えるバックギルド。本人は意識していないが
一般的にこれはデートと呼ばれる行為なのだが…。
この文章が入ります。
とらハキャラ総出演に紛れてタイトル逆から読むと「好きよっ!」になる
なのはと似た境遇(原作はR18指定)の作品のキャラも出してみますた。
ココナッツ可愛いよココナッツ。
海鳴市の総面積60平方キロメートルってのは自分が住んでる市の総面積を四捨五入しただけで
公式設定じゃないです。

486 :なのは×終わクロ:2007/10/05(金) 07:08:00 ID:rExjkbu0
>>485で脚注してるのに便乗〜。
・第二章に出てるExーstは「エグジスト」って読む
・第三章で出る「・――地に足が着く。」が5thーG系っていうのは個人的な推測です
二つ目の方は原作にも出てるけど5th系って明言されてないのでご注意。よしなに〜。

487 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/05(金) 08:26:44 ID:BNLh+oEn
>>477
気のせいだが、つよきすのキャラ?が入るな




488 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/05(金) 08:37:05 ID:TdQ6+I6m
そしてこれが俺の自作自演だ!


489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 08:39:05 ID:v/wJmtHW
ここの駄文SSおよびそれへのきもい自己レスやってるのは
神奈川在住のちんこ花火厨
URL;http://jbbs.livedoor.jp/computer/32949/


490 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/05(金) 09:02:18 ID:BNLh+oEn
>>485
つよきすの某先輩がデストロン相手に大暴れしそうだな

キングポセイドンの断末魔の叫びで、破壊大使オーバーロードとダークウィングスに復活して欲しい俺がいる

しかし、この作品一般人に紛れている、サイバトロン(デストロン)プリベンターはでれると思うけど、マスターフォースのキャラが少なすぎるし

>>482
落ちだが、デビルギガトロンが復活したら寝返りそうな気がする

ガイスターがいる以上、エクスカイザーは出るよな、コウタがこの世界に来てエクスカイザーとの再会の話をして欲しい

この作品のデストロンのリーダーはスーパースタースクリームだが・・・・−エネルギーを吸収する、ロストロギアでドライアスとバイオレントジャイカーに、出て欲しいと思う私がいる

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 09:23:01 ID:0QtyNBKG
>>485
つよきすのキャラが出るとなると、ランページの中の人や
ダイナボットの中の人が出ている君あるのキャラも出たりするのかな?
何はともあれGJ!

>>490
とりあえず、コテを外したほうが…

492 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/05(金) 10:09:56 ID:BNLh+oEn
>>491
つまり、グリムロック、スワ−ジ、スワープ、後二人誰だっけの中の人のどれかが、出るのか、ってか早くダイノボットを出せ!!

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 16:30:29 ID:3Rhnveik
黒の契約者観てきました。すごくハードな世界ですね。
リリカルというかとらハ世界と普通にクロスできそうな気がします。

494 :リリカルなのはVS厚生省 その2:2007/10/05(金) 17:36:15 ID:cOeghG4D
昭和75年10月某日早朝
愛知県綾金市神宮司重工
それは一本の電話から始まった
「あい・・・もしもし神宮司重工開発部三課・・・あ、はい
菊島さん・・・主任、厚生二課の菊し・・・(ウルゥセー!!こちとら
三日寝て・・・代われ!)何ですこんな朝っぱらから、えぇ・・・はい!?IrDA用
の新型ウィルスとDAX―1の磁界情報の書き換え!?IrDAはともかくDAX―1は
新日本アビオ―共同で進めろ!?わかりましたよっ!!元プログラムはえぇ
入江さんが直接では」
乱暴に電話を切り主任と呼ばれる男は職員に対し朝礼を始める
「おら!全員起きろ!!たった今モーニングコールをいただいた!たった今から
サービス残業決定だ!これから貫徹だ!!」
「「マジですか!?」」
昭和75年10月17日朝8時リンディ・ハラオウン宅前
 秋風が舞い朝の空気が明らかに変わり始めリンディ・ハラオウンは今日も
主婦業に専念していた。朝食も終えクロノは管理局へフェイトは学校へと
向かい自分も家の掃除を終え管理局に出勤しようと玄関に出た。
すると清掃局の清掃車が止まる。それは日常の光景であったが―
「あら?今日はごみの――『綾金市清掃局!?』」
しかも一台ではない複数台が同時に制動をかけて道路を一気に占拠した
「ちょっと何のつもり!?」
抗議しようと踏み出そうとした瞬間
ばがんっ!!
ごみの投入口のハッチが開き中から小銃で武装した集団が降りてくる
「――!?」
とっさに両手を挙げるリンディ・ハラオウン
「提督!!」
「待ちなさいアルフ!!なかなかの練度よ、その気ならとっくに・・・」
(この動き・・・ただの犯罪組織や治安部隊じゃないわね、戦闘規模・内容
はともかく修羅場をくぐったベテラン!)
そして隊長格の人物[矢島]と名乗る人物が現れた
「ヤジマさんでしたか?あなたの部隊は隊長に敬礼をしないのですか?」
リンディは皮肉をこめたが
「あんた達はどんな隙でも見逃さない『連中』以上に危険だと聞かされているのでな」
と突っぱねにらみ合いが続いた。すると一機のヘリが近くに降下し、しばらくするとスーツ姿に丸眼鏡の男が歩いてきた
「私、厚生省衛生二課で人事を担当しています入江と申します」
と男はおもむろに胸ポケットから名刺をリンディにわたしあちらでお会いしたい方がおられますと近くの広場に小銃で小突かれるように向かうと一人の女性が待っていた
「初めまして、私は彼らのボスそうね・・・菊島とでも呼んで
『提督さん』」


495 :リリカルなのはVS厚生省 その3:2007/10/05(金) 17:38:34 ID:cOeghG4D
リンディは苦虫を潰す思いで[キクシマ]に問う
「あなたたちの目的は何です、まさか魔導士が欲しいなんて――」
「違うわプレゼントを上げに来たのよ。うちの仕事はね『化け猫』の駆除なの。
数日前にね駆除したした化け猫が変なデータを持ってたの。出所は・・・
あら知ってるって顔ね、そうあなたの娘さんの携帯電話から内容は興味深かったけど
まぁそれは置いといて・・・」
「何が言いたいんですかっ!?」
リンディは思わず声を荒げる
「そこでこれ、今うちが使ってるのと同じ最新型の『対化け猫用プログラム』をプレゼント。ただし起動チャンスは一度きり、徹底的に調べるもよし・実装するもよし」
菊島はリンディの目の前でディスクをちらつかせる
「でわ、それが安全である確たる保障は・・・」
「私が保証するわ」
リンディは菊島からディスクを奪い地面に叩きつける
「いい返事ね、協力関係は・・・」
「願い下げよっ!!」
菊島はディスクを拾おうともせずリンディに背を向けヘリに
乗り込もうとする
「「ヒュガッ!!」」
グラーフアイゼンとレヴァンティンが菊島の首を肉薄する
「大丈夫ですかリンディ提督!?」
はやての守護騎士二名が駆けつけた
「何者だぁこいつ?」
赤毛の少女は今にも噛み付かん勢いである。しかし菊島はさして驚きもせず邪魔くさそうに鎚と刃をどかせる
「ふぅん、部下の教育はよく出来てるわね負けたわ。
でも私に何かあったら、そうね・・・娘さんの学校に
タンクローリーが突っ込む・・・なぁんて事があるかもね
もちろん『娘さん』だけ助かるんでしょうね」
「――卑怯者」
「うちのモットーは『戦う前に勝利を得る』ですから」
そう告げると菊島は何事もなかったようにヘリに乗り込み
その地を去った。それをただ唇を噛み締めただ見送る
「リンディ提督!!」
駆け寄る守護騎士とアルフ
「負けたわ・・・『今回』は完敗よ」
リンディはポケットから通信機を取り出し回線をアースらにつなげる
「たった今『厚生省衛生二課』と名乗る組織から挑戦状を
受けました!ただいまより交戦状態に移ります。管理局の
恐ろしさ『徹底的に教育します!!』」

「ヘリ内部」

「何とか勝てましたか」
入江は菓子パンをかじり
「あぁ怖かった。あんな非常識な連中が世界を跳梁してるなんてね」
菊島もポケットから小説を取り出すがすでに彼女たちの興味はなくしていた。ただ一言
「力の劣るものがあいて以上に優位に見せるのは骨ね」

一方残されたリンディは入江の名刺を力いっぱい引き裂・・・
ビッ!!「いたっ!?」
・・・けたのは自分の指先であった
後日、材質を調べた結果「ケブラー繊維と呼ばれる防弾繊維」
が織り込まれていたのであった。
「なんて非常識な・・・」


496 :リリカルなのはVS厚生省 その4:2007/10/05(金) 17:41:20 ID:cOeghG4D
昭和75年10月20日
愛知県綾金市神宮司重工上空 アースラ
「敵実働部隊『ハウンド』の展開を確認。敵部隊は施設を囲むように展開中。恐らく篭城戦を仕掛ける模様」
百名近い管理局局員が施設の前面に陣取る
「攻撃開始は五分後」
アースラから指揮を執るリンディ・ハラオウン提督。この数日いかに『厚生省』に「実力の差」を見せ付けるか
熟孝し「死者を出さずに壊滅させる」という結果に落ち着いた
「砲撃開始」
数百の魔法砲撃が施設を掠めるが、敵は反撃を仕掛けない現場指揮のクロノは陣形を組ませ無言で前進させる
(彼らの武器は初歩的な質量兵器・・・バリアジャケットで防ぎきれる)
事実バリアジャケットは十分に銃弾を弾きその機能は働いていた
「隊長っ!!着弾してますが効果なし!!」
隊員は手を緩めることなく一斉射撃を続け隊長の矢島も自ら射撃しつつ指示を出す
「一斑はIrDAの起動させておけ!後、二十で榴弾を発射後に
前面のやつらに打ち込め!十五・・・十・・・五・・・てぇっ!!」
たたんっ!ばしっ!!
バリアフィールドを展開する局員達
「IrDA撃て!」
(なんだあれは?見慣れな――)
クロノが見慣れぬ武器に疑問を抱いたのもつかの間、前面の局員のバリアジャケットに赤外線が撃ち込まれ――
ばしぃぃっ!!
「なにぃ!!」
恐ろしい出来事が起こった。バリアジャケットの損傷、否「消滅」である。効果を確認したのはクロノだけでは無かった
「DAX―1起動!!」
ぶぅん・・・
低音とともに大型車両二台が両サイドから局員を挟み込み背後からは――
「オスプレイ!?馬鹿なこの国には配備され――」
ざりっ!
雑音と共に音声が途切れる
「クロノ!何が起きているの!?」
静かに映し出される画像は乱戦。しかも引き目にみて
「!?押されている?」
局員は一切反撃せず唯一クロノだけがなぜか威力を抑えて反撃しつつ後退を指示しているように見える。そんなことが数十秒続いた
ざざっ!
「―ちらクロノ!こちらクロノ聞こえますか!!」
ようやく音声が回復する
「クロノ状況を!!」
「広域AMF(アンチ・マギリング・フィールド)を展開した模様。負傷者多数!損耗率も30%を超えました」
「そんな技術どこで!一時撤退!!急いでっ!!」
(総員撤退!急げ!!)
バンッ!!怒りにませてキーボードを殴りつける
「今すぐ彼女たちを呼んでっ!!今度は容赦しないわ!!」

「敵撤退を確認・・・ぎりぎりでしたな」
副隊長から通信が入る。事実DAX―1が最後の切り札であった。しかしたった一人の黒髪の少年の猛攻で詰めを仕損じたのである
「今度は総力戦か」全く恐ろしい連中だ最後の言葉は口には出さなかった。

アースラ事後報告会「―以上が今作戦において判明した敵兵装です。おそらく以前に流出した情報を元に彼らなりに扱いやすい
武器に仕立てられたと思われます。特にこの大型車両と航空機から発せられる特殊な磁場です可動制限があるらしく
短時間ですが広域にAMFを展開する模様。そこで最優先破壊目標とします。シグナム班・フェイト班は車両の破壊
なのは班は航空機の撃墜。特になのはの航空機は速くは無いが機動性は高い、気をつけてたいしょするよう。以上!!」
「「「了解!!!」」」


497 :リリカルなのはVS厚生省:2007/10/05(金) 17:55:48 ID:cOeghG4D
どうもお久しぶりですネタを練ってたら結構日にちがたっちゃてました
しかもStrikerSはうつらないし・・・
 この話の中では情報≠魔法という設定にしてみました結構・・・かなり無茶
 しかもヒロイン組は最後の一行だけ
 とりあえず全九話ぐらいの予定です
 ほかのジオブリーダーズメンバーは出す予定はないです(微妙)

498 :リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2 :2007/10/05(金) 18:03:44 ID:Nt4hN3qw
>>497
せめて、E-mail欄にsageしましょう。
ここは、sage進行です。

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 18:04:35 ID:TSu6q/BW
>>485
大変遅れ馳せながらGJです。

所で、ちょっと考えてしまったのですが
なのはのあのガルバトロンのスパークを取り込んだ姿を見て、
ギガストームがどんな反応するか気になったり……。

必死で取り返そうとするのか、
これを機に抹殺して兄貴越えをもくろむのか、
はたまた、
「に、兄ちゃんが姉ちゃんにぃっ!?」
とでもボケ倒すのか?

彼の兄への感情は何か複雑で…
どうなるんでしょうね?

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 19:41:09 ID:4QGfsLAo
読みにくくてつまらない。
もうちょっとちゃんとした文章を書いて欲しい。

501 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/05(金) 19:50:04 ID:BNLh+oEn
>>499
クロノが取り込んだ初代ガルバトロンを見て、サイクロナスがハイール!!ガルバトロンと叫びそう

破壊大使オーバーロードのスパークを取り込んだ、はやての姿を見て八神家に寝返りそうなキングポセイドン

破壊大帝デスザラスのスパークを取り込んだフェイトに対して大帝と言うレオザラック(ライオカイザー)

ダイノガイスとのスパークを取り込んだ将を見て驚くガイスター4将が浮かんだ

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 20:38:10 ID:95PPy1Tz
シグナムはヴォルケンリッターの将の他にも兼任しなきゃいけないのかw
>>496
GJ!!です。ただ物語の始まりが唐突過ぎて、もう少し丁寧に戦闘までのプロセス
を踏んで欲しかったです。例えば厚生省側がなのはたちの戦力分析をするとか、
どのようにして管理局の存在を知ったとか、なぜ敵対の道を選んだとかを知りたかったです。

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 20:54:56 ID:pERGz0dB
>>496遅ればせGJ!
ちょっと書いてみたので落とします。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 20:55:28 ID:Q9igSla4
支援

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 20:59:02 ID:lOAoTj5V
ならば支援

506 :×DOD 1/2:2007/10/05(金) 21:04:49 ID:pERGz0dB
 眼下には崩れゆく、巨大な天使であったもの。
 長く伸びた舌はだらりと垂れ、光の無い濁った瞳はぼろぼろと塵芥と化しつつある。
 東京、新宿。高層ビルに寄りかかるように崩れてゆくそれはまさに、今まで二人が戦っていた相手であった。

「……我らは」

 口の利けぬ竜騎士カイムに、それを背に乗せた真紅のドラゴンが語りかける。
 望み、求めた神への勝利。だがその後に残った物は何もなかった。ただ虚しさだけが、胸の中に響いていた。

「どうすればよいのだ…?」
(………)

 途方に暮れた声でドラゴンが呟く。背に乗るカイムの声無き『声』もまた、疲れ果てた空虚なものだった。
 理など超越した、常軌を逸した戦いであった。もといた世界から旅立った母天使は世界を眠りに就かせるべく『歌』を唄いはじめた。カイムの力も借り、ドラゴンはその聖と邪の声紋を光と闇の混沌の魔力で抑え込んだ。
 結果、力を使い果たした『母』は死に絶えた。契約者アリオーシュを喰らった子天使どもが融合し、カイム達の世界を、人間を滅ぼすべく降臨した大天使は、狂った勇者とその寿命を共有する竜によって、ついに滅ぼされたのだ。
 その返り血を、魔力を浴びて、竜と竜騎士は更なる力を得た。本能が強く出たドラゴンの黒い身体は再び真紅へと戻り、魔力を吸ってその翼を更に成長させた。
 今は戦意を喪失しているカイムも巨大な魔力を取り込んだらしい。血を吸ったその大剣にも自分と同じ紅蓮の紋様が走り、より戦いに適した、禍々しい魔剣となってその抜き身をさらしている。
 しかし、それがどうしたというのだ。
 ドラゴンは思う。倒すべき敵が何処にいるというのだ。如何に戦闘に秀でようとも、それは戦場でしか活かせぬものだ。戦う相手そのものが居なくなってしまった今、いったい我々は何処へ行けばいいのだろう。
 この男は、カイムはどうすればいいのだろうか。今まで戦うことで憎しみを満たしてきた人間だ。復讐を誓い、人を捨て修羅となったものが、果たして生きていく世界はあるのか。
 否、と思い始めて首を振った。
 癒されてほしい。それがドラゴンの、唯一つの願いだ。余りにも苛烈な過去を生き、炎と血に塗れて戦場を駆け巡ったこの男に、これから真っ当な生を謳歌して欲しかった。
 憎悪と悲哀に壊れた半身の心は、これから取り戻されなければならない…愛することをようやく理解したドラゴンの、それは精一杯の思いであった。
 それに、気がかりなことはもう一つ。

「……」
「気付いたか…先程から『声』を飛ばしておる。契約者か、あるいは…」

 『声』による通信は、契約者の専売特許ではない。妖精や精霊の類は離れた地に意志を送ることもできるのだ。
 まともに言語を理解できることから魔物の類いではないだろう、慌てた様子でこちらに接触を試みるそれは…おそらくこの世界の魔術師か何かか。

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:05:03 ID:lOAoTj5V
支援

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:05:39 ID:Q9igSla4
ゲーーーッ!新宿エンド!支援

509 :×DOD 2/2:2007/10/05(金) 21:06:41 ID:pERGz0dB
「名は『クロノ』か…人間のようだ。じっとして居れとのことだが…敵意はない。どうする?」
「…………………………」
「……そうさな。無闇に争う理由も無い…御主は寝て居れ。話は我がつけよう」

 男の『声』は疲れ果てていた。これ以上無理はさせられない。
 遠慮しようとする男に対し、どうせ口が利けぬのだろうと付け加えると、彼は諦めたように竜の背に横たわった。
 警戒をすべきであるのはカイム自身にも分かっていたが、相棒の言うとおり外部から発せられる『声』に敵愾心というべきものは感じられない。何よりもドラゴンの言葉一つで、彼はもう安心しきってしまっていた。

「今はゆっくり休め。なぁ、カイム」

 思考の放棄とも言うべき行動を取るカイムに、殺戮の本能から解放されたドラゴンが言葉を投げる。その瞳に人間を嘲る色は無く、あるのは男を慈しむ、純粋な優しい光であった。

「『赤』い夢、見るでないぞ……」

 血と炎の、悪夢の中で結ばれた強固な絆。全ての信頼を置く竜の背は、カイムにとって最も心休まる場所である。赤い背を抱いて目を閉じるその姿は、まるで揺りかごに揺られる赤子のように、安らかであった。


 彼らに最早争う気はなかった。以前のように憎悪と本能で殺戮に走ることもなく、良くも悪くも穏やかになった心が、ただ静かに、異形の天使の死を見続けるのみ。
 闘いは終わった。カイムとドラゴン、二人の神への抗いは、この日ようやくの終焉を見たのだ。

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:08:15 ID:Q9igSla4
ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。支援

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:11:25 ID:pERGz0dB
…本当に最初だけですが。
正統派ファンタジック欝ゲーと錬金術してみました。塔が染まらないまま物語は始まります。と思ったらいきなり文字数制限とか表示されてびっくり。

「直っていく物語」がコンセプトですが。好きな方はお付き合いください。というかマイナーゲーだと思ったけど意外とDOD知ってる人多いのねww

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:13:36 ID:Q9igSla4
GJ!
DODはある意味有名なゲームだろwww
登場人物はキチガイばかりだしwwあの衝撃の新宿エンドは有名すぐるwww

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:23:01 ID:hgK82gOl
確か武器ごとに魔法が設定されていたよな
古の覇王が使い勝手よすぎワロタって感じだったようなそうでもないような

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:23:47 ID:3zLTakek
>>511
GJ
DODものはカイムが丸くなりすぎてカイムらしさが無くなる奴が多いからその辺を期待してる

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:26:40 ID:Q9igSla4
>>514
カイムは殺戮してこそカイムだよな。

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:38:18 ID:pERGz0dB
>>513
あのレンジは異常

>>514

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:42:26 ID:pERGz0dB
ミスった
>>514
敵は殺すのが当然。それこそがカイム。

おまけ:どっかで拾った壁紙
http://www.uploda.org/uporg1051961.png

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:43:57 ID:lOAoTj5V
原作知らんけどGJですた

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 22:45:44 ID:95PPy1Tz
GJ!!です。ミットチルダに殺戮の嵐が来そうですね。
自分が好きだった武器は、薙刀みたいな物で魔法を使うと魔法陣が敵に向かいながら
増えていって魔法陣から発生した瘴気で敵を殺す武器でした。なつかしいなぁ。

520 :魔装機神:2007/10/05(金) 23:03:34 ID:aqzF+z3e
GJ。
これは……一度キャロメインで挑戦しようとしたが鬱過ぎて断念したDODクロス。
……というよりただキャロの契約の代償を何にするか魔与太だけだけど。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:03:39 ID:cqE0AqnQ
ジェイル・スカリエッティ率いる戦闘機人集団「ナンバーズ」が逮捕され、
そしてスカリエッティも逮捕された事でミッドチルダには平和が戻ったかのように
見えた。
だが時空管理局はまだ気付いていなかった。
今回のこの事件がきっかけでミッドチルダでは次々と有得ないような犯罪が増え時空管理局
はいままで以上に多忙の身に追われるはめになった。
だがいくら時空管理局が犯罪者を逮捕しようが、次々とまた新しい犯罪者が
現れてしまうのだ。
いまやミッドチルダは犯罪が溢れる暗黒街になってしまった。
しかしその時、犯罪を憎み悪を成敗する一人の闇のコウモリが現れた。
そのコウモリの姿は犯罪者にはまさに恐怖を感じるものあろう。

犯罪者達は彼を恐れもう震え上がるしかなかった。 なぜなら抵抗すれば病院送りに
されるのがオチだからである。

そして今夜も彼の犯罪者退治が始まろうとしてた。

「このミッドチルダはあのスカリエッティ事件以来この町は犯罪が溢れる
町に腐りきってしまった。 この町を平和にするには悪の根源を叩くしか
ない。 この僕が。」

夜のミッドチルダの景色を屋上で眺めながらそう呟いているのはなのはの友人である
ユーノ・スクライアであるが、いつもの彼とは何かが違う。
なぜなら彼はコウモリの様なマスクをつけ黒いマントを纏い、黒く頑丈な
スーツと鍵爪のついたグローブ、ブーツ、デバイスを装着し金色のベルト
を身に着けているのだ。
そして胸にはコウモリをシンボルしたマークが入っている。

彼こそが犯罪者の恐れる闇のコウモリであり次々と犯罪者達を拘置所送りにしていた。

ユーノを恐れる犯罪者達は彼をこう呼ぶ。「バットマン」と

しかし彼はまだ気付いていなかった。 このミッドチルダを舞台にジョーカー、
Mr・フリーズ、リドラー、ペンギン、スケアクロウ、ポイズンアイビー、クレイフェイス、
トゥーフェイス、キャットウーマン等の犯罪者達を相手に、なのは達を巻き込んだ
戦いが始まることを。
         
BATNANOHA BEGINS  THE END (バットマン)

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:30:18 ID:5naBNX48
DODGJ!
自分は透明になる奴と古の覇王、鉄塊がメインでしたな。
さて誰がカイムに殺されるんだ?もしくはアンヘルに燃やされるんだ?
「愚かゆえに闇に染まるのか、闇に染まったらから愚かなのか。
何れにせよ死ぬがいい」

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:33:02 ID:Q9igSla4
>>520
DODぐらい鬱にしないとキャロは目立てないと思うww

524 :なのはVSボウケン:2007/10/05(金) 23:44:24 ID:DRIop0dj
ようやくYahoo全規制解除……。感想が書けないと創作意欲も無くなるものですね。

>>なのは×終わクロ氏
GJ!大城のキャラが面白いw
何でも原作を知らないと完全には楽しめませんね。今度読んでみようと思います。
>>白き異界の魔王氏
GJ!クライマックスに向けて非常に燃える展開でした。次も燃えさせてくれることに期待!
>>19
GJ!遂に闇の書決着。これからどうなるのか気になります。
こういった思い切った文章は自分には書けないので羨ましい。
>>リリカルスクリーム氏
GJ!早いものでもう40話ですか。しかしなんというフラグラッシュ……ナンバーズへの愛を感じる。
>>リリカルなのはVS厚生省氏
GJ!神楽の面々は出ないのは少し残念ですが期待してます。ただ効果音を擬音で表現するのをあまり連発しないほうが見栄えはいいかも。
ただ個人的好みなので気を悪くされたら申し訳ありません。
>>×DOD氏
GJ!頑なに鉄塊に拘ったのも今はいい思い出……。直っていく、ということはこれから丸くなっていくのかな?
どちらかといえば、カイムには心安らかになっていって欲しいものです。

>>427,リリカルスクライド氏
ありがとうございます。この方向で進めたいと思います。
>>なのは×終わクロ氏
身が引き締まる思いです。。黒には上はリンディ、下はヴィータまで幅広く活躍してもらおうかと。


525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 10:31:20 ID:d4ir5daA
ちょっとしたクロス一発ネタを投下・・・

射的大会から1国家壊滅まで
砲撃のためなら仕事を選ばない女、高町なのは

魔法に精通しデバイスを自在に操るインテリ美女にして時空管理局執務官
フェイト・T・ハラオウン

ガジェットを破壊するリボルバーナックルとローラーブレードを使い
人命救助の世界記録を更新中の少女、スバル・ナカジマ

仕込んだ守護獣を使う凄腕医務官で、元家事手伝いの
シャマル

自ら設計した殺人車椅子に乗る謎の関西弁にして
古代ベルカレアスキルを持つ、八神はやて

アイスのために人を殺す
世界唯一の魔導師、ヴィータ

大人を優に凌ぐ魔力と冷徹な行動力で
保護世界を守り抜く恐るべき存在、エリオとキャロ


彼ら7人の魔導師によって、
時空管理局で名の知れた提督、幹部たちが殺害された。

依頼を行ったのはドクターJと名乗る謎の人物。
彼はさらに7人の魔導師に、それぞれ他の6人を暗殺するように指示する。

巨額の報酬と魔導師としての威厳をめぐり、最も危険なプロフェッショナルたちの
熾烈な生存競争が世界を揺るがす・・・

リリカル
アウトフォクシーズ


知ってる人は知ってる、20代ならやった事があるかもしれないアーケードゲーム。
ネットでOP動画とOPテーマを始めて聴いて、それで勢いで書きました。
2Dでも、同人でもいいからなのはのアクションゲーム出ないかな・・・

ちなみにシャマルが仕込んだ守護獣というのはザフィーラです。

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 11:16:38 ID:hkJBuglT
>砲撃のためなら仕事を選ばない女

フイタwwww

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 18:14:22 ID:qJ3OrETv
ARMSクロス『シルバー』の人、来てほしいなぁ……試験評価とギンねぇとの邂逅が気になって仕方ない。

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 18:27:44 ID:r1e/TBxA
リリカル・パニック氏も早く来て欲しいなぁ。。

529 :白き異界の魔王:2007/10/06(土) 18:35:21 ID:IFYfXWsm
いつものように確認です。
投下してよろしいでしょうか。

何もないようなら投下します。

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 18:37:45 ID:21b0rl+h
至宝エリス支援

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 18:40:13 ID:IFYfXWsm
通路:フェイト・T・ハラオウン
城に突入したフェイト達は砲弾が掘り進んだ通路の中を飛んでいた。
円筒状の通路は砲弾の衝撃波のためか天井がかなり高くっている。
壁面の所々にある焦げ痕がいかに強い力で砲弾が撃ち込まれたかを示している。
あまりと言えばあまりの光景に、フェイトは砲弾の中にいる柊蓮司の事が気になった。
その時、背中に大きな気配を感じた。
存在を誇示するように叩きつけてくるこの気配。
間違いない。彼女だ。
フェイトは空中で反転。視界に気配の元をおさめた。
「ソニックフォーム!」
「Sonic Drive」
バリアジャケットが一部が消え、新たな形となる。
防御のために使われていた魔力のほとんどは速度と攻撃に回される。
使われる魔力も急激に増す。
このフォームを保持するだけで魔力の消費を強いられるが他に彼女に対抗する方法はない。
彼女が片手が光る。
光は瞬時にふくれあがり、刃となってフェイトに向けて走った。


通路:高町なのは
「ブラスター3!」
なのはも背後の気配を感じると同時に振り向いた。
「フェイトちゃん!」
光が走る直前にフェイトの前に回り込む。
レイジングハートを前に構え、全てのブラスタービットを全面に展開させる。
さらにカートリッジ数発の魔力を集中させる。
「Protection Powered」
光はブラスタービットのプロテクションを貫き、レイジングハートで作ったプロテクション・パワードに激突する。
「く、ううううっ」
光の熱量がなのはの体をあぶる。
バリアジャケット越しに暑さを感じるほどに目の前の光は凶暴な威力を持っているのだ。
「えぇえええええい!」
バリアと光が同時に爆発した。光はなのはを襲うことはない。
ブラスタービットでプロテクションを何枚も重ねていたおかげだろう。
爆発の煙が通路に立ちこめ、なのは達と彼女の間を隔てる。
高い足音が近づいてきた。
一歩一歩、靴音が重圧となる。
「フェイトちゃん」
フェイトに少しだけ視線を送る。
「うん、わかってる」
二つのライオットブレードを羽のように広げたフェイトがうなずく。
「ティアナ。ライトニング、スターズ両方の指揮はあなたがして」
「はい」
「エリオ、キャロ。ティアナの言うことをよく聞いてね」
「はい」「わかりました」
いい返事だ。
フリードの羽音が遠ざかっていく。
煙が少しずつ晴れてきた。

532 :白き異界の魔王:2007/10/06(土) 18:41:19 ID:IFYfXWsm
通路:スバル・ナカジマ
ウィングロードを走るスバルは後ろを少し見て、前に向き直った。
それでも気になる。
また少し後ろを見ようと首をひねった。
「スバル!もう振り向いたらダメよ」
ティアナの叱咤が飛ぶ。
「ティア、でも」
なのはが心配だった。
灯がなのはを助け出したとき手足が赤黒く変色して、うわごとまで言っていた。
また、ああなるかも知れない。
「少しでも早くアニエス・バートンを倒すの。そうすれば、なのはさん達の助けになるわ。いいわね」
「……うん」
スバルはもう振り向きはしなかった。


通路:高町なのは
足音が止まった。
煙が晴れ、彼女の姿が見えてくる。
裏界の大公。蠅の女王。
巨大な魔力を持つベール・ゼファーが前と同じ微笑みでそこにいた。
「意外ね。あなたたちが足止めをするの?」
「あの子達じゃ、あなたの相手にならないから」
ベール・ゼファーが静かに髪をかき上げる。
「なら、こう思っているの?自分たちなら、私に勝てるって」
答えは「いいえ」だ。
だが口には出せない。出せばくじけてしまう。
なら「はい」と答えることは?
それも出来ない。
柊力の影響下でも未だ存在する自分たちとベール・ゼファーの差が強がりすらも許さない。
「それとも私とお話でもしたいのかしら?」
なのはは首を横に少し振る。
ベール・ゼファーから目は話せない。
少しの隙が致命的なものとなる。
「してあげてもいいわよ」
「え?」
意外な答えに手の力が抜けそうになる。
「ただし、私の僕になるのなら」
ベール・ゼファーは両手を広げる。
2人を迎える聖母のように。
「そう、私の僕になりなさい。高町なのは、そしてフェイト・T・ハラオウン。私の力となり、世界を滅ぼす助けとなりなさい。そうすれば、貴方たちを殺さないでいてあげる。それだけじゃないわ。人の身では望んでも得られない力を与えましょう」
「できない……わ」
「そう」
「私達は、みんなを助けるためにここに来たの。それに、あなたの僕になったらあなたと対等に話せなくなると思うの」
「私と対等に?人間のあなたが私と?面白いわ。でも、それなら戦うしかないわね」
なのは首を縦に振る。
ベール・ゼファーはなのはの目の奥をじっと見つめた。
「痛くはなかったの?」
何も答えないなのはからベール・ゼファーは目を離し、今度はフェイトを見る。
「怖くはなかったの?」
そして、ベール・ゼファーは2人に遠くから見るような視線を送る。
「それでも私と戦うの?」
「戦う。世界を守るため、そしてその後、あなたと話すために」
「戦ったら私が話す気になると思うの?太古からウィザードと戦い続けた私が!」
ベール・ゼファー声が、魔力が嵐のごとく荒々しく吹き荒れる。
「今はダメかも知れない。でもこの次なら。私がダメでも、その次の人なら。その次の次の人なら……そんな未来のために、あなたと戦うの」
荒れ狂う魔力は瞬時に落ち着き、今度は凪のように静まる。
「私の前にそうやって立つウィザードはいつもそう。貴方たちはウィザードじゃないけど同じね。強情で、頑固で、不屈で……それで、強い!そして、いつも私の邪魔をする。だから、高町なのは、フェイト・T・ハラオウン。ここで貴方たち2人を倒させてもらうわ!」
ベール・ゼファーの口から呪文が紡ぎ出される。
「はあぁああああああああっ」
黒い球体を周囲に浮かべる魔王に雷の剣を広げたフェイトが走った。

533 :白き異界の魔王:2007/10/06(土) 18:43:15 ID:IFYfXWsm
アニエスの祭壇:ティアナ・ランスター
ティアナ達が飛び込んだ。その部屋がこの城の最奥だとすぐにわかる。
部屋の中央でこの世界までおってきたステラが8の字を描いて飛んでいたからだ。
人間の目のような独特の模様が着いた球体がティアナ達をじっと見つめていた。
その言い方ももう正確ではないだろう。
ステラは目のような模様が着いた球体ではない。
魔王の目、そのものなのだ。
自分たちを見つめている魔王は何をするつもりなのだろう。
それもわかる。
その部屋には巨大な蝗が何匹もいた。
壁や天井には動物の内臓にある絨毛のように触手が無数に生えている。その触手達は近寄ればティアナ達を即座に打ち倒そうと体をたわめている。
それらはステラの動きに会わせて揺れていた。
ステラの指示を待っているのだ。
ステラがぎらりと光った。
ティアナ達が入ってきた入り口が収縮し、閉じて無くなる。
「なのはさん達がくる前に私たちを倒そうってつもりね」
ティアナはクロスミラージュを持つ手を交差させる。
「そうはいかないわ。みんな、ステラを狙うわよ。魔王の目を破壊すれば、アニエスを倒せるわ!」
「うん」「はい」「はいっ」
スリップ音を立てて加速するスバルに蝗が顎を開けて襲いかかる。
「援護するわ!」
ティアナの魔法弾がその蝗の顎を砕く。
次の蝗がさらにスバルの肉をそごうとするがそれまでにはさらに前進できるはずだ。
「我が乞うは、疾風の翼。若き槍騎士に、駆け抜ける力を」
キャロの詠唱を聴きながらティアナはスバル頭上の蝗を落とした。
奥の祭壇に捧げられたインテリジェンスデバイス・オッドオッドが魔力光を受け、光った。

*********************************************
今回はここまでです

魔王名物勧誘イベントをしてみました。

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 18:45:12 ID:EyOdYZI8
シリアスなのに柊力で吹いた


535 :リリカルなのはBsts:2007/10/06(土) 18:55:01 ID:C8hyPMmz

>>リリカルなのはVS厚生省さん
GJ!神楽の出番に期待してます。
>>×DODさん
GJ!自分もカイムには心安らかになっていって欲しいものです。

>>なのは×終わクロさん
GJ!やはり原作を知らないと完全には楽しめないや。今度読んでみようと思います。
>>白き異界の魔王さん
GJ!クライマックスに向かって良い感じな展開に期待!
>>19さん
GJ!遂に闇の書決着。これからどうなるのか気になるw
>>リリカルスクリームさん
GJ!早いものでもう40話かぁ。しかもすごいフラグ成立……私もがんばるぞwww


536 :リリカルなのはBsts:2007/10/06(土) 18:56:11 ID:C8hyPMmz
すいません、支援ですι

537 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:30:07 ID:5H1SHgbb
久々来ましたよ。
今回は戦闘無しだけど・・・・発射おk?

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 20:33:31 ID:27I1CFc6
おk

539 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/06(土) 20:34:15 ID:O2AK1B2F
こちらトレボー。投下を許可する。
ワイバーンを撃墜せよ。

540 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:36:33 ID:5H1SHgbb
NANOHA COMBAT ZERO
第八話

《ヴァレーコントロールよりブレイズ、貴機の着陸を許可する》
既にシャマルを先頭に、フェイト、はやての順に着陸しており、シグナムが殿で上空警戒を努めていた。
円卓の掃除が終わったとはいえ、ベルカ軍の送り狼がいつ襲ってくるかわからない。
それを警戒してのことだった。
滑るように高度を下げたファルクラムは機種を軽く持ち上げ、柔らかくも鋭く大地を捉える。
《いい腕だブレイズ 誘導路3Gから17番エプロンへ、十分に注意しろよ》
《何をだ?》
《おまえさんの出した結果に、だ。》
《は?》
管制官はシグナムのどうにも鈍い反応にニヤニヤと笑いながら、答えた。
《何、 すぐに判るさ》
エプロンでは先に降りた同僚達が待っていた。
「おつかれさんや シグナム」
「はい、今日はさすがに疲れました」
そういいながらも疲労した様子を感じさせないあたりが、シグナムが周囲からとっつきにくいと思わせる。
はやて達は早々に装具を外して、パイロット用ミーティングルームに向かうが、基地内は普段と変わらない慌しさと忙しさに包まれていた。
一体パイロットが何を策謀しているというのだ? 秘密作戦か?
鋭い視線で周囲を詮索するシグナムに誰も気が付かないのか、マジシャン隊のデブリーフィングが行われた。
互いの戦いと飛び方についての討議が行われ、はやてが司令部に簡単な報告文書をさらりと書き上げた。
フォルダーに入れた報告書をうけとった事務員が部屋を出て行くと、はやてが抱える箱「りぃんはうす」の扉が開く。
「ふぅ、この世界は私には疲れるですね」
「ほな、ヴィータと一緒にクラウディアで仕事してよか? りぃんの大っ好きな書類仕事が沢山あるで〜」
「うぅぅぅ、それはいやですぅ〜」
はやてがかるくリィンをたしなめる。
「さて、食堂でも行こか・・・りぃんのご飯もとってくるからな」
「はやてちゃんと一緒にいられるのはいいけど不便ですねぇ〜」



541 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:38:29 ID:5H1SHgbb

基地の食堂では大したものがあるわけではないが、それなりに量もメニューも揃っていた。
幸か不幸か、ヴァレー以外にまともに機能しているウスティオ軍の基地が無いので、補給網が単純化されすぎた。
結果、集中豪雨的にヴァレーに武器弾薬から食料・日用品までありとあらゆる物が続々と運び込まれている。
食事の質が良いと士気が上がるというのは確かのようである。

その賑やかな食堂へ向かう4人組が居住棟のピロティにさしかかったのを視界にとらえた男がカウントダウンを始めた。
「目標視認、距離40、射程内まであと5・・4・・3・・」
全員が男のカウントダウンに装備を再確認し、標的が迫るのを待った。
「今だ。かかれ!」

シグナムは周囲を囲まれて咄嗟に息をのんだ。
不意打ちを卑怯だとかいう前に脅威の性質が良く判らなかったのだ。
悪意の波動はまるで感じない。だが、自分を取り囲んでいるのはヴァレー基地の傭兵ども、
いや、正規軍の連中も、整備員も混じっている!?
「今日のヒーロー、いやヒロインは誰だ?」
「ブレイズに決まってる!」
「それっ!」
「!?  うはwwwちょっwwwwwおまwwwww」


542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 20:39:45 ID:usrbOp9K
支援

543 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:41:55 ID:5H1SHgbb

文字通りバケツをひっくり返した水がシグナムを襲う。
シールドを展開しかけようとして、咄嗟にさすがにそれはまずいことに気が付いた。
状況判断としては、成すがままにされるのが最良・・・・

ざっば〜〜〜〜〜ん〜!

頭の先からつま先まで、ずぶ濡れになって呆然とするシグナムに更なる波状攻撃が加わった。
「グリューンは俺の獲物だって名前かいてあっただろうが!」
ざっば〜〜〜〜〜ん〜!

「オメーのファルクラムと俺のミラージュ交換しね?」
ざっば〜〜〜〜〜ん〜!

「コレは、奴らに落とされた仲間からの祝福だ!」
「無茶な空戦機動しやがって、整備する身にもなれ!」
ざっば〜〜〜〜〜ん〜! x2





544 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:45:16 ID:5H1SHgbb
ベルカ国外にもその名を響かせるグリューン隊のベルンハルド=シュミッドを仕留めたシグナムに対するなんとも手洗い祝福だった。
傭兵と正規軍、男と女、新人とベテラン、地上スタッフとパイロット。
立場を超えて同じ敵と戦う者同士の連帯感があった。
1対1の戦いしか自身に持ちべきものが無いと思っているシグナムは集団での戦友意識というものを深く考えたことはなかった。
都合、バケツで20杯近い量の水を頭から被せられても、
パイロットスーツがへばりつく気持ち悪さも、
この場で感じ取れる戦友意識の高揚感には代え難い。

顔にへばりつくピンクの髪を無造作に掻き揚げ、苦笑交じりの溜息を漏らす。
「貴様らの祝福には感謝する。こんどは夏にでも水浴びをしたいものだな」
「是非是非」
むへへへへ・・・・
男達の視線が一箇所に集まる。それはシグナムの特に立体的な造形部に集中していた。
滴れ落ちる雫を拭わずに襲撃者共を見回すシグナムの格好は無防備なエロティックさを漂わせていた。
4月の中旬とはいえ、山岳地帯にあるヴァレー基地の水は雪解け水を使っており普通ならかなり冷たい筈。
だが、シグナムは全身からしたたり落ちる水が温かいことに気が付いていた。
本物の悪意があるなら雪解け水をそのままぶっ掛けられたことだろう。
シグナムを取り囲んでいた者は良い物が見れたらしく、満足げな表情を浮かべて、ぞろぞろと去っていった。

この格好のままで食堂に行くわけにもいかないと思案していたところに、
はやてが予定変更を切り出した。
「さてさて、こないなったら、ご飯より先に風呂にしよか?」
「そうですね ・・・と、その前に。宜しいですか?主」
軽く済ませようとしたのに、シグナムの声の調子が急変したのを聞いてはやては首をすくめた。
「・・・それと、シャマルにテスタロッサもだ」
ずぶ濡れになっていないマジシャン隊の3人は少し小さくなりながら視線を交し合った。
<あちゃー、調子に乗りすぎた・・>

「いや、その・・・ね。シグナム。昔からこの世界ではパイロットを祝福する際には・・・」
「言い訳は聞きませんよ」
何のことはない。
3人ともバケツを抱えていたので、ドサクサ紛れに何をやっていたか、ごまかしようがなかったのである。


545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 20:45:41 ID:usrbOp9K
支援

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 20:46:12 ID:hkJBuglT
支援

547 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:50:59 ID:5H1SHgbb



「クラウディア」はベルカの港アンファングに近い海底にその姿を隠した。
潜水艦などではないため、動き回らず海底に鎮座している。
停泊中につき大半の乗組員は比較的暇を持て余していた。
そんな暇な時でも相変わらず忙しいのは偉い人たちであり、今の「クラウディア」でいえばクロノ艦長と補佐役のヴィータである。
特にヴィータは忙しそうだった。
だが、
より多くの仕事を抱えるはずのクロノが涼しい顔で
今回の捜査に関する資料の分析や報告書を作成しているのを見ては、
さすがに愚痴ることも出来ずにいた。


「ったく、このデータは信用できるのかよ?」
「複数の情報源から同じ内容の連絡があります。 ヴィータ補佐官」
「で、オメーはこれをどう見る?」
口は悪いが的確にクラウディアのスタッフを指導する。
ヴィータの今の仕事はエイセスデバイスが見つかっていない状況では
情報統制下におかれたベルカの内情を探り、デバイスを保持していると思われる
軍人を調べ、その所在を突き止めるということだった。
また、ヴァレー基地で民間コンサルタントとして偽装している駐在所長が収集するウスティオ軍のもつ情報と、
「クラウディア」が収集する諸々の情報をつき合わせてはなのは達、前線メンバーに情勢分析も提供していた。
「はい、オーシア軍の介入は確実かと考えます。」
「いつぐらいにでてくるかな? 勘でもいいから言ってみろ」
「おそらくは1週間以内に・・・」
「まぁ、さすがにここまでの機動艦隊が出港準備していたら隠せねぇよな」
「おし、クロノ艦長にはオメーから報告するんだ。よくやったぞ。重要情報だぜ これは」
なかなかどうして、厳しいが部下を育てるのが上手い上司だ。
ヴィータは捜査スタッフの名無しさんを下がらせ、茶色い制服の上着を椅子に引っ掛けた。
売店までアイスを買いに行くのだが、さすがに味のバリエーションにも飽きてきた。
「アタシって、デスクワークより現場のほうが向いてんだよなぁ・・・」
ヴィータが愚痴るのは珍しいことではないが、地位が上がり職責が広がるにつれて、
あまりおおっぴらに発散できなくなった。
偉い人が不機嫌だったり愚痴っていたりするとそれだけで組織内のやる気が低下したり、人間関係がギクシャクする。

だが幸い、ヴィータにも待ち望んでいた現場仕事があった。
B7Rにてエイセスデバイス持ちと思われるベルカ空軍パイロットの機を撃墜したことで
これを捜索し、エイセスデバイスの破壊を確認するか回収する。
また、パイロットが負傷いればこれを救護し、可能であればロストロギア「V2」に関する情報を聞き出す。

捜査の総指揮をとるクロノから直々に捜索救難任務の権限をもぎ取ったのは我ながら上出来だヴィータは思っていた。


548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 20:51:43 ID:usrbOp9K
支援

549 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 20:57:05 ID:5H1SHgbb

ヴィータの探し人でもあるベルンハルト=シュミッドは荒涼とした大地に座っていた。
その赤い大地をも圧倒する夜の蒼が全身に降り注ぐ。

上半身を預けた大岩から200メートル先には
黒く焼け焦げた愛機が無残な姿で横たわっていた。
機首から胴体にかけては意外なほど綺麗にのこったが、左右の翼はぐちゃぐちゃにつぶれて黒い塊としか表現がしようのない有様だ。
風に乗って運ばれてくる焼け焦げた臭いも徐々に収まった。


パワー不足だし、速度も出ないが、運動性は良くて気にいってたんだがな・・・・
適当に小石を払って寝転がり、これまでの出来事を振り返る。
そういえば開戦以来、こんな暇な時間をもつことは無かった。
シュミッドはそもそもパイロットどころか軍人にさえなる気もなかった。
故郷ズーデントールのハイスクール時代は名の通った不良で、恐喝や引ったくり、喧嘩と一通りの悪事には手を染めていた。
しかもたちの悪いことに咄嗟の判断だけは一流で、
一度も警察に引っ張られたことはなかったのが自慢だった。

だが、その日にシュミッドが喧嘩をしかけた相手が悪かった。
ただのサラリーマンにしか見えない三十絡みの男に手も足も出なかった。
ビルの薄汚れた壁に半身を預けながら男を睨つける。
「・・・あんた。強いな。」
「何、お前も周囲を巧みに使って、しかもいい動きだった。だが、所詮は喧嘩だな 戦いに甘さがあったよ」
「おっさん 何者だ?」
「ただのパイロットさ」
「地上でも強いパイロットなんてアリかよ・・」
「空も一緒だ。周囲の状況を冷静に見て、素早く判断する。それで大方勝負は決まるものだ」
「ふん。 ご丁寧な解説ありがとよ」
「その冷静に周囲を見る目・・案外お前は軍人に向いてるかもしれんな 小僧」
その後、警察に突き出され、なんとも後味の悪い喧嘩ではあったが、
シュミッドにとって得たものは大きかった。
このままではまともな将来を望めないとは判っていた。


550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 21:00:12 ID:2RAfew51
支援

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 21:00:20 ID:usrbOp9K
支援

552 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 21:01:03 ID:5H1SHgbb

会社勤めの両親のように規則正しい毎日を人生とするのは
彼の人生設計の中で最悪のものとして位置づけられていた。
だが、現実はこのままのロクでもない成績では工場での単純作業工員にでもなるしかない。
曰く世間で言うところのワーキングプアはもっと御免だ。
成績は良くないが咄嗟の判断が求められる仕事・・・・

こうして軍人を志望したのも愛国心からはかけ離れたごく個人的な打算によるものだった。
たまたま選抜試験で適性を見出され、軍人を志望したことを呪いたくなるほどキツい訓練を経て、何時の間にやらベルカのパイロット。
家を飛び出して軍に入り、ウィングマークをぶら下げて帰省した時の親父とオフクロの顔といったら・・・
ポケットに手を入れて中をまさぐろうとしたが、
シュミッドの指先が裂け目から「コンニチワ」をしていた。今まで気がつかなかったがパイロットスーツに大きな破れが走っていた。
・・
・・・
「おいっ、畜生!マジかよ?」
いきなり俺をぶん殴りやがったクソ親父だが、それとこれとは別だ。
親父からもらった銀の指輪だった。
両目にエメラルドを配した梟の指輪・・・
戦闘機パイロットとして、編隊長として、TOPエースとしてここまで無事に生き残れたのは俺自身の才覚と技量だが、
1%ぐらいは、指輪が俺を助けてくれていたのかもしれない
あの指輪を身に付けるようにしてから、平時の訓練じゃ、常にTOPだったし、実際開戦後は今まで出会った敵を全て倒してきた。

その指輪、それが・・ない!
まさか、不時着した時の衝撃で無くした?

星空の下で蒼くみえるホーネットの残骸に視線を向ける。あちこちに飛び散った部品の中から指輪を探しだせるかどうか
決断が早いシュミッドは探し物を諦めるのも早かった。
きっと指輪が御守が身代わりになってくれたんだ。だから俺は五体満足でこうして生きている
「ったく・・・今日はどうなってんだ!?一体!」

シュミッドは罵り声をあげ、
サバイバルキットにあった高カロリーの塊のようなエネルギーバーを飲み込むと、アルミ蒸着された薄いフィルム状のブラケットにくるまった。
夜明け前に日が高くなるまで歩き続けなければならないが、そのためにも体力は御守りがわりの指輪よりも大切なものだった。


553 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 21:06:05 ID:5H1SHgbb

ヴィータは久しぶりの空にも関わらず、憤慨していた。
クロノから捜索救難任務の権限をもぎ取った時、
「この世界の青い空を楽しんでくるんだな」と皮肉交じりの厭味を言われたのも癪にさわる。
「きしょー、提督め。知ってたんだな」

青空でないのはまぁ、我慢する。しゃーない。
ところがどうだ?
星空を満喫するどころか、薄らぼんやりとみえる樹木や山肌に注意しないといけない状況だ。
爽快感どころか、ギリギリの緊張だらけじゃねーか!

この世界の戦闘機で夜間に超低空で舐めるように飛ぶというのは、いささか以上にヴィータに緊張を強いるものだった。
「ein magisches signal nimmt allmahlich zu (魔力反応、徐々に強くなってきています)」
グラーフアイゼンの助けを借りながら、超低空を掠めるように飛ぶヴィータは
コクピットでぶつくさ言いながら捜索救難任務にあたっていた。
シュミッドが墜落したと思われるB7Rの区域を巡回しては魔力反応が大きくなる場所を特定しようとしていた。
そこにエイセスデバイス、恐らくベルカ英雄譚でいうところの「森霧の梟」がある筈だ。
そいつを回収するためにこの世界でも最新鋭機をわざわざ用意したんだからな・・・・
「Die Quelle einer Reaktion ist das Spatesteste.(反応源は至近です)」
「おし、下に降りるぞ」

ヴィータは平らなところの目星をつけるとF−35BライトニングUのリフトファンを作動させた。
このF−35Bはヴィータの任務にうってつけだった。
垂直離着陸が可能で、対空、対地ともに水準以上のマルチロール戦闘力を有する。
それになにより、十分なステルス性能を有しているのはありがたい。
国籍マークも所属を表す部隊章も無い真っ黒なF−35Bが円卓に着陸する。
魔法効力が制限されている環境でもとはいえ、ここまで近くだと十分に反応がある。
「おし、デバイスかパイロットを見つけんぞ」
「Jawohl(了解)」

20分ほど周囲を探りながら歩いた先にホーネットの残骸があった。
すぐに近づくような真似はせず、茂みの後ろに隠れて、現場に近づいても大丈夫かを確認してから近づく。
ホーネットの残骸のあたりから、古代ベルカ軍用デバイス特有の魔力認識信号が出てていた。


554 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 21:12:08 ID:5H1SHgbb
ホーネットの残骸のあたりから、古代ベルカ式軍用デバイス特有の魔力認識信号がでていた。

間違いない。

シュミッドの指輪はホーネットが不時着した時に地面を抉って巻き上げた土を被ってうずもれていた。
ヴィータはそれを拾い上げて魔法の発動を試してみる。デ
バイスの動作確認に適当と思われる簡単な魔法を使おうとするが、特に反応がなかった。
エイセスデバイスは古代ベルカ軍で採用されていたデバイスだから、術者を特に制限するような癖は無いはず。
この指輪から魔法シグナルがでているのは間違いのだが・・・?
そのあたりはクラウディアに戻ってから考えてみるか・・・・
「アイゼン。わりぃけど今度このデバイスを試してみたいんだ」
「Ich bin tolerant. Meister(それほど狭量じゃありませんよ。マスター)」
「あんがとよ」
一応の目的を果たし、ヴィータは周囲を再び歩き始めた。
もしホーネットのパイロットが傷ついて倒れてでもしていたら救助しなくちゃ後味わるいもんな。などと思案しつつ、
半時間ほど周囲を歩いていた時、後頭部というよりも頭の上のほうから気配を感じた。
咄嗟に振り向き、気配をしたほうへ目をやると一人の男が銃を構えていた。
「誰だ貴様?」
ヴィータは銃を構える姿を見て、付け込む隙が無いことを悟った。

555 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 21:20:33 ID:5H1SHgbb

「グリューン隊隊長の消息を確かめてこいとの命令を受けた者だよ。 シュミッド大尉?」
「ああ」
探していたパイロットから銃をむけられるとはヴィータの不覚だったが、咄嗟の機転でごまかす。
命令の出所についてはまぁ、アレだが、嘘は言ってねーよな・・・・
シュミッドはヴィータの言葉の真意を考えた。
ウスティオ軍が俺の撃墜確認する為に夜中に円卓へ救難チームを出すだろうか?
動きがあるとすればベルカ軍からしかない。

「アンタ、第13夜戦のパイロットだな?空軍でもはみ出し者の俺に用かい?」
「なぜそう思う?」
「ベルカの訛り方じゃない。で、所属を示すバッジのない服を着る連中なんて13夜戦の特殊部隊ぐらいじゃないか」
適当に曖昧な回答でヴィータは誤魔化した。
シュミッドは曖昧さイコール不都合な回答をしたくないとのサインと受け止め、
銃の安全装置を戻しながらヴィータのパイロットスーツを顎で示した。
「しかし、特殊部隊は女子供もいるごちゃまぜ編成との噂は聞いていたが、お前のようなちびっ子が隊員だとはな。世も末だな。」
「私は何も言ってないぞ?それはアンタの勝手な解釈だ」
ちびっ子という部分にだけ反応し、いささか憤慨しながら、シュミッドに話を合わせる。
「まぁ、いいさ。ところで俺をここから連れ出してくれるんだろうな?」
ヴィータはかぶりを振ってシュミッドの希望をあっさりとうち砕いた。
「悪ぃ、アタシの機は単座のVTOLなんだ。すぐに救難チームに現在地を報告してやるからさ」
ヴィータはシュミッドについてくるようジェスチャーで示し、F−35Bが着陸したところまで戻った。
「ほう、ハリアーじゃないのか。特殊部隊だけに機材もいい物をつかってるんだな」
シュミッドは新型のステルス戦闘機を興味深そうな目で眺めた。
「悪いがもう3日ばかりコイツでして我慢してくれ」
シュミッドはヴィータから投げ渡された非常食と栄養剤のキットをうけとった。
「そうだな、開戦以来忙しかったからな。遭難にかこつけて休養するか」
「景色が殺風景なのは我慢しろよ」
「違いない」
ヴィータとシュミッドは笑いあった。
「現在地からあんまり離れるなよ。救難チームと接触できなくなっちまうからな」
「ああ、判ってる。差し入れと捜索ありがとよ」


再び空に戻ったヴィータは帰りも超低空で飛んでいた。
あのシュミッド大尉とかいうパイロット。もし、こっちの世界に渡ってこれたなら、優秀な魔導師になれるんだがな・・・・・
それにしても仕事がふえた。
ベルカ軍にどうやってシュミッドの居場所を不自然なく教えたものか?
エイセスデバイスの力というものを試してみる必要もあるし、
あと、ベルカの13夜戦という組織について探りを入れる必要もあるな。

思わず、久しぶりの
現場仕事にでてみたらデスクワークが一気に増えたことに気が付いてしまい。
ヴィータは誰にも聞かれることのないコクピットの中で盛大に毒づき始めた。


556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 21:21:01 ID:usrbOp9K
支援

557 :NANOHA COMBAT ZERO  ◆Y0DG7nGjbg :2007/10/06(土) 21:26:55 ID:5H1SHgbb
今日はここまでです。

今回はヴィータがのうのうとサボってる訳ではありませんよ。ということで
シュミッドと接触させてみました。この出会いが後の出来事に大きく響きます。
(プロットは最終話のZEROまでだいたい出来てるんですけどね)

はい、ケストレル機動艦隊も何やら出撃準備してますよ。 ・・ってことで、
次回は4101です。


ノシ

558 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/06(土) 21:35:07 ID:O2AK1B2F
GJ!
F35Bが出ましたか。
何気にこのスレのSSにはこれを入れて3作(自分のリリカルスクリームと
黄色の悪魔)にF35が何らかの形で出てるんですよね。ラプターはまだ一作として出て来ていない中
これは快挙と言えるでしょう。B型早く完成しないもんかなあ…。


559 :爆発戦隊 俺が正義だ、俺が法律だ:2007/10/06(土) 21:38:51 ID:f9jZU52c
>>558
俺は心神の完成した姿を見たいな、早く完成しないかな、関係ないが、古い戦闘機なら飛燕と震電を見てみたい

560 :リリカルなのはBsts:2007/10/06(土) 21:38:59 ID:C8hyPMmz
GJ ヴィータとシュミッドのやり取りがなんか良い。こうゆうのもアリだなぁw

リリカルなのはBsts9話のBパートが出来ました。
ドゥーエ「皆、準備は良い?この後はサイボーグ・ク」
ジャガー「だからBeastStrikerSにゃ」

561 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2007/10/06(土) 21:41:35 ID:O2AK1B2F
>>560
クロちゃんアニメ版は打ち切りになっちゃったんだよなあ…。
最終回まで見たかったよ。
投下?もちろんおっけーですとも。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 21:42:17 ID:usrbOp9K
GJですた!

次スレ立ててくるけどおk?

563 :ジャガー:2007/10/06(土) 21:44:27 ID:C8hyPMmz
お願いするにゃ

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 21:46:13 ID:usrbOp9K
 ,,,人_,,,人人_人人_,,人人_
<                  >
< 今夜こそ、間に合えーーー!!! >    _  _
∠                  > ____/_//_/
  ̄Y''' ̄Y ̄Y '''Y'' ̄YY ̄Y''' ̄ /____  /  ___________________   _  _  _
         ∨           _____/ / /___________________/ /_//_// /
          ゜          /______/                /_/
   ゜     , ゜,    。
       /////_.. 〃   ゜
     / (      ::::::..
   / ミ´⌒`《`ヾ〜,´:::::. 
  く  (((((ハヽ∝ノ~´  ゛.\,,_______ _  _ ...,,
   ゝ⊂l|ω・⊂^)二ア⊃ ......... ............................. ..............    ・…∵...・・ ・
   く   .......  ......... . :::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'' ̄ ~"
  ゜ \,|'\゛∨  ̄゛\~   ゜
      ゜  。  ゜  。


http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191674700/

565 :ライオコンボイ:2007/10/06(土) 21:49:09 ID:C8hyPMmz
すまない、感謝する。

566 :生めモード(投下は次スレで):2007/10/06(土) 21:56:20 ID:usrbOp9K
                  ___    ____
            ─=ニ二__   ̄ ̄ ̄
                      ̄ ̄ ̄"""'''''''''──
__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄            みんな昇進か…
           -=ニニニニ=-
                ハァ…世の中わからんなぁ…
                         (
                        ミ´⌒`《`ヽ
                       (((((ハヽ∝八_,,-''"
                       _ l|ω・/^),-''";  ;, '
                      / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;, ''
                     (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,  '
                   _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'
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567 :埋めモード(投下は次スレで):2007/10/06(土) 21:57:53 ID:usrbOp9K
                     ,. - フ
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  ─-  !ヽl:N:ト、ヾ゙、 'ヒj ハ: ヽ: ト: l、`゙ ヽ: : :|
  ` ー . __ ` ー、 〉 と⊃ ヽ:l: :!l:l'.ト: ー: :、: L._
        \~::>'、 _._     〉l: !リ l l`_┐: ヽ: jヽ
          ア, '´//、_. ィ'ヲ 'lリ‐"´_.l_.l: : 「: : : : l
        , '  / 、 :l _..lL, -,.ニ´-<`-._`ヽ、:├. 、
      /  / `ー′ :l/ l「/´:.:.:.:.l  lヽl 'J`ー:、: l: l
     /  / lヾ'._,. ノll,..';/- 、:.:./ /:.:l:l  '、: : : :ヽl:|
     ー ´ ,. '/   i lY /-.、 `'  /.:.:.l:l  iー ,、:_:_:l`ヽ
        〈,..':ニ⊃  l L∧:.:.:.`ァ ,._ ``l:l丶 ヽ|: ,'` 、: : |
      ,ィア:::::::ニ⊃ ∧ l└ヽ、/ /:.:.:.`:.|:.:.:.:l  人ヽ: :l: : |


568 :埋めモード(投下は次スレで):2007/10/06(土) 22:00:06 ID:usrbOp9K
                    , -‐v'⌒ヽ
                  /::.::/}::.::.::.::.\
                    レ{::.:/ー/レ'V}::.::.}ハ
                   V { 、 `ヽノ::.:/::.|
              ___/⌒{__`ヽ <_,ノ::.::.|
          , -‐<´  {__/: :`ヽ/^ヽ::.:: 八|                  /TTTTヽ、
       __/{/   }  /: : : :/ ̄   .|\{                     _// ̄ `ヽ ヽ
 _ノヽ   /  ./  / /: : :/ , -‐─┴-、                  {/´一/ __  } }
 \. {_/ ノ}/   /,∠_: .:/ /     __}               /7 __{ 、ノ `//
 ./´ `Y⌒}  / /ヽヽヽV /´ ̄\     `ヽ              {//_//`ヽ__//}
r┘l´ ̄`¨¨¨¨7_{ノ`V´ ̄`V ̄\  `¨7ー─‐くハ     ________,ィ'´>、__`ヽ////´
レ'´{__      .{_______,}  ____}   \ /     }} .// / / / /,/ / ∨  /{ ̄`Y´
  / `ー─‐┴┘./ V´ _,ハ、    V      ///  {´ ̄ ̄ ̄{  { / `7 `7'´ト、
/    //:|  /   V´   { `>、/     {// // ̄ ̄ ̄ ̄\ V  ./  /  j >、
   ./, く.: .:.| ./    }\  \{  \    .∠/ /        , -─v'一'´  /`く/>、
  .// \\j/    /  \,ノ`7¨¨´  /  `ー─‐ァ─‐ァ、/L`ヽ  ',─‐<___ `く/>、
//: : : :/.:`7    /      \/    /         /   ./ ̄   }   _}       \ `く/}
/.: .: .:/: : /    /       / \_/{       |   {__/.| /  \      ∧   ./
: : : :/: .: .:/    /  /  /         `¨¨7ー─┴─┘ /    ∨    /\   /  ', /
:.:/: : : :/    /  /  /         /        ./     {   /     \/   ∨
: : : : :/      /  /  /         /            / O    \/           /

        リリカルなのはクロスSSその18安らかに眠る

569 :埋めモード(投下は次スレで):2007/10/06(土) 22:01:10 ID:usrbOp9K
               (
              ミ´⌒`《`ヽ
              (((((ハヽ∝八 ミ
               l|ω・l!)ノ ),)       まてーー!>
               〉   つ ((  ミ
               (  、 ヽ `
                 ー' ヽ_,)タンッ!
                   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ‖  |
  ( (    )
   |ヽ`》'´⌒`彡
  | | ∝ノノ)))))  
  |‖と(l!・ωノ|l  | |
   ノ 、  , ィ' 、 ‖ |
  (´_,ノ⌒i,_j 、_)スタッ

.             ,'`》'´⌒`彡
           ミ ノ,ィ∝ノノ)))))
            ((ゝ(l!・ωノ∩
           ミ ソ し )   )ノ
               ( ⌒)
              ミ c し' ダッ!


570 :埋めモード(投下は次スレで):2007/10/06(土) 22:02:33 ID:usrbOp9K
        /, -=ァ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`\   /  ̄ ̄ ̄`ヽ
.       // /.:.:.:.:.:.:-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽr/.:.:-=ミ .:.:.:.:.:.:.:.'.
           /:::: /::::::::::/::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::\-::}}:::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
        /:::::/::::::::::::::/ ::::/:::::/::::/:::::/ ::::::{:::ヽ:ヽ ::::::V:ハ:::::::::::i.:.:.:.:.:.:.:ヽ: |
.       ,':::::/ ::::::::/::::〃::::/:/::::!:::/|::::::|::::::::::}:::::}:::}}:::::::::∨:::::::::::l .:.:.:.:.:.:.: }.:|
       |::::/| :::::::/:::: {{:::::7:丁:::j:::l`ト::::l::ヽ‐十:::ト:リ:::,'::::::ヘ:::::::: :l.:.:.:.:.:.:.:.: ! |
       ∨ l|:::::::,'{:::::从 ::|∨ヽ八:{ \{ ヽ\{Y:∧/ ::::::l::}::::::: :l.::.:.:.:.:.:.:. ! |    おしまい
.          |::::::ハ::::Y ::{ ィ==ミ    ィ=-ニ_j/ /:::::::/j/:::::::::::l .:.:.:.:.:.:.:.:! |
            ',:::::l.ハ:::ヘ|::小          `ヾ/::::/}::::l :::::::: l:.:.:.:.:.:.:.:: ! |
            \{  \{| 八      j      彡イレ |::::l ::::::::::l::.:.:.:.:.:.:.: ! |
                {:::::::ヽ.   ー 一    /' :::,' |::::l ::::::::::l.::.:.:.:.:.:.:. ! |
               ヽ::::{ `ト、      イ /:::::/  |::::l::::::::::::l .:.:.:.:.:.:.: ! |
                >く/`=≧-z≦=|`∨:/   ! ::l ::::::::::l .:.:.:.:.:.:.: ! |
         -―――‐'´/ {  /^\.  } /く `ー- L::_:::::::::::l .:.:.:.:.:.:.: ! |
      〃::.::.::.::.::.::.::.::.:/   | /ミ{^}彡, |  ヽ::.::.::.::.::.::.::.  ̄入 :.:.:.:.:.: ! |
      ∧::.::.::.::.::.::.::.::./    W/∧\.Y   ',::.::.::.::.::.::.::.::./:.::|.::.:.:.:.:.::! |
      |::.ヽ_ -――/    ∧く_./ ヽ._>∧   〉――- _/ .::.:|.::.:.:.:.:.::! |
     _|::.::∧ /   `ヽ _/ マ¨ ̄ ̄¨フ\}__,/     ∧ :.::.|.::.:.:.:.:.::! |
.   〃^|::. | ∨    く ̄    \::.::.::./   \     ∨ |::.::.|`ヽ :.:. ! |

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