5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part88

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 13:37:12 ID:VsfgQz0a
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part87
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1196181082/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/


    __              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃  `ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
             ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!


     _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ     本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |     ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l      ・スレタイと違う内容になったり、痛い展開になったりする場合も、避難所に投下した方が無難ね。
              ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。


   ,ィ =个=、      ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉      これ以上だと投下できないそうです。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ     ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>     ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 13:40:56 ID:7CZoSIWj
                                          ○________
                               >>1乙         |:|\\:::::||.:.||::::://|
                                              |:l\\\||.:.|l///|
                         __ ィ   ,. -――- 、     |:|:二二二二二二二 !
                        /    L /        \.   |:l///||.:.|l\\\|
                / ̄ ̄ ̄ ̄ 7 / / f  / /   l l l lハ  |:|//:::::||.:.||:::::\\|
  ト、     ,.    ̄ ̄Τ 弋tァ―    `ー /   从 |メ|_l  l_.l斗l |ヽ V |:| ̄ フ  ̄ ̄ ̄ ̄
  ヽ \__∠ -――く  __       .Z¨¨\   N ヒj V ヒソ l .l ヽ\| / /
   ヽ  ∠____vvV____ヽ   <   ≧__/ ゝ、t‐┐ ノ .|┐ ./ /
.    \\_____ivvvvvvvv|   V.    (  (  /Tえハフ{  V / /
       \!      |   / 入_.V/|      >-ヘ  \:::∨::∧   / ∠ ___
 __  |\       l/V  _{_____/x|    (_|::::__ノ   }ィ介ーヘ ./  ,. ---――
  )-ヘ j ̄} /|        /___/xx|       _Σ___/| | |V::::ノ/ ∠___
  {  V  /`7.         /___./xXハ    ( |:::::::::::::::::ハ   >' ____二二
.  \_   |/        /___l XX∧     __≧__::::::::/:∧/   `丶、
    |   ヽ        /____|]]∧  __|__L.∠ ム'  <`丶 、 `丶、
    |     ',         {     |]]]>'  __      ∧ l\ \   丶、 `
   ノ     }       l ̄ ̄ ̄.|] >' ,. '  ̄ / .// :/  V'  \ ヽ    `
  / ∧   { \      |      .|>' /      // :/ :/ :   ', l   \ ヽ  ,.-―
 入ノ. ヽ  く  ヽ______7 ー―∠__    〃  l :/    :l l     \V
`ー′   \  `<  | {      /   | /〃   :|/  __V/ ̄| ̄ ̄{

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 13:41:15 ID:hURmr8Wf
>>1

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 13:46:47 ID:6ILMdMpw
            __   ____ __,. -z=ァ
            |!:::::::::`:,≦ ====<:::::::{
            V::::::/   /     \:|
            ハ/ / / /| !  ト、ヽ  !}
            / .|  | |V、、Vヽ/、、ハ | リ
            ! |  ∨ o    o 厶イ     こ、これは>>1乙じゃなくてシッポにゃん!
           / |  | ::::::   ::::: { 八     勘違いしちゃだめなんだからね!
.          /  八 ハ、 r ‐ ,ァ  人  ヽ
         /   /ヽ  ',>-:::::r '{   ヽ \
       /     | ノ /⌒'Y´  \  \ \
      (      / 圦_ !」ノイ ___!   !ヽ  }  ノ
       )   /  ∧:::::::人く/ `ヽ、i. )  ! {
      /   (   //  ̄ム三个くムイ} |/  /  )三三三三三ミミ
    /     ノ   | !  /    }-‐ヘ.!   !   \      ///
   /´    !\_ノ    ハ   }   >   \        ///
  /     <__   |       / `ーく   `¨フ   ノ ///
  〈   ! /⌒ヾVリV     ,. /ヽ   \{`ー'   / ///
  }   !/    .Vヘ.!_    rく   \       / ///
ー‐'   八     \ミ`ミZ竏      i     ////       川
て_    ∧      V¨´ !           { ミ三三三三三三彡
 从    ∧      ',   !\|V\/\/\/

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:02:18 ID:ChNZX2W/
べ、別に勘違いしてないわよっ!

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:05:53 ID:NZkC4aal
>>1、V仙台乙

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:33:19 ID:kx/832r3
ふーん、>1乙ですねえ。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:34:42 ID:h42LFNTM
ルイズがアルビオンの新国旗候補だと?

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:56:05 ID:kx/832r3
紳士の国には相応しいよな。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 14:58:45 ID:V3k3xZk8
前スレで宣言しましたが、これからゲーム「Hitman」の47とのSSを投下します。
その前に、少し説明を。


Hitman
WIN、PS2、XBOXなどで発売されたステルスアサシンゲーム。
変装や事故死に見せかけて、いかに怪しまれずにターゲットを暗殺するかというもの。

47
Hitmanの主人公。ネタバレになるのであまり多くはかけませんが、見た目は黒いスーツに黒い手袋。スキンヘッド。
後頭部にはバーコードの刺繍が彫られている。
裏の世界では伝説ともなっている凄腕の暗殺者。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:04:54 ID:pPzaaRwG
ひゃっほう!今Hitman2やってるぜ支援!

12 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:05:07 ID:V3k3xZk8
 プロローグ



 その日、何百坪かも定かではない広大な敷地に建てられた豪邸でパーティーが行われていた。
 豪邸内で最も広いホールでは、盛大に貴婦人達が着飾り紳士服で身を包んだ男達に手を引かれ、音楽に合わせてダンスを踊る。
 そんな中、ホールから遠くはなれた寝室で、少女が一人、アンティーク調の、いかにも豪華と言うべきベッドで横たわっていた。
 長く伸びたブロンドの髪、まだ幼いとはいえ、整った清楚な顔立ち。西洋人形を思わせるその姿には、気品があった。
 しかし、既に少女の呼吸は止まっていた。唯一の明かりとなる月明かりが、少女を照らす。すると、ベッドの側にバトラーを身にまとった長身の男がいるのが確認できた。
 スキンヘッドの、やや青ざめた、無表情の男である。
 男は、手にしていた毒材入り注射器を懐に戻すと、少女の首元に指をやる。
 完全に息絶えた事を確認すると、全く表情を歪めぬまま寝室を後にして廊下に出る。途中、ガードマン数名と出会ったが、会釈を行うだけで別段男を不審に思われる事はなかった。
 男はそのまま近くの洗面所の個室に入る。そこには下着姿の初老の男が気を失ったまま便座に座っていた。
 だが、男は彼に目もくれず、足下で丁寧に畳まれた愛用の黒いスーツに着替える。そして、スーツのおいてあった場所に、今度はバトラーを同じ様に畳んで置いた。
 それから、何食わぬ顔でホールへと脚を踏みいれる。会場はここ一番の盛り上がりをみせ、クラシック音楽を奏でる演奏者達の演奏にも熱が入っていた。
 男は、手近にあったグラスを手にとり、注がれていたワインを数回軽く揺らすと、口に含む。何度か、貴婦人達が彼に気づき、手を差し伸べたが男はそれら全てを丁重に断った。
 会場を一瞥する。一見、華やかに見えるパーティーだが、彼は気がついていた。幾人か、裏の世界で名をきかせる悪党が混じっている事を。


13 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:08:07 ID:V3k3xZk8
 マフィア、暗殺組織、密輸商。中々一堂に会する事が稀な面子である。
 そう、このパーティーは、決して、富豪が己が富を誇示する為に催されたものではなかった。
 ある人型暗殺兵器。言うなれば、暗殺にのみ優れたクローン人間の開発に成功した。それを、密かに情報交換する為のパーティーだった。
 そして、そのクローン人間こそ、先ほど男が殺したあの少女である。
 見た目はまだ幼いが、数ヶ月のうちに成人し、恐らくどれほど訓練を受けた兵士や、部隊よりも強力で、かつ、残忍なクローンに成熟する。
 そして、成人後数週間の後に死ぬ。
 それが、男が自身の属する「組織」から知り得た情報だった。
 尤も、男にはその情報はたいした意味をなさない。男に取っては、依頼があるから、それを遂行する。ただ、それだけだ。
 だからこそ、組織から非常に高い危険度にあると言われたこの任務を男は快諾した。
 名は47。裏社会に置いて、其の名を知らない者は居ないとまで言われた凄腕の暗殺者である。
 47は、未だ不審な動きが会場内から見られない事を確認し、そこから離れる。
 酒を浴びる様に飲んだのか、二人の門番はともに彼を見ると、もうお帰りですか、そう声をかけたきり側にあったボトルでまた乾杯をしていた。
 黙って一礼すると、やや足早に敷地内を横切り駐車場へと向かう。
 その間に胸元に仕舞っていた携帯電話を手に取り、任務完了の旨を伝える。
 電話に出たのは、何度も依頼を受ける時に聞いた落ち着いた女性の声。
「もう少し、パーティーを楽しんでもよかったのに」
「長居する必要はない。不用意に動いて怪しまれるのも避けたいからな」
 女性が、冗談めいた言葉で男に話すが、言下、男が否定とともに遮る。
 電話の向こう側では、小さくため息が聞こえた。
 だが、程なくして報酬が指定の口座に振り込まれる事、暫くは、また隠れ家に隠れるなり文明社会を満喫するなり時間をつぶす事に告げて電話が切られた。
 と、同時に、47の足が止まった。電話をしている間に駐車場についていた。後は車に乗り込みこの邸宅を後にするだけ。それにも関わらず、彼の足が駐車場の中で突然止まった。
 彼が乗り込む筈だった車がそこにはなく、代わりにあったのは、鏡の様なもの。


14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:08:25 ID:ZogGjS3s
>>2
もうAAが出来てるのかよw

支援

15 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:09:39 ID:V3k3xZk8
 本来なら、それが鏡と一言で済むのだが、状況が状況だった。何故、車でなく、そこに鏡があるのか。
 この不自然すぎる事態に男は、それが鏡だとすぐに認識できなかったのである。
 内心、焦りが生じる。まさか、暗殺がばれたというのか。だが、そうだとして、車を処分して同じところに鏡を置く理由には到底ならない。
 警戒しながらも、鏡に近づく。見れば見るほど、鏡にしか見えず、尚更彼の思考を惑わせた。
 他に人の気配はなく、罠の可能性は極めて低い。47はそう判断し、更に一歩鏡に近づいた。
 だが、次の瞬間、まるで急激に体を後ろから押されたような感覚に教われ、鏡の中に吸い込まれてしまった。その間は恐らく、数秒と数える事も難しい程短い時間。
 そして、47が鏡の中に吸い込まれ、駐車場から人気が完全に消えると、鏡もまたひっそりと姿を消した。



16 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:11:25 ID:V3k3xZk8


 ルイズは、盛大な爆発の中に何かの気配があるのに気づき、自身が高潮していくのを確かに感じていた。
 魔法の成功率がゼロの事から、ゼロのルイズと非難されるという日々から、やっと解放される。そう信じて疑わなかった。
 だからこそ、爆発によって生じた土煙の中からスキンヘッドの、黒ずくめの男が出て来た時は開いた口が塞がらなかった。
 周りにいた生徒も、目をこすりようやくその人物の存在を確かめる。どう見ても、スキンヘッドの人間の男。皆の印象は共通していた。
 故に、沸き上がる笑い声。ゼロのルイズが、平民を召還した。流石だ、と。 
 ルイズは怒りと困惑がこみ上げてくるのを必死に耐えて、先生であるコルベールに、これは何かの手違いだと懇願する。
 だが、使い魔に儀式の神聖さを説かれるだけで、その願いは空しくも却下されてしまった。
 ルイズは肩を落として、横目で男を見る。スキンヘッドで、青ざめた表情。しかし目つきは鋭く、周囲の警戒をしているのは間違いない。要するに、男から恐怖を感じていたのだ。
 周囲の生徒達が気づいていないのが余りにも憎たらしい。しかし、男は間違いなく危険な人間だと、彼女の第六感は告げる。
 だが、ふとルイズはある事を思いつく。もしかしたら、彼には何か特別な能力があるかもしれないと。
 ともすれば、これは自身の名誉を取り戻すチャンスに成り得る。
 一方、その男、47は鏡に吸い込まれた直後のこの光景に我が目を疑わずにはいられなかった。駐車場にいた筈の自分が、何故か黒いマントをまとった珍妙な少年少女に囲まれている。
 やはり罠だったのか。一瞬だけ警戒をしたものの、寧ろ周りから向けられるのは、奇異の視線でしかなく、敵対心はどうしても感じられなかった。
 そして、状況を把握しようかと辺りを見回し、47は我が目を疑った。最も自分に近い場所で狼狽していた少女が、数分前に命を絶ったクローンの少女と瓜二つだったのだ。
 髪の毛の色は、こちらはピンクのような明るい色でこそれあれど、それ以外は殆ど遜色ない。ともすれば、この少女はあのクローンと何かしら接点があるのか。
 だが、その少女は困惑の表情を浮かべたまま、暫く側にいた薄毛の男性に何かしら話しかけている。どんな言語がわからないところから、ここは少なくとも自分の訪れた事のある場所ではないだろうと推測は出来る。
 しかし、それでは彼女達と会話するのが絶望的であると同意義だ。


17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:13:53 ID:pwa5dep5
支援

18 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:14:02 ID:V3k3xZk8
 やがて、その少女は意を決した様に口を真一文字に結び、自身の方に歩み寄る。47は直ちに少女の得物を確認する。
 片手に細い棒切れしかなかったが、その手に長けた人間であれば、それだけで絶命させる事は造作もない。 
 男はゆっくり近づく少女と、クローンを重ね合わせる。仮に、彼女も同じクローンであれば、これ以上の危機はないだろう。
 眼前の男が臨戦態勢である事など寸分も知らぬルイズは、凛然と彼に近づく。すると、言葉を呟きながら手にしていた棒切れで、宙に何かを描く動作を始めた。
 刹那、47の全身が硬直し自らの意思で動かせなくなる。しまった。彼は動かぬ口でそう呟いていた。
 その間にも、ルイズは更に歩み寄る。その距離、まさに目と母の先とも言うべき程の短さに到達した時、ルイズが跪き、47と口づけをかわした。
 暫くして、47彼女の行動に戸惑いながらも右手に奇妙な痛覚を覚え、黒い手袋の上から軽くおさえる。火傷にも似た痛みは数刻の後ひき、改めて少女の顔を覗く。
「さて、では最後の儀式も終わりました。皆さん、それぞれ自室に戻ってください」
 コルベールが、その場に居合わせた全員に向けて、透き通った声で告げたのは、ちょうどその時だった。
 47は、急に彼の言葉を理解できた事に違和感を覚えたが、直ちに立ち上がり、彼に足早に歩み寄る。
「すまない。急にこんなところに呼び出されたのだが。一体此処は何処だ。そして、何故呼び出したのだ」
 一定の調子を保ったまま、やや冷たい口調でこう訪ねる。
 コルベールは、不意にこんな事を尋ねられ戸惑った表情を浮かべた。コルベールから見て、このスキンヘッドの男から魔力を感じられない。
 であれば、貴族でなく、平民という事に成るのだろう。しかし、今彼の身に着けている服はどうも見慣れない。
 それでも、コルベールは平静であった。それは、この男が自らのうちに秘めた感情を、己の能力に従って限りなく零にまで押さえ込んでいた事に起因するかもしれない。
「ここはトリステイン魔法学院。貴方は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔として召喚されたのですよ」
 コルベールにとっては、いや、この世界、ハルケギニアに住む貴族にとっては慣例となっている使い魔の儀式を説明する。
 だが、47にはまるで夢物語、余りにも荒唐無稽な内容に首を傾げてしまう。
 そして、47は自分が向精神剤を大量に投与でもされたのかと考える。今、自身の目に映っているのは全て幻で、夢うつつを彷徨っているのではないかと。
 だが、芝生の感触、肌にあたる風、何より件のクローンと瓜二つの少女との口づけ、それに次ぐ右手の痛みは間違いなく本物で、現実の中にいるのだと認めざるを得ない。
 ハルケギニア、トリステイン、魔法。どれも彼に馴染みのない言葉であったが、47はそれらが事実だと察する。
「次の仕事は、此処という事か。全く。文明社会の方がまだ居心地が良い」
 47はそう静かに呟いた。


19 :Hitman ZERO the Assassin:2007/12/01(土) 15:15:06 ID:V3k3xZk8
以上です。

次の更新は来週までに行えればと。
拙い分ですが、これからしばらくの間、お付き合いください。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:18:52 ID:jyNy+1rr
GJ 何人が「事故死」するんだろ?

モット伯…腹上死
ギーシュ…浮気がばれてモンモンにワイン瓶で殴られたところ
その瓶が「たまたま」人を殺せる程度に分厚い不良品で死亡

こんな感じかな?


21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:20:04 ID:pPzaaRwG
なんてスマートな47!自分の大量殺人者47とは大違いだw
懐にはクロロホルムと紐以外にもベレッタSDとハードボーラーかな?

22 :O the Assassin:2007/12/01(土) 15:32:50 ID:V3k3xZk8
こんかい

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 15:34:13 ID:V3k3xZk8
すみません、誤って送信してしまいました。

ネタバレになるので多くは書けませんが。
今回の47は魔法世界にやってきたということで、それまでの47になかった面を出していこうかと。
事故死は、楽しみにしていてください。

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 17:48:09 ID:1R02VdXH
NETA NOTE -ネタノート- 死神の目の苦悩5

http://netanote2.seesaa.net/article/52416012.html

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 19:23:22 ID:Xpm75CZY
>>1
新スレ乙か霊夢

47の人GJ!
Xboxはないがやりたくなってきたぜ。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 19:41:29 ID:gtVrUjTB
全角英数字が気になるんだ
出来れば半角で書き込んでくれ

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:01:52 ID:uZ4DQFin
息子よ…素晴らしい文章でした。
次も期待していますよ。



ヴィットーリオ神父

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:02:10 ID:5gFpQNex
15分から投下しますので、支援お願いします

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:06:17 ID:TmQcspvB
しからば、支援

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:10:34 ID:OlwtA6PY
支援了解

31 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:14:10 ID:5gFpQNex
タバサは……いやシャルロット・エネーヌ・オルレアンは、最悪の気分だった。
ワルドが、ウェールズを撃ち殺した。ウェールズが死ぬことには、ほとんど何の感慨もなかった筈だ。
その程度で自分の着けた仮面は外れることはない。なぜなら自分は、あの日から名前も捨てた。
水の秘薬で心を失った母を守るため、そしてあの無能王と呼ばれる……実の弟である父を殺した男を殺すため、全て捨てた。
それ以外いらない。あの男を殺すためなら、そのための力が手に入るならなんだってやる。母を守るためなら何だってする。
少女の姿をした吸血鬼だって燃やす。人間だったミノタウロスだって殺す。どんな危険な任務でも、耐え忍んでみせる。
誰が、どうなろうと知らない。そうなるように自分を信じ、押し込め、仮面をかぶった。凍りついた心でいい。
あの時を忘れないように、凍らせておこう。

張り付いた仮面の名前は、『タバサ』。

かつて、母からもらった大切な人形の名前。……今の自分は、人形でもいい。人形は、泣かない。怒らない。笑わない。
ただ、単一の目的のみのために存在する。そうなることが必要ならば十分だ。現実は残酷で、自分はおとぎ話の勇者ではないのだから。
どんなことでも、もう外れることはない。そう信じていた。
なのに……今、そのペルソナが欠け、奥に隠していた感情が漏れ出している。

『国を手に入れるためなんてつまらないことのために人の都合で殺された』ウェールズ。
『矢を胸に受けたように、胸に風穴を開けられ死んだ』ウェールズ。

その姿は……その姿は―――

―――許せない。

虚無の仮面の下に隠された感情は、怒りと憎悪。氷の心に隠された、憤怒の炎。久しぶりにここまで掘り返された、最初の気持ち。
激情が、魂の震えとなり、体を満たす。魂の震えは気迫へ。気迫から精神力へ。精神力から魔法へ。魔法という捌け口から、感情が流れ出す。


ルイズも、また似たような気持ち――最悪の気分――だった。
彼女は、信じていた。自分の決意は、きっとワルドに伝わる。そして、ワルドは納得し、結婚を自分が望む時まで待ってくれると。
自分らしい、自分の生き方。彼、ウェールズ、タバサ―――三者三様だったがその淵をのぞいた彼女は、触発され、悩み、選んだ。
ワルドもまた、そういう生き方をしているのだろう。考えれば、そうとしか思えないほど、彼の動きには自信と誇りと信念があった。
だからこそ、同じ気持ちを知る者として自分を祝福してくれる―――しかし、そんな幻想をワルドはあっさり打ち砕いた。
彼にとっての『信念』は、『レコン・キスタ』にあった。自分とはぶつかり合うものであった。
これが、覚悟の差というものだろうか? 悲しみも確かに覚えたが、ワルドの豹変はむしろ失望や怒りを覚えた。

この怒りは、きっとウェールズの死から来るものだろう。

『アンリエッタを愛し、想った故に悲しい運命を受け入れた』ウェールズ。ワルドは……その最後の矜持を奪った。
ウェールズはそれでもいいといった。けれど、ルイズには許せなかった。
自分の先を歩いていたウェールズの道の果てが、そんな終わりでいい筈がない。
別に当人でもないルイズの怒りは見当違いだと笑う者もいるかもしれない。
それは、薄々彼女も分かっている。困難な道を歩く以上、どんなことがあるか分からないのだ。
けれども、こんな終わりをして欲しくなかった。
再度言おう。
かつての心のよりどころに裏切られた悲しみより、今から自分の前を行く人の道を踏みにじった行いに対する怒り。
未来が、過去に打ち勝った。そして彼女の思いに応え、失敗魔法は新たに生まれ変わった。
とある世界において、炎でもなく、稲妻でもなく、衝撃でもなく、冷撃でもなく、『万能』に近いその力。
それは、この世界においても同じ。風でも、火でも、水でも、地でもない。どれでもない『何か』の力の一部の発露。

それが示す事実。
つまり彼女に眠る力は―――




32 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:15:25 ID:5gFpQNex
彼女たちが仕掛けては、ワルドがカウンターのように魔法を繰り出す。そんな戦いが続いていた。
いくら仕掛けてもワルドは、びくともしない。4つの体に1つの意志。1つの意思に4つの体。
訓練などでは、再現不可能な、完璧な連携が巨大な壁のように彼女たちを押し込んでいた。
鉄壁の風が、彼女たちの心理を抑えようとする。だが、2人の戦意はまた萎えていない。
ルイズが杖を振り上げる。以前のように無駄に高く上げることはない。横に走りながら、胸の高さで魔法を放つ。
『爆砕』が、直径3メイルほどの空間を抉り取る。
以前の『爆発』のように、少量ではあるが炎による焦げや、煙を伴うものではない。
文字通り、選択した空間内部を跡形もなく消失させる力は、当たれば限りなく確実に近い殺傷能力を備えていた。
ルイズは、迷うことなくそれを仮面のワルドへと撃ち出している。

ワルドは、敵なのだ。お互いの『信念』がぶつかって、戦いとなる。だから、彼女も躊躇しない。

ワルド……いやワルドたちはそれをほんの一瞬脇見するだけで位置や危険性を判断。レビテーションやフライを駆使し、回避しつつも常に陣を敷く。
反撃の、ライトニング・クラウドが3方向から放たれた。しかし、ルイズは既に動き始めている。

―――さぁなぁ、とりあえず俺と散々闘ってんだから、それを思い出してみろよ。

以前彼が言った台詞だ。
彼女は、たどたどしいながらも、自分で思考し、戦法、いやそれより前の基礎を実行している。
彼は、どんな時も足を止めなかった。出来るだけ的を絞らせないように、移動を繰り返していた。
考えれば、前後移動が多かった。奥行きで混乱し、彼女は自分が魔法を外したことを思い出していた。
それを踏まえ、自分でも実践してみる。
しかし、相手はワルド。自分と違い、彼と同じく実戦経験豊富な戦士が、そんな愚を犯すことはない。
確かに3つのうち、1つは外れたが、残り2つは変わらずルイズに接近していた。
突然、横から吹き荒れる突風。それが雷の塊のような雲とぶつかると――驚くことに消えていくではないか。
ルイズもワルドも横を向けば、タバサが杖を振った姿勢でこっちを向いていた。
まさか、ウィンド・ブレイクという初級の魔法でライトニング・クラウドという高位の魔法を打ち消されると思ってもいなかったのだろう、ワルドは目を見開いた。
種を明かせば……実に当然のことだ。電撃などは導体である空気を掻き乱せば軽減できる。
空気の塊をぶつけられ、電撃は拡散され、形を維持できなくなったというわけだ。
もちろん、そんな細かい理屈など、タバサ、引いてはこの世界の人間ではわかるはずもない。
だが、なぜそうなるかは知らずとも、そうなることは経験という武器によって、タバサは知っていたのだ。
ワルドは、追い討ちをおそれ、二人ずつ分けて2人を分担しようとしたのだろう。二人の中間に放たれた、エア・ハンマー。
あくまで、合流する場所さえ潰してしまえばよいと思った上での、範囲攻撃だった。タバサにだけは、飛ばないように警戒しエア・ニードルのオマケ付きだ。
ルイズが、短く詠唱する。残った一人は、エア・ハンマーを放った無防備なワルドを防衛するべく身構える。
ルイズには、失敗魔法しかない。強力になったとしても、攻撃の幅がないのだ。
攻撃の幅がないというのは、それだけで圧倒的に不利。
長槍しか持たない戦士は、懐に入られたらどうしようもない。短剣しか持たない兵士は、弓に手も足も出ない。
魔法だろうとなんだろうと同じ。どんなものにも存在する弱点の補強が全く効かないという意味と同義だ。
対するワルドは真逆だ。全てに対応できる。
そこらのメイジと違い、軍人として鍛え抜かれた体術と肉体。フライやレビテーションのような基礎の身体補助の魔法も当然完璧に使いこなす。
これに加え、足止めもでき、最小の詠唱で使用できるウィンド・ブレイク。破壊力に優れるライトニング・クラウド。
『面』で攻撃でき、使い勝手のいいエア・ハンマー。速射性に優れ、『一点』において強力な貫通力を持つエア・ニードル。
ここでは自分の『遍在』を巻き込むため使用できないが、街で見せた大技、カッター・トルネード。
そしてワルド最強、最高の切り札『偏在』。
そのどれもが、実用性のみ……実戦性のみに特化して鍛え抜かれている。
元々決してそう高い身分でない彼が自力で上り詰め、力で勝ち取った称号。
彼の肩書きである『魔法衛士隊 グリフォン隊隊長』が、伊達でないことを示していた。
彼が、カウンターを中心をした戦いをしている理由はそこにある。
地力の差など、もはや言うまでもない。ならば一切の不安要素を排除して、長期戦を持ち込めばいい。

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:15:34 ID:7JK2x5BF
支援

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:15:38 ID:uZ4DQFin
海兵隊ケツ上げろ〜!

作者様の支援いくぞ〜!

35 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:17:27 ID:5gFpQNex
無理に押し切ろうとして、不安要素を混ぜるのは、愚か者のやること。
絶対の力の差を確信しているからこその、機械の如き一部の隙も見せない冷徹な戦い方。
彼は、戦いを毛ほどにも舐めていない。どんな時も、確実かつ絶対の勝利を損傷を最小に抑えて挙げる。
それが、『隊長』という存在に与えられた任務だ。この時も変わらず、彼はそれを実行する。
ただ、与えられた任務に従い、ウェールズを殺害し、ルイズの手紙を奪う。
―――違いはトリステイン王国から『レコン・キスタ』に宗旨変えにしてるということのみ。

ワルドに、負けはない。
町での対戦時、ゴーレムに隠れてタバサの実力は見ていたのだろう。ワルドはタバサの手の内をよく知っていた。
対してルイズには、どうせ失敗魔法しか使えないからほとんど脅威にはならないとの判断。
そう判断していたのは、ルイズにもありありとわかった。
だから、彼女は唱えた。見せつけてやるために。自分は―――思う通りいいように動く道具じゃないことを証明するために。
ワルドは、それが『爆砕』と思っただろう。どうせ、また一つ覚えの魔法しか使えないと思っていただろう。

ふわりと、彼女の体が浮き上がった。

先ほど魔法を打ち消された時の比ではない。ワルドの仮面の裏から驚愕という感情が漏れていた。
コモンマジック、レビテーション。『ゼロ』の彼女には、使用できなかった魔法。
心は埃にまみれ、地を這うことしかできなかった。そんなもがいた日々を、彼女は力に変える。
『ゼロ』という二つ名を彼女は砕いた。進化する魂が、願っていた未来を呼ぶ。
式場のステンドガラスを背に、空を彼女が舞う。朝焼けの光を切り裂き、ワルドたちを伸びた彼女の影が包む。

色とりどりのステンドガラスから溢れる7色の光が、彼女の羽のように広がり強く輝いている。

「天使………」
うめくようなワルドの呟き。ルイズがエア・ハンマーの衝撃とび越え、タバサの場所に進むのを、呆然と見ていた。
僅かなワルドの沈黙が、場に静寂のとばりを降ろす。
それを、タバサは見逃さなかった。杖を回転させ、一気に空気中の水蒸気をかき集める。
氷槍が、一気に鋭く蛇のように首をもたげた。『遍在』の一体が、ついに貫かれて消えた。氷の蛇が、地面に衝突し、高い音をたて砕け散る。
そこで、やっとワルドの時間は動き出した。
見るからに慌てて、陣形を組みなおす。そこには、先ほどまであった余裕の色はない。
あれは、ルイズやタバサの手の内を知っての上での戦略だったのだろう、それは彼女が魔法を使ったことで砕け散った。
これは、大きなことだ。彼女が魔法を使えるとなれば、その戦力は全くの霧の中なのだから。
ワルドからすれば、何も分からない。
系統魔法は何が使えるのだ?
どこまでコモン・マジックを使いこなせる?
習得してる魔法は?
次々とそんな疑問符がわきあがっているだろう。もっとも、彼女もタバサと並ぶためレビテーションを使っただけだ。
なぜか、使える―――そんな確信と自信に満ちていたが、実際どこまで使えるか分からないのは彼女も同様。
使う本人すら不明の領域が現れた。しかし―――状況を一変させた。
心理的な傾きが、一気に逆流した。
『遍在』の一体を失ったことにより、ワルドが攻めに転じる。
しかし、これがワルド最悪の失敗。

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:18:06 ID:bxbIYYu+
前スレAAで埋めるとか空気読めて無いな
それはそうと支援

37 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:18:34 ID:5gFpQNex

―――後は、相手の動きをよく見ることだな

これも、彼の台詞。なるほど、確かにそれは大事だと彼女は得心した。
魔法を駆使し、相手を惑わす動きと、スピード。本来はそこらの魔法使いより格段に早いのだろう。しかし―――

「あいつに比べれば――止まって見える!」

ガンダールヴの速度に比べれば、あまりにも遅すぎた。
夜の暗い中、彼を目で追うことに慣れていた彼女には、ワルドの動きは手に取るようにと言っていいほどわかった。
タバサのアイス・ストームが、ワルドの視界を奪う。その最中、唯一動きを正確に追っていたルイズの『爆砕』が、さらに『遍在』を砕く。
風に溶け、消えていく仮面とローブ。残った『遍在』はあと2人。つまり……そのうち1人は本物のワルド。
ついに、後がなくなったワルドたちが、決めにきた。
低い二重の詠唱の声の中、僅かに風が起こる。
「……来る」
タバサの声とともに、それは来た。
超巨大な竜巻を発生させるスクウェアレベルの風系統の魔法。
天井をこすり、城を支える柱を粉砕し、取り込むものすべてを破砕しながら迫る極技。
町では真っ先に放った魔法―――カッター・トルネード!!
竜巻に挟み込まれた真空の層が、巻き込まれたものを切り刻む。当然その中には、多くの貴族たちもいた。
触れられた瞬間、肉片へと変わる遺体。彼らも……本来ならウェールズと共に闘い散っていくはずだったのだろう。
ふと、後ろ―――広間の最奥にあるウェールズの遺体に目をやった。
彼の遺体は、何も変わらずそこにあった。彼の口元が、笑って見えるのは気のせいだろうか。
「行くわよ」
ルイズの言葉に、タバサが頷く。2人が、別々の魔法を詠唱する。なのに、その声の重なりは全く不快ではなかった。
もう一度、アイス・ストームが2人を包むように立ち上る。それが、2つのカッター・トルネードにぶつかった。
しかし、スクウェア・スペルの2重奏に、トライアングル・スペルが勝てるはずがない。
時間稼ぎがせいぜい、そうとしか見えないだろう。ルイズの、『爆砕』が、3つの交錯点に撃ち込まれた。
それを、ルイズは目を細めて……少し逸らした。
―――ごめんなさい。
心の中で、謝罪する。その爆発で流れが変わり、取り込まれていた肉や血が、一気に周囲に放出された。
白塗りの壁が、赤く染まっていく。ワルドたちは、その衝撃で、竜巻が崩れないよう力を振り絞っている。
だから、気付いていなかった。いつの間にか、アイス・ストームが消えていたことに。

「ラグーズ・ウォータル・イス・イーサ・ウィンデ………」

戦いを終わらせる魔法が詠唱される。それは……タバサがもっとも得意とするウィンディ・アイシクル。
ウィンディ・アイシクルは、空気中の水分を固めて作る魔法だ。
それはつまり―――――


38 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:19:37 ID:5gFpQNex
ワルドの周囲の壁に付着していた水分が、氷結し、矢となる。その矢は、真っ赤な色をしていた。
そう、壁に付着した水分とはすなわち血。貴族たちの……血だ。
カッター・トルネードで取り込まれた人々の血を周囲に撒くことにより、ワルドの全方位に『水分』を作り出す。
その水分が、タバサの魔法で固められ、逃げ場なくワルドたちを包んだ。
カッター・トルネードに力を割く彼らに対抗する術が、あるはずがない。
急いでカッター・トルネードで彼女たちを押し切ろうとしたが……あまりにも遅い。
飛び散った血が、矢となり2つのワルド両方に平等に降り注ぐ。


結局、ワルドを貫いたのは、自分が踏みにじった者たちの血であった。


カッター・トルネードが消え、風に還る。その意味は………

静かにルイズは目を伏せた。



「―――――さようなら、子爵さま」



39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:21:30 ID:OlwtA6PY
猿対策

40 :力を求める使い魔:2007/12/01(土) 21:21:38 ID:5gFpQNex
支援、ありがとうございましたー
次で、アルビオン編ラストです!
正直、エクスプロージョン習得は、多分相当あとになると思います
だから、しばらくきちんとルイズを戦力にするためにも、ここは大切だったんで
無駄に気を使ってちょっと日を開けてすいませんでした

41 :ゼロの夢幻竜:2007/12/01(土) 21:35:18 ID:4B2SVqhP
>>40
乙です。クロス先の作品はよく知らないのですが、いつも楽しく読ませてもらっています。
ところで5分後に第6話投下しても宜しいでしょうか。


42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:36:32 ID:5r5F5yuu
>>10
>>40

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:37:32 ID:UE7Ukwpq
構うこたぁねえ、突っ込め!

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:39:53 ID:5r5F5yuu
≪支援要請を受信した≫

45 :ゼロの夢幻竜:2007/12/01(土) 21:40:03 ID:4B2SVqhP
ここで書き始めて思った事……スレの消費速ッ!!
では投下逝きまーす。

ゼロの夢幻竜  第六話「親愛の握手」

ラティアスはやってしまったという顔をする。
変身の瞬間こそ見られてはいないが、誰もいない内に念動力を使ってさっさと洗濯を終わらせようと思っていたからだ。
目の前にいるメイドは黙っていたが、直ぐに首を傾げてごく当たり前の質問を投げかける。

「あのう、新入りの方ですか?」

新入りという言葉にラティアスはぴんと来た。
どうやらこのメイドは自分をここに着たばかりのメイドと勘違いしたようだ。
いいえと答えたら怪しまれてしまう。
一応調子を合わせる様にラティアスは頷いた。
だがそれがまずかった。メイドはにこにこしながら当然出るであろう質問を口にする。

「そうなんですか!ここでは貴族の方が多いものですから緊張してしまって……私シエスタって言います。あの、あなたのお名前は?」

答えられるわけが無い。
ラティアスとその雄の形態にあたるラティオス一族は、人間に変身する事は出来る。
だが、声帯とそれに準じる発声機能の忠実な模倣は何代続いても不可能だった。
その為ラティアスは人間の外見に姿を変える事は出来ても、音声を使った意思疎通に関してはほぼ無理だった。
目の前にいるシエスタと名乗ったメイドの物腰は柔らかそうで、且つこちらへの敵意は無い。
それでも今、質問に意思疎通形式で答えたら何が起きるか分かったものではない。
しかし答えないままでは状況はより一層悪くなるだけだ。
耐え切れなくなったラティアスは、ままよ、と思い意思疎通を始める。

「嘘吐いてすみません。わたしはルイズ様の使い魔でラティアスといいます。」

瞬間シエスタは狐に摘まれた様な表情をしてその場に棒立ちになった。
何が起こっているのかよく分かっていない表情その物とも言える。
それはそうだ。いきなり自分の心に誰かの声が聞こえてきたのなら誰だって驚く。
ましてや目の前にいる人物が発しているとその本人に言われたって、口が動いていないじゃないかと言われるのがオチだ。
次に彼女は耳に手を当てる。しかし当然の如く何も聞こえない。
説明の為にラティアスはもう一度心の声を口にする。

「今あなたの心に直接話しています。ちょっと理由があって口がきけないのでそうさせてもらっています。それと……ほら、ちゃんと使い魔のルーンもここに。」

そう言ってラティアスは使い魔のルーンが刻まれた左手を相手が見やすいようにさっと掲げた。
シエスタはそれに顔を近づけるがそれでも信じられないといった顔をする。
それに未だに自分の手で耳の辺りをこんこんと叩いていた。
ラティアスは困った顔をし、小さな溜め息を吐いて考える。このままでは埒が開きそうもない。
鬼が出るか蛇が出るか。正にそんな雰囲気だったが至善の策が尽きたなら次善の索を使うまでだ。

「仕方ありませんね……私の本当の姿を見せます。でも絶対に人に言わないで下さいね。」

……とは言っても実際に見る以外信じて貰えなさそうだが。
そう思いつつラティアスは目を閉じて再び深呼吸をする様なポーズをとる。
そして目も眩む光と共にラティアスは一瞬で元の姿に戻る。
これで信じてもらえるかとラティアスは目を開けたが……
甘かった。その光景を穴が開きそうなほど見つめていたシエスタは、あまりの出来事に気を失い、ばったりとその場で後ろ向きに倒れてしまった。


46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:41:27 ID:5r5F5yuu
支援

47 :ゼロの夢幻竜:2007/12/01(土) 21:41:44 ID:4B2SVqhP
やっぱり不味かったか……とラティアスはつい思ってしまうのであった。
彼女の所属する仕事場まで運んでいってやろうかと考えはしたが、何処が彼女の仕事場なのか見当がつかない。
どうにもしようが無いのでラティアスはシエスタを水汲み場の縁にもたれ掛かる形で寝かせる事にした。
さて次は洗濯である。
洗濯といっても洗う為の石鹸や洗濯板を持って来ていなかった。
しかしラティアスはそれでも一向に困る事はない。
服が格段に汚れていない今、石鹸は兎も角として道具に頼る必要は無かったからだ。
ラティアスは先ず、空中に直径2メイル程ある水の玉を作り出す。
そしてその中に洗濯物を入れ、後は目にも止まらぬ高速回転を行う。
その間彼女は体を少しも動かす事は無い。
全ては彼女自身が持つ強力な超能力という力によって起こされている事なのだから。
大きな竜巻の様な形を取っているそれを、ラティアスは時たま横向けにロールした状態で回転させたり、玉の状態に戻して激しく振動させたりする。
誰か見ていたら先ず間違い無く何事かと目を疑うような光景ではある。
5分ほどそれを繰り返すと、元からあまり汚れていなかった事もあるが洗濯物は染み一つ無くなっていた。
ラティアスにとって幸いだったのはその間の光景を人間は誰一人として見ていなかった事だった。
見ているとすればかなり離れた位置からではあるが、昨日召喚された使い魔達ぐらいなものだろうが、彼等の大方がそんな事は何処吹く風といった感じで思い思いの事をしている。
と、その時気を失っていたシエスタが目を覚ましその身を起こす。

「あ、気がつきましたか?と言うより大丈夫ですか?」

屈託の無い笑顔でラティアスは話しかけた。
しかしそれはシエスタにとっては少々パンチの効きすぎた寝覚めの一言だった。

「りゅ、りゅ、竜が喋ったぁあああああ〜!!!わあわあわあ!!!」

シエスタは元の姿で宙にふわふわと浮いているラティアスを指差し、腰が抜けた姿勢で絶叫し動転する。
そんな彼女をラティアスは必死で落ち着かせる。

「落ち着いて!落ち着いて下さい!たのみますから落ち着いて下さい!何もしませんから!お願いですから落ち着いて静かにして下さい!」

その言葉に、それまで散々おろおろ喚いて再び気絶しそうだったシエスタは漸くある程度の平静さを取り戻した。
まだ体の隅は小刻みに震えているが、それでも話が通じる様な状態になっただけまだましである。
ラティアスはそれを確認すると一回小さく咳払いをして話を続けた。

「よかった……。私はこういう風にして意思疎通をさせる事が出来ます。あと人間への変身も。
さっき変身していたのは一種の試験です。その……上手く変身できるかどうかの。
……それで、あの、さっきの姿になっていいですか?もう気絶しないって言うのならやりますけど。」

その質問にシエスタは首をぶんぶんと振って頷く。
許可を貰ったラティアスは竜の姿を掻き消し、メイド姿の似合う少女にする。
最初の内は震えが止まらなかったシエスタも徐々に冷静になり、改めて人間状態のラティアスをぐるりと一周する形で眺める。

「本当に人間の姿になれるんですねえ〜。」
「声が出せないのが残念です。本当はご主人様が意思疎通していいって言った人だけに喋っているんですけど、今回は事情が事情でしたから……」

照れ臭そうに俯くラティアスの姿を見てシエスタは先程の事を全て無かった事にし、微笑みながら右手を差し出す。
親愛の印とも言える握手の誘いだ。

「改めまして、ここでメイドをさせてもらっているシエスタです。」
「こちらも改めまして、ルイズ様の使い魔、ラティアスです。」

ラティアスも自身の右手を出して握手しながら挨拶し直す。
やがてどちらからともなく、小さな声を出してくすくす笑い出した。
シエスタは思う。
とんだ一日の始まりとなったが色々と面白い一日になりそうだと。

その模様の一部始終をほんの一瞬も目を離す事無く見つめている物があった。
使い魔の一匹、風竜の幼生であった。



48 :ゼロの夢幻竜:2007/12/01(土) 21:42:49 ID:4B2SVqhP
ルイズは『アルヴィーズの食堂』でラティアスを待っていた。
朝食はつい先程始まりを告げたばかりで、テーブルの上にはまだ栄養のしっかり取れそうな料理が幾つも並んでいる。
今来たのならまだ楽しい食事は出来るだろう。
周りを見ると給仕として忙しそうに働くメイド達がいる。
ラティアスの分は彼女達に口利きさせてもらった方が良いかしら?
そうルイズが思った時、校門に面した入り口から一人のメイドがそおっと入ってくる。
遅刻したのかしらと、厨房から出入りしていない事を理由に訝しんだ。
が、そのメイドは脇目もふらず真っ直ぐに自分の所に向かってやって来る。

「何か用?」

そう言ってルイズはグラスに入ったワインをほんの一口だけ口にする。
が、次の瞬間聞こえてきた声に危うくそれを思いっきり目の前にある皿やテーブルクロスに向かって盛大に噴き出しかけた。

「只今着きました、ご主人様!」



49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:42:56 ID:qoJHT83i
支援…ボルテッカーーーーッ!!(勿論ピカチュウ系列のアレ)

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:45:17 ID:5r5F5yuu
支援

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:45:30 ID:8iW1D258
支援

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:45:44 ID:cXLJNcmB
支援

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:45:55 ID:cxRE57hq
その叫び方じゃピカチュウ系列じゃない方しか思い浮かばないだろ支援。

54 :ゼロの夢幻竜:2007/12/01(土) 21:48:32 ID:4B2SVqhP
投下終了します!!
今回はシエスタとの邂逅をやってみました。ちと短めに感じる人がいるかもしれませんが。
最近は→ttp://jp.youtube.com/watch?v=hitAHKGqJZI の曲をBGMに執筆しています。
良い曲ですよ〜。
ではまた何時かお会いしましょう。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:49:48 ID:qoJHT83i
おつですーw

>>53
あ、やっぱり?

56 :魔法少女リリカルルイズ:2007/12/01(土) 21:53:06 ID:ObVuzYBk
投下予約させてください

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:54:16 ID:OlwtA6PY
支援

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:54:44 ID:5r5F5yuu


支援

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/01(土) 21:56:14 ID:qoJHT83i
スターライトブレイカー支援。

60 :魔法少女リリカルルイズ:2007/12/01(土) 22:00:13 ID:ObVuzYBk
土くれのフーケにとって、その訪問者は異常だった。
長身の黒マントだから?否、そんな者はどこにでもいる。
白い仮面で顔を隠しているから?否、そんな同業者はいくらでもいる。
夜中の訪問者だから?否、夜は盗賊たるフーケの時間だ。
それは、ここがチェルノボーグの監獄だからだ。
フーケは、ヴァリエールの屋敷で捕らえられた後、裁判のためにここに移送された。
そして、今は裁判を待つ身である。
その間、ひどく退屈で牢番以外の誰かが来ない物かと思っていたが、まさか本当に警戒が極めて厳重なこの場所に非正規の訪問者があるとは思っても見なかった。
もっともこの訪問者、まともでない上に油断ならない相手であることは間違いない。
──私を殺しに来た刺客?あるいは……
身構えるフーケに、その訪問者は言った。
ハルケギニアを一つとし、聖地を奪還するために我ら